JP2989112B2 - レーザ溶接方法 - Google Patents

レーザ溶接方法

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JP2989112B2 JP6338732A JP33873294A JP2989112B2 JP 2989112 B2 JP2989112 B2 JP 2989112B2 JP 6338732 A JP6338732 A JP 6338732A JP 33873294 A JP33873294 A JP 33873294A JP 2989112 B2 JP2989112 B2 JP 2989112B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、固体レーザにより発生
したパルスレーザ光を被溶接物に照射してレーザ溶接を
行うレーザ溶接方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来よりシーム溶接等の溶接加工にパル
スレーザ光が用いられている。パルスレーザ光の発生源
としてよく使われるYAGレーザやガラスレーザ等の固
体レーザは、クリプトンランプ等の励起ランプを点灯さ
せて、その光エネルギをレーザロッド(レーザ媒質)に
照射してレーザ発振を起こすようにしている。
【0003】このようなランプ励起型の固体レーザで
は、励起ランプにおけるインピーダンス変動やレーザロ
ッドにおける熱レンズ効果等によって、時間の経過とと
もにレーザ出力が変化しやすい。
【0004】このため、たとえば図4に示すようなシー
ム溶接において、金属ケース106の合わせ目108に
沿ってレーザスポットSPを移動させながらたとえば1
00パルス/秒の繰り返し周波数を有する高速繰り返し
パルスレーザ光を照射して合わせ目108を溶接接合し
ようとした場合に、レーザスポットSPが一周する間に
パルスレーザ光のレーザ出力が変動して、溶接区間全体
で一様な溶接強度にならないことがある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】図4に示すような例を
含めてパルスレーザ光を用いる一般のシーム溶接では、
1つのワークに対して一定の時間(溶接時間)内に一連
のパルスレーザ光を照射して所定の溶接結果を得る工程
を同一品の多数のワークに対して繰り返し行うようにし
ている。
【0006】従来のこの種レーザ溶接装置では、そのよ
うな多数のワークに対する同一工程の繰り返しにおい
て、各パルスレーザ光毎あるいは各区間毎のレーザ出力
を左右する条件の設定値を一義的に、つまりいずれのワ
ークに対しても、あるいはいずれの溶接時間においても
同じ値に、固定していた。
【0007】しかしながら、溶接時間の合間(休止時
間)にバラツキがあると、励起ランプまたはレーザロッ
ドのそれぞれの復帰の度合いないし初期状態にもバラツ
キが生じてしまい、一定の条件設定値に基づいてレーザ
発振部が動作しても、結果的にはレーザ発振特性ないし
レーザ出力の変動分を正確に補償することができなくな
り、加工不良を来すことがあった。
【0008】本発明は、かかる問題点に鑑みてなされた
もので、固体レーザによる一連のパルスレーザ光を用い
るレーザ溶接加工において休止時間のバラツキを補償し
て所望の溶接品質を得るようにしたレーザ溶接を提供す
ることを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明のレーザ溶接方法は、所定の溶接時間内に
固体レーザ方式のパルスレーザ光発生手段より一連のパ
ルスレーザ光を所定の時間間隔で発生させ、それら一連
のパルスレーザ光を被溶接物の連続的な合わせ目に順次
照射して前記合わせ目をシーム溶接する加工を休止時間
を挟んで繰り返し行うレーザ溶接方法において、前記休
止時間の長さを複数の時間範囲に分類するための基準値
を設定する工程と、予め前記休止時間の時間範囲別に前
記溶接時間を複数の区間に分割してなるパルスパターン
を設定する工程と、各々の前記パルスパターン別に前記
区間の各々につき、レーザ出力を左右する所定の条件を
当該区間に対応する前記合わせ目の各個所で所望の溶接
結果が得られたときの値に設定する工程と、前記休止時
間を測定し、かつその測定した休止時間の該当する前記
時間範囲を前記基準値に基づいて判別する工程と、判別
された前記時間範囲に対応する前記パルスパターンを選
択する工程と、選択された前記パルスパーターンの各々
の前記区間毎に前記条件の設定値に基づいて前記パルス
レーザ光発生手段の動作を制御する工程とを有する方法
とした。
【0010】
【作用】本発明のレーザ溶接方法では、溶接加工の合間
の休止時間を複数の時間範囲に分類して評価し、予め各
時間範囲別に各パルスレーザ光に対する条件(たとえば
レーザ電力)の設定値を用意しておく。ここで、設定値
は、実際に各時間範囲別に各々の区間に対応する連続的
な合わせ目の各個所で所望の溶接結果が得られたときの
値である。そして、実際のレーザ溶接加工においては、
休止時間を測定し、その測定した休止時間の該当する時
間範囲に対応するパルスパターンを選択し、この選択し
たパルスパターンの各々の区間毎の条件設定値に基づい
て固体レーザ方式のパルスレーザ発生手段の動作を制御
する。これにより、各パルスレーザ光について、つまり
合わせ目の各溶接ポイントについて良好な溶接結果が得
られる。
【0011】
【実施例】以下、図1〜図3を参照して本発明の実施例
を説明する。
【0012】図1は、本発明の一実施例によるYAGレ
ーザ溶接装置の構成を示す。このYAGレーザ溶接装置
において、レーザ発振部の励起ランプ10およびYAG
ロッド(レーザ媒質)12は、たとえばアクリル樹脂か
らなるチャンバ14内の反射鏡筒(図示せず)の中に配
置されている。図示しない水冷式のレーザ冷却部より冷
却水がチャンバ14内の励起ランプ10およびYAGロ
ッド(レーザ媒質)12に循環供給される。
【0013】YAGロッド12の光軸上には、ロッド1
2を挟むようにして一対の光共振器ミラー20,22が
平行に対向配置されている。後述するレーザ電源部から
のランプ電流Iによって励起ランプ10がパルス点灯す
ると、その光エネルギによってYAGロッド12が励起
されてレーザ発振し、YAGロッド12の両端面より出
射した光が光共振器ミラー20,22の間で反射を繰り
返して増幅されたのちパルスレーザ光Lとして出力ミラ
ー20を通過する。出力ミラー20を通過したパルスレ
ーザ光Lは、入射ユニット(図示せず)で光ファイバ
(図示せず)に入れられ、光ファイバの中を通って出射
ユニット(図示せず)へ送られ、出射ユニットからワー
ク(被溶接物)の溶接ポイントに向けて照射される。
【0014】YAGロッド12と光共振器ミラー20,
22との間のレーザ光路上にはレーザシャッタ装置2
4,26が配置されている。これらのシャッタ装置2
4,26は、シャッタ駆動回路28の励磁で動作するロ
ータリソレノイド等の駆動手段によってシャッタ部材を
レーザ光路上の遮断位置とレーザ光路から外れた退避位
置との間で移動させるように構成されている。このよう
なシャッタ装置24,26のシャッタ機能により、不所
望な時にレーザ光LBが誤って出力されることはなく、
レーザの安全予防対策がはかられている。
【0015】レーザ電源部において、三相入力端子
(R,S,T)より商用の三相交流電圧が電源回路30
に入力される。電源回路30は、入力した三相交流電圧
を三相整流回路(図示せず)によって直流に変換し、変
換した直流を充電制御用のスイッチングトランジスタ
(図示せず)を介して出力する。該充電制御用スイッチ
ングトランジスタは、ドライブ回路(図示せず)を介し
てCPU40によりオン・オフ制御される。
【0016】電源回路30の出力端子にはコンデンサ3
2が並列に接続されている。コンデンサ32の一方の端
子は放電制御用のスイッチングトランジスタ34および
電流平滑用のコイル36を介して励起ランプ10の一方
の端子に接続され、励起ランプ10の他方の端子はコン
デンサ32の他方の端子に接続されている。これによ
り、コンデンサ32にいったん蓄積(充電)された電力
(電気エネルギ)は、スイッチングトランジスタ34が
オンになると、このトランジスタ34およびコイル36
を介して励起ランプ10に供給されるようになってい
る。
【0017】上記したレーザ発振部およびレーザ電源部
によってパルスレーザ光発生手段が構成されている。
【0018】放電制御用のスイッチングトランジスタ3
4は、ドライブ回路38を介してCPU40によりオン
・オフ制御される。コンデンサ32の両端子はコンデン
サ電圧検出回路42に接続されており、CPU40はコ
ンデンサ電圧検出回路42を通してコンデンサ32の電
圧を監視できるようになっている。
【0019】コンデンサ32と励起ランプ10とを結ぶ
電気配線には、たとえばCTコイルからなる電流検出器
44が取り付けられている。この電流検出器44の出力
端子はランプ電流検出回路46に接続され、ランプ電流
検出回路46より得られるランプ電流測定値[I]はC
PU40に与えられる。励起ランプ10の両端子はラン
プ電圧検出回路48に接続され、ランプ電圧検出回路4
8より得られるランプ電圧測定値[E]もCPU40に
与えられる。
【0020】CPU40は、本YAGレーザ溶接装置の
各部および全体の動作を制御する制御部であり、上記レ
ーザ電源部の各部に接続される外、シャッタ駆動回路2
8、入力部50、表示部52、メモリ54および入出力
インタフェース回路(I/O)56等に接続されてい
る。入力部50は、たとえばキーボードからなり、各種
設定値を入力するために用いられる。表示部52は、入
力部50より入力されたデータ、本レーザ装置内で求め
られた各種測定値、CPU40からの警報、メッセージ
等を表示する。メモリ54には、CPU40の動作を規
定する各種プログラム、各種入力設定値、演算データ等
が格納される。
【0021】図2は、本実施例におけるCPU40の主
な機能を示すブロック図である。図示のように、CPU
40は、機能的には、設定部62、タイミング制御部6
4、休止時間測定部66、休止時間判定部68、設定値
選択部70、ランプ電力演算部72、比較部74、ラン
プ点灯制御部76およびシャッタ制御部78を有してい
る。
【0022】設定部62は、入力部50より入力された
各種設定値を所定のフォーマットでメモリ54の所定の
記憶領域に書き込む。本実施例において、メモリ54に
書き込まれる設定値には、1つのワークに対する加工時
間の長さ、加工時間内の一連のパルスレーザ光のパルス
幅および周期(周波数)、休止時間基準値[TF]、各
区間毎のランプ電力設定値[PAN],[PBN]等が
含まれる。
【0023】タイミング制御部64は、I/O56を介
して入力される外部コントローラ(図示せず)からのス
タート信号STに応動し、メモリ54に格納されている
所要の設定値にしたがって今回の加工時間における一連
のパルスレーザ光のタイミングを規定するタイミング制
御信号を各部に与える。
【0024】休止時間測定部66は、タイミング制御部
64より各加工時間(一連のパルスレーザ光を発生する
期間)の開始時点および終了時点を知らされ、前回の加
工時間の終了時点から今回の加工時間の開始時点までの
期間つまり休止時間を測定する。休止時間判定部68
は、休止時間測定部66からの休止時間測定値[Ti]
をメモリ54に保持されている休止時間基準値[TF]
と比較し、両者間の大小関係を判定する。
【0025】設定値選択部70は、休止時間判定部68
からの判定結果にしたがって、各区間毎にメモリ54に
保持されている2つのランプ電力設定値[PAN]
([Pi]),[PBN]([Pi′])のいずれか一
方を選択的に読み出し、その選択したランプ電力設定値
[PAN]([Pi])もしくは[PBN]([P
i′])を比較部74に与える。
【0026】ランプ電力演算部72は、ランプ電圧検出
回路48からのランプ電圧測定値[E]とランプ電流検
出回路46からのランプ電流測定値[I]とを入力し、
それらの測定値[E],[I]から励起ランプ10に供
給されている電力Pの値を求める。比較部74は、ラン
プ電力演算部72からのランプ電力測定値[P]を設定
値選択部70からのランプ電力設定値(PiもしくはP
i′)と比較して、両者間の誤差erを求める。ランプ
点灯制御部76は、比較部74からの誤差信号[er]
に基づいて、パルス幅変調または周波数変調等によって
スイッチングトランジスタ34を精細にオン・オフ制御
するためのスイッチング制御信号SWを生成し、この制
御信号SWをドライブ回路38に与える。
【0027】シャッタ制御部78は、タイミング制御部
64からのタイミング信号に基づいてシャッタ装置2
4,26のオン(開)・オフ(閉)を制御するためのシ
ャッタ制御信号SHを生成し、この制御信号SHをシャ
ッタ駆動回路28に与える。
【0028】次に、本実施例のレーザ溶接装置における
作用を説明する。たとえば、図4に示すようなシーム溶
接を行う場合を例にとる。
【0029】シーム溶接のように、パルスレーザ光の繰
り返し周波数が高く、しかも加工時間が比較的長い場合
は、1ショット単位ではなく区間単位で条件設定が行わ
れる。図4の例では、図3の表(C)の上段の欄に示す
ように、区間全体を通じてランプ電力設定値を同一の値
にすると、開始直後の区間[a]では良好な溶接結果が
得られても、中間の区間[b]、[c]ではレーザエネ
ルギーが「少し弱い」、「弱い」溶接結果となり、終端
付近の区間では「終端の位置に丸い跡が残る」溶接結果
となる。このように中間の区間[b]、[c]でレーザ
エネルギーが弱めになるのは、主として励起ランプ10
のインピーダンス変化に起因している。また、終端の位
置に丸い跡が残るのは、終端部分が開始部分に重なっ
て、その部分が過大なレーザエネルギーを受けるためで
ある。
【0030】そこで、各区間毎に条件(ランプ電力)を
別々に設定し、最適な溶接結果が得られるときの条件設
定値を決定する。この場合、直前の休止時間が休止時間
基準値[TF]より長いか短いかで各区間の条件設定値
を別々に決定する。
【0031】休止時間TAが休止時間基準値[TF]よ
り長い場合は、図3の(A)に示すようなパルス・パタ
ーンで4つの区間[a],[b],[c],[d]の各
々につきランプ電力設定値が図3の表(C)の下段の欄
に示すような値または特性に決定される。すなわち、開
始直後の時間Taの区間[a]におけるランプ電力設定
値を基準値[Pa]とすると、次の時間Tbの区間
[b]におけるランプ電力設定値[Pb]は基準値[P
a]から+α%(たとえば3%)のアップスロープで増
大し、次の時間Tcの区間[c]におけるランプ電力設
定値[Pc]は区間[b]の終端における値(Pb+
ψ)で一定に維持され、最後の時間Tdの区間[d]に
おけるランプ電力設定値[Pd]は区間[d]の終端に
おける値(Pb+ψ)から−β%(たとえば−50%)
のダウンスロープで零まで減少するというパターンに決
定される。
【0032】休止時間TAが休止時間基準値[TF]よ
り短い場合は、図3の(B)に示すようなパルス・パタ
ーンで3つ区間[b’],[c’],[d’]の各々に
つきランプ電力設定値が図3の表(C)の下段の欄に示
すような値または特性に決定される。すなわち、開始直
後の時間Tb’の区間[b’]におけるランプ電力設定
値[Pb’]は、基準値[Pb’]から+γ%(たとえ
ば3%)のアップスロープで増大し、次の時間Tc’の
区間[c’]におけるランプ電力設定値[Pc’]は区
間[b’]の終端における値(Pb+ω)で一定に維持
され、最後の時間Td’の区間[d’]におけるランプ
電力設定値[Pd’]は区間[d’]の終端における値
(Pb+ω)から−β%(たとえば−50%)のダウン
スロープで零まで減少するというパターンに決定され
る。
【0033】ここで、最初のアップスロープ区間
[b’]の時間Tb’は第1のパルス・パターン(A)
におけるアップスロープ区間[b]の時間Tbと同じ長
さでよく、中間の平坦区間[b]の時間Tc’は第1の
パルス・パターン(A)における中間の平坦区間[c]
の時間Tcに加工時間開始直後の平坦区間[a]の時間
Taを加えた長さにしてよい。つまり、休止時間TBが
短い場合は、加工時間の開始時点においてレーザ発振部
(励起ランプ10,YAGロッド12等)が少し温まっ
た状態にあり、これは第1のパルス・パターン(A)に
おける区間[a]の終端付近での状態に相当している。
したがって、区間[a]のウォームアップ期間を省いて
アップスロープ区間[b’]から始め、平坦区間
[c’]を[c]よりも区間[a]の分だけ長くしてい
る。
【0034】本実施例のレーザ溶接装置による実際のレ
ーザ溶接動作は、次のようにして行われる。図4に示す
ようなワーク106に対してシーム溶接を行うために外
部コントローラよりI/O56を介してCPU40にス
タート信号STが入力されると、CPU40内でタイミ
ング制御部64が作動し、休止時間測定部66で今回の
休止時間(前回のシーム溶接の終了時刻からこのスター
ト信号が入力された時刻までの時間)が測定される。そ
して、休止時間判定部68で休止時間測定値[Ti]が
休止時間基準値[TF]と比較され、両者間の大小関係
が判定される。
【0035】[Ti]>[TF]との判定結果が出され
た場合、設定値選択部70は第1のパルス・パターン
(A)を選択する。したがって、設定値選択部70は、
各区間[a],[b],[c],[d]毎にパルス・パ
ターン(A)のランプ電力設定値[Pa],[Pb],
[Pc],[Pd]を選択して比較部70に与える。こ
れにより、比較部70、ランプ電力演算部72およびラ
ンプ点灯制御部76のフィードバック制御によって、各
区間のランプ電力設定値に一致した電力が励起ランプ1
0に供給される。
【0036】このように、休止時間Tiが休止時間基準
値[TF]よりも長いときは、各区間[a],[b],
[c],[d]を有する第1のパルス・パターン(A)
が選択され、各区間毎に所定のランプ電力設定値にした
がって一連の高速繰り返しパルスレーザ光が発生され
る。そして、この一連の高速繰り返しパルスレーザ光が
ワーク106の合わせ目108に沿って照射されること
で、合わせ目108の各点で均一かつ良好な溶接結果が
得られる。
【0037】休止時間判定部68で休止時間Tiが休止
時間基準値[TF]よりも短い([Ti]<[TF])
との判定結果を出した場合は、設定値選択部70で第2
のパルス・パターン(B)が選択される。したがって、
各区間[b′],[c′],[d′]毎にパルス・パタ
ーン(B)のランプ電力設定値[Pb′]],[P
c′],[Pd′]が選択され、上記と同様のフィード
バック制御により、各ランプ電力設定値にしたがって一
連の高速繰り返しパルスレーザ光が発生される。この一
連の高速繰り返しパルスレーザ光がワーク106の合わ
せ目108に沿って照射されることで、合わせ目108
の各点で均一かつ良好な溶接結果が得られる。
【0038】このようにして、図4に示すようなシーム
溶接においてマシンタクトまたは休止時間にばらつきが
あっても、本レーザ溶接装置の制御部で休止時間の長さ
に応じたパルス・パターンで所定の区間と各区間毎のラ
ンプ電力設定値が選択されることにより、ワーク106
の合わせ目108の各点で均一かつ良好な溶接結果が得
られる。
【0039】上記した実施例では、レーザ出力を左右す
る条件として、励起ランプ10に供給される電力を設定
し、休止時間が基準値よりも長いか短いかに応じて2通
りのランプ電力設定値のいずれか一方を選択するように
した。しかし、ランプ電力以外の条件、たとえばコンデ
ンサ32の充電電圧Vあるいはランプ電流Iを本発明に
おける条件設定・選択の対象とすることも可能である。
また、パルスレーザ光Lのレーザ出力でも可能である。
【0040】図1に示すように、出力ミラー20より外
側のレーザ光軸上にたとえば1%の反射率を有するガラ
ス板80を配置し、このガラス板80からの反射光L’
をたとえばフォトダイオードからなる光検出器82に入
射させ、光検出器82の出力信号をレーザ出力測定回路
84に入力させる。レーザ出力測定回路84で求められ
たレーザ出力測定値[PL]をCPU40に供給するこ
とで、上記したランプ電力と同様のフィードバック制御
を行わせ、設定通りのレーザ出力を得ることでできる。
そこで、上記実施例と同様にして、休止時間の長さに応
じて各区間毎に複数のレーザ出力設定値のいずれか1つ
を選択するようにすればよい。
【0041】上記した実施例では、各区間毎に2通りの
条件設定値を用意し、実際の溶接で測定した休止時間の
長さを1つの基準の[TF]で2通りに判定し、その判
定結果に基づいて2通りの条件設定値の中から1つを選
択するようにしたが、休止時間の長さをより細かく評価
(判定)し、3通り以上の条件設定値の中から1つを選
ぶようにしてもよい。また、予め用意した複数の条件設
定値の中から1つを選ぶのではなく、演算によって条件
設定値を求め、その求めた条件設定値によってパルスレ
ーザ光発生手段の動作を可変制御するようにしてもよ
い。
【0042】図4のシーム溶接は一例であり、シーム溶
接の態様に応じて種々のパルス・パターンが設定可能で
ある。
【0043】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のレーザ溶
接方法によれば、シーム溶接加工の合間の休止時間を測
定し、その測定した休止時間の該当する時間範囲に対応
するパルスパターンを選択し、この選択したパルスパタ
ーン内の各区間毎に所定の条件設定値に基づいて固体レ
ーザ方式のパルスレーザ発生手段の動作を制御する。こ
こで、該条件設定値は実際に各時間範囲別に設定された
パルスパターンの各々の区間に対応する連続的な合わせ
目の各個所で所望の溶接結果が得られたときの値である
から、そのような条件設定値に基づいてパルスレーザ発
生手段より生成されたパルスレーザ光をレーザ溶接に用
いることで、休止時間のばらつきを自動的に補償して良
好な溶接結果を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例によるレーザ溶接装置の主要
部の構成を示すブロック図である。
【図2】実施例におけるCPUの主な機能的構成を示す
ブロック図である。
【図3】実施例におけるスポット溶接のパルス・パター
ンの一例を示す波形図および各区間毎の条件設定値およ
び加工性を示す表である。
【図4】シーム溶接の一例を示す斜視図である。
【符号の説明】
10 励起ランプ 12 レーザロッド 22,24 光共振器ミラー 32 コンデンサ 34 スイッチングトランジスタ 40 CPU 50 入力部 54 メモリ 62 設定部 64 タイミング制御部 66 休止時間測定部 68 休止時間判定部 70 設定値選択部 72 ランプ電力演算部 74 比較部 76 ランプ点灯制御部

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定の溶接時間内に固体レーザ方式のパ
    ルスレーザ光発生手段より一連のパルスレーザ光を所定
    の時間間隔で発生させ、それら一連のパルスレーザ光を
    被溶接物の連続的な合わせ目に順次照射して前記合わせ
    目をシーム溶接する加工を休止時間を挟んで繰り返し行
    うレーザ溶接方法において、 前記休止時間の長さを複数の時間範囲に分類するための
    基準値を設定する工程と、 予め前記休止時間の時間範囲別に前記溶接時間を複数の
    区間に分割してなるパルスパターンを設定する工程と、 各々の前記パルスパターン別に前記区間の各々につき、
    レーザ出力を左右する所定の条件を当該区間に対応する
    前記合わせ目の各個所で所望の溶接結果が得られたとき
    の値に設定する工程と、 前記休止時間を測定し、かつその測定した休止時間の該
    当する前記時間範囲を前記基準値に基づいて判別する工
    程と、 判別された前記時間範囲に対応する前記パルスパターン
    を選択する工程と、 選択された前記パルスパターンの各々の前記区間毎に前
    記条件の設定値に基づいて前記パルスレーザ光発生手段
    の動作を制御する工程と を有することを特徴とするレーザ溶接方法。
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