JPH09288507A - 抵抗溶接制御又は監視装置、アーク溶接モニタ装置、及びレーザ加工制御装置 - Google Patents

抵抗溶接制御又は監視装置、アーク溶接モニタ装置、及びレーザ加工制御装置

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JPH09288507A
JPH09288507A JP12220196A JP12220196A JPH09288507A JP H09288507 A JPH09288507 A JP H09288507A JP 12220196 A JP12220196 A JP 12220196A JP 12220196 A JP12220196 A JP 12220196A JP H09288507 A JPH09288507 A JP H09288507A
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battery
voltage
switch
power supply
converter
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JP12220196A
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Sakae Ishikawa
栄 石川
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Miyachi Technos Corp
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 バッテリ・バックアップ型のメモリを有する
電気溶接機又はレーザ加工機の制御又は装置において、
バッテリ電圧の低下による記憶データが破壊を防止す
る。 【解決手段】 RAMは、内部電源回路より電圧V0 が
供給されている間はこの電圧V0 によって所望のメモリ
動作を行い、電源スイッチのオフ期間中はバッテリ50
からの電圧VB によって記憶データを保持し続ける。バ
ッテリの電圧出力端子はエンハンスメント型のMOSト
ランジスタからなるスイッチ56を介してA−D変換器
の入力端子にも接続される。A−D変換器の出力端子は
CPUのデータ入力端子に接続されている。CPUは、
オフ期間中および定常時にはスイッチ制御信号SWを論
理値“L”にしてスイッチをオフ状態に保ち、装置電源
オン直後のシステム初期化の間だけスイッチ制御信号を
論理値“H”にしてスイッチをオン状態に切り換える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0010】
【発明の属する技術分野】本発明は、バッテリ・バック
アップ型のメモリを有する抵抗溶接制御又は監視装置、
アーク溶接モニタ装置およびレーザ加工制御装置に関す
る。
【0020】
【従来の技術】最近の抵抗溶接制御又は監視装置は、大
抵マイクロコンピュータを内蔵しており、所要のプログ
ラムまたはソフトウェアを不揮発性メモリ(たとえばR
OM)に格納するとともに種々のデータを揮発性メモリ
(たとえばRAM)に格納し、マイクロプロセッサ(C
PU)に所要の演算処理を行わせるようにしている。
【0030】この種の抵抗溶接制御又は監視装置では、
溶接電流や通電時間等の各種溶接条件につき所望の設定
値または監視値が随時入力ないし登録可能であり、かつ
いったん登録された設定値または監視値のデータは変更
または更新があるまで保持される。また、1回の抵抗溶
接で得られた各種測定値のデータも次の抵抗溶接が開始
されるまで保持されるのが普通であり、いわゆるステッ
プ・アップ制御における溶接カウント数等のデータは抵
抗溶接が行われる度毎に値を更新しながら累積的データ
としての意味を保ち続ける。
【0040】したがって、この種の抵抗溶接制御又は監
視装置は、装置本来の機能が停止している間(特に装置
の電源スイッチがオフになっている間)でも、そのよう
なデータを保持する揮発性メモリについては電力を切ら
さないようにバックアップ電源としてバッテリを備える
のが普通である。
【0050】
【発明が解決しようとする課題】上記のようなバッテリ
は、経時的に消耗し、その出力電圧(電源電圧)は次第
に下がる。そして、この電源電圧レベルが揮発性メモリ
の保証動作電圧のしきい値よりも下がれば、該メモリ内
のデータが消滅または破壊されるおそれがある。したが
って、そのような事態になる前にバッテリを交換しなく
てはいけない。しかるに、従来のこの種抵抗溶接制御又
は監視装置では、バッテリの消耗度を監視する機能や交
換時機を報知する機能がないため、使用者もバッテリの
交換をうっかり忘れ、メモリ内の大事なデータが破壊し
てしまうことがあった。また、バッテリの取付または装
着状態が良くないために、バッテリより正常な電源電圧
がメモリに供給されない場合にも、同様のデータ破壊が
起こり得る。
【0060】なお、バッテリ・バックアップ型のメモリ
を有するアーク溶接モニタ装置やレーザ加工制御装置に
おいても上記と同様の問題があった。
【0070】本発明は、かかる従来の問題点に鑑みてな
されたもので、バッテリ電圧の低下が原因でバッテリ・
バックアップ型メモリ内の記憶データが破壊されること
のないように、バッテリ電圧を監視してバッテリの交換
時機を報知する機能を備えた抵抗溶接制御又は監視装
置、アーク溶接モニタ装置およびレーザ加工制御装置を
提供することを目的とする。
【0080】さらに、本発明は、バッテリ電圧の監視に
伴うバッテリ電力の消費を可及的に少なくした抵抗溶接
制御又は監視装置、アーク溶接モニタ装置およびレーザ
加工制御装置を提供することを目的とする。
【0090】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明のうち請求項1に記載の発明は、抵抗溶接制
御又は監視用の任意のデータを保持するためのバッテリ
・バックアップ型メモリを有する抵抗溶接制御又は監視
装置において、前記メモリに対するバッテリからの電源
電圧をディジタル信号に変換するA−D変換器と、前記
A−D変換器より出力された前記ディジタル信号に基づ
いて前記バッテリからの電源電圧が所定の監視値以下に
下がったか否かを判定するバッテリ電圧判定手段と、前
記バッテリ電圧判定手段による前記判定の結果を出力す
る判定結果出力手段と、前記バッテリの電源電圧出力端
子と前記A−D変換器の入力端子との間に接続されたス
イッチ手段と、前記バッテリ電圧判定手段に前記判定の
処理を行わせる時に前記スイッチ手段をオン状態にする
スイッチ制御手段とを具備することを特徴とする。
【0100】請求項2に記載の発明は、アーク溶接モニ
タ用の任意のデータを保持するためのバッテリ・バック
アップ型メモリを有するアーク溶接モニタ装置におい
て、前記メモリに対するバッテリからの電源電圧をディ
ジタル信号に変換するためのA−D変換器と、前記A−
D変換器より出力された前記ディジタル信号に基づいて
前記バッテリからの電源電圧が所定の監視値以下に下が
ったか否かを判定するバッテリ電圧判定手段と、前記バ
ッテリ電圧判定手段による前記判定の結果を出力する判
定結果出力手段と、前記バッテリの電源電圧出力端子と
前記A−D変換器の入力端子との間に接続されたスイッ
チ手段と、前記バッテリ電圧判定手段に前記判定の処理
を行わせる時に前記スイッチ手段をオン状態にするスイ
ッチ制御手段とを具備することを特徴とする。
【0110】請求項3に記載の発明は、レーザ加工制御
用の任意のデータを保持するためのバッテリ・バックア
ップ型メモリを有するレーザ加工制御装置において、前
記メモリに対するバッテリからの電源電圧をディジタル
信号に変換するためのA−D変換器と、前記A−D変換
器より出力された前記ディジタル信号に基づいて前記バ
ッテリからの電源電圧が所定の監視値以下に下がったか
否かを判定するバッテリ電圧判定手段と、前記バッテリ
電圧判定手段による前記判定の結果を出力する判定結果
出力手段と、前記バッテリの電源電圧出力端子と前記A
−D変換器の入力端子との間に接続されたスイッチ手段
と、前記バッテリ電圧判定手段に前記判定の処理を行わ
せる時に前記スイッチ手段をオン状態にするスイッチ制
御手段とを具備することを特徴とする。
【0120】請求項4に記載の発明は、請求項1〜3の
いずれかに記載の発明の構成において、前記バッテリ電
圧判定手段による前記判定の処理が前記装置の初期化処
理時または装置の初期化処理に続く一定の時間間隔で行
われることを特徴とする。
【0130】請求項5に記載の発明は、請求項1〜4の
いずれかに記載の発明の構成において、前記スイッチ手
段がエンハンスメント型のMOSトランジスタからなる
ことを特徴とする。
【0140】
【発明の実施の形態】以下、添付図を参照して本発明の
実施例を説明する。
【0150】図1に、本発明の一実施例による単相交流
式抵抗溶接機用の抵抗溶接制御装置の構成を示す。
【0160】この抵抗溶接機において、入力端子10,
12に入力された商用周波数の交流電源電圧Eは、一対
のサイリスタ14,16からなるコンタクタを介して溶
接トランス18の一次コイルに供給される。溶接トラン
ス18の二次コイルに発生した交流の誘導起電力(二次
電圧)は二次導体および一対の電極チップ20,22を
介して被溶接材24,26に印加され、二次回路に溶接
電流IW が流れる。
【0170】本実施例の抵抗溶接制御装置において、電
流センサ28、溶接電流検出回路30、CPU32、R
AM34、ROM36および点弧回路40は、溶接電流
IWを設定電流値IS に一致させるためのフィードバッ
ク制御方式による定電流制御部を構成している。
【0180】ゼロ電流検出回路33およびゼロ電圧検出
回路42は力率角θの測定に用いられる。ゼロ電流検出
回路33は、サイリスタ14,16間の電圧を監視し、
電流が流れるとサイリスタ電圧が下がり、電流が止まる
とサイリスタ電圧が上がることから各半サイクル毎に一
次電流IA の導通開始時点および導通終了時点を検出す
る。ゼロ電圧検出回路42は、各半サイクル毎に電源電
圧Eの極性が変わる時点(ゼロクロス点)を検出する。
【0190】CPU32は、各溶接通電においてゼロ電
流検出回路33からのゼロ電流検出値(ディジタル信
号)とゼロ電圧検出回路42からのゼロ電圧検出値(デ
ィジタル信号)とに基づいて所定の演算式またはテーブ
ルより各サイクル毎の力率角θを求める。そして、この
力率角θの測定値と当該抵抗溶接機の最大溶接電流値お
よび溶接電流設定値とに基づいて次の溶接通電における
サイリスタ点弧角の初期値を決定する。
【0200】ROM36には、CPU32に所望の処理
を行わせるための各種プログラムやテーブル等が格納さ
れている。RAM34には、溶接電流設定値、電流監視
値、通電時間等の各種設定値のデータが格納されるとと
もに、溶接電流測定値、力率角等の各種測定値や演算値
等のデータが格納される。入力部38は、たとえばキー
ボードやマウス等を含む。出力部44は、ディスプレイ
やプリンタ等を含み、さらに本実施例では警報用のアラ
ームも含んでいる。
【0210】内部電源回路46は、商用交流電圧より生
成した所定の電圧レベルの直流電源電圧V0 ,V1 ,…
Vn を装置内の各部に供給する。この例では、電源電圧
V0が逆流防止用ダイオード48を介してRAM34に
供給される。
【0220】図2に、内部電源回路46の構成例を示
す。商用交流電圧Eがトランス46aによって比較的低
い所定の交流電圧まで降圧され、この二次側の交流電圧
が4個のダイオードからなる単相ブリッジ整流回路46
bで直流電圧に変換され、この直流電圧がチョークコイ
ル46cおよびコンデンサ46dによりリップル成分を
除去されることで、平滑された直流の電源電圧V0 が得
られる。
【0230】再び図1において、本実施例の抵抗溶接制
御装置では、RAM34用のバックアップ電源としてバ
ッテリ50を備える。このバッテリ50の電源電圧出力
端子は、逆流防止用ダイオード52を介してRAM34
の電源電圧入力端子に接続される。バッテリ50より出
力される電源電圧VB の定格値は、内部電源回路46よ
り出力される電源電圧V0 の定格値とほぼ等しい値に選
ばれている。
【0240】装置電源スイッチ(図示せず)がオンにな
っている間、つまり内部電源回路46に商用交流電圧E
が供給され、内部電源回路46が電源電圧V0 ,V1 〜
Vnを出力している間は、内部電源回路46からの電源
電圧V0 が優先的にRAM34に供給され、バッテリ5
0は実質的にRAM34から遮断された状態に置かれ
る。しかし、装置電源スイッチ(図示せず)がオフにな
り、内部電源回路46より電源電圧V0 ,V1 〜Vn が
出力されなくなると、代わりにバッテリ50からの電源
電圧VB がRAM34に供給されるようになっている。
【0250】このように、RAM34は、内部電源回路
46より電源電圧V0 が供給されている間(電源スイッ
チのオン期間中)はこの電源電圧V0 によって所望のメ
モリ動作(データの保持、書込み、読出し)を行い、内
部電源回路46からの電源電圧V0 が切れている間(電
源スイッチのオフ期間中)はバッテリ50からの電源電
圧VB によって記憶データを保持し続ける。
【0260】本実施例の抵抗溶接制御装置では、バッテ
リ50の電源電圧出力端子がスイッチ56を介してA−
D変換器58の入力端子にも接続される。A−D変換器
58の出力端子はCPU32のデータ入力端子に接続さ
れている。スイッチ56はたとえばエンハンスメント型
のMOSトランジスタからなり、その制御(ゲート)端
子にはCPU32よりスイッチ制御信号SWが与えられ
る。
【0270】CPU32は、装置の初期化およびその後
の定期的なバッテリ電圧監視時にスイッチ制御信号SW
を論理値“H”にしてスイッチ56をオン状態にし、そ
れ以外はスイッチ制御信号SWを論理値“L”にしてス
イッチ56をオフ状態に保持する。バッテリ電圧チェッ
クに要する時間は約60μsであるので、バッテリ50
の消耗は極めて小さい。したがって、装置の初期化の時
またはシステム初期化の後に引続いて定期的にバッテリ
電圧VB のチェックを行うようにする。定期的チェック
の時間間隔は任意であり、たとえば1秒毎、1分毎、1
時間毎等が選ばれる。システム初期化の時のみのチェッ
クにすることもできる。
【0280】このバッテリ電圧チェック中に、CPU3
2は、A−D変換器58よりディジタル信号を取り込ん
で、そのディジタル信号によって表されるバッテリ電圧
VBの電圧値をRAM34に登録(保持)されている所
定のバッテリ電圧監視値VLと比較し、VB ≦VL にな
っているか否かを判定する。このバッテリ電圧監視値V
L は、RAM34の安定動作を保証できる最低電圧値よ
りも幾らか高い値に設定されてよい。しかして、VB ≦
VL の判定結果が出たならば、CPU32は出力部44
のディスプレイおよび/またはアラーム等を通じてバッ
テリ交換を促すための警報またはメッセージを出す。な
お、VB >VL である場合でも、バッテリ電圧VB が正
常であることを示す確認の表示を出すようにしてもよ
い。
【0290】このようなCPU32のスイッチ56に対
するスイッチ制御機能、判定処理機能および判定結果出
力機能は、ROM36に格納されている所定のプログラ
ムにしたがって実行される。
【0300】このように、本実施例の抵抗溶接制御装置
では、定期的にバッテリ50からの電源電圧VB を監視
して、バッテリ電圧VB が予め設定されたバッテリ電圧
監視値VL 以下に下がったか否かを判定し、この判定結
果を出力部44により所定の表示、警報またはメッセー
ジとして出力する。
【0310】したがって、使用者からすれば、バッテリ
50のための特別な期限管理や点検等を要することな
く、本装置よりバッテリ交換を促す警報またはメッセー
ジ等が出された時にバッテリ50を交換すればよく、バ
ッテリ50をその寿命一杯に長く使用すると同時に、R
AM34内のデータをバッテリ電圧VB の低下による不
所望なデータ破壊から保護することができる。
【0320】また、本実施例の抵抗溶接制御装置では、
上記のようなバッテリ電圧VB の監視を行う時だけスイ
ッチ56をオンにしてバッテリ50をA−D変換器58
に接続し、それ以外の時は定常的にスイッチ56をオフ
にしてバッテリ50をA−D変換器58から遮断するよ
うにしており、これによってA−D変換器58によるバ
ッテリ電力の消費を必要最小限に抑えている。
【0330】ここで、図3に、本装置におけるバッテリ
50、スイッチ56およびA−D変換器58の等価回路
を示す。この等価回路において、58RはA−D変換器
58の内部インピーダンスである。一般にA−D変換器
の入力インピータンスは比較的低く(たとえば数10k
Ω)、何らかの電圧が入力されている限り、その入力イ
ンピータンスに電流が流れ、電力が消費される。
【0340】図3において、スイッチ56がオンになっ
ている時は、バッテリ50からの電源電圧VB がスイッ
チ56を介してA−D変換器58に入力され、その入力
インピーダンス58Rに電流iが流れる。このため、仮
にスイッチ56が定常的にオン状態であり続けたなら
ば、バッテリ50よりA−D変換器58の入力インピー
ダンス58Rに垂れ流しでリーク電流iが流れ続け、バ
ッテリ50の消耗が早められてしまう。
【0350】しかし、本実施例の抵抗溶接制御装置で
は、上記のようにスイッチ56はバッテリ電圧チェック
の期間(約60μs)だけ一時的にオンになるだけであ
り、A−D変換器58で消費される電力は極めて少な
く、RAM34で消費される電力と比較して無視できる
ほどである。このように、バッテリ電圧VB の監視に伴
うバッテリ電力の消費を可及的に少なくし、バッテリ5
6の寿命を出来るだけ長く維持するようにしている。
【0360】なお、本実施例の抵抗溶接制御装置に溶接
電流等を監視する機能を付けることはもちろん可能であ
り、さらには制御機能を持たずにそのような監視機能だ
けを有する抵抗溶接監視装置として構成することも可能
である。
【0370】図4に、本発明の一実施例によるインバー
タ式抵抗溶接機用の抵抗溶接制御装置の構成を示す。図
中、本発明の技術思想からみて上記した実施例(図1)
のものと同様の機能を有する部分には同一の参照番号を
付してある。後述する図5および図6の実施例について
も同様である。
【0380】図4に示すインバータ式抵抗溶接機におい
て、三相の商用交流電源端子(R,S,T)に整流回路
60の入力端子が接続され、整流回路60の出力端子に
は直流が得られる。この直流は、コイル62とコンデン
サ64とからなる平滑回路で平滑されてからインバータ
回路66に入力される。インバータ回路66は、たとえ
ばGTR(ジャイアント・トランジスタ)をスイッチン
グ素子とし、入力した直流を高周波のスイッチング動作
によってパルス状(矩形波)の高周波交流に変換する。
インバータ回路66のスイッチングひいてはその高周波
交流出力のパルス幅は、インバータ駆動回路82を介し
てCPU32により制御される。
【0390】インバータ回路66より出力された高周波
交流は溶接トランス68の一次側コイルに供給され、そ
の二次側コイルには降圧された高周波交流が得られる。
この高周波交流は一対のダイオード70,72からなる
整流回路により直流に変換され、この直流の電流IE が
溶接電極74,76を介して被溶接材78,80に供給
される。
【0400】この実施例のインバータ式抵抗溶接制御装
置において、電流センサ28、溶接電流検出回路30、
CPU32、RAM34、ROM36およびインバータ
駆動回路82は、溶接電流IE を設定電流値IS に一致
させるためのフィードバック制御方式による定電流制御
部を構成している。
【0410】この実施例でも、RAM34は、内部電源
回路46より電源電圧V0 が供給されている間(電源ス
イッチのオフ期間中)はこの直流電圧V0 によって所望
のメモリ動作(データの保持、書込み、読出し)を行
い、内部電源回路46からの直流電圧V0 が切れている
間(電源スイッチのオフ期間中)はバッテリ50からの
電源電圧VB によって記憶データを保持し続ける。そし
て、このバッテリ50について、CPU32、スイッチ
56およびA−D変換器58等が上記実施例と同様の作
用を奏する。
【0420】したがって、バッテリ50からの電源電圧
VB が所定の監視値VL 以下に下がると、本インバータ
式抵抗溶接制御装置の出力部44から警報またはメッセ
ージが出され、使用者は適切な時機にバッテリ50を交
換することができる。また、バッテリ出力電圧VB の監
視に伴うバッテリ電力の消費を上記実施例と同様に必要
最小限に抑えており、バッテリ56の寿命をできるだけ
長く維持するようにしている。
【0430】図5に、本発明の一実施例による直流アー
ク溶接機用のアーク溶接モニタ装置の構成を示す。
【0440】この直流アーク溶接機は、アーク溶接電源
装置84より溶接トーチ86側の溶接電極(溶接ワイ
ヤ)88と母材90との間に直流電圧を印加し、ガスシ
ールドアーク溶接法によりMIG溶接またはMAG溶接
を行う。溶接ワイヤ88と母材90との間では、不活性
ガスまたは炭酸ガス等からなるシールドガスの雰囲気中
でアークが発生し、消耗性の溶接ワイヤ88は溶融しな
がら所定の速度で母材90側へ送給されるようになって
いる。
【0450】このアーク溶接機において、本実施例のア
ーク溶接モニタ装置は、次のようにアーク電圧および溶
接電流を検出するための手段を備える。
【0460】アーク電圧を検出するために、溶接ワイヤ
88および母材90にアーク電圧検出回路92の一対の
入力端子がそれぞれ接続される。アーク溶接中、アーク
電圧検出回路92は、アーク電圧VK を表すアーク電圧
検出値[VK ](デイジタル信号)をCPU32に供給
する。
【0470】また、溶接電流を検出するために、電源装
置84と母材90とを接続する導体に電流検出コイル9
4が取り付けられ、このコイル94の出力端子に溶接電
流検出回路96の入力端子が接続される。アーク溶接
中、溶接電流検出回路96は、溶接電流IK を表す溶接
電流検出値[IK ]をCPU32に供給する。
【0480】CPU32は、アーク電圧検出回路92か
らのアーク電圧検出値[VK ]および溶接電流検出回路
96からの溶接電流検出値[IK ]に基づいて、アーク
電圧VK および溶接電流IK の各々につき移動平均法に
よって平均値測定を行い、求めたアーク電圧平均値およ
び溶接電流平均値をそれぞれ所定の電圧監視値および電
流監視値と比較して、溶接状況ないし溶接結果を判定す
る。
【0490】ここで、移動移動平均法とは、時間軸上で
平均化時間(平均値演算区間)Tを一定のピッチδ(δ
<T)で移動させながら、移動ピッチδ毎に各平均化時
間T内の溶接電流またはアーク電圧の平均値を求める測
定法である。このような移動平均法によると、測定対象
(溶接電流、アーク電圧)ないし測定データに含まれる
アンダシュートやオーバシュート等の無意味なノイズ、
変動を広い平均化時間Tで除去することができると同時
に、実質的なアーク変動を狭い移動ピッチδで確実に捉
えることが可能である。
【0500】このような移動平均法による平均値測定お
よび判定処理を行うためのプログラムはROM36に格
納され、設定値、監視値、測定値、演算値等のデータは
RAM34に格納される。
【0510】この実施例のアーク溶接モニタ装置でも、
RAM34に対するバックアップ電源用のバッテリ50
について、CPU32、スイッチ56およびA−D変換
器58等が上記実施例と同様の作用を奏する。したがっ
て、バッテリ50からの電源電圧VB が所定の監視値V
L 以下に下がると、本アーク溶接モニタ装置の出力部4
4から警報またはメッセージが出され、使用者は適切な
時機にバッテリ50を交換することができる。また、バ
ッテリ出力電圧VB の監視に伴うバッテリ電力の消費を
上記実施例と同様に必要最小限に抑えており、バッテリ
56の寿命をできるだけ長く維持するようにしている。
【0520】図6に、本発明の一実施例によるYAGレ
ーザ加工機用のレーザ加工制御装置の構成を示す。
【0530】このYAGレーザ加工機において、励起ラ
ンプ100、YAGロッド102および光共振器ミラー
104,106はレーザ発振部を構成する。励起ランプ
100が点灯すると、その光エネルギによってYAGロ
ッド102が励起され、YAGロッド102の両端面よ
り出射した光が光共振器ミラー106,108の間で反
射を繰り返して増幅されたのちパルスレーザ光Lとして
出力ミラー108を通過する。出力ミラー108を通過
したパルスレーザ光Lは、たとえば光ファイバを介して
出射ユニット(図示せず)へ送られ、出射ユニットから
ワーク(被溶接物)の溶接ポイントに向けて照射され
る。
【0540】この実施例のレーザ加工制御装置におい
て、YAGロッド102と光共振器ミラー106,10
8との間のレーザ光路上にレーザシャッタ装置110,
112が配置されている。これらのシャッタ装置11
0,112は、シャッタ駆動回路113を介してCPU
32により開閉制御される。
【0550】電源回路114は、三相入力端子(R,
S,T)より入力した三相交流電圧を内蔵の三相整流回
路(図示せず)によって直流に変換し、変換した直流を
内蔵の充電制御用のスイッチングトランジスタ(図示せ
ず)を介して出力する。
【0560】電源回路114からの直流電力はコンデン
サ116にいったん蓄積(充電)され、放電制御用のス
イッチングトランジスタ118がオンになるとコンデン
サ116より放電され、ランプ電流IF としてトランジ
スタ118およびコイル120を介して励起ランプ10
0に供給されるようになっている。
【0570】コンデンサ116の充電電圧Vc を検出す
るためにコンデンサ電圧検出回路124が設けられると
もに、励起ランプ100に流れるランプ電流IF を検出
するために電流センサ126およびランプ電流検出回路
128が設けられ、さらに励起ランプ100に印加され
るランプ電圧VF を検出するためにランプ電圧検出回路
130が設けられている。
【0580】CPU32は、コンデンサ電圧検出回路1
24からの充電電圧検出値[Vc ]に応じて電源回路1
14内の充電制御用スイッチングトランジスタのオン・
オフ動作を図示しない駆動回路を介して制御し、ランプ
電流電流検出回路128からのランプ電流測定値[IF
]およびランプ電圧検出回路130からのランプ電圧
測定値[VF ]に基づいて充電制御用スイッチングトラ
ンジスタ118のオン・オフ動作を駆動回路122を介
して制御する。
【0590】上記のような各部に対するCPU32の制
御は、ROM36に格納されているプログラムにしたが
って行われる。また、そのような制御に用いられる各種
の設定値、監視値、測定値、演算値等のデータはRAM
34に格納される。
【0600】この実施例のレーザ加工制御装置でも、R
AM34に対するバックアップ電源用のバッテリ50に
ついて、CPU32、スイッチ56およびA−D変換器
58等が上記実施例と同様の作用を奏する。したがっ
て、バッテリ50からの電源電圧VB が所定の監視値V
L 以下に下がると、本レーザ加工制御装置の出力部44
から警報またはメッセージが出され、使用者は適切な時
機にバッテリ50を交換することができる。また、バッ
テリ出力電圧VB の監視に伴うバッテリ電力の消費を上
記実施例と同様に必要最小限に抑えており、バッテリ5
0の寿命をできるだけ長く維持するようにしている。
【0610】上記した実施例の各装置では、バッテリ5
0からの電源電圧VB をディジタル信号に変換するため
に専用のA−D変換器58を設けている。しかし、この
A−D変換器58を他の用途のA−D変換に兼用させる
ことも可能である。たとえば図1の抵抗溶接制御装置に
おいて、バッテリ出力電圧VB の監視は初期化時または
定期的バッテ電圧監視時間でのみ行われるが、この監視
時間中は溶接電流検出回路30、ゼロ電流検出回路33
およびゼロ電圧検出回路42等は非作動状態にあり、そ
れぞれのA−D変換機能は停止している。他方で、これ
らの検出回路30,33,42が作動する時、つまり通
電時間中は、バッテリ電圧監視用のA−D変換器58の
ほうが非作動状態にある。したがって、1個のA−D変
換器を、或る時はたとえば溶接電流検出回路30用のA
−D変換器として、また或る時はバッテリ電圧監視用の
A−D変換器58として、選択的に切り換えて兼用させ
ることも可能である。
【0620】また、上記した実施例では、バッテリ50
の消耗によってバッテリ電圧が低下した場合について説
明したが、バッテリ50の取付または装着状態が良くな
いがために正常なバッテリ電圧が揮発性メモリ34に供
給されない場合にも本発明は有効に働くものである。
【0630】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
バッテリ・バックアップ型メモリに供給されるバッテリ
からの電源電圧を監視してバッテリの交換時機を報知す
る機能を備えたので、所要の抵抗溶接制御又は監視機
能、アーク溶接モニタ機能あるいはレーザ加工制御機能
を果たすうえで大切な揮発性メモリ内の記憶データをバ
ッテリ電圧の低下に起因する不所望なデータ破壊から保
護することができる。
【0640】さらに、本発明によれば、バッテリ電圧の
監視に用いるA−D変換器における消費電力を必要最小
限に抑えたので、バッテリの寿命を最大限に生かすこと
が可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例による単相交流式抵抗溶接機
用の抵抗溶接制御装置の構成を示すブロック図である。
【図2】実施例の装置に含まれる内部電源回路の一構成
例を示す回路図である。
【図3】実施例の装置内で本発明の要部を構成するバッ
テリ、スイッチおよびA−D変換器の等価回路を示す回
路図である。
【図4】本発明の一実施例によるインバータ式抵抗溶接
機用の抵抗溶接制御装置の構成を示すブロック図であ
る。
【図5】本発明の一実施例による直流アーク溶接機用の
アーク溶接モニタ装置の構成を示すブロック図である。
【図6】本発明の一実施例によるYAGレーザ加工機用
のレーザ加工制御装置の構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
32 CPU 34 RAM 36 ROM 38 入力部 44 出力部 46 内部電源回路 50 バッテリ 56 スイッチ 58 A−D変換器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G05B 23/02 0360−3H G05B 23/02 V G06F 1/28 G06F 1/00 333C

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 抵抗溶接制御又は監視用の任意のデータ
    を保持するためのバッテリ・バックアップ型メモリを有
    する抵抗溶接制御又は監視装置において、 前記メモリに対するバッテリからの電源電圧をディジタ
    ル信号に変換するA−D変換器と、 前記A−D変換器より出力された前記ディジタル信号に
    基づいて前記バッテリからの電源電圧が所定の監視値以
    下に下がったか否かを判定するバッテリ電圧判定手段
    と、 前記バッテリ電圧判定手段による前記判定の結果を出力
    する判定結果出力手段と、 前記バッテリの電源電圧出力端子と前記A−D変換器の
    入力端子との間に接続されたスイッチ手段と、 前記バッテリ電圧判定手段に前記判定の処理を行わせる
    時に前記スイッチ手段をオン状態にするスイッチ制御手
    段とを具備することを特徴とする抵抗溶接制御又は監視
    装置。
  2. 【請求項2】 アーク溶接モニタ用の任意のデータを保
    持するためのバッテリ・バックアップ型メモリを有する
    アーク溶接モニタ装置において、 前記メモリに対するバッテリからの電源電圧をディジタ
    ル信号に変換するためのA−D変換器と、 前記A−D変換器より出力された前記ディジタル信号に
    基づいて前記バッテリからの電源電圧が所定の監視値以
    下に下がったか否かを判定するバッテリ電圧判定手段
    と、 前記バッテリ電圧判定手段による前記判定の結果を出力
    する判定結果出力手段と、 前記バッテリの電源電圧出力端子と前記A−D変換器の
    入力端子との間に接続されたスイッチ手段と、 前記バッテリ電圧判定手段に前記判定の処理を行わせる
    時に前記スイッチ手段をオン状態にするスイッチ制御手
    段とを具備することを特徴とするアーク溶接モニタ装
    置。
  3. 【請求項3】 レーザ加工制御用の任意のデータを保持
    するためのバッテリ・バックアップ型メモリを有するレ
    ーザ加工制御装置において、 前記メモリに対するバッテリからの電源電圧をディジタ
    ル信号に変換するためのA−D変換器と、 前記A−D変換器より出力された前記ディジタル信号に
    基づいて前記バッテリからの電源電圧が所定の監視値以
    下に下がったか否かを判定するバッテリ電圧判定手段
    と、 前記バッテリ電圧判定手段による前記判定の結果を出力
    する判定結果出力手段と、 前記バッテリの電源電圧出力端子と前記A−D変換器の
    入力端子との間に接続されたスイッチ手段と、 前記バッテリ電圧判定手段に前記判定の処理を行わせる
    時に前記スイッチ手段をオン状態にするスイッチ制御手
    段とを具備することを特徴とするレーザ加工制御装置。
  4. 【請求項4】 前記バッテリ電圧判定手段による前記判
    定の処理が前記装置の初期化処理時または装置の初期化
    処理に続く一定の時間間隔で行われることを特徴とする
    請求項1〜3のいずれかに記載の装置。
  5. 【請求項5】 前記スイッチ手段がエンハンスメント型
    のMOSトランジスタからなることを特徴とする請求項
    1〜4のいずれかに記載の装置。
JP12220196A 1996-04-19 1996-04-19 抵抗溶接制御又は監視装置、アーク溶接モニタ装置、及びレーザ加工制御装置 Pending JPH09288507A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7838797B2 (en) 2004-06-01 2010-11-23 Illinois Tool Works Inc. Fuel saving engine driven welding-type device and method of use
US8080761B2 (en) 2004-08-17 2011-12-20 Lincoln Global, Inc. Hybrid powered welder

Cited By (6)

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US8841583B2 (en) 2004-06-01 2014-09-23 Illinois Tool Works Inc. Hybrid welder
US9925614B2 (en) 2004-06-01 2018-03-27 Illinois Tool Works Inc. Power source with rechargeable energy storage device
US10661375B2 (en) 2004-06-01 2020-05-26 Illinois Tool Works Inc. Hybrid welding-type power source
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