JPH09289316A - 半導体装置 - Google Patents

半導体装置

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JPH09289316A
JPH09289316A JP10085896A JP10085896A JPH09289316A JP H09289316 A JPH09289316 A JP H09289316A JP 10085896 A JP10085896 A JP 10085896A JP 10085896 A JP10085896 A JP 10085896A JP H09289316 A JPH09289316 A JP H09289316A
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嘉城 早崎
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正彦 鈴村
Mitsuhide Maeda
光英 前田
Yuji Suzuki
裕二 鈴木
Yoshifumi Shirai
良史 白井
Takashi Kishida
貴司 岸田
仁路 ▲高▼野
Masamichi Takano
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Abstract

(57)【要約】 【課題】電極配線を形成した場合の電界集中による耐圧
低下が少なく高耐圧化が可能な半導体装置を提供する。 【解決手段】半導体基板1上に絶縁層2を介して半導体
層3が形成され、半導体層3内に、ドレイン領域6とP
形のウェル領域5とが離間して形成され、ウェル領域5
内にソース領域4が形成されている。ウェル領域5上に
は絶縁ゲート7が絶縁膜8を介して形成され、ドレイン
領域6上にはドレイン電極61が形成されている。ソー
ス領域4及びウェル領域5はドレイン領域6との距離が
略一定になるようにドレイン領域6の周囲に絶縁領域1
5を除いて形成されている。絶縁領域15上にドレイン
電極配線61aが配設されている。絶縁領域15は、ド
レイン電極配線61a下方の絶縁膜8、ポリシリコン1
4、絶縁膜13、絶縁層2によって構成している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体装置に関
し、特に電力変換用集積回路に用いられるパワー半導体
装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、パワーICの高耐圧化に伴い、素
子間を絶縁層によって完全に分離できるSOI(Sil
icon on Insulator)構造を利用した
パワー半導体装置が注目されている。従来、この種のパ
ワー半導体装置のひとつとして、図30に示すような横
型2重拡散MOS電界効果トランジスタ、所謂LDMO
SFET(Lateral Double Diffu
sed MOSFET)が知られている。ここで、図3
0(a)はLDMOSFETの平面図を、図30(b)
は図30(a)のX−X’断面図を、図30(c)は図
30(a)のY−Y’断面図を示す。
【0003】このLDMOSFETは、単結晶シリコン
からなる半導体基板1の一表面上に絶縁層(所謂埋め込
み酸化膜)2を介してN形の半導体層3が形成され、半
導体層3の主表面側で半導体層3内に、N形(N+ 形)
のドレイン領域6とP形のウェル領域5とが離間して形
成され、ウェル領域5内の主表面側にN形(N+ 形)の
ソース領域4が形成されている。ここで、ドレイン領域
6とウェル領域5とは所定の耐圧を保持できるような距
離だけ離間して形成されている。ウェル領域5上には、
ドレイン領域6とソース領域4との間で半導体層3内を
流れる主電流を制御する(ウェル領域5の主表面側に所
謂チャネルを形成するための)絶縁ゲート7が絶縁膜8
を介して形成され、ドレイン電極6上にはドレイン電極
61が、ソース領域4上にはソース電極(図示せず)
が、絶縁ゲート7にはゲート電極(図示せず)が、それ
ぞれ形成されている。ここで、ドレイン領域6の平面形
状は外周が略平行な2つの直線部を有する長円状の形状
(図30(a)に示すドレイン電極61の平面形状と同
様の形状)に形成され、ソース領域4はドレイン領域6
との距離が略一定になるように、2つの直線部と直線部
同士を繋ぐ2つの円弧部とを有する形状に形成されてい
る(以下、このようなLDMOSFETをracetr
ack形状のLDMOSFETとも称す)。
【0004】ところで、上記racetrack形状の
LDMOSFETでは、大電流を流すためには所謂ゲー
ト幅を大きくする必要があり、一般的には図32に示す
ようにracetrack形状のLDMOSFETを複
数(n)個隣接して配置して、各LDMOSFETのド
レイン電極611 〜61n 、ソース電極、ゲート電極同
士を全て半導体層3の主表面で接続し、同時に動作する
一群のLDMOSFETを構成したり、図33に示すよ
うに、平面形状が略櫛形のLDMOSFETを構成した
りしている。
【0005】ここで、図33に示す構造では、ドレイ
ン、ソース、ゲートの各領域がそれぞれ連続して形成さ
れているので、配線に特別な配慮が不要であるという利
点を有するが、所定の耐圧(例えば、所謂RESURF
条件で決まる耐圧)を維持するためには各曲線部の曲率
を適正に設計する必要があり、このために(素子が形成
されない)不要な領域11の面積が大きくなり、面積効
率が悪いという欠点がある。また、素子形成領域(所謂
分離島)が、ソース領域が内接する四角形状の形状に形
成されているから、不要な領域11が存在することによ
って半導体層3からなる素子形成領域の面積が大きくな
り、絶縁層2を介して半導体層3と半導体基板1との間
に形成される寄生容量が大きくなって、その結果、LD
MOSFETのスイッチング時間が長くなってしまう。
これに対し、図32に示す構造は、各racetrac
k形状のLDMOSFET間では耐圧を維持するための
曲率を考慮する必要がなく、不要な領域が生じないの
で、面積効率が良く且つスイッチング時間が短いLDM
OSFETを構成することができる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、図32に示
す構造では、各LDMOSFETの全ての電極を半導体
層3の主表面上で並列配線する必要があり、また、複数
のパワーLDMOSFETを用いた回路ブロックを1チ
ップに集積する構造でも、各LDMOSFETの全ての
電極を半導体層3の主表面上で配線する必要がある。こ
のためracetrack形状のLDMOSFETの中
心電極(この場合はドレイン電極61)に電気的に接続
されたドレイン電極配線61aが外部まで(つまり、ソ
ース領域4及びウェル領域5上を横切るように)延設さ
れる。ここで、ドレイン電極61とドレイン電極配線6
1aとは一体形成している。
【0007】しかしながら、図30に示すracetr
ack形状のLDMOSFETは、所定の耐圧が得られ
るように、半導体層3の寸法や濃度が設計されている
(1つの設計基準として例えばRESURF条件を満足
するように設計されている)にもかかわらず、半導体層
3の主表面上に絶縁膜8を介してドレイン電極配線61
aを形成すると、ドレイン電極配線61a下方では半導
体層3内部のポテンシャルがドレイン電極配線61aの
ポテンシャルに引かれ、その結果、図31に一点鎖線で
示すように半導体層3の主表面でのポテンシャルがソー
ス領域4側に密集するようになり、絶縁ゲート7下方の
ウェル領域5近傍で電界集中が発生して耐圧を低下させ
るという問題があった。
【0008】本発明は上記事由に鑑みて為されたもので
あり、その目的は、電極配線を形成した場合の電界集中
による耐圧低下が少なく高耐圧化が可能な半導体装置を
提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、上記
目的を達成するために、半導体層の主表面側で前記半導
体層内に離間して形成された第2導電形のウェル領域及
び第1導電形のドレイン領域と、前記ウェル領域内に形
成された第1導電形のソース領域と、前記ソース領域と
前記半導体層との間に介在する前記ウェル領域上にゲー
ト絶縁膜を介して形成された絶縁ゲートと、前記ドレイ
ン領域上に形成されたドレイン電極と、前記ソース領域
上に形成されたソース電極と、前記絶縁ゲートに接続さ
れたゲート電極とを備えた半導体装置であって、前記半
導体層の内部に前記半導体層と電気的に絶縁された絶縁
領域が前記ソース領域及び前記ウェル領域よりも離れた
部位から前記ドレイン領域端まで形成され、前記ソース
領域及び前記ウェル領域及び前記絶縁ゲートが絶縁領域
を除いて前記ドレイン領域の周囲を囲むように形成さ
れ、前記ドレイン電極に電気的に接続されたドレイン電
極配線が前記絶縁領域上又は前記絶縁領域内部に形成さ
れて成ることを特徴とするものであり、ドレイン電極配
線下の半導体層には絶縁領域が形成されているので、ド
レイン電極配線のポテンシャルが半導体層内のポテンシ
ャルの分布を乱すことがなく、ドレイン電極配線の影響
による耐圧の低下を抑制することができる。
【0010】請求項2の発明は、請求項1の発明におい
て、前記半導体層が絶縁膜上に形成されていて、絶縁領
域が、素子分離のために形成される素子分離領域と同時
に形成され且つ前記絶縁膜に到達するように形成されて
いるので、低コストで且つドレイン電極配線の影響によ
る耐圧の低下が少ない半導体装置を提供することができ
る。
【0011】請求項3の発明は、請求項1の発明におい
て、絶縁領域が、高抵抗領域と、前記高抵抗領域の周囲
を覆う絶縁層とで構成され、前記高抵抗領域がドレイン
領域に近接する部位でドレイン電極に接続され且つソー
ス領域に近接する部位でソース電極に接続されているの
で、前記絶縁領域内ではドレイン領域側からソース領域
側まで均一な電界が作られ、半導体層における前記絶縁
領域に接する部分のポテンシャル分布が略均一になり、
前記絶縁領域と前記半導体層との界面近傍での電界集中
による耐圧の低下を抑制することができる。
【0012】請求項4の発明は、請求項1の発明におい
て、絶縁領域が、周囲周囲を絶縁膜で覆われた導電性領
域を少なくとも2つ有し、ドレイン領域からソース領域
の方向に絶縁膜と前記導電性領域とが交互に存在し、前
記ドレイン領域に近接する導電性領域がドレイン電極に
接続され、前記ソース領域に近接する導電性領域がソー
ス電極に接続されているので、前記絶縁領域ではドレイ
ン領域側からソース領域側まで導電性領域が容量結合さ
れ均一な電界が作られ、前記半導体層における前記絶縁
領域に接する部分の部分のポテンシャル分布が略均一に
なり、前記絶縁領域と前記半導体層との界面近傍での電
界集中による耐圧の低下をより一層抑制することができ
る。
【0013】請求項5の発明は、請求項4の発明におい
て、絶縁領域が、導電性領域を横方向に絶縁分離する各
絶縁膜の上方に、前記絶縁膜に隣接する導電性領域の上
方までオーバーラップするポリシリコン領域が夫々形成
されているので、前記ポリシリコン領域を介して容量接
続され、各導電性領域間の結合容量が大きくなり、ポテ
ンシャル分布をより一層均一に分布し、前記絶縁領域と
前記半導体層との界面近傍での電界集中による耐圧の低
下を抑制することができる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面に
基づいて説明する。 (実施形態1)図1に本実施形態のLDMOSFETの
平面図を、図1(b)に図1(a)のX−X’断面図
を、図1(c)に図1(a)のY−Y’断面図を示す。
【0015】本実施形態のLDMOSFETは、図30
で説明した従来のLDMOSFETと同様に、単結晶シ
リコンからなる半導体基板1の一表面上に絶縁層(所謂
埋め込み酸化膜)2を介してN形シリコンからなる半導
体層3が形成され、半導体層3の主表面側で半導体層3
内に、N形(N+ 形)のドレイン領域6とP形のウェル
領域5とが離間して形成され、ウェル領域5内の主表面
側にN形(N+ 形)のソース領域4が形成されている。
ここで、ドレイン領域6とウェル領域5とは所定の耐圧
を保持できるような距離だけ離間して形成されている。
ウェル領域5上にはドレイン領域6とソース領域4との
間で半導体層3内を流れる主電流を制御する(ウェル領
域5の主表面側に所謂チャネルを形成するための)絶縁
ゲート7が絶縁膜8を介して形成され、ドレイン領域6
上にはドレイン電極61が、ソース領域6上にはソース
電極(図示せず)が、絶縁ゲート7上にはゲート電極
(図示せず)が、それぞれ形成されている。
【0016】ここで、ドレイン領域6の平面形状は外周
が略平行な2つの直線部を有する長円状の形状に形成さ
れ、ソース領域4及びウェル領域5はドレイン領域6と
の距離が略一定になるようにドレイン領域6の周囲に一
部を除いて形成されている。すなわち、本LDMOSF
ETでは、racetrack形状の一方の円弧部にお
いて半導体層3の主表面から絶縁層2に達するトレンチ
溝12が形成され、絶縁膜13を介して例えばポリリコ
ン14が埋め込まれ、さらに表面に絶縁膜8が形成さ
れ、その上をドレイン電極配線61aが配設されてい
る。ここで、ドレイン電極配線61a下方の絶縁膜8、
ポリシリコン14、絶縁膜13、絶縁層2によって絶縁
領域15を構成し、トレンチ溝12によってソース領域
4、ウェル領域5、絶縁ゲート7が切断されている。す
なわち、ドレイン電極配線61aは、絶縁領域15上に
形成されている。また、トレンチ溝12は所謂トレンチ
エッチングにより形成されていて、断面が略垂直の溝を
形成している。
【0017】ところで、図30で示した従来のLDMO
SFETにおいては、ドレイン電極配線61aが絶縁層
8を介して半導体層3の上方に配設されているため、ド
レイン電極配線61aのポテンシャルが絶縁層8を介し
て半導体層3に影響を与え、その結果、ポテンシャル分
布が乱れ電界集中が生じて耐圧が低下する問題があっ
た。
【0018】しかしながら、本LDMOSFETでは、
ドレイン電極配線61aの下部に絶縁領域15を設けた
ので、ドレイン電極配線61aと半導体層3との間では
両者の中間に位置する厚い絶縁領域15によってポテン
シャル分布が均一になり、半導体層3内部のポテンシャ
ルがドレイン電極配線61aのポテンシャルの影響を受
けにくくなる。而して、LDMOSFETの中心に形成
されたドレイン領域6上に形成されたドレイン電極61
をドレイン電極配線61aによって、ドレイン領域61
の周囲に形成されたソース領域4、ウェル領域5、絶縁
ゲート7よりも離れた外部に引き出す場合に、ドレイン
電極配線61aのポテンシャルによって半導体層3内部
に生じる電界集中を抑制することができ、電界集中によ
る耐圧低下を抑制することができるのである。
【0019】(実施形態2)図2に本実施形態のLDM
OSFETの平面図を、図2(b)に図2(a)のX−
X’断面図を、図2(c)に図2(a)のY−Y’断面
図を示す。本実施形態のLDMOSFETの基本構成は
実施形態1と略同じであり、その特徴とするところは、
ドレイン電極配線61a及び絶縁領域15がracet
rack形状の直線部分と略垂直になるように形成され
ていることにある。なお、ソース領域4、ウェル領域
5、絶縁ゲート7は実施形態1と同様にトレンチ溝12
によって切断されている。
【0020】ところで、実施形態1のLDMOSFET
では、半導体層3の主表面においてソース領域4及びウ
ェル領域5と絶縁領域15とのなす角度が鋭角になり、
ウェル領域5から伸びる空乏層(ポテンシャル分布)と
絶縁領域15とのなす角度も鋭角となるために、絶縁領
域15と半導体層3との界面の電界が半導体層3内より
も高くなり、この界面近傍で電界集中が生じ耐圧が若干
低下する。
【0021】これに対し、本LDMOSFETでは、半
導体層3の主表面内においてソース領域4及びウェル領
域5と絶縁領域13とがなす角度が略直角となり、この
部分での電界分布は半導体層3内の電界分布と略等しく
なる。その結果、絶縁領域13とソース領域4及びウェ
ル領域5からなる半導体領域との界面での電界集中が緩
和されるので、ドレイン電極配線61aのポテンシャル
によって生じる半導体層3内部の電界集中に伴う耐圧低
下を防止するとともに、前記半導体領域と絶縁領域15
との界面の電界集中により生じる耐圧低下を抑制するこ
とができるものである。
【0022】(実施形態3)図3に本実施形態のLDM
OSFETの平面図を、図3(b)に図3(a)のX−
X’断面図を、図3(c)に図3(a)のY−Y’断面
図を示す。本実施形態のLDMOSFETの基本構成は
実施形態1、2と略同じであり、その特徴とするところ
は、絶縁領域15がracetrack形状の一方の円
弧部をなくし直線状になるように形成され、その絶縁領
域15上にドレイン電極配線61aが形成されているこ
とにある。すなわち、トレンチ溝12がracetra
ck形状の直線の部分において、ソース領域4、ウェル
領域5、絶縁ゲート7を切断し、且つドレイン領域6の
一方の円弧部がなくなるように形成され、トレンチ溝1
2に絶縁膜13を介してポリシリコン14が形成されて
いる。なお、ドレイン電極61aは2つの円弧部をもっ
た形状に形成されている。
【0023】本LDMOSFETでは、実施形態1と同
じ方向にドレイン電極配線61aを形成しているので
(つまり、ドレイン電極配線61aがLDMOSFET
の短辺方向に配線されているので)、図37に示すよう
にLDMOSFETを配置する際に、ドレイン電極配線
61aがソース電極同士の配線を中央で分断することが
なくなり、電極配線設計が容易になる。また、実施形態
2と同様に、ソース領域4及びウェル領域5と絶縁領域
15とが半導体層3の主表面で交わる角度が略直角とな
り、その部分での電界集中が緩和されるので、ドレイン
電極配線61aのポテンシャルによって生じる半導体層
3内部の電界集中による耐圧低下を抑制することができ
るとともに、半導体領域(ソース領域4及びウェル領域
5)と絶縁領域15との境界のなす角度が鋭角であるこ
とによって生じる耐圧低下も抑制することができるので
ある。
【0024】(実施形態4)図4に本実施形態のLDM
OSFETの平面図を、図4(b)に図4(a)のX−
X’断面図を、図4(c)に図4(a)のY−Y’断面
図を示す。本実施形態のLDMOSFETの基本構成は
実施形態1と略同じであり、その特徴とするところは、
ソース領域4、ウェル領域5、絶縁ゲート7を、シリコ
ンの異方性エッチングを利用して形成した(例えば、K
OHを用いたエッチングによって形成した)断面が逆台
形状(所謂V溝に底ができた形状)の溝12’により切
断したことにあり、実施形態1と同様の効果が得られ
る。
【0025】なお、本LDMOSFETでは、実施形態
1のLDMOSFETのトレンチ溝12の替わりに、
(断面形状が)逆台形状の溝12’が形成されているの
で、実施形態1よりもポリシリコン14の埋め込み性が
良くなる。 (実施形態5)図5に本実施形態のLDMOSFETの
平面図を、図5(b)に図5(a)のX−X’断面図
を、図5(c)に図5(a)のY−Y’断面図を示す。
【0026】本実施形態のLDMOSFETの基本構成
は実施形態2と略同じであり、その特徴とするところ
は、ソース領域4、ウェル領域5、絶縁ゲート7を、シ
リコンの異方性エッチングを利用して形成した(例え
ば、KOHを用いたエッチングによって形成した)断面
が逆台形状(所謂V溝に底ができた形状)の溝12’に
より切断したことにあり、実施形態2と同様の効果が得
られる。
【0027】なお、本LDMOSFETでは、実施形態
2のLDMOSFETのトレンチ溝12の替わりに、
(断面形状が)逆台形状の溝12’が形成されているの
で、実施形態2よりもポリシリコン14の埋め込み性が
良くなる。 (実施形態6)図6に本実施形態のLDMOSFETの
平面図を、図6(b)に図6(a)のX−X’断面図
を、図6(c)に図6(a)のY−Y’断面図を示す。
【0028】本実施形態のLDMOSFETの基本構成
は実施形態3と略同じであり、その特徴とするところ
は、ソース領域4、ウェル領域5、絶縁ゲート7を、シ
リコンの異方性エッチングを利用して形成した(例え
ば、KOHを用いたエッチングによって形成した)断面
が逆台形状(所謂V溝に底ができた形状)の溝12’に
より切断したことにあり、実施形態3と同様の効果が得
られる。
【0029】なお、本LDMOSFETでは、実施形態
3のLDMOSFETのトレンチ溝12の替わりに(断
面形状が)逆台形状の溝12’が形成されているので、
実施形態3よりもポリシリコン14の埋め込み性が良く
なる。 (実施形態7)図7に本実施形態のLDMOSFETの
平面図を、図7(b)に図7(a)のX−X’断面図
を、図7(c)に図7(a)のY−Y’断面図を示す。
【0030】本LDMOSFETの基本構成は実施形態
1と略同じであり、その特徴とするところは、実施形態
1における半導体層3の厚さが薄く(所謂薄膜SO
I)、素子分離領域21がLOCOS法により形成され
ており、素子分離領域21と同時に形成された絶縁領域
22によって絶縁領域15を構成していることにあり、
実施形態1と同様の効果が得られる。
【0031】本LDMOSFETでは、素子分離工程に
て素子分離領域21を形成するのと同時に絶縁領域22
を形成することができるので、溝を形成する工程や、溝
にポリシリコンを埋め込む工程等が不要になり、低コス
ト化されたLDMOSFETを提供することができる。 (実施形態8)図8に本実施形態のLDMOSFETの
平面図を、図8(b)に図8(a)のX−X’断面図
を、図8(c)に図8(a)のY−Y’断面図を示す。
【0032】本LDMOSFETの基本構成は実施形態
2と略同じであり、その特徴とするところは、実施形態
2における半導体層3の厚さが薄く(所謂薄膜SO
I)、素子分離領域21がLOCOS法により形成され
ており、素子分離領域21と同時に形成された絶縁領域
22によって絶縁領域15を構成していることにあり、
実施形態2と同様の効果が得られる。
【0033】本LDMOSFETでは、素子分離工程に
て素子分離領域21を形成するのと同時に絶縁領域22
を形成することができるので、溝を形成する工程や、溝
にポリシリコンを埋め込む工程等が不要になり、低コス
ト化されたLDMOSFETを提供することができる。 (実施形態9)図9に本実施形態のLDMOSFETの
平面図を、図9(b)に図9(a)のX−X’断面図
を、図9(c)に図9(a)のY−Y’断面図を示す。
【0034】本LDMOSFETの基本構成は実施形態
2と略同じであり、その特徴とするところは、実施形態
3における半導体層3の厚さが薄く(所謂薄膜SO
I)、素子分離領域21がLOCOS法により形成され
ており、素子分離領域21と同時に形成された絶縁領域
22によって絶縁領域15を構成していることにあり、
実施形態3と同様の効果が得られる。
【0035】本LDMOSFETでは、素子分離工程に
て素子分離領域21を形成するのと同時に絶縁領域22
を形成することができるので、溝を形成する工程や、溝
にポリシリコンを埋め込む工程等が不要になり、低コス
ト化されたLDMOSFETを提供することができる。 (実施形態10)図10に本実施形態のLDMOSFE
Tの平面図を、図10(b)に図10(a)のX−X’
断面図を、図10(c)に図10(a)のY−Y’断面
図を示す。
【0036】本LDMOSFETの基本構成は実施形態
1と略同じであり、その特徴とするところは、絶縁領域
15が、トレンチ溝12と、トレンチ溝12に絶縁膜1
3を介して埋め込まれた高抵抗のポリシリコン26とで
構成され、ポリシリコン26が、ドレイン領域6に近接
する部位でドレイン電極61とのコンタクト部(電極
部)27を有し且つソース領域4に近接する部位でソー
ス電極41とのコンタクト部(電極部)28を有するこ
とにある。
【0037】ところで、実施形態1のLDMOSFET
は(図1参照)、従来のLDMOSFET(図35参
照)と比較すると、ドレイン電極配線61aがソース領
域4の方向に延在する部分において半導体層3との距離
が、絶縁領域15が存在する分だけ長くなるので、ドレ
イン電極配線61aのポテンシャルが半導体層3に及ぼ
す影響が小さくなり、ポテンシャル分布の乱れが小さく
耐圧低下が抑制されている。しかしながら、実施形態1
のLDMOSFETでも、ポテンシャル分布は図12に
一点鎖線で示すようになり、若干ではあるが電界集中が
生じる。
【0038】これに対し、本LDMOSFETでは、ポ
リシリコン26が、図11(a)に示すように、ドレイ
ン電位とソース電位とに接続された高抵抗Rとして働
き、ポリシリコン26内においては、ドレイン領域6側
からソース領域4側まで実施形態1よりも均一なポテン
シャル分布が形成される。その結果、半導体層3内で絶
縁領域15に接する部分のポテンシャルが図11(a)
に一点鎖線で示すようになり実施形態1のLDMOSF
ETのポテンシャル分布よりも均一に分布するので、実
施形態1よりも耐圧の低下を抑制することができるので
ある。
【0039】(実施形態11)図13に本実施形態のL
DMOSFETの平面図を、図13(b)に図13
(a)のX−X’断面図を、図13(c)に図13
(a)のY−Y’断面図を示す。本LDMOSFETの
基本構成は実施形態2と略同じであり、その特徴とする
ところは、絶縁領域15が、トレンチ溝12と、トレン
チ溝12に絶縁膜13を介して埋め込まれた高抵抗のポ
リシリコン26とで構成され、ポリシリコン26が、ド
レイン領域6に近接する部位でドレイン電極61とのコ
ンタクト部(電極部)27を有し且つソース領域4に近
接する部位でソース電極41とのコンタクト部(電極
部)28を有することにある。
【0040】このため、本LDMOSFETでも、実施
形態10と同様に、ポリシリコン26が、ドレイン電位
とソース電位とに接続された高抵抗Rとして働き、ポリ
シリコン26内においてはドレイン領域6側からソース
領域4側まで均一なポテンシャル分布が形成される。そ
の結果、半導体層3内で絶縁領域15に接する部分のポ
テンシャル分布が、実施形態2のLDMOSFETより
も均一になるので、実施形態2よりも耐圧の低下を抑制
することができる。
【0041】(実施形態12)図14に本実施形態のL
DMOSFETの平面図を、図14(b)に図14
(a)のX−X’断面図を、図14(c)に図14
(a)のY−Y’断面図を示す。本LDMOSFETの
基本構成は実施形態3と略同じであり、その特徴とする
ところは、絶縁領域15が、トレンチ溝12と、トレン
チ溝12に絶縁膜13を介して埋め込まれた高抵抗のポ
リシリコン26とで構成され、ポリシリコン26が、ド
レイン領域6に近接する部位でドレイン電極61とのコ
ンタクト部(電極部)27を有し且つソース領域4に近
接する部位でソース電極41とのコンタクト部(電極
部)28を有することにある。
【0042】このため、本LDMOSFETでも、実施
形態10と同様に、ポリシリコン26が、ドレイン電位
とソース電位とに接続された高抵抗Rとして働き、ポリ
シリコン26内においてはドレイン領域6側からソース
領域4側まで均一なポテンシャル分布が形成される。そ
の結果、半導体層3内で絶縁領域15に接する部分のポ
テンシャル分布が、実施形態3のLDMOSFETより
も均一になるので、実施形態3よりも耐圧の低下を抑制
することができる。
【0043】(実施形態13)図15に本実施形態のL
DMOSFETの平面図を、図15(b)に図15
(a)のX−X’断面図を、図15(c)に図15
(a)のY−Y’断面図を示す。本LDMOSFETの
基本構成は実施形態4と略同じであり、その特徴とする
ところは、絶縁領域15が、断面が逆台形状の溝12’
と、溝12’に絶縁膜13を介して埋め込まれた高抵抗
のポリシリコン26とで構成され、ポリシリコン26
が、ドレイン領域6に近接する部位でドレイン電極61
とのコンタクト部(電極部)27を有し且つソース領域
4に近接する部位でソース電極41とのコンタクト部
(電極部)28を有することにある。
【0044】このため、本LDMOSFETでも、実施
形態10と同様に、ポリシリコン26が、ドレイン電位
とソース電位とに接続された高抵抗Rとして働き、ポリ
シリコン26内においてはドレイン領域6側からソース
領域4側まで均一なポテンシャル分布が形成される。そ
の結果、半導体層3内で絶縁領域15に接する部分のポ
テンシャル分布が、実施形態4のLDMOSFETより
も均一になるので、実施形態4よりも耐圧の低下を抑制
することができる。
【0045】(実施形態14)図16に本実施形態のL
DMOSFETの平面図を、図16(b)に図16
(a)のX−X’断面図を、図16(c)に図16
(a)のY−Y’断面図を示す。本LDMOSFETの
基本構成は実施形態5と略同じであり、その特徴とする
ところは、絶縁領域15が、断面が逆台形状の溝12’
と、溝12’に絶縁膜13を介して埋め込まれた高抵抗
のポリシリコン26とで構成され、ポリシリコン26
が、ドレイン領域6に近接する部位でドレイン電極61
とのコンタクト部(電極部)27を有し且つソース領域
4に近接する部位でソース電極41とのコンタクト部
(電極部)28を有することにある。
【0046】このため、本LDMOSFETでも、実施
形態10と同様に、ポリシリコン26が、ドレイン電位
とソース電位とに接続された高抵抗Rとして働き、ポリ
シリコン26内においてはドレイン領域6側からソース
領域4側まで均一なポテンシャル分布が形成される。そ
の結果、半導体層3内で絶縁領域15に接する部分のポ
テンシャル分布が、実施形態5のLDMOSFETより
も均一になるので、実施形態5よりも耐圧の低下を抑制
することができる。
【0047】(実施形態15)図17に本実施形態のL
DMOSFETの平面図を、図17(b)に図17
(a)のX−X’断面図を、図17(c)に図17
(a)のY−Y’断面図を示す。本LDMOSFETの
基本構成は実施形態6と略同じであり、その特徴とする
ところは、絶縁領域15が、断面が逆台形状の溝12’
と、溝12’に絶縁膜13を介して埋め込まれた高抵抗
のポリシリコン26とで構成され、ポリシリコン26
が、ドレイン領域6に近接する部位でドレイン電極61
とのコンタクト部(電極部)27を有し且つソース領域
4に近接する部位でソース電極41とのコンタクト部
(電極部)28を有することにある。
【0048】このため、本LDMOSFETでも、実施
形態10と同様に、ポリシリコン26が、ドレイン電位
とソース電位とに接続された高抵抗Rとして働き、ポリ
シリコン26内においてはドレイン領域6側からソース
領域4側まで均一なポテンシャル分布が形成される。そ
の結果、半導体層3内で絶縁領域15に接する部分のポ
テンシャル分布が、実施形態6のLDMOSFETより
も均一になるので、実施形態6よりも耐圧の低下を抑制
することができる。
【0049】(実施形態16)図18に本実施形態のL
DMOSFETの平面図を、図18(b)に図18
(a)のX−X’断面図を、図18(c)に図18
(a)のY−Y’断面図を示す。本LDMOSFETの
基本構成は実施形態10と略同じであり、その特徴とす
るところは、絶縁領域15が、周囲を絶縁膜36で覆わ
れた小領域のポリシリコンからなるセル領域35によっ
て形成され、そのセル35がドレイン領域6からソース
領域4の方向に隣接して配置され、図19に示すよう
に、各々のセル35が絶縁膜36を介して容量接続され
る構造になっており、ドレイン領域6に近接するセル3
5でドレイン電極61とのコンタクト部27が形成さ
れ、ソース領域4に近接するセル35でソース電極41
とのコンタクト部28が形成されている点にある。
【0050】ところで、実施形態10のLDMOSFE
Tでは、絶縁領域15を構成するポリシリコン26のド
レイン領域6端とソース領域4端とにおいて各々ドレイ
ン電極61及びソース電極41とコンタクトをとって
(電気的接続をもたせ)、ポリシリコン26に均一なポ
テンシャル分布をもたせ、絶縁膜13を介して半導体層
3内部のポテンシャル分布を均一にしようとするもので
ある。しかしながら、実施形態10のLDMOSFET
では、ドレインからソースに向かってポリシリコン26
の中を(寄生抵抗Rを介して)わずかではあるが電流が
流れ、この電流はLDMOSFETがオフしているとき
に最も大きな漏れ電流と電力損失をもたらす。
【0051】これに対し、本LDMOSFETにおける
絶縁領域15は、図19に示すように寄生容量Cが直列
に結合された構成となっているので、直列に接続された
セル35内部ではポテンシャル分布は略均一になる。ま
た、ドレイン電極61に接続されたセル35とソース電
極41に接続されたセル35とは電気的に絶縁されてい
るので不要な漏れ電流が流れることはなく、この部分で
の不要な電力損失もない。而して、絶縁領域15に不要
な電力損失をまねく漏れ電流が流れることなく、絶縁領
域15のポテンシャル分布が略均一になるから、半導体
層3内で絶縁領域15に接する部分のポテンシャル分布
が図19(a)に一点鎖線で示すように略均一になり、
実施形態10のLDMOSFETよりも耐圧の低下を抑
制することができるのである。
【0052】(実施形態17)図20に本実施形態のL
DMOSFETの平面図を、図20(b)に図20
(a)のX−X’断面図を、図20(c)に図20
(a)のY−Y’断面図を示す。本LDMOSFETの
基本構成は実施形態11と略同じであり、その特徴とす
るところは、絶縁領域15が、周囲を絶縁膜36で覆わ
れた小領域のポリシリコンからなるセル領域35によっ
て形成され、そのセル35がドレイン領域6からソース
領域4の方向に隣接して配置され各々のセル35が絶縁
膜36を介して容量接続される構造になっており、ドレ
イン領域6に近接するセル35でドレイン電極61との
コンタクト部27が形成され、ソース領域4に近接する
セル35でソース電極41とのコンタクト部28が形成
されている点にある。
【0053】このため、本LDMOSFDETにおいて
も、実施形態16と同様に、絶縁領域15に不要な電力
損失をまねく漏れ電流が流れることなく、絶縁領域15
のポテンシャル分布が略均一になるから、半導体層3内
で絶縁領域15に接する部分のポテンシャル分布が略均
一になり、実施形態11のLDMOSFETよりも耐圧
の低下を抑制することができるのである。
【0054】(実施形態18)図21に本実施形態のL
DMOSFETの平面図を、図21(b)に図21
(a)のX−X’断面図を、図21(c)に図21
(a)のY−Y’断面図を示す。本LDMOSFETの
基本構成は実施形態12と略同じであり、その特徴とす
るところは、絶縁領域15が、周囲を絶縁膜36で覆わ
れた小領域のポリシリコンからなるセル領域35によっ
て形成され、そのセル35がドレイン領域6からソース
領域4の方向に隣接して配置され各々のセル35が絶縁
膜36を介して容量接続される構造になっており、ドレ
イン領域6に近接するセル35でドレイン電極61との
コンタクト部27が形成され、ソース領域4に近接する
セル35でソース電極41とのコンタクト部28が形成
されている点にある。
【0055】このため、本LDMOSFDETにおいて
も、実施形態16と同様に、絶縁領域15に不要な電力
損失をまねく漏れ電流が流れることなく、絶縁領域15
のポテンシャル分布が略均一になるから、半導体層3内
で絶縁領域15に接する部分のポテンシャル分布が略均
一になり、実施形態12のLDMOSFETよりも耐圧
の低下を抑制することができるのである。
【0056】(実施形態19)図22に本実施形態のL
DMOSFETの平面図を、図22(b)に図22
(a)のX−X’断面図を、図22(c)に図22
(a)のY−Y’断面図を示す。本LDMOSFETの
基本構成は実施形態16と略同じであり、その特徴とす
るところは、絶縁領域15において、絶縁膜36の上方
に絶縁膜8を介してポリシリコン膜40が形成されてい
ることにある。ここで、各ポリシリコン膜40の幅は各
絶縁膜36の幅よりも大きく、ポリシリコン膜40はセ
ル領域35の上方までオーバーラップしている。このた
め、本LDMOSFETは、ポリシリコン膜40が存在
することによって、図23(b)に示すように、セル領
域35とポリシリコン膜40との間も絶縁膜8を介して
容量結合されるから、各セル35間の容量が実施形態1
6よりも大きくなる。したがって、絶縁領域15に不要
な電力損失をまねく漏れ電流が実施形態16よりも小さ
くなるので、絶縁領域15に実施形態16よりも均一な
ポテンシャル分布を形成でき、半導体層3内の絶縁領域
15に接する部分のポテンシャルが図23に一点鎖線で
示すようにより均一に分布する。その結果、より確実に
耐圧の低下を抑制することができるのである。
【0057】(実施形態20)図24に本実施形態のL
DMOSFETの平面図を、図24(b)に図24
(a)のX−X’断面図を、図24(c)に図24
(a)のY−Y’断面図を示す。本LDMOSFETの
基本構成は実施形態17と略同じであり、その特徴とす
るところは、絶縁領域15において、絶縁膜36の上方
に絶縁膜8を介してポリシリコン膜40が形成されてい
ることにある。ここで、各ポリシリコン膜40の幅は各
絶縁膜36の幅よりも大きく、ポリシリコン膜40はセ
ル領域35の上方までオーバーラップしている。このた
め、本LDMOSFETは、ポリシリコン膜40が存在
することによって実施形態19と同様にセル領域35と
ポリシリコン膜40との間も絶縁膜8を介して容量結合
されるから、各セル領域35間の容量が実施形態17よ
りも大きくなる。したがって、絶縁領域15に不要な電
力損失をまねく漏れ電流が実施形態17よりも小さくな
るので、絶縁領域15に実施形態17よりも均一なポテ
ンシャル分布を形成でき、半導体層3内の絶縁領域15
に接する部分のポテンシャルがより均一に分布する。そ
の結果、より確実に耐圧の低下を抑制することができる
のである。
【0058】(実施形態21)図25に本実施形態のL
DMOSFETの平面図を、図25(b)に図25
(a)のX−X’断面図を、図25(c)に図25
(a)のY−Y’断面図を示す。本LDMOSFETの
基本構成は実施形態18と略同じであり、その特徴とす
るところは、絶縁領域15において、絶縁膜36の上方
に絶縁膜8を介してポリシリコン膜40が形成されてい
ることにある。ここで、各ポリシリコン膜40の幅は各
絶縁膜36の幅よりも大きく、ポリシリコン膜40はセ
ル領域35の上方までオーバーラップしている。このた
め、本LDMOSFETは、ポリシリコン膜40が存在
することによって実施形態19と同様にセル領域35と
ポリシリコン膜40との間も絶縁膜8を介して容量結合
されるから、各セル領域35間の容量が実施形態18よ
りも大きくなる。したがって、絶縁領域15に不要な電
力損失をまねく漏れ電流が実施形態18よりも小さくな
るので、絶縁領域15に実施形態17よりも均一なポテ
ンシャル分布を形成でき、半導体層3内の絶縁領域15
に接する部分のポテンシャルがより均一に分布する。そ
の結果、より確実に耐圧の低下を抑制することができる
のである。
【0059】(実施形態22)図26に本実施形態のL
DMOSFETの平面図を、図26(b)に図26
(a)のX−X’断面図を、図26(c)に図26
(a)のY−Y’断面図を示す。本LDMOSFETの
基本構成は実施形態19と略同じであり、その特徴とす
るところは、セル領域45(実施形態19のセル領域3
5に相当する)が、断面形状がV字状の溝に絶縁膜46
を介して埋め込まれたポリシリコンで構成されているこ
とにある。このため、本LDMOSFETにおいても、
各セル領域45間が絶縁膜46を介して容量結合される
とともに、図27(b)に示すようにポリシリコン膜4
0によっても各セル領域45間が容量結合されるので、
絶縁領域15に均一なポテンシャル分布を形成でき、半
導体層3内の絶縁領域15に接する部分のポテンシャル
が図27(a)に一点鎖線で示すように均一に分布す
る。その結果、耐圧の低下を抑制することができるので
ある。
【0060】なお、本LDMOSFETでは溝がV字状
に形成されているので、溝の形成工程及びセル領域45
たるポリシリコンの埋め込みが実施形態19のLDMO
SFETよりも容易であり、耐圧低下が少なく且つ低コ
ストのLDMOSFETを提供することができる。 (実施形態23)図28に本実施形態のLDMOSFE
Tの平面図を、図28(b)に図28(a)のX−X’
断面図を、図28(c)に図28(a)のY−Y’断面
図を示す。
【0061】本LDMOSFETの基本構成は実施形態
20と略同じであり、その特徴とするところは、セル領
域45(実施形態20のセル領域35に相当する)が、
断面形状がV字状の溝に絶縁膜46を介して埋め込まれ
たポリシリコンで構成されていることにある。このた
め、本LDMOSFETにおいても、各セル領域45間
が絶縁膜46を介して容量結合されるとともに、ポリシ
リコン膜40によっても各セル領域45間が容量結合さ
れるので、絶縁領域15に均一なポテンシャル分布を形
成でき、半導体層3内の絶縁領域15に接する部分のポ
テンシャルが略均一に分布する。その結果、耐圧の低下
を抑制することができるのである。
【0062】なお、本LDMOSFETでは溝がV字状
に形成されているので、溝の形成工程及びセル領域45
たるポリシリコンの埋め込みが実施形態20のLDMO
SFETよりも容易であり、耐圧低下が少なく且つ低コ
ストのLDMOSFETを提供することができる。(実
施形態24)図29に本実施形態のLDMOSFETの
平面図を、図29(b)に図29(a)のX−X’断面
図を、図29(c)に図29(a)のY−Y’断面図を
示す。
【0063】本LDMOSFETの基本構成は実施形態
21と略同じであり、その特徴とするところは、セル領
域45(実施形態21のセル領域35に相当する)が、
断面形状がV字状の溝に絶縁膜46を介して埋め込まれ
たポリシリコンで構成されていることにある。このた
め、本LDMOSFETにおいても、各セル領域45間
が絶縁膜46を介して容量結合されるとともに、ポリシ
リコン膜40によっても各セル領域45間が容量結合さ
れるので、絶縁領域15に均一なポテンシャル分布を形
成でき、半導体層3内の絶縁領域15に接する部分のポ
テンシャルが略均一に分布する。その結果、耐圧の低下
を抑制することができるのである。
【0064】なお、本LDMOSFETでは溝がV字状
に形成されているので、溝の形成工程及びセル領域45
たるポリシリコンの埋め込みが実施形態21のLDMO
SFETよりも容易であり、耐圧低下が少なく且つ低コ
ストのLDMOSFETを提供することができる。
【0065】
【発明の効果】請求項1の発明は、半導体層の内部に前
記半導体層と電気的に絶縁された絶縁領域がソース領域
及びウェル領域よりも離れた部位からドレイン領域端ま
で形成され、前記ソース領域及び前記ウェル領域及び絶
縁ゲートが絶縁領域を除いて前記ドレイン領域の周囲を
囲むように形成され、前記ドレイン電極に電気的に接続
されたドレイン電極配線が前記絶縁領域上又は前記絶縁
領域内部に形成されているので、ドレイン電極配線下の
半導体層には絶縁領域が形成されていることによってド
レイン電極配線のポテンシャルが半導体層内のポテンシ
ャルの分布が乱れることがなく、ドレイン電極配線の影
響による耐圧の低下を抑制することができるという効果
がある。
【0066】請求項2の発明は、請求項1の発明におい
て、前記半導体層が絶縁膜上に形成されていて、絶縁領
域が、素子分離のために形成される素子分離領域と同時
に形成され且つ前記絶縁膜に到達するように形成されて
いるので、低コストで且つドレイン電極配線の影響によ
る耐圧の低下が少ない半導体装置を提供することができ
るという効果がある。
【0067】請求項3の発明は、請求項1の発明におい
て、絶縁領域が、高抵抗領域と、前記高抵抗領域の周囲
を覆う絶縁層とで構成され、前記高抵抗領域がドレイン
領域に近接する部位でドレイン電極に接続され且つソー
ス領域に近接する部位でソース電極に接続されているの
で、前記絶縁領域内ではドレイン領域側からソース領域
側まで均一な電界が作られ、半導体層における前記絶縁
領域に接する部分のポテンシャル分布が略均一になり、
前記絶縁領域と前記半導体層との界面近傍での電界集中
による耐圧の低下を抑制することができるという効果が
ある。
【0068】請求項4の発明は、請求項1の発明におい
て、絶縁領域が、周囲周囲を絶縁膜で覆われた導電性領
域を少なくとも2つ有し、ドレイン領域からソース領域
の方向に絶縁膜と前記導電性領域とが交互に存在し、前
記ドレイン領域に近接する導電性領域がドレイン電極に
接続され、前記ソース領域に近接する導電性領域がソー
ス電極に接続されているので、前記絶縁領域ではドレイ
ン領域側からソース領域側まで導電性領域が容量結合さ
れ均一な電界が作られ、前記半導体層における前記絶縁
領域に接する部分の部分のポテンシャル分布が略均一に
なり、前記絶縁領域と前記半導体層との界面近傍での電
界集中による耐圧の低下をより一層抑制することができ
るという効果がある。
【0069】請求項5の発明は、請求項4の発明におい
て、絶縁領域が、導電性領域を横方向に絶縁分離する各
絶縁膜の上方に、前記絶縁膜に隣接する導電性領域の上
方までオーバーラップするポリシリコン領域が夫々形成
されているので、前記ポリシリコン領域を介して容量接
続され、各導電性領域間の結合容量が大きくなり、ポテ
ンシャル分布をより一層均一に分布し、前記絶縁領域と
前記半導体層との界面近傍での電界集中による耐圧の低
下を抑制することができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は実施形態1を示す平面図であり、
(b)は(a)のX−X’断面図、(c)は(a)のY
−Y’断面図である。
【図2】(a)は実施形態2を示す平面図であり、
(b)は(a)のX−X’断面図、(c)は(a)のY
−Y’断面図である。
【図3】(a)は実施形態3を示す平面図であり、
(b)は(a)のX−X’断面図、(c)は(a)のY
−Y’断面図である。
【図4】(a)は実施形態4を示す平面図であり、
(b)は(a)のX−X’断面図、(c)は(a)のY
−Y’断面図である。
【図5】(a)は実施形態5を示す平面図であり、
(b)は(a)のX−X’断面図、(c)は(a)のY
−Y’断面図である。
【図6】(a)は実施形態6を示す平面図であり、
(b)は(a)のX−X’断面図、(c)は(a)のY
−Y’断面図である。
【図7】(a)は実施形態7を示す平面図であり、
(b)は(a)のX−X’断面図、(c)は(a)のY
−Y’断面図である。
【図8】(a)は実施形態8を示す平面図であり、
(b)は(a)のX−X’断面図、(c)は(a)のY
−Y’断面図である。
【図9】(a)は実施形態9を示す平面図であり、
(b)は(a)のX−X’断面図、(c)は(a)のY
−Y’断面図である。
【図10】(a)は実施形態10を示す平面図であり、
(b)は(a)のX−X’断面図、(c)は(a)のY
−Y’断面図である。
【図11】(a)同上の要部Aのポテンシャル分布の説
明図であり、(b)は同上の要部Bの拡大図である。
【図12】図1の要部Aのポテンシャル分布の説明図で
ある。
【図13】(a)は実施形態11を示す平面図であり、
(b)は(a)のX−X’断面図、(c)は(a)のY
−Y’断面図である。
【図14】(a)は実施形態12を示す平面図であり、
(b)は(a)のX−X’断面図、(c)は(a)のY
−Y’断面図である。
【図15】(a)は実施形態13を示す平面図であり、
(b)は(a)のX−X’断面図、(c)は(a)のY
−Y’断面図である。
【図16】(a)は実施形態14を示す平面図であり、
(b)は(a)のX−X’断面図、(c)は(a)のY
−Y’断面図である。
【図17】(a)は実施形態15を示す平面図であり、
(b)は(a)のX−X’断面図、(c)は(a)のY
−Y’断面図である。
【図18】(a)は実施形態16を示す平面図であり、
(b)は(a)のX−X’断面図、(c)は(a)のY
−Y’断面図である。
【図19】(a)は同上の要部Aのポテンシャルの説明
図であり、(b)は同上の要部Bの説明図である。
【図20】(a)は実施形態17を示す平面図であり、
(b)は(a)のX−X’断面図、(c)は(a)のY
−Y’断面図である。
【図21】(a)は実施形態18を示す平面図であり、
(b)は(a)のX−X’断面図、(c)は(a)のY
−Y’断面図である。
【図22】(a)は実施形態19を示す平面図であり、
(b)は(a)のX−X’断面図、(c)は(a)のY
−Y’断面図である。
【図23】(a)は同上の要部Aのポテンシャルの説明
図であり、(b)は同上の要部Bの説明図である。
【図24】(a)は実施形態20を示す平面図であり、
(b)は(a)のX−X’断面図、(c)は(a)のY
−Y’断面図である。
【図25】(a)は実施形態21を示す平面図であり、
(b)は(a)のX−X’断面図、(c)は(a)のY
−Y’断面図である。
【図26】(a)は実施形態22を示す平面図であり、
(b)は(a)のX−X’断面図、(c)は(a)のY
−Y’断面図である。
【図27】(a)は同上の要部Aのポテンシャルの説明
図であり、(b)は同上の要部Bの説明図である。
【図28】(a)は実施形態23を示す平面図であり、
(b)は(a)のX−X’断面図、(c)は(a)のY
−Y’断面図である。
【図29】(a)は実施形態24を示す平面図であり、
(b)は(a)のX−X’断面図、(c)は(a)のY
−Y’断面図である。
【図30】(a)は従来例を示す平面図であり、(b)
は(a)のX−X’断面図、(c)は(a)のY−Y’
断面図である。
【図31】同上の要部Aのポテンシャル分布の説明図で
ある。
【図32】他の従来例を示す概略平面図である。
【図33】別の従来例を示す概略平面図である。
【符号の説明】
1 半導体基板 2 絶縁層 3 半導体層 4 ソース領域 5 ウェル領域 6 ドレイン領域 7 絶縁ゲート 8 絶縁膜 12 トレンチ溝 13 絶縁膜 14 ポリシリコン 15 絶縁領域 61 ドレイン電極 61a ドレイン電極配線
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 鈴木 裕二 大阪府門真市大字門真1048番地松下電工株 式会社内 (72)発明者 白井 良史 大阪府門真市大字門真1048番地松下電工株 式会社内 (72)発明者 岸田 貴司 大阪府門真市大字門真1048番地松下電工株 式会社内 (72)発明者 ▲高▼野 仁路 大阪府門真市大字門真1048番地松下電工株 式会社内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 半導体層の主表面側で前記半導体層内に
    離間して形成された第2導電形のウェル領域及び第1導
    電形のドレイン領域と、前記ウェル領域内に形成された
    第1導電形のソース領域と、前記ソース領域と前記半導
    体層との間に介在する前記ウェル領域上にゲート絶縁膜
    を介して形成された絶縁ゲートと、前記ドレイン領域上
    に形成されたドレイン電極と、前記ソース領域上に形成
    されたソース電極と、前記絶縁ゲートに接続されたゲー
    ト電極とを備えた半導体装置であって、前記半導体層の
    内部に前記半導体層と電気的に絶縁された絶縁領域が前
    記ソース領域及び前記ウェル領域よりも離れた部位から
    前記ドレイン領域端まで形成され、前記ソース領域及び
    前記ウェル領域及び前記絶縁ゲートが絶縁領域を除いて
    前記ドレイン領域の周囲を囲むように形成され、前記ド
    レイン電極に電気的に接続されたドレイン電極配線が前
    記絶縁領域上又は前記絶縁領域内部に形成されて成るこ
    とを特徴とする半導体装置。
  2. 【請求項2】 前記半導体層が絶縁膜上に形成されてい
    て、絶縁領域は、素子分離のために形成される素子分離
    領域と同時に形成され且つ前記絶縁膜に到達するように
    形成されて成ることを特徴とする請求項1記載の半導体
    装置。
  3. 【請求項3】 絶縁領域は、高抵抗領域と、前記高抵抗
    領域の周囲を覆う絶縁層とで構成され、前記高抵抗領域
    がドレイン領域に近接する部位でドレイン電極に接続さ
    れ且つソース領域に近接する部位でソース電極に接続さ
    れて成ることを特徴とする請求項1記載の半導体装置。
  4. 【請求項4】 絶縁領域は、周囲周囲を絶縁膜で覆われ
    た導電性領域を少なくとも2つ有し、ドレイン領域から
    ソース領域の方向に絶縁膜と前記導電性領域とが交互に
    存在し、前記ドレイン領域に近接する導電性領域がドレ
    イン電極に接続され、前記ソース領域に近接する導電性
    領域がソース電極に接続されて成ることを特徴とする請
    求項1記載の半導体装置。
  5. 【請求項5】 絶縁領域は、導電性領域を横方向に絶縁
    分離する各絶縁膜の上方に、前記絶縁膜に隣接する導電
    性領域の上方までオーバーラップするポリシリコン領域
    が夫々形成されて成ることを特徴とする請求項4記載の
    半導体装置。
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JP2006332580A (ja) * 2005-04-28 2006-12-07 Fuji Electric Device Technology Co Ltd 半導体装置
JP2007059766A (ja) * 2005-08-26 2007-03-08 Sanken Electric Co Ltd トレンチ構造半導体装置及びその製造方法

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