JPH09291289A - プラスチック油化装置及び樹脂熱分解方法 - Google Patents

プラスチック油化装置及び樹脂熱分解方法

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JPH09291289A
JPH09291289A JP10826796A JP10826796A JPH09291289A JP H09291289 A JPH09291289 A JP H09291289A JP 10826796 A JP10826796 A JP 10826796A JP 10826796 A JP10826796 A JP 10826796A JP H09291289 A JPH09291289 A JP H09291289A
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plastic
decomposition tank
decomposition
inert gas
waste plastic
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JP10826796A
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Mitsuhiro Nishio
光弘 西尾
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Original Assignee
Toshiba Corp
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  • Production Of Liquid Hydrocarbon Mixture For Refining Petroleum (AREA)
  • Processing Of Solid Wastes (AREA)
  • Manufacture Of Porous Articles, And Recovery And Treatment Of Waste Products (AREA)
  • Processing And Handling Of Plastics And Other Materials For Molding In General (AREA)
  • Separation, Recovery Or Treatment Of Waste Materials Containing Plastics (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】廃棄プラスチックの熱分解を効率良く行うこと
ができるとともに、残渣の分離が容易な廃棄プラスチッ
ク油化装置を提供すること。 【解決手段】分解槽本体31の底方向から重力に抗する
方向に不活性ガス流を発生させる不活性ガス流発生手段
35と、分解槽本体31内に、少なくとも1立方mm程
度以下のプラスチック粒、若しくは太さ1mm程度以下
のプラスチック糸としてプラスチックを供給するプラス
チック導入手段32と、分解槽本体31内をプラスチッ
クが熱分解を行う温度以上に保つヒータ36と、このヒ
ータ36によりプラスチックが熱せられて発生した油分
からなるガスを回収する凝縮器34と、分解槽本体31
の底部に設けられ、ヒータ36による熱分解によって生
じた残渣を分解槽本体31外へ排出するスクリューフィ
ーダ39とを備えている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、樹脂、特に廃棄プ
ラスチックを分解し油分として回収する廃棄プラスチッ
ク油化装置に関し、特に効率良く油分を回収できるとと
もに、油分が回収された後に残留する残渣を効率良く除
去できるものに関する。
【0002】
【従来の技術】家電製品や自動車等の産業廃棄物の埋立
処理は限界に近づいているため、廃棄プラスチックをど
のように処理するかが問題となっている。このため、廃
棄プラスチックを例えば450℃程度の高温で溶融し、
さらに熱分解することで分解ガスを発生させ、この分解
ガスを凝縮器で液体の油分として回収する熱分解法が一
般的に用いられている図5は熱分解法を行うための一般
的な連続式の廃棄プラスチック油化装置10の概略を示
す図である。すなわち、廃棄プラスチックは、前処理装
置(不図示)により破砕・金属の分離などの前処理がさ
れた後、ホッパ11に投入される。次にホッパ11から
投入機構12により分解量に見合った量だけ廃棄プラス
チックが脱塩素装置13に送られる。
【0003】脱塩素装置13では、廃棄プラスチックを
例えば350℃程度に溶融し、投入されたプラスチック
中に混在している塩化ビニール中の塩素を除去する。除
去された塩素は塩酸生成塔14にて塩酸として回収され
る。一方、脱塩素された廃棄プラスチックはバッファ1
5に送られ、ついで分解槽16に送られる。分解槽16
では、廃棄プラスチックは例えば450℃程度に加熱さ
れ熱分解され、分解ガスが発生する。なお、加熱は分解
槽16の外部から電気ヒータあるいは重油バーナなどで
行われる。分解槽16で発生した分解ガスは分留塔17
に送られ、重質油・中質油・軽質油に分留される。最終
的に分解槽16に残った残渣、すなわち油分を分離する
ことにより析出した炭素が固まったものが除去される。
なお、残渣はこれ以上分解されることはなく、通常焼却
処分される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記のような従来の廃
棄プラスチック油化装置10にあっては次のような問題
があった。すなわち、廃棄プラスチックは熱伝導率が低
いため加熱効率が悪く、表面は溶けていても内部は固ま
ったままであることが多い。また内部まで溶融していて
も分解ガスはプラスチック内部から発生しにくいため発
生量も少なくなるという問題があった。これらの問題の
ため、例えば内容積1立方mの分解槽16では分解に数
時間かかっていた。また、熱分解に伴って発生した残渣
は熱分解反応を阻害するため、未分解の廃棄プラスチッ
クから分離し排出させなければならないが、分解槽16
内に一旦生成された残渣を別工程で分離する、すなわち
溶融した廃棄プラスチック内に懸濁している残渣を分離
し、回収することはきわめて困難である。このため、大
量の廃棄プラスチック油化を連続的に行うことはできな
かった。
【0005】そこで本発明は、廃棄プラスチックの熱分
解を効率良く行うことができるとともに、残渣の分離が
容易な廃棄プラスチック油化装置を提供することを目的
としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決し目的を
達成するために、請求項1に記載された発明は、プラス
チックを熱分解し油分を回収するプラスチック油化装置
において、有底筒状に形成された分解槽と、この分解槽
の底方向から重力に抗する方向に不活性ガス流を発生さ
せる不活性ガス流発生手段と、上記分解槽内に、少なく
とも1立方mm程度以下のプラスチック粒、若しくは太
さ1mm程度以下のプラスチック糸として上記プラスチ
ックを供給するプラスチック導入手段と、上記分解槽内
を上記プラスチックが熱分解を行う温度以上に保つ加熱
手段と、この加熱手段により上記プラスチックが熱せら
れて発生した上記油分からなるガスを回収するガス回収
手段と、上記分解槽の底部に設けられ、上記加熱手段に
よる熱分解によって生じた残渣を上記分解槽外へ排出す
る残渣排出手段とを備えていることを特徴とするプラス
チック油化装置。
【0007】請求項2に記載された発明は、請求項1に
記載された発明において、上記加熱手段は、分解槽内の
不活性ガスと、この不活性ガスを熱するヒータとを具備
するようにした。
【0008】請求項3に記載された発明は、請求項1に
記載された発明において、上記プラスチック導入手段
は、筒状のシリンダと、このシリンダ内に上記プラスチ
ックを供給する供給手段と、上記シリンダ内に移動自在
に設けられるピストンと、このピストンによって押圧さ
れた上記プラスチックを上記シリンダから上記分解槽内
へ出射するノズルとを具備するようにした。
【0009】請求項4に記載された発明は、請求項3に
記載された発明において、上記ピストンは一定時間おき
に駆動されるようにした。
【0010】請求項5に記載された発明は、請求項3に
記載された発明において、上記ノズルは、上記シリンダ
と上記分解槽とを連絡する開口部を開閉するシャッタが
設けられている。
【0011】請求項6に記載された発明は、樹脂を上記
樹脂固有の熱分解温度以上に熱することによって樹脂を
構成する油分を取り出す樹脂熱分解方法において、重力
に抗する方向に流れる不活性ガスの流れを油分が熱分解
する温度に保持し、上記不活性ガスの流れの中に厚さ1
mm以下の部位を有する形状の樹脂を投入する熱分解工
程を備えるようにした。
【0012】上記手段を講じた結果、次のような作用が
生じる。すなわち、請求項1に記載された発明では、プ
ラスチック導入手段によりプラスチック粒若しくはプラ
スチック糸として分解槽に導入するとともに、加熱手段
により分解槽内をプラスチックの分解温度以上の雰囲気
に保っているので、単位重量あたりの表面積が大きくな
り、プラスチックを効率よく熱分解し分解ガスを発生さ
せることができる。また、分解槽内の分解ガスは、油分
として分解ガス回収手段により回収できるとともに、油
分が分離された残渣は、残渣排出手段により分解槽外へ
排出できるので、熱分解の効率が低下せず連続的にプラ
スチックの熱分解を行うことができる。
【0013】請求項2に記載された発明では、加熱手段
は、分解槽内に加熱された不活性ガスを導入するように
したので、プラスチックを容易に分解できる雰囲気に保
つことができる。
【0014】請求項3に記載された発明では、プラスチ
ック導入手段は、溶融した廃棄プラスチックを容易に細
かい形状にして分解槽内に導入することができる。
【0015】請求項4に記載された発明では、ピストン
は間欠的に駆動されるようにしたので、ノズルから押し
出されるプラスチックをより小さくて細かい形状にして
分解槽内に導入することができる。
【0016】請求項5に記載された発明では、連続的に
ノズルから押し出されるプラスチックをシャッタにより
切断することでより小さくて細かい形状にして分解槽内
に導入することができる。
【0017】請求項6に記載された発明は、樹脂を樹脂
固有の熱分解温度以上に熱することによって樹脂を構成
する油分を取り出す樹脂熱分解方法において、重力に抗
する方向に流れる不活性ガスの流れを油分が熱分解する
温度に保持し、不活性ガスの流れの中に厚さ1mm以下
の部位を有する形状の樹脂を投入する熱分解工程を備え
るようにしたので、単位重量あたりの表面積が大きくな
り、樹脂を効率よく熱分解し分解ガスを発生させること
ができる。
【0018】
【発明の実施の形態】図1は本発明の第1の実施の形態
に係る廃棄プラスチック油化装置20の概略を示す構成
図である。この図において、図4と同一機能部分には同
一符号が付されている。
【0019】廃棄プラスチック油化装置20は、前処理
された廃棄プラスチックが投入されるホッパ11と、こ
のホッパ11から後述する脱塩素装置13に分解量に見
合った量だけ廃棄プラスチックを送る投入機構12と、
この投入機構12により投入された廃棄プラスチックを
例えば350℃程度に溶融し、混入している塩化ビニー
ル中の塩素を除去する脱塩素装置13と、この脱塩素装
置13で除去された塩素を塩酸として回収する塩酸生成
塔14と、脱塩素装置13により塩素が除去された廃棄
プラスチック溶液Pを一時的に溜めるバッファ15と、
このバッファ15から導入された廃棄プラスチック溶液
Pを熱分解し、分解ガスを発生させる分解槽30と、こ
の分解槽30で発生した分解ガスを重質油・中質油・軽
質油に分留する分留塔17とを備えている。
【0020】分解槽30は、有底筒状に形成され窒素等
の不活性ガス(加熱手段)が充填された直径1〜2m、
高さ3〜4m程度の分解槽本体31と、この分解槽本体
31の上部に取り付けられるとともに、上述したバッフ
ァ15に接続された廃棄プラスチック導入機構32と、
分解槽本体31の天井部に取り付けられ、天井部付近の
気体を排出するガス排出管33と、この排出管33の出
口側に接続された凝縮器34と、この凝縮器34の出口
側に接続された0.1m/秒程度の風速を発生させる送
風機35と、この送風機35の出口側に接続され不活性
ガスを450℃程度に維持するヒータ36と、このヒー
タ36の出口側に接続されたガス導入管37と、分解槽
本体31の底部に接続された残渣排出管38と、分解槽
本体31の底部に設けられ、残渣排出管38を介して残
渣を外部へ排出するスクリューフィーダ39とを備えて
いる。
【0021】廃棄プラスチック導入機構32は、一方の
開口部を分解槽本体31の壁面に配置したシリンダ32
aと、このシリンダ32a内を往復動自在に配置された
ピストン32bと、このピストン32bを駆動する駆動
機構32cと、シリンダ32aと上述したバッファ15
とを接続する廃棄プラスチック溶液管32dと、シリン
ダ32aの周囲に設けられシリンダ32a内の廃棄プラ
スチック溶液Pを350℃から450℃に維持するため
のヒータ32eと、シリンダ32a上記開口部を蓋する
位置に設けられたノズル40とを備えている。
【0022】ノズル40は、微細な開口部41が多数設
けられており、その直径は例えば0.1mm程度となる
ように形成されている。
【0023】このように構成された廃棄プラスチック油
化装置20では、次のようにして廃棄プラスチック溶液
Pを熱分解する。すなわち、破砕・金属の分離などの前
処理がされた廃棄プラスチックをホッパ11に投入す
る。次にホッパ11から投入機構12により分解量に見
合った量だけ廃棄プラスチックを脱塩素装置13に送
る。脱塩素装置13において、廃棄プラスチックを例え
ば塩素の分解温度である350℃程度に熱して溶融し、
混在している塩化ビニール中の塩素を除去する。なお、
除去された塩素は塩酸生成塔14にて塩酸として回収さ
れる。また、脱塩素された廃棄プラスチック溶液Pはバ
ッファ15に送られる。
【0024】一方、分解槽30においては送風機35及
びヒータ36を作動させ、不活性ガスNを油分の分解温
度である450℃まで加熱してガス導入管37から毎秒
0.1m程度で分解槽本体31内に噴出させる。ついで
分解槽本体31内の雰囲気が十分に450℃以上となっ
た時点で、バッファ15に溜められた廃棄プラスチック
溶液Pをピストン32bを図1中矢印α方向に移動させ
ることでシリンダ32a内に導入する。シリンダ32a
内に導入された廃棄プラスチック溶液Pはヒータ32e
により溶融状態が保たれている。次に、ピストン32b
を図1中矢印β方向に移動させることでシリンダ32a
内の廃棄プラスチック溶液Pを例えば0.1秒間隔で間
欠的に押し出す。廃棄プラスチック溶液Pはノズル40
の開口部41を通過した時点で直径1mm以下の微細な
粒からなる霧状または糸状となり、分解槽本体31内に
導入される。なお、霧状になった廃棄プラスチック溶液
Pは上述した不活性ガスNの流れに逆らって1分程度か
けてゆっくりと分解槽本体31底部まで落下する。
【0025】このとき、上述したように分解槽本体31
内は450℃以上の雰囲気であるので、霧状の廃棄プラ
スチック溶液Pが不活性ガスNに触れて熱分解し、油分
からなる分解ガスGを発生する。この分解ガスGは不活
性ガスNとともに分解槽本体31上部へと運ばれる。一
方、分解ガスGが発生し、未反応部分がなくなった廃棄
プラスチック溶液Pは残渣となり、分解槽本体31底部
に落下する。
【0026】分解槽本体31上部の分解ガスG及び不活
性ガスNは、ガス排出管33を通って凝縮器34に導入
される。凝縮器34はラジエータ(不図示)が設けられ
ており、温調された冷却水の循環により分解ガスG及び
不活性ガスNを冷却して液相化し、分解ガスGのみを油
分として回収する。回収した油分を分留塔17に送り、
重質油・中質油・軽質油に分留する。
【0027】なお、凝縮器34により油分と分離された
不活性ガスNを送風機35及びヒータ36の作動により
再度加熱して分解槽本体31内に噴出させる。
【0028】さらに、分解槽本体31底部に堆積した残
渣は、スクリューフィーダ39によって残渣排出管38
を介して外部へ排出し、焼却処分する。
【0029】上述したように本実施の形態に係る廃棄プ
ラスチック油化装置20では、分解槽30において廃棄
プラスチック溶液Pを霧状にして高温の不活性ガスNと
接触させているので、塊の内部まで容易に熱を伝えられ
ることや単位重量あたりの熱が加えられる面積が大きく
なることから、効率よく分解ガスGを発生させることが
できる。また、不活性ガスNは凝縮器34により容易に
分解ガスGと分離できるので半永久的に分解槽30内を
循環させることが可能となり経済的に有利である。ま
た、分解槽本体31底部には残渣のみが堆積されるので
排出が容易である。このため、別工程で廃棄プラスチッ
ク溶液P中から残渣のみを分離するなどの技術的に困難
な工程が不要となり、大量かつ連続的な廃棄プラスチッ
ク溶液Pの処理を行うことができる。
【0030】図2は上述した実施の形態の変形例を示す
図である。すなわち、上述した実施の形態では廃棄プラ
スチック導入機構32から廃棄プラスチック溶液Pを霧
状若しくは糸状にして噴出させる手段としてピストン3
2bを間欠的に作動させるようにしていたが、本変形例
に係る廃棄プラスチック導入機構32ノズル40の開口
部41の前に開閉自在のシャッタ42を設け、このシャ
ッタ42を高速に開閉するようにしている。このように
構成した場合でも廃棄プラスチック溶液Pを霧状にして
分解槽本体31内部に導入することができる。
【0031】図3は本発明の第2の実施の形態に係る廃
棄プラスチック油化装置50の概略を示す構成図であ
る。なお、この図において、図1と同一機能部分には同
一符号が付されている。したがって、重複する部分の詳
細な説明は省略する。
【0032】本第2の実施の形態に係る廃棄プラスチッ
ク油化装置50が上述した第1の実施の形態に係る廃棄
プラスチック油化装置20と異なる点は、送風機35及
びヒータ36が設けられておらず、分解槽本体31の周
囲に電気ヒータ等の加熱装置51が設けられている点で
ある。
【0033】廃棄プラスチック油化装置50において
は、加熱装置51により分解槽本体31内の不活性ガス
Nを450℃以上に加熱し、上述した廃棄プラスチック
油化装置20と同様にして廃棄プラスチック溶液Pを熱
分解する。この結果、分解ガスGと残渣が生成される。
一方、ガス排出管33、凝縮器34及びガス導入管37
は加熱されていないため、分解槽本体31と温度差が生
じる。したがって、図3中矢印X方向の自然対流が発生
し、不活性ガスNはガス排出管33、凝縮器34及びガ
ス導入管37を再度分解槽本体31内に戻される。ま
た、分解ガスGは不活性ガスNとともにガス排出管33
から凝縮器34に導入され、油分として回収される。な
お、図3中52はガス排出管33から排出された不活性
ガスNが一様に上方に向かうように誘導するガイドベー
ンである。
【0034】本第2の実施の形態においても上述した第
1の実施の形態と同様の効果が得られるとともに、送風
機35が不要となる。
【0035】図4は本発明の第3の実施の形態に係る廃
棄プラスチック油化装置60の概略を示す構成図であ
る。なお、この図において、図1及び図3と同一機能部
分には同一符号が付されている。したがって、重複する
部分の詳細な説明は省略する。
【0036】本第3の実施の形態に係る廃棄プラスチッ
ク油化装置60が上述した第1の実施の形態に係る廃棄
プラスチック油化装置20と異なる点は、凝縮器34の
出口側と送風機35の入口側とが接続されていない点で
ある。すなわち、凝縮器34の出口側は空気中に開放さ
れており、送風機35は不活性ガス供給装置61に接続
されている。
【0037】廃棄プラスチック油化装置60において
は、不活性ガス供給装置61により供給された不活性ガ
スNを送風機35で0.1m/秒程度に加速するととも
に、ヒータ36において450℃以上に加熱し、分解槽
本体31内に噴出する。そして、上述した廃棄プラスチ
ック油化装置20と同様にして廃棄プラスチック溶液P
を熱分解する。この結果、分解ガスGと残渣が生成され
る。分解ガスG及び不活性ガスNはガス排出管33から
凝縮器34に導入され、分解ガスGは油分として回収さ
れ、不活性ガスNは大気中に排出する。
【0038】本第3の実施の形態においても上述した第
1の実施の形態と同様の効果が得られる。
【0039】なお、本発明は上述した各実施の形態に限
定されるものではない。すなわち上記実施の形態では、
不活性ガスとして窒素ガスを用いたが、他の種類の不活
性ガスでもよい。また、不活性ガスの分解槽本体31内
への噴出する速度は分解槽本体31の大きさ、霧状にな
った廃棄プラスチック溶液Pの直径、不活性ガスNの温
度等により適宜定めることができる。さらに、プラスチ
ックの種類に関係なく樹脂一般に適用することが可能で
ある。このほか本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変
形実施可能であるのは勿論である。
【0040】
【発明の効果】本発明によれば、請求項1に記載された
発明によれば、廃棄プラスチック導入手段により溶融し
た廃棄プラスチックを霧状にして分解槽に導入するとと
もに、加熱手段により分解槽内を廃棄プラスチックの分
解温度以上の雰囲気に保っているので、単位重量あたり
の表面積が大きくなり廃棄プラスチックを効率よく熱分
解し分解ガスを発生させることができる。また、分解槽
内の分解ガスは、分解ガス回収手段により油分として回
収できるとともに、油分が分離された残渣は、残渣排出
手段により分解槽外へ排出できるので、熱分解の効率が
低下せず連続的に廃棄プラスチックの熱分解を行うこと
ができる。
【0041】請求項2に記載された発明によれば、加熱
手段は、分解槽内に分解温度以上に加熱された不活性ガ
スを導入するようにしたので、分解槽内を容易に分解温
度以上の雰囲気に保つことができる。
【0042】請求項3に記載された発明によれば、廃棄
プラスチック導入手段は、その一端側開口部を分解槽に
臨ませて形成されたシリンダと、開口部に閉塞するノズ
ルと、このシリンダ内に廃棄プラスチックを供給する供
給部と、シリンダ内を移動自在に配置され、シリンダ内
の廃棄プラスチックをノズルから分解槽内に押し出すピ
ストンとを備えるようにしたので、溶融した廃棄プラス
チックを容易に細かい形状にして分解槽内に導入するこ
とができる。
【0043】請求項4に記載された発明によれば、ピス
トンは間欠的に駆動されるようにしたので、ノズルから
押し出される廃棄プラスチックをより小さくて細かい形
状にして分解槽内に導入することができる。
【0044】請求項5に記載された発明によれば、連続
的にノズルから押し出される廃棄プラスチックをシャッ
タにより切断することでより小さくて細かい形状にして
分解槽内に導入することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る廃棄プラスチ
ック油化装置の概略を示す構成図。
【図2】同廃棄プラスチック油化装置の変形例の要部を
示す断面図。
【図3】本発明の第2の実施の形態に係る廃棄プラスチ
ック油化装置の概略を示す構成図。
【図4】本発明の第3の実施の形態に係る廃棄プラスチ
ック油化装置の概略を示す構成図。
【図5】従来の廃棄プラスチック油化装置の概略を示す
構成図。
【符号の説明】 20,50,60…廃棄プラスチック油化装置。 30…分解槽 31…分解槽本体 32…廃棄プラスチック導入機構 34…凝縮器 35…送風機 36…ヒータ 39…スクリューフィーダ 40…ノズル 41…開口部 42…シャッタ

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】プラスチックを熱分解し油分を回収するプ
    ラスチック油化装置において、 有底筒状に形成された分解槽と、 この分解槽の底方向から重力に抗する方向に不活性ガス
    流を発生させる不活性ガス流発生手段と、 上記分解槽内に、少なくとも1立方mm程度以下のプラ
    スチック粒、若しくは太さ1mm程度以下のプラスチッ
    ク糸として上記プラスチックを供給するプラスチック導
    入手段と、 上記分解槽内を上記プラスチックが熱分解を行う温度以
    上に保つ加熱手段と、 この加熱手段により上記プラスチックが熱せられて発生
    した上記油分からなるガスを回収するガス回収手段と、 上記分解槽の底部に設けられ、上記加熱手段による熱分
    解によって生じた残渣を上記分解槽外へ排出する残渣排
    出手段とを備えていることを特徴とするプラスチック油
    化装置。
  2. 【請求項2】上記加熱手段は、分解槽内の不活性ガス
    と、 この不活性ガスを熱するヒータとを具備することを特徴
    とする請求項1に記載のプラスチック油化装置。
  3. 【請求項3】上記プラスチック導入手段は、筒状のシリ
    ンダと、 このシリンダ内に上記プラスチックを供給する供給手段
    と、 上記シリンダ内に移動自在に設けられるピストンと、 このピストンによって押圧された上記プラスチックを上
    記シリンダから上記分解槽内へ出射するノズルとを具備
    することを特徴とする請求項1に記載のプラスチック油
    化装置。
  4. 【請求項4】上記ピストンは一定時間おきに駆動される
    ことを特徴とする請求項3に記載のプラスチック油化装
    置。
  5. 【請求項5】上記ノズルは、上記シリンダと上記分解槽
    とを連絡する開口部を開閉するシャッタが設けられてい
    ることを特徴とする請求項3に記載のプラスチック油化
    装置。
  6. 【請求項6】樹脂を上記樹脂固有の熱分解温度以上に熱
    することによって樹脂を構成する油分を取り出す樹脂熱
    分解方法において、 重力に抗する方向に流れる不活性ガスの流れを油分が熱
    分解する温度に保持し、上記不活性ガスの流れの中に厚
    さ1mm以下の部位を有する形状の樹脂を投入する熱分
    解工程を備えることを特徴とする樹脂熱分解方法。
JP10826796A 1996-04-26 1996-04-26 プラスチック油化装置及び樹脂熱分解方法 Pending JPH09291289A (ja)

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