JPH0929035A - 除塵装置 - Google Patents

除塵装置

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JPH0929035A
JPH0929035A JP7183980A JP18398095A JPH0929035A JP H0929035 A JPH0929035 A JP H0929035A JP 7183980 A JP7183980 A JP 7183980A JP 18398095 A JP18398095 A JP 18398095A JP H0929035 A JPH0929035 A JP H0929035A
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filter
casing
dust
heater
chamber
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Withdrawn
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JP7183980A
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English (en)
Inventor
Mikio Tateiwa
幹雄 立岩
Seiji Okubo
精二 大久保
Takashi Kakinuma
隆 柿沼
Tadatoshi Ishigaki
忠利 石垣
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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  • Processes For Solid Components From Exhaust (AREA)
  • Filtering Materials (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 フィルタの交換を容易にすると共に、高温ガ
スに起因する応力をケーシングに生じさせない。 【解決手段】 ケーシング1の各室3a〜3eには、ヒ
ータ4及びフィルタ部材5−1,5−2を一体に組み込
んだフィルタパック30が備えられている。フィルタパ
ック30は蓋22a〜22eを外した上面開口から入れ
られ、フランジ部31が係止部21a〜21eに係止す
ることにより保持される。ヒータ4の加熱によりフィル
タ部材5−1,5−2の再生を行うが、加熱した高温ガ
スは、断熱材で囲まれた筒状体32の内部空間及び室の
上部空間にのみ存在し、ケーシングブロック20a〜2
0eには触れない。よってケーシングブロック20a〜
20eには熱による応力は生じない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、フィルタの交換が
容易にできると共に、再生時の熱による応力がケーシン
グに発生せずケーシングの強度を保持することができる
ように工夫した除塵装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ボイラ装置やごみ焼却炉などから出され
る排ガス中には煤塵が含まれている。そこで大気汚染を
防止するため、上記ボイラ装置等には煤塵を除去(捕
集)する除塵装置が設けられている。
【0003】ボイラ装置などに利用される従来の除塵装
置としては、次のようなものが知られている。 (1)遠心力集塵器 この遠心力集塵器では、遠心力を利用して排ガスに大き
な加速度(旋回速度)を与え、煤塵をガスから分離する
ものであり、実用的なものとしてはサイクロン式集塵器
が知られている。なお、サイクロン式集塵器で代表され
る遠心力集塵器では、遠心力を利用して除塵するため、
ガス中に含まれる煤塵等の粒子径がある程度以上大きく
なければ、煤塵を捕集することができない。
【0004】(2)濾過式集塵器 濾過式集塵器は、テフロン繊維やガラス繊維を使った濾
布で排ガスを濾過して煤塵を捕集するものであり、バグ
フィルタとして知られている。この濾過式集塵器では、
集塵室が複数に分かれており、集塵されたダストの払い
落としは、各室ごとに順次行なわれる。払い落し方法と
しては、機械振動式,逆圧払い落し式,パルスジェット
式などがある。なおバグフィルタでは、バグを通過する
ガス流速を非常に遅くする必要があり、またきわめて多
くのバグを必要とする。
【0005】(3)電気集塵器 電気集塵器では、放電極周辺のコロナ放電を利用してガ
ス中の煤塵粒子に電荷を与え、この帯電粒子にクーロン
力を作用させて集塵極に煤塵を吸引捕集する。なお、電
気集塵器では、煤塵等の粒子径がある程度以上大きくな
ければ、煤塵を捕集することができず、また大きな電力
を消費する。
【0006】ところで離島などでは、ディーゼル発電設
備により発電している。このディーゼル発電設備では、
ディーゼル機関により発電機を回転させている。上記デ
ィーゼル機関から出る排ガス中にも当然に煤塵が含まれ
ているが、現状ではほとんどの場合ディーゼル発電設備
には除塵装置を備えていない。その理由は次のとおりで
ある。
【0007】ディーゼル機関から出る排ガス中に含まれ
る煤塵の粒子径は極めて小さい(図12参照)のに対
し、遠心力集塵器や濾過式集塵器や電気集塵器は約1
[μm]以上の粒子径の煤塵でないと捕集ができず、こ
れら従来の集塵器を備えても除塵効率がきわめて悪い。
【0008】また除塵効率が悪くても少しでも煤塵排出
量を減らそうとして、仮に上記従来の集塵器を備えたと
しても、排ガスに大きな流通(通過)抵抗が加わり圧力
損失が大きくなってディーゼル機関の効率が低下したり
(特にバグフィルタを用いた場合)、発電電力を除塵の
ために多く消費したり(特に電気集塵器の場合)すると
いうデメリットがある。
【0009】そこで本願発明者等は、粒子径の小さい煤
塵も捕集でき、しかも、圧力損失や消費電力の少ない除
塵装置を開発し特許出願した(特願平2−1473号:
これを以下「先願」と呼ぶ)。
【0010】ここで先願の除塵装置の概要を、図13を
参照して説明する。同図に示すようにケーシング01内
は仕切板02により仕切られて5つの流路03が形成さ
れている。各流路03にはそれぞれ、入口側(入口ガス
ダクト04側)から出口側(出口ガスダクト05側)に
向い、ダンパ06,ヒータ07及びフィルタ08が順に
備えられている。前記ダンパ06は図示しないモータに
より回転して、流路03を開閉する。前記ヒータ07は
電流が流れて発熱してフィルタ08を再生する。つまり
フィルタ08を加熱して、フィルタ08に捕集された煤
塵(燃料未然分(スス)や潤滑油が飛散して生じたオイ
ルミスト等)を燃焼させる。また前記フィルタ08はセ
ラミック多孔体で形成されている。
【0011】排ガスは入口ガスダクト04からケーシン
グ01内に送られる。排ガス中の煤塵を捕集するには、
ヒータ07に電流を流すことなくダンパ06を開状態に
する。こうすると、排ガスはフィルタ08を通過し、フ
ィルタ08に煤塵が捕集される。フィルタ08を通過し
た排ガスは出口ガスダクト05を介して煙突に送られ
る。
【0012】フィルタ08の再生は、各流路03ごとに
順に位相をずらして周期的に行う。この再生手法を、図
14を参照して説明する。なお各流路03を区別するた
め、ここでは流路に符号03−1,03−2,03−
3,03−4,03−5を付して説明する。
【0013】図14に示すように期間T1 では、流路0
3−1で再生をし、流路03−2,03−3,03−
4,03−5により煤塵の捕集をする。即ち、流路03
−1では、ダンパ06を閉じヒータ07に電流を流して
フィルタ08を加熱してフィルタの再生をし、他の流路
03−2,03−3,03−4,03−5では、ダンパ
06を開けヒータ07に電流を流すことなくフィルタ0
8により煤塵の捕集をする。期間T2 では流路03−2
で再生をし、他の流路で煤塵捕集をし、期間T3 では流
路03−3で再生をし他の流路で煤塵捕集をし、以降同
様に、1つの流路で再生をしつつ他の流路で捕集をす
る。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】ところで再生をしてい
る流路03はヒータ07により加熱しているため、再生
をしている流路03の温度は、再生をしていない他の流
路03の温度よりも高く、両者間には大きな温度差があ
る。このためケーシング1のうち再生している流路03
を囲う面は、他の流路03を囲う面に比べて大きく熱膨
張し、ケーシング1の寸法が部分的に歪んで変形してし
まう。しかもこのような熱膨張差に起因する寸法歪が生
じる部分は、再生する流路が移行していくのに応じて移
行していく。つまり期間T1 では流路03−1まわりの
ケーシング01が大きく熱膨張し、期間T2 では流路0
3−2まわりのケーシング02が大きく熱膨張するとい
うごとく、大きく熱膨張する部分が順次・周期的にずれ
ていき、大きく熱膨張する部分と他の部分との境に大き
な応力が作用する。この熱膨張差による応力がケーシン
グ01に繰り返し作用するとケーシング01が応力疲労
して強度が低下するおそれがあったが、従来ではこのよ
うな問題に対して何も対策を施こしていなかった。
【0015】またフィルタ08は破損や閉塞等が発生し
た場合に新たなものと取り換えなくてはならないが、従
来では今まで使用していたフィルタ08を水平方向に引
き出し、新たなフィルタ08を水平方向に送って取り付
けていた。しかし、大きくて重いフィルタ08を水平方
向に移動させるのは重労働で難しい作業であった。
【0016】本発明は、上記従来技術に鑑み、熱膨張差
に起因する大きな応力がケーシングに加わることなく、
且つ、フィルタの交換が容易にできる除塵装置を提供す
ることを目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成する本発
明の構成は、下方から上方に向い排ガスを流通させる複
数の室を有すると共に各室の中に係止部を備えたケーシ
ングと、各室の上面を塞ぐ開閉自在な複数の蓋と、上面
及び下面が開口すると共に外周面にフランジ部が形成さ
れた筒状体の中に、通電することにより発熱するヒータ
及びセラミック多孔体でなるフィルタを備えてなり、前
記蓋を外した室の上面から室内に入れられて前記フラン
ジ部が前記係止部に係止した位置で各室内に保持されて
いる複数のフィルタパックと、でなることを特徴とす
る。
【0018】また本発明の構成は、前記蓋,前記筒状体
及び前記フランジ部の各外面を断熱部材で覆い、且つ各
室の内壁面のうち前記係止部よりも上方に位置する面に
は断熱部材を備えたことを特徴とする。
【0019】本発明では、フィルタ及びヒータを一体的
に備えたフィルタパックを、各室の上面から出し入れし
て、フィルタパックの交換ができる。また高温ガスは、
断熱部材による空間にのみ存在し、ケーシングには直接
触れることはない。
【0020】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施例を、図面に
基づき詳細に説明する。
【0021】図1は、本発明の実施例に得る除塵装置
を、一部破断して示す斜視図である。この除塵装置で
は、ケーシング1内に垂直方向に4枚の仕切板2を備
え、ケーシング1内に5つの室3a〜3eを形成してい
る。各室3a〜3eは垂直方向に延びておりその中には
それぞれヒータ4(詳細後述)及びフィルタ5(詳細後
述)を備えている。なおケーシング1内の上部には、断
熱構造を施こしているが、その詳細は後述する。
【0022】各室3a〜3eの下部の前方側にはそれぞ
れ入口ガスダクト6a〜6eが連通しており、各入口ガ
スダクト6a〜6e内には、モータ7a〜7eの駆動に
より開閉する入側ダンパ8a〜8eが備えられている。
また各室3a〜3eの上部の後方側にはそれぞれ出口ガ
スダクト9a〜9eが連通しており、各出口ガスダクト
9a〜9e内には、モータ10a〜10eの駆動により
開閉する出側ダンパ11a〜11e(なお図では11b
〜11eは見えていない)が備えられている。そしてデ
ィーゼル機関などから出た排ガスは、入口ガスダクト6
a〜6eを介して各室3a〜3eに導びかれ、各室3a
〜3eを下方から上方に向い通過した後、出口ガスダク
ト9a〜9eを介して排出され、煙突に送られる。
【0023】前記フィルタ5は、図2に示すように、2
枚のフィルタ部材5−1,5−2を合掌配置した構造、
即ち上辺が連結されると共に下辺に向うに従い両者間の
隙間が漸増するように開いた構造となっている。そして
各フィルタ部材5−1,5−2は、枠材5aにセラミッ
ク多孔体5bを組み込んだ構成となっている。このセラ
ミック多孔体5bは、コージェライト(2MgO・Al
2 3 ・5SiO2 )とアルミナ(Al2 3 )の混合
物であり、1インチ当りに10〜15個の孔を有し、空
孔率が高い(空孔率は80〜90%)。またセラミック
多孔体5bの厚さ(排ガスが通過していく方向の長さ)
は40〜60[mm]としている。
【0024】室3a〜3e内を流通する排ガス(ディー
ゼル機関から出た排ガス)の流速は0.5〜2[m/
秒]と速いが、セラミック多孔体5bは三次元骨格構造
となってその空孔率が大きいので圧力損失は少ない。ま
たセラミック多孔体5bの孔の径は数[mm]と大きい
がセラミック多孔体5bの厚さが40〜60[mm]あ
り且つ連続する気孔による流通経路が複雑なので、ミク
ロンオーダの煤塵を捕集することができる。結局、一方
を良好にすると他方が悪化する関係にある圧力損失と捕
集効率とを勘案して、両特性が良好になるようにセラミ
ック多孔体5bの空孔率と厚さを決定した。なおここで
付言すると、バグフィルタでの排ガスの流速は、1〜2
[m/分]程度と、きわめて遅い。
【0025】また図3に示すように、フィルタ部材5−
1,5−2とでなす角度θを、10〜30°にした。こ
のようにすることにより、フィルタ5の総面積が、室の
横断面積に対して広くなり、圧力損失の軽減に寄与す
る。なおフィルタ5はフィルタパックに一体的に組み込
まれているが、フィルタパックの構成については後述す
る。
【0026】更に図3に示すように、前記ヒータ4はフ
ィルタ5の下方位置で三角形配置されている。このヒー
タ4に電流を通すとヒータ4が加熱し、ヒータの輻射熱
がセラミック多孔体5bに当たると共に、加熱された空
気が立ち昇ってセラミック多孔体5bの内部にまで侵入
する。これによりセラミック多孔体5bが加熱し再生が
できる。なお再生動作をするタイミングについては後述
する。
【0027】なお図4に示すように、ヒータ4をフィル
タ5の下方位置で6本配列とするようにしてもよい。三
角配列(図3)や6本配列(図4)としたヒータ4に
は、三相交流電流を供給する。
【0028】ヒータ4の構成は、図5に示すようになっ
ている。即ち外筒4a内に発熱体4bを収納しており、
この発熱体4bは複数のディスク4cを貫通する状態で
支持されている。またディスク4cの相互間にはスペー
サ4dを備え、外筒4aの開口端(図では左端)は耐火
耐熱材4eによりシールされている。そしてリード線4
fを介して発熱体4bに給電をすることにより発熱体4
bが発熱する。このヒータ4は、後述するフィルタパッ
クに一体的に取り付けられている。
【0029】ここでケーシング1内の断熱構造及びフィ
ルタパックの構成を、図6〜図10を参照して説明す
る。このケーシング断熱構造及びフィルタパックが本発
明のポイントとなる部分である。
【0030】図6に示すように、ケーシング1は仕切板
2により仕切られることにより、各室3a〜3eを形成
するケーシングブロック20a〜20eに分割されてい
る。この独立した各ケーシングブロック20a〜20e
内の側壁には係止部21a〜21eが形成されている。
そしてフィルタパック30は、そのフランジ部31が、
係止部21a〜21eに係止することにより、各ケーシ
ングブロック20a〜20e内に収納・保持されてい
る。収納しているときには、ボルトによりフランジ部3
1と係止部21a〜21eを締着している。
【0031】フィルタパック30の交換をするときに
は、まず蓋22a〜22eを開けフランジ部31と係止
部21a〜21eとを締着しているボルトを緩め、今ま
で使用していたフィルタパック30(後述するようにこ
の中にフィルタ及びヒータが組み込まれている)をクレ
ーンで吊り上げて取り出す。次に新たなフィルタパック
30をクレーンで吊り、ケーシングブロック20a〜2
0eの上方から下方に向けて下げていき、フランジ部3
1を係止部21a〜21eに係止させる。そしてフラン
ジ部31と係止部21a〜21eとをボルト付し、蓋2
2a〜22eを閉じる。このようなクレーンによるフィ
ルタパック30の吊り上げ・吊り下げ作業は容易であ
り、フィルタパック30の交換は容易にできる。またフ
ランジ部31と係止部21a〜21eとのボルト付は、
蓋22a〜22eを外した上面開口から容易にでき、こ
のフランジ部31と係止部21a〜21eのシールが確
実にできる。
【0032】前記蓋22a〜22bは断熱材(例えばフ
ァインセラミック)で内面をおおわれている。またケー
シングブロック20a〜20eの内側壁のうち、係止部
21a〜21eよりも上方に位置する面には、断熱部材
23a〜23eが備えられている。
【0033】フィルタパック30は、斜視図である図7
(但しヒータは省略してある)、図7のA−A断面であ
る図8、図7のB−B断面である図9、ビームを抽出し
た斜視図である図10に示すような構成となっている。
即ち、上面及び下面が開放した四形筒状の筒状体32の
外周面にはフランジ部31が備えられており、筒状体3
2及びフランジ部31は断熱材でおおわれている。この
筒状体32の中には3本の支持ビーム33,34,35
が備えられている。つまり支持ビーム33は、その両端
が筒状体32の前壁32a及び後壁32bに固定されて
おり、筒状体32の中の上部位置に占位している。支持
ビーム34は、断面コ字状になっており、その両端が前
壁32a及び後壁32bに固定されており、筒状体32
の中の下部位置で側壁32cに沿い占位している。支持
ビーム35は、断面コ字状になっており、その両端が前
壁32a及び後壁32bに固定されており、筒状体32
の中の下部位置で側壁32dに沿い占位している。
【0034】一方、前壁32aの内側面には、断面コ字
状のガイドレール36a,36bがハ字状の配列で備え
られている(図7参照)。また後壁32bの内側面に
は、断面コ字状のガイドレール37a,37bがハ字状
の配列で備えられている。
【0035】フィルタ5のフィルタ部材5−1は、その
両端がガイドレール36a,37aで支持されつつ上方
から下方に向い斜めに差し込まれ、下端が支持ビーム3
4で支持されている。同様に、フィルタ部材5−2は、
その両端がガイドレール36b,37bで支持されつつ
上方から下方に向い斜めに差し込まれ、下端が支持ビー
ム35で支持されている。更に、フィルタ部材5−1,
5−2の頂部は、支持ビーム34とボルト部材38と支
持板39(図9参照)により固定されており、フィルタ
部材5−1,5−2の頂部と支持板39の間にはシール
材40を充填している。
【0036】更に3本のヒータ4は、図8,図9に示す
ように、その一端が筒状体32の前壁32aで支持さ
れ、その他端が後壁32bで支持されている。
【0037】結局、フィルタパック30にはフィルタ5
及びヒータ4が一体的に組み付けられている。
【0038】次に本実施例の除塵装置の運転方法につい
て、図11を参照して説明する。
【0039】図11において始動期間T1 (例えば30
分)、つまりディーゼル機関から出た排ガスが除塵装置
に流入されはじめた時点から一定時間では、ダンパ6a
〜6e,9a〜9eをすべて開状態とすると共に、各室
3a〜3eに備えたフィルタパック30のヒータ4すべ
てを非通電状態とする。これにより各室3a〜3eに備
えたフィルタパック30のフィルタ5により煤塵の捕集
ができる。
【0040】排ガスの温度は、ディーゼル機関の運転状
況によっても異なるが、200〜500℃となってい
る。このため期間T1 において、各室3a〜3eのヒー
タ4は、高温の排ガスによって加熱され吸湿部も完全に
乾燥される。つまりヒータ4のうちスペーサ4dや耐火
耐熱材4e(図5参照)は吸湿しやすいが、期間T1
おいて排ガスにより完全に乾燥される。よって、その後
にヒータ4に通電をした場合に、高い絶縁耐力を保持で
きる。結局、始動期間T1 では、煤塵捕集と乾燥運転を
同時に行なう乾燥・捕集運転が行なわれる。
【0041】なお期間T1 より前の期間、即ち排ガスを
通していないときでも、ヒータ4に微弱電流を流して吸
湿を防止するようにしてもよい。
【0042】期間T2 (30分〜1時間)では、室3a
に備えたフィルタ5の再生をする。つまりダンパ8a,
11aを閉じて室3aのヒータ4に通電をして室3aの
フィルタ5を加熱し、これに付着した煤塵を燃焼させ
る。このときフィルタ5の上方に温度センサ(図示省
略)を備えておき、フィルタ5の上方(室3aの上方空
間)の温度が、設定温度(例えば600℃)を越えない
ように、理想的には500〜550℃の温度範囲に入る
ようにヒータ4に流す電流値をフィードバック制御して
いる。
【0043】なおモータ7a,10aを駆動してダンパ
8a,11aを全閉状態としても、わずかの隙間があ
る。つまり全開状態を開度100[%]としたとき、ダ
ンパ全閉状態としても開度で示すと数[%]だけ開いて
いる。よってダンパ8a,11aを全閉状態としていて
も、ダンパ8aの隙間を介して排ガス(200〜500
℃)が入口ガスダクト6aから室3a内にリークしてく
ると共に、ダンパ11aの隙間を介して室3a内の空気
が出口ガスダクト9aにリークしてくる。また、期間T
2 の全期間にわたって室3aのヒータ4に通電をしてい
てもよいが、期間T2 のうち一部の期間だけヒータ4に
通電をするようにしてもよい。要は、フィルタ5に付着
した煤塵が完全に燃焼する時間だけヒータ4に通電をす
ればよい。
【0044】なおまた上記実施例では、各室ごとに入側
ダンパ及び出側ダンパを備えていたが、各室に対し入側
ダンパか出側ダンパの一方のみを備え、再生時に一方の
ダンパを閉じて加熱・再生するようにしてもよい。
【0045】期間T2 における煤塵の捕集は、室3b,
3c,3d,3eのフィルタ5により行なっている。こ
のとき室3b,3c,3d,3eのヒータ4は非通電状
態としている。結局期間T2 では、再生と捕集を行う再
生・捕集運転が行なわれる。
【0046】期間T3 (1〜3分)では、再生の完了し
た室3aのフィルタ5に残った少量の灰分(煤塵が燃焼
して残った成分)を吹き飛ばすため、スートブロー運転
をする。即ち、各室3a〜3eのヒータ4全てを非通電
状態にして、ダンパ8a,11aを開き、ダンパ8b,
8d,8c,8e,11b,11d,11c,11eを
閉じる。このようにすると室3aのみに排ガスが流通
し、室3a中の排ガスの流通速度が速くなり、室3aの
フィルタ5に付いていた灰分が吹き飛ばされる。このよ
うにすることをスートブロー運転という。このように灰
分を吹き飛ばすことにより、以降に行う煤塵の捕集を効
果的に行うことができる。この期間T3 における煤塵の
捕集は、室3aのフィルタ5により行なう。
【0047】期間T4 では、室3bのフィルタ5の再生
を行い、室3a,3c,3d,3eのフィルタ5により
煤塵の捕集をする。期間T5 では、室3bのフィルタ5
に残った灰分を吹き飛ばすスートブロー運転をし、室3
bのフィルタ5により煤塵の捕集をする。
【0048】以降、室を順次シフトしつつ再生→スート
ブローを周期的に行う。
【0049】なお図11に示す運転状態では、再生動作
をしたら必ずその直後にスートブロー運転をしていた
が、再生動作を所定回数(この回数はオペレータにより
任意に設定する)行なった後にスートブロー運転をする
ようにしてもよい。
【0050】上述した運転の中で加熱・再生をする場
合、例えば期間T2 では、ケーシングブロック20aの
蓋22a、フィルタパック30の筒状体32及びフラン
ジ部31は、すべて断熱材でおおわれており(図6参
照)、ヒータ4により加熱されて高温(500〜600
℃)となったガスはこれら断熱材による断熱部材(22
a,23a,31,32)で囲まれた空間にのみ存在す
ることになり、高温(500〜600℃)のガスがケー
シングブロック20aのうち蓋22aを除く部分に触れ
ることはない。つまり筒状体32の内部空間及び室3a
のうちの上部空間のみが高温となり、ケーシングブロッ
ク20a(蓋22aは除く)は高温ガスに触れることは
ない。したがってこのような加熱・再生時であってもケ
ーシングブロック20a(蓋22aを除く)には、ディ
ーゼル機関から出された低温(200〜500℃)のガ
スによる熱伝導があるだけであり、ケーシングブロック
20aには熱膨張差による応力が発生することはなく、
ケーシングブロック20aの強度は充分に保持される。
【0051】期間T4 ,T6 ,T8 では、他の室3b〜
3eでも加熱・再生をするが、このときにも同様にし
て、断熱部材(22b〜22e,23b〜23e,3
2,31)により断熱することによりケーシングブロッ
ク20b〜20eに熱膨張差による応力が発生すること
はない。かくて、ケーシング1(ケーシングブロック2
0a〜20e)の強度が保持される。
【0052】なお本実施例では、図6に示すように、ケ
ーシング1が複数の独立したケーシングブロック20a
〜20eに分割されているが、一体型のケーシングの中
を仕切板で分けただけで各室を形成したタイプのもので
も、同様な断熱部材(22a〜22e,23a〜23
e,31,32)による断熱構造を備えることにより、
高温(500〜600℃)のガスを断熱部材で囲った空
間にのみ存在させて、一体型のケーシングに熱膨張差に
よる応力を発生させないようにすることができる。つま
り、一体型のケーシングの場合には、上述した断熱構造
を備えていないと、加熱・再生をした室まわりのケーシ
ング部材と、加熱をしていない室まわりのケーシング部
材との境に、熱膨張差による大きな応力が作用する。し
かし上述した断熱部材(22a〜22e,23a〜23
e,32,31)による断熱構造を備えることにより、
ケーシング(蓋は除く)には高温ガス(500〜600
℃)は触れることなく、熱膨張差による応力が一体型の
ケーシングに発生することはなく、ケーシングの強度を
保持できる。
【0053】なお上述した実施例の除塵装置は、ディー
ゼル機関から出た排ガスのみならず、ボイラ装置やごみ
焼却炉などから出る排ガスの煤塵を捕集・除却するのに
も利用することができることは勿論である。
【0054】
【発明の効果】以上実施例と共に具体的に説明したよう
に、本発明によれば、ヒータ及びフィルタを筒状体に一
体に備えたフィルタパックを構成し、このフィルタパッ
クを室の上面から出し・入れして取り換えることができ
るようにしたので、フィルタ及びヒータを含めたフィル
タパックの交換が容易・迅速にできる。
【0055】また室の上部空間を囲む面及びフィルタパ
ックの筒状体を断熱構造としたため、再生時にヒータに
より加熱されて高温となった排ガスがケーシングに直接
触れることはなく、ケーシングには熱膨張差による応力
は発生せず、ケーシングの強度を保持でき安全性が高ま
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に係る除塵装置を一部破断して
示す斜視図。
【図2】フィルタを示す斜視図。
【図3】フィルタ及びヒータを示す正面図。
【図4】フィルタ及びヒータを示す正面図。
【図5】ヒータを示す断面図。
【図6】実施例に係る除塵装置のケーシング及びフィル
タパックを示す断面図。
【図7】実施例に用いるフィルタパックのうちヒータを
除く部分を示す斜視図。
【図8】図7のA−A断面を示す断面図。
【図9】図8のB−B断面を示す断面図。
【図10】実施例のフィルタパックの支持ビームを抽出
して示す斜視図。
【図11】実施例の運転方法を示すタイムシーケンス
図。
【図12】ディーゼル排ガス中の煤塵径とその割合を示
す特性図。
【図13】従来の除塵装置を一部破断して示す斜視図。
【図14】従来の除塵装置の運転方法を示すタイムシー
ケンス図。
【符号の説明】
1 ケーシング 2 仕切板 3a〜3e 室 4 ヒータ 5 フィルタ 5−1,5−2 フィルタ部材 5a 枠材 5b セラミック多孔体 6a〜6e 入口ガスダクト 7a〜7e モータ 8a〜8e 入側ダンパ 9a〜9e 出口ガスダクト 10a〜10e モータ 11a〜11e 出側ダンパ 20a〜20e ケーシングブロック 21a〜21e 係止部 22a〜22e 蓋 23a〜23e 断熱部材 30 フィルタパック 31 フランジ部 32 筒状体 33,34,35 支持ビーム 36a,36b,37a,37b ガイドレール 38 ボルト部材 39 支持板 40 シール材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 F01N 3/02 341 F01N 3/02 341Z (72)発明者 石垣 忠利 神奈川県横浜市中区錦町12番地 三菱重工 業株式会社横浜製作所内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下方から上方に向い排ガスを流通させる
    複数の室を有すると共に各室の中に係止部を備えたケー
    シングと、 各室の上面を塞ぐ開閉自在な複数の蓋と、 上面及び下面が開口すると共に外周面にフランジ部が形
    成された筒状体の中に、通電することにより発熱するヒ
    ータ及びセラミック多孔体でなるフィルタを備えてな
    り、前記蓋を外した室の上面から室内に入れられて前記
    フランジ部が前記係止部に係止した位置で各室内に保持
    されている複数のフィルタパックと、 でなることを特徴とする除塵装置。
  2. 【請求項2】 前記蓋,前記筒状体及び前記フランジ部
    の各外面を断熱部材で覆い、且つ各室の内壁面のうち前
    記係止部よりも上方に位置する面には断熱部材を備えた
    ことを特徴とする請求項1の除塵装置。
JP7183980A 1995-07-20 1995-07-20 除塵装置 Withdrawn JPH0929035A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2019009458A1 (ko) * 2017-07-03 2019-01-10 이상훈 활성탄의 재생과 교체가 가능한 배기가스 정화장치
KR102031494B1 (ko) * 2018-07-25 2019-10-11 주식회사 지엔에스엔지니어링 지하수의 철 및 망간 제거 시스템

Cited By (3)

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WO2019009458A1 (ko) * 2017-07-03 2019-01-10 이상훈 활성탄의 재생과 교체가 가능한 배기가스 정화장치
CN109429488A (zh) * 2017-07-03 2019-03-05 李相勋 能够进行活性碳再生和更换的废气净化装置
KR102031494B1 (ko) * 2018-07-25 2019-10-11 주식회사 지엔에스엔지니어링 지하수의 철 및 망간 제거 시스템

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