JPH09291198A - フェノール樹脂成形材料 - Google Patents

フェノール樹脂成形材料

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JPH09291198A
JPH09291198A JP10813896A JP10813896A JPH09291198A JP H09291198 A JPH09291198 A JP H09291198A JP 10813896 A JP10813896 A JP 10813896A JP 10813896 A JP10813896 A JP 10813896A JP H09291198 A JPH09291198 A JP H09291198A
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JP
Japan
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molding material
resin molding
phenolic resin
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polyethylene
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JP10813896A
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English (en)
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Shinichi Nakao
伸一 中尾
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Sumitomo Bakelite Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Bakelite Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明は、ガラス繊維を主基材とするフェノー
ル樹脂成形材料の強度、寸法安定性等を損なうことなく
摩耗特性が著しく向上させ、相手材の摩耗量も減少させ
るフェノール樹脂成形材料を提供する。 【解決手段】ガラス繊維を主基材とするフェノール樹脂
成形材料に、分子量2万〜10万、繊維長1mm以下の
フラッフ状(綿状に解繊された状態)高分子ポリエチレ
ンを配合してなり、フェノール樹脂100重量部に対
し、ガラス繊維80〜180重量部、上記フラッフ状高
分子ポリエチレン10〜30重量部配合することを特徴
とするフェノール樹脂成形材料。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は耐摩耗性、強度、寸
法安定性に優れるガラス充填フェノール樹脂成形材料に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年自動車、電機部品をはじめとする構
造・機構部品の小型化、軽量化及び高性能化要求に従い
強度、耐熱性、寸法安定性、応力緩和特性等に優れるガ
ラス充填フェノール樹脂成形材料が金属代替材として注
目を集めている。しかし、ガラス繊維は強度、耐熱性の
向上、寸法安定性には優れた効果が得られるが、その添
加量に反比例して摩耗特性は低下する。特に自動車分野
では、元来鉄、アルミニウム等が使用されていた部位に
置き換えて使用されることが多く、成形物の摩耗のみな
らず相手材である鉄、アルミニウムを大きく摩耗させる
という問題がある。従来よりパルプ、粉砕布等の有機天
然繊維を配合すると摩耗特性が向上することが知られて
いるが、その反面ガラス充填フェノール樹脂成形材料の
特長である強度、寸法安定性の低下は避けられなかっ
た。
【0003】一方、ポリエチレン、四フッ化エチレン等
の潤滑性熱可塑性樹脂を添加することにより成形品表面
の滑性を高め、耐摩耗性が向上することが知られている
(特開平06−322232号公報)が、フェノール樹
脂との相溶性、分散性の悪化に伴う強度低下、粘度低下
に伴う材料化の際の作業性及び成形性の悪化を避けるた
め、その配合量には限界があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明はかかる欠点を
解消するため種々の検討を行った結果、潤滑性熱可塑性
樹脂として特定のフラッフ状(綿状に解繊された状態)
高分子ポリエチレンを用いる事により、従来のポリエチ
レンより多量に配合することを可能にし、ガラス繊維を
主基材とするフェノール樹脂成形材料の強度、寸法安定
性を損なうことなく摩耗特性を著しく向上させ、相手材
の摩耗量も減少させることを見いだし、本発明を完成す
るに至ったものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明はガラス繊維を主
基材とするフェノール樹脂成形材料に、分子量2万〜1
0万、繊維長1mm以下のフラッフ状高分子ポリエチレ
ンを配合してなり、フェノール樹脂100重量部に対
し、ガラス繊維80〜180重量部、上記フラッフ状高
分子ポリエチレン10〜30重量部配合することを特徴
とするフェノール樹脂成形材料に関するものであり、本
発明に従えば、ガラス充填フェノール成形材料の特長で
ある強度、寸法安定性を損なうこと無しで摩耗特性を容
易に向上できる。
【0006】ここで用いられるフェノール樹脂は、ノボ
ラック樹脂とヘキサメチレンテトラミンの混合物でもレ
ゾール樹脂でもよく、これらを変性したものを用いても
よく、あるいは必要に応じてこれら二種以上の併用も可
能である。
【0007】次に充填材について説明する。ここで用い
るガラス繊維は、通常成形材料に用いられているチョッ
プドストランドであれば如何なるものでもよいが、成形
材料化する際の均一分散性より1〜6mmの繊維長のも
のが望ましい。又ガラス繊維の配合量は特に限定はしな
いが、フェノール樹脂100重量部に対し、80〜18
0重量部配合するのが好ましい。80重量部以下である
と強度・寸法安定性等が低下し、180重量部以上であ
ると摩耗特性、特に相手材の摩耗が悪化するだけでな
く、成形材料化が困難となることがあるからである。
【0008】一方、本発明は潤滑性熱可塑性樹脂として
フラッフ状高分子ポリエチレンを用いることを特徴とす
る。ポリエチレン等の潤滑性熱可塑性樹脂が成形品表面
の滑性を高め、摩耗特性向上に効果があることは前項に
も述べたが、従来の粒状ポリエチレンでは配合量が多い
ほど成形材料全体の溶融粘度を低下させ、成形材料化の
作業性、成形性を著しく悪化させるため、その配合量に
は限界があった。しかしながらフラッフ状高分子ポリエ
チレンは、成形材料中で繊維同士が穏やかに絡み合い網
目構造を形成する。それに伴い成形材料に適度の粘度を
与えられるため、従来のポリエチレンより多量に配合す
ることが可能となる。又、これによりガラス繊維配合量
を減らさずに、摩耗特性を向上できるため、強度、寸法
安定性等を低下させない。かかるフラッフ状高分子ポリ
エチレンとしては分子量2万〜10万、繊維長1mm以
下のものが好ましく、市販品としては、三井石油化学工
業の「ケミベスト」FDグレード等が挙げられる。分子
量が2万以下では摩耗特性向上の効果が小さく、10万
以上では融点が高く成形材料化の際の溶融性が悪く、成
形材料中で均一分散しないため成形材料化が困難となる
からである。繊維長が1mm以上だと成形材料化の際に
均一分散しにくく、摩耗特性の低下や成形品外観の悪化
を生じる恐れがあるからである。
【0009】又、その配合量としてはフェノール樹脂1
00重量部に対し、10〜30重量部であることが望ま
しい。10重量部以下では摩耗特性向上の効果が小さ
く、30重量部以上では耐熱性の低下や成形品の外観不
良を生じることがあり、又材料コストも増大するからで
ある。又特に限定はしないが、本発明では必要によりガ
ラス繊維以外の充填材として他の無機質充填材を併用し
てもよい。かかる無機充填材としては水酸化アルミ、タ
ルク、クレー炭酸カルシウム等があげられるが、強度の
低下を防ぐため、成形材料全体100重量部に対し、3
0重量部以下になるよう配合することが望ましい。本発
明に於けるフェノール樹脂成形材料はこれらの他に硬化
助剤、離型剤、顔料等を配合し熱ロール等により混練、
粉砕し製造する。
【0010】
【実施例】以下、本発明の実施例を示す。実施例及び比
較例の配合を表1に、得られた特性を表2に示す。
【0011】
【表1】 (測定方法) (1) 摩耗特性は鈴木式摩耗試験機(荷重5kg/cm2、
滑り速度100mm/s、試験時間1hr)を用いて測定した。 (2)ラボ最小トルクは設定100℃のラボプラストミ
ルで最小トルクを測定した。 (3)成型品外観は目視で判定した。○:良好 ×:小
膨れぶくれ発生 (4)他の特性は JIS K 6911 に準じて測定し
た。 (注)ラボプラストミル:設定温度に保温された小型ミ
キサー内に材料を投入し、 混
練に要したトルクの経時変化により材料の成形性を
評価する装置。最小トルクは材料
の溶融粘度と相関があり、これが低すぎると充填不良等
の原因となる。
【0012】
【表2】 表2に示した様に、特に実施例2は従来より多量のフラ
ッフ状高分子ポリエチレンを配合しているが、ブランク
である比較例4と比べ強度・寸法安定性等を損なうこと
なく摩耗特性が大幅に向上している。又、ポリエチレン
の形状がフラッフ状であるため成形性、成形品外観も良
好である。比較例1、2は粒状ポリエチレンを配合した
例であり、比較例1は実施例1に近い特性を有するが、
成形性・成形品外観の悪化が著しい。又、比較例2は多
量の粒状ポリエチレンを配合したため材料化時の粘度が
低すぎ材料化できなかった。比較例3は有機繊維を配合
した例であるが、摩耗特性の向上と反対に強度・耐熱性
等が著しく低下している。
【0013】
【発明の効果】 実施例及び比較例より明らかなよう
に、本発明に従えばガラス充填フェノール成形材料の特
長である強度、寸法安定性等の特性を保持しながら、成
形物自身の摩耗及び鉄、アルミニウム等相手材の摩耗が
非常に少ない成形材料を得ることができる。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ガラス繊維を主基材とするフェノール樹
    脂成形材料において、分子量2万〜10万の高分子ポリ
    エチレンを配合することを特徴とするフェノール樹脂成
    形材料。
  2. 【請求項2】 高分子ポリエチレンが繊維長1mm以下
    のフラッフ状高分子ポリエチレンであることを特徴とす
    る請求項1記載のフェノール樹脂成形材料。
  3. 【請求項3】 フェノール樹脂100重量部に対し、ガ
    ラス繊維を80〜180重量部、高分子ポリエチレンを
    10〜30重量部配合することを特徴とする請求項1、
    2記載のフェノール樹脂成形材料。
JP10813896A 1996-04-26 1996-04-26 フェノール樹脂成形材料 Pending JPH09291198A (ja)

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Effective date: 20031226

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Effective date: 20040317