JPH09293157A - 硬貨取扱機 - Google Patents

硬貨取扱機

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JPH09293157A
JPH09293157A JP8138530A JP13853096A JPH09293157A JP H09293157 A JPH09293157 A JP H09293157A JP 8138530 A JP8138530 A JP 8138530A JP 13853096 A JP13853096 A JP 13853096A JP H09293157 A JPH09293157 A JP H09293157A
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coins
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protrusion
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Susumu Murata
進 村田
Takeaki Yamamoto
健明 山本
Tetsuji Kawasaki
川崎  哲治
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 倒伏硬貨を確実に所定の位置で強制的に起立
させて横向き積み重ね収納可能な硬貨取扱機を実現する
こと。 【解決手段】 循環式硬貨入出金機の金種別硬貨収納繰
出部は、上位側の開口を硬貨受入口Xとして持ち、金種
別の横向き回転円筒28を有している。回転円筒28
は、その内周面上つる巻線に沿って連続的に設けられた
断面矩形の硬貨送り突条Sを有しており、回転円筒28
の下位側端Yは端部押さえ板41で塞がれている。投入
硬貨CNを回転円筒28内で倒伏状態の略定姿勢のまま
略定速度で滑動させて、端部押さえ板41へ当てること
により強制的に捲り返して起立姿勢へ持ち行き、同時に
その起立姿勢が保持される。確実に投入された硬貨を倒
伏姿勢から起立姿勢に強制的に変更でき、硬貨の横向き
積み重ね収納が可能である。整列・定数枚収納の実現と
装置高さ寸法の大幅削減を図ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、入金処理で収納し
た硬貨を出金処理のために再利用をする循環式硬貨入出
金機等の硬貨取扱機に関し、特に、回転円筒を用いた硬
貨収納装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、循環式硬貨入出金機は、硬貨受入
口に非整列状態で一括投入された混在硬貨を1枚ずつ分
離して繰り出す硬貨受入繰出部と、繰り出された硬貨を
1枚ずつ搬送しながら真贋などを鑑別する硬貨鑑別部
と、鑑別された硬貨を搬送しながら金種別に振り分ける
硬貨分類部と、この分類された硬貨を金種別に収納する
金種別硬貨収納部と、出金処理での投出指令により金種
別硬貨収納部から1枚ずつ硬貨を硬貨取出口へ繰り出す
金種別硬貨繰出部とを有している。
【0003】店舗レジや金融機関の窓口に設置される循
環式硬貨入出金機にあっては、その上に金銭登録機等を
据え置く必要性から、循環式硬貨入出金機自身の装置高
さ寸法の縮小が特に要求されている。例えば、その金種
別硬貨収納・繰出部として特開平4−111090号公
報に記載されているように、硬貨収納部の底面を昇り傾
斜状態に張設した繰出ベルトで構成することにより、従
前のような縦置き(垂直姿勢)の硬貨収納筒(コインチ
ューブ)を用いて積み重ね収納された硬貨を筒最下位位
置から投出するものに比して、装置高さを抑制できるよ
うにしたものが知られている。
【0004】しかしながら、上記の昇り勾配の繰出ベル
トを用いた硬貨収納・繰出装置にあっては、次のような
問題点がある。
【0005】 入金処理時には金種別硬貨収納繰出部
の繰出ベルト上に分類された硬貨が無造作に投げ入れら
れるだけで整列されずに乱雑山積み状態となっている。
即ち、硬貨の非整列収納部であることから、硬貨同士に
隙間が出来て硬貨収納効率が低く、収納容量を上げるに
は装置の大型化を招来する。
【0006】また、硬貨収納容量は硬貨の乱雑山積み状
態の如何によって変動するため、硬貨の不定数収納部と
なっており、収納枚数のバラツキに対してある程度収納
スペースに余裕を取る必要がある。
【0007】 出金処理時には、投出指令によって初
めて繰出ベルトを駆動させて乱雑山積みの非整列硬貨を
分離ローラ(リバースローラ)で一枚ず突き崩しつつ繰
出ベルト上に一層一列に整列し直してから倒伏硬貨を一
枚ずつベルト端外に繰り出すようになっているため、非
整列硬貨の多様な収納姿態から倒伏姿勢の整列した硬貨
を繰り出すには硬貨ブリッジ等の影響によって1枚当た
りの硬貨繰出時間に同一金種でもバラツキが必然的に生
じる。このため、所要枚数の払出には必ず余裕時間を見
込まなくてはならない。
【0008】また、分離ローラで硬貨を一層一列状態に
規制してから順次繰り出すようになっているため、金種
別では硬貨径が異なっていることから、金種別の繰り出
し時間に差が生じている。特に、小径の1円硬貨(直径
26.2mm)と大径の500円硬貨(直径34.5mm) とでは1
枚当たりの硬貨繰出に歴然とした時間差が生じている。
【0009】上記の各問題点を解決するため、既に、本
件出願人は、特願平7−312923号を以て金種別硬
貨収納繰出装置を開示した。
【0010】この金種別硬貨収納繰出装置の原理につい
て説明すると、図14(a),(b)に示す如く、硬貨
CNが硬貨投入シュート25を介して傾斜姿勢の回転円
筒10の硬貨受入口Xに案内されて送り込まれると、通
常、円筒内周面の底側10aに倒れた状態の倒伏硬貨C
Nのままとなるが、回転円筒10が回転中であるため、
倒伏姿勢の硬貨CNは内周面との接触摩擦によって回転
する内周面と共にその底側10aから天井側に傾いて反
転しようとするも、横向き硬貨CNは完全に表裏反転す
るのではなく、多少なりとも左右不均衡な姿勢で反転す
ることとなるため、回転円筒10の内周面からは硬貨面
を捩じる方向の抗力が作用し、その反転時における捩じ
れ状態の硬貨の周縁一部と回転円筒10の内周面の再接
触により硬貨CNの表裏反転力は弱まるものの、硬貨周
縁を接線方向に擦り付ける回転トルクがある程度継続的
に作用することになる。そのため、図14(c),
(d)に示す如く、回転円筒10の通常1,2回程度の
回転により硬貨CNの反転は止んで回転慣性により硬貨
CNが前向き自立姿勢となる。つまり、自立硬貨CN′
は回転円筒10の内周面の底側において硬貨周縁が接触
した状態で回転円筒10と同期して自転し始める。
【0011】ところが、回転円筒10はある程度の傾斜
状態に配置されているため、図14(e)に示す如く、
同期回転する前向き自立硬貨CN′は傾斜する筒内周面
の底側10aの母線に沿って高位側から低位側に横滑り
しながら下降し、下位側の端部Yで止まりそこに積み重
なる。回転円筒10の低位側端部が閉塞されている場合
には、ここで自立硬貨CN′の下降が停止され、同様に
して次々投入される硬貨は自立姿勢のまま積み寄せられ
る。回転円筒10はある程度の長尺であるため、自立硬
貨CN′を多数枚積み重ね収納することができる。
【0012】このように、硬貨収納筒としての回転円筒
10は縦向きではなく、実質的に横向き(水平姿勢)で
あるので、積み重ね整列の定数収納が達成できると共
に、収納部の装置高さ寸法を大幅に抑制することができ
る。また、回転円筒10を回転させる駆動系は、歯車機
構や摩擦車等により構成でき、硬貨収納部に繰出ベルト
を用いる場合に比して機構系を簡易化でき、更に、硬貨
収納部の幅寸法の縮小化にも寄与する。加えて、整列硬
貨の収納であるため、硬貨繰出時間の高速化を図ること
ができる。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、特願平
7−312923号に開示の回転円筒10を用いた硬貨
収納繰出装置にあっては、硬貨と回転円筒内周面との接
触摩擦によって、倒れた硬貨の周縁に回転モーメントを
付与して一旦自立させた後、横滑り自走させて起立姿勢
で積み重ね収納するものであるため、自立動作において
接触摩擦が小さすぎたり、硬貨投入に勢いがあり接触摩
擦が断続的であると、倒伏硬貨は自立し難く内周面を滑
り落ち易い。一方、接触摩擦が大き過ぎると、硬貨投入
位置付近で内周面に倒伏姿勢のまま天井側でもへばり着
いた状態で回転停留し続け、一向に自立できない。従っ
て、自立過程では摩擦力の強弱を微妙に設定しなければ
ならない。
【0014】次に、自立後の横滑り過程では、摩擦力が
少ない方が横すべりし易いが、回転円筒の傾斜角が大き
くなると、自立姿勢での横滑りが困難となる。また、摩
擦が大きいときには回転円筒の横置きが実質的に不可能
となる。
【0015】しかし、まず硬貨の自立過程を優先させな
ければならないため、横滑りのために摩擦力を設定する
ことができず、回転円筒の傾斜角を多少変更できるに過
ぎない。各過程では回転円筒内周面と硬貨の接触摩擦が
深く関与しているため、接触摩擦の最適化が最重要であ
るが、これも材料の選定,耐摩擦性の確保,円筒内周面
の粗さ度,水分や塵埃等の異物混入時の摩擦力の維持等
が実用化への障害となり、種々の不確実性により倒伏硬
貨の起立過程及び自立横滑り過程を確実に保証できな
い。
【0016】そこで、このような硬貨の自立・自走の不
確実性に鑑み、本発明の課題は、倒伏硬貨を確実に所定
の位置で強制的に前向き起立姿勢へ姿勢変更させること
により、硬貨の実質的な横向き積み重ね収納可能な硬貨
取扱機を提供することにある。
【0017】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
め、本発明の講じた手段は、自立動作と自立姿勢の横滑
り動作を無くし、まず投入硬貨を回転円筒内で倒伏状態
の略定姿勢のまま略定速度で滑動させて、姿勢変更部材
等の障害物へ当てることにより強制的に捲り返して前向
き起立姿勢へ持ち行き、同時にその起立姿勢を保持せし
めるようにしたものである。即ち、本発明は、上位側端
開口を硬貨受入口とする傾斜姿勢又は実質的に水平姿勢
の回転円筒を備えた硬貨取扱機において、上記回転円筒
はその内周面上つる巻線に沿って連続的又は離散的に設
けられた硬貨送り突条を有しており、上記回転円筒の中
空途中又は下位側端に硬貨当て受け手段を備えて成るこ
とを特徴とする。ここで、完全な水平姿勢の回転円筒の
場合は、上位側,下位側の区別が無いので、いずれの端
開口でも硬貨受入口とすることができる。また、硬貨当
て受け手段としては、回転円筒自身と一体的に回転して
中空を塞ぐ端部壁でも良いし、回転円筒とは一体的に回
転せず、端開口に挿し込んだレバーのような挿入物でも
構わない。更に、螺旋状の硬貨送り突条は連続的に形成
されているものに限らず、不連続的又は離散的に設けた
ものでも構わない。
【0018】そして、本発明においては、取扱硬貨の直
径をd、その硬貨の厚みをt、回転円筒の内径をD、硬
貨送り突条の突起高さをhとすると、 {d2 +t2 1/2 +h<D<{(d+t)2 +d2
4}/(d+t) の条件式を満足することが好ましい。
【0019】つる巻き線上の硬貨送り突条のリード角β
としては、小さ過ぎず、大き過ぎず、45°前後が妥当
である。内周面の軸方向に沿ってリード角βが単調変化
(単調増加又は単調減少)するようなリード変化型硬貨
送り突条を形成した回転円筒でも良い。また、硬貨送り
突条のピッチPは、突条間谷部を倒伏硬貨の座面とする
には略硬貨径d以上とすることが好ましい。更に、硬貨
送り突条の突起高さhとしては、回転円筒の硬貨の厚さ
tの約1/2程度であれば良い。ただ、高すぎると内径
Dが大きくなり、硬貨ブリッジが生じ易くなるため、余
り高くしない方が好ましい。
【0020】螺旋状の硬貨送り突条は、1条に限らず、
多条の硬貨送り突条を内周面に設けたものでも良い。即
ち、リードLとピッチPとは、L=nP(n:条数)の
関係が成立する。
【0021】特に、回転円筒の内周面には2条の硬貨送
り突条を設けることが好ましい。即ち、2条の硬貨送り
突条としては、第1(前側)の硬貨送り突条と、その第
1の硬貨送り突条より上記硬貨受入口側に位相差180
°未満で隣接した第2(後側)の硬貨送り突条とから成
る。
【0022】ここで、第1の硬貨送り突条とその硬貨受
入口側の第2の硬貨送り突条との隣接間隔は取扱硬貨の
直径よりも小さい狭間隔とし、第2の硬貨送り突条とそ
の硬貨受入口側の第1の硬貨送り突条との隣接間隔は取
扱硬貨の直径よりも大きい広間隔とする。そして、硬貨
送り突条のリード角は略45°であって、第1の硬貨送
り突条に対する硬貨受入口側の第2の硬貨送り突条の位
相差は100°〜140°であることが好ましい。
【0023】この硬貨送り突条の断面形状は、硬貨周縁
を引っ掛けて押し送るために、エッジがある矩形のもの
が良いが、階段形や多少の丸み輪郭を持つ断面形状でも
構わない。そして、この硬貨送り突条は回転円筒内周面
と一体的に形成したものに限らず、例えば、回転円筒の
中空に挿入して内周面に固定した螺旋状金属ワイヤ材で
も良い。螺旋状金属ワイヤ材の交換・位置決めを容易に
するべく、回転円筒の内周面につる巻線状の位置決め溝
を形成したものでも構わない。
【0024】長尺状の回転円筒を支持する構造として
は、回転円筒の一方端側と他方端側にはその外周に転が
り接触する回転支持機構を採用することができる。
【0025】更に、回転円筒の外周に設けた従動車を介
して上記回転円筒を回転駆動する回転駆動機構を用いる
ことができる。特に、その回転駆動機構は硬貨受入口側
に配置されて成ることが好ましい。
【0026】また、本発明は、上記硬貨当て受け手段の
近傍で当該回転円筒の回転に同期して起立収納硬貨を1
枚ずつ外へ繰り出す硬貨繰出手段を備えて成ることを特
徴とする。この硬貨繰出手段は硬貨跳ね上げ放出手段を
有して成る構成を採用できる。
【0027】そして、上記回転円筒を持つ硬貨収納装置
は硬貨取扱機の機体に対して着脱可能のカセット型構造
であることが好ましい。
【0028】〔作用〕例えば、若干の傾斜姿勢の回転円
筒の硬貨受入口に硬貨が投入されると、硬貨受入口付近
の円筒内周面の底側で隣接の硬貨送り突条間に挟まれた
谷部区間(座部)に硬貨が倒伏姿勢で載る。そこでは、
その倒伏硬貨の周縁両端が円筒軸線方向に対して左右遠
点で突条間谷部の面に接触し、架橋的に支持されている
が、かかる状態で回転円筒が回転しているため、硬貨周
縁の後部が回転する硬貨送り突条に受け止められて底側
に沿って軸方向に後上がり姿勢で案内送りされる。硬貨
送り突条による倒伏硬貨の軸方向送り過程では回転方向
の分力も加わっているので、回転円筒の内周面が平滑面
でも、倒伏姿勢の硬貨はその後部が硬貨送り突条に乗り
上がり若干回転方向へ片肩上がり姿勢となっている。回
転円筒の内周面に粗さがある場合は、その摩擦力によっ
て倒伏硬貨の片肩上がり状態が強くなる。
【0029】かかる姿勢で軸方向へ滑り送りされる倒伏
硬貨は、回転円筒の中空途中又は下位側端に設けた硬貨
当て受け手段に衝突することになる。
【0030】この衝突の際、倒伏硬貨はその周縁前部で
硬貨当て受け手段に当接するが、衝突直前では倒伏硬貨
が回転方向に若干片肩上がり姿勢で、硬貨の周縁後部が
硬貨送り突条に乗り上がった状態であるため、衝突する
と、衝突硬貨の裏側前部へ硬貨送り突条が相対的に滑り
込み、前上がり姿勢になると、その硬貨送り突条より回
転方向の分力が加わり、また後側隣接の硬貨送り突条に
硬貨周縁の後部(下部)が受け止めされる。このため、
その衝突硬貨は硬貨当て受け手段により相対的に捲り返
されるようにして、後側隣接の硬貨送り突条より硬貨周
縁の下部が端寄せられることとなるので、倒伏硬貨は硬
貨当て受け手段にて強制的に前向き起立姿勢に変更され
る。
【0031】起立姿勢になると同時に、回転円筒の底側
との接触又は同期回転する硬貨当て受け手段との接触に
よって、起立硬貨は回転円筒と共に同期回転するため、
水平姿勢の回転円筒の場合でも、起立硬貨は獲得した回
転慣性により回転円筒の中空側には殆ど転倒し難い。回
転円筒が傾斜しており、起立硬貨が硬貨当て受け手段側
に凭れ掛かる状態ではなおさらである。ここで、起立回
転する硬貨は回転円筒の回転の度に硬貨送り突条に乗り
上げるため、回転硬貨には沿面方向の上下振動が伴うこ
とになるが、回転慣性のため僅かなフラ付きが生じるだ
けで、転倒することはない。
【0032】このようにして、回転円筒の硬貨当て受け
手段側に最初の硬貨が起立すると、この最初の硬貨が次
に到来する倒伏硬貨のための硬貨当て受け手段となり、
突条間谷部に載る倒伏硬貨は起立硬貨に衝突して起立し
回転することになる。このため、回転円筒の硬貨受入口
に投入された多数枚の倒伏硬貨は硬貨当て受け手段側に
おいて強制的に起立回転しながら横向き積み重ね収納さ
れることになる。
【0033】本発明では、前述したように、回転円筒の
内周面と硬貨との摩擦係数が硬貨の起立回転に不確実性
を紛れ込ませる程の要因とはならない。回転円筒内を硬
貨が軸方向へ摺動するため、磨滅低減の目的では低摩擦
係数とすることが好ましい。
【0034】低摩擦係数でも倒伏硬貨の片肩上がり姿勢
はある程度生じる。回転円筒の回転速度を早くすると、
倒伏硬貨の搬送速度が高まると共に、倒伏硬貨の片肩上
がり姿勢が強くなる。このため、投入硬貨の積み重ね処
理時間を高速化できる。
【0035】回転円筒の長さは当然硬貨送り突条のピッ
チP以上を必要とするが、例えば2〜3P程度の短筒で
あると、投入硬貨が硬貨受入口付近の突条間谷部に載ら
ずに勢い良く硬貨当て受け手段や起立収納済み硬貨に直
接衝突してしまう場合が起こり得る。硬貨の投入速度や
回転円筒の傾斜角が大きい場合に起こり易い。しかし、
矢継ぎ早に硬貨を投入しない限り、硬貨同士のブリッジ
や干渉が起こらないので、投入硬貨が硬貨当て受け手段
や起立収納済み硬貨に直接衝突しても、その反跳により
結局いずれかの座部としての突条間谷部に収まるので、
その後、その硬貨は硬貨当て受け手段等への再衝突によ
り起立姿勢に変更されて回転しつつ積み重ねられる。
【0036】なお、倒伏硬貨の周縁前部が硬貨送り突条
の上に乗った状態で回転円筒が回転すると、硬貨送り突
条が倒伏硬貨の下から離れる方向にすり抜け移動するの
で倒伏硬貨の周縁前部の被せが解消し、自然と突条間谷
部に収まる。また逆に、倒伏硬貨の周縁後部が硬貨送り
突条の上に深く乗った状態で回転円筒が回転すると、そ
の硬貨送り突条が倒伏硬貨を載せて回すので、硬貨が側
面で傾斜姿勢となり、その硬貨送り突条を乗り越えて次
の突条間谷部に収まる。
【0037】回転円筒が長筒であると、起立した硬貨の
横向き積み重ね機能(整列収納機能)が充分発揮され、
硬貨収納筒(コインチューブ)としての意義が出る。か
かる場合、回転円筒は縦向きではなく、横向きであるの
で、硬貨の積み重ね整列・定数収納の達成と共に、硬貨
収納部の装置高さを大幅に抑制することができる。1°
程度の傾斜角で済み、実質的に水平姿勢も可能であり、
硬貨径の2倍程度の装置高さ寸法(数cm)も実現でき
る。また、回転円筒を回転させる駆動系の構成は硬貨収
納部に繰出ベルトを用いる場合に比して簡易とすること
ができ、更に、硬貨収納部の幅寸法の縮小化にも寄与す
る。
【0038】前述したように、起立回転する積み重ね硬
貨は回転円筒の回転の度に硬貨送り突条に乗り上がるた
め、横向き積み重ね硬貨群には上下振動の波動が生じて
いる。このような硬貨の上下振動は、硬貨当て受け手段
側の最端の起立硬貨にとっては硬貨積み重ね累積荷重
(傾斜角が緩くなると減少する)による圧迫力から解放
して硬貨面の沿面方向にいわば達磨落とし的に硬貨の同
期繰出を達成する際の一助となっている。また、硬貨に
付着した塵埃等の異物を硬貨相互が擦り落とし、硬貨の
清掃と共に、最端の起立硬貨の硬貨繰出動作を円滑にす
る。
【0039】ここで、硬貨の直径dに比べて回転円筒の
内径Dが非常に大きくなると、硬貨の矢継ぎ早又は一括
投入により硬貨同士のブリッジ(起立硬貨と倒伏硬貨の
T字形ブリッジ)の発生頻度が高くなるが、次の条件式
を満足するような内径D,突起高さhの回転円筒を用い
ることが望ましい。
【0040】{d2 +t2 1/2 +h<D<{(d+
t)2 +d2 /4}/(d+t) かかる条件により、回転円筒内の硬貨同士のブリッジを
防止できる。
【0041】硬貨送り突条のリード角はβ=tan -1(L
/πD)で与えられるが、リード角βを小さくすると、
リードLが短くなるので搬送速度は低下し、また回転方
向の分力が小さいので片肩上がり姿勢が弱い。従って、
回転速度を高める必要がある。逆に、リード角βを大き
くすると、リードLが長くなるので搬送能力は上昇し、
また回転方向の分力が大きいので片肩上がり姿勢が強
い。低速回転で回転円筒を駆動できる。通例、リード角
βは小さすぎず、大きすぎず、45°前後が妥当と言え
る。
【0042】ところで、回転円筒の内径Dは前述の条件
式を満足することが望ましいが、リード角β=45°の
場合、L=πDであり、1円硬貨径20mm,50 円硬貨径21
mm,5円硬貨径22mm,100円硬貨径22. 6mm,10円硬貨径23.
5mm,500円硬貨径26.5mmを参考にすると、リードLは10c
m前後の長さになる。1条の硬貨送り突条ではピッチP
=Lであるため、ピッチPが長すぎ、座部としての突条
間谷部に載った倒伏硬貨に軸方向2d程度の大きな遊び
が出来てしまい、突条間谷部に複数枚の倒伏硬貨が載る
確率が高くなり、硬貨当て受け手段との衝突時における
硬貨起立過程での相互干渉が生じ、起立動作の失敗が起
こり得る。このため、1条の硬貨送り突条ではなく、2
条以上の多条の硬貨送り突条を持つ回転円筒を用いる
と、突条間谷部に乗る硬貨枚数が少なくなるので、硬貨
当て受け手段との衝突時の起立動作が確実になる。多条
の場合、L=nP=πDである。ピッチPを硬貨径d程
度とすれば、リードLは10cm前後のとき、条数nは2〜
6程度が適当である。
【0043】しかしながら、突条間谷部に載る硬貨の数
枚を制限することは、突条間谷部の席数を増やして回転
円筒を長筒化し一括投入の硬貨枚数を分散化することを
意味し、また、一括投入された複数枚の硬貨をすべて起
立させるに要する処理時間(総回転回数)が長くなる。
【0044】硬貨送り突条により倒伏硬貨が硬貨当て受
け手段に衝突した際、前述した衝突硬貨の起立の仕方
は、衝突硬貨が捲り返されるように、前上がり姿勢の硬
貨の前部が下から上に硬貨当て受け手段(面)を迫り上
がって倒伏硬貨の裏面側が硬貨当て受け手段に重なるも
のである。ここで、硬貨送り突条は、倒伏硬貨を軸方向
送りする機能の外に、倒伏硬貨の前部が硬貨当て受け手
段に衝突した際、その倒伏硬貨に回転方向分力を加える
と共に衝突側を浮かす機能を有している。そして、その
後側隣接の硬貨送り突条が硬貨の後部(下部)を受け止
めて端寄せするようになっている。このため、突条間谷
部に複数枚の硬貨が載っている場合、硬貨送り突条に乗
り上がった一番下の硬貨のみが姿勢強制の拘束に預かる
だけで、一番下の硬貨が前上がり姿勢になると、その硬
貨の上に積み重なった硬貨は非拘束状態であるため、後
側の突条間谷部に後送りされ、多数枚の一括起立は実現
され難い。また、前側の硬貨送り突条で前上がり姿勢に
した後、その後部を後側の硬貨送り突条で端寄せするよ
うになっているため、前上がり姿勢が不十分であると起
立し難いため、硬貨送り突条の突起高さhをある程度高
くする必要があるが、硬貨同士のブリッジを防止できる
回転円筒の内径Dの余裕が狭くなる点、横向き積み重ね
硬貨群に生じる上下振動が激化し、騒音等がが生じる点
などの新たな問題が起こり、突起高さhを高くすること
は好ましくない。
【0045】そこで、本発明の第2の手段では、衝突硬
貨を起立させるには隣接の2条の硬貨送り突条が協働す
る点に着目し、第1(前側)の硬貨送り突条と、第1の
硬貨送り突条よりその硬貨受入口側に位相差180°未
満で隣接した第2(後側)の硬貨送り突条とを回転円筒
の内周面に設けてある。
【0046】第1の硬貨送り突条に後部が乗り上がった
状態で倒伏硬貨が軸方向送りされると、後側隣接の第2
の硬貨送り突条は位相差が少なく近接しているため、そ
の倒伏硬貨の後部は同時に第2の硬貨送り突条に乗り上
がった状態で軸方向送りされる。即ち、後上がり姿勢の
硬貨の肩上がり側周縁の上側では第1の硬貨送り突条が
接触し、その硬貨の肩下がり側周縁の下側では第2の硬
貨送り突条が接触し続けており、周縁の下部は突条間谷
部に接触している。かかる姿勢の後上がり硬貨の前部が
硬貨当て受け手段に衝突すると、硬貨の前部を下部基点
として第1及び第2の硬貨送り突条により硬貨の左右後
部が上方に引き起こされ、硬貨の上部が硬貨当て受け手
段に当たって凭れかかり、硬貨の下部が第2の硬貨送り
突条で端寄せされ、倒伏硬貨の表面が硬貨当て受け手段
に重なる。従って、複数枚の倒伏硬貨が軸方向に搬送さ
れる場合でも、衝突と同時に反転するようになっている
ため、一番下の硬貨が反転すると同時にその上側の積み
重ね硬貨も反転し、一括起立が実現する。
【0047】前上がり倒伏硬貨の裏面側を硬貨当て受け
手段への衝突の際に重ねる正立姿勢変更は硬貨直径に比
し隣接の硬貨送り突条の間隔が大きい場合に生じ易い
が、後上がり倒伏硬貨の表面側を硬貨当て受け手段への
衝突の際に反転させてから重ねる倒立姿勢変更は、硬貨
直径に比し隣接の硬貨送り突条の間隔が小さい場合に生
じ易い。ただ、第2の硬貨送り突条とその硬貨受入口側
の第1の硬貨送り突条との隣接間隔が硬貨直径よりも小
さい場合、第2の硬貨送り突条とその硬貨受入口側の第
1の硬貨送り突条とに跨がって倒伏硬貨が載るときがあ
ると、前上がり姿勢で衝突し、正立姿勢変更が行われる
ことがある。
【0048】そこで、第1の硬貨送り突条とその硬貨受
入口側の第2の硬貨送り突条との隣接間隔を取扱硬貨の
直径よりも小さい狭間隔とし、第2の硬貨送り突条とそ
の硬貨受入口側の第1の硬貨送り突条との隣接間隔を取
扱硬貨の直径よりも大きい広間隔とすると、多くの場
合、後上がり姿勢で硬貨送りが行われるため、正立姿勢
変更が一切起こらず、倒立姿勢変更で起立収納できる。
かかる場合は、多数枚の一括起立収納が可能となり、回
転円筒の短筒化又は回転速度の低速化を実現できる。
【0049】次に、硬貨送り突条として外付け可能な螺
旋状金属ワイヤ材を用いる場合は、硬貨との相互摩擦に
より突条の磨滅を抑制することができ、また、摩耗して
も突条の交換ができるので保守管理費の削減を図ること
ができる。
【0050】長尺状の回転円筒を支持する構造として、
回転円筒の一方端側と他方端側にその外周に転がり接触
する回転支持機構を採用することができる。長尺になる
程、偏心なく回転円筒の回転支持が容易となる。
【0051】そして、回転円筒の外周面に設けた従動車
を介して回転円筒を回転駆動する回転駆動機構を用いる
と、駆動系の構成を簡素化することができる。特に、複
数本の回転円筒を横並び配置してこれらを一挙に回転駆
動するような場合、外周面に設けた従動車を介して隣接
の回転円筒に回転力を伝達できる。例えば、横並びのす
べての回転円筒に共用タイミングベルトを巻き掛けて回
転駆動する場合に比し、駆動系が大幅に簡素化できる。
特に、その回転駆動機構を硬貨受入口側に配置した構造
においては、機体底面と傾斜した回転円筒の硬貨受入口
側とに挟まれたスペースを駆動源の収納スペースとして
活用できるため、回転駆動機構のために装置高さの消費
されてしまう弊害が起こらない。
【0052】そしてまた、本発明は、上記硬貨当て受け
手段の近傍で当該回転円筒の回転に同期して起立収納硬
貨を1枚ずつ外へ繰り出す硬貨繰出手段を備えて成るこ
とを特徴とする。回転円筒内の下位側の端部における起
立硬貨は偏心状態である程度の遊び空間を持って回転し
ており、また周期的な上下振動を伴っている。更に横向
き回転円筒では積み重ねた硬貨の自重が殆ど掛からない
ので、回転円筒自体の回転力を利用して1回転宛1枚等
の同期繰り出し動作を容易に達成できる。起立回転した
硬貨を硬貨跳ね上げ放出手段で跳ね上げさせると、特別
の搬送手段を用いずに、跳躍硬貨が傾斜した回転円筒の
落差分を回復でき、硬貨取出口へ落とし込むためのポテ
ンシャルを再取得できる。
【0053】更に、上記回転円筒を持つ硬貨収納装置が
硬貨取扱機の機体に対して着脱可能のカセット型構造で
ある場合は、硬貨の一括回収や故障・点検時の作業性の
向上を図ることができる。
【0054】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施形態を添付図
面に基づいて説明する。
【0055】〔実施形態1〕図1は本発明の実施形態1
に係る循環式硬貨入出金機において機体上面を取り除い
た状態を示す平面図、図2は同機の縦断右側面図、図3
は同機の縦断左側面図、図4は同機の縦断正面図であ
る。
【0056】本例の循環式硬貨入出金機は、機体1の上
部の前面パネル2の右側に設けられた硬貨受入口3を有
しており、これに非整列状態で一括投入された混在硬貨
を1枚ずつ分離して繰り出す硬貨受入繰出部Aと、繰り
出された硬貨を1枚ずつ後方(背面方向)へ搬送しなが
ら真贋などを鑑別する硬貨鑑別部Bと、鑑別された硬貨
を後部横断方向に搬送しながら金種別に振り分ける硬貨
分類部Cと、この分類された硬貨を金種別に収納し、出
金処理における投出指令により金種別硬貨収納部から1
枚ずつ硬貨を繰り出す金種別硬貨収納繰出部Dと、繰り
出された硬貨を前面パネル2の硬貨取出口43へ案内す
る繰出硬貨案内部Eとを有している。
【0057】硬貨受入繰出部Aは、硬貨受入口3の底面
を構成し昇り傾斜状態に張架された繰出ベルト4と、そ
の繰出域側で繰出ベルト4上の山積み硬貨を突き崩し硬
貨を一層一列に倒伏整列させる逆送りローラ(リバース
ローラ)7とを具備している。
【0058】硬貨鑑別部Bは、硬貨受入繰出部Aから機
体1の背部方向に延びた硬貨搬送ベルト9と、この硬貨
搬送ベルト9の途中で上から覆う板状の硬貨鑑別ユニッ
ト13と、贋金や不適正硬貨を回収箱(オーバーフロー
箱)44内に振り分けて落とし込む昇降式硬貨振分けゲ
ート14とを具備している。
【0059】硬貨分類部Cは、硬貨鑑別部Bで背面方向
に搬送された硬貨を直角方向に変向させるコーナーガイ
ド15と、機体1の背部において左右方向に敷設された
硬貨滑り面23と、その上の硬貨を上から押さえ付けな
がら左方向に搬送する硬貨押さえ込み搬送ベルト19
と、硬貨側端を幅寄せ規制して案内する基準レール22
と、硬貨滑り面23に沿って縦列して形成された1円硬
貨用硬貨選別穴24a,50円硬貨用硬貨選別穴24
b,5円硬貨用硬貨選別穴24c,100円硬貨用硬貨
選別穴24d,10円硬貨用硬貨選別穴24e,500
円硬貨用硬貨選別穴24fと、張架された搬送ベルト1
9の上から硬貨選別穴24a〜24f内に滑り搬送され
る硬貨を押圧する円錐ローラ21a〜21fとを有して
いる。
【0060】本例の金種別硬貨収納繰出部Dは機体1に
対して着脱可能のカセット型構造として構成されてお
り、金種別の硬貨選別穴24a〜24fの直下に受入口
を臨ませた金種別の硬貨投入シュート25a〜25f
と、上位側の開口端部を硬貨受入口として持ち、前方向
に極緩やかな下り傾斜配置(約5°程度)で筒孔軸の周
りに回転可能の金種別の横向き回転円筒28a〜28f
(28)と、回転円筒28a〜28fの上位側と下位側
に配したローラ支持機構S1,S2と、上位側のローラ
支持機構S1寄りに設けた回転駆動機構Gと、回転円筒
28a〜28fの下位側の端部において硬貨を1回転宛
1枚ずつ繰り出す金種別の硬貨繰出機構36a〜36f
(36)と、を有している。
【0061】金種別硬貨収納繰出部Dの回転円筒28a
〜28fは同方向回転で横並び配置である。なお、回転
慣性のバランスをとるために、回転円筒28a〜28f
の隣接同士を逆回転させるようにしても良い。そして、
上位側のローラ支持機構S1は回転円筒28の外周面の
鍔付き転がり軌道面Lを3等分点で転がり接触する3個
のアイドルローラRから成り、これらは図示しないブラ
ケットに回転自在に軸支されている。また、下位側のロ
ーラ支持機構S2も回転円筒の外周面の鍔付き転がり軌
道面Lを3等分点で転がり接触する3個のアイドルロー
ラRから成り、これらはブラケット1aに回転自在に軸
支されている。 各回転円筒28a〜28f(28)
は、図6に示すように、その内周面上つる巻線に沿って
連続的に設けられた断面矩形の硬貨送り突条Sを有して
おり、回転円筒28の下位側端Yは硬貨当て受け手段と
しての端部押さえ板41で塞がれている。 本例の回転
円筒28は、図6に示す如く、その内周面上つる巻線に
沿って連続的に設けられた左巻きの硬貨送り突条(螺
条)Sを有している。
【0062】回転駆動機構Gは、機体底面と傾斜した回
転円筒28の硬貨受入口X側とに挟まれたスペースに配
置された唯一の駆動モータMの出力平歯車g0 と、各回
転円筒28の上位側の転がり軌道面L寄りに設けた従動
平歯車gと、従動平歯車gと間を回転伝動させる媒介平
歯車g1 とを有しており、出力平歯車g0 は片側端の回
転円筒28aの従動平歯車gに噛み合って回転力を伝達
し、媒介平歯車g1 を介して後段の回転円筒28fの従
動平歯車gに回転力が伝達されるようになっている。唯
一の駆動モータMで済み、駆動系の簡素化に役立つ。
【0063】硬貨繰出機構36は、硬貨繰出起動用ソレ
ノイド38と、そのプランジャーにより回転円筒28の
下位側端部の内周に出没する硬貨跳ね上げ爪40と、硬
貨当て受け手段としての端部押さえ板41の硬貨跳ね上
げ通路41aのうち硬貨跳ね上げ爪40の上方位置に跳
ね上げられた硬貨CNを上方へ送り補助するゴム製の硬
貨跳ね上げ羽根車42とを有している。1回転宛で1枚
ずつ硬貨を硬貨跳ね上げ爪40により容易に上方へ跳ね
上げることができる。収納硬貨が横向き積み重ねである
ため、最下位の硬貨にはそれほど荷重がかからないため
である。従って、特別の搬送手段を用いずに、跳躍硬貨
が傾斜した回転円筒の落差を回復でき、硬貨取出口43
へ落とし込むためのポテンシャルを再取得できる。な
お、37は繰り出される硬貨CNの通過を検出する計数
センサである。
【0064】図6(a−1)〜(a−3)に示すよう
に、硬貨投入シュート25を介して傾斜姿勢の回転円筒
28の硬貨受入口Xに硬貨CNが投入されると、硬貨受
入口X付近の円筒内周面の底側で隣接の硬貨送り突条
S,S間に挟まれた谷部区間(座部)Tに硬貨CNが倒
伏姿勢で載る。かかる状態では、その倒伏硬貨CNの周
縁部のうち円筒軸線方向に対して左右遠点p,pで突条
間谷部Tの面に接触し、架橋的に支持されているが、倒
伏硬貨CNのかかる左右端支持状態で回転円筒28が矢
印方向に回転しているため、硬貨周縁の後部2点又は1
点Qが回転する硬貨送り突条Sに接触してその法線方向
に押し出し力Fを受けその軸方向分力により底側に沿っ
て案内送りされる。
【0065】硬貨送り突条Sによる倒伏硬貨CNの軸方
向送り過程では回転方向分力も加わっているので、回転
円筒28の内周面が平滑面でも、図6(b−1)〜(b
−3)に示すように、倒伏姿勢の硬貨CNは若干回転方
向へ片肩上がり姿勢となっている。回転円筒の内周面に
粗さがある場合は、その摩擦力によって倒伏硬貨CNの
片肩上がり状態が強くなる。かかる姿勢で軸方向へ滑り
送りされる倒伏硬貨CNは、回転円筒28の下位側端Y
に設けた端部押さえ板41に衝突することになる。
【0066】図6(c−1)〜(c−3)に示すよう
に、この衝突の際、倒伏硬貨CNはその周縁前部で端部
押さえ板41に当接するが、衝突直前では倒伏硬貨CN
が回転方向に若干片肩上がり姿勢で、硬貨の周縁後部が
硬貨送り突条Sに乗り上がった状態であるため、衝突す
ると、衝突硬貨の裏面側前部へその硬貨送り突条Sが滑
り込み、衝突硬貨が前上がり姿勢になると同時に、その
硬貨送り突条Sより回転方向分力が加わり、また後側隣
接の硬貨送り突条Sに硬貨周縁の後部(下部)が受け止
めされる。このため、その衝突硬貨CNは端部押さえ板
41により相対的に捲り返されるようにして、図7
(a)に示す如く、硬貨送り突条Sより硬貨周縁の後部
が端寄せられることとなるので、図7(b)に示す如
く、倒伏硬貨CNは端部押さえ板41にて強制的に起立
姿勢に変更される。
【0067】起立姿勢になると同時に、回転円筒28の
底側との接触によって、起立硬貨CN′は回転円筒28
と共に同期回転するため、水平姿勢の回転円筒28の場
合でも、起立硬貨CN′は獲得した回転慣性により回転
円筒28の中空側には殆ど転倒し難い。起立硬貨CN′
が端部押さえ板41に凭れ掛かる状態ではなおさらであ
る。ここで、起立回転する硬貨CN′は回転円筒28の
回転の度に硬貨送り突条Sに乗り上げるため、回転硬貨
には沿面方向の上下振動が伴うことになるが、回転慣性
のため僅かなフラ付きが生じるだけで、転倒することは
ない。
【0068】このようにして、回転円筒28の端部押さ
え板41に最初の硬貨が起立すると、この最初の硬貨が
次に到来する倒伏硬貨CNのための硬貨当て受け手段と
なり、突条間谷部Tに載る倒伏硬貨CNは起立硬貨C
N′に衝突して起立し回転することになる。このため、
図7(c)に示すように、回転円筒28の硬貨受入口X
に投入された多数枚の倒伏硬貨CNは端部押さえ板41
側において起立回転しながら横向き積み重ね収納される
ことになる。
【0069】本例においては、回転円筒28の内周面と
硬貨CNとの摩擦係数は硬貨の起立回転の微妙な要因と
はならない。回転円筒28内を硬貨が軸方向へ摺動する
ため、磨滅低減の目的では低摩擦係数とすることが好ま
しい。ただ、面接触ではなく、図6(a−1)〜(a−
3)に示す如く、左右端P,Pの支持状態の点接触で摺
動するため、磨滅の問題は深刻ではない。低摩擦係数で
も摺動中の倒伏硬貨CNの片肩上がり姿勢はある程度生
じる。回転円筒28の回転速度を早くすると、倒伏硬貨
CNの搬送速度が高まると共に、倒伏硬貨CNの片肩上
がり姿勢が強くなる。このため、投入硬貨の積み重ね処
理時間を高速化できる。ただ、高速回転し過ぎると、投
入硬貨が自立したり、内周面に倒伏姿勢のまま張り付い
て停留する事態が生じるので、過度な高速回転を避ける
必要がある。また逆に、1rpsにも遙かに満たない低
速回転では、衝突速度が遅く、また起立過程の硬貨の端
寄せ動作が遅くなり、起立できない事態もあるので、過
度な低速回転は避ける必要がある。
【0070】ここで、回転円筒28の長さは硬貨送り突
条SのピッチP以上を必要とするが、例えば2〜3P程
度の短筒であると、投入硬貨が硬貨受入口X付近の突条
間谷部Tに載らずに勢い良く端部押さえ板41や起立収
納済み硬貨CN′に直接衝突してしまう場合が起こり得
る。硬貨の投入速度や回転円筒28の傾斜角(下降傾斜
角)が大きい場合に起こり易い。しかし、矢継ぎ早に硬
貨を投入しない限り、硬貨同士のブリッジや干渉が起こ
らないので、投入硬貨が端部押さえ板41や起立収納済
み硬貨CN′に直接衝突しても、結局、その反跳により
いずれかの座部としての突条間谷部Tに収まるので、そ
の後、その硬貨は端部押さえ板41や起立収納済み硬貨
CN′への再衝突により確実に起立姿勢に変更されて回
転しつつ積み重ねられる。
【0071】なお、倒伏硬貨の周縁前部が硬貨送り突条
の上に乗った状態で回転円筒が回転すると、硬貨送り突
条が倒伏硬貨の下から離れる方向にすり抜け移動するの
で倒伏硬貨の周縁前部の被せが解消し、自然と突条間谷
部に収まる。また逆に、倒伏硬貨の周縁後部が硬貨送り
突条の上に深く乗った状態で回転円筒が回転すると、そ
の硬貨送り突条が倒伏硬貨を載せて回すので、硬貨が側
面で傾斜姿勢となり、その硬貨送り突条を乗り越えて次
の突条間谷部に収まる。
【0072】また、回転円筒28が長筒であると、起立
した硬貨CN′の横向き積み重ね機能(整列収納機能)
が充分発揮され、硬貨収納筒としての意義が出る。かか
る場合、回転円筒28は縦向きではなく、横向きである
ので、硬貨の積み重ね整列・定数収納の達成と共に、硬
貨収納部の装置高さを大幅に抑制することができる。
【0073】更に、回転円筒28は実質的に水平姿勢で
良く、硬貨径の2倍程度の装置高さ寸法も実現できる。
また、回転円筒を回転させる駆動系の構成は硬貨収納部
に繰出ベルトを用いる場合に比して簡易とすることがで
き、そしてまた、硬貨収納部の幅寸法の縮小化にも寄与
する。
【0074】図7(c)に示すように、起立回転する積
み重ね硬貨は回転円筒28の回転の度に硬貨送り突条S
を乗り上げるため、横向き積み重ね硬貨群には上下振動
の波動が生じている。このような硬貨CN′の上下振動
は、端部押さえ板41側の最端の起立硬貨CN″にとっ
ては硬貨積み重ね累積荷重(傾斜角が緩くなると減少す
る)による圧迫力から解放して硬貨面の沿面方向にいわ
ば達磨落とし的に硬貨の同期繰出を達成する際の一助と
なっている。また、硬貨CN′に付着した塵埃等の異物
を硬貨相互が擦り落とし、硬貨清掃の達成と共に、最端
の起立硬貨の硬貨繰出動作を円滑にする。
【0075】次に、取扱硬貨の直径dに対しその回転円
筒28の内径Dの条件を吟味する。
【0076】まず、図8(a)に示す如く、硬貨送り突
条Sの頂面とこれに対向する回転円筒28の内周面との
間に硬貨がブリッジしないためには、硬貨送り突条Sの
突起高さをh、硬貨の厚みをtとすると、 {d2 +t2 1/2 +h<D … の不等式が成立する。また、内径Dが大きくなると、硬
貨の矢継ぎ早の投入により、図7(b)に示す如くの硬
貨同士のブリッジ(起立硬貨と倒伏硬貨のT字形ブリッ
ジ)の発生頻度が高くなるが、このようなブリッジが生
じないためには、 D<{(d+t)2 +d2 /4}/(d+t) … の不等式が成立する。結局、式,より次式が成立す
る。 {d2 +t2 1/2 +h<D<{(d+t)2 +d2 /4}/(d+t) … この式が成立する回転円筒28を用いると、硬貨ブリ
ッジの発生を無くすことができる。
【0077】ここで、h=t/2として各硬貨について
内径を算出すると、以下の通りになる。 1円硬貨(20mm径,1.5mm 厚)の内径D1 は、 20.8mm<D1 <26.2mm 50円硬貨(21mm径,1.75mm厚)の内径D50は、 21.9mm<D50<27.6mm 5円硬貨(22mm径,1.5mm 厚)の内径D5 は、 22.8mm<D50<28.6mm 100 円硬貨(22.6mm径,1.7mm 厚)の内径D100 は、23.5mm<D100 <29.6mm 10円硬貨(23.5mm径,1.5mm 厚)の内径D10は、 24.3mm<D100 <30.5mm 500 円硬貨(26.5mm径,1.8mm 厚)の内径D500 は、27.4mm<D500 <34.5mm 従って、1円,50円,5円,100 円,10円の各硬貨の回
転円筒28a〜28eとしては、内径が24.3mm以上で2
6.2mm以下の共用管を用いることができる。このため、
異種部品の点数を削減でき、装置の低コスト化に寄与す
ると共に、円筒横並び幅の寸法圧縮に役立つ。なお、突
起高さhを約3mm以上にすると、内径の共通範囲が無く
なり、共用細管が得られなくなるので、突起高さhを約
t/2〜2tが妥当である。
【0078】図9に示す如く、硬貨送り突条Sのリード
角はβ=tan -1(L/πD)で与えられるが、リード角
βを小さくすると、リードLが短くなるので搬送速度は
低下し、また回転方向分力が小さいので片肩上がり姿勢
が弱い。従って、回転速度を高める必要がある。逆に、
リード角βを大きくすると、リードLが長くなるので搬
送能力は上昇し、また回転方向の分力が大きいので片肩
上がり姿勢が強い。低速回転で回転円筒28を駆動でき
る。リード角βは小さすぎず、大きすぎず、通例は45
°前後が妥当と言える。
【0079】ところで、回転円筒28の内径Dは前述の
式を満足することが望ましいが、リード角β=45°
の場合、L=πDであり、1円硬貨径20mm,50 円硬貨径
21mm, 5円硬貨径22mm,100円硬貨径22. 6mm,10円硬貨径
23.5mm,500円硬貨径26.5mmを参考にすると、リードLは
10cm前後の長さになる。1条の硬貨送り突条ではピッチ
P=Lであるため、ピッチPが長すぎ、座部としての突
条間谷部Tに載った倒伏硬貨に軸方向2d程度の大きな
遊びが出来てしまい、突条間谷部Tに複数枚の倒伏硬貨
が載る確率が高くなり、衝突時における硬貨起立過程で
の相互干渉が生じ、起立動作の失敗が起こり得る。
【0080】このため、1条ではなく、図10に示す如
く、2条以上の多条の硬貨送り突条Sを持つ回転円筒2
8を用いると、このような不都合を解消できる。多条の
場合、L=nP=πDである。ピッチPを硬貨径d程度
とすれば、nは2〜6程度が適当である。
【0081】図9,図10に示す回転円筒28の硬貨送
り突条Sは、回転円筒28の内周面に挿入した螺旋状金
属ワイヤ材である。鋳造,押し出し成形,切削等により
回転円筒28内に硬貨送り突条Sを一体的に形成するの
は難しい面があるが、内径Dよりもやや大きめの外径の
螺旋状金属ワイヤ材を挿入すると、その自己復元力によ
り内周面に圧着でき、硬貨送り突条S付きの回転円筒2
8を容易に得ることができる。硬貨との相互摩擦により
突条の磨滅を抑制することができ、また、摩耗しても突
条の交換ができるので保守管理費の削減を図ることがで
きる。なお、回転円筒28の内周面には螺旋状の位置決
め溝を設けても良い。
【0082】本例における長尺状の回転円筒28の両端
はローラ支持機構S1,S2で支持されている。回転円
筒28が長尺になる程、偏心なく回転円筒28の回転支
持が容易となり、支持構造として適している。
【0083】そして、各回転円筒28はその外周面に設
けた従動平歯車gを介して回転円筒を回転駆動するよう
になっている。駆動系の簡素化が達成されている。特
に、本例ではその回転駆動機構を硬貨受入口X側に配置
した構造となっているため、機体底面と傾斜した回転円
筒28の硬貨受入口X側とに挟まれたスペースにモータ
M等を収納でき、スペースの有効活用に寄与している。
【0084】そしてまた、本例では、硬貨繰出機構36
が回転円筒28の回転による起立硬貨CNの回転を利用
して繰り出すようになっているため、機構の構成を簡素
化できる。また、起立回転した硬貨CNを跳ね上げさせ
るように放出できるので、傾斜した回転円筒28の落差
分を回復でき、硬貨取出口へ落とし込むためのポテンシ
ャルが再取得できる。このため、繰出後に搬送装置を用
いずに済む。
【0085】加えて、金種別硬貨収納繰出部Dが機体に
対して着脱可能のカセット型構造であるので、硬貨の一
括回収や故障・点検時の作業性の向上を図ることができ
る。
【0086】〔実施形態2〕図11(a)は、本発明の
実施形態2に係る回転円筒を示す縦断側面図、図11
(b)はその正面図である。
【0087】本例の回転円筒48の内周面には、螺旋状
の第1(前側)の硬貨送り突条Saと、第1の硬貨送り
突条Sa によりその硬貨受入口X側に位相差θ=120
°で隣接した螺旋状の第2(後側)の硬貨送り突条Sb
とが設けられており、2 条螺旋であるが、180°位相
差ではなく、不等分の位相差となっている。第1の硬貨
送り突条Sa 及び第2の硬貨送り突条Sb は螺旋状金属
ワイヤ材を用いて形成されている。
【0088】回転円筒48の硬貨受入口Xに複数の硬貨
CNが投入されると、図12(a−1)に示す如く、硬
貨受入口X付近の硬貨送り突条Sb とSa に挟まれた谷
部区間(座部)Tに複数枚の硬貨CNが一部重なる後上
がり姿勢で載る。最後の硬貨CN0 は第1の硬貨送り突
条Sa に後部が乗り上がった状態で軸方向送りされる
が、後側隣接の第2の硬貨送り突条Sb が第1の硬貨送
り突条Sa に近接しているため、最後の硬貨CN0 の後
部は同時に第2の硬貨送り突条Sb に乗り上がった状態
で軸方向送りされる。即ち、投入された複数枚の硬貨の
うちいずれか一つの硬貨CN0 の後部は第1の硬貨送り
突条Sa と第2の硬貨送り突条Sb に乗り上がった後上
がり姿勢となり、その後上がり姿勢の硬貨CN0 の肩上
がり側周縁の上側f1 では第1の硬貨送り突条Sa が接
触支持し、その硬貨CN0 の肩下がり側周縁の下側f2
では第2の硬貨送り突条Sb が接触し続けており、周縁
の下部は突条間谷部Tに接触している。かかる姿勢の後
上がり硬貨CN0 が一部重なる複数枚の硬貨CNを後押
して軸方向に搬送することになる。
【0089】先頭の硬貨CNが硬貨当て受け手段として
の起立収納済硬貨CN″に衝突すると、硬貨群の重ね代
が広く積み重ねるが、図12(a−2),(b−2)か
ら図図12(a−3),(b−3)に示す如く、先頭硬
貨CNの前部を下部基点として第1及び第2の硬貨送り
突条Sa b により最後の硬貨CN0 の左右後部が上方
に捩じり引き起こされ、図12(a−4),(b−4)
に示す如く、先頭硬貨CN′の上部が起立収納済硬貨C
N″に当たって凭れかかり、硬貨が反転する。
【0090】そして、その起立直前の最後の硬貨C
0 ′の下部が第2の硬貨送り突条Sb で端寄せされる
ため、起立収納済硬貨CN″に投入硬貨がすべて起立姿
勢で重なる搬送中の硬貨の表面が起立収納済硬貨CN″
の面に重なる。
【0091】このように、複数枚の倒伏硬貨CNが軸方
向に搬送される場合でも、衝突と同時に一旦反転しかけ
てから倒立姿勢に戻されるようになっているため、一番
下(最後)の硬貨CN0 が反転動作すると同時にその上
側の積み重ね硬貨も反転し、多数枚の一括起立が実現す
る。従って、多数枚を一括投入してもオーバーラップ状
態で一挙に起立させることができるため、回転円筒の短
筒化を実現できる。また、衝突後の端寄せ動作では勢い
を付けなくともゆっくり行うことができるため、回転速
度の低速化を実現でき、低消費電力や低騒音に繋がる。
【0092】実施形態1では、前上がり倒伏硬貨の裏面
側を硬貨当て受け手段等への衝突の際に重ねる正立姿勢
変更であった。これは硬貨直径dに比し隣接の硬貨送り
突条の間隔(ピッチ)が大きい場合に生じ易いが、本例
では、後上がり倒伏硬貨の表面側を硬貨当て受け手段等
への衝突の際に反転させてから重ねる倒立姿勢変更であ
る。これは、硬貨直径dに比し第1の硬貨送り突条Sa
と硬貨受入口X側の隣接の第2の硬貨送り突条Sb との
間隔が小さい場合に生じ易い。ただ、第2の硬貨送り突
条Sb とその硬貨受入口X側の第1の硬貨送り突条Sa
との隣接間隔が硬貨直径dよりも小さい場合、第2の硬
貨送り突条Sb とその硬貨受入口X側の第1の硬貨送り
突条Sa とに跨がって倒伏硬貨CNが載るときがある
と、前上がり姿勢で衝突し、正立姿勢変更が行われるこ
とがある。
【0093】そこで、第1の硬貨送り突条Sa とその硬
貨受入口X側の第2の硬貨送り突条Sb との隣接間隔を
取扱硬貨の直径dよりも小さい狭間隔とし、第2の硬貨
送り突条Sb とその硬貨受入口X側の第1の硬貨送り突
条Sa との隣接間隔を取扱硬貨の直径よりも大きい広間
隔とすると、多くの場合、後上がり姿勢で硬貨送りが行
われるため、正立姿勢変更が殆ど起こらず、倒立姿勢変
更で起立収納できる。
【0094】かかる場合は、多数枚の一括起立収納が可
能となり、回転円筒の短筒化又は回転速度の低速化を実
現できる。
【0095】通常、硬貨送り突条Sa ,Sb のリード角
βは略45°であるので、第1の硬貨送り突条Sa に対
する前記硬貨受入口X側の第2の硬貨送り突条Sb の位
相差は100°〜140°が適当である。
【0096】なお、本発明の硬貨取扱機においては、硬
貨は内外国の硬貨に限定されず、ゲーム機等に用いるメ
ダル等を積み重ねする収納装置を含むものである。
【0097】また、本発明に係る硬貨収納筒としての回
転円筒は、硬貨の横向き積み重ね収納に限らず、積み重
ね直前に起立硬貨を繰り出しことが可能であるので、収
納機能の前段階のみを行う硬貨起立装置として機能し、
更に、硬貨当て受け手段を排除した構成では、下降傾斜
搬送,水平搬送,上昇傾斜搬送のための硬貨コンベアと
して機能するものである。
【0098】
【発明の効果】以上説明したように、本発明は、投入硬
貨を実質的な水平姿勢の回転円筒内で倒伏状態の略定姿
勢のまま略定速度で滑動させて、硬貨当て受け手段等の
障害物へ当てることにより正立又は倒立姿勢へ持ち行
き、同時にその起立姿勢を保持せしめるようにしたもの
である。従って、次の効果を奏する。
【0099】(1) 回転円筒と硬貨との摩擦係数の微
妙な値やその変動に大きく左右されずに、投入された硬
貨を倒伏姿勢から起立姿勢に強制的に姿勢変更でき、硬
貨の横向き積み重ね収納が実現できる。整列・定数枚収
納の実現と装置高さ寸法の大幅削減を図ることができ
る。
【0100】起立姿勢で回転する横向き積み重ね硬貨群
には回転する硬貨送り突条に周期的に乗り上げるため、
横向き積み重ね硬貨群には上下振動の波動が生じてい
る。この上下振動は、最端の起立硬貨の同期繰出を達成
する際の一助となる。また、硬貨に付着した塵埃等の異
物を硬貨相互が擦り落とし、硬貨の清掃と共に、それに
より最端の起立硬貨の繰出動作が円滑になる。
【0101】(2) {d2 +t2 1/2 +h<D<
{(d+t)2 +d2 /4}/(d+t)の式を満足す
る回転円筒を用いると、回転円筒内での硬貨のブリッジ
を防止でき、硬貨の矢継ぎ早又は一括の投入が可能とな
り、起立収納効率が向上する。
【0102】(3) 硬貨送り突条を多条にした回転円
筒を用いると、突条間谷部での倒伏硬貨の多数乗りを排
除でき、硬貨同士の干渉を抑制できると共に、リードを
長くできるので、リード角の設定自由度が増し、起立収
納動作の迅速化を図ることができる。
【0103】(4) 第1の硬貨送り突条と、第1の硬
貨送り突条により硬貨受入口側に位相差180°未満で
隣接した第2の硬貨送り突条とを有する回転円筒では、
衝突時に搬送硬貨の表面が硬貨当て受け手段等に重なる
倒立姿勢変更となるため、積み重ね硬貨の一挙反転が可
能となり、回転円筒の短筒化又は回転速度の低速化を実
現できる。
【0104】(5) 特に、第1の硬貨送り突条と硬貨
受入口側の第2の硬貨送り突条との間隔は取扱硬貨の直
径よりも小さい狭間隔とし、第2の硬貨送り突条と硬貨
受入口側の第1の硬貨送り突条との間隔は取扱硬貨の直
径よりも大きい広間隔とすると、正立姿勢変更が起こり
難くなり、倒立姿勢変更の頻度が高くなり、起立収納効
率が増す。
【0105】(6) 硬貨送り突条として外付けの螺旋
条金属ワイヤ材を用いると、突条の磨滅を抑制でき、ま
た磨滅しても交換が可能となる。
【0106】(7) 回転円筒を支持する構造として、
回転円筒の一方端側と他方端側にその外周に転がり接触
する回転支持機構を採用する場合、回転円筒が長尺にな
る程、偏心なく回転円筒の回転支持が容易となり、支持
構造として適したものとなる。
【0107】(8) 回転円筒の外周面に設けた従動車
を介して回転円筒を回転駆動する回転駆動機構を用いる
と、駆動系の構成を簡素化することができる。特に、そ
の回転駆動機構を硬貨受入口側に配置した構造において
は、機体底面と傾斜した回転円筒の硬貨受入口側とに挟
まれたスペースを駆動源の収納スペースとして活用でき
るため、回転駆動機構のために装置高さの消費されてし
まう弊害が起こらない。
【0108】(9) 硬貨当て受け手段の近傍で当該回
転円筒の回転に同期して起立収納硬貨を1枚ずつ外へ繰
り出す硬貨繰出手段を備えて成る場合、回転円筒自体の
回転力を利用して1回転宛1枚等の同期繰り出し動作を
容易に達成できる。特に、起立回転した硬貨硬貨を硬貨
跳ね上げ放出手段で跳ね上げさせると跳躍硬貨が傾斜し
た回転円筒の落差分を回復でき、硬貨取出口へ落とし込
むためのポテンシャルを再取得できるので、繰出後の搬
送装置を無くすことができる。
【0109】(10) 回転円筒を持つ硬貨収納装置が硬
貨取扱機の機体に対して着脱可能のカセット型構造であ
る場合、硬貨の一括回収や故障・点検時の作業性の向上
を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態1に係る循環式硬貨入出金機
において機体上面を取り除いた状態を示す平面図であ
る。
【図2】同循環式硬貨入出金機の縦断右側面図である。
【図3】同循環式硬貨入出金機の縦断左側面図である。
【図4】同循環式硬貨入出金機の縦断正面図である。
【図5】同循環式硬貨入出金機における金種別硬貨収納
繰出装置を示す部分斜視図である。
【図6】(a−1)は実施形態1に係る回転円筒に硬貨
を投入した直後の状態を示す縦断側面図、(a−2)は
その状態を示す縦断平面図、(a−3)その状態を示す
正面図、(b−2)は実施形態1に係る回転円筒に投入
された硬貨が倒伏姿勢で軸方向送りされる状態を示す縦
断側面図、(b−2)はその状態を示す縦断平面図、
(b−3)その状態を示す正面図、(c−1)は実施形
態1に係る回転円筒に投入された硬貨が倒伏姿勢で端部
押さえ板に衝突する状態を示す縦断側面図、(c−2)
はその状態を示す縦断平面図、(c−3)その状態を示
す正面図である。
【図7】(a)は実施形態1に係る回転円筒に投入され
た硬貨が端部押さえ板に衝突した直後の状態を示す縦断
側面図、(b)は実施形態1に係る回転円筒に投入され
た硬貨が起立回転しながら端部押さえ板に重なった状態
を示す縦断側面図、(c)は実施形態1に係る回転円筒
に投入された硬貨群が起立回転しながら端部押さえ板側
に横向きで積み重なった状態を示す縦断側面図である。
【図8】(a)は実施形態1に係る回転円筒内での1枚
の硬貨のブリッジの状態を示す横断面図、(b)回転円
筒内での2枚の硬貨のブリッジの状態を示す横断面図で
ある。
【図9】(a)は1条の螺旋条金属ワイヤ材を硬貨送り
突条として用いた回転円筒を示す縦断側面図、(b)は
その正面図である。
【図10】(a)は2条の螺旋条金属ワイヤ材を硬貨送
り突条として用いた回転円筒を示す縦断側面図、(b)
はその正面図である。
【図11】本発明の実施形態2に係る回転円筒を示す縦
断側面図、(b)はその正面図である。
【図12】(a−1)は実施形態2に係る回転円筒に硬
貨を投入した直後の状態を示す縦断側面図、(b−1)
はその状態を示す正面図、(a−2)は実施形態2に係
る回転円筒に投入された硬貨が倒伏姿勢で起立姿勢の積
み重ね硬貨に衝突する状態を示す縦断側面図、(b−
2)はその状態を示す正面図、(a−3)は実施形態2
に係る回転円筒に投入された硬貨が起立姿勢の積み重ね
硬貨に衝突した直後の状態を示す縦断側面図、(b−
3)はその状態を示す正面図である。
【図13】(a−4)は実施形態2に係る回転円筒に投
入された硬貨が起立姿勢の積み重ね硬貨に衝突して反転
した状態を示す縦断側面図、(b−4)はその状態を示
す正面図、(a−5)は実施形態2に係る回転円筒に投
入された硬貨が反転後に端寄せされる状態を示す縦断側
面図、(b−5)はその状態を示す正面図、(a−6)
は実施形態2に係る回転円筒に投入された硬貨が起立回
転しながら重なった状態を示す縦断側面図、(b−6)
はその状態を示す正面図である。
【図14】(a)は特願平7−312923号に開示の
回転円筒に硬貨を投入した直後の状態を示す縦断側面
図、(b)はその状態を示す正面図、(c)はその回転
円筒に投入された硬貨が起立した直後の状態を示す縦断
側面図、(d)はその状態を示す正面図、(e)はその
回転円筒に投入された硬貨が起立したまま横滑りで下降
する状態を示す縦断側面図である。
【符号の説明】
A…硬貨受入繰出部 B…硬貨鑑別部 C…硬貨分類部 D…金種別硬貨収納繰出部 E…繰出硬貨案内部 1…機体 1a…ブラケット 2…前面パネル 3…硬貨受入口 4…繰出ベルト 7…逆送りローラ 9…硬貨搬送ベルト 13…硬貨鑑別ユニット 14…昇降式硬貨振分けゲート 15…コーナーガイド 19…硬貨押さえ込み搬送ベルト 22…基準レール 23…硬貨滑り面 44…回収箱 21a〜21f(21)…円錐ローラ 24a〜24f(24)…硬貨選別穴 25a〜25f(25)…硬貨投入シュート 28a〜28f(28),48…横向き回転円筒 36a〜36f(36)…硬貨繰出機構 37…計数センサ 38…硬貨繰出起動用ソレノイド 40…硬貨跳ね上げ爪 41…端部押さえ板 41a…硬貨跳ね上げ通路 42…硬貨跳ね上げ羽根車 S1,S2…ローラ支持機構 S…硬貨送り突条 Sa …第1(前側)の硬貨送り突条 Sb …第2(後側)の硬貨送り突条 G…回転駆動機構 R…アイドルローラ L…鍔付き転がり軌道面 X…硬貨受入口 M…駆動モータM g0 …出力平歯車 g…従動平歯車 g1 …媒介平歯車 CN…倒伏硬貨 CN′…起立硬貨 CN″…起立収納済硬貨 CN0 ,CN0 ′,CN0 ″…最後の硬貨 T…突条間谷部(座部) p…硬貨の周縁部の左右遠点 Q…硬貨の周縁部の後部の接触点 P…ピッチ L…リード β…リード n…条数。
【手続補正書】
【提出日】平成8年8月9日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】図11
【補正方法】変更
【補正内容】
【図11】(a)は本発明の実施形態2に係る回転円筒
を示す縦断側面図、(b)はその正面図である。

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 上位側端開口を硬貨受入口とする傾斜姿
    勢又は実質的に水平姿勢の回転円筒を備えた硬貨取扱機
    において、前記回転円筒はその内周面上つる巻線に沿っ
    て連続的又は離散的に設けられた硬貨送り突条を有して
    おり、前記回転円筒の中空途中又は下位側端に硬貨当て
    受け手段を備えて成ることを特徴とする硬貨取扱機。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の硬貨取扱機において、
    取扱硬貨の直径をd、その硬貨の厚みをt、前記回転円
    筒の内径をD、前記硬貨送り突条の突起高さをhとする
    と、 {d2 +t2 1/2 +h<D<{(d+t)2 +d2
    4}/(d+t) の条件を満足することを特徴とする硬貨取扱機。
  3. 【請求項3】 請求項1又は請求項2に記載の硬貨取扱
    機において、前記硬貨送り突条は、そのリードLとピッ
    チPとが、L=nP(n:条数)の関係を満足する多条
    であることを特徴とする硬貨取扱機。
  4. 【請求項4】 請求項1又は請求項2に記載の硬貨取扱
    機において、前記硬貨送り突条は、第1の硬貨送り突条
    と、第1の硬貨送り突条より前記硬貨受入口側に位相差
    180°未満で隣接した第2の硬貨送り突条とから成る
    ことを特徴とする硬貨取扱機。
  5. 【請求項5】 請求項4に記載の硬貨取扱機において、
    第1の硬貨送り突条とその前記硬貨受入口側の第2の硬
    貨送り突条との隣接間隔は取扱硬貨の直径よりも小さい
    狭間隔であり、第2の硬貨送り突条とその前記硬貨受入
    口側の第1の硬貨送り突条との隣接間隔は前記取扱硬貨
    の直径よりも大きい広間隔であることを特徴とする硬貨
    取扱機。
  6. 【請求項6】 請求項5に記載の硬貨取扱機において、
    前記硬貨送り突条のリード角は略45°であって、第1
    の硬貨送り突条に対する前記硬貨受入口側の第2の硬貨
    送り突条の位相差は100°〜140°であることを特
    徴とする硬貨取扱機。
  7. 【請求項7】 請求項1乃至請求6のいずれか一項に記
    載の硬貨取扱機において、前記硬貨送り突条は、前記回
    転円筒の空洞に挿入して内周面に固定した螺旋状金属ワ
    イヤ材であることを特徴とする硬貨取扱機。
  8. 【請求項8】 請求項1乃至請求項7のいずれか一項に
    記載の硬貨取扱機において、前記回転円筒の一方端側と
    他方端側にはその外周に転がり接触する回転支持機構を
    備えて成ることを特徴とする硬貨取扱機。
  9. 【請求項9】 請求項1乃至請求項8のいずれか一項に
    記載の硬貨取扱機において、前記回転円筒の外周に設け
    た従動車を介して前記回転円筒を回転駆動する回転駆動
    機構を備えて成ることを特徴とする硬貨取扱機。
  10. 【請求項10】 請求項9に記載の硬貨取扱機におい
    て、前記回転駆動機構は、前記硬貨受入口側に配置され
    て成ることを特徴とする硬貨取扱機。
  11. 【請求項11】 請求項1乃至請求項10のいずれか一
    項に記載の硬貨取扱機において、前記硬貨当て受け手段
    の近傍で当該回転円筒の回転に同期して硬貨を1枚ずつ
    外へ繰り出す硬貨繰出手段を備えて成ることを特徴とす
    る硬貨取扱機。
  12. 【請求項12】 請求項11に記載の硬貨取扱機におい
    て、前記硬貨繰出手段は硬貨跳ね上げ放出手段を有して
    成ることを特徴とする硬貨取扱機。
  13. 【請求項13】 請求項1乃至請求項12のいずれか一
    項に記載の硬貨取扱機において、前記回転円筒を持つ硬
    貨収納装置は硬貨取扱機の機体に対して着脱可能のカセ
    ット型構造であることを特徴とする硬貨取扱機。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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