JPH09293608A - 磁石付き取付金具 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 固定用のネジ穴や固定に利用できる突起部等
がない鉄製または鉄部を有する曲面や平面の場所または
車輌部分等に迅速、かつ容易に機器の固定、脱着ができ
る取付金具の提供にある。 【解決手段】 基本部分１の上下両側面に蝶番２を配置
し、蝶番２に磁石取付板３を結合する。この磁石取付板
３に磁石４を板バネ６を介して固定する。蝶番２により
磁石取付板３はＸ−Ｙ方向に自由に回転でき、磁石４は
板バネ６により取付板３と垂直なＺ軸に対して角度θ分
若干の傾動が可能である。この回転、傾動により磁石４
は曲面に垂直に吸着固定することができる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、鉄製または鉄部を
有する曲面または平面の場所または車輌部分等に電子機
器や器材等を一時的に設置固定するための磁石付き取付
金具に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来、鉄製または鉄部を有する曲面また
は平面の場所や車輌等に、電子機器や器材等を一時的に
設置・固定する場合、設置場所や車輌等の突起部を利用
してバンドやロープで固定したり、機器を設置場所や車
輌等に接着固定する。図５は、機器の設置場所や車輌に
接する面に両面接着テープをつけて接着し固定した場
合。また図６は、磁石を機器の底面に配置して設置場所
や車輌等に吸着させた場合である。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の取付方法では、取付けが繁雑であり時間がかかる。
図５の接着では取り外す際に設置場所や車輌等の塗装に
影響を与える。また図５や図６の方法では、設置場所や
車輌等の取付面は平面に限られ、曲面で構成される面へ
の取付けは困難である。曲面に無理に取付けた場合は、
固定が不安定で車輌等では移動中に脱落の恐れがある。

【０００４】本発明の目的は、このような点に鑑み、固
定用のネジ穴や固定に利用できる突起部等がない鉄製ま
たは鉄部を有する曲面や平面の場所または車輌部分に迅
速、かつ容易に機器の固定、脱着ができる取付金具の提
供にある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】上記の目的は、電子機器
または器材を取付ける基本部分と、該基本部分に回転可
能に蝶番で結合された磁石取付板と、該磁石取付板また
は磁石取付板及び基本部分に固定された磁石とを設けた
ことによって達成される。

【０００６】また、上記の目的は、磁石取付板と磁石と
の間に若干の傾きを可能とする板バネを介在させたこと
によって達成される。

【０００７】上記の手段によれば、磁石取付板は蝶番に
よって回動が自由である。さらに磁石取付板に固定され
た磁石は板バネによって若干の傾動ができる。したがっ
て取付け場所が曲面であっても磁石取付板の回動、及び
磁石の傾動によって磁石の軸は取付面に垂直に吸着し、
吸着力が最大限に発揮できる。したがって、しかなる形
状の取付場所にも対応することができ、重量物を安定に
保持できる。

【０００８】

【発明の実施の形態】以下本発明の実施の形態を図面に
よって説明する。

【０００９】図１は、本発明の一実施形態の斜視図、図
２はその側面図を示す。

【００１０】基本部分（以下ベース）１には器材等を取
り付けられる様、ネジ穴１ａ等を有している。そのベー
スの上下両側面には蝶番２が配置され、蝶番には磁石取
付板３が結合されている。この蝶番により磁石取付板は
図のように上下Ｘ−Ｙ方向に自由に回転可能である。

【００１１】また、磁石取付板３には磁石４が板バネ６
を介して取付用ネジ５で取り付けられている。このため
磁石４は板バネ６によって磁石取付板３と垂直なＺ軸に
対して角度θ分若干傾くことが可能である。

【００１２】いまある曲面に本取付金具を用いて取り付
ける場合を説明する。まず、取付金具のベース部分１を
曲面に接触させる。次に磁石取付板３をＹ方向からＸ方
向へ回転させる。磁石４が曲面に接するまで磁石取付板
３は蝶番２により回転し、磁石４の吸着力により曲面に
取付金具が固定される。さらに磁石４と磁石取付板３の
間に設けた板バネ６により、複雑な曲面であっても曲面
の接線に磁石の軸（Ｚ軸）が垂直になるよう傾動して吸
着し、磁石４の吸着力を最大限発揮できる。

【００１３】吸着力を増加し、重量物を保持するにはベ
ース１下面にも磁石４を配置することが有効である。こ
のベース面に磁石４を設けた場合は、特に取付面への取
付位置決めに便利である。

【００１４】図３は、他の実施形態で、吸着磁石の数量
を増加して設けた場合である。ベース部分１の上下両側
面に２列に、これと左右両側面に１列と、蝶番２、磁石
取付板３、及び磁石４の組立吸着体を四方に設ける。こ
れにより吸着磁石の数量が増加した分、取付ける器材の
大きさ、重量を増加させることができる。

【００１５】図４は、また他の実施形態で、ベース１、
蝶番２、磁石取付板３、及び磁石４よりなる取付金具の
複数個を連結部材７及び留具８で左右に連結し、連結部
材７に重量物の吊り下げ支持をできるようにしたもので
ある。

【００１６】なお、上記実施例では、ベース形状を四角
形としたが、前述の機能を満たせば如何なる形状でも構
わず、磁石形状も同様である。

【００１７】

【発明の効果】以上のように本発明を用いれば、固定用
のネジ穴や固定に利用できる突起部のない鉄製または鉄
部を有する曲面や平面の場所や車輌部分等に迅速、かつ
容易に機器を固定し、脱着でき、設置面の塗装や表面を
傷つけることのない取付けができる効果がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施形態の構造図。

【図２】図１の側面図。

【図３】本発明の他の実施形態の構造図。

【図４】本発明の他の実施形態の構造図。

【図５】従来の取付方法の説明図。

【図６】従来の取付方法の説明図。

【符号の説明】

１…基本部分ベース、２…蝶番、３…磁石取付板、４…
磁石、５…取付用ネジ、６…板バネ。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 唐澤 駿二 東京都新宿区新宿二丁目１番９号 国際電 気システムサービス株式会社内

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 鉄製または鉄部を有する曲面または平面
   の場所または部分に電子機器または器材を一時的に設置
   固定するため取付金具において、電子機器または器材を
   取付ける基本部分と、該基本部分に回転可能に蝶番で結
   合された磁石取付板と、該磁石取付板または磁石取付板
   及び基本部分に固定された磁石とを設けたことを特徴と
   する磁石付き取付金具。
2. 【請求項２】 上記磁石取付板と磁石との間に若干の傾
   きを可能とする板バネを介在させたことを特徴とする請
   求項１記載の磁石付き取付金具。