JPH06268293A - パルスレーザの電源装置 - Google Patents

パルスレーザの電源装置

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Publication number
JPH06268293A
JPH06268293A JP4929693A JP4929693A JPH06268293A JP H06268293 A JPH06268293 A JP H06268293A JP 4929693 A JP4929693 A JP 4929693A JP 4929693 A JP4929693 A JP 4929693A JP H06268293 A JPH06268293 A JP H06268293A
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JP
Japan
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simmer
voltage
flash lamp
current
power supply
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Pending
Application number
JP4929693A
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English (en)
Inventor
Shigenori Aoki
茂徳 青木
Yasuo Tanaka
康雄 田中
Naoki Mitsuyanagi
直毅 三柳
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Construction Machinery Co Ltd
Original Assignee
Hitachi Construction Machinery Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】パルスレーザの電源装置において、フラッシュ
ランプのインピーダンスに応じて安定したシマー電流を
流すためのシマー電圧を個々のフラッシュランプ毎に設
定することができ、安定したレーザ発振を行うことがで
きるようにする。 【構成】レーザ光発生に先立つシマー電圧設定動作にお
いて、シマー電圧設定部26の指令に基づきシマー回路
5を介してフラッシュランプ7へシマー電圧設定値VS
が印加される。次にトリガ回路6でフラッシュランプ7
に電場がかけられ、その際シマー電流が流れたか否かが
電流検出部19で判定される。シマー電圧設定値V
Sは、ROM22に格納されたフローに沿ってCPU2
3によりVMINからVMAXの範囲で増加させられ、電流検
出部19でシマー電流が流れ始めたと判定された時の電
圧が最適なシマー電圧としてRAM21に記憶される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、フラッシュランプで発
振素子を励起しレーザ光を発生させるパルスレーザ発振
器に係わり、特にフラッシュランプに安定したシマー電
流を流すためのシマー電圧を設定する機能を有するパル
スレーザの電源装置に関する。
【0002】
【従来の技術】YAGレーザ等の固体レーザを発振させ
るレーザ発振器は、レーザ発振を起こすYAGロッド等
の発振素子と、そのロッドに光を照射して励起エネルギ
を与えるフラッシュランプとを備える。このような固体
レーザ発振器でパルス状のレーザ光を得る場合は、フラ
ッシュランプをパルス状に発光させ、その時間(周期)
と印加電圧によって出力を制御している。
【0003】上記のようにフラッシュランプをパルス状
に発光させる場合、安定したレーザ発振が行えるよう
に、フラッシュランプには予めシマー電流と呼ばれる微
弱な電流が流されており、この状態のフラッシュランプ
にスイッチ回路によってパルスエネルギを供給すること
によりフラッシュランプが発光する。このシマー電流は
シマー回路で設定されたシマー電圧がフラッシュランプ
に印加されることによって流れる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】発振素子の励起用に使
用されるフラッシュランプは、発光時間や印加される電
圧などによって耐久時間に違いはあるが、寿命が近づく
と劣化したり破損する消耗品であり、その都度交換する
必要がある。しかし、交換されるフラッシュランプは、
同じ種類のものであっても、その内部に封入されるガス
の圧力や成分比等の違いにより個々のインピーダンスが
異なり、同じ印加電圧でも流れる電流が変化し、フラッ
シュランプの交換毎に出力される電力が変化してしま
う。
【0005】また、安定したレーザ発振を行うためのシ
マー電流は、シマー回路で設定されたシマー電圧をフラ
ッシュランプに印加することにより流れるが、個々のフ
ラッシュランプのインピーダンスが異なるためシマー電
流もフラッシュランプの交換毎に変化してしまう。つま
り、高インピーダンスのフラッシュランプに合わせてシ
マー電圧値を設定すると、低インピーダンスのフラッシ
ュランプでは過剰電流を流すことになり、低インピーダ
ンスのフラッシュランプに合わせて電圧値を設定する
と、高インピーダンスのフラッシュランプでは必要電流
を流せなくなる。さらに、フラッシュランプの特性が劣
化したり破損したりすると、シマー電圧を印加しても電
流が流れない場合もある。
【0006】本発明の目的は、フラッシュランプを交換
しても、そのインピーダンスに応じて安定したシマー電
流を流すためのシマー電圧を個々のフラッシュランプ毎
に設定することができ、安定したレーザ発振を行うこと
ができるパルスレーザの電源装置を提供することにあ
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明によれば、シマー回路によりフラッシュラン
プにシマー電圧を印加して予めシマー電流を流し、さら
にこのフラッシュランプにパルスエネルギを供給して発
光させ、励起素子を励起してパルス状にレーザ光を発生
させるパルスレーザの電源装置において、前記フラッシ
ュランプのインピーダンスに応じて安定したシマー電流
を流すためのシマー電圧を設定するシマー電圧設定手段
を有することを特徴とするパルスレーザの電源装置が提
供される。
【0008】ここで好ましくは、前記シマー電圧設定手
段は、シマー電圧を所定の電圧範囲内において変化させ
る電圧変化手段と、該シマー電圧の変化に対応してシマ
ー電流が流れるかどうかを判定するシマー電流検出手段
と、該シマー電流が流れる時の最低のシマー電圧を記憶
するシマー電圧記憶手段とを有する。
【0009】また、好ましくは、前記電圧変化手段によ
り所定の電圧範囲内においてシマー電圧を変化させて
も、前記シマー電流検出手段でシマー電流が全く流れな
いと判定された場合に、前記フラッシュランプまたは前
記シマー回路の故障であると判定する故障判定手段と、
前記故障が判定された時に警告を発する警告発生手段と
を有する。
【0010】また、上記パルスレーザの電源装置におい
て好ましくは、前記シマー電圧設定手段によりシマー電
圧が設定されている間は、前記励起素子より発生するレ
ーザ光が外部に出て行かないようにこれを遮断するレー
ザ光遮断手段をさらに有する。
【0011】
【作用】上記のように構成した本発明において、シマー
電圧設定手段によって設定されるシマー電圧は、個々の
フラッシュランプのインピーダンスに応じて安定したシ
マー電流を流すための電圧である。従って、フラッシュ
ランプを交換しても、上記設定されたシマー電圧がフラ
ッシュランプに印加され、個々のフラッシュランプ毎の
インピーダンスに影響されないシマー電流が安定してフ
ラッシュランプに流れ、過剰な電流が流れたり、必要な
電流が流れなくなることが防止される。
【0012】また、シマー電圧設定手段においては、電
圧変化手段によってシマー電圧を所定の電圧範囲内で変
化させ、このシマー電圧の変化に対応してシマー電流が
流れるかどうかがシマー電流検出手段で判定される。そ
して、シマー電流が流れると判定されたシマー電圧のう
ち最低の電圧が設定すべきシマー電圧としてシマー電圧
記憶手段によって記憶される。即ち、フラッシュランプ
に少しでも電流が流れれば、その時にその電流をシマー
電流とし、このシマー電流を流しうる最低の電圧をシマ
ー電圧とする。例えば、シマー電圧を漸増させていった
時、シマー電流が流れ始めた時の電圧が最適なシマー電
圧として記憶されることになる。これにより、設定され
るシマー電圧は個々のフラッシュランプのインピーダン
スに対応した電圧となり、この記憶されたシマー電圧が
フラッシュランプに印加されることにより、個々のフラ
ッシュランプ毎のインピーダンスに影響されずに安定し
たシマー電流がフラッシュランプに流れ、過剰な電流が
流れたり、必要な電流が流れなくなることが防止され
る。
【0013】さらに、故障判定手段において、所定の電
圧範囲内でシマー電圧を変化させても全くシマー電流が
流れない場合には、特性劣化や破損等のフラッシュラン
プの故障またはシマー回路等の故障であると判定され、
警告発生手段より故障の警告が発せられる。
【0014】また、上記シマー電圧設定手段によってシ
マー電圧が設定されている間に、レーザ光が外部に出て
行かないように遮断手段によってこれを遮断することに
より、上記シマー電圧の設定中の安全性が維持される。
即ち、照射すべきでない物にレーザ光が誤って照射され
たり、作業者の身体にレーザ光が照射される等の事故が
防止される。
【0015】
【実施例】本発明によるパルスレーザの電源装置の一実
施例について、図1及び図2を参照しながら説明する。
【0016】まず、本実施例のパルスレーザの電源装置
の構成について図1により説明する。図1においてパル
スレーザの電源装置は、商用電源1と、商用電源1から
の交流電流を直流に整流し供給する直流電源2と、レー
ザ光を発生するレーザ発振器14と、直流電源2及びレ
ーザ発振器14の間の回路を構成する充電コンデンサ
3、スイッチ回路4、シマー回路5、及びトリガ回路6
と、これらの回路における電圧及び電流の測定をそれぞ
れ行う電圧検出部18及び電流検出部19と、装置全体
の制御を行う制御部30とから構成される。
【0017】レーザ発振器14は、光励起型の固体レー
ザであり、クリプトンランプやキセノンランプ等からな
る励起用のフラッシュランプ7を発光させると、そのエ
ネルギによってYAGロッド等の発振素子9がレーザ光
を発生する。レーザ光はエンドミラー8と出力ミラー1
0との間で共振し、ある強度に達すると出力ミラー10
から外部に出ていく。
【0018】また、ビームシャッタ11は制御部30の
インターフェイス24からの信号により開閉動作を行
う。ビームシャッタ11が閉状態ではレーザ光はアブソ
ーバ12に吸収されレーザ発振器14の外部には出力さ
れない。ビームシャッタ11が開状態ではレーザ光は発
振器14から出力され、穴開け、切断、溶接といった加
工等に用いることができる。
【0019】フラッシュランプ7には、安定したレーザ
発振が行えるように、シマー回路5により予めシマー電
流と呼ばれる微弱な電流が流されている。この状態、つ
まりフラッシュランプ7が予備点灯されている状態で、
スイッチ回路4によってパルスエネルギを供給すること
によってフラッシュランプ7が発光する。
【0020】制御部30は、発振周波数とパルス幅を設
定するタイミング回路16、直流電源2から出力する直
流電流の電圧を設定する電圧設定部17、レーザ発振器
14を制御するための指令信号やパラメータを入力する
入力部20、予め図2のフローチャートやその他の演算
処理の手順が格納されたROM22、各回路へ指令を送
ったりデータの各種演算処理を行うCPU23、電圧検
出部18及び電流検出部19において検出したデータや
CPU23で演算したデータを一時的に格納するRAM
21、レーザ発振器14のビームシャッタ11の開閉信
号を送信するインターフェイス24、電圧検出部18及
び電流検出部19からのアナログ信号をデジタル信号に
変換するA/D変換部25、シマー回路5からフラッシ
ュランプ7に印加されるシマー電圧をCPU23の指令
のもとに設定するシマー電圧設定部26、及びパラメー
タの設定値等の表示や故障の警告等を表示する表示部1
5から構成される。またRAM21は図示しないバック
アップ用の電源を有し、全体の電源を止めてもデータを
保持できる。
【0021】次に、以上の構成を有するパルスレーザの
電源装置によるレーザ光発生の基本的な動作について説
明する。まず、商用電源1から例えばAC200(V)
の電力が直流電源2に供給され、直流電源2によって交
流が直流に整流され、制御部30のタイミング回路16
の信号により電圧設定部17であらかじめ設定された電
圧の電流が出力される。この出力電流は充電コンデンサ
3に供給される。
【0022】フラッシュランプ7にはシマー電圧設定部
26より設定した電圧(シマー電圧)がシマー回路5に
より印加され、この状態のフラッシュランプ7のまわり
の電極13にトリガ回路で電場をかけることによりシマ
ー電流がフラッシュランプ7を流れる。このシマー電圧
は、レーザ光発生の動作に先立って、後述するような設
定動作によって予め設定されている。
【0023】上記のようにフラッシュランプ7にシマー
電流が流れた状態で、スイッチ回路4によって次のよう
にパルスエネルギを供給する。即ち、スイッチ回路4
は、発振周波数とパルス幅が予め設定されたタイミング
回路16からの信号に従って充電コンデンサ3に蓄えら
れた電荷をパルス状に放電し、このパルス放電によりレ
ーザ発振器14のフラッシュランプ7にパルスエネルギ
が供給される。これにより、フラッシュランプ7が発光
し、また回路にはランプ電流がパルス状に流れ、そし
て、フラッシュランプ7の発光により励起された発振素
子9よりレーザ光が発生する。
【0024】この時のランプ電流のピーク電流値が電流
検出部19で検出され、その検出信号は制御部30のA
/D変換部25に送信される。また、この時スイッチ回
路4による充電コンデンサ3からの放電の出力電圧値が
電圧検出部18で検出され、同様にその検出信号はA/
D変換部25に送信される。受信したピーク電流値およ
び出力電圧値は、A/D変換部25においてデジタル値
に変換され、そのデジタル値はCPU23の動作に従っ
てRAM21に一旦保持される。このCPU23はRO
M22にあらかじめ格納されたソフトウェアの手順に従
い動作し、上記ピーク電流値及び放電の出力電圧値より
フラッシュランプ7のインピーダンス特性等が求めら
れ、ランプの種類の判定や登録された加工条件に対する
適合性の確認等が行われる。上記の動作は、例えば本件
出願人が先に出願した特願平4−258285号(平成
4年9月28日出願)に記載されている。
【0025】次に、本発明のパルスレーザの電源装置に
おけるシマー電圧の設定動作について図2により説明す
る。以下に説明する動作はあらかじめROM22にプロ
グラミングされており、CPU23がそれに基づいて起
動するものである。この設定動作は、ランプの交換が行
われた時等に実際のレーザ光発振を行うに先立って安定
したシマー電流を流すために行われるものであって、オ
ペレータが入力部20よりシマー電圧の設定動作を指示
することにより行われる。そしてこの指示を行うと図2
の設定動作のフローに入る。
【0026】まず、ステップS1において、ビームシャ
ッタ11が閉じられる。このビームシャッタ11は、シ
マー電圧が設定されている間はレーザ光が外部に出て行
かないように閉じられており、この間に照射すべきでな
い物にレーザ光が誤って照射されたり、作業者の身体に
レーザ光が照射される等の事故が防止され、安全性が維
持される。上記ステップS1はビームシャッタ11と共
に遮断手段を構成する。
【0027】次いで、ステップS2において、シマー電
圧設定値として設けられた変数VSへ初期値VMINが代入
される。このVMINはシマー回路5において設定可能な
最小値(最低電圧)であり、例えば80〜90(V)程
度とする。
【0028】次に、ステップS3において、CPU23
の指令によりシマー電圧設定部26に上記シマー電圧設
定値VSが設定される。そして、シマー電圧設定部26
からの指令に従ってシマー回路5によりフラッシュラン
プ7へシマー電圧設定値VSが印加される。
【0029】次に、ステップS4において、CPU23
からの指令信号によってトリガ回路6が起動し、シマー
電圧設定値VSが印加された状態のフラッシュランプ7
のまわりの電極13(図1参照)に電場がかけられる。
【0030】次に、ステップS5において、電流検出部
19(図1参照)によりこの時の電流値が測定され、A
/D変換部25でデジタル値に変換され、CPU23で
シマー電流が流れているかどうかが判定される。このス
テップS5において電流が全く流れていないと判定され
た場合は、シマー電圧が低すぎるかフラッシュランプ7
が破損している場合である。
【0031】この場合、ステップS6に進み、まずトリ
ガ回路6が停止される。そして、ステップS7に進み、
シマー電圧設定値VSが予め決められている設定可能な
シマー電圧の最大値(最高電圧)VMAXと比較されてそ
れ以上かどうかが判定される。始めはVSに最小値VMIN
が代入されているので、ここでVSが即VMAXであると判
定されることはないが、以下述べるようにステップS3
からS8のループを経るうちにVSが増加し、このステ
ップS7で、もしVSがVMAX以上と判定された時には、
最大のシマー電圧を印加しても電流が流れないことにな
る。この時、フラッシュランプ7の破損やシマー回路自
体の故障等、何らかの故障とみなされ、ステップS9に
進み、表示部15に警告表示が出力されてこのフローが
終了する。上記シマー電圧の最大値VMAXとしては、例
えば150(V)程度とする。また、上記ステップS7
は故障判定手段を構成し、ステップS9は表示部15と
共に警告発生手段を構成する。
【0032】また、ステップS7においてVSがVMAX
り小さいと判定された時は、ステップS8に進み、VS
に増分ΔVSが加えられ、その値が新たなVSとして設定
されてステップS3に戻る。即ち、シマー電圧設定値V
Sは、VMINからVMAXの範囲において、シマー電流が流
れ始めるまで増分ΔVSで順次増加させられる。この増
分ΔVSの幅はシマー電圧の精度を決定するものであっ
て、予め適当な値が設定されている。上記ステップS
2,S3,S8はシマー電圧設定部26と共に電圧変化
手段を構成する。
【0033】上記のようにシマー電圧設定値VSが順次
増加して行き、ステップS5においてシマー電流が流れ
ると判定された場合、ステップS10に進み、まずトリ
ガ回路が停止される。上述のステップS4,S5,S
6,S10は電流検出部19と共にシマー電流検出手段
を構成する。
【0034】次に、ステップS11に進み、この時設定
されているVSの値が最適なシマー電圧値として変数V
SMに代入され、ステップS12でこの変数VSMがRAM
21に格納されて記憶され、このフローが終了する。そ
して、この設定動作に続く先述のレーザ光発生の動作の
際に、このシマー電圧VSMがフラッシュランプ7に印加
され、このシマー電圧に対応して安定したシマー電流が
流される。また、RAM21は装置の電源を切ってもデ
ータを保持するバックアップ機能を有しているため、次
にシマー電圧の設定動作が行われ新たなシマー電圧が設
定されるまでこのデータは保存されている。上記ステッ
プS11,S12はRAM21と共にシマー電圧記憶手
段を構成する。
【0035】以上のようにして、フラッシュランプ7に
シマー電流が流れ始めるシマー電圧、即ちフラッシュラ
ンプ7にシマー電流が流れる時の最低のシマー電圧を探
しだし、その値を最適なシマー電圧としてRAM21に
記憶させておき、以後レーザ発振器14を発振させる時
にはこのシマー電圧値を用いる。これによって、個々の
フラッシュランプ毎のインピーダンスに影響されずに安
定したシマー電流がフラッシュランプ7に流れ、スイッ
チ回路4から供給されるパルスエネルギによって安定し
たレーザ発振を行うことができる。
【0036】以上のように構成した本実施例において
は、ROM22にプログラミングされたフローに従い、
CPU23によってシマー電圧設定値VSがVMINからV
MAXの範囲内で増加させられ、電流検出部19でシマー
電流が流れ始めたと判定された時の電圧がシマー電圧と
してRAM21に記憶される。この記憶されたシマー電
圧がフラッシュランプ7に印加されることにより、フラ
ッシュランプを交換した後においても、個々のフラッシ
ュランプ毎のインピーダンスに影響されずに安定したシ
マー電流がフラッシュランプ7に流れる。従って、過剰
な電流が流れたり、必要な電流が流れなくなることが防
止され、安定したレーザ発振を行うことができる。ま
た、過剰な電流を流さないので、省エネルギ化を図るこ
とができる。
【0037】また、VMINからVMAXの電圧範囲内でシマ
ー電圧設定値VSを増加させても全くシマー電流が流れ
ない場合に、故障であると判定して表示部15より警告
を発するので、特性劣化や破損等のフラッシュランプの
故障、またはシマー回路等の故障を知ることができる。
【0038】また、上記シマー電圧が設定されている間
はレーザ光が外部に出て行かないようにビームシャッタ
11を閉じるので、この間に照射すべきでない物にレー
ザ光が誤って照射されたり、作業者の身体にレーザ光が
照射される等の事故が防止され、安全性を維持すること
ができる。
【0039】本発明によるパルスレーザの電源装置の他
の実施例について、図3を参照しながら説明する。本実
施例の構成は、ROM22にプログラミングされたシマ
ー電圧の設定動作のフローが異なること以外は、前述の
実施例と同様である。
【0040】以下、本実施例のシマー電圧の設定動作に
ついて説明する。前述の実施例と同様にオペレータがシ
マー電圧の設定動作を指示することにより図3の設定動
作のフローに入り、ステップS21において、図2のス
テップS1と同様にビームシャッタ11が閉じられる。
このビームシャッタ11を閉じることにより、前述の実
施例と同様に安全性が維持される。
【0041】次いで、ステップS22において、CPU
23にシマー電圧設定値として設けられた変数VSへ初
期値VMAXが代入される。このVMAXはシマー回路5にお
いて設定可能な最大値(最高電圧)であり、例えば15
0(V)程度とする。
【0042】次に、ステップS23において、CPU2
3の指令によりシマー電圧設定部26に上記シマー電圧
設定値VSが設定される。そして、シマー電圧設定部2
6からの指令に従ってシマー回路5によりフラッシュラ
ンプ7へシマー電圧設定値VSが印加される。
【0043】次に、ステップS24において、CPU2
3からの指令信号によってトリガ回路6が起動し、シマ
ー電圧設定値VSが印加された状態のフラッシュランプ
7のまわりの電極13に電場がかけられる。
【0044】次に、ステップS25において、電流検出
部19(図1参照)によりこの時の電流値が測定され、
A/D変換部25でデジタル値に変換され、CPU23
でシマー電流が流れているかどうかが判定される。この
ステップS25において電流が流れると判定された場合
は、シマー電圧設定値VSはまだ十分高い値である場合
である。この時、ステップS26に進み、まずトリガ回
路が停止される。
【0045】そして、ステップS27に進み、シマー電
圧設定値VSが予め決められている設定可能なシマー電
圧の最小値(最低電圧)VMINと比較されてそれ以下か
どうかが判定される。始めはVSに最大値VMAXが代入さ
れているので、ここでVSが即VMINであると判定される
ことはないが、以下述べるようにステップS23からS
28のループを経るうちにVSが低下し、このステップ
S27でもしVSがVMIN以下と判定された時には、最小
値以下のシマー電圧でも電流が流れてしまうので何らか
の故障とみなされ、ステップS29に進み、表示部15
に警告表示が出力されてこのフローが終了する。上記シ
マー電圧の最小値VMINとしては、例えば80〜90
(V)程度とする。
【0046】また、ステップS27でVSがVMINよりも
大きいと判定された場合にはステップS28に進み、V
Sから変化分ΔVSが減じられ、その値が新たなVSとし
て設定されてステップS23に戻る。即ち、シマー電圧
設定値VSは、VMAXからVMINの範囲において、シマー
電流が流れなくなるまで変化分ΔVSで順次低下させら
れる。この変化分ΔVSの幅はシマー電圧の精度を決定
するものであって、予め適当な値が設定されている。上
記ステップS22,S23,S28はシマー電圧設定部
26と共に電圧変化手段を構成する。
【0047】上記のようにシマー電圧設定値VSが順次
低下して行き、ステップS25においてシマー電流が流
れなくなったと判定された場合、ステップS30に進
み、まずトリガ回路が停止される。上述のステップS2
4,S25,S26,S30は電流検出部19と共にシ
マー電流検出手段を構成する。
【0048】次に、ステップS31に進み、シマー電圧
設定値VSが最大値VMAXと比較されてそれと等しいかど
うかが判定される。先述のようにステップS23からS
28のループを経た場合はVSがVMAXとはなり得ない
が、ステップS23からS28のループを経ない場合、
即ちVS=VMAXである場合は、最大のシマー電圧を印加
しても電流が流れないことになる。この時、フラッシュ
ランプ7の破損やシマー回路自体の故障等、何らかの故
障とみなされ、ステップS29に進み、表示部15に警
告表示が出力されてこのフローが終了する。前述のステ
ップS27と上記ステップS31は故障判定手段を構成
し、ステップS29は表示部15と共に警告発生手段を
構成する。
【0049】また、ステップS31においてVSがVMAX
と等しくない、即ちVSがVMAXより小さいと判定された
場合は、ステップS32に進み、この時設定されている
Sの値に変化分ΔVSが加えられ、その値が新たなVS
として設定され、次のステップS33において、このV
Sが最適なシマー電圧値として変数VSMに代入される。
即ち、ステップS23からS28のループでVSを順次
低下させて行った時の、シマー電流が流れなくなる直前
のVSが最適なシマー電圧となる。これも図2の場合と
同様に、フラッシュランプ7にシマー電流が流れる時の
最低のシマー電圧である。
【0050】さらに、ステップS34でこの変数VSM
RAM21に格納されて記憶され、このフローが終了す
る。そして、前述の実施例と同様に上記設定動作に続く
レーザ光発生の動作の際に、このシマー電圧VSMがフラ
ッシュランプ7に印加され、このシマー電圧に対応して
安定したシマー電流が流される。また、RAM21にお
いては、次にシマー電圧の設定動作が行われ新たなシマ
ー電圧が設定されるまで上記データが保存されている。
上記ステップS32,S33,S34はRAM21と共
にシマー電圧記憶手段を構成する。
【0051】以上のように構成した本実施例において
も、図1及び図2で説明した実施例と同様の効果が得ら
れる。
【0052】
【発明の効果】本発明によれば、フラッシュランプを交
換しても、これに対応したシマー電圧を設定することが
でき、そのインピーダンスに応じて安定したシマー電流
を流すことができる。従って、フラッシュランプに過剰
な電流が流れたり、必要な電流が流れなくなることが防
止され、安定したレーザ発振を行うことができる。
【0053】また、フラッシュランプやシマー回路等の
故障を知ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例によるパルスレーザの電源装
置の構成を示す図である。
【図2】図1に示したパルスレーザの電源装置におい
て、シマー電圧の設定を行うフローチャートである。
【図3】本発明の他の実施例によるパルスレーザの電源
装置において、シマー電圧の設定を行うフローチャート
である。
【符号の説明】
5 シマー回路 6 トリガ回路 7 フラッシュランプ 9 発振素子 11 ビームシャッタ 14 レーザ発振器 15 表示部 19 電流検出部 21 RAM 22 ROM 23 CPU 24 インターフェイス 26 シマー電圧設定部

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シマー回路によりフラッシュランプにシ
    マー電圧を印加して予めシマー電流を流し、さらにこの
    フラッシュランプにパルスエネルギを供給して発光さ
    せ、励起素子を励起してパルス状にレーザ光を発生させ
    るパルスレーザの電源装置において、前記フラッシュラ
    ンプのインピーダンスに応じて安定したシマー電流を流
    すためのシマー電圧を設定するシマー電圧設定手段を有
    することを特徴とするパルスレーザの電源装置。
  2. 【請求項2】 前記シマー電圧設定手段は、シマー電圧
    を所定の電圧範囲内において変化させる電圧変化手段
    と、該シマー電圧の変化に対応してシマー電流が流れる
    かどうかを判定するシマー電流検出手段と、該シマー電
    流が流れる時の最低のシマー電圧を記憶するシマー電圧
    記憶手段とを有することを特徴とする請求項1記載のパ
    ルスレーザの電源装置。
  3. 【請求項3】 前記電圧変化手段により所定の電圧範囲
    内においてシマー電圧を変化させても、前記シマー電流
    検出手段でシマー電流が全く流れないと判定された場合
    に、前記フラッシュランプまたは前記シマー回路の故障
    であると判定する故障判定手段と、前記故障が判定され
    た時に警告を発する警告発生手段とを有することを特徴
    とする請求項2記載のパルスレーザの電源装置。
  4. 【請求項4】 前記シマー電圧設定手段によりシマー電
    圧が設定されている間は、前記励起素子より発生するレ
    ーザ光が外部に出て行かないようにこれを遮断するレー
    ザ光遮断手段をさらに有することを特徴とする請求項1
    記載のパルスレーザの電源装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH09214028A (ja) * 1996-01-23 1997-08-15 Cymer Inc 共通バス上に共用メモリを有する複数のcpuを用いたガス放電レーザ制御システム
EP1020968A2 (en) * 1999-01-12 2000-07-19 Miyachi Technos Corporation Laser apparatus
US10668618B2 (en) 2017-03-27 2020-06-02 Fanuc Corporation Machine tool system and moving method

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