JP2620605B2 - オリゴ糖の製造法 - Google Patents

オリゴ糖の製造法

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【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、オリゴ糖の製造法特にシヨ糖のグリコース
残基の4位の炭素にガラクトシル基がグリコシド結合し
たオリゴ糖、O−β−D−ガラクトピラノシル−(1→
4)−O−α−D−グルコピラノシル−(1→2)−β
−D−フラクトフラノシド(以下、ラクトシユークロー
スと呼ぶ)の製造法に関する。
(従来の技術) 近年、ガラクトース残基含有オリゴ糖がビフイズス因
子として注目されている。その一種にラクトシユークロ
ースがあり、それは、レバンシユークラーゼを移用して
シヨ糖のフラクトシル基を乳糖の還元末端に転移される
ことにより、酵素合成されていた。〔J.Biol.Chem.,22
9,121−129(1957);J.Biochem.,90,521−526(1981);
Chem.Pharm.Bull.,31(5),1688−1691(1983)〕 一方、後述する本発明に含まれている微生物スポロボ
ロマイセス・シングラリス(Sporobolomyces singular
is)によるガラクトース残基含有オリゴ糖の製造法とし
ては、今まで次のものが知られている。
スポロボロマイセス・シングラリス(Sporobolomyces
singularis)を利用して、O−β−D−ガラクトピラ
ノシル−(1→4)−O−β−D−ガラクトピラノシル
−(1→4)−D−グルコピラノシドと、O−β−D−
ガラクトピラノシル−(1→4)−O−β−D−ガラク
トピラノシル−(1→4)−O−β−D−ガラクトピラ
ノシル−(1→4)−D−グルコピラノシドが作製され
ている〔Canadian Journal of Chemistry,42,1341(196
4)〕。また、同様にスポロボロマイセス・シングラリ
ス(Sporobolomyces singularis)を用いて、O−β−
D−ガラクトピラノシル−(1→2)−D−キシロシ
ド、O−β−D−ガラクトピラノシル−(1→3)−D
−キシロシド、O−β−D−ガラクトピラノシル−(1
→3)−D−ガラクトシド、O−β−D−ガラクトピラ
ノシル−(1→4)−D−ガラクトシド、O−β−D−
ガラクトピラノシル−(1→3)−D−グルコシド、O
−β−D−ガラクトピラノシル−(1→6)−D−グル
コシド等の二種類も転移反応を利用して、酵素合成され
ている〔Canadian Journal of Chemistry,42,2307(196
4)〕。しかし、スポロボロマイセス・シングラリス(S
porobolomyces singularis)によるラクトシユークロ
ースの製造法は知られていなかつた。
(発明が解決しようとする問題点) レバンシユークラーゼを用いたラクトシユークロース
の製造法では、レバンが副生されてしまい、ラクトシユ
ークロースの収率とその精製に不利であつた。したがつ
て、本発明は、レバンを副生しないラクトシユークロー
スの製造法の提供を目的としている。
(問題点を解決するための手段) 上記目的を達成するために、本発明者らは、研究を重
ねた結果、スポロボロマイセス属(Sporobolomyces)に
属し、ショ糖のグルコース残基の4位の炭素にガラクト
シル基を転移させる能力を有する微生物の菌体または菌
体抽出物と、ガラクトシル基供与体およびショ糖を、媒
体中で共存させることにより、ガラクトシル基をガラク
トシル基供与体よりショ糖のグルコース残基の4位の炭
素に転移させ、反応媒体よりラクトシユークロースを採
取することを特徴とするオリゴ糖の製造法を完成するに
至つた。すなわち、本発明のオリゴ糖の製造法により、
前述の従来技術が有する問題点は解決された。
本発明において、ガラクトシル基供与体からシヨ糖の
グルコース残基の4位の炭素にガラクトシル基を転移さ
せる能力を有するスポロボロマイセス属(Sporobolomyc
es)に属する微生物としては、例えば、スポロボロマイ
セス・シングラリス(Sporobolomyces singularis)AT
CC24193等を挙げることができる。この菌は、アメリカ
ン・タイプ・カルチヤー・コレクシヨン(American Typ
e Culture Collection,ATCC)から誰でも自由に入手す
ることができる。
本発明において使用できる培地としては、前述微生物
が培養により増殖できるものであれば、任意の天然培地
または合成培地でもよい。例えば、炭素源としては、ブ
ドウ糖、乳糖、セロビオース、エタノール等が用いられ
る。窒素源としては、アンモニア、硫酸アンモニウム、
塩化アンモニウム、酵母エキス、ペプトン、カザミノ
酸、肉エキス等が用いられる。無機塩としては、燐酸、
カリウム、マグネシウム等の塩類、例えば、燐酸アンモ
ニウム、燐酸カリウム、燐酸ナトリウム、硫酸マグネシ
ウム等の通常工業用薬品でよく、他に微量元素を加えて
もよい。また、微量有機栄養素として、ビタミン類、ア
ミノ酸、核酸関連物質等は、菌の生育上特別に必要とす
るものではないが、これらを加えたり、コーン・ステイ
ープ・リカー(Corn steap liquor,CSL)、肉エキス、
麦芽エキス、酵母エキス、ペプトン等の有機物を加えて
もよい。これらの培地は、液体培地、固体培地いずれの
形でも使用することができる。代表的な培地組成として
は、例えば、グルコース1%、ペプトン0.5%、酵母エ
キス0.3%、麦芽エキス0.3%からなる天然培地があげら
れる。
培養は振盪、通気撹拌等による好気条件で行うのが好
ましいが、静置状態で行うこともできる。培養温度は10
℃から32℃の範囲で可能で、25℃付近が好ましい。培養
のpHは3から9で可能で、好ましくは弱酸性付近であ
る。
ガラクトシル基供与体からのシヨ糖のグルコース残基
の4位の炭素へのガラクトシル基の転移反応は、菌体ま
たは菌体抽出物とガラクトシル基供与体およびシヨ糖
を、媒体中で共存させることにより行う。ここで菌体と
は、微生物を培養した培地中に存在する菌体、および培
地から常法にしたがつて一旦分離された菌体、その菌体
を凍結した凍結菌体、凍結乾燥の手段によつて得られた
凍結乾燥菌体等のように、ガラクトシル基転移活性をそ
こなうことなく反応を行う上で有利なように処理された
菌をも意味する。
また、菌体抽出物とは、フレンチプレス処理やブラウ
ンホモジナイザー処理等の常法により得られた菌体破砕
物、または分別沈澱、ゲル過あるいはイオン交換樹脂
処理等の常法によつて精製されたガラクトシル基転移活
性を有する酵素含有物を意味する。
媒体とは、微生物を培養した培地、緩衝液、例えば、
燐酸緩衝液をあげることができる。ガラクトシル基供与
体とは、ガラクトシル基をβ−グリコシド結合で非還元
末端に含んだオリゴ糖であり、例えば、乳糖があげら
れ、またO−ニトロフエニル−β−ガラクトシド、p−
ニトロフエニル−β−ガラクトシド、フエニル−β−ガ
ラクトシド等もあげられる。
本発明におけるガラクトシル基の転移反応条件として
は、ラクトシユークロースを生成する範囲で適宜変更で
き、特に限定されないが、シヨ糖濃度は例えは1〜40w/
v%が好ましい範囲として例示され、さらに、好ましく
は10〜30w/v%、ガラクトシル基供与体濃度は例えば1
〜40w/v%が好ましい範囲として例示され、好ましくは
5〜25w/v%、反応温度は例えば10〜50℃が好ましい範
囲として例示され、さらに好ましくは25〜50℃がそれぞ
れ例示される。反応液のpHは通常は2〜9の範囲が例示
され、好ましくは3〜7である。反応時間は条件によつ
て異なり、反応時間を長くしすぎると、一旦生成したラ
クトシユークロースが分解されることがあるので、ラク
トシユークロースの収率が最大となる時間を設定するこ
とが好ましい。
(実施例) 以下、本発明を具体的に説明するために、実施例を挙
げて説明するが、本発明は、これらの実施例により限定
されるものではない。
本実施例は、スポロボロマイセス・シングラリス(Sp
orobolomyces singularis)ATCC24193を用いて、ガラ
クトシル基を乳糖からシヨ糖のグルコース残基の4位の
炭素に転移させて、ラクトシユークロースを合成し、か
つ反応液からラクトシユークロースを分離した例であ
る。
実施例1 (1)スポロボロマイセス・シングラリス(Sporobolom
yces singularis)ATCC24193による糖転移反応 ATCCより分譲を受けたS.singularis ATCC24193を、ス
ラント培地(グルコース1%、ペプトン0.5%、酵母エ
キス0.3%、麦芽エキス0.3%、寒天1.5%、pH5.8)で、
3日間25℃で培養し、同菌体をスラント培地より一白金
耳、100mlのシヨ糖培地(シヨ糖10%、乳糖5%、酵母
エキス0.75%、塩酸によりpH3.7に調整した。シヨ糖と
乳糖は、それぞれ加熱細菌し、冷却した後、他の培地成
分と混合した)に植菌し、25℃で1週間振盪培養した。
同培養液を遠心分離し、その上澄液をメンブレン過
(ポア−サイズ0.22μm)した後、同液を、分析用液
体クロマトグラフイ装置〔ウオーターズM600マルチソル
ベント送液システム、ウオーターズR403型偏光指差屈折
計、ウオーターズマイクロボンダバツクCH(糖専用分析
カラム、3.9mm×30cm)、溶媒:アセトニトリル−水(8
0:20)、流速1.8ml/min〕で分析した結果を第1図に示
した。保持時間11分の位置に、新たに生じた最大ピーク
を検出し、同ピークに対応した物質の生成を認めた。
(2)生成物の分離 前記工程(1)で取得した培養液50mlを遠心分離後、
その上澄液をメンブレン過(ポア−サイズ0.22μm)
した。同液の一部を分取用液体クロマトグラフイー装
置〔ウオーターズM600マルチソルベント送液システム、
ウオーターズR403型偏光指差屈折形、ウオーターズマイ
クロスフエアーNH2カラム(19mm×15cm)、溶媒:アセ
トニトリル−水(75:25)、流速12ml/min〕に供した結
果を第2図に示した。保持時間25分の位置にあるピーク
に対応した物質を分画し、減圧濃縮後、凍結乾燥によ
り、白色粉末約310mg(以下、生成物Iと言う)を取得
した。第3図は、生成物Iの1%水溶液を、前述の分析
用液体クロマトグラフイ装置を供して得た溶出パターン
である。
(3)生成物Iの同定 生成物Iの酸による部分加水分解物、酵素加水分解
物、マススペクトル、NMRスペクトルの解析結果より、
同物質が下記式 で表わされるO−β−D−ガラクトピラノシル−(1→
4)−O−α−D−グルコピラノシル−(1→2)−β
−D−フラクトフラノシド(ラクトシユークロース)で
あると同定された。
酸による部分加水分解物の解析 塩酸酸性(pH1.2)の生成物Iの2%水溶液3mlを、12
0℃で15時間反応させた後、分析用液体クロマトグラフ
イ装置〔溶媒条件以外は、前述の分析用液体クロマトグ
ラフイ装置条件と同じ。溶媒:アセトニトリル−水(7:
1)〕に供して、生成した二糖類、単糖類の分析を行つ
た。その結果、第4図に示したように、生成物Iの部分
加水分解物からは、乳糖、グルコース、ガラクトース、
フラクトースが検出された。
酵素による加水分解物の解析 生成物I50mgと10mgのインベルターゼ(Nutritional B
iochemicals Cooporotion社より購入)とを、1.5mlの酢
酸緩衝液(66.7mM、pH4.8)中で、30℃にて5時間反応
させた。反応終了後、同反応液0.2mlを東洋紙No.50上
にスポツトし、溶媒〔n−ブタノール・ピリジン・水
(6:4:3),v/v〕を用いて、2日連続展開を3回繰り返
し、風乾後、同紙に対して、アルカリ性硝酸銀による
発色操作を行つた。
その結果、生成物Iのみでは、ほとんどスポツトが認
められなかつたのに対し、生成物Iの上述のインベルタ
ーゼ処理物では、フラクトースと乳糖に相当するそれぞ
れのスポツトが認められた。
一方、生成物I50mgと0.6単位のβ−ガラクトシダーゼ
(大腸菌由来、ベーリンガー社より購入)とを、1mlの
リン酸緩衝液(50mM,pH7.3)中で、37℃にて5時間反応
させた。反応終了後、同反応液0.2mlを東洋紙No.50上
にスポツトし、溶媒〔n−ブタノール・ピリジン・水
(6:4:3),v/v〕を用いて、2日連続展開を3回繰り返
し、風乾後、同紙に対して、アルカリ性硝酸銀による
発色操作を行つた。
その結果、生成物Iのみでは、ほとんどスポツトが認
められなかつたのに対し、生成物Iの上述のβ−ガラク
トシダーゼ処理物では、ガラクトースに相当するスポツ
トが認められた。
マススペクトルの解析 生成部IのFAB/MS測定〔日本電子JMS−DX303,マトリ
ツクス:グリセリン,イオン化電圧70V〕の結果、m/z=
505に(M+K)と推定されるピークとm/z=597に
(M+H+グリセリン)と推定されるピークとが認め
られた(第5図)。故に、生成物Iは分子量504で、三
糖類である。
NMRスペクトルの解析 試料は約25mgを0.5mlの重水に溶解し、直径5mmの試料
管に入れてNMR測定を行つた。
1H−NMRスペクトルの解析 シヨ糖と乳糖と生成物Iについて測定〔日本電子JNM
GX−400,測定法:SGNON〕を行つた結果を、それぞれ第6
図、第7図、第8図に示した。第6図と第8図を比較す
ると、生成物Iでは、4.5ppm付近に新しいシグナルが認
められた。これは、化学シフト値より、ガラクトースの
β体の1位の炭素に結合した1Hのシグナルと推定でき、
かつ第7図の乳糖のカラクトース残基のβ体の1位の炭
素に結合した1Hのシグナルと一致した。
13C−NMRスペクトルの解析 シヨ糖と乳糖と生成物Iについて測定〔日本電子JNM
GX−400,測定法:SGBCM〕を行つた結果、それぞれ第9
図、第10図、第11図を得た。各スペクトルの帰属は、Do
rmanのデーター〔Dorman D.E.,Robert J.D.J.of Americ
an Chem.Soc.,93,4463(971)〕により行い、第1表に
示した。シヨ糖と乳糖の実測値は、前述の文献値とよく
一致している。生成物Iでは、グルコース残基の4位の
炭素の化学シフト値がシヨ糖のそれに比較して、9.5ppm
低磁場側へずれており、かつ乳糖のそれとよく一致し
た。また、生成物Iのシヨ糖部分由来ではない六つのシ
グナルが検出され、これらの六つのシグナルの化学シフ
ト値と乳糖のβ−ガラクトース残基の部分の化学シフト
値とを比較すると、生成物Iのシヨ糖部分由来ではない
六つのシグナルは、乳糖のβ−ガラクトース残基部分の
シグナルより、約3〜4ppm低磁場で観測されているが、
全体的な変化であり、溶媒効果と考えられることより、
両者の部分構造は同一であると判断できる。
実施例2 前記実施例1−(1)と同様の方法により、スラント
培地で培養した培養菌体を一白金耳、100mlの乳糖培地
(乳糖10%、酵母エキス0.75%、塩酸によりpH3.7に調
整した。乳糖は加熱殺菌し、冷却した後、他の培地成分
と混合した。)に植菌し、25℃で3日間振盪培養した。
培養終了後、遠心分離で菌体を回収し、無菌水50mlで2
回洗浄し、得られた菌体を洗浄菌体とした。同洗浄菌体
全量を50mlの糖液(シヨ糖10w/v%、乳糖5w/v%、0.1M
リン酸緩衝液pH6、各成分はそれぞれを別個に加熱殺菌
した。)中で、25℃にて1日反応させた。反応生成物の
分析、生成物Iの分離(約280mgを取得した)、生成物
Iの同定は、前記実施例1の方法により行い、前記実施
例1と同様の結果を得た。
実施例3 前記実施例2と同じ方法により取得した洗浄菌体全量
を、常法により凍結乾燥し、同凍結乾燥菌体を50mlの糖
液(シヨ糖10w/v%、乳糖5w/v%、0.1Mリン酸緩衝液pH
6、各成分はそれぞれを別個に加熱殺菌した。)中で、2
5℃にて1日反応させた。反応生成物の分析、生成物I
の分離(250mgを取得した。)、生成物Iの同定は、前
記実施例1の方法により行い、前記実施例1と同様の結
果を得た。
実施例4 前記実施例1−(1)と同様の方法により、スラント
培地で培養した培養菌体を五白金耳、500mlの乳糖培地
(乳糖10%、酵母エキス0.75%、塩酸によりpH3.7に調
整した。乳糖は加熱殺菌し、冷却後、他の培地成分と混
合した。)に植菌し、25℃で3日間振盪培養した。培養
終了後、遠心分離で菌体を回収し、無菌水250mlで2回
洗浄し、得られた菌体を洗浄菌体とした。同洗浄菌体全
量を250mlの糖液(シヨ糖10w/v%、O−ニトロフエニル
−β−ガラクトシド5w/v%,0.1Mリン酸緩衝液pH6、各成
分はそれぞれを別個に加熱細菌した。)中で、25℃にて
1日反応させた。反応生成物の分析、生成物Iの分離
(約260mgを取得した。)、生成物Iの同定は、前記実
施例1の方法により行い、前記実施例1と同様の結果を
得た。
実施例5 前記実施例1−(1)と同様の方法により、スラント
培地で培養した培養菌体を五白金耳、500mlの乳糖培地
(乳糖10%、酵母エキス0.75%、塩酸によりpH3.7に調
整した。乳糖は加熱殺菌し、冷却後、他の培地成分と混
合した。)に植菌し、25℃で3日間振盪培養した。培養
終了後、遠心分離で菌体を回収し、無菌水250mlで2回
洗浄し、得られた菌体を50mlのリン酸緩衝液(0.1M、pH
6)に懸濁した。同菌体懸濁液をフレシチブレス処理し
た後、遠心分離で上澄液を取得し、同上澄液全量とシヨ
糖25gと乳糖12.5gとを、最終容量250mlのリン酸緩衝液
(0.1M、pH6)中で、25℃にて一晩反応させた。反応生
成物の分析、生成物Iの分離(約220mgを取得し
た。)、生成物Iの同定は、前記実施例1の方法により
行い、前記実施例1と同様の結果を得た。
(発明の効果) 本発明のスポロボロマイセス属(Sporobolomyces)に
属する微生物を利用したラクトシユークロースの製造法
を用いることにより、レバンシユークラーゼを用いた場
合のように、レバンを副生させることなくラクトシユー
クロースを製造することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図、第2図、第3図、第4図は、実施例1における
培養液、生成物の高速液体クロマトグラム、第5図
は、生成物IのMassスペクトラム、第6図は、シヨ糖の
1H−NMRスペクトラム、第7図は、乳糖の1H−NMRスペク
トラム、第8図は、生成物Iの1H−NMRスペクトラム、
第9図は、シヨ糖の13C−NMRスペクトラム、第10図は、
乳糖の13C−NMRスペクトラム、第11図は、生成物Iの13
C−NMRスペクトラムである。

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】スポロボロマイセス属(Sporobolomyces)
    に属し、ショ糖のグルコース残基の4位の炭素にガラク
    トシル基を転移させる能力を有する微生物の菌体または
    菌体抽出物と、ガラクトシル基供与体およびショ糖を、
    媒体中で共存させることにより、ガラクトシル基をガラ
    クトシル基供与体よりショ糖のグルコース残基の4位の
    炭素に転移させ、反応媒体よりO−β−D−ガラクトピ
    ラノシル−(1→4)−O−α−D−グルコピラノシル
    −(1→2)−β−D−フラクトフラノシドを採取する
    ことを特徴とするオリゴ糖の製造法。
  2. 【請求項2】該スポロボロマイセス属(Sporobolomyce
    s)に属し、ガラクトシル基を転移させる能力を有する
    微生物が、スポロボロマイセス・シングラリス(Sporob
    olomyces singularis)である特許請求の範囲第1項記
    載の製造法。
  3. 【請求項3】スポロボロマイセス・シングラリス(Spor
    obolomyces singularis)がスポロボロマイセス・シン
    グラリス(Sporobolomyces singularis)ATCC24193で
    ある特許請求の範囲第2項記載の製造法。
  4. 【請求項4】ガラクトシル基供与体が乳糖である特許請
    求の範囲第1項記載の製造法。
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