JP2000024616A - プラスチック/無機物複合廃棄物の熱処理装置 - Google Patents

プラスチック/無機物複合廃棄物の熱処理装置

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JP2000024616A
JP2000024616A JP19686698A JP19686698A JP2000024616A JP 2000024616 A JP2000024616 A JP 2000024616A JP 19686698 A JP19686698 A JP 19686698A JP 19686698 A JP19686698 A JP 19686698A JP 2000024616 A JP2000024616 A JP 2000024616A
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plastic
heat treatment
inorganic
waste
heat medium
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JP19686698A
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English (en)
Inventor
Toshihiko Okada
敏彦 岡田
Tatsuro Ariyama
達郎 有山
Yoshiro Hosoi
吉郎 細井
Hidenori Yasuoka
秀憲 安岡
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JFE Engineering Corp
Original Assignee
NKK Corp
Nippon Kokan Ltd
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    • Y02W30/62Plastics recycling; Rubber recycling

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  • Separation, Recovery Or Treatment Of Waste Materials Containing Plastics (AREA)
  • Processing Of Solid Wastes (AREA)
  • Processing And Handling Of Plastics And Other Materials For Molding In General (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 廃棄物から有機物および無機物を効率よ
く分離し、回収しうる手段を提供する。 【解決手段】 上記課題は、プラスチックと無機物を含
む複合廃棄物を浸漬して該プラスチックと無機物を比重
分離する熱媒体を収容した熱処理槽と、該熱媒体をプラ
スチックを無機物から分離しうる温度に加熱する加熱機
構よりなる熱処理装置において、前記熱処理槽内の熱媒
体を往復動させる装置を設けたことを特徴とする、プラ
スチック/無機物複合廃棄物の熱処理装置によって解決
される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、廃プラスチックの
処理装置に関し、特に廃自動車や廃家電製品のような金
属とプラスチックが互いに入り組んだ形状の金属複合廃
プラスチックを迅速に簡便に処理して、そこに含まれて
いる金属等の無機物を金属源あるいはその他の無機物源
として、そしてプラスチックを高炉用還元材などの資源
や燃料等として回収する装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、産業廃棄物や一般廃棄物としてプ
ラスチック等の合成樹脂類が増加しており、その処理が
社会的、環境上、大きな問題となっている。特に、廃自
動車や廃家電製品から発生するシュレッダーダストはさ
まざまな物質からなる混合物であり、プラスチックの
他、金属、ゴム、木、紙、ガラス等が含まれ、かつ嵩密
度が低く、取扱い、回収、処理が困難な廃棄物である。
【0003】その構成成分であるプラスチックは燃焼時
に発生する発熱量が高く、焼却処理した場合に焼却炉の
炉壁を傷める等の問題から専用の焼却設備を必要とする
ことや、ダスト中に含まれる亜鉛や鉛等の有害な金属も
その回収・固定化技術が必要となる等の問題があった。
かかる状況下で現状は投棄処理されているが、投棄は埋
立て地の地盤の低下をもたらすと共に、環境上好ましく
ない。また、昨今では処理費の高騰とともに埋立て地用
の用地確保が社会問題となりつつあり、このため投棄に
よらない無機材料複合廃プラスチック、例えばシュレッ
ダーダストの大量処理方法の開発が切望されている。
【0004】この廃プラスチックの処理方法として、2
00℃ないし400℃の融点を有する低融点金属または
合金を加熱・溶融し、その中に廃プラスチックを一定時
間浸漬、分解する方法が知られている(特開昭50−9
677号公報)。この方法は、ポリ塩化ビニル系樹脂を
焼却炉で処理すると有害な塩化水素が発生するので、焼
却に先立ってこれを脱塩化水素する方法として開発され
たものである。
【0005】また、食用油廃液を溶媒としてポリエチレ
ン等接着性を有する樹脂を金属素材から除去し、金属を
採り出す方法が知られている(特開平5−147041
号公報)。
【0006】250〜300℃のプラスチック溶融液に
ポリ塩化ビニルを含む複合廃プラスチックを投入して溶
融液面に浮上したポリ塩化ビニルの脱塩素炭化物を除去
し、塩化ビニルを除去してプラスチックを回収する方法
も知られている(特開平6−210263号公報)。
【0007】さらに、プラスチック材が流動化する温度
250〜300℃の溶融塩を用い、該溶融塩を加熱によ
って前記温度に制御し、さらに溶融塩を前記温度より2
℃〜5℃高く加熱した雰囲気中にプラスチック廃棄物を
投入することによりプラスチック廃棄物を分離し、溶融
塩の液面上に流動化したプラスチック材を浮上せしめる
とともに、液面下に金属材やガラス材を沈降させ、プラ
スチック材と金属材やガラス材をそれぞれ採り出すプラ
スチック廃棄物の溶融塩による分離回収方法も知られて
いる(特開平8−108165号公報)。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】これらの従来技術の抱
える共通課題にプラスチックと無機材料の分離速度の遅
いことがある。すなわち、プラスチックと無機材料の分
離が粘性の大きい熱媒体やこれらとの濡れ性が悪い熱媒
体中で行なわれるためプラスチックの分離速度が遅く、
これが処理装置の効率を悪くし、処理速度を上げれば分
離が不充分になるという問題があった。
【0009】本発明の目的は、このような問題を解決し
て、プラスチックを無機材料から速やかにかつ充分に分
離しうるプラスチックと無機物の複合廃棄物の熱処理装
置と、この装置を用いた金属の回収装置を提供すること
にある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決するべく鋭意検討の結果、熱処理槽内の熱媒体を
往復動させることが極めて有効であり、それによってプ
ラスチックを無機物から効率よく分離しうることを見出
して本発明を完成するに至った。
【0011】すなわち、本発明は、プラスチックと無機
物を含む複合廃棄物を浸漬して該プラスチックと無機物
を比重分離する熱媒体を収容した熱処理槽と、該熱媒体
をプラスチックを無機物から分離しうる温度に加熱する
加熱機構よりなる熱処理装置において、前記熱処理槽内
の熱媒体を往復動させる装置を設けたことを特徴とす
る、プラスチック/無機物複合廃棄物の熱処理装置と、
上記の熱処理装置と、その熱処理槽にプラスチックと無
機物を含む複合廃棄物を供給する供給装置と、該熱処理
槽から取出した無機物から鉄を分離する磁気分別機と、
鉄を分離した該無機物から非鉄金属を分離する静電選別
装置と、該非鉄金属からアルミニウムを分離する渦電流
分別装置とからなる、プラスチック/無機物複合廃棄物
からの無機物回収装置に関するものである。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明を適用し得るプラスチック
と無機物を含む複合廃棄物の種類は問わないが、例え
ば、廃自動車、廃家電製品、廃OA機器などが適用可能
である。これらのプラスチック/無機物複合廃棄物はそ
のままでも処理可能であるが、シュレッダー等により細
片化しておくことが好ましい。細片の大きさは0.01
〜100mm程度、特に0.05〜50mm程度とする
ことが好ましい。廃車や廃家電をシュレッダー、ギロチ
ン、シャーなどで粉砕して金属を回収した後の破片状の
廃棄物であるシュレッダーダストも好適に使用が可能で
ある。その主成分はプラスチック、繊維、鉄、銅、アル
ミニウム、ゴム、ガラス等である。プラスチックの種類
は特に限定されるものではなく、ポリエチレン、ポリプ
ロピレン、塩素化ポリエチレン、ポリ塩化ビニル、ポリ
塩化ビニリデン、ポリスチレン、ポリアミド、ポリカー
ボネート等の熱可塑性樹脂、ゴム、エポキシ樹脂、ポリ
ウレタン等の熱硬化性樹脂等である。金属以外の無機物
を主体とするプラスチック/無機物複合廃棄物の例とし
ては光ケーブル、FRP等がある。
【0013】熱媒体はプラスチック/無機物複合廃棄物
のプラスチックを溶融しあるいは分解して無機物と分離
する温度において液体として存在するものであり、低融
点合金、食用油廃液、溶融プラスチック、溶融塩等であ
る。しかしながら、溶融金属を熱媒体として使用した場
合は金属の精錬過程で有害となる成分が金属に同伴する
ため、その分離が困難である。溶融プラスチックはその
溶融粘度が高いため、複合廃プラスチックに異物として
混入する金属類はプラスチックに混入してしまうため、
金属類を分離・回収することは容易でない。また、溶融
塩を用いる方法は回収される金属に溶融塩の成分であり
溶解炉炉壁の劣化を引き起こすアルカリが同伴される上
に、プラスチックの種類によっては熱処理が不十分で熱
溶融せずに沈降する金属複合廃プラスチックと金属の分
離が困難になる問題がある。
【0014】一方、本発明者らは、特定の有機媒体がこ
のような問題がなく、プラスチック/無機物複合廃棄物
からのプラスチックの分離に極めて好都合なことを見出
した。この有機媒体として使用される材料は、複合廃棄
物の浸漬温度で液体として存在し、分離された金属の溶
融時に有害となるアルカリ塩等有害成分の混入が無く、
燃料にもなるものである。そのほか、この浸漬温度では
少なくともほとんど分解せずにその粘度等の物理的性質
が変化しないこと、かつ分離された金属やその他の無機
材料からの分離が容易なことが必要である。さらに、分
離されたポリマーが有機媒体から浮上分離するものが望
ましい。これらの条件を満たすものは沸点が250℃以
上であり、かつ芳香族指数が0.2以上を有するもので
ある。好ましくは沸点が300℃以上、特に好ましくは
350℃以上である。一方、沸点の上限はその熱安定性
から定められ、600℃以下、特に550℃以下である
ことが好ましい。芳香族指数は全炭素数に対する芳香族
炭素数の比率であり、Brown−Ladner法
(J.K.Brown,W.R.Ladner and N.
Sheppard,Fuel,39,79(1960)で
測定することができる。芳香族指数は好ましくは0.2
以上、特に好ましくは0.25以上であり、上限は1.
0以下、特に好ましくは0.95以下のものがよい。具
体的に例示すれば、コールタール系の重質油、ピッチ、
石炭液化油、特定の油種(カフジ等芳香族成分が多いも
の)からの石油系の減圧残油、エチレンボトム油、改質
油、FCCオイル等が挙げられる。特に、溶解炉の排ガ
ス処理の観点からは硫黄分の少ないコールタール系重質
油が望ましく用いられる。
【0015】有機媒体へのポリマーの移行を促進するた
めにプラスチック分解触媒を使用することは好ましい。
プラスチック分解触媒としては、ルイス酸、ブレンステ
ッド酸等の酸触媒が使用可能であり、工業的に使用され
ているシリカ・アルミナ系やゼオライト系のFCC触
媒、水素化分解用触媒等の固体酸、アルキル化用触媒で
ある濃硫酸、HF、AlCl3等も使用可能である。分解
触媒は処理後に回収し、再利用することが望ましいが、
工業的に使用済みの触媒をワンウェイで使用することも
好ましい。用いる触媒量は0.5から50wt%程度、
好ましくは1〜30wt%の範囲で用いられる。触媒量
が低い場合は熱分解性能が発現されないためであり、多
い場合は媒体中への触媒分散とその移送が困難となるか
らである。プラスチック分解触媒は通常は無機材料含有
廃ポリマーの浸漬前あるいは浸漬時に有機媒体に加えら
れるが、状況判断等によって後から添加することもでき
る。本発明の方法では、通常はプラスチック分解触媒を
用いてもポリマーが完全分解されるわけではなく、一部
は残存する。
【0016】熱処理槽は箱形、長箱形、円筒形などでよ
い。しかしながら、これらに限定されるものではなく、
プラスチック/無機物複合廃棄物を浸漬できれば如何な
る形状であってもよい。
【0017】この熱処理槽は仕切板で熱処理室と比重分
離室に分けることができ、それによってプラスチックと
無機物の分離をより円滑に行なわせることができる。熱
処理室はプラスチック/無機物複合廃棄物を熱媒体と混
合して熱処理する室であり、廃棄物はこの室に投入され
る。混合を充分に行なわせるため、必要により攪拌機を
設ける。また、少なくともこの室は外気と遮断して内部
を非酸化性ガス雰囲気とすることが好ましい。これは、
樹脂の酸化による劣化を防止し、かつプラスチックが塩
素含有樹脂である場合にダイオキシン等の有害物質の発
生を防止するためである。そのため、熱処理室は原則と
して密閉構造とし、非酸化性ガス供給手段を設けて内部
に非酸化性ガスを充満させておくようにする。非酸化性
ガスは窒素、ヘリウム、炭酸ガス等如何なるものであっ
てもよいが、窒素が安価で簡便である。さらに、熱処理
室の上流側に非酸化性ガス室を設けて熱処理室内への空
気の侵入を阻止することも有効である。
【0018】比重分離室は熱処理室の後流側に配置され
熱処理室から排出される処理液から密度が熱媒体より低
いため液面に浮上分離する有機物と、密度が高いために
室下部に沈降する無機物を分離する室である。この比重
分離室も密閉構造として、排出ガスは捕集するようにす
るのがよい。
【0019】熱処理室と比重分離室の容積比は液充填部
で1:1〜1:50程度、好ましくは1:2〜1:10
程度が適当である。
【0020】熱媒体供給ラインは熱処理室側に取付ける
のがよい。比重分離室に浮上したプラスチックは掬い取
ってもよいが、熱媒体の循環ラインを形成して比重分離
室から溢流させることによってプラスチックを取り出す
ようにすることが好ましい。熱ロスを少なくするため熱
処理槽の外壁は断熱壁とするのがよい。
【0021】熱媒体は無機物からプラスチックを分離し
うる温度に加熱し、そのための加熱機構を設ける。この
加熱機構は蒸気、電気など如何なる手段によるものであ
ってもよく、熱処理室の内外いずれに設けてもよい。本
装置の周辺に利用できる熱源があれば熱交換器等を設け
てそれを利用することもできる。また、有機媒体自体が
その製造時に必要な温度を有していれば、そのまま利用
できることはいうまでもない。
【0022】熱処理槽内の熱媒体を往復動させる装置は
熱処理室における混合と分離室における有機物と無機物
の分離を促進するための装置であり、往復動を発生させ
る往復動室、往復動発生手段およびその駆動装置からな
る。往復動室は熱処理室および比重分離と連結されてお
り、これらの室と同様に気密性を有するものである。往
復動発生手段としてはピストンを用いるとか、往復動室
を圧力室としてこの内部を加、減圧するとかがある。ピ
ストンの駆動装置としてはピストン駆動用ガスシリンダ
ーを用いた窒素ガス等不活性ガスの昇圧・降圧操作の繰
り返しによる方法やモーター等の回転運動をカム等の変
換手段で上下運動に変換する装置等が使用可能である。
この往復動は熱媒体の吸引と吐出の繰返しによって行な
われ、従って、それにより熱処理室と比重分離室の熱媒
体液面は上下する。往復動サイクルは熱媒体や廃棄物の
性状により異なるが選鉱分野で用いられるシグ式選別方
法と同様な条件が適用可能である。例えば一分間当たり
1〜100回程度、好ましくは10〜50回程度で、熱
媒体液面の上下運動距離は1〜500mm程度、好まし
くは10〜100mm程度の範囲でよい。
【0023】浸漬温度と時間は通常ポリマーの溶融、分
解が十分に進行するように定められ、これはポリマーの
種類、使用量によって異なるが、200〜400℃程
度、好ましくは250〜350℃で、0.5〜30分間
程度、好ましくは1.5〜15分程度が適当である。こ
の時、ポリマーの種類により分解挙動は異なるが、おお
むね、溶融し、また接触分解によるポリマー主鎖の切
断、低分子化、およびガス化が生起する。ポリ塩化ビニ
ル系樹脂の場合には塩素はそのほぼ全量がHClとして
除去できる。溶融したポリマーは本発明で使用される有
機媒体中ではその溶解性が低いため浮上分離し、一方、
比重の高い無機物は沈降する。同時に一部のプラスチッ
クやポリウレタン等の発泡樹脂や繊維類、及びゴム類は
一部分解が起こってその容積が減少し、金属、無機物と
の分離が容易となる。また、塩化ビニルの場合は熱分解
により脱HClも起こり、HClの発生とともに熱分解
したチャーも生成する。
【0024】以上説明した熱処理装置には、複合廃棄物
を連続的に供給する装置や、回収した有機物を回収する
装置、無機物を回収する装置等を用いることも可能であ
る。例示すれば、以下の装置などが使用可能である。
【0025】(1) 供給装置 原料ホッパーとロータリーフィーダーやサークルフィー
ダー、あるいはスクリューフィーダーなどの供給装置か
らなり連続的に廃棄物を熱処理槽に供給するものであ
る。なお、廃棄物はその形態によりそのままでの処理可
能であるが、熱処理槽に供給する前に粉砕機を具備し、
200×200mm以下に粉砕後、磁選で200mmを
越える粗大な鉄を除去し、振動篩や風力選別装置等で2
00mmを越える粗大物を除去することも可能である。
【0026】(2) 有機物回収装置 本装置は回収した有機物から熱媒体を除去回収する固液
分離装置と熱媒体を循環する循環ラインとからなる。固
液分離装置は振動篩、遠心分離器、フィルタープレス、
スクリュープレス等から選ばれる装置であり、ここでは
有機物に同伴する熱媒体が除去・回収される。ここで回
収された熱媒体は循環ラインにより熱媒体の加熱器に移
送され、再利用される。
【0027】(3) 無機物回収装置 本装置は回収した無機物から熱媒体を除去回収する固液
分離装置と熱媒体を循環する循環ラインと熱媒体を除去
回収した無機物から鉄を分離する磁気分別機と鉄を分離
した該無機物から非鉄金属を分離する静電選別装置と該
非鉄金属からアルミニウムを分離する渦電流分別装置と
からなる。固液分離装置は振動篩、遠心分離器、フィル
タープレス、スクリュープレス等から選ばれる装置であ
り、ここでは無機物に同伴する熱媒体が除去・回収され
る。ここで回収された熱媒体は循環ラインにより前記加
熱器に移送され、再利用される。鉄は熱媒体を回収した
無機物から磁気ドラムや磁気ベルト式磁選機等の磁気分
別装置で回収する。磁気分別装置で鉄を分離した無機物
を静電選別装置で非鉄金属と非金属とに選別する。非鉄
金属からは渦電流選別機を用いてアルミニウムと銅を主
体とする非鉄金属を回収する。
【0028】
【実施例】以下、本発明の一実施例である熱処理装置お
よびそれを用いた廃棄物からの有機物及び無機物の回収
装置を図1に基づいて具体的に説明する。
【0029】この装置の熱処理槽1は密閉構造の箱形を
しており、内部は槽の上面から垂下する2枚の仕切板
2、3によって、中央の熱処理室4、右側の比重分離室
5および左側の往復動室6の3室に分けられている。熱
処理室4の上面にはプラスチック/無機物複合廃棄物供
給ライン7と排ガスライン8が接続され、下部には非酸
化性ガス雰囲気にする窒素ガス吹込管9が設けられてい
る。さらに、内部を攪拌する攪拌機10が取付けられて
いる。
【0030】比重分離室5の右側には溢流するプラスチ
ックと熱媒体を受ける溢流受槽11が設けられている。
一方、上面には排ガスライン8が接続されている。熱処
理槽1の底面は両側端から中央方向に向かって下降する
斜面となっており、熱処理室4と比重分離室5の境より
やや比重分離室5側を最深部としている。この最深部か
ら底面に沿って上昇する無機物搬出用のチェインコンベ
ア12が設けられている。
【0031】往復動室6にはピストン13が摺動自在に
挿入されている。このピストン13はその上方に設置さ
れている窒素加圧シリンダー14によって上下動する。
この往復動室6には熱媒体供給ライン15が接続されて
いる。
【0032】廃棄物供給ライン7には、シュレッダーダ
ストを粉砕する粉砕機16、その粉砕物を受けるホッパ
ー17およびホッパー17から粉砕物を熱処理室4に送
る粉砕廃棄物フィーダー18が設置されている。
【0033】熱処理室4と比重分離室5の排ガスライン
8は途中で合流してスクラバー19に接続されている。
【0034】溢流受槽11の底部からは固液分離装置2
0に接続されている。
【0035】熱媒体供給ライン15は加熱器21の出口
側に接続され、加熱器21の入口側は熱媒体タンク22
に接続されている。一方、固液分離装置20の液体出口
側はこの加熱器21の入口側に接続されて熱媒体循環ラ
イン23を形成している。
【0036】無機物搬出用チェインコンベア12の搬出
側端は固液分離装置24に接続されている。この固液分
離装置24の液体出口側は熱媒体循環ライン23に接続
されている。一方、固体出口側は磁気分別機25、静電
選別機26、渦電流選別装置27がこの順に接続されて
いる。
【0037】シュレッダーダストは粉砕機16で粉砕さ
れてからホッパー17に入り、フィダー18によって熱
処理室4に送入される。熱処理槽1内には熱媒体が充填
されており、この粉砕物は熱処理室4内で攪拌機10や
ピストン13の往復動によって熱媒体と混合され、下降
する。この熱処理槽内は窒素ガス吹込管9から吹込まれ
る窒素ガスで非酸化性ガス雰囲気を保たれている。次い
で熱媒体の流れに従って比重分離室5に入り、そこで無
機物とプラスチックの比重分離が起こる。プラスチック
は溶融したまま溢流して溢流受槽11に入り、固液分離
装置20に入る。その内に冷却固化したプラスチックは
そこで熱媒体と分離されて取出される。一方、分離され
た熱媒体は熱媒体循環ライン23を通って加熱器21に
入り、そこで加熱されて熱処理槽1に返送される。熱媒
体の不足分は熱媒体タンク22から適宜補充される。排
ガスは窒素ガスとともに排ガスライン8を通ってスクラ
バー19で洗浄され、系外に放出される。比重分離室5
の底部に溜まった無機物はチェインコンベアによって搬
送されて固液分離装置24で無機物に付着している熱媒
体が分離される。分離された熱媒体は熱媒体循環ライン
23を通って熱処理槽1に返送される。一方、無機物か
らは磁気分離機25によって鉄が回収される。さらに鉄
を除去した無機物から静電選別機26によってガラスや
砂等の非金属と非鉄金属が回収される。さらに、回収さ
れた非鉄金属から渦電流選別装置27でアルミニウムが
回収され、銅を主成分とするその他の非鉄金属とに分別
される。
【0038】この装置でシュレッダーダストの処理を行
なった。熱媒体には沸点350℃以上、芳香族指数が
0.9であるコールタール重油を用い、熱処理温度は2
00〜400℃、特に250〜280℃とした。加熱器
はコークス炉ガスを燃料として使用した。 往復動は窒
素圧を一分間に50〜100kg/cm2を5回繰り返
す加圧、減圧操作で液面を5cmの高さの範囲で振動さ
せることによって行なった。チェインコンベアには目開
き1mmの金網を用いた。この装置で回収されたプラス
チック分の99%以上は有機物からなっていた。
【0039】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によって、
廃棄物は無公害で連続的に処理され、有価物としてプラ
スチック等の有機物および鉄や非鉄金属類の回収が可能
となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例である熱処理装置とそれを
用いてプラスチックと無機物を分別回収する装置の構成
を示す図である。
【符号の説明】
1……熱処理槽 2……仕切板 3……仕切板 4……熱処理室 5……比重分離室 6……往復動室 7……プラスチック/無機物複合廃棄物供給ライン 8……排ガスライン 9……窒素ガス吹込管 10…攪拌機 11…溢流受槽 12…チェインコンベア 13…ピストン 14…窒素加圧シリンダー 15…熱媒体供給ライン 16…粉砕機 17…ホッパー 18…粉砕廃棄物フィーダー 19…スクラバー 20…固液分離装置 21…加熱器 22…熱媒体タンク 23…熱媒体循環ライン 24…固液分離装置 25…磁気分別機 26…静電選別機 27…渦電流選別装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 細井 吉郎 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日 本鋼管株式会社内 (72)発明者 安岡 秀憲 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日 本鋼管株式会社内 Fターム(参考) 4F201 AB16 AD03 AK01 BA05 BC02 BC12 BC15 BC25 BC37 BN01 BN05 BP01 BP08 BP09 BP26

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 プラスチックと無機物を含む複合廃棄物
    を浸漬して該プラスチックと無機物を比重分離する熱媒
    体を収容した熱処理槽と、該熱媒体をプラスチックを無
    機物から分離しうる温度に加熱する加熱機構よりなる熱
    処理装置において、前記熱処理槽内の熱媒体を往復動さ
    せる装置を設けたことを特徴とする、プラスチック/無
    機物複合廃棄物の熱処理装置
  2. 【請求項2】 請求項1記載の熱処理装置と、その熱処
    理槽にプラスチックと無機物を含む複合廃棄物を供給す
    る供給装置と、該熱処理槽から取出した無機物から鉄を
    分離する磁気分別機と、鉄を分離した該無機物から非鉄
    金属を分離する静電選別装置と、該非鉄金属からアルミ
    ニウムを分離する渦電流分別装置とからなる、プラスチ
    ック/無機物複合廃棄物からの無機物回収装置
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