JPH09292252A - ナビゲーションシステム - Google Patents

ナビゲーションシステム

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JPH09292252A
JPH09292252A JP8131447A JP13144796A JPH09292252A JP H09292252 A JPH09292252 A JP H09292252A JP 8131447 A JP8131447 A JP 8131447A JP 13144796 A JP13144796 A JP 13144796A JP H09292252 A JPH09292252 A JP H09292252A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】目的地までの案内経路が、異なる道路情報を用
いて2種類求め、それらを選択可能とすることで、案内
経路の選択自由度を高める。 【解決手段】情報記憶部の道路データを用いて案内経路
を探索する(ステップSJ1)。この案内経路にある重
複リンクを検索する(ステップSJ3)。検索された各
重複リンクについて、このリンクから案内経路へ進行可
能か否か判断される(ステップSJ11)。そして、出
発地から、案内経路中にある重複リンクまでの軌跡ルー
トを探索する(ステップSJ5〜SJ21)。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、地上移動体の移動
経路を地図情報に基づいて探索し、この移動経路を移動
体操作者に情報伝達するナビゲーション装置に関し、特
に、移動経路の学習機能を備えたナビゲーションシステ
ムに関する。
【0002】
【従来技術】従来のナビゲーション装置としては、例え
ば特開昭61−194473号に示される車載用ナビゲ
ーション装置がある。この車載用ナビゲーション装置で
は、ディスプレイ装置に使用者が希望するエリアの地図
が、不揮発性情報記憶装置に記憶された地図情報を基に
表示される。その地図表示に伴って、目的地として設定
される施設を検索する条件が画面上に提示される。そし
て、その検索条件の段階的な選択により、使用者が希望
する施設が目的地として特定される。
【0003】この特定された施設の所在位置が、地図画
面中に識別マークで表示される。さらに、現在位置か
ら、その特定された施設までの推奨移動経路が、上記地
図情報を基に、ナビゲーション装置によって探索され、
画面上に表示される。なお、移動体が、その推奨移動経
路上を移動している間、必要な地上環境情報(進出道路
情報)が音声等の聴取手段によって使用者に報知され
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、この様なナ
ビゲーションシステムに於いて、探索される推奨移動経
路には、システムが予め経路探索データとして所有して
いる道路や交差点が用いられる。しかも、システムが決
めた道路及び交差点各々のコストに基づいて探索を行っ
ているため、使用者の求める経路と、システムが提供す
る推奨経路とが必ずしも一致しない。
【0005】特に、使用者が目的地を設定し、システム
が自動探索した推奨経路に基づいてナビゲーション走行
する場合、経路の途中までは普段よく使用する道路を通
りたいにも関わらず、システムは、その意に反したルー
トを提供する場合がある。また、何らかの理由によりあ
まり通りたくない道路が、使用者の意に反して、推奨ル
ートとして提供される場合もある。さらに同じ大きな通
りまで出るにしても裏道を使用した方がかなり早いにも
関わらず、広い道ではあるが遠回りするような経路を推
奨経路として提供する場合がある。
【0006】このように、システムが探索する推奨移動
経路は、常に、物理的条件によって左右される探索方法
に基づいているので、使用者の好む道路が、推奨移動経
路に選択される可能性は、極めて少ない。そこで、使用
者のよく使用する道路が優先的に用いられた案内経路と
されれば、より快適なナビゲーション動作が可能にな
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明は次の手段を用いた。第1の手段で、CD−
ROM等の不揮発性情報記憶装置に予め記憶されている
道路データ、交差点データを含む地図データに基づい
て、出発地や車両の現在位置から所望の目的地あるいは
通過点等の地点までの推奨経路(第1の経路)を探索す
る。また、第2の手段で、情報書き換え可能手段(PC
カード、ICカード、RAM、磁気ディスク、または無
線通信手段によって交信が行われる情報管理センタ等)
に記憶した過去の走行軌跡データを基に、所望の目的地
或いは通過点までの推奨経路(第2の経路)を探索す
る。そして、上記第1の経路と第2の経路とを比較し、
両経路が相違する場合には、上記第2の経路を優先的に
出力して、所望地点までの案内を行うようにする。特
に、上記第2の手段における第2推奨経路の探索におい
て、各走行軌跡を構成する道路の通行量または通過日時
に比例した道路選択条件を定義した。これにより、より
通行量の多い、すなわち使用頻度の高い道路が優先的に
選択される。この結果、使用者の好みに応じた道路を優
先的に使用した経路が探索可能である。
【0008】軌跡データとして登録された道路に対して
交差点や道路の情報、或いは使用頻度等の情報を記憶す
るよう構成した。これらの情報に基づいて、経路のコス
トが定められる。したがって、システムは、これら各種
情報によって定まる、道路の探索コストと、CD−RO
M等に予め記憶されている道路の探索コストとに基づい
て、推奨経路を算出するように構成しているので、使用
者が普段よく使用する道路をも考慮し、さらに一番走行
しやすいルートを提供することが可能である。
【0009】また、案内する際に、第1及び第2の経路
をそれぞれ表示装置に表示して使用者に選択させるよう
に構成してもよい。
【0010】さらに第1の経路と第2の経路とをそれぞ
れ異なる形態、例えば色を変えて表示、或いは実線と点
線で区別して表示することも可能である。或いは、第1
経路と第2経路とで、異なる部分のみを識別表示するよ
うに構成した。よって、使用者にとって案内経路かもし
くは走行軌跡データに基づいて探索された推奨経路であ
るかを容易に認識できる。
【0011】走行軌跡データに基づいて探索される第2
の推奨経路は、第1の推奨経路では案内対象としない、
いわゆる非案内道路まで考慮して探索可能に構成されて
いるので、出発地や車両の現在位置から案内道路に通じ
る非案内道路区間をも探索して案内ルートとして表示し
たり、目的地等の所望の地点に対しても経路案内最終地
点から所望の地点に通じる非案内道路区間をも、探索し
て案内ルートとして表示することも可能であり、きめ細
かなルート案内を行うことが可能となる。このとき、第
1の推奨経路では第2の推奨経路として探索された非案
内道路は探索されないため、非案内対象道路については
当然のことながら、第2の推奨経路とは相違する道路と
なる。このような非案内対象道路についても上記のごと
く第1のルートと異なる形態で表示するよう構成され
る。したがって、出発地或いは車両の現在位置から目的
地までの所望地点まできめ細かなかつ使用者の普段使用
する道路を優先した経路案内が可能である。
【0012】
【発明の実施の形態】
1.実施例の要約 以下に説明する本発明に係る実施例は、指定された地点
から車両が移動したときの現在位置を検出するように
し、この検出された現在位置が上記指定地点に基づく所
定範囲内にあれば、上記検出された現在位置に関するデ
ータと移動する道路または交差点に関するデータとを比
較するようにし、この比較において当該現在位置と当該
道路または交差点とが対応しているか否かを判定して当
該現在位置を新たな道路または交差点として記憶するよ
うにし、または上記比較結果に基づいて当該道路または
交差点の通過量を変更するようにしたことを特徴とす
る。
【0013】また、上記指定地点は、操作者が指定した
地点、または車両の駆動源の駆動開始または終了を検出
するようにし、この検出された車両の駆動源の駆動開始
/終了地点とする。
【0014】さらに、上記実施例は、上記指定地点ごと
に車両の通過回数または車両の駆動源の駆動開始の検出
回数を記憶するようにし、この検出回数に応じて上記指
定地点に基づく所定範囲の大きさを変更するようにし
た。
【0015】さらにまた、上記新たな道路または交差点
の記憶、または上記道路または交差点の通過量の変更
は、上記指定地点の通過以降若しくは以前において実行
される、上記車両の駆動源の駆動開始以降若しくは以前
において実行される、または上記車両の駆動源の駆動終
了以前若しくは以降において実行される。
【0016】2.全体回路 図1は、本発明に係るナビゲーション装置の全体回路を
示す。中央処理部1は、ナビゲーション装置全体の動作
を制御する。この中央処理部1は、CPU(中央処理装
置)2、フラッシュメモリ3、第2ROM4、第1RA
M(Random Access Memory)5、
第2RAM6、センサ入力インターフェイス7、通信イ
ンターフェイス8、画像プロセッサ9、画像メモリ1
0、音声プロセッサ11及び時計14によって構成され
ている。各CPU2〜時計14は、CPUローカルバス
15によって相互に接続されており、CPU2の制御の
もと、各種情報データの授受が各デバイス間で行われ
る。
【0017】フラッシュメモリ3は、電気的な消去及び
書き込みが可能なメモリ(EEPROM)等で構成され
る。このフラッシュメモリ3に記憶されるプログラム
は、情報記憶部37に記憶されているプログラム38b
が複写される。このプログラム38bとしては、後述す
る各フローチャートに応じ、CPU2で実行される各種
処理のプログラムが含まれている。例えば、情報の表示
制御と音声案内制御等がある。
【0018】また、フラッシュメモリ3に記憶される情
報には、ナビゲーション動作(ルートの探索、ルートの
案内)で用いられる、各種パラメータ等が含まれてい
る。第2ROM4には、表示図形データ及び各種汎用デ
ータが記憶されている。表示図形データとは、ディスプ
レイ33上に表示されるルート案内及び地図表示に必要
な各データである。各種汎用データとは、案内音声用の
合成または肉声を録音した音声波形データ等のナビゲー
ション時に使用される各データである。
【0019】第1RAM5には、外部から入力されたデ
ータ及び、演算のために用いられる各種パラメータや演
算結果及びナビゲーション用のプログラム等が記憶され
る。時計14は、カウンタ及びバッテリバックアップR
AMまたはEEPROM等から構成されており、時間情
報が随時出力される。
【0020】センサ入力インターフェイス7は、A/D
変換回路またはバッファ回路等で構成されている。この
センサ入力インターフェイス7は、現在位置検出装置2
0の各センサと接続され、アナログ信号またはデジタル
信号で伝達されるセンサデータが入力される。この現在
位置検出装置20のセンサには、絶対方位センサ21、
相対方位センサ22、距離センサ23及び車速センサ2
4がある。
【0021】絶対方位センサ21は、例えば、地磁気セ
ンサであり、絶対方位が検出される。この絶対方位セン
サ21から、絶対方位となる南北方向を示すデータが出
力される。相対方位センサ22は、例えば、操舵角セン
サであり、光ファイバジャイロや圧電振動ジャイロ等の
ジャイロ装置によって車輪の操舵角が検出される。そし
て、絶対方位センサ21で検出される絶対方位に対す
る、自車両進出方向の相対角度が、相対方位センサ22
から出力される。
【0022】距離センサ23は、例えば、走行距離メー
タに連動したカウンタ等で構成されている。この距離セ
ンサ23からは、自車両の走行距離を示すデータが出力
される。速度センサ24は、速度メータに接続されたカ
ウンタ等で構成されている。この車速センサ24から
は、自車両の走行速度に比例するデータが出力される。
【0023】中央処理部1の通信インターフェイス8に
は、I/Oデータバス28が接続されている。このI/
Oデータバス28には、現在位置検出装置20のGPS
受信装置25、ビーコン受信装置26及びデータ受信装
置27が接続されている。さらに、このI/Oデータバ
ス28には、入出力装置30のタッチスイッチ34、プ
リンタ35及び情報記憶部38が接続されている。つま
り、通信インターフェイス8により、各付属装置と、C
PUローカルバス15との間で、各種データの授受が行
われる。
【0024】現在位置検出装置20からは、上述された
ように、自車両の現在位置を検出するためのデータが出
力される。つまり、絶対方位センサ21で、地磁気で示
される絶対方位が検出される。相対方位センサ22で、
この絶対方位に対する相対方位が検出される。さらに、
距離センサ23で走行距離が検出される。車速センサ2
4で自車両の走行速度が検出される。GPS受信装置2
5により、GPS(Global Positioni
ng System)の信号(複数の地球周回軌道衛星
からのマイクロ波)が受信され、自車両の緯度・経度等
の地理的な位置データが検出される。
【0025】なお、自車両の現在位置検出には、GPS
受信装置25と、絶対方位センサ21または相対方位セ
ンサ22の少なくとも一つがあれば良い。例えば、GP
S受信装置25と、絶対方位センサ21とがあれば、自
車両の現在位置が検出可能である。また、GPS受信装
置25及び、相対方位センサ22のみでも自車両の現在
位置検出は可能である。さらにまた、GPS受信装置2
5、絶対方位センサ21及び、相対方位センサ22の全
てを備えても、自車両の現在位置検出が可能である。
【0026】同じように、ビーコン受信装置26によ
り、VICS(道路交通情報通信システム)等の情報提
供システムからのビーコン波が受信され、近隣道路情報
データまたはGPSの補正データ等がI/Oデータバス
28へ出力される。データ送受信装置27では、セルラ
フォーンやFM多重信号、電話回線等を利用した双方向
方式の現在位置情報提供システムや、ATIS(交通情
報サービス)等との間で現在位置情報または自車両近隣
の道路状況に関する情報が送受信される。これらの情報
は、自車両の位置検出情報または運行補助情報として利
用される。なお、これらビーコン受信装置26及びデー
タ送受信装置27は、無くても良い。
【0027】入出力装置30は、ディスプレイ33、透
明なタッチパネル34、プリンタ35及びスピーカ13
から構成される。ディスプレイ33には、ナビゲーショ
ン動作中に案内情報が表示される。タッチパネル34
は、ディスプレイ33の画面上に付着され、透明タッチ
スイッチ(透明電極で構成された接触スイッチまたは、
圧電スイッチ等がある)が複数、平面マトリクス状に配
置されている。このタッチパネル34からは、ナビゲー
ション装置に対して、出発地、目的地、通過地点等の目
的地設定に必要な情報が選択され、入力される。
【0028】プリンタ35では、通信インターフェイス
8を介して出力される地図や施設ガイド等の各種情報が
印刷される。スピーカ13からは音声で使用者に各情報
が伝達される。なお、プリンタ35は、無くても良い。
【0029】また、ディスプレイ33としては、CR
T、液晶ディスプレイまたはプラズマディスプレイ等の
画像情報を表示可能なものが利用される。しかし、消費
電力が少なく、視認性が高くしかも軽量な、液晶ディス
プレイがディスプレイ33として好ましい。このディス
プレイ33に接続される画像プロセッサ9には、DRA
M(Dynamic RAM)またはデュアルポートD
RAM等の画像メモリ10が接続されている。画像プロ
セッサ9によって、画像メモリ10への画像データの書
き込み制御が行われる。さらに、画像プロセッサ9の制
御のもとで、画像メモリ10からデータが読み出されて
ディスプレイ33への画像表示が行われる。
【0030】なお、画像プロセッサ9は、CPU2から
の描画コマンドに従って、地図データ及び文字データを
表示用画像データに変換し、画像メモリ10に書き込
む。このとき、画面のスクロールのために、ディスプレ
イ33に表示される、画面周囲の画像も形成されて、画
像メモリ10に同時に書き込まれる。
【0031】スピーカ13には、音声プロセッサ11が
接続されている。この音声プロセッサ11は、CPUロ
ーカルバス15を介してCPU2及び第2ROM4と接
続されている。そして、CPU2によって、第2ROM
4から読み出された案内音声用の音声波形データが、音
声プロセッサ11に入力される。この音声波形データ
は、音声プロセッサ11によりアナログ信号に変換さ
れ、スピーカ13から出力される。この音声プロセッサ
11及び上記画像プロセッサ9は、汎用のDSP(デジ
タルシグナルプロセッサ)等で構成されてもよい。
【0032】I/Oデータバス28に、データ送受信部
39を介して接続された、情報記憶部37には、ディス
ク管理情報38a、上述した各ナビゲーション動作を制
御するためのプログラム38b及び地図情報などのデー
タ38cが記憶されている。ディスク管理情報38aに
は、この情報記憶部37内に記憶されているデータ及び
プログラムに関する情報が保存されている。例えば、プ
ログラム38bのバージョン情報等である。データ38
cには、道路地図データなどのナビゲーション動作に必
要なデータが不揮発性的に記録されている。この情報記
憶部37には、I/Oデータバス28との間で、データ
の読み出し制御を行う、データ送受信部39が設けられ
ている。プログラム38bは実施例記載のフローチャー
トに示すプログラム等が格納されている。
【0033】また、本発明の情報記憶部37としては、
CD−ROM等の光メモリのみならず、次のようなデバ
イスを利用してもよい。例えば、ICメモリ、ICメモ
りカード等の半導体メモリ、光磁気ディスク、ハードデ
ィスク等の磁気メモリ等の記憶データ書き換え可能な記
録媒体でもよい。なお、データ送受信部39は、情報記
録部37の記録媒体が変更された場合、その変更された
記録媒体に適合するデータピックアップが備えられる。
例えば、記録媒体がハードディスクであれば、コアーヘ
ッド等の磁気信号書き込み、読み取り装置がデータ送受
信部39に具備される。
【0034】情報記憶部37のデータ38cには、ナビ
ゲーション動作に必要な、地図データ、交差点データ、
ノードデータ、道路データ、写真データ、目的地点デー
タ、案内地点データ、詳細目的地データ、目的地読みデ
ータ、家形データ、その他のデータが記憶されている。
また、情報記憶部37に記憶されたプログラム38bに
より、データ38cの道路地図データを用いてナビゲー
ション動作が実行される。なお、このナビゲーション用
のプログラムは、データ送受信部39によって情報記憶
部37から読み出され、フラッシュメモリ3内に書き込
まれロードされる。その他のデータには、表示案内用デ
ータ、音声案内用データ、簡略案内経路画像データ等が
ある。
【0035】なお、情報記憶部37のデータ38cに記
録されている地図データには、複数の縮尺率に対応した
地図データが記憶されていたり、最小縮尺率の地図デー
タが記憶されている。したがって、ディスプレイ33に
縮尺率の大きな地図が表示される場合、この情報記憶部
37におけるデータ38cの最小縮尺率の地図データか
ら情報が間引かれて表示されてもよい。この情報記憶部
37のデータ38cの地図データの縮尺表示において
は、各道路等の地理的距離が小さくされるのみならず、
施設等の表示記号情報の間引きも、ともに行われる。
【0036】また、I/Oデータバス28には、後述さ
れるプログラムによって形成される軌跡データが記憶保
存される軌跡データ記憶装置40が接続されている。こ
の軌跡データ記憶装置40とは、記憶されるデータの書
き換えが可能であると共に、装置に供給される電力が停
止されても、その記憶されているデータが消失しない情
報記憶装置のことである。この軌跡データ記憶装置40
としては、例えば、ICメモりカード、ハードディス
ク、書き換え可能な光ディスクまたは、EEPROM等
の不揮発性メモリが用いられる。
【0037】この軌跡データ記憶装置40に記憶される
軌跡データとは、自車両が通行してきた道路を地図上で
識別するためのデータで構成されている。つまり、ナビ
ゲーション装置が積載された自車両の走行してきた、各
道路や各交差点等の情報データが軌跡データとして記憶
される。この軌跡データには、ノードデータ55、リン
クデータ60及び交差点データ65が含まれる。そし
て、情報記憶部37に記憶されたプログラム38bによ
り、軌跡データ記憶装置40に記憶されている軌跡デー
タを利用して、新たな案内経路探索が本発明のナビゲー
ション装置で行われる。
【0038】3.情報記憶部37のデータ38cのデー
タファイル 図2は、情報記憶部37のデータ38cに記憶されてい
る各データファイルの内容を示す。地図データファイル
F1には、全国道路地図、1地方の道路地図または住宅
地図等の地図データが記憶されている。交差点データフ
ァイルF2には、交差点の地理的位置座標や名称等の交
差点に関するデータが記憶されている。ノードデータフ
ァイルF3には、地図上において経路探索に利用される
各ノードの地理座標データ等が記憶されている。道路デ
ータファイルF4には、道路の位置と種類及び車線数及
び各道路間の接続関係等の道路に関するデータが記憶さ
れている。写真データファイルF5には、各種施設や観
光地、または主要な交差点等の視覚的表示が要求される
場所を写した写真の画像データが記憶されている。
【0039】目的地データファイルF6は、主要観光地
や建物、電話帳に記載されている企業・事業所等の目的
地になる可能性の高い場所や、施設等の位置と名称等の
データが記憶されている。案内地点データファイルF7
には、道路に設置されている案内表示板の内容や分岐点
の案内等の案内が必要とされる地点の案内データが記憶
されている。詳細目的地データファイルF8には、上記
目的地データファイルF6に記憶されている目的地に関
する詳細なデータが記憶されている。道路名称データフ
ァイルF10には、上記道路データファイルF4に記憶
されている道路の中で、主要な道路の名称データが記憶
されている。分岐点名称データファイルF11には、主
要な分岐点の名称データが記憶されている。住所データ
ファイルF11には、上記目的地データファイルF6に
記憶されている目的地を住所から検索するためのリスト
データが記憶されている。
【0040】市外・市内局番リストファイルF12に
は、上記目的地データファイルF6に記憶されている目
的地の市外・市内局番のみのリストデータが記憶されて
いる。登録電話番号ファイルF13には、使用者のマニ
ュアル操作によって登録された、仕事上の取引先等の覚
えておきたい電話番号データが記憶されている。目印デ
ータファイルF14には、使用者がマニュアル操作によ
って入力した走行途上の目印になる地点や覚えておきた
い場所の位置と名称等のデータが記憶されている。地点
データファイルF15には、目印データファイルF14
に記憶されている目印地点の詳細なデータが記憶されて
いる。施設データファイルF16には、ガソリンスタン
ドやコンビニエンスストア或いは駐車場等の目的地以外
に立ち寄りたい場所等の目標物の位置や説明等のデータ
が記憶されている。
【0041】4.第1RAM5のデータ内容 図3は第1RAM5内に記憶されるデータ群の一部を示
す。現在位置データMPは、現在位置検出装置20によ
って検出される、自車両の現在位置を表すデータであ
る。絶対方位データZDは、地磁気による南北方向を示
すデータであり、絶対方位センサ21からの情報に基づ
いて求められる。相対方位角データDθは、自車両の進
出方向が絶対方位データZDに対してなす角度データで
ある。この相対方位角データDθは、相対方位センサ2
2からの情報に基づいて求められる。
【0042】走行距離データMLは、自車両の走行距離
であり、距離センサ23からのデータに基づいて求めら
れる。現在位置情報PIは、現在位置に関するデータで
あり、ビーコン受信装置26またはデータ送受信装置2
7から入力される。VICSデータVDとATISデー
タADは、ビーコン受信装置26またはデータ送受信装
置27から入力されるデータである。このVICSデー
タVDを利用して、GPS受信装置25で検出される自
車両位置の誤差補正が実行される。また、ATISデー
タADにより、地域の交通規制、交通混雑状況が判別さ
れる。
【0043】なお、VICSデータVDまたはATIS
データADによって当該ナビゲーション装置と地域監視
センタとの間で、地図データが授受される場合、それら
のデータを用いて案内経路の探索が行われるようにして
も良い。
【0044】登録目的地データTPには、使用者によっ
て登録された、目的地の座標位置や名称等の目的地に関
するデータが記憶される。案内開始地点データSPに
は、ナビゲーション動作が開始される地点の地図座標デ
ータが記憶される。同様に、最終案内地点データEDに
は、ナビゲーション動作が終了される地点の地図座標デ
ータが記憶される。
【0045】なお、案内開始地点データSPには、自車
両の現在地または出発地からもっとも近い案内道路上の
ノード座標が利用される。この案内開始地点データSP
が記憶される理由は、現在位置データMPに応じた自車
両の現在地が、例えば、ゴルフ場または駐車場等の敷地
内等であり、必ずしも案内道路上にないからである。同
じように、案内最終地点データEDも、登録目的地デー
タTPにもっとも近い案内道路上のノード座標が記憶さ
れる。この案内最終地点データEDが記憶される理由
も、登録目的地データTPの座標が、案内道路上にない
ことがあるからである。
【0046】第1RAM5に記憶される案内経路データ
MWは、目的地までの最適な経路、または推奨される経
路を示すデータであり、後述されるプログラムのルート
探索処理で求められる。なお、情報記憶部37のデータ
38cに記憶された道路地図内の各道路には、固有の道
路番号が付されている。上記案内経路データMWは、案
内開始地点データSPから最終案内地点データEDまで
の上記道路番号または後述されるリンク番号等で構成さ
れる。
【0047】位置データPQ1、PQ2には、後述され
るプログラムで用いられる、自車両の地理的な位置座標
データと、その自車両の位置が検出された絶対時間とが
記憶される。角度変化データRZには、上述された相対
方位角データDθの増減値の絶対値が記憶される。始点
コストVA、終点コストVB、リンク走行コストVL及
び交差点走行コストVCには、後述される周辺リンク探
索処理において用いられる汎用データが一時的に記憶さ
れる。ここで、コストとは、記憶された軌跡データの各
リンクまたは交差点を、自車両が通過するのに要する時
間または、使用頻度等を表す重みづけ関数値である。こ
のコストの大小値によって、案内経路を構成するリンク
が選択される。なお、詳細な内容については後述する。
【0048】軌跡ルートKT(S)、軌跡ルートKR
(P)、軌跡ルートKU(H)は、複数のリンク番号で
構成される上記案内経路の順路を表す。ルート距離KT
L(S)、ルート距離KRL(S)、ルート距離KUL
(S)は、上記各軌跡ルートKT(S)、KR(P)、
KU(H)それぞれの距離値を表す。計算レジスタUW
は、このルート距離の計算において、計算結果を一時的
に保存するための記憶領域として用いられる。評価値K
CS(GM)は、後述される軌跡データ削除処理におい
て削除される軌跡データの選択用数値として用いられ
る。
【0049】5.道路データ 図4は、上記情報記憶部37に記憶されている道路デー
タファイルF4中の道路データの一部を示す。この道路
データファイルF4には、地図データファイルに記憶さ
れている全地域範囲内に存在する一定幅以上の道路の全
てに関する情報が含まれる。この道路データファイルF
4に含まれる道路数をnとすれば、n本の道路に関する
各道路の道路データが情報記憶部37に記憶されてい
る。各道路データは、道路番号データ、案内対象フラ
グ、道路属性データ、形状データ、案内データ、長さデ
ータから構成されている。
【0050】道路番号データは、地図データに含まれる
道路の全てを交差点等の分岐点毎に分断し、この分断さ
れた道路毎に付した識別番号である。案内対象フラグに
は案内対象道路であれば“1”、非案内対象道路であれ
ば“0”が記憶される。この案内対象道路とは、主幹道
路や一般道路等の所定幅以上の道路であり、経路探索対
象とされる道路である。非案内対象道路とは、あぜ道や
路地等の所定幅以下の狭い細街路で、経路探索の対象に
含むことが、あまり好ましくない道路である。
【0051】道路属性データは、高架道路、地下道、高
速道路、有料道路等の属性を示すデータである。形状デ
ータは、道路の形状を示すデータであり、道路の始点、
終点、及び始点から終点間の各ノードの座標データを記
憶したものである。そして、各ノードの座標データが、
始点、終点の座標データと共に形状データとして記憶さ
れている。
【0052】案内データは、交差点名称データ、注意点
データ、道路名称データ、道路名称音声データ及び行き
先データから構成されている。交差点名称データは、道
路の終点が交差点である場合に、その交差点の名称を表
すデータである。注意点データは、踏切、トンネル入り
口、トンネル出口、幅員減少点等の道路上の注意点に関
するデータである。道路名称音声データは、音声案内に
使用される道路名称を表す音声データである。
【0053】行き先データは、道路の終点に接続する道
路(これを、行き先とする)に関するデータであり、行
き先数kと、行き先毎のデータから構成されている。行
き先に関するデータは、行き先道路番号データ、行き先
名称データ、行き先名称音声データ、行き先方向データ
及び走行案内データから構成される。
【0054】行き先道路番号データによって行き先の道
路番号が示される。行き先名称データによって行き先の
道路の名称が示される。行き先名称音声データには、こ
の行き先名称を音声案内するための音声データが記憶さ
れている。行き先方向データにより、行き先の道路が向
いている方向が示される。走行案内データには、行き先
の道路に入るために、当該道路において右車線に寄った
り、左車線に寄ったり、中央を走行したりすることを案
内するための案内データが記憶されている。長さデータ
は、道路の始点から終点までの長さと、始点から各ノー
ドまでの長さ、及び各ノードの間の長さのデータであ
る。
【0055】6.ノードデータ 図5は、軌跡データ記憶装置40に記憶されるノードデ
ータ55の構成を示す。上記道路データファイルF4の
形状データは、このノードデータ55と同じ構成であ
る。このノードデータ55とは、地図上の各道路を直線
近似したときの各接合点を表している。このノードデー
タは、本発明のナビゲーション装置が積載された自車両
が走行した道路について、順次形成され記憶される。図
32には、各ノードと、この各ノードをそれぞれ繋ぐ直
線のリンクと、地図上の実際の道路との相対的な関係が
示されている。
【0056】この図32に示される道路70は、曲率半
径RSCの湾曲道路とする。この道路70を直線で近似
表現する場合、複数の直線が、折れ線グラフのように、
接続される。この各直線がリンクRB1、RB2、・・
・であり、各リンク同士の接続点がノードNOD12、
NOD14、・・である。つまり、図32に示される実
際の道路70は、リンクRB1、RB2、RB3という
軌跡データで構成される。そして、各リンクRB1、R
B2、RB3が、ノードNOD12、NOD14によっ
て互いに接続される。
【0057】軌跡データ記憶装置40に記憶されるノー
ドデータ55は、上記各ノードに関するデータの集合体
である。つまり、ノード数nnが軌跡データ記憶装置4
0に記憶されたノードの数を表す。
【0058】そして、一つのノードデータは、ノード番
号NB、東経座標NPE、北緯座標NPN及び、後述さ
れる交差点番号NPBによって構成される。ノード番号
NBは、各ノードを、各々識別するために用いられる。
東経座標NPE、北緯座標NPNは、ノードの地理的な
座標を表す。このノードデータの座標値は、情報記憶部
37に記憶されている地図とともに、上記各リンクによ
って構成される道路が画面表示される際に用いられる。
【0059】つまり、各リンクは、ノードによって接続
されるので、各ノードの座標位置が特定されれば、地図
上にリンクで近似表現される道路が表示できる。上記交
差点番号NPBには、後述される交差点データ65の各
交差点の番号NPB(図7参照)と同じ番号が用いられ
る。従って、当該ノードが交差点でなければ、この交差
点番号NPBは“0”の、交差点番号無しと表現され
る。逆に、“0”以外の数値である交差点番号NPBを
持つノードは、交差点ノードということになる。なお、
交差点とは、3本以上のリンクが接続されたノードを意
味する。
【0060】また、実際の道路70を複数の直線で近似
表現する場合の各リンクの長さは、次のようにして決め
られる。例えば、道路70に沿って自車両が移動してい
る場合、この自車両の進出方向の角度変化が所定値以上
になったとき、新たなノードと、リンクが形成される。
【0061】つまり、二つの隣接するリンクRB1とリ
ンクRB2との間のなす角度RMθ1が、常に一定とな
るように、ノードNOD12が形成される。よって、リ
ンクRB2とリンクRB3との間の角度RMθ2と、上
記角度RMθ1とは等しい。この様に、曲線道路が複数
のリンクで表されるとき、各隣接リンク間の仰角が常に
一定となるように、リンクとノードが形成される。ま
た、各リンクの長さが常に一定となるように表されても
良い。この場合、同一長さのリンクを複数用いて曲線道
路が近似表現される。
【0062】7.リンクデータ 図6は、軌跡データ記憶装置40に記憶されるリンクデ
ータ60の構成を示す。一つのリンクデータ60は、リ
ンク番号RB、始点ノード番号SNB、終点ノード番号
ENB、始点→終点方向の走行回数SEK、終点→始点
方向の走行回数ESK、ユーザ操作による登録回数Y
T、リンクの長さLR、平均車速AS、走行した日時デ
ータSND、道路識別情報LD、地図データ中の道路番
号MB、開始位置MSP、及び地図データの道路中の終
了位置MEPから構成されている。
【0063】リンクデータ60におけるリンク数NL
は、軌跡データ記憶装置40に記憶されるリンクの数を
表している。リンク番号RBは、各リンクを互いに識別
するための番号として用いられる。始点ノード番号SN
Bは、当該リンクの一端に繋がるノードの番号、すなわ
ち、ノードデータ55のノード番号NBである。このノ
ード番号NBを基にして上記ノードデータ55から、東
経座標NPE、北緯座標NPN及び交差点番号NPBが
読み出される。
【0064】終点ノード番号ENBは、当該リンクの他
端に繋がるノードデータ55のノード番号NBである。
なお、リンク両端のノードに於いて、何れが始点、終点
かは特に定めない。従って、リンク両端の何れか一方が
始点ノードとされ、他方が終点ノードと自由に定められ
る。
【0065】始点→終点方向への走行回数SEKは、便
宜的に定められた上記始点ノード番号SNBから終点ノ
ード番号ENB方向までの当該リンクを、自車両が走行
した回数の累算値である。同じように、終点→始点方向
への走行回数ESKは、上記終点ノード番号ENBから
始点ノード番号SNB方向までの当該リンクを、自車両
が走行した累算回数値である。ユーザ操作による登録回
数YTとは、ユーザの指定によって目的地までの経路と
して、当該リンクが利用された指定累積値である。この
登録回数YTに基づいて、後述される経路探索に於い
て、特定のリンクが優先的探索される。リンクの長さL
Rは、当該リンクの地理的な長さ、すなわち、リンクの
距離を表す。
【0066】平均車速ASは、当該リンクを走行した際
の自車両の平均スピードであり、車速センサ24からの
データを基に算出される。よって、この平均車速AS
は、当該リンクを自車両が複数回走行していれば、その
複数回全体の平均値となる。なお、この平均車速AS
は、リンクの距離と、当該リンクの通過所用時間の除算
によって求めるようにしてもよい。走行した日時データ
SNDは、当該リンクを自車両が走行した全ての日時で
ある。
【0067】道路識別情報LDは、形成された当該リン
クの道路種別であり、後述される道路番号MBを基に道
路データファイルF4から検出される。この種別には、
情報記憶部37に記憶された道路データにおける案内経
路として用いられる道路、または案内経路に利用されな
い道路(細街路)、または情報記憶部37に全く記憶さ
れていない道路等を識別するための情報が含まれる。こ
の情報記憶部37に記憶されていない道路とは、新規に
建設された道路、拡張された道路等が該当する。
【0068】地図データ中の道路番号MBとは、情報記
憶部37に記憶されている各道路固有の番号である。従
って、この道路番号MBにより、当該リンクを含む道路
が、情報記憶部37に記憶されているか否かが判別され
る。
【0069】開始位置MSPは、上記道路番号MBで指
定される情報記憶部37の道路データの開始点座標に対
する、当該リンクの始点ノードの地理的位置関係を表
す。同じように、終了位置MEPは、上記道路番号MB
で指定される道路データの終了点座標に対する、当該リ
ンクの終点ノードの地理的位置を表す。この開始位置M
SP、終了位置MEPは、例えば地理的な距離等であ
る。
【0070】この開始位置MSP及び終了位置MEPの
関係を図33に示す。この図33に示される道路72
は、情報記憶部37に記憶されている道路を表してい
る。この道路72の一部がリンクRB4に該当する。そ
して、始点ノードNOD18と、道路72の開始点74
との距離間隔データが開始位置MSPである。終点ノー
ドNOD20と道路72の終点76との距離間隔が終了
位置MEPである。これら開始位置MSP及び終了位置
MEPにより、道路番号MBの道路における当該リンク
の相対的な位置が判別される。
【0071】8.交差点データ 図7は、軌跡データ記憶装置40に記憶される交差点デ
ータ65のデータ構造を示す。交差点数ncにより、軌
跡データ記憶装置40に記憶される交差点の数が表され
る。各交差点には、その交差点固有の番号、つまり、交
差点番号NPBが付されている。この交差点番号NPB
は、ノードデータ55の交差点番号NPBに一致する。
この交差点データは、ノードデータ55の中で道路デー
タまたはリンクデータが分岐または合流するものを表わ
している。
【0072】一つの交差点データは、その交差点に進入
できる進入リンクの各リンク番号IRBと、その交差点
から他のノードへと進出できる進出リンクのリンク番号
ORBとの組み合わせによって構成されている。つま
り、当該交差点に於いて、進入できるリンクと、その進
入リンクによって当該交差点に進入した場合において、
この交差点から進出できる進出リンクとの関係を示すデ
ータで構成されている。
【0073】図34は、各リンクと各ノードとの相対的
な関係を示す図である。図34に示されるノードNOD
1が交差点であるが、この交差点に進入できるリンク
は、リンクIRB6、IRB7、IRB8がある。例え
ば、進入リンクIRB8によって、交差点ノードNOD
1に自車両が進入したとする。この場合、交差点ノード
NOD1を経て進出できるリンクが、例えば進出リンク
ORB6、ORB7のみであった場合、進出リンク数N
OUT=“2”と、交差点データ65に記憶される。つ
まり、交差点ノードNOD1に於ける、進入リンクIR
B8に対しては、右折禁止となる。
【0074】この様に、各交差点において、各進入リン
クから進出できる各々の進出リンクの番号が記憶されて
いる。交差点データ65に含まれる進入リンク数NIM
により、その交差点に進入できるリンクの数が表され
る。図34に示される交差点ノードNOD1は、“3”
になる。進出リンク数NOUTにより、一つの進入リン
クから進出可能な進出リンクの数が表される。
【0075】進出リンク番号ORBは、一つの進入リン
クIRBからこの交差点ノードを経て進出できるリンク
の番号が表される。進入→進出方向への走行回数NVC
には、その進入リンクIRBから進出リンクORBへの
走行回数が累算的に記憶される。例えば、図34の進入
リンクIRB8から進出リンクORB7への累積走行回
数が、走行回数NVCである。通過所用平均時間TSU
とは、例えば、進出リンクIRB8から進出リンクOR
B7方向への走行に於いて、その交差点NOD1を通過
するのに要した時間の累算平均値である。
【0076】なお、この通過所用平均時間TSUは、次
のようにして求められる。自車両が進入リンクIRB8
を走行しているときの相対方位角データDθ1が、相対
方位センサ22からのデータで求められる。また、自車
両が進出リンクORB7を走行しているときの相対方位
角データDθ2も、同じように相対方位センサ22によ
って求められる。
【0077】そして、自車両が交差点ノードNOD1通
過に際し、相対方位センサ22による相対方位角データ
Dθの変化が逐次監視される。そして、相対方位角デー
タDθが、相対方位角データDθ1から相対方位角デー
タDθ2へと変化することに要した時間が計測される。
この相対方位角データDθの変化に要した時間が、交差
点ノードNOD1における進入リンクIRB8から進出
リンクORB7への通過時間に相当する。
【0078】この相対方位角データDθの変化に要する
時間、つまり交差点ノードNOD1通過時間が、交差点
ノードNOD1通過に際して常に計測される。そして、
過去の、通過所用時間との総平均が、随時算出され通過
所用平均時間TSUとして記憶される。走行日時DTS
には、各進入リンク→進出リンク方向へ通過日時であっ
て、全ての通過日時が保存される。
【0079】なお、上記通過所用平均時間TSUは次の
ようにして求めても良い。例えば、進入リンクIRB8
の始点ノードNOD5から、進出リンクORB7の終点
ノードNOD4まで走行した全時間から、各リンクを走
行するのに要した時間を減算して求めても良い。なお、
各リンクの走行所用時間は、平均車速AS算出の際に計
測される。
【0080】この様に、各交差点データ65は、その交
差点に進入できる各進入リンクの番号IRBと、それら
各進入リンクから当該交差点ノードを経て進出できる進
出リンク番号ORBとの組み合わせを表すデータで構成
されている。従って、交差点データ65を参照すれば、
その交差点ノードにおける進入可能な方向と、進出可能
な方向とが判別可能である。これらの情報は、後述され
る周辺リンク探索処理で利用される。
【0081】9.地点リストPT 図8は、後述される軌跡データ削除処理で用いられる地
点リスト66のデータ構造を示す。なお、地点リスト6
6は、第1RAM5内または軌跡データ記憶装置40内
等に記憶される。この地点リスト66は、複数の地点P
Tで構成されている。各地点PTは、地点ナンバ67を
有しており、記憶範囲RP、東経座標PTE、北緯座標
PTN及び位置認識回数HTPで構成される。この地点
PTとは、自車両のイグニッション鍵等がオンされた地
理的位置に関するデータである。
【0082】また、この地点PTには、使用者が、登録
した地理的な位置をも含まれる。例えば、会社近傍の駐
車場など、特定位置がある。さらに、自動的に登録され
る地点としては、自宅のガレージなど、頻繁にイグニッ
ション鍵がオン、オフされる地点がある。
【0083】上記記憶範囲RPは、後述される軌跡デー
タの記憶確定処理(ステップSA21)で用いられる数
値である。具体的には、任意の地理的位置と、地点PT
との直線距離における遠近判定の閾値として用いられ
る。東経座標PTE、北緯座標PTNは、ディスプレイ
33に表示される地図上において、地点PTの相対的位
置を特定するために用いられる。位置認識回数HTP
は、イグニッション鍵がオンされた地理的位置が、地点
PTと識別された、その識別回数である。
【0084】10.全体処理 図9は、本発明にかかるナビゲーション装置のCPU2
によって実行される、全体処理のフローチャートを示
す。この処理は、電源投入によってスタートし、電源オ
フによって終了される。この電源投入及びオフは、ナビ
ゲーション装置の電源自体がオン・オフされるか、また
は車両のエンジンスタートキー(イグニッションスイッ
チ)のオン・オフで実行される。
【0085】初めに、イニシャライズ処理が実行される
(ステップSA1)。このイニシャライズ処理とは次の
ようなものである。情報記憶部37のデータ38cから
ナビゲーション用プログラムが読み出され、フラッシュ
メモリ3に複写される。この後、フラッシュメモリ3の
プログラムが実行される。この後、CPU2によって、
第1RAM5のワークメモリ、画像メモリ10等の各R
AM内の汎用データ記憶エリアがクリアされる。
【0086】ステップSA1に続いて、現在位置処理
(ステップSA3)以降の各処理が実行される。現在位
置処理(ステップSA3)では、本ナビゲーション装置
が積載された地上移動体である自車両の地理座標(緯
度、経度及び高度等)が検出される。つまり、GPS受
信装置25によって、地球の回りを周回している複数の
衛星から、信号が受信される。この各衛星からの電波に
より、各衛星の座標位置、衛星における電波発信時間、
及びGPS受信装置25での電波受信時間が検出され
る。これらの情報から、各衛星との距離が演算によって
求められる。
【0087】この各衛星との距離から、自車両の座標位
置が算出され、自車両の現在位置が取得される。この求
められた自車両の地理座標データは、現在位置データM
Pとして第1RAM5に記憶される。なお、この現在位
置データMPは、ビーコン受信装置26またはデータ受
信装置27から入力される情報によって修正される場合
もある。
【0088】また、現在位置処理(ステップSA3)に
於いて、絶対方位データZDと、相対方位角データDθ
と、走行距離データMLとが、絶対方位センサ21、相
対方位センサ22及び距離センサ23を利用して同時に
求められる。これらの絶対方位データZD、相対方位角
データDθ及び走行距離データMLから、自車両位置を
特定する演算処理が行われる。この演算処理によって求
められた自車両位置は、情報記憶部37のデータ38c
に記憶される地図データと照合され、地図画面上の現在
位置が正確に表示されるように補正が行われる。この補
正処理によって、トンネル内等のGPS信号が受信でき
ないときでも自車両の現在位置が正確に求められる。
【0089】ステップSA3の現在位置処理によって求
められた現在位置を示すデータは、第1RAM5に、位
置データPQ1として記憶される(ステップSA5)。
なお、この位置データPQ1には、時間情報も含まれ
る。つまり、位置データPQ1には、自車両の位置情報
と、時間情報とが関連づけて記憶される。次に、地点登
録処理が実行される(ステップSA6)。この地点登録
処理とは、自車両の現在位置が、地点リスト66の各地
点PTに該当するか否かの判断等が実行される。
【0090】この後、ルート探索処理が実行される(ス
テップSA7)。このルート探索処理では、目的地の設
定(図15のステップSF1)、ルートを構成するため
のリンク探索処理(ステップSF9)等が実行される。
【0091】目的地の設定では、使用者の希望する目的
地の地理座標が登録目的地データTPとしてセットされ
る。例えば、ディスプレイ33上に表示される道路地図
若しくは住宅地図において、使用者によって座標位置が
指定される。または、ディスプレイ33上に表示される
目的地の項目別リストから、使用者によって目的地が特
定される。この使用者による目的地指定操作が行われる
と、中央処理装置1において、目的地の地理座標等の情
報データが登録目的地データTPとして第1RAM5に
記憶される。
【0092】さらに、ルート探索処理では、案内開始地
点データSPから、最終案内地点データEDまでの最適
な経路が探索される。なお、ここでいう最適な経路と
は、例えば、最短時間または最短距離で、目的地に到達
できる経路、または、使用者が過去によく利用してきた
道路を優先的に使用した経路等である。また、高速道路
を使用する場合、その高速道路を使用して、最短時間ま
たは最短距離で目的地に到達できる経路、または国道等
のより広い道路を優先的に用いた経路等もある。このル
ート探索処理(ステップSA7)については後ほど、詳
述する。
【0093】このステップSA7のルート探索処理が終
了されると、再度、自車両の現在位置が現在位置検出装
置20が利用されて検出される(ステップSA9)。そ
して、自車両の現在位置から、ステップSA7によって
探索された経路の目的地に自車両が到着したかが判断さ
れる(ステップSA11)。
【0094】なお、ステップSA3で検出された自車両
の位置と、ステップSA9で検出された自車両の最新位
置との変移量に基づいて、走行位置処理(ステップSA
15)で様々な処理が実行される。このステップSA9
における現在位置処理では、自車両の相対方位角も、相
対方位センサ22を用いて計測される。この相対方位角
は、後述される図11のステップSB5の処理で用いら
れる。上記ステップSA11の判断においては、案内経
路移動途中において目的地の設定変更が行われたか否か
も判断される。
【0095】ステップSA11の判断により、自車両が
目的地に到着したか、目的地の設定変更が実行されたと
判断された場合、あらためてステップSA1以降の処理
が開始される。しかし、ステップSA11の判断結果に
より、自車両が目的地に到着していないか、目的地の設
定変更が行われていない場合、次のルート案内・表示処
理(ステップSA13)が実行される。
【0096】このルート案内・表示処理では、上記ルー
ト探索処理で検索された案内経路が、自車両の現在位置
を中心としてディスプレイ33に表示される。なお、こ
のディスプレイ33に表示される案内経路は、表示地図
上において識別可能なように表示される。例えば、案内
経路以外の道路と、この案内経路とが識別可能なよう
に、異なる色彩で表示される。さらに、この案内経路に
したがって、自車両が良好に走行できるよう、案内情報
がスピーカ13から音声によって発音されたり、案内情
報がディスプレイ33に随時表示される。なお、案内経
路を表示するための画像データは、情報記憶部37にあ
るデータ38cの現在位置周辺の道路地図データか、ま
たは現在位置周辺の住宅地図データが用いられる。
【0097】この道路地図データと住宅地図データとの
切り換えは次の条件によって行われる。例えば、現在位
置から案内地点(目的地、立ち寄り地または交差点等)
までの距離、自車両の速度、表示可能エリアの大小、ま
たは操作者のスイッチ操作等により切り換えられる。さ
らに、案内地点(目的地、立ち寄り地または交差点等)
付近では、当該地点周辺の拡大地図がディスプレイ33
上に表示される。なお、道路地図の代わりに、地理的情
報表示を省略して、案内経路と目的地または立ち寄り地
の方向と現在位置等の、必要最小限の情報のみを表示す
る、簡略案内経路画像がディスプレイ33に表示されて
もよい。
【0098】上記ルート案内・表示処理の後、走行位置
処理(ステップSA15)、その他の処理(ステップS
A17)、軌跡データ削除処理(ステップSA19)及
び、軌跡データの記憶確定処理(ステップSA21)が
順次実行される。
【0099】走行位置処理(ステップSA15)とは、
軌跡データ記憶装置40に記憶されている軌跡データの
新規追加、若しくは情報の更新処理である。なお、新規
に記憶される軌跡データは、一時的に、第2RAM6に
蓄えられる。ここで、軌跡データとは、自車両が走行し
てきたリンク、ノード及び交差点に関する情報である。
この走行位置処理(ステップSA15)については後述
する。
【0100】その他の処理(ステップSA17)では、
例えば、操作者のスイッチ操作による目的地の変更命令
が入力されたか否かの判断等も行われる。軌跡データ削
除処理(ステップSA19)では、次のような処理が実
行される。例えば、軌跡データ記憶装置40に記憶され
る、新たな軌跡データの情報量、または更新される軌跡
データの増加する情報量が算出される。そして、この増
加する情報量が、軌跡データ記憶装置40に記憶可能か
否かが判断される。つまり、軌跡データ記憶装置40の
空きメモリ領域の大きさが、増加する情報量以上か否か
が判断される。不足している場合、後述される各削除条
件にしたがって、所定の軌跡データが選択的に削除され
る。
【0101】この後、軌跡データの記憶確定処理(ステ
ップSA21)が実行される。この軌跡データの記憶確
定処理とは、第2RAM6に一時的に、蓄えられた新規
軌跡データが、軌跡データ記憶装置40に格納される処
理である。この後、再び現在位置処理(ステップSA
9)からの処理が繰り返される。
【0102】なお、自車両が目的地に到達した場合に
は、ステップSA1のイニシャライズ処理からの一連の
処理が再び実行される。また、自車両の現在走行位置
が、案内経路から外れた場合には、この外れた現在位置
から最終案内地点までの最適な経路がステップSA7の
ルート探索処理により、自動的に再探索される。
【0103】11.地点登録処理 図10は、図9における地点登録処理のフローチャート
を示す。この図10において、はじめに、図9のステッ
プSA3、5により決定された位置データPQ1の座標
値と、地点リスト66の各地点PTの座標とが比較され
る(ステップSM1)。この座標値同士の比較におい
て、位置データPQ1の示す座標位置に、該当する地点
PTが存在するか否かが判断される(ステップSM
3)。該当する地点PTが存在した場合は、位置データ
PQの座標位置は、地点リスト66に、既に登録されて
いることになる。
【0104】しかし、位置データPQ1の座標位置に該
当する地点PTがない場合は、位置データPQ1の座標
値で示される地点が、新たな地点PTとして地点リスト
66に登録される(ステップSM5)。なお、ステップ
SM1の比較処理では、位置データPQ1の座標と、地
点リスト66の各地点PTの座標との、地図上の直線距
離間隔が算出される。そして、その直線距離が所定誤差
範囲内と判断されると、位置データPQ1で示される地
点は、地点リスト66に登録された地点と判断されるこ
とになる。
【0105】ステップSM3により、位置データPQ1
が地点リスト66に登録された地点PTと判断される
と、該当する地点PTの位置認識回数HTPに“1”が
加算される(ステップSM7)。
【0106】次に、使用者による、地点リスト66への
新規地点の登録要求が発生しているか否かが判断される
(ステップSM9)。この登録要求は、タッチスイッチ
34の操作によって発生される。例えば、ディスプレイ
33上に表示される地図上において、カーソルが移動さ
れ、特定のポイントが指定される。この特定されたカー
ソル位置が、登録要求された地点PTとして、本ナビゲ
ーション装置に入力される。
【0107】この様に、使用者によって指定された座標
が新たな地点PTとして、地点リスト66に登録される
(ステップSM11)。この新地点の登録が完了する
か、または使用者による新規地点の登録要求がない場合
は、次のステップSM13が実行される。このステップ
SM13では、使用者が希望する特定地点PTの記憶範
囲RPの数値増大または数値減少要求がなされたか否か
が判断される。
【0108】記憶範囲RPは、軌跡データの記憶確定処
理(ステップSA21)において、各リンク、ノード等
の軌跡データを軌跡データ記憶装置40に記憶させるか
否かの判定条件として用いられる。つまり、地点PTか
ら記憶範囲RPの円内にある各軌跡データのみが、軌跡
データ記憶装置40に格納されるよう処理される。ま
た、この記憶範囲RPは、軌跡データ削除処理(ステッ
プSA19)の第3実施例でも用いられる。これら、ス
テップSA19、SA21の詳細な内容については、後
ほど説明する。
【0109】よって、記憶範囲RP値が増減されること
は、軌跡データ記憶装置40に記憶される軌跡データの
数量が増減されることになる。ステップSM13におい
て、記憶範囲RPの数値変更要求が入力されたと判断さ
れると、地点PTを中心に、その記憶範囲RPの半径で
囲まれる地図上の円内地域が、ディスプレイ33上に表
示される(ステップSM15)。ディスプレイ33に円
内地域の表示が行われると、上記記憶範囲RP値の増減
が再度、所望されたか否か判断される(ステップSM1
9)。
【0110】ステップSM19において、記憶範囲RP
の増減要求があると判断されると、新たに設定された数
値の記憶範囲RPによる円内地域が、ディスプレイ33
上に再表示される(ステップSM15)。なお、記憶範
囲RP値の増減量の指定は、タッチスイッチ34によっ
て行われる。例えば、タッチスイッチ34に設けられた
上昇鍵が押されると、記憶範囲RPの数値が増加され
る。しかし、タッチスイッチ34に設けられた減少鍵が
押されると、記憶範囲RPの数値が減少される。
【0111】また、ステップSM13において、記憶範
囲RP値の増減要求がなされなかった場合、この記憶範
囲RPには、既に使用者によって任意の数値が設定され
ているか否かが判断される(ステップSM17)。使用
者によって、記憶範囲RPの値が全く設定されていない
場合、次のステップSM21の処理が実行される。
【0112】ステップSM21では、記憶範囲RPに、
地点PTにおける位置認識回数HTPの値によって定め
られる数値が設定される。つまり、位置認識回数HTP
の値がより大きければ、記憶範囲RPの数値が大きくさ
れる。逆に、位置認識回数HTPの値が小さい場合、記
憶範囲RPには、より小さな値が設定される。
【0113】この位置認識回数HTPの値が大きいとい
うことは、その位置認識回数HTPを持つ地点PTにお
いて、自車両のイグニッション鍵のオン、オフが頻繁に
行われていることを示す。これは、その地点PTへの往
来頻度が高いことを示す。それ故、その地点PT周辺
が、使用者のよく移動する地域ということになる。
【0114】したがって、より大きな数値の位置認識回
数HTPを持つ地点PT周辺の軌跡データを集中して、
軌跡データ記憶装置40に保存するため、位置認識回数
HTPに応じた数値が記憶範囲RPに設定される。この
ように、使用者によって記憶範囲RPの数値指定が、過
去に於いて全くされていない場合は、位置認識回数HT
Pによって定められる数値が、自動的に記憶範囲RPに
設定される(ステップSM21)。逆に、使用者によっ
て、記憶範囲RPに特定数値が設定されていると、その
数値が保持され続ける。つまり、ステップSM21の処
理は無視される。また、使用者によって一度、記憶範囲
RPに特定数値が設定されると、その記憶範囲RPの数
値は、新たに使用者によって変更されない限り、恒久的
に保持され続ける。
【0115】このように、記憶範囲RPに、使用者の希
望数値か、又は位置認識回数HTPの数値に応じた値が
設定されると、図9の全体処理にフローが回帰される
(ステップSM23)。
【0116】12.走行位置処理 この走行位置処理とは、上述されたように、自車両の走
行軌跡を検出し、軌跡データ記憶装置40に軌跡データ
として記憶する一連の処理である。但し、更新軌跡デー
タまたは新規軌跡データは、一度第2RAM6に蓄えら
れる。その後、軌跡データ記憶装置40の空きメモリ領
域の大きさが確認された後(ステップSA19)、初め
て、軌跡データ記憶装置40に記憶するか否かの処理が
行われる(ステップSA21)。
【0117】図11は、走行位置処理全体を示すフロー
チャート図である。この走行位置処理(ステップSA1
5)では、初めに走行時間の増分が所定値以上か否かが
判断される(ステップSB1)。この走行時間の変化量
は、図9のステップSA3、SA5により、位置データ
PQ1に記憶された自車両位置の絶対時間から、現在の
絶対時間までの経過時間によって計測される。なお、こ
の経過時間の計測には、時計14またはGPS受信装置
25に内蔵される時計が用いられる。
【0118】走行時間の増分が所定値以上でない場合、
ステップSB5以降の処理が無視され、図9の全体処理
に回帰される。しかし、走行時間の経過が所定値以上に
なっていたら、ステップSB1の判断結果がYESとな
り、次のステップSB5が実行される。ところで、図9
のステップSA3、SA9の現在位置処理では、自車両
の相対方位角が、相対方位センサ22を用いて計測され
ている。そこで、位置データPQ1に自車両位置に関す
る情報が記憶された時点での、自車両の相対方位角と、
現時点での相対方位角とが比較される(ステップSB
5)。この相対方位角の比較は、第1RAM5に記憶さ
れている相対方位角データDθと、ステップSA9によ
って検出された最新の相対方位角データとの差分検出に
よって行われる。
【0119】この第1RAM5に記憶された相対方位角
データDθと、自車両の現在位置における最新の相対方
位角データとの差分絶対値が所定値以上なら、ステップ
SB7以降の処理が実行される。ステップSB7では、
この差分絶対値が、第1RAM5の角度変化データRZ
に記憶される。また、図9のステップSA9において検
出された、自車両の現在位置座標データと、現在位置検
出が行われた絶対時間とが、位置データPQ2に記憶さ
れる(ステップSB9)。
【0120】次に軌跡記憶処理が実行される(ステップ
SB11)。このステップSB11の処理により、新た
に発生されたリンクなどの自車両の走行軌跡データが、
第2RAM6に一時的に蓄えられる。第2RAM6に蓄
えられた軌跡データは、図9の軌跡データ削除処理(ス
テップSA19)後の、軌跡データの記憶確定処理(ス
テップSA21)において、軌跡データ記憶装置40に
取捨選択されて記憶される。
【0121】ステップSB11の軌跡記憶処理が実行さ
れた後、位置データPQ2のデータが位置データPQ1
に複写される(ステップSB13)。そして、図11の
処理が終了されて、図9の全体処理に復帰される(ステ
ップSB15)。上記ステップSB11の軌跡記憶処理
とは、自車両の走行方向の変化を検出して、その走行軌
跡を軌跡データとして第2RAM6に蓄える処理であ
る。なお、上記ステップSB5の判断において、相対方
位角の変化量が所定値以下と検出された場合、図11の
処理はジャンプされて、図9の処理に回帰される。
【0122】尚、上記ステップSB1の判断条件では、
車両の走行時間を用いたが、これを走行距離としてもよ
い。つまり、車両が一定距離走行したか否かを検出判断
し、車両が一定距離移動した時にステップSB5以降の
処理が実行されるようにしてもよい。なお、この場合、
走行距離の検出には、距離センサ23が用いられる。そ
して、距離センサ23から出力される数値が所定量変化
した時に、車両が一定距離移動したと判断される。
【0123】13.軌跡記憶処理 図12は、軌跡記憶処理を示すフローチャート図であ
る。この図12の軌跡記憶処理において、初めに、位置
データPQ2に記憶された位置座標は、軌跡データ記憶
装置40に記憶されたリンク上の座標に適合するか否か
が判断される(ステップSC1)。つまり、自車両が現
在走行している道路に関するリンクデータまたはノード
データが、軌跡データ記憶装置40に記憶されているか
否かが判断される。
【0124】位置データPQ2の位置座標が、軌跡デー
タ記憶装置40に記憶された軌跡上の座標であるなら
ば、位置データPQ1に記憶された自車両の位置座標
が、同じく軌跡データ記憶装置40に記憶された軌跡上
に適合するか否かが判断される(ステップSC3)。つ
まり、位置データPQ1に自車両位置が記憶された時点
において、自車両が軌跡データ記憶装置40の軌跡上を
走行していたか否かが判断される。
【0125】位置データPQ1に記憶された位置座標
が、軌跡データ記憶装置40に記憶された軌跡上の座標
でないならば、第1交差点登録処理が実行される(ステ
ップSC5)。しかし、位置データPQ1の位置座標
が、軌跡データ記憶装置40に記憶された軌跡上に一致
すると判断された場合、自車両が軌跡データ記憶装置4
0に記憶されたノードを通過したか否かが、ノードデー
タ55及びリンクデータ60を利用して判断される(ス
テップSC7)。上記第1交差点処理の内容については
後述する。
【0126】このノードを通過したか否かの判断は、例
えば、次のようにして行われる。すなわち、通過判断対
象のノードの東経座標NPE、北緯座標NPNと、位置
データPQ2(自車両の最新現在位置)の座標値との相
対的な直線距離が、所定値以内になったか否かで判断さ
れる。
【0127】このステップSC7の判断により、自車両
が軌跡データ記憶装置40に記憶されているノードを通
過したと判断された場合、自車両が一つのリンクを通過
したことになる。そこで、通過したリンクの各データが
更新される(ステップSC9)。このリンクデータの更
新とは、走行回数SEKまたは走行回数ESKの加算、
平均車速ASの更新、走行した日時データSNDの追加
などが該当する(図6参照)。以上のように、ステップ
SC1、SC3の判断により、自車両は、短時間前にお
いても、現時点でも、軌跡データ記憶装置40に記憶さ
れたリンク上を走行していると判断された。この場合、
ノードを通過したか否かにより、一つのリンクを走行し
たか否かが間接的に判断されている。
【0128】なお、このリンクデータの更新において
も、変更されるデータは、一度、第2RAM6に記憶さ
れる。そして、図9のステップSA19、ステップSA
21の各処理により、軌跡データ記憶装置40の軌跡デ
ータ更新が選択的に実行される。ステップSC9による
処理が終了されると、この通過したノードが、交差点ノ
ードであるのか否かが判断される(ステップSC1
1)。この交差点ノードか否かの判断は、ノードデータ
55の交差点番号NPBに“0”以外の数値が記憶され
ているか否かで判断される。
【0129】つまり、“0”以外の数値の交差点番号N
PBを持つノードを通過した場合は、交差点ノードを通
過したことになる。よって、交差点ノードを通過したと
判断された場合、その通過した交差点に関するデータの
更新処理が実行される(ステップSC13)。この交差
点データの更新処理も、変更される軌跡データが一度、
第2RAM6に記憶される。その後、図9のステップS
A19、SA21によって、軌跡データ記憶装置40の
データ更新が、この第2RAM6の蓄積データを基に選
択的に行われる。なお、交差点データの更新とは、進入
→進出方向への走行回数NVCの加算、通過所用平均時
間TSUの更新、及び走行日時DTSの追加等である
(図7参照)。
【0130】上記、第1交差点登録処理(ステップSC
5)終了後、又はステップSC7、SC11の判断結果
がNOであった場合、図12の軌跡記憶処理が終了さ
れ、図11の走行位置処理にフローが戻される(ステッ
プSC25)。
【0131】また、ステップSC1の判断において、位
置データPQ2に記憶された位置座標が、軌跡データ記
憶装置40に記憶されたリンク上に合致しないと判断さ
れた場合、位置データPQ1の位置座標が軌跡データ記
憶装置40に記憶されたリンク上に合致するか否かが判
断される(ステップSC15)。
【0132】位置データPQ1の位置座標が、軌跡デー
タ記憶装置40のリンク上の座標に適合した場合、第2
交差点登録処理が実行される(ステップSC23)。つ
まり、自車両の最新位置は、軌跡データ記憶装置40に
既に記憶されたリンク上でないが、短時間前の自車両位
置は、軌跡データ記憶装置40に記憶されたリンク上で
あった場合を意味する。
【0133】つまり、自車両は、軌跡データ記憶装置4
0に記憶されているリンク、ノード上を走行してきて、
そのリンクまたはノードから外れたことを示す。この場
合、第2交差点登録処理が実行され、処理が図11の走
行位置処理に回帰される(ステップSC25)。なお、
第2交差点登録処理の内容については、後ほど説明す
る。
【0134】しかし、位置データPQ1に記憶されてい
る位置座標が、軌跡データ記憶装置40のリンク上に合
致しない場合、角度変化データRZが所定値以上か否か
が判断される(ステップSC17)。つまり、位置デー
タPQ1、PQ2の各位置座標が、いずれも、軌跡デー
タ記憶装置40のリンクデータに合致しない場合であ
る。これは、自車両が未登録道路上を走行していること
になる。
【0135】そして、角度変化データRZが所定値以上
であった場合、新たなノードデータの形成と記憶が実行
される(ステップSC19)。つまり、図32に示すよ
うに、自車両の進出方向の変化が所定量以上になった場
合、自車両は曲線道路を走行していることになる。そこ
で、位置データPQ1に記憶されている地理座標データ
を用いて新たなノードデータが形成される。
【0136】そして、その新規に生成されたノードデー
タが第2RAM6に一時的に記憶される(ステップSC
19)。さらに、この新たに生成されたノードデータで
結ばれる新たなリンクデータ60が形成され、第2RA
M6に記憶される(ステップSC21)。
【0137】この後、処理が図11の走行位置処理に回
帰される(ステップSC25)。なお、角度変化データ
RZが所定値より小さい場合、ステップSC19、SC
21の処理は行われず、図11の処理に直ちに戻され
る。
【0138】なお、上記ステップSC19、SC21に
おいて、新規に作成されたノードデータ及びリンクデー
タは、一度、第2RAM6に蓄えられる。その後、図9
の軌跡データ削除処理(ステップSA19)及び軌跡デ
ータの記憶確定処理(ステップSA21)によって、軌
跡データ記憶装置40に新規データとして選択して記憶
される。
【0139】14.第1交差点登録処理 図13は、図12における第1交差点登録処理(ステッ
プSC5)のフローチャートを示す。この図13の処理
は、自車両が未登録道路から、軌跡データ記憶装置40
に記憶されたリンク上へと走行してきた場合に実行され
る。この第1交差点登録処理において、初めに、そのリ
ンク上に乗った地理的位置が、ノードであるか否かが判
断される(ステップSD1)。これは、図12のステッ
プSC1の判断において、位置データPQ2の位置(自
車両の最新現在位置)が、軌跡データ記憶装置40に記
録されたリンク上と判断され、かつ、ステップSC3の
判断により、位置データPQ1の位置が軌跡データ記憶
装置40の記憶リンク上でないと判断された場合に該当
する。
【0140】つまり、位置データPQ1記録時において
は、自車両が記録されたリンクを走行しておらず、位置
データPQ2記録時では、記録されたリンク上を走行し
ていると判断された場合である。具体的には、自車両が
未登録道路から登録道路へと走行されてきた場合であ
る。
【0141】ステップSD1の判断により、軌跡データ
記憶装置40に記録されたリンク上に、自車両が乗った
地点がノードではない場合、軌跡データ記憶装置40に
既に記録されているリンクの分割と、その分割に伴う、
新たなノードデータの形成処理が実行される(ステップ
SD11)。つまり、自車両の乗った、記録済みリンク
が、その乗った地点を境に、二つのリンクに分割され
る。さらに、自車両が走行する、その分割された記録済
みリンクの各データが更新される(ステップSD1
3)。このデータの更新は、例えば、走行回数SEK、
ESKの加算、平均車速ASの更新、走行日時データS
NDの累算処理が行われる。
【0142】なお、このリンクデータの更新も、第2R
AM6に一度データが蓄積された後、図9の軌跡データ
の記憶確定処理(ステップSA21)によって、軌跡デ
ータ記憶装置40に選択的に記憶される。
【0143】また、上例の場合、記録済みのリンク上
に、自車両が乗る直前は、新規道路を走行してきたこと
になるので、その新規ノードまでの新たなリンクデータ
が形成される(ステップSD15)。さらに、上記ステ
ップSD11で形成されたノードは、交差点になるの
で、交差点データ65が、この新規ノードについて新た
に形成される(ステップSD17)。
【0144】この新たに形成された交差点データ65
に、新規作成された各リンク番号RBがそれぞれ、進入
リンク番号IRB、進出リンク番号ORBとして登録さ
れる。しかも、走行回数NVC、通過所用平均時間TS
U、走行日時DTSが記憶される(ステップSD9)。
この後、処理が図12の軌跡記憶処理に回帰される(ス
テップSD19)。この新規に作成された交差点データ
も、第2RAM6に一度蓄えられたのち、軌跡データの
記憶確定処理(ステップSA21)を介して軌跡データ
記憶装置40に選択的に記録される。
【0145】また、ステップSD1における判断によ
り、自車両が乗った、記録済みリンク上の地理的な位置
がノードであった場合、未登録道路に関する新たなリン
クデータが形成される(ステップSD3)。つまり、軌
跡データ記憶装置40の記憶リンクに、自車両が乗る直
前まで走行してきた道路は、軌跡データ記憶装置40に
全く記憶されていないので、その新規道路に関するリン
クデータ60が形成される。
【0146】そして、自車両が乗った、軌跡データ記憶
装置40のリンク上のノードが、交差点ノードか否かが
判断される(ステップSD5)。交差点ノードでない場
合は、そのノードを交差点ノードとするべく、新たな交
差点データ65が形成される(ステップSD7)。そし
て、その新規に形成された交差点ノードに関して、上記
新規リンクデータのリンク番号RB等が、進入リンク番
号IRB、進出リンク番号ORBとして登録される。さ
らに、新規交差点データ65の走行回数NVC、通過所
用平均時間TSU、走行日時DTSが記憶される(ステ
ップSD9)。この後、処理が図12の軌跡記憶処理に
回帰される(ステップSD19)。
【0147】なお、自車両が乗った、軌跡データ記憶装
置40に記録済みノードが、交差点ノードであった場
合、上記新規リンクデータのリンク番号RB等が、進入
リンク番号IRB、進出リンク番号ORBとして登録さ
れる。これに加えて、交差点データ65の走行回数NV
C、通過所用平均時間TSU、走行日時DTSが追加さ
れる(ステップSD19)。新規に作成されたリンクデ
ータ及び交差点データ、または、記録済み軌跡データの
更新データは、第2RAM6に一度蓄えられる。その
後、図9の軌跡データ削除処理(ステップSA19)及
び軌跡データの記憶確定処理(ステップSA21)によ
って、軌跡データ記憶装置40に選択的に記憶される。
【0148】15.第2交差点登録処理 図14は、図12における第2交差点登録処理(ステッ
プSC23)のフローチャートを示す。この図14にお
いて、初めに、軌跡データ記憶装置40に記憶された道
路から、自車両が外れた地点は、ノードであるか否かが
判断される(ステップSE1)。
【0149】これは、図12のステップSC1の判断に
おいて、位置データPQ2(自車両の最新現在位置)の
位置座標が、軌跡データ記憶装置40に記録されたリン
ク上にないと判断されたことに基づく。つまり未登録道
路上を自車両が走行していると判断された場合である。
しかも、図12のステップSC15の判断において、位
置データPQ1の地理的な位置が、軌跡データ記憶装置
40の記憶リンク上であったと判断された場合に該当す
る。
【0150】つまり、位置データPQ1記録時において
は、自車両は軌跡データ記憶装置40の記録済みリンク
上を走行しており、位置データPQ2記録時において
は、未登録道路上を走行していると判断された場合であ
る。具体的には、自車両が、登録道路から未登録道路へ
と走行した場合である。
【0151】ステップSE1の判断により、軌跡データ
記憶装置40に記録されたリンク上から自車両が外れた
地点は、ノードでないと判断されると、軌跡データ記憶
装置40の記録済みリンクの分割と、その分割に伴う、
新たなノードデータの形成処理が実行される(ステップ
SE13)。つまり、自車両が外れた、軌跡データ記憶
装置40のリンクデータが、その外れた地点を境に、二
つのリンクデータに分割される。そして、自車両が走行
してきた、軌跡データ記憶装置40の記録済みリンクの
各データが更新される(ステップSE15)。例えば、
走行回数SEK、ESKの加算、平均車速ASの更新、
走行日時データSNDの追加処理が行われる。
【0152】また、軌跡データ記憶装置40の記憶済み
リンクから外れて、現在走行している道路は、新規道路
になるので、上記新規作成ノードを始点ノードとする、
新たなリンクデータが形成される(ステップSE1
7)。さらに、上記ステップSE13で形成されたノー
ドは、交差点になるので、交差点データ65が、この新
規ノードについて、新たに形成される(ステップSE1
9)。
【0153】この新たに形成された交差点データ65
に、新規作成された各リンク番号RBが、進入リンク番
号IRB、進出リンク番号ORBとして登録されるとと
もに、走行回数NVC、通過所用平均時間TSU、走行
日時DTSが記憶される(ステップSE11)。この
後、処理が図12の軌跡記憶処理に回帰される(ステッ
プSE21)。
【0154】また、ステップSE1における判断によ
り、自車両が外れた、軌跡データ記憶装置40の記憶済
みリンク上の地理的な位置が、ノードであった場合、そ
の外れた地点まで走行してきた、登録済みリンクの各デ
ータが更新される(ステップSE3)。また、外れた地
点から現在走行している道路は、軌跡データ記憶装置4
0に記録されていないリンクであるので、新たなリンク
データが形成される(ステップSE5)。
【0155】そして、自車両が外れた、軌跡データ記憶
装置40のリンク上のノードが、交差点ノードか否かが
判断される(ステップSE7)。交差点ノードでない場
合は、そのノードを交差点ノードとする新たな交差点デ
ータ65が形成される(ステップSE9)。そして、そ
の新規に形成された交差点ノードに関して、上記新規リ
ンクデータのリンク番号RB等が、進入リンク番号IR
B、進出リンク番号ORBとして登録される。さらに、
交差点データ65の走行回数NVC、通過所用平均時間
TSU、走行日時DTSが記憶される(ステップSE1
1)。この後、処理が図12の軌跡記憶処理に回帰され
る(ステップSE21)。
【0156】なお、自車両が記録リンクから外れたノー
ドが、軌跡データ記憶装置40の交差点ノードであった
場合、上記新規リンクデータのリンク番号RB等が、進
入リンク番号IRB、進出リンク番号ORBとして追加
登録される。これに加えて、交差点データ65の走行回
数NVC、通過所用平均時間TSU、走行日時DTSが
追加される(ステップSE11)。この後、処理が図1
2の軌跡記憶処理に回帰される(ステップSE21)。
【0157】上記新規に作成されたリンクデータ及び交
差点データの記録処理または、軌跡データの更新処理
も、第2RAM6に、一度軌跡データが蓄えられる。そ
の後、図9の軌跡データ削除処理(ステップSA19)
及び軌跡データの記憶確定処理(ステップSA21)に
よって、軌跡データ記憶装置40に新しい軌跡データが
選択的に記憶される。
【0158】16.ルート探索処理の第1実施例 図15は、図9の全体処理におけるルート探索処理(ス
テップSA7)の第1実施例のフローチャートを示す。
このルート探索処理では、初めに、使用者が希望する目
的地を設定する目的地設定処理が実行される(ステップ
SF1)。この目的地設定は、ディスプレイ33に表示
された地図情報を基に、使用者によって行われる。この
目的地設定処理が完了されると、図9の現在位置処理
(ステップSA3)によって検出された自車両の現在位
置に最も近い出発地ノードが、軌跡データ記憶装置40
に記憶されたノードデータ55から検索される。
【0159】なお、この出発地ノードに最も近い記録済
みノードが、軌跡データ記憶装置40にない場合は、次
の処理が同時に実行される。すなわち、情報記憶部37
に記憶された道路データの座標において、現在位置に最
も近い座標地点が、出発地点として検索される。
【0160】そして、検索された出発地ノードが探索開
始点として登録される(ステップSF3)。次に、上記
ステップSF1によって設定された目的地に最も近いリ
ンク上のノードが、軌跡データ記憶装置40から検索さ
れる(ステップSF5)。そして、この目的地に最も近
いノードが、最終的な目的地ノードとして、第1RAM
5の最終案内地点データEDとして登録される。
【0161】なお、この目的地ノードの検索において
も、軌跡データ記憶装置40に記憶された各ノードのう
ち、設定された目的地に最も近いノードが存在しない場
合は、情報記憶部37に記憶されているノードデータか
ら最も近いノードが検索される。
【0162】この様にして、目的地ノードが検索される
と、上記探索開始点を起点として、軌跡データ記憶装置
40に記憶された全てのリンクデータについて、ルート
探索処理が行われた否かが判断される(ステップSF
7)。軌跡データ記憶装置40に記憶されている軌跡デ
ータ全てについて、ルート探索処理が実行されていなけ
れば、周辺リンク探索処理が実行される(ステップSF
9)。
【0163】この周辺リンク探索処理とは、一つのノー
ドから延びる各リンクの探索コストが算出される。そし
て、この探索コストがより小さなリンクが選択され、そ
の選択されたリンクの終点ノードが次のルートの探索開
始点とされる。この周辺リンク探索処理については、後
ほど詳細に説明する。ステップSF9の周辺リンク探索
処理が行われると、次に、目的地ノードまでのルートが
探索されたか否かが判断される(ステップSF13)。
【0164】ルート探索が終了していなければ、再度ス
テップSF7の処理に戻される。しかし、目的地までの
ルート探索が終了されたと、判断されれば、図15の処
理から図9の処理にフローが回帰される(ステップSF
15)。この様に、ステップSF3〜SF13までの一
連のルート探索は、軌跡データ記憶装置40に記憶され
た、ノードデータ55、リンクデータ60及び交差点デ
ータ65が用いられる。したがって、軌跡データ記憶装
置40に十分な軌跡が記憶されていない場合は、自車両
の現在位置から、設定された目的地までの経路が、軌跡
データで繋がらない場合がある。
【0165】この場合、不足経路を補うべく、情報記憶
部37の各記憶情報を用いてルート探索処理が実行され
る(ステップSF11)。つまり、ステップSF7の判
断により、軌跡データ記憶装置40の全てのリンクデー
タについて探索処理が完了されたが、ステップSF13
の処理により、目的地までのルートが形成されていなと
判断された場合である。そして、軌跡データで形成され
たルートの終点部分から、目的地までは、情報記憶部3
7の道路データを用いた経路が探索されることになる。
【0166】この様に、自車両の現在位置周辺について
は、軌跡データ記憶装置40に記憶された軌跡データを
用いて経路探索が可能である。しかし、設定された目的
地周辺については、軌跡データ記憶装置40に軌跡デー
タが記憶されているとは限らない。そこで、軌跡データ
が存在しない地域については、情報記憶部37の記憶情
報に基づいてルート探索が行われる。
【0167】自車両の現在位置から目的地までのルート
探索処理が終了されると、処理は図9の処理に回帰され
る(ステップSF15)。
【0168】17.周辺リンク探索処理 図16は、図15における周辺リンク探索処理(ステッ
プSF9)のフローチャート図である。初めに、探索開
始ノードの探索コスト値が、始点コストVAに格納され
る(ステップSG1)。この探索開始ノードの探索コス
トとは、図15のルート探索によって、その探索開始ノ
ードまで探索されてきた各リンクの探索コストの累算値
である。各リンクの探索コストの大小比較により、最も
小さな値のリンクが選択され、そのリンクが最適ルート
とされる。このように、探索コストが最も小さなリンク
がルートの一つとして順次選択されるが、このリンクの
終点ノードの探索コストが、それまでに探索された各リ
ンク、及びノード各々の探索コストの累算値とされる。
【0169】つまり、ステップSG1において、始点コ
ストVAに記憶される探索コストとは、既に探索されて
きたルートを構成するリンク及びノードの各探索コスト
の累算値である。例えば、図34において、ノードNO
D1が現時点での探索開始ノードとする。つまり、直前
までのルート探索結果により、最小探索コストとなるル
ートは、リンクIRB11、IRB10、IRB8の順
に決定されたとする。この場合、ステップSG1におけ
る始点コストVAは、リンクIRB11、IRB10、
IRB8各々の走行コストと、各ノードNOD5、NO
D7、NOD8の通過コストが累算された値とされる。
【0170】ステップSG1の処理の後、この探索開始
ノードが交差点ノードか否かが判断される(ステップS
G3)。なお、図34のノードNOD1は、交差点ノー
ドである。この探索開始ノードが交差点ノードである場
合、次のステップSG5が実行される。しかし、探索開
始ノードが交差点ノードでないならば、ステップSG2
1のリンクコスト算出処理が実行される。
【0171】検索起点とされる探索開始ノードが交差点
ノードである場合、その交差点ノードへの進入リンク番
号IRBが、直前に実行されたルート探索結果から判別
される。すなわち、今までのルート探索により、案内経
路の一つとして選択されたリンクには、リンク番号RB
が付されている。このリンク番号に一致する、進入リン
ク番号IRBが、交差点データ65から検出され、進入
リンクが判別される。図34の場合、進入リンクは、リ
ンクIRB8である。
【0172】そして、この案内経路の一つである進入リ
ンク番号IRBから、進出可能なリンク数noutが、
交差点データ65から読み出される(ステップSG
5)。図34の例では、進出リンクIRB8に対しての
進出可能なリンク数noutは、“3”となる。この進
出可能な各進出リンクそれぞれの、終点ノードにおける
終点コストVB(nout)の値が無限値に初期設定さ
れる(ステップSG7)。つまり、ノードNOD2、N
OD3、NOD4それぞれの終点コストVBが、初め
に、無限値とされる。
【0173】そして、ステップSG5で読み出された各
進出リンク各々について、探索コストが計算されたか否
かが判断される(ステップSG9)。全ての進出リンク
についての探索コスト算出が完了されていなければ、上
記交差点ノードにおける、進入リンクIRB8から、各
進出リンクORB5、ORB6、ORB7への走行回数
が読み出される(ステップSG11)。そして、進入リ
ンクから各進出リンクへの走行回数が、“0”か否かが
判断される(ステップSG13)。
【0174】走行回数が、“0”でなければ、交差点ノ
ードNOD1を介して、進入リンクIRB8から各進出
リンクORB5、6、7へ進出するための各交差点走行
コストVCが求められる(ステップSG25)。この交
差点走行コストVCには、進入リンクIRB8から各進
出リンクORB5、6、7各々への走行回数に反比例し
た値が代入される。つまり、走行回数が多い程、交差点
走行コストVCが、より小さな値となるように決定され
る。
【0175】この交差点走行コストVCと、上記始点コ
ストVAとの和が、進出リンクORBの終点コストVB
(nout)とされる(ステップSG27)。なお、走
行回数が“0”ならば、ステップSG13の判断がYE
Sとなり、ステップSG9の処理にフローが戻される。
なお、この走行回数が“0”とは、当該進入リンクかた
進出リンクへの走行が不可能か、または過去において走
行したことがないことを表している。
【0176】次に、進出リンクORBのリンクの長さL
Rと、走行回数SEK若しくは走行回数ESKとが、リ
ンクデータ60から読み出される(ステップSG2
9)。進出リンクORBの走行コストVLに、このリン
ク走行回数に反比例した値と、リンクの長さに比例した
値との和が代入される(ステップSG15)。つまり、
走行回数が多い程、進出リンクORBの走行コストVL
は小さくなり、リンクの長さが長くなるほど高い走行コ
ストVLとなるように定められる。尚、走行コストVL
算出に用いる走行回数は、リンクの探索方向、すなわ
ち、探索開始ノ−ドから終点ノ−ド方向に一致する走行
方向の走行回数が用いられる。また、この走行回数とし
て走行回数SEKと走行回数ESKを合わせた数値を用
いても良い。
【0177】この様にして求められた進出リンクORB
の走行コストVLは、上記終点コストVB(nout)
に加算される(ステップSG17)。この様にして求め
られた終点コストVB(nout)が、進出リンクOR
Bの終点ノードにおける最終的な探索コストとされる
(ステップSG19)。そして、ステップSG9の処理
が再び実行される。
【0178】ステップSG9の判断において、交差点ノ
ードNOD1における全ての進出リンクORBについ
て、終点コストVB(nout)が各々計算されたと判
断されると、ステップSG23の処理が実行される。こ
のステップSG23では、交差点ノードにおいて、最も
小さな終点コストVBを持つ進出リンクORBが次の探
索経路として選択される。
【0179】例えば、図34の交差点ノードNOD1に
おいて、進入リンクIRB8から進出リンクORB7へ
の走行回数が最も多く、しかも進出リンクORB7のリ
ンクの長さが最も短いとする。この場合、交差点ノード
NOD1において、最終コストVBが最も小さいのは進
出リンクORB7となる。よって、進出リンクORB7
が次の案内経路として選択される。
【0180】そして、進出リンクORB7の終点ノード
NOD4が、次の探索開始ノードと定められる。したが
って、次の周辺リンク探索処理においては、始点コスト
VAに、ノードNOD4の探索コストである終点コスト
VBの値が代入される(ステップSG1)。なお、最終
コストVB(nout)の値が無限値のものは、案内経
路に選択されないよう、強制排除される。
【0181】また、ステップSG3の判断において、探
索開始ノードが交差点ノードでないと判断されると、リ
ンクコスト算出処理が実行される(ステップSG2
1)。図34では、ノードNOD7等が該当する。この
リンクコスト算出処理が実行されると、ステップSG2
3の処理が実行される。この場合、算出される終点コス
トVBは一つだけなので、コスト値の大小比較は省略さ
れる。よって、ステップSG21の処理により、探索開
始ノードがノードNOD7である場合、リンクIRB1
0の走行コストVLが算出され、ノードNOD5の終点
コストVBがのみが算出される。
【0182】図16の周辺リンク探索処理が終了され
て、最適ルートを構成するリンクが選択されると、図1
5のルート探索処理にフローが回帰される(ステップS
G31)。なお、上記においては、探索コストが最も小
さいリンクが選択されるようにしたが、探索コストの計
算方法を逆に行うようにしてもよい。すなわち、リンク
の走行回数が多いか、またはリンクの長さが短い程、リ
ンクの走行コストVLの値を大きくする。そして、走行
コストの最も大きいリンクを選択するようにしてもよ
い。
【0183】さらにまた、上記の探索コスト算出におい
て、交差点ノードの走行コストVC及びリンクの走行コ
ストVLそれぞれに、走行日時DTS及び日時データS
NDの日付を考慮させてもよい。つまり、日時データS
NDの最新日付が、より新しいと、リンクの走行コスト
VLの値が小さくなるようにする。この結果、ルート探
索において、過去の走行日時がより新しいリンクが優先
して選択されることになる。
【0184】さらに、交差点ノードの走行コストに、右
折、左折を考慮させるようにしてもよい。つまり、右折
して進行する走行コストがより大きく、直進して進行す
る走行コストがより小さくなるようにする。これは、一
般的な交差点で右折進行するのは、直進より、進行状況
が滑らかではない。特に右折の場合、対向車の数量によ
っては、極めて困難な場合がある。そこで、そのような
交差点での右折進行をなるべく避けるため、交差点にお
ける進行方向を、走行コストVCの大小に影響を与える
ようにしてもよい。
【0185】18.リンクコスト算出処理 図17は、リンクコスト算出処理を示すフローチャート
図である。初めに探索開始ノードに繋がるリンクに関す
るデータが、軌跡データ記憶装置40から読み出される
(ステップSH1)。例えば、図34におけるノードN
OD7が、今回の探索開始ノードである場合、ノードN
OD7に繋がるリンクIRB10が軌跡データ記憶装置
40から読み出される。
【0186】この読み出されたリンクデータから、リン
クIRB10のリンクの長さLRと、走行回数が読み出
される(ステップSH3)。リンクIRB10の終点コ
ストVBの値が、無限大値に初期設定される(ステップ
SH5)。次に、当該リンクの走行回数が“0”か否か
が判断される(ステップSH7)。走行回数が“0”な
らば、当該リンクコスト算出処理が終了されて、図16
のステップSG23に処理が戻される(ステップSH1
5)。
【0187】しかし、走行回数が“0”でないなら、当
該リンクの走行コストVLが算出される(ステップSH
9)。この走行コストVLは、上記走行回数に反比例し
た値と、リンクの長さLRに比例した値の和として求め
られる。この走行コストVLと、上記探索開始ノードの
始点コストVAとの和が、終点コストVBとされる(ス
テップSH11)。この終点コストVBが、リンクIR
B10の終点ノードNOD5の探索コストとされる(ス
テップSH13)。終点ノードの探索コストが求められ
ると、図16のステップSG23に処理が戻される。
【0188】図16、17の各処理によって、リンクの
終点ノードにおける探索コストが算出される。そして、
この探索コストがより小さな終点ノードへの経路が、案
内経路として選択される。上記周辺リンク探索処理にお
いて、算出される交差点走行コストVCに、交差点ノー
ドの通過所用平均時間TSUと、走行日時DTSを考慮
させてもよい。すなわち、通過所用平均時間TSUが短
い程、交差点走行コストVCの値を小さくする。また、
走行日時DTSの最新日時が、より新しい日時である場
合にも、交差点走行コストVCの値が小さくなるように
定義してもよい。
【0189】同じように、リンクの走行コストVLにつ
いても、当該リンクの平均車速AS、走行日時データS
ND、登録回数YT及び、道路識別情報LDによって増
減させるようにしても良い。例えば、平均車速ASがよ
り早い場合、走行コストVLの値がより小さくなるよう
に定義する。走行日時データSNDの日時データがより
新しい場合にも、走行コストVLが小さくなるように定
義する。また、ルート探索処理が実行される時間に応
じ、その時間に適合する時刻データをより多く持つリン
クの走行コストVLが、より小さくなるように定義して
も良い。
【0190】なお、この日時データSNDに示される時
間帯が、例えば、午前中の一定時間帯に集中していた場
合、この日時データSNDに関係するリンクは、その時
間帯においてのみ、利用されることが好ましい場合があ
る。したがって、ルート探索処理が実行される時間帯に
よって、特定の時間帯のデータが記憶された日時データ
SNDのリンクを優先的に用いるには、リンクの走行コ
ストVLに、この日時データSNDの時間帯によって増
減する関数値を加算するようにしてもよい。
【0191】さらに、登録回数YTの数値が多い程、走
行コストVLの値が小さくなるようにしてもよい。道路
識別情報LDにより、当該リンクが情報記憶部37に記
憶されていない道路である場合にも、走行コストVLの
値が小さくなるように定義してもよい。特に、ユーザに
操作による登録回数YTの値の大小によって、リンクの
走行コストVLの値が大きく変化するように定義すれ
ば、よりユーザの好む道路が集中的に案内経路として選
択されることになる。
【0192】また、上記目的地設定処理(図15のステ
ップSF1)において、VICSやATIS等の信号授
受による外部情報を取り込み、立ち寄り施設または目的
地の選別条件としても良い。例えば、目的地周辺の駐車
場を最終的な目的地として抽出させる場合、VICSや
ATIS等によって送信されてくる外部情報により、各
駐車場の満車、空車状態または当該施設近傍の道路の混
雑状況をも、考慮して施設を抽出させるようにする。こ
れにより、施設選択の誤りをより少なくすることができ
る。なお、上記目的地設定処理の開始命令は、自車両が
走行中では実行できないような処理がなされている。
【0193】さらに、情報記憶部37の道路データ、交
差点データ、ノードデータを全て軌跡データ記憶装置4
0に複写してもよい。しかも、これらの道路データが軌
跡データ記憶装置に記憶される時、走行回数SEK、E
SK、走行日時データSND、平均車速ASを付加させ
る。ただし、これらの値は、始め“0”として記憶され
る。そして、上記ルート探索処理において、これらの道
路データ、交差点データを軌跡データと共に探索対象と
する。これにより、軌跡データと道路データとが並存す
る、案内経路が探索できる。尚、軌跡データ記憶装置4
0に記憶された道路データの走行回数、走行日時データ
等は次ぎの場合に書き換えられる。すなわち、車両の走
行時中に、現在位置が検出されるが、この現在位置に該
当する座標値を持つ道路データが検出される。そして、
現在位置に該当する道路が、軌跡データ記憶装置から検
出され、上記各データが更新される。
【0194】さらにまた、上記図16、図17で用いら
れた探索コスト算出方法を、情報記憶部37(CD−R
OM、光磁気ディスク等)に記憶されている道路データ
を用いて行われる案内経路探索処理(ステップSJ1)
において利用しても良い。つまり、リンクデータ60
に、情報記憶部37に記憶された道路の道路番号MBが
記憶されている。そこで、道路データによる経路探索に
おいて、当該道路データの道路番号MBを持つリンクデ
ータ60の走行回数SEK、ESKが参照される。そし
て、道路データの探索コストを、この走行回数SEK、
ESKの値に応じて増減させる。これにより、道路デー
タを用いて探索される案内経路でも、走行回数のより多
い道路が優先されて選択される。
【0195】また、道路データを用いた経路探索におい
て、走行回数のみならず、平均車速AS、走行日時デー
タSND、ユーザ操作による登録回数YT等を考慮して
探索コストの値を決めてもよい。この場合、これらの値
が演算処理されて、上記走行コスト(探索コスト)VL
演算合成される。
【0196】19.ルート探索処理の第2実施例 図18〜図25は、ルート探索処理の第2実施例のフロ
ーチャートを示す図である。初めに、使用者の希望目的
地を設定する目的地設定処理が実行される(ステップS
F1)。なお、この目的地設定処理は、図15の目的地
設定処理と同じである。使用者によって、所望される目
的地が、ディスプレイ33上に表示される施設リスト中
から、各種検索条件に従って検索され指定される。
【0197】上記目的地設定処理により、ルート案内の
目的地が設定されると、出発地(自車両の現在位置)か
らこの目的地までの案内経路が探索される(ステップS
J1)。この案内経路の探索は、情報記憶部37に記憶
された道路データファイルF4を用いて行われる。ステ
ップSJ1において、出発地から目的地までの案内経路
が、情報記憶部37の道路データを用いて全て探索され
ると、次のステップSJ3が実行される。なお、上記ス
テップSJ1における案内経路探索処理で、後ほど説明
する周辺リンク探索処理(ステップSF9)と同じ探索
方法を用いて経路を探索しても良い。なお、この場合、
走行回数、平均車速等の書き換え可能なデータは用いな
いものとする。したがって、案内経路探索においては、
道路の長さ、道路の道幅、国道等の主要幹線道路、高速
道路等の道路環境等が、探索コストの大小を決める情報
として用いられる。
【0198】図35には、情報記憶部37の道路データ
のみで探索された案内経路88が示されている。この探
索された案内経路88は、情報記憶部37に記憶された
地図上の各道路に付された道路番号で構成される。そし
て、この案内経路データの各道路番号を備えるリンクデ
ータが、軌跡データ記憶装置40に記憶された軌跡デー
タ中から検索される(ステップSJ3)。なお、案内経
路を構成する道路の道路番号を具備するリンクを、ここ
では、重複リンクと定義する。
【0199】次に、出発地(スタート時点の地理的位
置)近傍のノードが探索開始ノードに設定される(ステ
ップSJ5)。ここでのノードとは、軌跡データ記憶装
置40に記憶された軌跡データのことである。そして、
探索開始ノードから、上記重複リンクの始点ノードまで
の軌跡ルート探索が以下のように行われる。
【0200】初めに、検索された重複リンク各々につい
て、軌跡ルート探索が終了されたか否かが判断される
(ステップSJ7)。これは、図18の処理終了の条件
判定である。終了されていなければ、上記重複リンクの
始点ノードが交差点ノードか否かが判断される(ステッ
プSJ9)。図35の案内経路88において、例えば、
リンクRB20、RB22、RB24が重複リンクであ
ると、重複リンクRB22のノードNOD26が交差点
ノードか否かが判断される。重複リンクの始点ノードが
交差点ノードであれば、この重複リンクから上記案内経
路へと、進入可能か否かが判断される(ステップSJ1
1)。
【0201】なお、上記ステップSJ7の始点ノードが
交差点ノードか否かの判別は、次の理由によって行われ
る。始点ノードが交差点ノードでないと、上記重複リン
クへ、他のリンクから進入できない場合がある。この場
合、重複リンクから案内経路88への進路変更ができな
いおそれがある。よって、始点ノードが交差点ノードか
否かの判別が行われる。
【0202】ステップSJ11の判断、すなわち、重複
リンクから案内経路への進行が可能か否かの判断は、次
の理由によって行われるものである。すなわち、重複リ
ンクの走行方向が、案内経路の目的地方向への走行方向
と相反する場合がある。この場合、重複リンクから、道
路データのみで構成された案内経路88へ進入するに
は、Uターンしなければならない場合がある。よって、
この様な不都合を回避するため、ステップSJ11の処
理が実行される。
【0203】なお、ステップSJ7の判断により、全て
の重複リンクについての処理が終了されたなら、図18
の処理から図19の処理へ移行される。また、ステップ
SJ9、SJ11の判断において、重複リンクの始点ノ
ードが交差点ノードでないか、または重複リンクから案
内経路88への進出が困難な場合は、この重複リンクを
用いた軌跡ルート探索は行われない。この場合、ステッ
プSJ7の判断に処理が戻され、次の重複リンクについ
ての処理が開始される。
【0204】しかし、ステップSJ9、SJ11の判断
において、重複リンクの始点ノードが交差点ノードであ
って、重複リンクから案内経路88の目的地方向への進
入が可能と判断されると、この重複リンクを終点ノード
とする、軌跡データを用いたルート探索が開始される。
この軌跡ルート探索では、初めに、重複リンクの始点ノ
ードが探索終了ノードに設定される(ステップSJ1
2)。
【0205】次に、軌跡データ記憶装置40に記憶され
た軌跡データを全て用いて、上記軌跡ルート探索が行わ
れたか否かが判断される(ステップSJ13)。全ての
軌跡データについての探索が行われていなければ、既に
探索された軌跡ルートの最後尾に繋がるリンクの終点ノ
ードが、さらなる探索開始ノードに設定される。そし
て、此の新たな探索開始ノードを起点として、周辺リン
ク探索処理が行われる(ステップSJ15)。なお、こ
の周辺リンク探索処理は、図16で示されたプログラム
である。周辺リンク探索処理の結果、新たな探索リンク
が、それまでに探索された軌跡ルートの末端に追加され
る。
【0206】次に、この新たに追加された探索リンク
が、上記重複リンクか否かが判断される(ステップSJ
17)。探索リンクが重複リンクに一致しなければ、ス
テップSJ13以降の処理が再度実行される。しかし、
上記追加探索リンクが、上記重複リンクと一致したな
ら、出発地から重複リンクまでの軌跡ルートが探索され
たことになる。そこで、この探索された経路が、軌跡ル
ートKT(S)として第1RAM5に記憶される(ステ
ップSJ21)。なお、軌跡ルートKT(S)の変数
(S)は、第S番目の軌跡ルートKTであることを示
す。この後、ステップSJ7の判断が再度実行され、次
の重複リンクについての処理が改めて開始される。
【0207】また、ステップSJ13の判断により、軌
跡データ記憶装置40の軌跡データ全てについて、軌跡
ルートの探索が終了されたなら、出発地から当該重複リ
ンクまでの、軌跡データによる経路が完成されたか否か
が判断される(ステップSJ19)。これは、軌跡デー
タ記憶装置40に記憶された軌跡データが、重複リンク
近傍と、出発地近傍のみしかない場合を想定している。
つまり、出発地と、当該重複リンクとを接続する、軌跡
データによる経路が存在しない場合があるので、その様
な経路を軌跡ルートKT(S)としないためである。
【0208】図35に、図18の一連の処理によって探
索された軌跡ルートKT1の様子を示す。軌跡ルートK
T1は、出発地ノード82から重複リンクRB22まで
の軌跡データのみで構成された経路である。つまり、図
18の処理では、出発地ノード82から、案内経路88
上の各重複リンクそれぞれまでの、軌跡ルートKT
(S)が探索される。
【0209】図18の軌跡ルートKT(S)の探索が終
了されると、図19の軌跡ルートKR(P)の探索が開
始される。図19において初めに、目的地に最も近い軌
跡データ記憶装置40のノードが、目的地ノード80に
設定される(ステップSJ23)。次に、上記ステップ
SJ3で検出された重複リンクの走行方向が、案内経路
88の目的地方向への走行方向と一致するか否かが判断
される(ステップSJ25)。なお、ここで用いられる
重複リンクは、図18で用いられた重複リンクと同じで
ある。
【0210】リンクの走行方向と、案内経路88の走行
方向が一致するかは、リンクデータ60の走行回数ES
K、SEKが“0”でないことによって判断される。例
えば、走行回数SEKが“0”なら、その重複リンクの
始点ノードから終点ノード方向への走行が不可能と判断
される。そして、この始点→終点方向への走行が、案内
経路88における目的地方向への走行であるなら、ステ
ップSJ25の判断結果がNOとなる。つまり、重複リ
ンクの走行方向と、案内経路88の走行方向とが一致し
なかったことになる。
【0211】ステップSJ25の判断結果がYESなら
ば、案内経路88からこの重複リンクへの進路変更可能
か否かが、判断される(ステップSJ27)。進路変更
可能か否かは、図18のステップSJ9と同じように、
重複リンクの終点ノードが交差点ノードか否かが判断さ
れる。さらに、その交差点ノードにおいて、重複リンク
から、他の軌跡データのリンクへ進出可能か否かが判断
される。これらの判断は、軌跡データ記憶装置40に記
憶された交差点データ65を利用して行われる。案内経
路88から重複リンクを経て、他のリンクへの進出可能
ならば、重複リンクの終点ノードが、探索開始ノードに
設定される(ステップSJ29)。
【0212】探索開始ノードが設定されると、軌跡デー
タ記憶装置40に記憶されたリンクデータ全てについ
て、軌跡ルート探索処理が実行されたか否かが判断され
る(ステップSJ31)。リンクデータが全て調べられ
ていなければ、上記探索開始ノードを起点とする、周辺
リンク探索処理が実行される(ステップSJ35)。な
お、ステップSJ31における全てのリンクデータに対
する探索処理完了か否かの判断には、探索リンクに、新
たに繋がる次のリンクがない場合も含まれる。つまり、
軌跡データ記憶装置40には、出発地近傍の軌跡データ
のみが記憶されており、目的地周辺の軌跡データが全く
記憶されていない場合を想定している。また、目的地ノ
ードまでのリンク探索処理が終了された場合も、このス
テップSJ31の判断がYESとされる条件とする。
【0213】ステップSJ31の判断結果がYESな
ら、それまでに探索された軌跡ルートの終点ノードを新
たな探索開始ノードとして経路探索処理が実行される
(ステップSJ33)。つまり、軌跡データ記憶装置4
0の軌跡データが不足しており、探索されてきた軌跡ル
ートが、目的地ノードまで達していない場合がある。そ
こで、その不足経路を、情報記憶部37の道路データを
用いて探索しようとするものである。
【0214】なお、重複リンクから目的地ノードまで繋
がる軌跡ルート形成が不可能な場合、ステップSJ33
による、道路データを用いた経路探索の続行を禁止して
もよい。つまり、軌跡データ記憶装置40に記憶された
軌跡データが、重複リンク近傍のみであった場合等で
は、目的地ノード80までの、軌跡データのみによる軌
跡ルート探索が不可能なので、この様な、中途軌跡ルー
トを強制的に破棄しても良い。
【0215】ステップSJ33またはステップS35の
処理が行われると、現在探索されている軌跡ルートの最
後の終点ノードが、目的地ノードに達したか否かが判断
される(ステップSJ37)。また、このステップSJ
37の判断では、探索中の軌跡ルートの最終リンクが、
案内経路88上の重複リンクと再び一致したか否かも判
断される。つまり、図35において、重複リンクRB2
4から、探索開始された軌跡ルートKR3が重複リンク
RB20に達したか否かの判断が実行される。
【0216】ステップSJ37の判断結果がYESなら
ば、つまり、軌跡ルートの探索が完了されたと判断され
ると、この新たに探索された経路が軌跡ルートKR
(P)として第1RAM5に記憶される(ステップSJ
41)。この後、全ての重複リンクについて、軌跡ルー
トの探索が行われた否かが判断される(ステップSJ3
9)。完了していなければ、新たな重複リンクについて
の軌跡ルート探索を開始すべく、ステップSJ29に処
理が戻される。しかして、全ての重複リンクについての
軌跡ルート探索が完了されれば、次に、図20の処理が
開始される。
【0217】以上のように、図19の一連の処理によ
り、図35に示される軌跡ルートKR1、KR3が探索
される。つまり、情報記憶部37の道路データで構成さ
れる案内経路88の途中から始まる、軌跡ルートKR
(P)が探索される。
【0218】図20の軌跡データによるルート探索で
は、出発地から目的地ノード80までの経路が、全て軌
跡データのみで構成される軌跡ルートが存在するか否か
が判断される。初めに、出発地ノード82が探索開始ノ
ードに設定される(ステップSJ43)。この探索開始
ノードを起点として、最適な次のリンクが周辺リンク探
索処理によって探索される(ステップSJ45)。此の
ステップSJ45で探索されたリンクが、図18の処理
において、探索された各軌跡ルートKT(S)における
第1番目のリンクと同じものがあるか否かが判断される
(ステップSJ47)。
【0219】つまり、ステップSJ45で探索された最
初のリンクが、何れかの軌跡ルートKT(S)のスター
トリンクと一致するなら、そのリンクから始まる軌跡ル
ートは、既に探索された軌跡ルートKTと一致してしま
う。よって、重複探索処理を防止するためにステップS
J47の判断が実行される。
【0220】そして、第1番目の探索リンクが、軌跡ル
ートKT(S)のスタートリンクに一致しなければ、ス
テップSJ49の処理が行われる。すなわち、この第1
番目の探索リンクの終点ノードが、次の探索開始ノード
に設定される。そして、軌跡データ記憶装置40に記憶
されたリンクデータ全てについて、処理が終了されたか
否か判断される(ステップSJ51)。完了されていな
ければ、最新探索リンクの終点ノードを、新たな探索開
始ノードとして、周辺リンク探索処理が実行される(ス
テップSJ55)。
【0221】次に、ステップSJ55の周辺リンク探索
処理によって、新たに探索されたリンクの終点ノード
が、目的地ノード80に達したか否かが判断される(ス
テップSJ57)。達していなければ、再度ステップS
J51からの処理が繰り返される。しかし、探索された
リンクの終点ノードが、目的地ノード80となっていれ
ば、出発地ノード82から目的地ノード80までの軌跡
ルートが探索されたことになるので、当該ルートが新た
な軌跡ルートKR(P)として第1RAM5に記憶され
る(ステップSJ59)。
【0222】しかし、探索リンクの終点が目的地ノード
80に一致せず、しかも全てのリンクデータについての
探索処理が終了している場合は、図20の処理が強制的
に終了される。すなわち、ステップSJ57の判断結果
がNOで、しかもステップSJ51の判断結果がYES
の場合である。これは、出発地ノード82から目的地ノ
ード80までの軌跡ルートが存在しないことになる。つ
まり、軌跡データ記憶装置40に記憶されたリンクデー
タが、出発地ノード82周辺のみと、または目的地ノー
ド80周辺のみの場合を想定している。
【0223】図20の処理により求められた軌跡ルート
KR(P)は、図35の軌跡ルートKR2に該当する。
このように、軌跡ルートKR2は、案内経路88と重複
するリンクがない軌跡ルートである。
【0224】図21の軌跡データによるルート探索で
は、次のようなルートが探索される。すなわち、出発地
から目的地ノード80までの経路が、全て軌跡データの
みで構成される軌跡ルートで、しかも、図20で探索さ
れた軌跡ルート以外の軌跡ルートが存在するか否かが判
断される。
【0225】初めに、出発地ノード82が探索開始ノー
ドに設定される(ステップST1)。この探索開始ノー
ドを起点として、最適な次のリンクが周辺リンク探索処
理によって探索される(ステップST3)。此のステッ
プST3で探索されたリンクが、図18〜図20の各処
理によって探索された各軌跡ルートの第1番目のリンク
と、同じものがあるか否かが判断される(ステップST
5)。
【0226】つまり、ステップST3で探索された最初
のリンクが、何れかの軌跡ルートKR(P)、KT
(S)のスタートリンクと一致するなら、そのリンクか
ら始まる軌跡ルートは、既に探索された軌跡ルートと一
致してしまう。よって、重複探索処理を防止するために
ステップST5の判断が実行される。
【0227】そして、第1番目の探索リンクが、他の軌
跡ルートのスタートリンクに一致しなければ、ステップ
ST7の処理が行われる。すなわち、この第1番目の探
索リンクの終点ノードが、次の探索開始ノードに設定さ
れる。そして、軌跡データ記憶装置40に記憶されたリ
ンクデータ全てについて、処理が終了されたか否か判断
される(ステップST9)。完了されていなければ、最
新探索リンクの終点ノードを、新たな探索開始ノードと
して、周辺リンク探索処理が実行される(ステップST
11)。
【0228】次に、ステップST11の周辺リンク探索
処理によって、新たに探索されたリンクが、やはり、既
に探索済みの軌跡ルートのリンクと一致しないか否かが
判断される(ステップST13)。一致した場合、この
一致リンクが除外され(ステップST15)、残りのリ
ンクによる周辺リンク探索処理が実行される。
【0229】ステップST13の判断により、新たに探
索されたリンクが、他の軌跡ルートで使用されていない
場合、当該リンクの終点ノードが、目的地ノードに一致
するか否かが判断される(ステップST17)。
【0230】終点ノードが、目的地ノード80に達して
いなければ、再度ステップST9からの処理が繰り返さ
れる。しかし、探索されたリンクの終点ノードが、目的
地ノード80となっていれば、出発地ノード82から目
的地ノード80までの軌跡ルートが探索されたことにな
るので、当該ルートが新たな軌跡ルートKR(P)とし
て第1RAM5に記憶される(ステップST19)。
【0231】しかし、探索リンクの終点が目的地ノード
80に一致せず、しかも全てのリンクデータについての
探索処理が終了している場合は、図21の処理が強制的
に終了される。すなわち、ステップST17の判断結果
がNOで、しかもステップST9の判断結果がYESの
場合である。これは、出発地ノード82から目的地ノー
ド80までの軌跡ルートが存在しないことになる。この
場合は、図21によって探索されてきた途中までの軌跡
ルートは、破棄されることになる。
【0232】図21の処理により求められた軌跡ルート
KRは、図20で探索された軌跡ルートKRとは異な
る。具体的には、周辺リンク探索処理(ステップSF
9)において求められた各探索コストが、第2番目に小
さいなリンクが順に選択された軌跡ルートとなる。した
がって、探索コストの算出方法で、各リンクの長さの長
短が、最も走行コストVLの値の大小に影響するように
設定されていた場合、出発地ノード82から目的地ノー
ド80までの最短軌跡ルートが、図20の処理によって
探索され、次に短い軌跡ルートが、図21の処理によっ
て探索される。
【0233】図18〜21の処理によって、各軌跡ルー
トKT(S)、軌跡ルートKR(P)が探索されると、
図22の処理が実行される。初めに、各軌跡ルートKT
(S)それぞれの重複リンクにおいて、軌跡ルートKR
(P)の始点側の重複リンクと一致するものがあるか否
かが調査される(ステップSJ61)。図35の例で
は、軌跡ルートKT1の重複リンクRB22は、軌跡ル
ートKR1の始点側の重複リンクでもある。このような
軌跡ルートKT(S)、軌跡ルートKR(P)の組み合
わせが存在するか否かが判断される(ステップSJ6
3)。
【0234】適合する軌跡ルートKT(S)、軌跡ルー
トKR(P)が存在した場合、二つの軌跡ルートからな
るルートが、新たな軌跡ルートKU(H)として第1R
AM5に記憶される(ステップSJ65)。次に、この
新たに形成された軌跡ルートKU(H)全体の距離計算
が終了されたか否かが判断される(ステップSJ6
7)。ここで、軌跡ルートKU(H)の距離とは、この
軌跡ルートKU(H)を構成する軌跡ルートKTの全距
離と、軌跡ルートKRの全距離を合わせたものである。
図35の例では、軌跡ルートKT1の長さ+軌跡ルート
KR1の長さ=軌跡ルートKU(H)の距離になる。但
し、重複リンク部分の距離が重ねて累算されないものと
する。
【0235】そして、全ての軌跡ルートKU(H)につ
いての距離計算が終了していなければ、計算レジスタU
Wが“0”に初期設定される(ステップSJ69)。次
に、軌跡ルートKU(H)の終点ノードが目的地ノード
80と一致するか否か判断される(ステップSJ7
1)。軌跡ルートKU(H)の終点ノードとは、此の軌
跡ルートKU(H)を構成する軌跡ルートKRの終点ノ
ードでもある。したがって、この軌跡ルートKRの終点
ノードが目的地ノード80でない場合は、その終点ノー
ドから目的地ノード80までは、案内経路88を用いた
経路となる。図35では、例えば、軌跡ルートKR3の
終点ノードNOD29等が該当する。
【0236】そこで、この軌跡ルートKU(H)の終点
ノードから目的地ノード80までの距離が、案内経路8
8を用いて計算され、計算レジスタUWに格納される
(ステップSJ73)。そして、各軌跡ルートKT及び
軌跡ルートKRを構成する各リンクの距離が、軌跡デー
タ記憶装置40のリンクデータ60から読み出され、累
算される(ステップSJ75)。この軌跡ルートKT、
KRの各リンク距離の総和が、ルート距離KUL(H)
に格納される。
【0237】さらに、ルート距離KUL(H)に計算レ
ジスタUWの値が加算される(ステップSJ77)。こ
れにより、出発地ノード82から目的地ノード80まで
の軌跡ルートKU(H)のルート距離KUL(H)が求
められる。
【0238】また、軌跡ルートKU(H)が存在しない
か、または全ての軌跡ルートKU(H)の距離算出が完
了されると、図22の処理が終了され、次の図23の処
理が開始される。
【0239】図23の処理では、各軌跡ルートKT
(S)、軌跡ルートKR(P)それぞれと、案内経路8
8とが併用された場合のルート距離がそれぞれ算出され
る。すなわち、軌跡ルートKT0(S)を構成する各リ
ンクの長さが軌跡データ記憶装置40から読み出され、
累算される。そして、軌跡ルートKT(S)のリンク部
分の距離が、ルート距離KTL(S)に格納される(ス
テップSJ79)。
【0240】次に、軌跡ルートKT(S)の終点ノード
から目的地ノード80までの、案内経路88による距離
が、情報記憶部37の道路データファイルF4を利用し
て算出される(ステップSJ81)。この終点ノードか
ら目的地ノード80までの距離は、計算レジスタUWに
格納される(ステップSJ81)。求められた計算レジ
スタUWの値は、上記ルート距離KTL(S)に加算さ
れる(ステップSJ83)。
【0241】図35では、軌跡ルートKT1の重複リン
クRB22のノードNOD24から目的地ノード80ま
での距離が、案内経路88を用いて算出される。この算
出された距離は、計算レジスタUWに格納される。他
方、軌跡ルートKT1の距離は、軌跡データ記憶装置4
0のリンクデータ60を用いて計算され、ルート距離K
TL(1)に格納される。
【0242】そして、全ての軌跡ルートKT(S)をそ
れぞれ用いた、出発地ノード82から目的地ノード80
までのルート距離KTL(S)が算出されたか否か判断
される(ステップSJ85)。終了していなければ、次
の軌跡ルートKT(S)についての距離計算が開始され
るべく、ステップSJ79から処理が繰り返される。
【0243】全ての軌跡ルートKT(S)についてのル
ート距離KTL(S)が計算されれば、次に軌跡ルート
KR(P)についてのルート距離KRL(P)が算出さ
れる。初めに、全ての軌跡ルートKR(P)についての
距離計算が完了されたか否かが判断される(ステップS
J87)。
【0244】完了ならば、図23の処理が終了したこと
になり、図24の処理が行われる。しかし、全ての軌跡
ルートKR(P)の距離計算が終了していなければ、ス
テップSJ89以降の処理が繰り返し実行される。初め
に、計算レジスタUWに“0”がセットされる(ステッ
プSJ89)。
【0245】続いて、軌跡ルートKR(P)の終点ノー
ドが、目的地ノード80に一致しているか否かが判断さ
れる(ステップSJ91)。終点ノードが目的地ノード
80でないと、軌跡ルートKR(P)の終点ノードから
目的地ノード80までの距離が、案内経路88の距離と
して算出される(ステップSJ93)。算出された終点
ノードから目的地ノード80までの距離値は、計算レジ
スタUWに格納される。
【0246】さらに、出発地ノード82から軌跡ルート
KR(P)の終点ノードまでの距離が、ルート距離KR
L(P)として算出される(ステップSJ95)。な
お、この際、軌跡ルートKR(P)の始点ノードが、出
発地ノード82に一致していなければ、出発地ノード8
2から軌跡ルートKR(P)の始点ノードまでは、案内
経路88が利用される。したがって、出発地ノード82
から、軌跡ルートKR(P)の始点ノードまでの距離
は、案内経路88を用いて算出される。
【0247】こうして求められたルート距離KRL
(P)に上記計算レジスタUWの値が加算される。この
後、ステップSJ87の判断が、再び実行される。この
ように、ステップSJ87〜SJ97の処理繰り返しに
より、各軌跡ルートKR(P)をそれぞれ利用した、出
発地ノード82から目的地ノード80までのルート距離
KRL(P)が算出される。
【0248】図18〜図23までの処理によって、軌跡
データを用いた軌跡ルート探索が行われると共に、各軌
跡ルートを利用した場合の、出発地ノード82から目的
地ノード80までの距離が算出される。この後、図24
の処理が開始される。図24において、初めに、使用者
による軌跡ルートの選択モードがセットされたか否かが
判断される(ステップSJ99)。使用者による軌跡ル
ート選択モードがセットされた場合、ステップSJ10
1の処理が実行される。しかし、軌跡ルートの選択モー
ドがセットされない場合、ステップSJ109の処理が
実行される。
【0249】使用者による軌跡ルートの選択モードで
は、上記各ルート距離KTL(S)、ルート距離KRL
(P)、ルート距離KUL(H)が、案内経路88と共
に全てディスプレイ33に表示される。しかも、各軌跡
ルートの、リンク部分のみの距離と、当該リンク部分の
走行に要する時間が表示される(ステップSJ10
1)。
【0250】また、この軌跡ルートのディスプレイ33
表示においては、第1番目の軌跡ルートが、点滅表示さ
れる。そして、軌跡ルートの選択が実行されたか否か判
断される(ステップSJ103)。この選択の有無は、
ディスプレイ33に設けられた、決定鍵が押されたか否
かの判断によってなされる。そして、決定鍵が押された
時点で、点滅されている軌跡ルートが選択される。この
軌跡ルートの選択が行われると、図25のステップSJ
111の処理が実行される。なお、選択された軌跡ルー
トは、軌跡ルートKVとされる。
【0251】しかし、軌跡ルートの選択が行われない
と、カーソルの操作が行われたか否かが判断される(ス
テップSJ105)。カーソル操作があると、次の軌跡
ルートが点滅される。しかし、カーソル操作がない場合
は、再度ステップSJ103の処理が繰り返される。し
たがって、カーソル操作が、順次繰り返されると、ディ
スプレイ33に点滅表示されている軌跡ルートが、サイ
クリックにチェンジされる。
【0252】他方、ステップSJ99の処理において、
使用者による軌跡ルートの選択モードがセットされない
場合、ステップSJ109の処理が実行される。このス
テップSJ109では、図18〜図23によって探索さ
れた各軌跡ルートから一つ案内経路が自動的に選択され
る。例えば、上記ルート距離KTL(S)、ルート距離
KRL(P)、ルート距離KUL(H)の各値におい
て、最も距離が短いものが選択される(図24のステッ
プSJ109)。そして、選択された最も距離値の小さ
い軌跡ルートが、軌跡ルートKVとされる。つまり、軌
跡ルートKVは、探索された軌跡ルートKT(S)、軌
跡ルートKR(P)、軌跡ルートKU(H)のうちの一
つが代入される。
【0253】次に、軌跡ルートKVを構成する各リンク
が、情報記憶部37に記憶されている道路データの道路
番号を具備するか否かが判断される(ステップSJ11
1、SJ113)。道路番号を持たないリンクは、案内
対象道路ではないことになる。つまり、新規に建設され
た道路や、細街路ということになる。このため、ディス
プレイ33上に表示される地図上に、軌跡ルートKVを
道路データファイルF4を用いて表示できない。
【0254】そこで、道路番号のない、軌跡ルートKV
のリンクを、軌跡データ記憶装置40の軌跡データを用
いて、地理座標点の並びに置き換える(ステップSJ1
15)。この後、ディスプレイ33に、軌跡ルートKV
と案内経路88とが、共に表示される(ステップSJ1
19)。なお、軌跡ルートKV部分は、案内経路88と
識別可能なように表示されてもよい。例えば、異なる色
彩で二つの経路が表示される。
【0255】上記ステップSJ113の判断結果がYE
Sの場合、つまり、軌跡ルートKVの全てのリンクが、
道路番号を有していれば、軌跡ルートKVを、情報記憶
部37の道路データによって表示可能である。そこで、
軌跡ルートKVの各リンクを道路番号で表現したデータ
列に置き換えられる(ステップSJ117)。
【0256】図35において、軌跡ルートKVが軌跡ル
ートKT1である場合、この軌跡ルートKT1と、案内
経路88のノードNOD24から目的地ノード80部分
とが、ディスプレイ33上に表示される。つまり、軌跡
データ記憶装置40の軌跡データを用いた軌跡ルートが
優先的に表示される。なお、このルート表示では、案内
経路88を全て表示するようにしてもよい。この場合に
も、軌跡ルートKVと、案内経路88とを識別可能なよ
うに表示させても良い。
【0257】ディスプレイ33上に軌跡ルートKVと、
案内経路88全体とが並列表示された場合、此の軌跡ル
ートKVを使用するか否かの決定が、ディスプレイ33
の表示によって、使用者に問いかけられる(ステップS
J121)。軌跡ルートKVの使用が選択されれば、ル
ート案内表示において、軌跡ルートKVが用いられる。
なお、この場合、軌跡ルートKV以外の残りルートは案
内経路88が用いられる。図35では、ノードNOD2
4から目的地ノード80までの案内経路88部分であ
る。なお、このステップSJ121において、軌跡ルー
トKVと案内経路88とが相違していた場合、軌跡ルー
トKVが優先的に選択されるようにしてもいよい。ただ
し、軌跡ルートKVのルート距離と、この軌跡ルートK
Vに対応する案内経路88の部分距離との大小比較にお
いて、案内経路88の距離が極めて短い場合にのみ案内
経路88が、自動的に選択されるようにしてもよい。
【0258】図25において、軌跡ルートKVが軌跡ル
ートKT1である場合、この軌跡ルートKVに対応する
案内経路88の部分は、ノードNOD26から出発地ノ
ード82が、該当する。したがって、軌跡ルートKT1
と案内経路88とは、相違するので、軌跡ルートKT1
が強制的に選択される。
【0259】以上詳述してきたように、図35の軌跡ル
ートKT1は、図18に示される処理によって探索され
る。図35の軌跡ルートKR1、KR3は、図19に示
された処理によって探索される。図29の軌跡ルートK
R2は、図20または図21に示された処理によって探
索される。
【0260】以上のように、ルート探索処理の第2実施
例では、出発地ノード82から目的地ノード80までの
経路として、情報記憶部37の道路データファイルF4
を用いた案内経路88、または、軌跡データ記憶装置4
0の軌跡データを優先使用した軌跡ルートとが探索され
る。例えば、図35において、案内経路88は、図4の
道路データファイルF4を用いて探索される。軌跡ルー
トKR1、KR2、KR3、KT1は、軌跡データ記憶
装置40の軌跡データを用いて探索された結果である。
【0261】そして、これら複数の軌跡ルートのうち、
何れの軌跡ルートを用いた場合が、出発地ノード82か
ら目的地ノード80までの距離が短いのか判別され、そ
の最も短い距離の軌跡ルートが、積極的に用いられるよ
うにした。したがって、使用者が頻繁に使用する未案内
道路(情報記憶部37に記憶されていない道路)等を積
極的に活用したルート探索が可能である。特に、周辺リ
ンク探索処理では、リンクの走行コストに、そのリンク
での走行回数が加味されるので、より使用頻度の高いに
リンクが積極的にルート経路に用いられる。
【0262】さらにまた、情報記憶部37のデータ38
cに記憶されている道路データを用いた案内経路探索処
理(図15のステップSJ1)を複数回実行するように
してもよい。しかも、この2回目以降の案内経路探索処
理では、図21の軌跡ルートKR(P)探索で行われた
ように、一度、他の案内経路に用いられた道路を、この
新たな案内経路探索に用いないようにする。なお、この
ように複数回実行される案内経路探索処理それぞれにお
いて、経路の探索条件を変化させるようにしてもよい。
【0263】すなわち、この情報記憶部37の道路デー
タを用いた案内経路探索において、各道路の距離、道
幅、右左折頻度等によって、値が上下される探索コスト
が定義される。つまり、この探索コストの値を決定する
のに、各情報に付加する重みづけを大きく変える。例え
ば、第1番目の案内経路探索では、道路の長短によって
探索コストを大きく上下動させる。これにより、探索さ
れた案内経路は、出発地から目的地までの全体距離が、
より短くなる経路が探索される。第2番目の案内経路探
索では、交差点において右左折進行する場合に、探索コ
ストが高くなるようにする。この結果、案内経路には、
自ずと右左折がより少ない道路が優先的に選択されるこ
とになる。つまり、直進路が案内経路に優先的に選択さ
れる。
【0264】このように、情報記憶部37の道路データ
を用いた案内経路が複数回探索されたのち、上記図18
〜図21によって、軌跡データ記憶装置40の軌跡デー
タで構成される軌跡ルートが、それぞれ探索される。そ
して、各軌跡ルートが、先に探索された複数の案内経路
と共に、ディスプレイ33に表示される。この軌跡ルー
トの表示の際に、各軌跡ルート及び案内経路同士が交わ
る点を分岐点とし、任意の分岐点から他の分岐点までを
一つの順路として表示させる。しかも、このように分割
された各順路を他の順路と識別するため、各々を異なる
色彩で表示させる。
【0265】例えば、図35において、ノードNOD2
7からノードNOD26を一つの順路とし、ノードNO
D24からノードNOD22を別の順路とする。そし
て、1本の道として表現される各順路を、色彩を違えて
表示させる。または、点線、1点鎖線、2点鎖線等とい
うように、各順路の表示形態を変えても良い。そして、
案内経路に、各順路を自由に選択できるようにする。つ
まり、さまざまな順路を経た案内経路が、使用者によっ
て選択指定されるようにする。
【0266】例えば、図35において、出発地ノード8
2からノードNOD27までは、案内経路88部分が使
用され、ノードNOD27からノードNOD22まで
は、軌跡ルートKR3が用いられる。そして、ノードN
OD22からは、一度ノードNOD24に戻る順路が選
択され、ノードNOD24から目的地ノード80まで
は、軌跡ルートKR1が選択され、これらの順路で構成
される経路がナビゲーション時に用いる案内経路とされ
る。上記走行コストの算出において、リンクの通過所用
時間を算出し、その所用時間によって定めてもよい。そ
して、各リンクの走行所要時間と、各交差点の通過所用
時間TSUとを累算することで、探索された軌跡ルート
全体の走行所用時間を求める。そして、この走行所用時
間を経路表示の際に画面に表示させてもよい。
【0267】このように、情報記憶部37の道路データ
を用いて探索された複数の案内経路と、軌跡データ記憶
装置40の軌跡データを用いたルート探索による複数の
軌跡ルートとにおいて、自由な経路が使用者によって選
択される。これにより、案内経路に様々順路が選択可能
になり、より使用者の嗜好に合致した案内経路が形成可
能になる。
【0268】20.軌跡データ削除処理の第1実施例 図26は、図9における軌跡データ削除処理(ステップ
SA19)のフローチャートを示す図である。初めに、
軌跡データ記憶装置40に記憶すべき新たな軌跡データ
の情報量が、計算される。この場合、第2RAM6に、
新たに記憶すべき軌跡データが一時的に蓄えられてい
る。そこで、この第2RAM6にストックされている情
報量が測定されることで、新規データの量が計られる。
【0269】次に、この計算結果に基づき、新規軌跡デ
ータが、軌跡データ記憶装置40の空きメモリ領域に格
納可能か否かが判断される(ステップSK3)。つま
り、新規に作成された軌跡データ、または軌跡データの
更新に伴って増加する軌跡データが、軌跡データ記憶装
置40に全て記憶できるか否かが判断される。新規デー
タの軌跡データ記憶装置40への追加記憶が可能な場
合、図26の軌跡データ削除処理は終了され、図9の処
理に回帰される。
【0270】しかし、軌跡データ記憶装置40に新規軌
跡データを記憶するのに必要なメモリ空き領域が無い場
合、ステップSK7の処理が実行される。ステップSK
7では、閾値ZZに予め定められた値が、無条件に代入
される。この閾値ZZは、軌跡データ記憶装置40に、
既に記憶されている軌跡データの、自動的な選択削除処
理における条件値として用いられる。
【0271】ステップSK7の処理が行われると、次の
ステップSK11が実行される。軌跡データ記憶装置4
0に記憶されているリンクデータ60各々が、走行日時
データSNDの古い順に並び換えられる。そして、日時
データSNDの日付に応じた、重みづけ関数値CDが以
下のようにして求められる。
【0272】この関数値CDの、日時データSNDに対
する変化の様子を図36に示す。この図36において、
X軸の原点側は、日時データSNDの日付がより新しい
場合を示す。関数値CDは、例えば、CD=定数PD÷
日時データSNDで求められるものとする。なお、定数
PDは、“0”以上の数値とする。また別の関数として
は、CD=定数PEの(SND)乗といった指数関数な
どでも良い。なお、定数PEは、0<α<1を満足する
数値とする。
【0273】したがって、日時データSNDが新しいほ
ど、関数値CDは大きくなる。この関数値CDを、その
日時データSNDに対応するリンクの走行回数に乗じ
て、評価値KCS(SND)が求められる(ステップS
K13)。この評価値KCSを求める際に使用される走
行回数は、走行回数SEKと走行回数ESKとをプラス
した値とする。
【0274】関数値CDは、日時データSNDが新しい
程、その値が大きい。ゆえに、走行回数の値が小さくて
も、走行日時データSNDが新しければ、評価値KCS
(SND)は、相対的に大きな値となる。逆に、走行回
数が多くても、走行日時データSNDが古ければ、評価
値KCS(SND)は、相対的に小さくなる。各リンク
データ60について、評価値KCSが求められると、各
評価値KCSと上記閾値ZZとの大小比較が行われる。
【0275】そして、評価値KCSが閾値ZZより小さ
いリンクデータ60が、軌跡データ記憶装置40から削
除される(ステップSK15)。ステップSK15によ
り、リンクデータが削除されると、その削除されたリン
クデータ60にのみ接続するノードデータ55が削除さ
れる(ステップSK17)。
【0276】リンクは、図34に示されるように、二つ
のノードを結ぶ直線路である。したがって、任意のリン
クが削除されれば、そのリンクの両端に繋がるノード
は、不要なデータとなる。よって、不要なデータとなっ
たノードデータが削除される。なお、リンクに繋がるノ
ードは、リンクデータ60の構成データである始点ノー
ド番号SNB、終点ノード番号ENBによって判別され
る。
【0277】そして、始点ノード番号SNB及び終点ノ
ード番号ENBで指定されたノードが、交差点ノードで
あるか否かが判断される。交差点ノードである場合、必
要に応じて、リンクデータに変更される(ステップSK
19)。なお、リンク両端のノードが、交差点ノードか
否かは、ノードデータ55に含まれる交差点番号NPB
によって判断される。つまり、ノードデータの交差点番
号NPBには、当該ノードが交差点でなければ、“0”
が記憶されている。
【0278】逆に、当該ノードが交差点ならば、ノード
データ55の交差点番号NPBには、交差点データ65
の番号が記憶されている。よって、交差点番号NPBの
値により、当該ノードが交差点か否かが判断される。交
差点ノードであるなら、交差点データ65の、進入リン
ク数(NIM)及び進出リンク数(NOUT)を基に、
当該交差点ノードに接続される残存リンク数が計数され
る。ここで、残存リンク数とは、削除対象とされている
リンク以外の、この交差点ノードに繋がれるリンクのこ
とである。この残存リンク数が、“3”以上なら、この
ノードは、引き続き、交差点ノードとして、軌跡データ
記憶装置40に保存される。
【0279】しかし、残存リンクが“2”以下ならば、
この交差点ノードは、一般ノードにデータ修正される。
なお、交差点ノードが一般のノードへ変更されるのは、
当該ノードに関する交差点データ65が、削除される。
さらに、ノードデータ55の交差点番号NPBの値が
“0”にされる。
【0280】ステップSK19により、交差点ノードの
データ修正が完了されると、再び、軌跡データ記憶装置
40の空きメモリ容量と、新規に追加される情報量との
大小比較が行われる(ステップSK21)。このステッ
プSK21の判断において、いまだ、軌跡データ記憶装
置40の空きメモリ容量が十分確保されていないと判断
されると、閾値ZZの値が変更される(ステップSK2
3)。
【0281】つまり、上記ステップSK7において設定
された、閾値ZZの値が増加される。そして、この新た
な閾値ZZ以下の評価値KCSを持つリンクが、新たな
削除対象とされる(ステップSK27)。このステップ
SK27によって、新たな削除対象リンクが選択される
と、ステップSK17の処理が再び実行される。すなわ
ち、当該削除対象リンク両端にあるノードについて、削
除の適否が、ノードデータ55のデータ内容を基に判断
される(ステップS17)。そして、不要交差点データ
65が削除される(ステップSK19)。
【0282】この様に、第2RAM6に一時的に蓄えら
れた新規軌跡データが、軌跡データ記憶装置40に格納
される度に、軌跡データ記憶装置40に十分な空きメモ
リ領域があるか否かが判断される。しかも、軌跡データ
記憶装置40に十分な空きメモリ領域が無いと判断され
ると、走行日時の日付がより古く、しかも走行回数のよ
り少ないリンクに関するデータが優先的に、軌跡データ
記憶装置40から削除される。つまり、使用頻度が相対
的に低い軌跡データが、軌跡データ記憶装置40から優
先的に削除される。
【0283】しかも、1度の軌跡データの削除による、
軌跡データ記憶装置40の増加空きメモリ領域が十分で
ない場合、削除対象リンクの選択条件がより厳しくされ
て、更なる軌跡データの削除が行われる。
【0284】このように、軌跡データ記憶装置40へ新
規軌跡データの追加記憶処理が実行されるとき、軌跡デ
ータ記憶装置40の空きメモリ領域の大きさが、常にチ
ェックされる。この結果、追加軌跡データの軌跡データ
記憶装置40への記録漏れを容易に防止できる。
【0285】21.軌跡データ削除処理の第2実施例 図27は、図9における軌跡データ削除処理(ステップ
SA19)の第2実施例のフローチャートを示す図であ
る。この第2実施例の軌跡データ削除処理では、使用者
による強制的な軌跡データ削除が要求される。つまり、
タッチスイッチ34を介して、当該ナビゲーション装置
に、軌跡データ記憶装置40の軌跡データ削除命令が入
力されたか否かが判断される(ステップSK31)。
【0286】軌跡データ削除命令が入力された場合、閾
値ZZに、強制的削除処理に適合する値が代入される。
ここで用いられる閾値ZZは、第1実施例において用い
られた閾値ZZの値とは相違する。そして、軌跡データ
記憶装置40に記憶されているリンクデータ60各々
が、走行日時データSNDの古い順に並び換えられる
(ステップSK35)。
【0287】さらに、各リンクの走行日時データSND
及び走行回数ESK、走行回数SEKに基づいて評価値
KCS(SND)が求められる(ステップSK37)。
この評価値KCSの算出では、初めに、日時データSN
Dの日付に応じた、重みづけ関数値CDが求められる。
【0288】この関数値CDの、日時データSNDに対
する変化の様子を図36に示す。この図36において、
X軸の原点側は、日時データSNDの日付がより新しい
場合を示す。関数値CDは、例えば、CD=定数PD÷
日時データSNDで求められるものとする。なお、定数
PDは、“0”以上の数値とする。また別の関数として
は、CD=定数PEの(SND)乗といった指数関数な
どでも良い。なお、定数PEは、0<α<1を満足する
数値とする。
【0289】したがって、日時データSNDが新しいほ
ど、関数値CDは大きくなる。この関数値CDを、その
日時データSNDに対応するリンクの走行回数に乗じ
て、評価値KCS(SND)が求められる(ステップS
K37)。なお、この評価値KCSを求める際に使用さ
れる走行回数は、走行回数SEKと走行回数ESKとを
プラスした値とする。
【0290】関数値CDは、日時データSNDが新しい
程、その値が大きい。ゆえに、走行回数の値が小さくて
も、走行日時データSNDが新しければ、評価値KCS
(SND)は大きな値となる。逆に、走行回数が大きく
ても、走行日時データSNDが古ければ、評価値KCS
(SND)は、小さくなる。各リンクデータ60につい
て評価値KCSが求められると、各評価値KCSと上記
閾値ZZとの大小比較が行われる。
【0291】そして、評価値KCSが、閾値ZZより小
さい評価値KCSとなるリンク数が、ディスプレイ33
に表示される(ステップSK39)。すなわち、強制的
に削除されるリンクの数量が、ディスプレイ33上に表
示される。この表示された削除予定のリンク数量に応じ
て、使用者がさらなる数のリンク削除を求めたか否かが
判断される(ステップSK41)。つまり、削除される
リンク数量の増加が求められたか否かが判断される。な
お、この数量の増減指令は、タッチスイッチ34のカー
ソル鍵等によって入力される。
【0292】ステップSK41の判断により、削除予定
のリンク数量の増加が選択されたと判断されると、ステ
ップSK43の処理が実行される。しかし、ステップS
K41の判断結果がNOの場合は、削除予定のリンク数
量の減少が選択されたか否かが判断される(ステップS
K45)。このステップSK45の判断結果により、削
除予定リンクの数量減少が選択された場合、ステップS
K47の処理が実行される。
【0293】上記ステップSK43では、閾値ZZの値
が増加される。これにより、閾値ZZ以下の評価値KC
Sを持つリンク数が増加することになる。よって、閾値
ZZ以下の評価値KCSを持つリンクの数がディスプレ
イ33上に表示される(ステップSK39)。そして、
再びステップSK41の処理が実行される。
【0294】また、上記ステップSK47では、閾値Z
Zの値が減少される。これにより、閾値ZZ以下の評価
値KCSを持つリンク数が減少することになる。そし
て、閾値ZZ以下の評価値KCSを持つ、リンクの数が
ディスプレイ33上に、再度表示される(ステップSK
39)。その後、再びステップSK41の処理が実行さ
れる。
【0295】さらにまた、ステップSK45の判断結果
により、使用者による削除予定リンク数量の増減が指定
されなかった場合、ステップSK49の処理が実行され
る。つまり、現在設定されている閾値ZZ以下の評価値
KCSを持つリンクが削除される(ステップSK4
9)。閾値ZZ以下の評価値KCSを持つリンクデータ
が削除されると、その削除されたリンクにのみ接続する
ノードのデータ55が削除される(ステップSK5
1)。なお、リンクに繋がるノードは、リンクデータ6
0に含まれる始点ノード番号SNB、終点ノード番号E
NBによって識別される。
【0296】そして、始点ノード番号SNB及び終点ノ
ード番号ENBで指定されたノードが、交差点ノードで
あるか否かが判断される。交差点ノードである場合、必
要に応じて、リンクデータに変更される(ステップSK
53)。なお、リンク両端のノードが、交差点ノードか
否かは、ノードデータ55に含まれる交差点番号NPB
によって判断される。つまり、ノードデータの交差点番
号NPBには、当該ノードが交差点でなければ、“0”
が記憶されている。
【0297】逆に、当該ノードが交差点ならば、ノード
データ55の交差点番号NPBには、交差点データ65
の番号が記憶されている。よって、交差点番号NPBの
値により、当該ノードが交差点か否かが判断される。交
差点ノードであるなら、交差点データ65の、進入リン
ク数(NIM)及び進出リンク数(NOUT)を基に、
当該交差点ノードに接続される残存リンク数が計数され
る。ここで、残存リンクとは、削除対象とされているリ
ンク以外の、この交差点ノードに繋がれるリンクのこと
である。この残存リンク数が、“3”以上なら、このノ
ードは、引き続き、交差点ノードとして軌跡データ記憶
装置40に記憶される。
【0298】しかし、残存リンクが“2”以下ならば、
この交差点ノードは、一般ノードにデータ修正される。
一般ノードへのデータ修正は、着目されているノードに
関する交差点データ65が、削除される。さらに、ノー
ドデータ55の交差点番号NPBの値が“0”にされ
る。ステップSK53により、交差点ノードのデータ修
正が完了されると、図27の軌跡データ削除処が終了さ
れる(ステップSK55)。
【0299】このように、図27の軌跡データ削除処理
の第2実施例では、軌跡データ記憶装置40のメモリ空
き容量の多少に関わらず、使用者によるリンク削除命令
の入力有無によって、リンク削除処理が開始される。な
お、ステップSK39の削除予定となるリンク数のディ
スプレイ33表示に際し、軌跡データ記憶装置40に記
憶されているリンクの総数をも同時に表示させるように
してもよい。
【0300】22.軌跡データ削除処理の第3実施例 図28は、図9における軌跡データ削除処理(ステップ
SA19)の第3実施例のフローチャートを示す図であ
る。この第3実施例の軌跡データ削除処理では、軌跡デ
ータ記憶装置40に記憶される軌跡データの可否をその
軌跡データの地理的な位置によって行うようにした。す
なわち、各軌跡データであるリンクの一方のノードが、
地点PT(Pn)を中心とした半径記憶範囲RP(P
n)内にあるか否かで、軌跡データ記憶装置40への登
録を許可を判断する。
【0301】初めに、第2RAM6に一時的にストック
された軌跡データの情報量が計測される(ステップSR
1)。そして、この情報量と、軌跡データ記憶装置40
の空きメモリ容量とが比較される(ステップSR3)。
軌跡データ記憶装置40の空きメモリ容量が、第2RA
M6の情報量以上ならば、ステップSR5の処理が実行
される。しかし、軌跡データ記憶装置40の空きメモリ
容量が、第2RAM6のデータを記憶するのに十分でな
いと、ステップSR7の処理が実行される。
【0302】ステップSR5では、軌跡データの削除処
理の開始が、使用者によって入力されたか否かが判断さ
れる(ステップSR5)。このステップSR5の判断に
おいて、強制削除処理命令の入力がないと判断される
と、図28の処理は、終了される。(ステップSR1
7)。
【0303】しかし、強制削除処理命令が入力される
か、軌跡データ記憶装置40のメモリ空き容量が十分で
ないと、軌跡データ記憶装置40に記憶された各リンク
の一方のノードが、地点リスト66の各地点PTから記
憶範囲RPの半径以内にあるか否かが判断される(ステ
ップSR7)。そして、各地点PT(Pn)から記憶範
囲RP(Pn)の半径外の領域に存在するリンクが削除
される(ステップSR9)。
【0304】そして、削除されたリンクにのみ接続する
ノードのデータ55が削除される(ステップSR1
1)。なお、リンクに繋がるノードは、リンクデータ6
0に含まれる始点ノード番号SNB、終点ノード番号E
NBによって識別される。
【0305】そして、始点ノード番号SNB及び終点ノ
ード番号ENBで指定されたノードが、交差点ノードで
あるか否かが判断される。交差点ノードである場合、必
要に応じて、リンクデータに変更される(ステップSR
13)。なお、リンク両端のノードが、交差点ノードか
否かは、ノードデータ55に含まれる交差点番号NPB
によって判断される。つまり、ノードデータの交差点番
号NPBには、当該ノードが交差点でなければ、“0”
が記憶されている。
【0306】逆に、当該ノードが交差点ならば、ノード
データ55の交差点番号NPBには、交差点データ65
の番号が記憶されている。よって、交差点番号NPBの
値により、当該ノードが交差点か否かが判断される。交
差点ノードであるなら、交差点データ65の、進入リン
ク数(NIM)及び進出リンク数(NOUT)を基に、
当該交差点ノードに接続される残存リンク数が計数され
る。ここで、残存リンクとは、削除対象とされているリ
ンク以外の、この交差点ノードに繋がれるリンクのこと
である。この残存リンク数が、“3”以上なら、このノ
ードは、引き続き、交差点ノードとして軌跡データ記憶
装置40に記憶される。
【0307】しかし、残存リンクが“2”以下ならば、
この交差点ノードは、一般ノードにデータ修正される。
一般ノードへのデータ修正は、着目されているノードに
関する交差点データ65が、削除される。さらに、ノー
ドデータ55の交差点番号NPBの値が“0”にされ
る。ステップSR13により、交差点ノードのデータ修
正が完了されると、軌跡データ記憶装置40に記憶され
ている全てのリンクについて処理が実施されたか否かが
判断される(ステップSR15)。全てのリンクについ
て処理がされていなければ、ステップSR7の判断から
再び実行される。
【0308】なお、ステップSR7の判断で、着目リン
クの一方のノードが、地点PTの記憶範囲RP半径以内
にあると判断されると、そのリンクはそのまま、軌跡デ
ータ記憶装置40に保存される。そして、ステップSR
15の判断が実行される。
【0309】ステップSR15の判断により、軌跡デー
タ記憶装置40に記憶された全てリンクについて図28
の処理が実行されると、図9の処理にフローが戻され
る。このように、図28の処理においては、特定地点周
辺のみの軌跡データが記憶されるが、その特定地点と
は、イグニッションキーがオンまたはオフされた地点等
がある。よって、イグニッションキーがオフされた地点
周辺のみの走行軌跡データが記憶されるようにしてもよ
い。このイグニッションキーがオフされた地点とは、実
質的にイグニッションキーがオンされる地点でもある 23.軌跡データ削除処理の第4実施例 図30に、軌跡データ削除処理の第4実施例のフローチ
ャートを示す。なお、この第4実施例の軌跡データ削除
処理を含む全体処理は、上記実施例の場合と、若干相違
する。図29に、当該第4実施例の軌跡データ削除処理
を含む全体処理のフローチャートを示す。
【0310】この図29の全体処理は、上記各実施例と
同じように、電源投入によってスタートし、電源オフに
よって終了される。この電源投入及びオフは、ナビゲー
ション装置の電源自体がオン・オフされるか、または車
両のエンジンスタートキー(イグニッションスイッチ)
のオン・オフで実行される。なお、イグニッションスイ
ッチのオフされた地点は、イグニッションスイッチがオ
ンされる地点と、実質的に同じである。
【0311】図29において、初めにイニシャライズ処
理が実行される(ステップSA1)。このイニシャライ
ズ処理では、情報記憶部37のデータ38cからナビゲ
ーション用プログラムが読み出され、フラッシュメモリ
3に複写される。この後、フラッシュメモリ3のプログ
ラムが実行される。さらに、CPU2によって、第1R
AM5のワークメモリ、画像メモリ10等の各RAM内
の汎用データ記憶エリアがクリアされる。
【0312】そして、自車両の現在位置が検出される現
在位置処理が実行される(ステップSA3)。すなわ
ち、GPS受信装置25等を用いて、自車両の地理的な
現在位置が検出される。この自車両の地理座標データ
は、現在位置データMPとして第1RAM5に記憶され
る。なお、この現在位置データMPは、ビーコン受信装
置26またはデータ受信装置27から入力される情報に
よって修正される場合もある。
【0313】また、現在位置処理(ステップSA3)に
於いて、絶対方位データZDと、相対方位角データDθ
と、走行距離データMLとが、絶対方位センサ21、相
対方位センサ22及び距離センサ23を利用して同時に
求められる。これらの絶対方位データZD、相対方位角
データDθ及び走行距離データMLから、自車両位置を
特定する演算処理が行われる。この演算処理によって求
められた自車両位置は、情報記憶部37のデータ38c
に記憶される地図データと照合され、地図画面上の現在
位置が正確に表示されるように補正が行われる。この補
正処理によって、トンネル内等のGPS信号が受信でき
ないときでも自車両の現在位置が正確に求められる。
【0314】ステップSA3の現在位置処理によって求
められた現在位置を示すデータは、第1RAM5の位置
データPQ1にも記憶される(ステップSA5)。な
お、この位置データPQ1には、時間情報も共に記憶さ
れる。つまり、位置データPQ1には、自車両の位置情
報と、時間情報とが関連づけて記憶される。次に、ルー
ト探索処理が実行される(ステップSA7)。このルー
ト探索処理では、目的地の設定(図15のステップSF
1)、ルートを構成するためのリンク探索処理(ステッ
プSF9)等が実行される。
【0315】目的地の設定では、使用者の希望する目的
地の地理座標が登録目的地データTPとしてセットされ
る。例えば、ディスプレイ33上に表示される道路地図
若しくは住宅地図において、使用者によって座標位置が
指定される。または、ディスプレイ33上に表示される
目的地の項目別リストから、使用者によって目的地が特
定される。この使用者による目的地指定操作が行われる
と、中央処理装置1において、目的地の地理座標等の情
報データが登録目的地データTPとして第1RAM5に
記憶される。
【0316】上記ルート探索処理では、案内開始地点デ
ータSPから、最終案内地点データEDまでの最適な経
路が探索される。なお、ここでいう最適な経路とは、例
えば、最短時間または最短距離で、目的地に到達できる
経路、または、使用者が過去によく利用してきた道路を
優先的に使用した経路等である。また、高速道路を使用
する場合、その高速道路を使用して、最短時間または最
短距離で目的地に到達できる経路等もある。
【0317】このステップSA7のルート探索処理が終
了されると、再度、自車両の現在位置が現在位置検出装
置20が利用されて検出される(ステップSA9)。そ
して、自車両の現在位置から、ステップSA7によって
探索されたルートの目的地に自車両が到着したかが判断
される(ステップSA12)。
【0318】このステップSA12の判断により、自車
両が目的地に到着したと判断された場合、軌跡データ削
除処理が実行される(ステップSA20)。しかし、ス
テップSA12の判断結果により、自車両が目的地に到
着していないと判断されると、次のルート案内・表示処
理(ステップSA13)が実行される。
【0319】このルート案内・表示処理では、上記ルー
ト探索処理で検索された案内経路が、自車両の現在位置
を中心としてディスプレイ33に表示される。なお、こ
のディスプレイ33に表示される案内経路は、表示地図
上において他の道路から簡便に識別可能なように表示さ
れる。例えば、異なる色彩で道路が表示される。さら
に、この案内経路にしたがって、自車両が良好に走行で
きるよう、案内情報がスピーカ13から音声によって発
音されたり、案内情報がディスプレイ33に随時表示さ
れる。なお、案内経路を表示するための画像データは、
情報記憶部37にあるデータ38cの現在位置周辺の道
路地図データか、または現在位置周辺の住宅地図データ
が用いられる。
【0320】この道路地図データと住宅地図データとの
切り換えは次の条件によって行われる。例えば、現在位
置から案内地点(目的地、立ち寄り地または交差点等)
までの距離、自車両の速度、表示可能エリアの大小、ま
たは操作者のスイッチ操作等により切り換えられる。さ
らに、案内地点(目的地、立ち寄り地または交差点等)
付近では案内地点付近の拡大地図がディスプレイ33上
に表示される。なお、道路地図の代わりに、地理的情報
の表示を省略して、案内経路と目的地または立ち寄り地
の方向と現在位置等の、必要最小限の情報のみを表示す
る、簡略案内経路画像がディスプレイ33に表示されて
もよい。
【0321】ステップSA13のルート案内・表示処理
の後、走行位置処理(ステップSA15)、その他の処
理(ステップSA17)が実行される。走行位置処理
(ステップSA15)とは、自車両が走行してきた軌跡
を示すデータの第2RAM6への一時的な記憶処理であ
る。つまり、自車両の走行軌跡が、軌跡データ記憶装置
40に記憶されている軌跡データと比較される。そし
て、新たな軌跡データの追加、若しくは軌跡データの更
新が必要と判断されると、それら新規軌跡データが、第
2RAM6に蓄えられる。
【0322】この第2RAM6に蓄えられた軌跡データ
は、ステップSA20、SA21の処理を経て、軌跡デ
ータ記憶装置40に記憶される。なお、ステップSA2
0では、第2RAM6に蓄えられた新規軌跡データが、
取捨選択される。つまり、新規に作成されたか、または
修正するために作成され、第2RAM6に蓄えられた軌
跡データの削除が選択される。よって、新規に作成され
た軌跡データでも、軌跡データ記憶装置40に記憶され
ない場合がある。このステップSA20が、軌跡データ
削除処理の第4実施例である。
【0323】上記ステップSA15の走行位置処理が実
行されると、その他の処理(ステップSA17)が次に
実行される。このステップSA17では、例えば、操作
者のスイッチ操作による目的地の変更命令が入力された
か否かの判断等も行われる。
【0324】また、ステップSA21の処理により、第
2RAM6に残存する、新規軌跡データの軌跡データ記
憶装置40への記憶処理が行われると、ステップSA1
からの処理が再び開始される。
【0325】次に、第4実施例の軌跡データ削除処理を
図30を用いて説明する。初めに、軌跡データ削除処理
の開始命令が、使用者によって入力されたか否かが判断
される(ステップSL1)。処理開始命令が入力された
場合は、次のステップSL3の判断が実行される。しか
し、使用者による処理開始命令が入力されなかった場合
は、図30の処理は行われず、図29の全体処理にフロ
ーが戻される。
【0326】ステップSL1の判断において、処理開始
命令の入力があったと判断されると、自車両の走行軌跡
と、案内経路とが一致するか否かが判断される(ステッ
プSL3)。つまり、自車両が走行してきた軌跡を示す
軌跡データが第2RAM6に蓄えられている。他方、図
29のルート探索処理(ステップSA7)によって案内
経路が探索されている。この案内経路は、情報記憶部3
7の道路及び軌跡データ記憶装置40に蓄えられた軌跡
データの各リンクで構成されている。
【0327】そこで、案内経路を構成する道路番号、ま
たはリンク番号と、第2RAM6に記憶されている今回
の走行軌跡データのリンク番号とが一致するか否かが判
断される。一致していれば、今回の走行軌跡は、案内経
路と一致していたことになる。しかし、案内経路を構成
する道路及びリンク番号と、第2RAM6に記憶された
リンク番号とが一致しなければ、今回の走行軌跡は、案
内経路と異なることになる。
【0328】この様に、ステップSL3の判断により、
自車両が走行してきた軌跡と、案内経路とが一致しない
と判断されると、その不一致部分のリンクが調査される
(ステップSL5)。この不一致部分のリンク調査と
は、探索された案内経路を構成するリンク番号に一致し
ない、第2RAM6に記憶されたリンクを抽出すること
である。そして、この不一致部分のリンクと、案内経路
とが、ディスプレイ33上に区別されて同時表示される
(ステップSL7)。この区別表示は、例えば、異なる
色彩で、案内経路と、不一致リンクとが表示される。
【0329】ステップSL7によるリンク表示が行われ
るとき、その表示される各リンクの過去における累算走
行数が、同時に表示される(ステップSL9)。そし
て、表示されている各リンクのデータを削除するか否か
が指定される(ステップSL11)。この削除リンクの
指定は、次のようにして行われる。例えば、出発地点か
ら目的地までの走行軌跡中の各リンクが、一つずつ点滅
表示される。
【0330】そして、点滅中のリンクに対して、削除す
るか否かのコマンド入力を、促す表示がディスプレイ3
3上になされる。削除を許可するコマンド入力とは、例
えば「削除OK=Y、N」といった表示である。削除を
許可するコマンドが入力されると、その点滅されている
リンクに関するデータが、第2RAM6から消去され
る。なお、使用者は、ディスプレイ33に表示される各
リンクの走行回数によって、そのリンクに関する軌跡デ
ータを削除するか否かを判断できる。
【0331】なお、案内経路と、今回の走行軌跡が一致
しなかった場合で、しかもリンクの走行回数が、今回の
走行1回のみと表示された場合、次のような処理が可能
である。すなわち、この新たな軌跡データを、軌跡デー
タ記憶装置40に登録するか否かの許諾として処理する
ことができる。
【0332】また、案内経路と異なる走行軌跡が第2R
AM6に一時記憶されていた場合、その第2RAM6に
記憶された走行軌跡に該当する軌跡データが軌跡データ
記憶装置40から検索される。そして、該当する軌跡デ
ータが軌跡データ記憶装置40に記憶されていた場合、
ステップSL9によるリンク表示の際に、その軌跡デー
タ記憶装置40に記憶されている軌跡データに関する情
報も表示されるようにしてもよい。しかも、ステップS
L11によって、削除が選択されたリンクに関する軌跡
データ記憶装置40の軌跡データも削除するようにして
も良い。
【0333】ステップSL3の判断結果により、案内経
路と、今回走行してきた経路とが一致していると判断さ
れた場合、次のような処理が行われる。なお、この場
合、案内経路が、全て走行軌跡データとして、一度、第
2RAM6に蓄えられている。この第2RAM6に記憶
されている軌跡データの各リンクが全て、ディスプレイ
33上に表示される(ステップSL9)。すなわち、案
内経路を構成することとなった各リンクが、ディスプレ
イ33上に表示されることになる。なお、この各リンク
の表示の際、それぞれのリンク走行回数が、ディスプレ
イ33に同時に表示される。
【0334】そして、表示されている各リンクのデータ
を削除するか否かが指定される(ステップSL11)。
この削除リンクの指定は、例えば、出発地点から目的地
までの走行軌跡中の各リンクが、一つずつ点滅表示され
る。そして、点滅中のリンクに対して、削除するか否か
のコマンド入力を促す表示が、ディスプレイ33上にな
される。これに応じて、削除を許可するコマンドが入力
されると、その点滅されているリンクに関するデータ
が、第2RAM6から消去される。しかも、走行回数が
2回以上の場合には、軌跡データ記憶装置40に記憶さ
れている、そのリンクに関するリンクデータ60も消去
される。
【0335】こうして、第2RAM6に一時記憶された
リンクデータの消去が選択されると、その削除されるリ
ンクにのみ繋がるノードに関するデータが第2RAM6
から消去される。なお、このノードデータの消去におい
ても、新規に通行されて形成されたノードデータなら
ば、第2RAM6ないのノードデータのみが消去され
る。しかし、軌跡データ記憶装置40にも、既に当該ノ
ードに関するデータが記憶されている場合は、この軌跡
データ記憶装置40のノードデータも消去される。
【0336】なお、リンクに繋がるノードは、リンクデ
ータ60に含まれる始点ノード番号SNB、終点ノード
番号ENBによって識別される。
【0337】そして、始点ノード番号SNB及び終点ノ
ード番号ENBで指定されたノードが、交差点ノードで
あるか否かが判断される。交差点ノードである場合、必
要に応じて、リンクデータに変更される(ステップSL
15)。なお、リンク両端のノードが、交差点ノードか
否かは、ノードデータ55に含まれる交差点番号NPB
によって判断される。つまり、ノードデータの交差点番
号NPBには、当該ノードが交差点でなければ、“0”
が記憶されている。
【0338】逆に、当該ノードが交差点ならば、ノード
データ55の交差点番号NPBには、交差点データ65
の番号が記憶されている。よって、交差点番号NPBの
値により、当該ノードが交差点か否かが判断される。交
差点ノードであるなら、交差点データ65の、進入リン
ク数(NIM)及び進出リンク数(NOUT)を基に、
当該交差点ノードに接続される残存リンク数が計数され
る。ここで、残存リンクとは、削除対象とされているリ
ンク以外の、この交差点ノードに繋がれるリンクのこと
である。この残存リンク数が、“3”以上なら、このノ
ードは、引き続き、交差点ノードとして軌跡データ記憶
装置40に記憶される。
【0339】しかし、残存リンクが“2”以下ならば、
この交差点ノードは、一般ノードにデータ修正される。
一般ノードへのデータ修正は、着目されているノードに
関する交差点データ65が、削除される。さらに、ノー
ドデータ55の交差点番号NPBの値が“0”にされ
る。ステップSK53により、交差点ノードのデータ修
正が完了されると、図30の軌跡データ削除処が終了さ
れる(ステップSL19)。
【0340】このように、図30の軌跡データ削除処理
の第4実施例では、ナビゲーション動作終了点(目的地
近傍)において、今回走行してきて形成された走行軌跡
に関する軌跡データを、軌跡データ記憶装置40に登録
するか否かの許諾が可能である。しかも、今回の走行軌
跡に関する各リンクが、過去に走行したことがあるリン
クであるならば、その従前までの累算走行回数が併記表
示される。
【0341】よって、軌跡データ記憶装置40から当該
リンクに関するデータを消去させるか否かの判断を、そ
の走行回数の数値をもとに、使用者が自由に行える。こ
の結果、走行回数の少ない記憶する必要性の少ないリン
クを積極的に消去させることができる。このため、軌跡
データ記憶装置40には、使用者が希望するリンク(道
路)のみを優先的に記憶させることができる。
【0342】上記各軌跡データ削除処理におけるリンク
の削除条件として、次のようなものもある。例えば、通
行に時間制限のある道路が一般にあるが、このような通
行時間制限のある道路を優先して削除するようにしても
良い。つまり、走行日時データが特定時間のみか、また
は特定時間以外に集中しているリンクを優先的に削除す
るようにしてもよい。これにより、自車両の走行時間帯
によって、この様な通行時間制限のある経路が、誤って
探索されることを防止できる。さらに、平均車速ASが
所定値以下か、または所定値以上であるリンクを優先的
に削除してもよい。
【0343】上述した記載データ削除処理によって、削
除されたリンク及び交差点は経路探索の案内対象道路か
ら除外される。しかし、この削除されたリンク及び交差
点または通っていないリンク及び交差点は経路探索の案
内対象道路に含められてもよい。この場合、上述の経路
探索の走行コスト、走行距離または走行時間の計算で、
「0」の走行回数は「0.5」「0.1」等「0」以外
の値に変更される。
【0344】24.軌跡データの記憶確定処理 図31は、図9における軌跡データの記憶確定処理(ス
テップSA21)のフローチャートを示す。この図31
において、初めに、軌跡データ記憶装置40に記憶され
る軌跡データに制限を加える記憶地理範囲限定要求が、
使用者によって設定されたか否かが判断される(ステッ
プSQ1)。記憶地理範囲限定要求がない場合は、ステ
ップSQ11の処理が実行される。
【0345】しかし、記憶地理範囲の限定要求の設定が
なされると、次のステップSQ3の判断処理が実行され
る。このステップSQ3では、第2RAM6に蓄えられ
ている軌跡データである各リンクの始点ノードが、地点
リスト66の各地点PTを中心とし、半径が記憶範囲R
Pで囲まれる園内にあるか否かが判断される。なお、こ
こでの始点ノードとは、各地点PTにより近い側のノー
ドとする。
【0346】そして、第2RAM6に蓄えられた各リン
クの始点ノードが、各地点PTの半径(記憶範囲RP)
以内にない場合、当該ノードが第2RAM6から削除さ
れる。したがって、図12の軌跡記憶処理によって検出
された各軌跡データでも、各登録地点PTから半径RP
(=記憶範囲RP)以内に存在しないと軌跡データ記憶
装置40に記録されない場合がある。
【0347】そして、ステップSQ5によって、第2R
AM6から削除されたリンクにのみ関係するノードが、
同じように第2RAM6から削除される(ステップSQ
7)。削除リンクにのみ、関連するノードか否かの判断
は、リンクデータの始点ノード番号SNB、終点ノード
番号ENBによって行われる。
【0348】そして、削除対象リンクの始点ノード番号
SNB及び終点ノード番号ENBで指定されたノード
が、交差点ノードであるか否かが判断される。交差点ノ
ードである場合、必要に応じて、リンクデータに変更さ
れる(ステップSQ9)。なお、リンク両端のノード
が、交差点ノードか否かは、ノードデータ55に含まれ
る交差点番号NPBによって判断される。
【0349】当該ノードが、交差点ノードであるなら、
交差点データ65の、進入リンク数(NIM)及び進出
リンク数(NOUT)を基に、当該交差点ノードに接続
される残存リンク数が計数される。ここで、残存リンク
とは、削除対象とされているリンク以外の、この交差点
ノードに繋がれるリンクのことである。この残存リンク
数が、“3”以上なら、このノードは、引き続き、交差
点ノードとして第2RAM6に蓄えられる。
【0350】しかし、残存リンクが“2”以下ならば、
この交差点ノードは、一般ノードにデータ修正される。
一般ノードへのデータ修正は、着目されているノードに
関する交差点データ65が、削除される。さらに、ノー
ドデータ55の交差点番号NPBの値が“0”にされ
る。ステップSK53により、交差点ノードのデータ修
正が完了されると、ステップQ11の処理が実行され
る。
【0351】ステップSQ11では、第2RAM6に蓄
えられた各リンク両端のノード座標値が、第2RAM6
から読み出される。そして、軌跡データ記憶装置40に
記憶されている、該当ノードの座標値も、軌跡データ記
憶装置40から読み出される。この、軌跡データ記憶装
置40から読み出した座標値と、第2RAM6に蓄えら
れた座標値との地理的直線距離が計算される(ステップ
SQ11)。この二つの座標値間の地理的直線距離を、
ずれΔLとする。また、ずれΔLの算出にともなって、
当該ノードを始点、または終点ノードとするリンクの走
行回数が、軌跡データ記憶装置40から読み出される
(ステップSQ13)。
【0352】そして、上記ずれΔLをこの(走行回数+
1)で割った数値で、軌跡データ記憶装置40に記憶さ
れているノードの地理的座標位置が補正される(ステッ
プSQ15)。つまり、ノードの位置座標は、自車両の
当該ノードの通過のたびに、現在位置検出装置20によ
って検出されるが、その検出される座標位置は、常に同
じ値になるとは限らない。ノードの位置座標にばらつき
があると、ディスプレイ33にリンクが表示されると
き、常に最適な位置にリンク表示ができない場合があ
る。そこで、軌跡データ記憶装置40に記憶されている
各ノードの座標位置が、自車両の当該ノードの通過のた
びに、検出された座標値によって平均化される。また、
その検出される座標位置は平均化される座標値ととも
に、全て記憶しても良い。すなわち、当該ノード通過の
度に、検出される座標値が、このノードの座標値とし
て、全て記憶される。ただし、座標値の平均値も共に記
憶される。なお、検出された現在位置の座標値と、軌跡
データ記憶装置に記憶されている当該ノードの座標値と
のずれΔLが所定値以上ならば、その現在位置を新たな
ノ−ドとして記憶すると共に、このノードに繋がる新た
なリンクを形成させるようにしてもよい。
【0353】ステップSQ15の処理が終了されると、
第2RAM6に一時的に蓄えられた各リンク全てについ
ての処理が行われたか否かが判断される(ステップSQ
17)。未処理リンクが第2RAM6にある場合、その
リンクについての処理が、ステップSQ19を経て開始
される。なお、ステップSQ17の判断結果により、第
2RAM6の全てのリンクについて、処理が行われる
と、第2RAM6に一時保存された軌跡データが全て、
軌跡データ記憶装置40に格納される(ステップSQ2
1)。そして、図9の全体処理にフローが戻される(ス
テップSQ23)。
【0354】このように、図31の軌跡データの記憶確
定処理では、第2RAM6に蓄えられた各リンクにおい
て、各地点PTからの半径が記憶範囲RPの円内にある
リンクのみが、軌跡データ記憶装置40に記憶される。
よって、軌跡データ記憶装置40に記憶される軌跡デー
タが無制限に軌跡データ記憶装置40に記憶されること
が防止できる。しかも、各地点PTと、記憶範囲RP
は、図10の地点登録処理によって、自由に設定、登録
可能である。これにより、ある特定地域、例えば、自宅
周辺のみといった軌跡データの記憶範囲に地域限定を付
与させることができる。
【0355】このように、記憶される軌跡データに地域
限定を付加すると、この軌跡データを用いたルート探索
において、不要なリンクを含む経路が探索されることを
防止できる。
【0356】以上のように、本発明のナビゲーション装
置は、自車両の走行経路が軌跡データとして軌跡データ
記憶装置40に記憶されると共に、この軌跡データ記憶
装置40に記憶された軌跡データを用いて案内経路が探
索されるので、よりユーザの好む道路が優先的に、案内
経路として探索される。また、情報記憶部37に記憶さ
れていない道路が新規に建設されても、軌跡データ記憶
装置40による経路記憶機能があるので、最新道路事情
を考慮した案内経路探索が実現可能である。
【0357】本発明は上記実施例に限定されず、本発明
の趣旨を逸脱しない範囲で種々変更可能である。例え
ば、上記実施例において、第1RAM5に記憶される各
種データを記憶するための記録媒体は、フロッピーディ
スク等の書き込みが可能な記録媒体でも良い。さらに、
上記ナビゲーション装置に、アナログ/デジタル変換器
を備える音声入力装置を具備させるようにしても良い。
そして、この音声入力装置によって入力された音声命令
によって、ナビゲーション装置へのコマンド入力が実行
されるようにしても良い。
【0358】さらに、本発明に係るナビゲーション装置
では、軌跡データ記憶装置40の機能を、データ送受信
装置27によって通信されるVICS、ATIS等の情
報管理センターに設けても良い。つまり、自車両が走行
してきた経路に関する各軌跡データは、データ送受信装
置27を介して情報管理センターのメイン記憶装置に送
られ、順次記憶される。そして、上記ステップSA7の
ルート探索処理は、情報管理センターで、記憶保存され
た軌跡データを用いて行われるようにする。
【0359】なお、最寄り施設等の目的地の検索条件、
経路探索条件等の情報は、ナビゲーション装置から上記
情報管センターに送られる。情報管理センターでは、こ
のナビゲーション装置から送られてきた検索条件または
探索条件に基づき、所望の施設の検索または目的地まで
の経路の探索が実行される。そして、情報管理センター
からナビゲーション装置へ検索・抽出・探索結果に関す
る情報が地図情報等と共に送信される。ナビゲーション
装置では、この受信された検索・抽出・探索結果に基づ
き、検索施設がディスプレイ33上に表示される。この
ようにすれば、自車の現在位置周辺に関する各施設の詳
細かつ最新情報に基づいて施設の検索、抽出、探索が行
える。また、施設検索において、周辺道路の環境変化
(一方通行道路の新設等)を考慮した検索が可能であ
る。なお、この場合、情報管理センターに蓄積される各
施設に関する情報は、常に更新される必要がある。
【0360】また、図9のルート案内・表示処理(ステ
ップSA13)を除く全ての処理が、情報記憶部37に
記憶されたプログラム38bによって行われるのではな
く、上記されたVICS等の情報管理センターに於いて
実行されるようにしても良い。この場合、地図情報も、
情報記憶部37のデータ38cではなく、情報管理セン
ターに保存されている地図情報が用いられる。しかも、
自車両の走行軌跡に関するデータも情報管理センターで
記憶保存されるようにする。
【0361】しかも、自車両の現在位置検出も、VIC
S等の情報管理センターとの間で送受信される情報信号
よって、行われるようにする。従って、ナビゲーション
装置では、情報管理センターから送られてくる地図情報
等をもとにして、ルート案内・表示処理と、走行軌跡デ
ータの形成処理及び情報管理センターへの軌跡データ送
信処理のみが実行される。このようにすれば、常に最新
の道路情報、地図情報に基づいて経路探索等が実行可能
であるとともに、より多くの軌跡データの蓄積が可能で
ある。しかも、ナビゲーション装置全体の構成部材を削
減することもできる。
【0362】さらにまた、情報記憶部37と軌跡データ
記憶装置40とが一つの情報書き換え可能な記憶媒体と
して使用されてもよい。例えば、PCカード、光磁気デ
ィスク等の記憶媒体に予め、上記実施例の情報記憶部3
7に記憶されている道路データF4及びプログラムを記
憶し、走行軌跡情報のうち予め書き換え可能な記憶媒体
に記憶されているものは、データを更新し、書き換え可
能な記憶媒体に記憶されていない軌跡データを作成す
る。
【0363】さらに、本発明は、自動車以外の車両や、
船舶、航空機、ヘリコプタ等のナビゲーション装置とし
ても適用でき、ナビゲーションに用いられる地図は、道
路地図の他に、海図や海底地図等でも良い。
【0364】本願発明の他の実施の形態は以下のとうり
である。(第1発明)[1]車両の現在位置を検出する
ようにし、この検出された現在位置に関するデータと交
差点に関するデータとを比較するようにし、この比較結
果に基づいて当該交差点の通過量を変更するようにし、
この変更された交差点の通過量を出力するようにするこ
とを特徴とするナビゲーションシステム。
【0365】[2]上記ナビゲーションシステムは、さ
らに、上記検出された現在位置に関するデータと道路に
関するデータとも比較するようにし、この比較結果に基
づいて当該道路の通過量をも変更するようにし、この変
更された道路の通過量をも出力するようにし、上記交差
点は当該道路の分岐点または合流点であることを特徴と
する請求項1記載のナビゲーションシステム。
【0366】[3]上記ナビゲーションシステムは、さ
らに、上記車両の出発地または車両の現在位置付近から
目的地付近まで経路を探索するようにし、この探索にあ
たり、上記交差点の通過量または上記道路の通過量に基
づき、この通過量の大きい交差点または道路を優先して
当該経路を探索するようにすることを特徴とする請求項
1または2記載のナビゲーションシステム。
【0367】[4]車両の現在位置を検出するように
し、この検出された現在位置に関するデータと道路また
は交差点に関するデータとを比較するようにし、この比
較において当該現在位置と当該道路または交差点とが対
応しているか否かを判定するようにし、この判定結果に
応じて当該現在位置を新たな道路または交差点として出
力するようにすることを特徴とするナビゲーションシス
テム。
【0368】[5]上記ナビゲーションシステムは、さ
らに、上記車両の出発地または車両の現在位置付近から
目的地付近まで経路を探索するようにし、この探索にあ
たり、上記道路または交差点のほか、上記新たな道路ま
たは交差点をも探索するようにすることを特徴とする請
求項4記載のナビゲーションシステム。
【0369】[6]上記ナビゲーションシステムは、さ
らに、上記検出された現在位置に関するデータと、上記
道路または交差点のほか上記新たな道路または交差点に
関するデータとも比較するようにし、この比較結果に基
づいて当該道路または交差点の通過量を変更するように
し、この変更された道路または交差点の通過量をも出力
するようにし、上記交差点は当該道路の分岐点または合
流点であることを特徴とする請求項4または5記載のナ
ビゲーションシステム。
【0370】[7]上記ナビゲーションシステムは、さ
らに、上記車両の出発地または車両の現在位置付近から
目的地付近まで経路を探索するようにし、この探索にあ
たり、上記道路または交差点の通過量のほか上記新たな
道路または交差点の通過量にも基づき、この通過量の大
きい道路または交差点を優先して当該経路を探索するよ
うにすることを特徴とする請求項6記載のナビゲーショ
ンシステム。
【0371】[8]上記ナビゲーションシステムは、上
記判定を繰り返して行い、前回、現在位置と当該道路ま
たは交差点とが対応し、今回、現在位置と当該道路また
は交差点とが対応しなければ、前回または今回の現在位
置を新たな交差点として出力するようにし、前回、現在
位置と当該道路または交差点とが対応せず、今回も、現
在位置と当該道路または交差点とが対応せず、しかも当
該現在位置の方向の変化が所定量を越えれば、前回及び
今回の現在位置を新たな道路として出力するようにする
ことを特徴とする請求項4、5、6または7記載のナビ
ゲーションシステム。
【0372】[9]上記ナビゲーションシステムは、上
記道路もしくは交差点の通過量または上記新たな道路も
しくは交差点の通過量を、当該道路の進入方向、進出方
向、進行方向または走行方向ごと、または当該交差点の
進入方向、進出方向、進行方向または走行方向ごとに別
けて変更するようにし、この変更された道路または交差
点の通過量を出力するようにすることを特徴とする請求
項1、2、3、6または7記載のナビゲーションシステ
ム。
【0373】(第2発明)[1]予め記憶されている地
図情報に基づいて、車両の出発地または車両の現在位置
付近から目的地付近までの第1経路を探索するように
し、(上記地図情報及び)通ったことのある道路または
交差点に関するデータに基づいて、車両の出発地または
車両の現在位置付近から目的地付近までの第2経路を探
索するようにし、これら第1経路と第2経路とが相違す
る場合、第2経路を優先して車両の出発地または車両の
現在位置付近から目的地付近までの経路案内を行うよう
にすることを特徴とするナビゲーションシステム。
【0374】[2]予め記憶されている地図情報に基づ
いて、車両の出発地または車両の現在位置付近から目的
地付近までの第1経路を探索するようにし、(上記地図
情報及び)通ったことのある道路または交差点に関する
データに基づいて、車両の出発地または車両の現在位置
付近から目的地付近までの第2経路を探索するように
し、これら第1経路と第2経路とが相違する場合、これ
らの両経路を異なる形態にて出力するようにしたことを
特徴とするナビゲーションシステム。
【0375】[3]上記第1経路と第2経路との相違部
分は、上記経路の探索の対象となる道路と上記経路の探
索の対象とならない道路とをさらに区別して出力するよ
うにしたことを特徴とする請求項2記載のナビゲーショ
ンシステム。
【0376】[4]上記ナビゲーションシステムは、さ
らに、検出された現在位置に関するデータと、上記道路
または交差点に関するデータとも比較するようにし、こ
の比較結果に基づいて当該道路または交差点の通過量を
変更するようにし、上記交差点は当該道路の分岐点また
は合流点であり、上記経路の探索で、上記道路または交
差点の通過量にも基づき、この通過量の大きい道路また
は交差点を優先して当該経路を探索するようにしたこと
を特徴とする請求項1、2または3記載のナビゲーショ
ンシステム。
【0377】[5]上記ナビゲーションシステムは、上
記道路もしくは交差点の通過量または上記新たな道路も
しくは交差点の通過量を、当該道路の進入方向、進出方
向、進行方向または走行方向ごと、または当該交差点の
進入方向、進出方向、進行方向または走行方向ごとに分
けて変更し、この変更された道路または交差点の通過量
を出力することを特徴とする請求項4記載のナビゲーシ
ョンシステム。
【0378】[6]記憶された道路または交差点に関す
るデータを異なる類に分けるようにし、この各類ごとの
道路または交差点に関するデータにつき、車両の出発地
または車両の現在位置付近から目的地付近まで経路を探
索するようにし、この探索された各類ごとの経路が重な
っていなければ、この各類ごとの経路を区別して出力す
るようにすることを特徴とするナビゲーションシステ
ム。
【0379】[7]上記各類は、上記経路の探索の対象
となる道路と上記経路の探索の対象とならない道路とに
分けられる類、道路の幅に応じて分けられる類、通った
ことのある道路または交差点に関するデータと通ったこ
とのない道路とに分けられる類、または交差点に関する
データ予め記憶されていた道路または交差点に関するデ
ータと新たに記憶された道路または交差点に関するデー
タとに分けられる類であり、上記各類ごとの道路または
交差点に関するデータは少なくとも一部重複しているま
たは重複していないことを特徴とする請求項6記載のナ
ビゲーションシステム。
【0380】[8]上記ナビゲーションシステムは、さ
らに、検出された現在位置に関するデータと、上記道路
または交差点に関するデータとも比較するようにし、こ
の比較結果に基づいて当該道路または交差点の通過量を
変更するようにし、上記交差点は当該道路の分岐点また
は合流点であり、上記経路の探索で、上記道路または交
差点の通過量にも基づき、この通過量の大きい道路また
は交差点を優先して当該経路を探索するようにすること
を特徴とする請求項6または7記載のナビゲーションシ
ステム。
【0381】[9]上記ナビゲーションシステムは、さ
らに、上記区別して出力された各類ごとの経路を選択で
き、この選択は、各探索経路の距離、時間もしくは上記
通過量に基づく、または選択操作者の選択に基づくこと
を特徴とする請求項6、7または8記載のナビゲーショ
ンシステム。
【0382】(第3発明)[1]車両の現在位置を検出
するようにし、この検出された現在位置に対応するデー
タと道路または交差点に関するデータを記憶するように
し、これらの記憶された新しい道路または交差点を所定
条件に応じて削除するようにしたことを特徴とするナビ
ゲーションシステム。
【0383】[2]上記ナビゲーションシステムは、更
に、上記検出された現在位置に関するデータと、この道
路または交差点に関するデータとを比較するようにし、
この比較結果に基づいて当該道路または交差点の通過量
を変更するようにし、この通過量または/及び上記新た
な道路または交差点の記憶時点とに基づいて、上記記憶
された新たな道路または交差点を削除するようにしたこ
とを特徴とする請求項1記載のナビゲーションシステ
ム。
【0384】[3]上記新たな道路または交差点を選択
して削除することは、上記新たな道路または交差点が記
憶される時、上記車両が目的地付近に到達した時、上記
道路又は交差点の記憶容量が不足した時、または操作者
が上記削除を選択指定した時に実行されることを特徴と
する請求項1または2記載のナビゲーションシステム。
【0385】[4]上記ナビゲーションシステムは、上
記道路もしくは交差点の通過量または上記新たな道路も
しくは交差点の通過量を、当該道路の進入方向、進出方
向、進行方向または走行方向ごと、または当該交差点の
進入方向、進出方向、進行方向または走行方向ごとに分
けて変更し、この変更された道路または交差点の通過量
を出力することを特徴とする請求項1、2、または3記
載のナビゲーションシステム。
【0386】(第4発明)[1]指定された地点から車
両が移動したときの現在位置を検出するようにし、この
検出された現在位置が上記指定地点に基づく所定範囲内
にあれば、上記検出された現在位置に対応した道路また
は交差点に関するデータを軌跡情報として記憶する、ま
たはこの検出された現在位置が上記指定地点に基づく所
定範囲内にあれば、上記検出された現在位置に関するデ
ータと移動する道路または交差点に関するデータとを比
較するようにし、この比較において当該現在位置と当該
道路または交差点とが対応しているか否かを判定して当
該現在位置を新たな道路または交差点として記憶するよ
うにし、または上記比較結果に基づいて当該道路または
交差点の通過量を変更するようにしたことを特徴とする
ナビゲーションシステム。
【0387】[2]指定された地点から車両が移動した
ときの現在位置を検出するようにし、この検出された現
在位置が上記指定地点に基づく所定範囲内にあれば、上
記検出された現在位置に対応した道路または交差点の通
過量を変更することを特徴とするナビゲーションシステ
ム。
【0388】[3]上記指定地点は、操作者が指定した
地点、または車両の駆動源の駆動開始または終了を検出
するようにし、この検出された車両の駆動源の駆動開始
/終了地点であることを特徴とする請求項1または2記
載のナビゲーションシステム。
【0389】[4]上記ナビゲーションシステムは、上
記指定地点ごとに車両の通過回数または車両の駆動源の
駆動開始の検出回数を記憶するようにし、この検出回数
に応じて上記指定地点に基づく所定範囲の大きさを変更
するようにしたことを特徴とする請求項1または2記載
のナビゲーションシステム。
【0390】[5]上記新たな道路または交差点の記
憶、または上記道路または交差点の通過量の変更は、上
記指定地点の通過以降若しくは以前において実行され
る、上記車両の駆動源の駆動開始以降若しくは以前にお
いて実行される、または上記車両の駆動源の駆動終了以
前若しくは以降において実行されるものであることを特
徴とする請求項1、2、3または4記載のナビゲーショ
ンシステム。
【0391】[6]上記ナビゲーションシステムは、上
記道路もしくは交差点の通過量または上記新たな道路も
しくは交差点の通過量を、当該道路の進入方向、進出方
向、進行方向または走行方向ごと、または当該交差点の
進入方向、進出方向、進行方向または走行方向ごとに分
けて変更し、この変更された道路または交差点の通過量
を出力することを特徴とする請求項1、2、3、4また
は5記載のナビゲーションシステム。
【0392】(第5発明)[1]予め記憶されている地
図情報に基づいて、車両の出発地または車両の現在位置
付近から目的地付近までの第1経路を、少なくとも1つ
探索するようにし、上記地図情報及び通ったことのある
道路または交差点に関するデータに基づいて、車両の出
発地または車両の現在位置付近から目的地付近までの第
2経路を、少なくとも1つ探索するようにし、これら複
数の経路を選択できるようにし、この選択された経路に
基づいて、車両の出発地または車両の現在位置付近から
目的地付近までの経路案内を行うようにすることを特徴
とするナビゲーションシステム。
【0393】[2]上記複数の経路のそれぞれは、車両
の出発地または車両の現在位置付近から目的地付近まで
の単一経路であることを特徴とする請求項1記載のナビ
ゲーションシステム。
【0394】[3]上記複数の経路の選択は、各経路の
交点を結ぶ区間つまり分岐点から合流点までの各区間が
選択されることを特徴とする請求項1記載のナビゲーシ
ョンシステム。
【0395】[4]上記経路の選択は、各探索経路の距
離、時間もしくは通過量に基づく、または操作者の選択
に基づくことを特徴とする請求項1記載のナビゲーショ
ンシステム。
【0396】[5]上記ナビゲーションシステムは、上
記道路もしくは交差点の通過量または上記新たな道路も
しくは交差点の通過量を、当該道路の進入方向、進出方
向、進行方向または走行方向ごと、または当該交差点の
進入方向、進出方向、進行方向または走行方向ごとに分
けて変更し、この変更された道路または交差点の通過量
を出力することを特徴とする請求項1、2、3、または
4記載のナビゲーションシステム。
【0397】(第6発明)[1]車両の現在位置を検出
するようにし、この検出された現在位置に関するデータ
と道路または交差点に関するデータとが対応しているか
否かを判定するようにし、この判定結果に応じて当該現
在位置を新たな道路または交差点として記憶するように
し、この記憶された新たな道路または交差点と検出され
た車両の現在位置との対応関係から、当該記憶された新
たな道路または交差点の位置情報を修正するようにした
ことを特徴とするナビゲーションシステム。
【0398】[2]上記位置情報の修正量は、修正する
道路または交差点の通過量に応じていることを特徴とす
る請求項1記載のナビゲーションシステム。
【0399】[3]上記修正される位置情報は、修正さ
れる道路または交差点の通過ごとに検出された車両の現
在位置の平均位置に応じていることを特徴とする請求項
1または2記載のナビゲーションシステム。
【0400】[4]上記ナビゲーションシステムは、上
記道路もしくは交差点の通過量または上記新たな道路も
しくは交差点の通過量を、当該道路の進入方向、進出方
向、進行方向または走行方向ごと、または当該交差点の
進入方向、進出方向、進行方向または走行方向ごとに分
けて変更し、この変更された道路または交差点の通過量
を出力することを特徴とする請求項1、2、3、または
4記載のナビゲーションシステム。
【0401】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明は、自車両
の走行経路を軌跡データとして随時記憶する。しかも、
現在位置から目的地等までのルート探索に於いて、この
記憶された軌跡データを、優先的に用いるようにでき
る。よって、使用者が頻繁に利用する道路が、優先的に
ルート探索経路に活用可能となる。また、新規道路が建
設されても、当該新規道路を用いた案内経路が、柔軟に
探索可能となる。しかも、ルート探索に於いて活用され
る探索コストに、リンクの走行頻度、リンクの長さ、リ
ンクの走行平均車速、走行日時、道路種別等を考慮した
関数によって決定されるようにした。これにより、時間
帯によって混雑する道路が案内経路に用いられることを
防止できる。また、道路情報は情報記憶部のデータによ
る案内経路と軌跡データ記憶手段の軌跡データによる軌
跡ルートとを識別可能に表示するので、運転者にとっ
て、案内経路か、もしくは軌跡データによる軌跡ルート
であるかを、容易に認識できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 ナビゲーション装置の全体回路図である。
【図2】 情報記憶部37のデータ38cに記憶される
データ構造を示す図である。
【図3】 第1RAM5に記憶される各種データを示す
図である。
【図4】 道路データファイルF4の構造を示す図であ
る。
【図5】 ノードデータ55のデータ構造を示す図であ
る。
【図6】 リンクデータ60のデータ構造を示す図であ
る。
【図7】 交差点データ65のデータ構造を示す図であ
る。
【図8】 地点リストPTのデータ構造を示す図であ
る。
【図9】 全体処理のフローチャートを示す図である。
【図10】地点登録処理のフローチャートを示す図であ
る。
【図11】走行位置処理のフローチャートを示す図であ
る。
【図12】軌跡記憶処理のフローチャートを示す図であ
る。
【図13】第1交差点登録処理のフローチャートを示す
図である。
【図14】第2交差点登録処理のフローチャートを示す
図である。
【図15】ルート探索処理の第1実施例のフローチャー
トを示す図である。
【図16】周辺リンク探索処理のフローチャートを示す
図である。
【図17】リンクコスト算出処理のフローチャートを示
す図である。
【図18】ルート探索処理の第2実施例のフローチャー
トを示す図である。
【図19】ルート探索処理の第2実施例のフローチャー
トを示す図である。
【図20】ルート探索処理の第2実施例のフローチャー
トを示す図である。
【図21】ルート探索処理の第2実施例のフローチャー
トを示す図である。
【図22】ルート探索処理の第2実施例のフローチャー
トを示す図である。
【図23】ルート探索処理の第2実施例のフローチャー
トを示す図である。
【図24】ルート探索処理の第2実施例のフローチャー
トを示す図である。
【図25】ルート探索処理の第2実施例のフローチャー
トを示す図である。
【図26】軌跡データ削除処理の第1実施例のフローチ
ャートを示す図である。
【図27】軌跡データ削除処理の第2実施例のフローチ
ャートを示す図である。
【図28】軌跡データ削除処理の第3実施例における全
体処理のフローチャートを示す図である。
【図29】軌跡データ削除処理の第4実施例における全
体処理のフローチャートを示す図である。
【図30】軌跡データ削除処理の第4実施例のフローチ
ャートを示す図である。
【図31】軌跡データの記憶確定処理のフローチャート
を示す図である。
【図32】曲線道路70が各リンクRBで近似表現され
た様子を示す図である。
【図33】情報記憶部37に記憶された道路と、軌跡デ
ータ記憶装置40に記憶されるリンクとの相対位置関係
を示す図である。
【図34】各リンクと、ノードとの接続説明図である。
【図35】ルート探索処理の第2実施例によって探索さ
れた各軌跡ルートを示す図である。
【図36】軌跡データ削除処理で使用される重みづけ関
数を示す図である。
【符号の説明】
1…中央処理装置、2…CPU、3…フラッシュメモ
リ、4…ROM、5…第1RAM、9…画像プロセッ
サ、10…画像メモリ、11…音声プロセッサ、13…
スピーカ、20…現在位置検出装置、21…絶対方位セ
ンサ、22…相対方位センサ、23…距離センサ、25
…GPS受信装置、26…ビーコン受信装置、27…デ
ータ送受信装置、30…入出力装置、33…ディスプレ
イ、34…タッチパネル、37…情報記憶部、38a…
ディスク管理情報、39…データ送受信部、40…軌跡
データ記憶装置。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成8年6月17日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0012
【補正方法】変更
【補正内容】
【0012】
【発明の実施の形態】 1.実施例の要約 以下に説明する本発明に係る実施例は、予め記憶されて
いる地図情報(図1の情報記憶部37のデータ38c)
に基づいて、車両の出発地または車両の現在位置付近か
ら目的地付近までの第1経路を探索するようにし(図1
8のステップSJ1)、通ったことのある道路または交
差点に関するデータに基づいて、車両の出発地または車
両の現在位置付近から目的地付近までの第2経路を探索
するようにし(図18のステップSJ15)、これら第
1経路と第2経路とが相違する場合、第2経路を優先し
て(図24のステップSJ109)車両の出発地または
車両の現在位置付近から目的地付近までの経路案内を行
う(図9のステップSA13)ようにすることを特徴と
するナビゲーションシステムである。 以下に説明する
本発明に係る実施例は、予め記憶されている地図情報
(図1の情報記憶部37のデータ38c)に基づいて、
車両の出発地または車両の現在位置付近から目的地付近
までの第1経路を探索するようにし(図18のステップ
SJ1)、通ったことのある道路または交差点に関する
データに基づいて、車両の出発地または車両の現在位置
付近から目的地付近までの第2経路を探索するようにし
(図22のステップSJ65)、これら第1経路と第2
経路とが相違する場合、これらの両経路を異なる形態に
て出力する(図25のステップSJ119)ようにした
ことを特徴とするナビゲーションシステムである。 ま
た、上記第1経路と第2経路との相違部分は、上記経路
の探索の対象となる道路と上記経路の探索の対象となら
ない道路とをさらに区別して出力する(図24のステッ
プSJ101、ディスプレイ33)ようにしたことを特
徴とする。 さらに、上記ナビゲーションシステムは、
さらに、検出された現在位置に関するデータ(図3の位
置データPQ1、位置データPQ2)と、上記道路(図
6のリンクデータ60)または交差点(図7の交差点デ
ータ65)に関するデータとも比較するようにし、この
比較結果に基づいて当該道路または交差点の通過量を変
更するようにし(図12のステップSC5、SC9、S
C11、SC23)、上記交差点は当該道路の分岐点ま
たは合流点であり、上記経路の探索で、上記道路または
交差点の通過量にも基づき、この通過量の大きい道路ま
たは交差点を優先して当該経路を探索する(図15のス
テップSF9)ようにしたことを特徴とする。 さらに
また、上記ナビゲーションシステムは、上記道路もしく
は交差点の通過量の通過量を、当該道路の進入方向、進
出方向、進行方向または走行方向ごと、または当該交差
点の進入方向、進出方向、進行方向または走行方向ごと
に分けて変更し(図12のステップSC13、図13の
ステップSD9、図14のステップSE11)、この変
更された道路または交差点の通過量を出力する(図9の
ステップSA21)ことを特徴とする。 以下に説明す
る本発明に係る実施例は、指定された地点から車両が移
動したときの現在位置を検出するようにし、この検出さ
れた現在位置が上記指定地点に基づく所定範囲内にあれ
ば、上記検出された現在位置に関するデータと移動する
道路または交差点に関するデータとを比較するように
し、この比較において当該現在位置と当該道路または交
差点とが対応しているか否かを判定して当該現在位置を
新たな道路または交差点として記憶するようにし、また
は上記比較結果に基づいて当該道路または交差点の通過
量を変更するようにしたことを特徴とする。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 予め記憶されている地図情報に基づい
    て、車両の出発地または車両の現在位置付近から目的地
    付近までの第1経路を探索するようにし、 通ったことのある道路または交差点に関するデータに基
    づいて、車両の出発地または車両の現在位置付近から目
    的地付近までの第2経路を探索するようにし、 これら第1経路と第2経路とが相違する場合、第2経路
    を優先して車両の出発地または車両の現在位置付近から
    目的地付近までの経路案内を行うようにすることを特徴
    とするナビゲーションシステム。
  2. 【請求項2】 予め記憶されている地図情報に基づい
    て、車両の出発地または車両の現在位置付近から目的地
    付近までの第1経路を探索するようにし、 通ったことのある道路または交差点に関するデータに基
    づいて、車両の出発地または車両の現在位置付近から目
    的地付近までの第2経路を探索するようにし、 これら第1経路と第2経路とが相違する場合、これらの
    両経路を異なる形態にて出力するようにしたことを特徴
    とするナビゲーションシステム。
  3. 【請求項3】 上記第1経路と第2経路との相違部分
    は、上記経路の探索の対象となる道路と上記経路の探索
    の対象とならない道路とをさらに区別して出力するよう
    にしたことを特徴とする請求項2記載のナビゲーション
    システム。
  4. 【請求項4】 上記ナビゲーションシステムは、さら
    に、検出された現在位置に関するデータと、上記道路ま
    たは交差点に関するデータとも比較するようにし、この
    比較結果に基づいて当該道路または交差点の通過量を変
    更するようにし、 上記交差点は当該道路の分岐点または合流点であり、 上記経路の探索で、上記道路または交差点の通過量にも
    基づき、この通過量の大きい道路または交差点を優先し
    て当該経路を探索するようにしたことを特徴とする請求
    項1、2または3記載のナビゲーションシステム。
  5. 【請求項5】 上記ナビゲーションシステムは、上記道
    路もしくは交差点の通過量を、当該道路の進入方向、進
    出方向、進行方向または走行方向ごと、または当該交差
    点の進入方向、進出方向、進行方向または走行方向ごと
    に分けて変更し、この変更された道路または交差点の通
    過量を出力することを特徴とする請求項4記載のナビゲ
    ーションシステム。
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