JPH09292741A - フェライトキャリア - Google Patents

フェライトキャリア

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JPH09292741A
JPH09292741A JP3682497A JP3682497A JPH09292741A JP H09292741 A JPH09292741 A JP H09292741A JP 3682497 A JP3682497 A JP 3682497A JP 3682497 A JP3682497 A JP 3682497A JP H09292741 A JPH09292741 A JP H09292741A
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carrier
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ferrite
magnetic
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JP3682497A
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Masumi Asanae
益実 朝苗
Tsutomu Saito
務 齋藤
Masahisa Ochiai
正久 落合
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Hitachi Metals Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 有害元素を含まず、高画質の画像を形成し得
るLi−Mn系のフェライトキャリアを提供する。 【解決手段】 モル比にてLi2 O5〜15%、MnO
8〜30%、Fe2 360〜90%の基本組成を有
し、D.C.200V/cmの電場における体積固有電気
抵抗を106 〜1010Ω・cm、かつD.C.10kV/
cmの電場における体積固有電気抵抗を106 〜1010Ω
・cmに形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、レーザビームプリ
ンタ、乾式複写機などの画像形成装置における画像担体
の表面に形成された静電荷像を現像する際に使用される
二成分系現像剤を構成する磁性キャリアに関するもので
あり、特に電界強度が変化しても体積固有電気抵抗の変
化が少なく、安定して高画質の画像を形成し得るLi−
Mn系フェライトキャリアに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来電子写真法を応用したプリンタ、フ
ァクシミリ等においては、例えば円筒状に形成した感光
体ドラム上に情報に対応した静電荷像を形成し、感光体
ドラムと対向して設けた永久磁石部材を内蔵する現像ロ
ールにより、磁性現像剤を吸着搬送し、現像領域におい
て磁気ブラシを形成すると共に、この磁気ブラシによっ
て前記感光体ドラム上の静電荷像形成面を摺擦し、トナ
ー像として顕像化する。そしてこの顕像化したトナー像
を記録紙に転写した後、熱定着するのが最も一般的な手
段である。
【0003】上記の現像方法において使用される磁性現
像剤としては、トナーのみからなる一成分系現像剤と、
トナーと磁性キャリアとの混合粉体である二成分系現像
剤とがある。二成分系現像剤を使用する現像方法におい
ては、トナーと磁性キャリアとを所定の比率で混合し、
両者を摩擦帯電させて、所定の極性に帯電したトナーの
みを、感光体ドラムの表面に形成された静電荷像に付着
させて可視像とするのである。
【0004】上記の二成分系現像剤には、一般的に連続
現像における画像品質の安定性、維持性が要求される。
そのためには、トナーに対する磁性キャリアの帯電付与
能力および現像剤抵抗を適正範囲内に維持する必要があ
り、現像初期における帯電付与能力および現像剤抵抗
が、長時間使用後においても変化しないことが望まし
い。
【0005】次にトナーとしては結着樹脂中に染料、顔
料などの着色剤や、磁性粉、電荷制御剤、ワックスなど
の各種の機能性添加剤を混合分散させて粉砕した微粉末
が使用されている。一方磁性キャリアとしては鉄粉また
はフェライト粉が多用されている。このようなトナーと
磁性キャリアとの混合粉体である現像剤における帯電付
与能力および抵抗を安定した状態に維持することを目的
として、従来からトナーについては結着樹脂、電荷制御
剤、その他の添加剤の設計や選択が検討されると共に、
磁性キャリアについては鉄粉の酸化処理法、フェライト
の構成材料、更にはこれら磁性粉の表面性状、被覆材料
およびその処理方法などが種々検討されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記磁性キャリアのう
ち鉄粉キャリアは表面に適当な処理(例えば酸化処理)
を施して使用されるが、長時間使用すると粒子の表面が
物理的にあるいは化学的に変化してトナーが付着(トナ
ースペント)し、帯電付与能力が低下してしまったり、
あるいは使用環境の湿度に敏感となって画像の鮮明度が
低下することがあり、寿命が短いという欠点がある。
【0007】一方フェライトキャリアは鉄粉キャリアと
比較して化学的に安定であると共に、使用中における抵
抗の変化が少なく、更に見掛け密度が鉄粉キャリアの約
2/3である等の利点を有することから実用化が進めら
れてきた。
【0008】フェライトキャリアは適当な金属酸化物と
鉄酸化物との完全混合物から構成されており、Ni,Z
n,Mn,Mg,Cu,Li,Ba,V,Cr,Ca等
の酸化物と、3価の鉄酸化物との焼結体である。このよ
うなフェライトキャリアとしては種々の組成のものが知
られているが、Ni−Zn系フェライト、Mn−Zn系
フェライト、Cu−Zn系フェライトが一般的である。
【0009】しかしながら、これらのフェライトキャリ
ア中にはZn,Ni等の人体に有害な元素が含有される
ことから、廃棄物として処理される際には法的規制を受
けるなどの実用上の面で問題がある。この点Li−Mn
系フェライトキャリアは上記のような法的規制を受ける
ことがないため、近年において注目されてはいるもの
の、組成も含めて、最適現像条件が確立されてなく、高
画質の画像を安定して形成することが困難であるという
問題点がある。
【0010】またフェライトキャリアの体積固有電気抵
抗は電界強度に大きく依存するのが通例であり、一方地
カブリおよびキャリア付着を防止するために現像領域に
おいて印加されるバイアス電圧も、現像条件によって種
々に設定される。このため画質が不安定となり易いとい
う問題点があり、電界強度が変化しても体積固有電気抵
抗の変化が少ないフェライトキャリアの出現が望まれて
いる。
【0011】本発明は、上記従来技術に存在する問題点
を解決し、有害元素を含まず、高画質の画像を形成し得
るLi−Mn系のフェライトキャリアを提供することを
目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めに、本発明においては、モル比にてLi2 O5〜15
%、MnO8〜30%、Fe2 3 60〜90%の基本
組成を有し、D.C.200V/cmの電場における体積
固有電気抵抗を106 〜1010Ω・cm、かつD.C.1
0kV/cmの電場における体積固有電気抵抗を106
1010Ω・cmに形成する、という技術的手段を採用し
た。
【0013】本発明において、表面に樹脂材料からなる
被覆層を形成することができる。本発明におけるLi−
Mn系フェライトキャリアは、結晶学的にはスピネル型
結晶構造を有するものであり、具体的には、モル比でL
2 O5〜15%、MnO8〜30%、Fe2 3 60
〜90%の基本組成を有する。Li2 Oは、5%未満で
あるとトナーを充分に帯電させることができず、また体
積固有電気抵抗が高くなりすぎるため画像濃度が低下
し、更にエッジ効果が強すぎてベタ黒濃度が不均一とな
るため好ましくない。一方Li2 Oが15%を超える
と、体積固有電気抵抗が低くなりすぎて、キャリア付着
が生じ易くなるため不都合である。
【0014】次にMnOは、8%未満であると、飽和磁
化が低くなるのでキャリア付着が生じ易くなり、一方3
0%を超えると、飽和磁化が高すぎて、磁気ブラシによ
る像担持体に対する摺擦力が強くなりすぎ、ブラシマー
クが生じ易いため、何れも好ましくない。更にFe2
3 は、60%未満であると、飽和磁化が低くなって画像
濃度が低下すると共に、キャリア付着が生じ易くなり、
一方90%を超えると、飽和磁化が高くなりすぎて、ブ
ラシマークを生じ易いため、何れも好ましくない。
【0015】次に本発明におけるLi−Mn系フェライ
トキャリアでは、上記の基本組成に対して、As,V,
Bi,Sb,B,Si,Ca等の金属化合物を単独また
は複合で0.1〜1.5重量%添加してもよい。これにより
焼結密度の向上と異常結晶粒成長の抑制がなされ、均質
な粒子表面形態を有するLi−Mn系フェライトキャリ
アが得られる。
【0016】この場合において、添加物としては、例え
ば、As2 3 ,V2 5 ,Bi23 ,Sb2 3
2 3 ,SiO2 ,CaOなどの金属酸化物が適用さ
れるが、これらは加熱により金属酸化物となりうる金属
化合物(例えばCaCO3 )であってもよい。
【0017】なおLi−Mn系フェライトキャリアの焼
結密度の向上と異常結晶粒成長の抑制のためには、添加
する金属化合物の量は、重量にして0.5%以下が望まし
いが、異常結晶粒成長が発生し始める0.5%以上の添加
であっても、その重量が1.5%程度までは粒子表面への
樹脂等によるコーティングをしなくとも実用が可能であ
る。金属化合物の添加量は0.1〜0.5%の範囲内で使用
するのが最も望ましい。
【0018】本発明において、Li−Mn系フェライト
キャリア粒子は、その平均粒径(振動篩法によって得ら
れた各粒子の重量百分率(粒度分布)から算出)が10
〜150μmの範囲内にあることが望ましく、特殊な静
電記録などの用途の場合を除いては、粒径が10μm未
満の場合にはキャリアが感光体表面に付着しやすくな
り、一方、粒径が150μmを超える場合には、画像そ
のものが粗となり好ましくない。より好ましくは30〜
100μmの範囲である。
【0019】本発明において、上記フェライトキャリア
は、その飽和磁化値は40emu/g以上であることが望ま
しい。飽和磁化値が40emu/gより小さい場合には現像
剤支持手段への吸着力が低下するために、キャリア付着
が生じやすくなり、画像上に白抜けなどの欠陥を生じ不
都合である。さらには、σ1000(1000Oeの磁界中
で測定した磁化の値)が40emu/g以上であることが望
ましい。
【0020】本発明において、上記フェライトキャリア
の体積固有電気抵抗を、D.C.200V/cmの電場に
おいて106 〜1010Ω・cm(好ましくは107 〜10
10Ω・cm)、かつD.C.10kV/cmの電場において
106 〜1010Ω・cm(好ましくは107 〜1010Ω・
cm)とするのが望ましい。これは体積固有電気抵抗の値
が上記の下限値未満では、磁気ブラシから磁性キャリア
が離脱し易くなり、画像担体表面への付着を招き、一方
1010Ω・cmを超えると、エッジ効果が強まり、ベタ黒
現像濃度が不均一になるからである。
【0021】またD.C.200V/cmと10kV/cm
の電場における体積固有電気抵抗を各々R1 ,R2 とし
た場合に、R1 /R2 は50以下であることが好まし
く、より好ましくは10以下、更に好ましくは5以下と
するのがよい。
【0022】上記の体積固有電気抵抗R1 ,R2 は焼成
条件や熱処理条件により調整することができる。すなわ
ち、このR1 ,R2 は材料が熱を受けたときの窒素や水
素などの還元雰囲気、温度、時間等の影響を受け、還元
が進むとR1 ,R2 ともに小さい値となる。その際、雰
囲気の酸素分圧が低い程、ある範囲(600〜1300
℃)では処理温度が高い程、また処理時間が長い程
1 ,R2 は小さくなる傾向がある。
【0023】なお上記体積固有電気抵抗R1 ,R2 は、
キャリア粒子の表面に樹脂被覆層を形成することによっ
てもある程度調整することができる。このような樹脂被
覆層を形成する材料としては、スチレン−アクリル系共
重合体、シリコーン樹脂、フッ素樹脂等が挙げられる。
そして上記樹脂被覆層は、体積固有電気抵抗を上記範囲
に収めるためにキャリア粒子の表面に薄く、またはキャ
リア粒子の表面が一部露出するように形成するのが好ま
しく、このためには樹脂材料をキャリア粒子100重量
部に対して0.5〜2.0重量部添加するとよい。
【0024】樹脂の被覆法としては、例えば樹脂をトル
エン、キシレン等の溶剤に希釈し、流動床法、スプレー
法または浸漬法等により樹脂溶液をキャリア粒子表面に
塗布し、次いで溶剤を揮発させればよい。なお樹脂被覆
層の内部および/または表面に種々の添加物(カーボン
ブラック、金属またはその酸化物等の導電材、シリカ、
アルミナ、酸化チタン、タルク等の無機物質、ニグロシ
ン染料、含金属アゾ染料、トリフェニルメタン系染料、
アルキルサリチル酸金属錯体等)などを添加してもよ
い。
【0025】本発明において、上記フェライトキャリア
の保磁力が50Oeを超える場合には、粒子そのものが
永久磁石の性質を持ち、現像剤支持手段等に強く付着し
て現像に直接寄与するトナーの流動性を悪くするため
に、画像ムラが発生し良好な画像は得られなくなるの
で、その保磁力は50Oe以下であることが望ましい。
【0026】また上記フェライトキャリアには長寿命に
つながることから耐摩耗性が必要である。フェライト粒
子の破壊強度は5000g/cm2 以上であることが望ま
しい。
【0027】本発明のLi−Mn系フェライトキャリア
は、例えば次のような方法によって製造することができ
る。最初に、所定量の金属酸化物と酸化鉄(Fe
2 3 )および添加物として金属化合物を所定量秤量し
混合する。次に、得られた混合物を800〜1000℃
の範囲で数時間仮焼し、その後数μm以下の粒径に粉砕
する。得られた粉砕粉は、必要に応じて粘結剤を加えて
から、加熱雰囲気中で噴霧乾燥して造粒する。得られた
球状粒子は1100〜1300℃の温度で焼結し、次い
で解砕および分級を行ってLi−Mn系フェライトキャ
リアが得られる。
【0028】次に先に述べた物性値の測定方法を記す。
飽和磁化値(σs )は振動試料型磁力計(東英工業社製
VSM−3型)により最大10kOeの磁場中で測定
できる。体積固有電気抵抗は、テフロン(登録商標)製
の直径3.04mmのシリンダー中に約2mmの厚さに試料を
挿入し、約200gの荷重を加え、両電極間に200V
/cmおよび10kV/cmの直流電圧を印加し測定した。
【0029】
【発明の実施の形態】まず下記( )内のモル比となる
ように原料を秤量して、ボールミルにより混合した。得
られた混合粉を900℃の温度で2時間仮焼し、仮焼し
た試料はアトライターにより粉砕した。粉砕後の平均粒
径は約0.7μmであった。次いで、粉砕した試料に粘結
剤としてP.V.A(ポリビニルアルコール)を0.5〜
1.0重量%加え、スプレードライヤーにより噴霧乾燥し
て造粒した。得られた造粒粉をアルミナ製の容器に入れ
て、下記の焼結条件で焼結し、更に解砕および分級し
て、平均粒径50μmのLi−Mn系フェライトキャリ
アを得た。これらのフェライトキャリアの体積固有電気
抵抗を表1に示す。この場合、R1 ,R2 は各々D.
C.200V/cmおよびD.C.10kV/cmの電場に
おける体積固有電気抵抗を示す。 (A)組成:Li2 O(9)+MnO(18)+Fe2
3 (73) 焼結条件:空気中、焼結温度1250℃ (B)組成:(A)と同一 焼結条件:空気中、焼結温度1300℃ (C)組成:(A)と同一 焼結条件:空気中、焼結温度1270℃ (D)組成:Li2 O(6)+MnO(30)+Fe2
3 (64) 焼結条件:窒素中、焼結温度1270℃ (E)組成:Li2 O(12)+MnO(8)+Fe2
3 (80) 焼結条件:窒素中、焼結温度1270℃ 次にトナーは下記の要領で作製した。すなわち重量部で
ビスフェノールA型ポリエステル(結着樹脂;Mw=1
9,600,Mn=2,000)87部、カーボンブラック
(着色剤;三菱化成製 #50)10部、ポリプロピレ
ン(離型剤;三洋化成製 TP32)2部、電荷制御剤
(日本化薬製 カヤチャージ T−2N)1部を乾式混
合する。それを150℃に加熱した2軸ルーダーにて溶
融混練した後に冷却し、冷却物を機械式粉砕機にて開口
径1mmの金網を通過する程度まで粗粉砕し、次いで風力
式粉砕機・ジェットミルで微粉砕した。これを風力式分
級機(アルピネ社製 100MZR)で体積平均粒径が
約10μmとなるように分級し、負帯電性の粉末を調整
した。この粉末に疎水性シリカ(流動化剤;日本アエロ
ジル社製 アエロジル R972)0.5部を添加し、ト
ナーとした。このトナーの摩擦帯電量は−27.8μc/
g、体積固有電気抵抗は1014Ω・cmであった。
【0030】トナーの体積固有電気抵抗は、テフロン
(登録商標)製の直径3.04mmのシリンダー中に約2mm
の厚さに試料を挿入し、約200gの荷重を加え、両電
極間に4kV/cmの直流電圧を印加し測定した。摩擦帯
電量(Tribo-Electrostatic Charge;TEC)は、市販
の摩擦帯電量測定器(東芝ケミカル社製 TB−200
型)を用いて、フェライトキャリアとトナーの組み合わ
せによる摩擦帯電量を測定して得られた値である。トナ
ーの平均粒径(体積基準)の測定には、同じく市販され
ているコールターカウンターモデルTA−II型(コール
ターカウンター社製)を用いた。
【0031】(実験例1)上記トナーを前記の各磁性キ
ャリアと混合して、トナー濃度5重量%の二成分系の磁
性現像剤とし、反転現像により画像形成を行い、画像評
価した結果を表1に併記する。
【0032】この場合、感光体ドラムはOPCにより形
成し、表面電位−650V、周速60mm/秒とした。現
像ロールは永久磁石部材(4極非対称着磁、現像用主磁
極の表面磁束密度800G、他の磁極の表面磁束密度7
00G)と、SUS304製、外径20mmのスリーブ
(150r.p.m.)とにより形成した。
【0033】なお現像ギャップは0.4mm、ドクターギャ
ップは0.3mmとし、スリーブからバイアス電圧として、
直流−550Vを印加して画像形成を行った。得られた
トナー像は普通紙にコロナ転写後、オイルレスタイプの
熱ロール定着(定着温度180℃、線圧1kg/cm)を行
った。環境条件は20℃、60%R.H.であった。
【0034】
【表1】
【0035】表1において、画像濃度はマクベス濃度計
によって測定した反射光学密度である。また地カブリ
は、印字後の画像の白色部と印字前の白紙との濃度差で
あり、日本電色工業製測色色差計による測定値である。
なお地カブリは0.05以下であれば良好と認められる。
またキャリア付着についての評価記号は、○:良好、
△:実用可を各々表している。
【0036】表1から明らかなように、No.4,5の磁
性キャリアを使用したものにおいては、10kV/cmの
電場における体積固有電気抵抗R2 が、200V/cmの
電場におけるR1 と比較して大幅に低下しており、地カ
ブリの発生が認められ、キャリア付着も僅かであるが発
生した。なおNo.5のものにおいては、画像濃度の低下
も目立っている。
【0037】これに対してNo.1〜3の磁性キャリアを
使用したものにおいては、R1 ,R 2 の差が僅かであ
り、画像濃度はやや低目であるが、地カブリおよびキャ
リア付着のない高画質の画像が得られている。
【0038】(実験例2)キャリアは前記実験例1と同
様のものを使用した。次にトナーは、重量部でスチレン
−アクリル共重合体(結着樹脂;Mw=2.5×1
5 ,Mn=6,500)86部、カーボンブラック
(着色剤;三菱化成製 #50)9部、ポリプロピレン
(離型剤;三洋化成製 TP32)3部、電荷制御剤
(オリエント化学製 ボントロン N−04)2部を使
用し、前記実験例1と同一の要領で作製した正帯電性の
粉末を使用した。体積平均粒径は約10μm、摩擦帯電
量は+17.2μc/g、体積固有電気抵抗は1014Ω・
cmであった。
【0039】上記トナーを前記の各磁性キャリアと混合
して、トナー濃度4.5重量%の二成分系の磁性現像剤と
し、正規現像により画像形成を行い、画像評価した結果
を表2に示す。
【0040】この場合、感光体ドラムはOPCにより形
成し、表面電位−650V、周速60mm/秒とした。現
像ロールは永久磁石部材(4極非対称着磁、現像用主磁
極の表面磁束密度800G、他の磁極の表面磁束密度7
00G)と、SUS304製、外径20mmのスリーブ
(150r.p.m.)とにより形成した。
【0041】なお現像ギャップは0.4mm、ドクターギャ
ップは0.3mmとし、スリーブからバイアス電圧として、
直流−150Vを印加して画像形成を行った。得られた
トナー像は普通紙にコロナ転写後、オイルレスタイプの
熱ロール定着(定着温度180℃、線圧1kg/cm)を行
った。環境条件は20℃、60%R.H.であった。
【0042】
【表2】
【0043】表2において、キャリア付着評価記号は、
○:良好、×:実用不可を各々表している。表2から明
らかなように、正規現像においても、磁性キャリアD,
Eを使用したNo.9,10のものにおいては、R2 が大
幅に低下しており、地カブリおよびキャリア付着の発生
が認められる。これに対して磁性キャリアA,B,Cを
使用したNo.6〜8のものにおいては、R1 ,R2 の差
が僅かであり、画像濃度が高く、地カブリおよびキャリ
ア付着のない高画質の画像が得られている。
【0044】
【発明の効果】本発明は以上記述のような構成および作
用であるから、有害元素を含まないLi−Mn系のフェ
ライトを使用し、電界強度が変化しても体積固有電気抵
抗の変化が少ないキャリアとすることにより、高画質の
画像を長期間に亘って安定して形成できるという効果が
ある。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 モル比にてLi2 O5〜15%、MnO
    8〜30%、Fe23 60〜90%の基本組成を有
    し、D.C.200V/cmの電場における体積固有電気
    抵抗を106 〜1010Ω・cm、かつD.C.10kV/
    cmの電場における体積固有電気抵抗を106 〜1010Ω
    ・cmに形成したことを特徴とするフェライトキャリア。
  2. 【請求項2】 表面に樹脂材料からなる被覆層を形成し
    たことを特徴とする請求項1記載のフェライトキャリ
    ア。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009080348A (ja) * 2007-09-26 2009-04-16 Dowa Electronics Materials Co Ltd 電子写真現像用キャリア芯材およびその製造方法、磁性キャリア並びに電子写真現像剤
JP2009244570A (ja) * 2008-03-31 2009-10-22 Mitsui Mining & Smelting Co Ltd 電子写真現像剤用キャリア芯材、キャリア及び該キャリアを用いた電子写真現像剤
JP2009244571A (ja) * 2008-03-31 2009-10-22 Mitsui Mining & Smelting Co Ltd 電子写真現像剤用キャリア芯材、キャリア及び該キャリアを用いた電子写真現像剤

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JP2009244570A (ja) * 2008-03-31 2009-10-22 Mitsui Mining & Smelting Co Ltd 電子写真現像剤用キャリア芯材、キャリア及び該キャリアを用いた電子写真現像剤
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