JPH09290525A - 薄膜型サーマルプリントヘッドの製造方法 - Google Patents

薄膜型サーマルプリントヘッドの製造方法

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JPH09290525A JP8105453A JP10545396A JPH09290525A JP H09290525 A JPH09290525 A JP H09290525A JP 8105453 A JP8105453 A JP 8105453A JP 10545396 A JP10545396 A JP 10545396A JP H09290525 A JPH09290525 A JP H09290525A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】製造コストを低減し、かつ各発熱体間の抵抗値
のバラツキが所定範囲内である薄膜抵抗体を提供する。 【解決手段】サーマルプリントヘッド製造において、ポ
リシリコン成膜を危険で製造コストのかかるCVDによ
り行わず、スパッタリングおよびエキシマレーザ照射に
より行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本願発明は、薄膜型サーマル
プリントヘッドの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】感熱方式または熱転写方式によって印字
を行うためのサーマルプリントヘッドは、個別に発熱駆
動可能な多数の発熱体が絶縁基板上に列状に配置されて
構成されている。そして、発熱体の形成方法により、こ
のサーマルプリントヘッドは、厚膜型と薄膜型とに分類
することができる。厚膜型のサーマルプリントヘッドに
おいては、発熱体は、厚膜印刷法によって形成される。
一方、薄膜型のサーマルプリントヘッドにおいては、発
熱体は、CVD法またはスパッタリングによって形成さ
れる。
【0003】厚膜型のサーマルプリントヘッドは、比較
的簡便に、かつ低いコストで製造することができる。そ
の反面、各発熱体が厚膜状であるために印字ドットがぼ
けたり、また、印字密度を所定以上に上げることができ
ないという欠点を有する。薄膜型サーマルプリントヘッ
ドは、各発熱体が500〜1500Åの薄膜状であるた
めに、印字ドットにぼやけが少なく、また熱応答性に優
れているために高速印字により適しており、厚膜型の場
合よりも印字密度を上げることができる等の利点を有す
る。
【0004】薄膜型サーマルプリントヘッドの薄膜抵抗
体の材料として、ポリシリコンが好適であることが知ら
れている。ポリシリコンは、抵抗温度係数が正であるた
めに、耐電力性に優れ、プリントヘッドの各発熱体内の
温度分布が小さい。すなわち各発熱体内の温度が他材料
に比べて比較的一定であるので、薄膜型サーマルプリン
トヘッドの薄膜抵抗体の材料として好適である。
【0005】従来より、ポリシリコン薄膜抵抗体は、減
圧CVDおよび熱CVDによって成膜され、その後、導
電性物質をプラズマドープ法およびイオン注入法により
上記成膜内にドープし、熱処理により上記導電性物質を
上記成膜内に拡散することにより形成されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、CVD
法による成膜工程は、シランやホスフィン等の危険なガ
スを用いるので安全対策を施すのに多くのコストがかか
る上に、薄膜の成膜条件、薄膜にドープされる導電性物
質の条件、薄膜の熱処理条件等の厳密な管理が必要であ
り、各発熱体間の抵抗値のバラツキの少ない薄膜型抵抗
体を製造するのが困難であった。
【0007】また、サーマルプリントヘッドを製造する
場合に成膜工程に改良を加えても、各発熱体間の抵抗値
のバラツキを±10%以内に抑制することは困難であ
り、このような各発熱体間の抵抗値のバラツキは、カラ
ー印刷を高品位で行うためには大きすぎる。
【0008】本願発明は、上記した事情のもとで考え出
されたものであって、ポリシリコンからなる薄膜型抵抗
体を有するサーマルプリントヘッドを、よりコスト安く
製造するとともに、各発熱体間の抵抗値のバラツキが所
定範囲内である薄膜抵抗体を提供することをその課題と
している。
【0009】
【発明の開示】上記の課題を解決するため、本願発明で
は、次の技術的手段を講じている。
【0010】本願発明に係るサーマルプリントヘッドの
製造方法は、絶縁基板上にシリコン薄膜抵抗体を形成さ
せる工程と、上記シリコン薄膜抵抗体上に導電層を形成
させる工程と、上記シリコン薄膜抵抗体を所定面積露出
させることにより発熱体を形成させる工程とを少なくと
も含むサーマルヘッド製造方法であって、上記シリコン
薄膜抵抗体形成工程は、シリコンと導電性を有する他の
原子または分子とのスパッタリングにより行われ、上記
発熱体にエキシマレーザを照射することによりシリコン
薄膜抵抗体をポリシリコン薄膜抵抗体にする工程を含む
ことを特徴としている。
【0011】本願発明に係るサーマルプリントヘッドの
製造方法は、ポリシリコン成膜工程が、シリコンターゲ
ットと導電性物質との同時スパッタリングと、エキシマ
レーザ照射によるシリコンのポリ化とを含んで構成され
ており、従来のようにポリシリコン成膜工程を減圧CV
D法または熱CVD法によって行う必要はない。すなわ
ち、高価なCVD装置を用いる必要はなく、また、危険
なシラン、フォスフィン等のガスを用いる必要がないの
で安価かつ安全にポリシリコン薄膜抵抗体を製造でき
る。さらに、本願発明においては、薄膜内への導電性物
質のドープは、シリコンターゲットとの同時スパッタリ
ングによって行われるので、改めてプラズマドープ法お
よびイオン注入法により導電性物質を薄膜内にドープす
る必要がなく、その上薄膜内に導電性物質を均一にドー
プできる。
【0012】好ましくは、本願発明に係るサーマルプリ
ントヘッドの製造方法は、上記シリコン薄膜形成後に絶
縁基板およびシリコン薄膜抵抗体にアニール処理を施す
工程を含んでいる。
【0013】シリコン薄膜形成後にアニール処理を施す
ことにより、シリコンのアモルファス構造の安定化、お
よび、さらなる不純物の均一化が実現する。すなわち、
各発熱体間の抵抗値のバラツキが小さくなる。
【0014】好ましくはさらに、本願発明に係るサーマ
ルプリントヘッドの製造方法は、上記アニール処理工程
後に上記シリコン薄膜抵抗体表面の酸処理を行う工程を
含んでいる。
【0015】このような処理は、シリコンターゲットの
固有シート抵抗値が大きい場合に、その抵抗値を下げる
必要がある場合やシリコン薄膜抵抗上に酸化膜が形成さ
れてしまった場合等に有効である。
【0016】さらに好ましくは、上記いずれかのサーマ
ルプリントヘッドの製造方法は、上記発熱体にエキシマ
レーザを照射することによりポリシリコン薄膜抵抗体の
抵抗値を調整する工程を含んでいる。
【0017】本工程を加えることにより、たとえ各発熱
体間の抵抗値に所定範囲以上のバラツキがあったとして
も、耐酸化膜および保護膜形成前に各発熱体間の抵抗値
のバラツキを所定範囲内に調整でき、各発熱体間の抵抗
値のバラツキの小さい精度のよいプリントヘッドを提供
することができる。
【0018】本願発明に係るサーマルプリントヘッドの
製造方法においては、好ましくは上記絶縁基板として、
その基板上に部分グレーズが形成されている基板を用い
る。絶縁基板上に部分グレーズを形成することにより、
記録紙に対する圧力集中を高めるとともに、発熱部に蓄
熱性をもたせることがきる。なお、上記絶縁基板上に部
分グレーズに限らず全面グレーズを形成させてもよい。
【0019】本願発明のその他の特徴および利点は、添
付図面を参照して以下に行う詳細な説明によって、より
明らかとなろう。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本願発明の好ましい実施の
形態を、図面を参照して具体的に説明する。
【0021】図1および図2は、アルミナセラミック等
の絶縁基板3上に部分グレーズ4が形成された状態の要
部断面拡大図および平面図である。
【0022】上記部分グレーズ4は、記録紙に対する圧
力集中を高めるとともに、発熱部に蓄熱性をもたせるた
めに、たとえばガラスペーストを用いた印刷・焼成によ
って形成され、焼成時のガラス成分の流動化に起因し
て、滑らかな弓形断面を呈している。
【0023】図3に示すように、絶縁基板3ないし上記
部分グレーズ4の表面には、薄膜状の抵抗体層5が形成
され、この抵抗体層5の上層には導電層6が形成され
る。
【0024】上記抵抗体層5は、アモルファスシリコン
ターゲット上に導電性を有するホウ素等のボロンやリン
を乗せたターゲットのスパッタリングにより成膜され
る。より具体的には、固有抵抗が10Ωcm以下のシリコ
ンターゲット上に導電性を有する上記導電性物質を乗
せ、装置内のアルゴンガス圧が約1.5×10-3Tor
rのもとで(高周波電極)スパッタリングを行い、アモ
ルファスシリコン内に上記不純物をドープすることによ
りアモルファスシリコンを所定の厚み、たとえば500
0Åの厚みの抵抗体層5に形成する。この場合、6イン
チφのシリコンターゲット上に4cm2 のボロン片を乗せ
た状態で上記のスパッタリングを行う。
【0025】好ましくは、上記抵抗体層5の形成後に、
約10-3Torrの減圧下で約300℃で約2時間のア
ニール処理を施す。これにより、上記抵抗体層5の構造
が安定化され、アモルファスシリコン内にドープされた
上記不純物が均一化される。
【0026】また、必要に応じて、たとえば固有抵抗値
が上記抵抗値よりも高いアモルファスシリコンターゲッ
トを用いる場合、あるいは上記抵抗体層5上に酸化膜が
形成されているような場合には、フッ酸等により抵抗体
層5の表面の酸処理を行うことによりオーミック抵抗を
低下させる。
【0027】一方、上記導電層6は、アルミニウム等の
導電性の高い金属等を標準スパッタリング条件(装置内
のアルゴンガス圧が約10-3Torrオーダー)下での
スパッタリングにより上記抵抗体層5に積層することに
より、その厚みが約6000Åに形成される。
【0028】次いで、図4に示すように、導電層6の部
分グレーズ4に対応する位置を薬品等によるパターニン
グを行い、部分グレーズ4の頂部付近の抵抗体層5を表
面に所定面積露出させ、発熱体7を形成させる。図5に
示すように、上記のようにして形成された発熱体7をお
のおの独立して駆動させるために、上記抵抗体層5およ
び上記導電層6に対して部分グレーズ4の幅方向に延び
るスリット8を形成し、回路パターンを形成する。この
とき部分グレーズ4の幅方向に分断された導電層6をそ
れぞれ6aおよび6bとする。なお、上記した発熱体7
およびスリット8の形成順序は上述した順序に限らず、
逆にしてもよい。
【0029】さらに、図6に示すように、上記のように
して形成された発熱体7にKrFエキシマレーザを照射
し、シリコン抵抗体のポリ化を行う。上記エキシマレー
ザの照射は、絶縁基板3を200〜300℃に加熱しな
がら、エネルギ密度100〜300mJ/cm2 で行われ
る。これにより、アモルファスシリコン成膜状態で数M
Ωであった発熱体7が、ポリ化されるとともに、所望の
シート抵抗値を得ることができる。図10は、10Hz
で10ショットのエキシマレーザを上記発熱体7に照射
する場合において、エネルギ密度を変更した場合のシー
ト抵抗値の変化の傾向を表している。上述のようにして
5000Åの厚みに形成されたアモルファスシリコン薄
膜に対して約240mJ/cm2 のエネルギ密度でエキシマ
レーザを照射した場合に飽和してポリ化が完了し、シー
ト抵抗が22Ω/□となる。また、この図から、エネル
ギ密度を選択することにより、ポリ化の程度と、シート
抵抗値を選択することができることが判る。すなわち、
照射エネルギ密度を増加させることにより、シート抵抗
値を下げることができる。
【0030】周知のとおり、サーマルプリントヘッドに
よるカラー印刷を行う場合には、Y(イエロー)、M
(マゼンタ)、C(シアン)、あるいはこれに加えてB
(ブラック)の領域を有する昇華型のインクリボンを用
いて重ね印刷が行われる。このような印刷形態では高速
印刷が必要であるが、高速印刷ほど高温が必要であり、
高温使用するほどヘッドの劣化、すなわち発熱体7の劣
化が激しい。しかしながら、このようにアモルファスシ
リコンのポリ化を行うことにより発熱体7の組織が熱に
対して安定化し、発熱体7の耐電力性が増す。このこと
により、カラー印刷等の高速印刷においてプリントヘッ
ドが高温化される場合にも、従来に比べてプリントヘッ
ドの劣化が低減し、プリントヘッドの寿命が長くなる。
【0031】上記のようにポリ化形成された各発熱体7
は、図5に示すように、矩形ドット状を有し、部分グレ
ーズ4の長手方向に配列される。上記ように配列された
各発熱体7は、各発熱体7毎にその抵抗値が測定され、
最も抵抗値の高い発熱体7に合わせて許容されるバラツ
キの範囲にまで発熱体7のトリミングが行われる。
【0032】上記トリミングは、超低エネルギ密度のK
rFエキシマレーザをトリミングすべき各発熱体7の面
積の全部あるいは一部を選択して照射することによりお
こなわれ、増加させるべき抵抗値に応じてその照射時
間、照射面積、エネルギ密度およびショット数が選択さ
れる。なお、エネルギ密度は、300〜1000mJ/cm
2 が好適であり、照射面積の調整は、図7に示すような
マスク28に設けられたスリット面積を調整することに
より行われる。図11は、ポリシリコンにエキシマレー
ザを照射した場合の抵抗値の変化の傾向を示している。
この図から判るように、たとえば500mJ/cm2 のエネ
ルギ密度の場合、10%程度の抵抗値変化率が得られ
る。1000mJ/cm2 のエネルギ密度の場合、25〜3
0%程度の抵抗値変化率が得られる。700mJ/cm2
エキルギ密度の場合、ショット回数により、8〜20%
の抵抗値変化率が得られる。したがって、エネルギ密度
とショット回数を選択することにより、所望の抵抗値変
化率が得られ、さらには、照射面積を選択することによ
り、さらにきめ細かな抵抗値調整が可能となる。
【0033】なお、KrFエキシマレーザを用いたシリ
コン抵抗体のポリ化および各発熱体7の抵抗値の調整は
同一工程で行われる。
【0034】上記のような方法により、各発熱体7の抵
抗値のバラツキを所望の範囲にまで抑制することが可能
になる。カラー印刷を行う場合、各色の配合割合が僅か
に変化しただけでも、色調が大きく変わるのであるが、
サーマルプリントヘッドを構成する複数の発熱体の抵抗
値が所定範囲に抑制できれば、同一条件で各発熱体を駆
動しても、発生する印字エネルギが発熱体ごとに異なっ
てしまうこともなくカラー印刷の品位が著しく向上す
る。
【0035】次いで、図8に示すように、上記発熱体7
が酸化しないように、たとえばSiO2 からなる耐酸化
層9、さらに上記耐酸化層9に、たとえばTa2 5
るいはSi3 4 からなる保護層10をスパッタリング
により積層する。また、回路パターンを形成するスリッ
ト8には金属、たとえば金等のメッキを施す。このよう
にして発熱体7が形成された基板は最終組み立て工程に
よりサーマルプリントヘッドとして組み立てられる。
【0036】上記構成のサーマルプリントヘッドの動作
を以下に示す。図5に示すように、各発熱体7の左方に
位置する各導電層6aは、それぞれ各発熱体7に対する
個別電極として機能し、各発熱体7の右方に位置する各
導電層6bは、相互に接続しており、共通電極として機
能する。駆動IC(図示せず)の出力パッドからの電流
は、上記駆動ICの制御の下に各個別電極6aに送ら
れ、発熱体7を介して共通電極6bに送られる。この
時、各発熱体7に発生するジュール熱によって発熱体7
は発熱する。インクリボンの場合、インクリボンに発熱
している発熱体7を接触させ、インクリボンのインクを
昇華させ、昇華されたインクを記録紙に転写することに
より印字を行う。
【0037】図9は、シリコン抵抗体のポリ化および発
熱体7の抵抗値調整を行うための装置20の一例の概略
構成図である。精密駆動可能なXYZステージ21上に
は、上記したように発熱体7が形成された段階の薄膜型
サーマルプリントヘッドの中間品がワークWとして設置
される。このワークW上に、縮小投影レンズ22からの
エキシマレーザ光が照射される。レーザ光は、ガス供給
装置23に接続されたレーザ発振器24によって発振さ
れる。レーザ発振器24によって発振されたエキシマレ
ーザの発振パルス周波数、照射パルス等は、制御部によ
って制御可能である。レーザ発振器24によって発振さ
れたレーザ光は、整光光学系25、可変アッテネータ2
6を介して進むとともに、反射ミラー27によって方向
を変えられ、上記縮小投影レンズ22に導入される。そ
して、この例では、上記整光光学系25と反射ミラー2
7との間に、マスク28が介装されている。このマスク
28は、上記発熱体7の表面にレーザを照射するべき選
択された領域と対応した窓孔を有するものである。上記
反射ミラー27の上方には、光源29からの照射光によ
って照明されたワークWを監視するための光学系30が
配置されている。なお、図示は省略するが、ワークWと
しての薄膜型サーマルプリントヘッド上の抵抗値調整を
するべき発熱体7の抵抗値は、所定のプローブを個別電
極および共通電極に接触させることにより監視される。
なお、上記マスク28は、ワークWと縮小投影レンズ2
2との間の適当な位置に配置することもできる。
【0038】XYZステージ21を駆動してワークWと
しての上記薄膜型サーマルプリントヘッド1を発熱体7
の配列方向にステップ送りしつつ、各発熱体7にエキシ
マレーザを照射する。発熱体7の抵抗値の調整の手法
は、前述したようにレーザの照射面積および位置を変え
る方法がある。また、図9に示す構成では、ワークWを
ステップ送りして各発熱体7の抵抗値調整を行うが、ワ
ークWを固定し、縮小投影レンズ22をステップ送りし
てシリコン抵抗体のポリ化および各発熱体7の抵抗値調
整を行うようにすることもできる。
【0039】もちろん、この発明の範囲は上述した実施
形態に限定されるものではない。たとえば、エキシマレ
ーザのガスとしては、上記のようにKrFのほか、Ar
FあるいはXeClを選択することができるのはもちろ
んである。また、薄膜型サーマルプリントヘッドの発熱
部の形態も、図に示したような部分グレーズを有する形
式のほか、全面グレーズ上に発熱体を配列する形式のも
の、あるいは、個別電極パターンとして、いわゆる折り
返しパターンを有するものがあり、これらについても、
同様にシリコン抵抗体のポリ化および適正な抵抗値調整
を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】絶縁基板上に部分グレーズを施した状態の要部
断面拡大図である。
【図2】絶縁基板上に部分グレーズを施した状態の平面
図である。
【図3】部分グレーズを施した絶縁基盤上に抵抗体層お
よび導電層を積層した状態の要部断面拡大図である。
【図4】導電層の一部のパターニング行い発熱体を形成
し、回路形成のためのスリットを形成した状態の要部断
面拡大図である。
【図5】導電層の一部のパターニング行い発熱体を形成
し、回路形成のためのスリットを形成した状態の平面図
である。
【図6】エキシマレーザ照射によるシリコン抵抗体のポ
リ化を表す図である。
【図7】エキシマレーザ照射による発熱体の抵抗値調整
を表す図である。
【図8】発熱体形成後に耐酸化層および保護層を積層し
た状態の要部断面拡大図である。
【図9】シリコン抵抗体のポリ化および発熱体の抵抗値
調整を行うための装置の一例を示す概略構成図である。
【図10】アモルファスシリコンをエキシマレーザ照射
によってポリ化する場合の照射エキルギ密度によるシー
ト抵抗値の変化傾向を表すグラフ。
【図11】ポリシリコンにエキシマレーザを照射して抵
抗値調整を行う場合の照射エネルギ密度とショット回数
による抵抗値変化率の傾向を表すグラフ。
【符号の説明】
3 絶縁基盤 4 部分グレーズ 5 抵抗体層 6 導電層 7 発熱体

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 絶縁基板上にシリコン薄膜抵抗体を形成
    させる工程と、上記シリコン薄膜抵抗体上に導電層を形
    成させる工程と、上記シリコン薄膜抵抗体を所定面積露
    出させることにより発熱体を形成させる工程とを少なく
    とも含むサーマルプリントヘッドの製造方法であって、 上記シリコン薄膜抵抗体形成工程は、シリコンと導電性
    を有する他の原子または分子との同時スパッタリングに
    より行われ、 上記発熱体にエキシマレーザを照射することによりシリ
    コン薄膜抵抗体をポリシリコン薄膜抵抗体にする工程を
    含むことを特徴とする、サーマルプリントヘッドの製造
    方法。
  2. 【請求項2】 上記シリコン薄膜形成後に絶縁基板およ
    びシリコン薄膜抵抗体にアニール処理を施す工程を含
    む、請求項1に記載のサーマルプリントヘッドの製造方
    法。
  3. 【請求項3】 上記アニール処理工程後に上記シリコン
    薄膜抵抗体表面の酸処理を行う工程を含む、請求項2に
    記載のサーマルプリントヘッドの製造方法。
  4. 【請求項4】 上記発熱体にエキシマレーザを照射する
    ことによりポリシリコン薄膜抵抗体の抵抗値調整工程を
    含む、請求項1ないし3のいずれかに記載のサーマルプ
    リントヘッドの製造方法。
  5. 【請求項5】 上記絶縁基板として、その基板上に部分
    グレーズが形成されている基板を用いる、請求項1ない
    し4のいずれかに記載のサーマルプリントヘッドの製造
    方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN105140105A (zh) * 2015-08-05 2015-12-09 大连大学 一种高压阻特性硼掺杂多晶硅薄膜及其制备方法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN105140105A (zh) * 2015-08-05 2015-12-09 大连大学 一种高压阻特性硼掺杂多晶硅薄膜及其制备方法

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