JPH09288A - 分子量調整方法 - Google Patents
分子量調整方法Info
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- JPH09288A JPH09288A JP18071195A JP18071195A JPH09288A JP H09288 A JPH09288 A JP H09288A JP 18071195 A JP18071195 A JP 18071195A JP 18071195 A JP18071195 A JP 18071195A JP H09288 A JPH09288 A JP H09288A
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Abstract
(57)【要約】
【構成】 特定多糖類の微生物による培養生産工程上
で、その系中にエチレンジアミン四酢酸および、硫酸
鉄、塩化鉄から選ばれた鉄塩化合物を添加することによ
り、得られる多糖類の分子量を調整する方法。 【効果】 収率を変化させることなく、得られる多糖類
の重合度を意識的に制御でき、簡便に任意の分子量を有
する多糖類を製造することができる。また、簡便な方法
であるので、製造工程における攪拌などの操作を行いや
すくしたり、菌体除去などの培養後の培養物処理を、容
易にできる。
で、その系中にエチレンジアミン四酢酸および、硫酸
鉄、塩化鉄から選ばれた鉄塩化合物を添加することによ
り、得られる多糖類の分子量を調整する方法。 【効果】 収率を変化させることなく、得られる多糖類
の重合度を意識的に制御でき、簡便に任意の分子量を有
する多糖類を製造することができる。また、簡便な方法
であるので、製造工程における攪拌などの操作を行いや
すくしたり、菌体除去などの培養後の培養物処理を、容
易にできる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、多糖類の分子量を調整
する方法に関する。
する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】微生物を用いた多糖類の培養生産に際
し、その重合度は、製造時の培地組成の調節や、得られ
た多糖類への酸による加水分解、加圧下での加温、超音
波処理などによって変化させることができる。たとえ
ば、特開昭49−42894号公報には、プルラン生産
能を有する微生物を培養してプルランを製造する工程に
おいて、その培地のpHやリン酸イオン濃度を調節する
ことにより、生産されるプルランの重合度(すなわち分
子量)や収率などを調節する方法が開示されている。ま
た、アスコルビン酸や鉄イオンを、ヒアルロン酸溶液に
添加して処理すると、その溶液粘度が低下することも知
られている(「多糖生化学I−化学編」、106〜10
7頁、共立出版社刊、1969年)。
し、その重合度は、製造時の培地組成の調節や、得られ
た多糖類への酸による加水分解、加圧下での加温、超音
波処理などによって変化させることができる。たとえ
ば、特開昭49−42894号公報には、プルラン生産
能を有する微生物を培養してプルランを製造する工程に
おいて、その培地のpHやリン酸イオン濃度を調節する
ことにより、生産されるプルランの重合度(すなわち分
子量)や収率などを調節する方法が開示されている。ま
た、アスコルビン酸や鉄イオンを、ヒアルロン酸溶液に
添加して処理すると、その溶液粘度が低下することも知
られている(「多糖生化学I−化学編」、106〜10
7頁、共立出版社刊、1969年)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、微生物
培養により得られる多糖類の重合度調整に関しては、微
生物の種類、得られる多糖類の構造、製造時の培地組成
などの微妙な要因によって、収率などにも影響を与える
ことになるため、高収率を維持したまま種々の分子量を
有する多糖類を得るには、どのような手段が有効である
のかを判断するのは難しい。また、微生物培養によって
得られる多糖類の分子量(重合度)は一般に高く、この
ため培養物の粘度は非常に高くなる傾向があるので、収
率を下げないままで、得られる多糖類の分子量や培養物
の粘度を低下させて、製造工程におけるかきまぜなどの
操作を行いやすくしたり、菌体除去など培養後の培養物
の処理を容易にできる簡便な方法が求められている。
培養により得られる多糖類の重合度調整に関しては、微
生物の種類、得られる多糖類の構造、製造時の培地組成
などの微妙な要因によって、収率などにも影響を与える
ことになるため、高収率を維持したまま種々の分子量を
有する多糖類を得るには、どのような手段が有効である
のかを判断するのは難しい。また、微生物培養によって
得られる多糖類の分子量(重合度)は一般に高く、この
ため培養物の粘度は非常に高くなる傾向があるので、収
率を下げないままで、得られる多糖類の分子量や培養物
の粘度を低下させて、製造工程におけるかきまぜなどの
操作を行いやすくしたり、菌体除去など培養後の培養物
の処理を容易にできる簡便な方法が求められている。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、先に本発
明者らが見いだし、特願平7−93100号として出願
したクレブシエラ・オキシトカTNM3株(通商産業省
工業技術院生命工学工業技術研究所受託番号FERM
BP−4669)という菌株が、培養により多糖類を製
造する工程において、その系に特定の化合物を添加する
ことにより、収率を変化させることなく、得られる多糖
類の重合度を意識的に制御できることを見いだし、本発
明に到達した。
明者らが見いだし、特願平7−93100号として出願
したクレブシエラ・オキシトカTNM3株(通商産業省
工業技術院生命工学工業技術研究所受託番号FERM
BP−4669)という菌株が、培養により多糖類を製
造する工程において、その系に特定の化合物を添加する
ことにより、収率を変化させることなく、得られる多糖
類の重合度を意識的に制御できることを見いだし、本発
明に到達した。
【0005】以下、本発明を詳細に説明する。本発明で
用いる多糖類は、構成糖およびそのモル比が、D−グル
クロン酸:L−ラムノース:D−ガラクトース:D−グ
ルコース=0.8〜1.2:2.4〜3.6:0.8〜
1.2:0.8〜1.2であり、各構成糖残基の主なく
り返し単位は、下記の通りであるのが好ましい。
用いる多糖類は、構成糖およびそのモル比が、D−グル
クロン酸:L−ラムノース:D−ガラクトース:D−グ
ルコース=0.8〜1.2:2.4〜3.6:0.8〜
1.2:0.8〜1.2であり、各構成糖残基の主なく
り返し単位は、下記の通りであるのが好ましい。
【0006】
【化2】 (ただし、Rha、Gal、GlcおよびGlcUA
は、それぞれ、ラムノース残基、ガラクトース残基、グ
ルコース残基およびグルクロン酸残基を示し、数字はグ
リコシド結合の位置を示す。)
は、それぞれ、ラムノース残基、ガラクトース残基、グ
ルコース残基およびグルクロン酸残基を示し、数字はグ
リコシド結合の位置を示す。)
【0007】本発明において使用する微生物は、上記多
糖類を生産する能力を有すれば、特に限定はされない
が、通常は、特願平7−93100号記載のクレブシエ
ラ・オキシトカTNM3株(通商産業省工業技術院生命
工学工業技術研究所受託番号FERM BP−466
9)またはその変異株、あるいは、カーボハイドレイト
・リサーチ(Carbohydrate Resear
ch)第157巻13〜25頁(1986年)に記載さ
れている、クレブシエラK19株を用いる。上記変異株
は、紫外線、X線等の放射線、または、エチルメタンス
ルホン酸(EMS),N−メチル−N’−ニトロ−N−
ニトロソグアニジン(MNNG)などの化学的突然変異
誘発物質のような公知の突然変異誘発手段により発生さ
せることができる。
糖類を生産する能力を有すれば、特に限定はされない
が、通常は、特願平7−93100号記載のクレブシエ
ラ・オキシトカTNM3株(通商産業省工業技術院生命
工学工業技術研究所受託番号FERM BP−466
9)またはその変異株、あるいは、カーボハイドレイト
・リサーチ(Carbohydrate Resear
ch)第157巻13〜25頁(1986年)に記載さ
れている、クレブシエラK19株を用いる。上記変異株
は、紫外線、X線等の放射線、または、エチルメタンス
ルホン酸(EMS),N−メチル−N’−ニトロ−N−
ニトロソグアニジン(MNNG)などの化学的突然変異
誘発物質のような公知の突然変異誘発手段により発生さ
せることができる。
【0008】上記多糖類を生産する際の一般的な培養方
法について述べる。上記微生物を培養するための培地と
しては、クレブシエラ属の微生物が生育でき、上記多糖
類を生産する炭素源、窒素源、無機塩類及び微量栄養源
を適量含有するものであれば特に制限されない。炭素源
としては、グルコース、ラクトース、マルトース、キシ
ロース、マンニット、サッカロース、ラムノース、アラ
ビノース、トレハロース、ラフィノースなどが使用され
る。窒素源としては、硝酸塩、アンモニウム塩、尿素な
どの合成化合物、ポリペプトン、コーンスティープリカ
ー、酵母エキス、肉エキス、脱脂大豆抽出物、ペプチ
ド、アミノ酸などの天然有機物が使用される。無機塩類
としては、リン酸塩、カリウム塩、硫酸塩、マグネシウ
ム塩などが使用される。微量栄養源としては、酵母エキ
ス、各種ビタミン類などが使用される。またさらに、培
地には、必要に応じ、カルシウム塩、マンガン塩などを
添加することができる。
法について述べる。上記微生物を培養するための培地と
しては、クレブシエラ属の微生物が生育でき、上記多糖
類を生産する炭素源、窒素源、無機塩類及び微量栄養源
を適量含有するものであれば特に制限されない。炭素源
としては、グルコース、ラクトース、マルトース、キシ
ロース、マンニット、サッカロース、ラムノース、アラ
ビノース、トレハロース、ラフィノースなどが使用され
る。窒素源としては、硝酸塩、アンモニウム塩、尿素な
どの合成化合物、ポリペプトン、コーンスティープリカ
ー、酵母エキス、肉エキス、脱脂大豆抽出物、ペプチ
ド、アミノ酸などの天然有機物が使用される。無機塩類
としては、リン酸塩、カリウム塩、硫酸塩、マグネシウ
ム塩などが使用される。微量栄養源としては、酵母エキ
ス、各種ビタミン類などが使用される。またさらに、培
地には、必要に応じ、カルシウム塩、マンガン塩などを
添加することができる。
【0009】培地の状態は、固体でも液体でも構わな
い。液体培地を使用する場合には、静置培養でもよい
が、振盪培養、通気撹拌培養の方がより高収量に多糖類
を得ることができる。培養時のpHは、微生物が生育で
きて、本発明で用いる多糖類を生産し得るpH、であれ
ば特に制限されないが、通常は4〜8のpHが適切であ
る。培養温度についても特に制限されないが、通常は2
0〜35℃が適切である。培養時間は、本発明で用いる
多糖類の生産量が最大に達する期間が選ばれるが、通常
は1〜7日が適切である。
い。液体培地を使用する場合には、静置培養でもよい
が、振盪培養、通気撹拌培養の方がより高収量に多糖類
を得ることができる。培養時のpHは、微生物が生育で
きて、本発明で用いる多糖類を生産し得るpH、であれ
ば特に制限されないが、通常は4〜8のpHが適切であ
る。培養温度についても特に制限されないが、通常は2
0〜35℃が適切である。培養時間は、本発明で用いる
多糖類の生産量が最大に達する期間が選ばれるが、通常
は1〜7日が適切である。
【0010】上記の培養方法で得られた培養物から、多
糖類を採取する方法としては、従来公知の方法を採用す
ることができる。たとえば、まず、遠心分離やろ過など
により、培養物から菌体を除去した後、得られた培養液
にメタノール、エタノール、イソプロパノール、アセト
ンなどの有機溶媒を加えて沈殿を生じさせる。次いで、
沈殿物を水に溶解させた後、水に対して透析を行ない、
通風乾燥、熱風乾燥、噴霧乾燥、ドラム乾燥、減圧乾
燥、凍結乾燥などの方法により、透析内液を乾燥して本
発明で用いる多糖類を回収する。上記の採取方法の他
に、限外ろ過により、多糖類以外の成分を培養液から除
去し、得られた濃縮液を上述の乾燥工程に供する方法を
採用してもよい。さらに、必要に応じ、通常の多糖類の
精製法に従って精製することにより、高純度精製品を得
ることもできる。精製法としては、イオン交換、ゲルろ
過、アフィニティーなどの各種のカラムクロマトグラフ
ィー、四級アンモニウム塩による沈殿や塩析、有機溶媒
による沈殿などが採用される。
糖類を採取する方法としては、従来公知の方法を採用す
ることができる。たとえば、まず、遠心分離やろ過など
により、培養物から菌体を除去した後、得られた培養液
にメタノール、エタノール、イソプロパノール、アセト
ンなどの有機溶媒を加えて沈殿を生じさせる。次いで、
沈殿物を水に溶解させた後、水に対して透析を行ない、
通風乾燥、熱風乾燥、噴霧乾燥、ドラム乾燥、減圧乾
燥、凍結乾燥などの方法により、透析内液を乾燥して本
発明で用いる多糖類を回収する。上記の採取方法の他
に、限外ろ過により、多糖類以外の成分を培養液から除
去し、得られた濃縮液を上述の乾燥工程に供する方法を
採用してもよい。さらに、必要に応じ、通常の多糖類の
精製法に従って精製することにより、高純度精製品を得
ることもできる。精製法としては、イオン交換、ゲルろ
過、アフィニティーなどの各種のカラムクロマトグラフ
ィー、四級アンモニウム塩による沈殿や塩析、有機溶媒
による沈殿などが採用される。
【0011】上記多糖類を微生物によって生産する工程
において、分子量を変化させる成分としては、エチレン
ジアミン四酢酸と、硫酸鉄、塩化鉄から選ばれた鉄塩化
合物の少なくとも一種以上との組み合わせが有効であ
る。上記鉄塩化合物のうち、特に好ましいのは、硫酸第
一鉄の七水和物あるいは塩化第二鉄の六水和物である。
また、エチレンジアミン四酢酸については、二ナトリウ
ム・二水和物が好ましい。上記各化合物は、特殊な形態
である必要はなく、また何らかの処理をされている必要
もない。すなわち、一般的に試薬あるいは工業製品とし
て市販されているものであれば、問題なく使用できる。
において、分子量を変化させる成分としては、エチレン
ジアミン四酢酸と、硫酸鉄、塩化鉄から選ばれた鉄塩化
合物の少なくとも一種以上との組み合わせが有効であ
る。上記鉄塩化合物のうち、特に好ましいのは、硫酸第
一鉄の七水和物あるいは塩化第二鉄の六水和物である。
また、エチレンジアミン四酢酸については、二ナトリウ
ム・二水和物が好ましい。上記各化合物は、特殊な形態
である必要はなく、また何らかの処理をされている必要
もない。すなわち、一般的に試薬あるいは工業製品とし
て市販されているものであれば、問題なく使用できる。
【0012】上記化合物の添加量としては、鉄塩化合物
については、培地に対し全量で0.00002%〜1
%、好ましくは0.0002%〜0.1%の比率が適切
であり、エチレンジアミン四酢酸に関しては、培地に対
し0.001%〜1%、好ましくは0.01%〜1%の
比率が適切である。化合物の添加量が多すぎると、微生
物の増殖すなわち多糖類の生産に悪影響を及ぼす可能性
が生じ、好ましくない。また、添加量が少なすぎると、
分子量を変化させる効果が生じない。
については、培地に対し全量で0.00002%〜1
%、好ましくは0.0002%〜0.1%の比率が適切
であり、エチレンジアミン四酢酸に関しては、培地に対
し0.001%〜1%、好ましくは0.01%〜1%の
比率が適切である。化合物の添加量が多すぎると、微生
物の増殖すなわち多糖類の生産に悪影響を及ぼす可能性
が生じ、好ましくない。また、添加量が少なすぎると、
分子量を変化させる効果が生じない。
【0013】上記化合物の添加時期としては、上述した
多糖類を培養する工程上であれば、どの時点でも問題な
く効果は得られるが、実際の製造における手間や効率の
観点から、微生物の栄養となる他の化合物などと一緒に
培地中に加えておいた方が好ましい。
多糖類を培養する工程上であれば、どの時点でも問題な
く効果は得られるが、実際の製造における手間や効率の
観点から、微生物の栄養となる他の化合物などと一緒に
培地中に加えておいた方が好ましい。
【0014】上記化合物の添加量と、添加による多糖類
分子量変化との間には、原料添加量や培養時間によって
条件が変化するので、定量的相関関係まで決定はできな
いものの、添加量が多い程、分子量は低くなるという傾
向は明らかであり、再現性もあるため、特定分子量の多
糖類は、経験的データの蓄積により得ることが可能であ
る。また、上記化合物の添加による多糖類の分子量(重
合度)変化のメカニズムについても、現在のところ明確
ではないが、多糖類分子量を変化させる要因となる物質
の添加時期が、製造工程上のどの時点であっても効果と
しては有効であり、また、添加量と効能との間で、ある
程度の相関関係が見られることから、添加物質の存在に
より多糖類自身が何らかの分解を受けるものと推測され
る。
分子量変化との間には、原料添加量や培養時間によって
条件が変化するので、定量的相関関係まで決定はできな
いものの、添加量が多い程、分子量は低くなるという傾
向は明らかであり、再現性もあるため、特定分子量の多
糖類は、経験的データの蓄積により得ることが可能であ
る。また、上記化合物の添加による多糖類の分子量(重
合度)変化のメカニズムについても、現在のところ明確
ではないが、多糖類分子量を変化させる要因となる物質
の添加時期が、製造工程上のどの時点であっても効果と
しては有効であり、また、添加量と効能との間で、ある
程度の相関関係が見られることから、添加物質の存在に
より多糖類自身が何らかの分解を受けるものと推測され
る。
【0015】
【実施例】以下、本発明を実施例により更に詳細に説明
するが、本発明は、その要旨を越えない限り、以下の実
施例に限定されるものではない。
するが、本発明は、その要旨を越えない限り、以下の実
施例に限定されるものではない。
【0016】製造例 (多糖類分子量を変化させる要因
となる物質は無添加) 500ml容の坂口フラスコに、表1に示す組成の培地
を100ml入れ、121℃で20分間湿熱滅菌後、同
様に培地を用いて試験管にて3日間液体振盪培養してい
たクレブシエラ・オキシトカ(Klebsiella
oxytoca)TNM3株(FERM BP−466
9)を、一白金耳分植菌し、振盪数毎分110ストロー
ク、28℃で4日間レシプロ振盪培養を行った。
となる物質は無添加) 500ml容の坂口フラスコに、表1に示す組成の培地
を100ml入れ、121℃で20分間湿熱滅菌後、同
様に培地を用いて試験管にて3日間液体振盪培養してい
たクレブシエラ・オキシトカ(Klebsiella
oxytoca)TNM3株(FERM BP−466
9)を、一白金耳分植菌し、振盪数毎分110ストロー
ク、28℃で4日間レシプロ振盪培養を行った。
【0017】
【表1】 培地組成(重量%) グルコース 2 % 硫酸アンモニウム 0.06 % リン酸一水素カリウム 0.15 % 硫酸マグネシウム・七水和物 0.05 % ビタミンB1 0.0005 % ビオチン 0.000006 % パントテン酸カルシウム 0.001 % ニコチンアミド 0.0005 % 炭酸カルシウム 1 % pH 6.5
【0018】収量は、培地1リットル当たり、10gで
あった(多糖類原料であるグルコースをもとに計算する
と、収率約50%)。培養終了後、培養液の粘度をB型
粘度計を用い、25℃、60rpmで測定したところ、
1700cps(センチポイズ)であった。また、旭化
成社製「Asahipak GFA−7MF」をカラム
とし、0.1M NaNO3 水溶液を移動相とした高速
液体クロマトグラフィーを行い、分子量既知のプルラン
を標準サンプルとして作成した分子量−保持時間標準曲
線から、培養液中に生産された多糖類の分子量を算出し
たところ、290×104 であった。
あった(多糖類原料であるグルコースをもとに計算する
と、収率約50%)。培養終了後、培養液の粘度をB型
粘度計を用い、25℃、60rpmで測定したところ、
1700cps(センチポイズ)であった。また、旭化
成社製「Asahipak GFA−7MF」をカラム
とし、0.1M NaNO3 水溶液を移動相とした高速
液体クロマトグラフィーを行い、分子量既知のプルラン
を標準サンプルとして作成した分子量−保持時間標準曲
線から、培養液中に生産された多糖類の分子量を算出し
たところ、290×104 であった。
【0019】実施例1 上述した製造例において、表1に示した組成の培地に、
さらに培地組成に対し、エチレンジアミン四酢酸二ナト
リウム・二水和物を0.01重量%、および硫酸第一鉄
・七水和物をそれぞれ、0(無添加)、0.001、
0.003、0.005、0.01重量%添加した培地
を作成し、製造例と同様に培養操作を行った。収率は、
原料グルコースに対し、いずれも約50%であった。な
お、0.001%の硫酸第一鉄・七水和物は、鉄イオン
として0.0002%の添加を意味する。培養終了後
は、製造例と同様に培養液粘度および多糖類分子量を測
定した。結果を表2に示す。
さらに培地組成に対し、エチレンジアミン四酢酸二ナト
リウム・二水和物を0.01重量%、および硫酸第一鉄
・七水和物をそれぞれ、0(無添加)、0.001、
0.003、0.005、0.01重量%添加した培地
を作成し、製造例と同様に培養操作を行った。収率は、
原料グルコースに対し、いずれも約50%であった。な
お、0.001%の硫酸第一鉄・七水和物は、鉄イオン
として0.0002%の添加を意味する。培養終了後
は、製造例と同様に培養液粘度および多糖類分子量を測
定した。結果を表2に示す。
【0020】
【表2】 硫酸第一鉄・七水和物の添加量 培養液粘度 多糖類の分子量 ────────────────────────────────── 無添加 1680cps 284×104 0.001% 1070cps 251×104 0.003% 38cps 84×104 0.005% 13cps 32×104 0.010% 10cps 12×104 ──────────────────────────────────
【0021】実施例2 添加するエチレンジアミン四酢酸二ナトリウム・二水和
物を0.1重量%とする以外は実施例1と同様に操作を
行った。収率は、原料グルコースに対し、いずれも約5
0%であった。得られた多糖類の培養液粘度および分子
量を表3に示す。
物を0.1重量%とする以外は実施例1と同様に操作を
行った。収率は、原料グルコースに対し、いずれも約5
0%であった。得られた多糖類の培養液粘度および分子
量を表3に示す。
【0022】
【表3】 硫酸第一鉄・七水和物の添加量 培養液粘度 多糖類の分子量 ────────────────────────────────── 無添加 1110cps 266×104 0.001% 28cps 54×104 0.003% 10cps 12×104 0.005% <10cps 6×104 0.010% <10cps 4×104 ──────────────────────────────────
【0023】実施例3 培地に添加する化合物として、エチレンジアミン四酢酸
二ナトリウム・二水和物を0.01重量%、および塩化
第二鉄・6水和物をそれぞれ0(無添加)、0.00
1、0.005重量%とした以外は実施例1と同様に培
養操作を行った。収率は、原料グルコースに対し、いず
れも約50%であった。得られた多糖類の培養液粘度お
よび分子量を表4に示す。
二ナトリウム・二水和物を0.01重量%、および塩化
第二鉄・6水和物をそれぞれ0(無添加)、0.00
1、0.005重量%とした以外は実施例1と同様に培
養操作を行った。収率は、原料グルコースに対し、いず
れも約50%であった。得られた多糖類の培養液粘度お
よび分子量を表4に示す。
【0024】
【表4】 塩化第二鉄・六水和物の添加量 培養液粘度 多糖類の分子量 ────────────────────────────────── 無添加 1680cps 284×104 0.001% 1360cps 249×104 0.005% 18cps 40×104 ──────────────────────────────────
【0025】実施例4 添加するエチレンジアミン四酢酸二ナトリウム・二水和
物を0.1重量%とする以外は実施例1と同様に操作を
行った。収率は、原料グルコースに対し、いずれも約5
0%であった。得られた多糖類の培養液粘度および分子
量を表5に示す。
物を0.1重量%とする以外は実施例1と同様に操作を
行った。収率は、原料グルコースに対し、いずれも約5
0%であった。得られた多糖類の培養液粘度および分子
量を表5に示す。
【0026】
【表5】 塩化第二鉄・六水和物の添加量 培養液粘度 多糖類の分子量 ────────────────────────────────── 無添加 1110cps 266×104 0.001% 40cps 86×104 0.005% <10cps 6×104 ──────────────────────────────────
【0027】実施例1〜4に示した結果から明らかな通
り、培地にエチレンジアミン四酢酸二ナトリウム・二水
和物および硫酸第一鉄・七水和物または塩化第二鉄・六
水和物を添加しておくと、収率を減らすことなく多糖類
の分子量を調節できることがわかる。
り、培地にエチレンジアミン四酢酸二ナトリウム・二水
和物および硫酸第一鉄・七水和物または塩化第二鉄・六
水和物を添加しておくと、収率を減らすことなく多糖類
の分子量を調節できることがわかる。
【0028】
【発明の効果】以上説明した本発明によれば、特定多糖
類生産能を有する微生物を培養して多糖類を製造する工
程において、その系に特定の化合物を添加することによ
り、収率を変化させることなく、得られる多糖類の重合
度を意識的に制御でき、簡便に任意の分子量を有する多
糖類を製造することができる。
類生産能を有する微生物を培養して多糖類を製造する工
程において、その系に特定の化合物を添加することによ
り、収率を変化させることなく、得られる多糖類の重合
度を意識的に制御でき、簡便に任意の分子量を有する多
糖類を製造することができる。
Claims (3)
- 【請求項1】 構成糖およびそのモル比が、D−グルク
ロン酸:L−ラムノース:D−ガラクトース:D−グル
コース=0.8〜1.2:2.4〜3.6:0.8〜
1.2:0.8〜1.2である多糖類を、微生物によっ
て生産する工程において、その系中にエチレンジアミン
四酢酸を培地に対し0.001重量%〜1重量%、およ
び、硫酸鉄、塩化鉄から選ばれた鉄塩化合物の少なくと
も一種以上を培地に対し、0.00002重量%〜1重
量%の比率で、添加することを特徴とする多糖類の分子
量を調整する方法。 - 【請求項2】 多糖類の主要繰り返し単位が、以下の結
合構造である、請求項1の多糖類の分子量を調整する方
法。 【化1】 (ただし、Rha、Gal、GlcおよびGlcUA
は、それぞれ、ラムノース残基、ガラクトース残基、グ
ルコース残基およびグルクロン酸残基を示し、数字はグ
リコシド結合の位置を示す。) - 【請求項3】 微生物が、クレブシエラ・オキシトカT
NM3株(通商産業省工業技術院生命工学工業技術研究
所受託番号FERM BP−4669)であることを特
徴とする請求項2記載の多糖類の分子量を調整する方
法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP18071195A JPH09288A (ja) | 1995-06-22 | 1995-06-22 | 分子量調整方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP18071195A JPH09288A (ja) | 1995-06-22 | 1995-06-22 | 分子量調整方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH09288A true JPH09288A (ja) | 1997-01-07 |
Family
ID=16087984
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP18071195A Pending JPH09288A (ja) | 1995-06-22 | 1995-06-22 | 分子量調整方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH09288A (ja) |
-
1995
- 1995-06-22 JP JP18071195A patent/JPH09288A/ja active Pending
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