JP4048854B2 - 電子機器端子の接合方法及びその接合装置 - Google Patents

電子機器端子の接合方法及びその接合装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子機器端子の接合方法及びその接合装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の電子機器端子の接合方法としては、例えばリードフレームに挿入部を設け、リード線端部を挿入部に挿入すると共にリードフレームより突出させ、レーザを照射してリードフレームとリード線とを接合する米国特許第4,774,394に記載の方法を挙げることができる。
【0003】
また、従来の電子機器端子の接合構造としては、例えば板状導体の挿入部に線材を挿入し、挿入地点付近で板状導体に線材を溶着する特開2001−219270号公報に記載のものを挙げることができる。なお、電子機器端子としては、例えば前述のようなリードフレームとリード線や、板状導体と線材を挙げることができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上述のような電子機器端子の接合方法においては、リード線の出代が安定しないため、レーザ照射面からリードフレームとリード線との接合部までの距離が安定せず、接合に必要な溶融部の熱量が変化してしまい安定した接合ができないので、接合不良が発生しやすいという問題があった。
【0005】
また、上述のような電子機器端子の接合構造においては、線材の出代が安定しないため、板状導体への線材の溶着が安定して行えないというという問題があった。
【0006】
本発明は上記問題点を改善するためになされたものであり、電子機器端子の接合品質が安定する電子機器端子の接合方法及びその接合装置を提供することを目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の電子機器端子の接合方法は、リードフレーム2の支持部2aに対して、リード線1を前記リードフレーム2より出代を形成するように突出させて設置し、前記リード線1の端部に所定の熱エネルギーを付与して、前記リード線1と前記リードフレーム2とを接合する電子機器端子の接合方法において、前記リードフレーム2の支持部2aに配置して前記リードフレーム2から突出した部分の前記リード線1の出代長さである出代値Lと、付与する熱エネルギー条件との関係を対応関係として予め定めておく工程と、前記リード線1の出代値Lを検出する工程と、検出した前記リード線1の出代値Lに応じて、前記対応関係から付与する熱エネルギー条件を決定する工程と、前記リード線1の端部に対して、所定の入熱手段にて決定した前記熱エネルギー条件を付与する工程と、前記入熱手段にて前記リード線1と前記リードフレーム2とを接合する工程とを備えてなることを特徴とするものである。
【0008】
また、請求項2に記載の電子機器端子の接合方法は、請求項1に記載の発明において、前記入熱手段が、非接触の入熱手段であることを特徴とするものである。
【0009】
また、請求項3に記載の電子機器端子の接合方法は、請求項2に記載の発明において、前記非接触の入熱手段が、レーザ3であり、前記熱エネルギー条件が、レーザ照射条件であることを特徴とするものである。
【0010】
また、請求項4に記載の電子機器端子の接合方法は、請求項3に記載の発明において、前記対応関係には、前記リード線1の出代値Lと、レーザ照射部8の配置補正量Mとの関係を予め定めて付加し、検出した前記リード線1の出代値Lを前記対応関係に照らし合わせて、前記レーザ照射部8の配置補正量Mを決定して前記レーザ3の焦点あわせを行う工程を付加したことを特徴とするものである。
【0011】
また、請求項5に記載の電子機器端子の接合方法は、請求項2に記載の発明において、前記非接触の入熱手段が、放電部11から放電されるアーク20であり、前記熱エネルギー条件が、アーク放電条件であることを特徴とするものである。
【0012】
また、請求項6に記載の電子機器端子の接合方法は、請求項5に記載の発明において、前記対応関係には、前記アーク20の放電が接合対象との間で発生する際の電圧である放電発生電圧と、前記リード線1の端部と前記放電部11との距離との関係と前記リード線1の端部と前記放電部11との距離と、前記放電部11の配置補正量Pとの関係とを予め定めて付加し、前記放電発生電圧を検出して、前記対応関係から前記リード線1の端部と前記放電部11との距離を決定し、決定した前記リード線1の端部と前記放電部11との距離を前記対応関係に照らし合わせて、前記放電部11の配置補正量Pを決定する工程を付加したことを特徴とするものである。
【0013】
また、請求項7に記載の電子機器端子の接合方法は、請求項5に記載の発明において、接合対象であるリード線1とリードフレーム2と、接合対象ではないリード線1とリードフレーム2とが存在する場合に、前記放電部11が、プレ放電である第1のアーク20aと、本放電である第2のアーク20bの少なくとも2つのアーク20を放電する工程と、前記第1のアーク20aを用いて、接合対象であるリード線1に放電し、該接合対象であるリード線1が通電している場合には、前記第2のアーク20bを用いて、前記接合対象である前記リード線1と前記リードフレーム2とを接合し、前記第1のアーク20aを用いて、前記接合対象であるリード線1に放電し、該接合対象であるリード線1が通電していない場合には、前記接合対象であるリード線1とリードフレーム2との接合は行わないようにする工程を設けたことを特徴とするものである。
【0014】
また、請求項8に記載の電子機器端子の接合装置は、図1にその一例を示すように、請求項3に記載の電子機器端子の接合方法を行う接合装置であって、前記リード線1の出代値Lと、レーザ照射条件との関係を対応関係として予め記憶するデータベース部4と、前記リード線1の出代値Lを検出する出代検出部5と、該出代検出部5で検出した前記リード線1の出代値Lを前記データベース部4の前記対応関係に照らし合わせて、前記レーザ3の照射条件を決定する演算部6と、該演算部6で決定した前記レーザ照射条件に従って前記レーザ3を発振するレーザ発振部7と、該レーザ発振部7から発振された前記レーザ3を照射するレーザ照射部8と、前記各部を制御する制御部9とを備えてなることを特徴とするものである。
【0015】
また、請求項9に記載の電子機器端子の接合装置は、図6にその一例を示すように、請求項8に記載の発明において、前記対応関係には、前記リード線1の出代値Lと、レーザ照射部8aの配置補正量Mとの関係を予め定めて付加し、レーザ照射部8aの配置位置を調整するレーザ照射部配置調整部10を設け、前記演算部6が、前記出代検出部5にて検出した前記リード線1の出代値Lを前記対応関係に照らし合わせて、前記レーザ照射部8aの配置補正量Mを決定し、前記レーザ照射部配置調整部10が、決定した前記配置補正量Mに基づいて前記レーザ照射部8aの配置位置を調整することを特徴とするものである。
【0016】
また、請求項10に記載の電子機器端子の接合装置は、請求項5に記載の電子機器端子の接合方法を行う接合装置であって、前記リード線1の出代値Lと、アーク放電条件との関係を対応関係として予め記憶するデータベース部4と、前記アーク20を放電する放電部11と、前記リード線1の出代値Lを検出する出代検出部5と、該出代検出部5で検出した前記リード線1の出代値Lを前記データベース部4の前記対応関係に照らし合わせて、前記アーク20の放電条件を決定する演算部6と、前記各部を制御する制御部9とを備えてなることを特徴とするものである。
【0017】
また、請求項11に記載の電子機器端子の接合装置は、図12にその一例を示すように、請求項10に記載の発明において、前記対応関係には、前記アーク20の放電が接合対象との間で発生する際の電圧である放電発生電圧と、前記リード線1の端部と前記放電部11との距離との関係と、前記リード線1の端部と前記放電部11との距離と、前記放電部11の配置補正量Pとの関係とを予め定めて加え、前記放電発生電圧を検出する電圧検出部13と、前記放電部11の配置位置を調整する放電部位置調整部12とを設け、前記演算部6が、前記電圧検出部13にて検出した前記放電発生電圧を前記対応関係に照らし合わせ、前記リード線1の端部と前記放電部11との距離を決定し、決定した前記リード線1の端部と前記放電部11との距離を前記対応関係に照らし合わせて前記放電部11の配置補正量Pを決定して、前記放電部位置調整部12が、決定した前記配置補正量Pに基づいて前記放電部11の配置位置を調整することを特徴とするものである。
【0018】
また、請求項12に記載の電子機器端子の接合装置は、図18にその一例を示すように、請求項10に記載の発明において、前記放電部11は、プレ放電である第1のアーク20aと、本放電である第2のアーク20bの少なくとも2つのアーク20を放電する機能を備えてなり、前記第1のアーク20aによって前記リード線1が通電しているか否かを検出する電流検出部14を設けたことを特徴とするものである。
【0019】
【発明の実施の形態】
本発明の第1実施形態を図1乃至図5に基づいて説明する。図1は、本発明の第1実施形態に係る電子機器端子の接合装置を示すブロック図であり、図2は、電子機器端子の接合方法を示す説明図である。また、図3は、電子機器端子の接合方法を示すフローチャートであり、図4は、リード線1の出代値Lとリード線1の端部に付与する熱エネルギー条件との対応関係を示す説明図である。図5は、電子機器端子の接合方法を示す他の説明図である。
【0020】
ここで、リード線1の端部に熱エネルギーを付与する入熱手段は、非接触の入熱手段であるYAGレーザ(近赤外線レーザ)等のレーザ3であり、熱エネルギー条件は、後述するようなレーザ照射条件である。
【0021】
第1実施形態においては、図1に示すように、電子機器端子の接合装置は、リード線1の出代値Lとリード線1の端部に照射するレーザ照射条件との関係を対応関係として予め記憶しておくデータベース部4と、所望の検出手段(図示せず)でリード線1の出代値Lを検出する出代検出部5と、出代検出部5で検出したリード線1の出代値Lをデータベース部4の対応関係に照らし合わせて、レーザ3の照射条件を決定する演算部6と、演算部6で決定したレーザ照射条件に従ってレーザ3を発振するレーザ発振部7と、レーザ発振部7から発振されたレーザ3を照射するレーザ照射部8と、前記各部を制御する制御部9とを備えて構成されている。
【0022】
データベース部4に記憶した対応関係は、例えば、図4に示すように、リード線1の出代値Lと、レーザ3のパルス幅やピークパワー等のレーザ照射条件との関係を示したものである。なお、リード線1の出代値Lが大きい程、レーザ照射部8での熱容量が大きくなるので、リード線1とリードフレーム2との十分な接合を得るには高エネルギーを加える、例えば図4においては、同一のパルス幅ではピークパワーを多く加える必要がある。
【0023】
ここで、電子機器端子は、図2に示すようなリード線1と、例えばU字型の支持部2aをその端部に備えたリードフレーム2であり、電子機器端子の接合装置は、このリード線1とリードフレーム2とを接合する装置である。なお、リード線1は、例えば直径0.7mmの純銅線であり、リードフレーム2は、例えば厚み0.4mmの錫入り銅(CDR♯C14410(Cu0.15Sn))とするが、リード線1及びリードフレーム2の材質や形状等に関しては、必ずしもこれらに限定されるものではない。
【0024】
また、リード線1の出代値Lは、図2(a)に示すように、リード線1を、リードフレーム2の支持部2aに配置してリードフレーム2から突出した部分のリード線1の出代長さである。
【0025】
以下に、電子機器端子の接合方法を図2及び図3に基づいて説明する。まず、ユーザーは、リード線1の出代値Lとリード線1の端部に与えるレーザ照射条件との対応関係を予め定めておき、データベース部4は、この対応関係を記憶しておく。そして、図2(a)に示すように、ユーザーは、リードフレーム2のU字状の支持部2aにリード線1を端部が所定量だけ突出して出代を形成するように設置する(ステップS1)。
【0026】
次に、出代検出部5は、リードフレーム2から突出したリード線1の出代値Lを検出し(ステップS2)、演算部6は、検出したリード線1の出代値Lを対応関係に照らし合わせて、リード線1の出代値Lに対応するレーザ照射条件を決定する(ステップS3)。最後に、図2(b)に示すように、レーザ照射部8は、リード線1の端部にレーザ3をあてて、リード線1とリードフレーム2とを溶接し、接合する(ステップS4)。
【0027】
かかる電子機器端子の接合方法及び電子機器端子の接合装置においては、リード線1の出代値Lとリード線1に付与する熱エネルギー条件との対応関係を予めデータベース部4に記憶しておき、出代検出部5で検出したリード線1の出代値Lをこの対応関係に照らし合わせて、付与する熱エネルギー条件を決定するため、リード線1の出代値Lが変化しても、リード線1とリードフレーム2との接合品質が安定し、接合歩留まりが向上する。
【0028】
また、リード線1の端部への熱エネルギーの入熱手段は、非接触入熱手段であるので、リード線1とリードフレーム2とを接合するための生産設備化が容易になる。また、入熱手段をレーザ3とすることは、例えば消耗により交換するべき電極等といった部材が不要となるため、メンテナンスに手間がかからず生産性がよくなる。
【0029】
なお、第1実施形態においては、図5に示すように、リードフレーム2にはU型の支持部2aではなく、リード線1が入るような支持部である穴部2bを設けて、リード線1とリードフレーム2を接合するような構成であってもよい。
【0030】
次に、第1実施形態においてレーザ3の焦点あわせを行う実施形態を、本発明の第2実施形態として図6乃至図11に基づいて説明する。図6及び図7は、各々本発明の第2実施形態に係る電子機器端子の接合装置を示すブロック図及び概略構成図であり、図8は、レーザ照射部8aを示す説明図である。また、図9は、電子機器端子の接合方法を示すフローチャートであり、図10は、リード線1の出代値Lとレーザ照射条件とレーザ照射部8aの配置補正量Mとの対応関係を示す説明図である。図11は、電子機器端子の接合方法を示す他の説明図である。なお、第1実施形態との同一箇所には同一符号を付して、共通部分の説明は省略する。
【0031】
第2実施形態においては、第1実施形態において示した対応関係であるリード線1の出代値Lに対応するレーザ照射条件に加えて、各レーザ照射条件に対応するレーザ照射部8aの配置補正量Mを対応関係として予め定めてデータベース部4に記憶する。演算部6は、例えば図10に示すようなレーザ照射部8aの配置補正量Mを含めた対応関係に出代検出部5で検出したリード線1の出代値Lを照らし合わせ、レーザ照射条件を決定するとともに、レーザ照射部8aの配置補正量Mを決定してレーザ3の焦点あわせを行う工程を備えている。
【0032】
ここで、図6に示すように、電子機器端子の接合装置は、図1においてレーザ照射部8aを出代検出部5と兼用してレーザ照射部8aが出代検出部5の機能を備えた構成とするとともに、レーザ照射部8aの配置位置を調整するレーザ照射部配置調整部10を備えており、演算部6が、図10に示すような対応関係からレーザ照射部8aの配置補正量Mを決定し、レーザ照射部配置調整部10が、演算部6で決定したレーザ照射部8aの配置補正量Mをもとにレーザ照射部8aの可動レンズを前後に動かしてディフォーカスが一定となるように調整する。
【0033】
なお、レーザ照射部8aは、第1実施形態におけるレーザ照射部8と出代検出部5とを一体化したものであるが、一体化により、電子機器端子の接合装置の小型化がはかれる。
【0034】
ここで、電子機器端子の接合装置の概略構成図を図7に示す。図7に示すように、基台106には、リードフレーム2を固定するための固定部107が設けられている。基台106には、3軸ロボット等のロボット100が設けてあり、このロボット100にレーザ照射部8aを固定している。このロボット100は、制御部9により制御され、例えば、レーザ照射位置、照射角度等を調整するようになっているので、第2実施形態においては、ロボット100がレーザ照射部配置調整部10の機能を兼ねている。また、レーザ照射部8aとレーザ発振部7との接続は、例えば光ファイバー101にて行う。
【0035】
また、レーザ照射部8aは、例えば、図8(b)に示すように、固定レンズ102と、可動レンズ103と、分岐ミラー104と、フォトダイオード105とを備えており、レーザ照射部8aが、レーザ3の照射開始時間から反射光がフォトダイオード105に到着する時間を計測して、リード線1の出代値Lを算出(検出)する。
【0036】
以下に、電子機器端子の接合方法を図8及び図9に基づいて説明する。ここで、第1実施形態と同一のステップの説明は省略する。
【0037】
演算部6は、図8(a)に示すように出代検出部5で検出したリード線1の出代値Lを図10に示す対応関係に照らし合わせて、リード線1の出代値Lに対応するレーザ照射条件を決定するとともに、レーザ照射部8の配置補正量Mを決定(ステップS5)する。レーザ照射部配置調整部10は、決定したレーザ照射部8の配置補正量Mに基づいて、レーザ照射部8のディフォーカスが一定となるように調整する(ステップS6)。そして、レーザ照射部8は、リード線1の端部にレーザ3をあてて、リード線1とリードフレーム2とを溶接し、接合する(ステップS4)。
【0038】
かかる電子機器端子の接合方法及び電子機器端子の接合装置においては、リード線1の出代値Lとレーザ照射条件とレーザ照射部8の配置補正量Mとの対応関係を予めデータベース部4に記憶しておき、出代検出部5で検出したリード線1の出代値Lをこの対応関係に照らし合わせて、レーザ照射条件とともに、レーザ照射部8の配置補正量Mを決定して、レーザ3の焦点あわせを行うので、リード線1とリードフレーム2との接合品質がより安定し、歩留まりがより向上する。
【0039】
ここで、第2実施形態においては、レーザ照射部8と出代検出部5とを一体化してレーザ照射部8aとしているが、一体化せず、第1実施形態のように各々分離していても勿論よい。なお、この場合には、レーザ照射部配置調整部10は、レーザ照射部8に設けるようにすればよい。
【0040】
また、第1実施形態及び第2実施形態においては、リード線1の出代値Lと、レーザ照射条件との対応関係(第2実施形態では、リード線1の出代値Lとレーザ照射条件とレーザ照射部8の配置補正量Mの対応関係)を予めデータベース部4に記憶させているが、図11に示すような、リード線1とリードフレーム2の端部との距離L1と、レーザ照射条件との対応関係(第2実施形態では、リード線1とリードフレーム2の端部との距離L1とレーザ照射条件とレーザ照射部8の配置補正量Mの対応関係)を予め定めデータベース部4に記憶し、出代検出部5にてリード線1とリードフレーム2の端部との距離L1を検出して、演算部6がデータベース部4の対応関係からこの距離L1に対応するレーザ照射条件(第2実施形態ではレーザ照射条件とレーザ照射部8の配置補正量M)を決定するようにしてもよい。
【0041】
また、第1実施形態及び第2実施形態においては、リード線1の端部にレーザを照射するようにしているが、図11に示すように、リードフレーム2の端部にレーザを照射するようにして、リード線1とリードフレーム2とを接合するようにしても勿論よい。
【0042】
次に、非接触の入熱手段としてアーク20を用いた実施形態を、本発明の第3実施形態として図12乃至図17に基づいて説明する。図12は、本発明の第3実施形態に係る電子機器端子の接合装置を示すブロック図であり、図13は、電子機器端子の接合方法を示す説明図である。また、図14は、電子機器端子の接合方法を示すフローチャートであり、図15乃至図17は、各々後述する対応関係を示す説明図である。なお、第1実施形態との同一箇所には同一符号を付して、共通部分の説明は省略する。
【0043】
ここで、リード線1の端部に熱エネルギーを付与する入熱手段は、非接触の入熱手段であるアーク20であり、熱エネルギー条件は、アーク放電のための電流や通電時間等といったアーク放電条件である。
【0044】
第3実施形態においては、図12に示すように、電子機器端子の接合装置は、図15乃至図17に示す後述する対応関係を予め記憶しておくデータベース部4と、リード線1の出代値Lを検出する出代検出部5と、所望の放電電極11aを備えアーク20を放電する放電部11と、放電が発生するときの電圧であるアーク20の放電発生電圧を検出する電圧検出部13と、前述の対応関係にアーク20の放電発生電圧を照らし合わせてリード線1の端部と放電部11との距離Nを決定し、前述の対応関係にリード線1の端部と放電部11との距離Nを照らし合わせて放電部11の配置補正量P(図13(b)参照)を決定し、前述の対応関係に出代検出部5で検出したリード線1の出代値Lを照らし合わせてアーク放電条件を決定する演算部6と、放電部11の配置位置を演算部6で決定した配置補正量Pに従い調整する放電部位置調整部12と、前記各部を制御する制御部9とを備えて構成されている。
【0045】
なお、放電部11は、少なくとも第1のアーク20aと第2のアーク20bを放電するが、第3実施形態においては、プレ放電として第1のアーク20aを放電し、演算部6で決定したアーク放電条件に従って本放電である第2のアーク20bを放電する。
【0046】
ここで、第1のアーク20aは、あくまでもプレ放電であり、リード線1とリードフレーム2とを接合することができないレベルの所望のアーク放電条件で放電されたアーク20である。また、第2のアーク20bは、第1のアーク20aとはアーク放電条件が異なり、実際にリード線1とリードフレーム2とを接合可能なレベルの所望のアーク放電条件で放電されたアーク20である。また、リードフレーム2には、図13に示すように、アース電極200を接触するように設けている。
【0047】
対応関係は、図15に示すように、放電発生電圧と、リード線1の端部と放電部11(第3実施形態においては放電電極11a)との距離Nとの関係と、図16に示すように、リード線1の端部と放電部11との距離Nと、放電部11の配置補正量P(放電部11の配置位置を調整するためのリード線1出代方向への移動量)との関係と、図17に示すように、リード線1の出代値Lとリード線1の端部に放電するアーク放電条件との関係を予め定めたものであり、ユーザーはこの対応関係をデータベース部4に予め記憶している。
【0048】
なお、図15に示すように、放電発生電圧は、リード線1の端部と放電部11との距離Nの関数として表せる。また、リード線1の出代値Lが大きい程、放電部11での熱容量が大きくなるので、リード線1とリードフレーム2との十分な接合を得るには高エネルギーを加える、例えば図17においては、同一の通電時間では電流を多く流す必要がある。
【0049】
以下に、電子機器端子の接合方法を図13及び図14に基づいて説明する。まず、ユーザーは、図15乃至図17に示すような対応関係を予め定めておき、データベース部4に記憶しておく。そして、ユーザーは、リードフレーム2のU字状の支持部2aにリード線1を端部が所定量だけ突出するように設置する(ステップS1)。
【0050】
次に、ユーザーが、図13(a)に示すように、放電部11からプレ放電として、第1のアーク20aを放電し、電圧検出部13で第1のアーク20aの放電発生電圧を測定し、演算部6は、この計測した放電発生電圧を図15に示す対応関係に照らし合わせて、リード線1の端部と放電部11との距離Nを決定する(ステップS11)。なお、プレ放電である第1のアーク20a時の放電部11の設置精度は、放電部位置調整部12にて、放電部11の移動量を調整できるので、接合対象となる電子機器端子が1の場合には、厳密に行う必要はない。
【0051】
そして、次に、演算部6は、図13(b)に示すように、ステップS11にて決定したリード線1の端部と放電部11との距離Nに対応する放電部11の配置補正量Pを図16に示す対応関係に照らし合わせて決定し、放電部位置調整部12が、決定した配置補正量Pに従って放電部11の配置位置を調整する(ステップS12)。
【0052】
次に、第1実施形態及び第2実施形態において示したようにして、出代検出部5は、リード線1の出代値Lをリードフレーム2から突出したリード線1の出代値Lを検出し(ステップS13)、演算部6は、出代検出部5で検出したリード線1の出代値Lを図17に示す対応関係に照らし合わせて、リード線1の出代値Lに対応するアーク放電条件である第2のアーク20bの放電条件を決定(ステップS14)する。最後に、図13(c)に示すように、放電部11は、本放電として第2のアーク20bをリード線1の端部に放電してリード線1とリードフレーム2とを溶接し、接合する(ステップS15)。
【0053】
なお、ステップS11、S12とステップS13、S14の順序は、前述の順序に限ったものではなく、例えば、ステップS13、S14を行った後、ステップS11、S12を行っても、また、ステップS13、S14を行うとともに、ステップS11、S12を行っても勿論よい。
【0054】
かかる電子機器端子の接合方法及び電子機器端子の接合装置においては、リード線1の出代値Lとアーク放電条件との対応関係をデータベース部4に予め記憶しておき、出代検出部5で検出したリード線1の出代値Lをこの対応関係に照らし合わせて、アーク放電条件を決定するため、リード線1の出代値Lが変化しても、リード線1とリードフレーム2との接合品質が安定し、接合歩留まりが向上する。
【0055】
また、リード線1の端部と放電部11との距離Nと、放電発生電圧との対応関係と、リード線1の端部と放電部11との距離Nと、放電部11の配置補正量Pとの対応関係とをデータベース部4に予め記憶しておき、電圧検出部13で検出した放電部11の放電発生電圧からこれらの対応関係に照らし合わせて演算部6で順次決定した配置補正量Pに従って、放電部位置調整部12が放電部11の配置位置を調整することで、リード線1の端部と放電部11との距離Nを厳密に管理することができるので、リード線1とリードフレーム2との接合が安定するとともに、例えば、被接合部分以外や、近接する他部品へのアーク放電が防止できるので、歩留まりが向上する。なお、他部品へのアーク放電の防止は、電子機器端子が近接して2組以上存在する場合、各電子機器端子間の距離が例えば4mm程度以下である場合に有効的である。
【0056】
また、リード線1の端部への熱エネルギーの入熱手段をアーク20とすることで、入熱手段を容易にかつ安価に実現することができる。
【0057】
ここで、第3実施形態においては、放電発生電圧と、リード線1の端部と放電部11との距離Nとの関係を対応関係の1つとして用いているが、リード線1の端部と放電部11との距離Nの代わりに、リードフレーム2の端部と放電部11との距離を用いてもよい。この場合、リード線1の端部と放電部11との距離Nと、放電部11の配置補正量Pとの関係を対応関係にかえて、リードフレーム2の端部と放電部11との距離と、放電部11の配置補正量Pとの関係を用いる。
【0058】
また、リード線1の出代値Lとリード線1の端部に放電するアーク放電条件との関係を対応関係の1つとして用いているが、リード線1とリードフレーム2の端部との距離と、リード線1の端部に放電するアーク放電条件との関係を代わりに用いてもよい。
【0059】
次に、複数の電子機器端子が存在する場合に、接合対象を正確に判断した上で電子機器端子の接合を行う実施形態を、本発明の第4実施形態として図18乃至図20に基づいて説明する。図18は、本発明の第4実施形態に係る電子機器端子の接合装置を示すブロック図であり、図19は、電子機器端子の接合方法を示す説明図である。また、図20は、電子機器端子の接合方法を示すフローチャートである。なお、第3実施形態との同一箇所には同一符号を付して、共通部分の説明は省略する。
【0060】
第4実施形態においては、図18に示すように、電子機器端子の接合装置は、例えば第3実施形態の図17に示したようなリード線1の出代値Lとリード線1に放電する本放電である第2のアーク20bの放電条件との対応関係を予め記憶しておくデータベース部4と、リード線1の出代値Lを検出する出代検出部5と、プレ放電として第1のアーク20aを用いて電子機器端子であるリード線1又はリードフレーム2が通電されているか否かを検出する電流計(図示せず)を備えた電流検出部14と、電流検出部14にて検出したリード線1又はリードフレーム2の通電状態を検出し接合対象の判定を行うとともに、データベース部4の対応関係に出代検出部5で検出したリード線1の出代値Lを照らし合わせてアーク放電条件を決定する演算部6と、決定したアーク放電条件に従って本放電である第2のアーク20bを放電する放電部11と、前記各部を制御する制御部9とを備えて構成されている。
【0061】
なお、リード線1とリードフレーム2との組は、少なくとも2組以上、第4実施形態では図19に示すように、2組であり、互いに近接して存在するものである。また、各リードフレーム2には、図19(a)に示すように、アース電極200を接触するように設け、電流検出部14は、その電流計をアース電極200に取付けて通電検出を行う。ここで、第4実施形態においては、例えば図19(a)の左側に示すリード線1とリードフレーム2が接合対象であり、右側に示すリード線1とリードフレーム2は接合対象ではないものとする。
【0062】
以下に、電子機器端子の接合方法を図19及び図20に基づいて説明する。まず、ユーザーは、第3実施形態で示した図17に示すような対応関係を予め定めておき、データベース部4にこの対応関係を記憶しておく。そして、ユーザーは、リードフレーム2のU字状の支持部2aにリード線1を端部が所定量だけ突出するように設置する(ステップS1)。
【0063】
次に、ユーザーは、図19(a)に示すように、接合対象である左側のリード線1に、放電部11からプレ放電としての第1のアーク20aを放電する(ステップS20)。電流検出部14は、接合対象である左図のリードフレーム2及び接合対象ではない右図のリードフレーム2に各々設けたアース電極200を介して、各リードフレーム2の通電状態を検出する(ステップS21)。
【0064】
接合対象である図19(a)左図のリードフレーム2側が通電しており、接合対象ではない図19(a)右図のリードフレーム2側が通電していない場合は、例えば演算部6は、次ステップ(ステップS13)の工程を行う。
【0065】
また、接合対象である図19(a)左図のリードフレーム2側が通電しておらず、接合対象ではない図19(a)右図のリードフレーム2側が通電している場合、又は、接合対象、接合対象ではない両リードフレーム2側とも通電していない場合には、演算部6は、接合対象への放電がうまく行えていない、つまり不良と判定する。
【0066】
なお、演算部6がステップS21で不良であると判定した場合には、例えば接合対象の電子機器端子と接合対象ではない電子機器端子とを例えば再配置しなおし、再度前ステップ(ステップS20)を行ってもよい。
【0067】
次に、ユーザーは、接合対象である電子機器端子に対して、第3実施形態に示したステップS13、ステップS14を実施し、最後に、図19(b)に示すように、放電部11は、本放電として第2のアーク20bをリード線1の端部に放電してリード線1とリードフレーム2とを溶接し、接合する(ステップS15)。
【0068】
なお、ステップS20、S21とステップS13、S14の順序は、前述の順序に限ったものではなく、例えば、ステップS20、S21を行った後、ステップS11、S12を行っても、また、ステップS20、S21を行うとともに、ステップS11、S12を行っても勿論よい。
【0069】
かかる電子機器端子の接合方法及び電子機器端子の接合装置においては、リード線1の出代値Lとアーク放電条件との対応関係をデータベース部4に予め記憶しておき、出代検出部5で検出したリード線1の出代値Lをこの対応関係に照らし合わせて、アーク放電条件を決定するため、リード線1の出代値Lが変化しても、リード線1とリードフレーム2との接合品質が安定し、接合歩留まりが向上する。
【0070】
また、放電部11は、プレ放電である第1のアーク20aを用いて、接合対象であるリード線1又はリードフレーム2に放電し、電流検出部14が、この接合対象であるリード線1又はリードフレーム2の通電を検出できれば、制御部9は、第2のアーク20bを用いて、接合対象であるリード線1とリードフレーム2とを接合し、電流検出部14が、接合対象であるリード線1又はリードフレーム2の通電を検出できなければ、制御部9は、接合対象であるリード線1とリードフレーム2とを接合しないようにしているので、接合対象であるリード線1とリードフレーム2とを的確に接合することが可能で、かつ接合対象ではない電子機器端子に対して、誤って接合してしまうということがなくなり、歩留まりが向上する。
【0071】
ここで、第3実施形態及び第4実施形態において、リード線1の端部に熱エネルギーとしてアークを放電するようにしているが、リードフレーム2の端部にアークを放電するようにして、リード線1とリードフレーム2とを接合するようにしても勿論よい。
【0072】
【発明の効果】
上記のように本願の請求項1に係る発明の電子機器端子の接合方法にあっては、リードフレームの支持部に対して、リード線をリードフレームより出代を形成するように突出させて設置し、リード線の端部に所定の熱エネルギーを付与して、リード線とリードフレームとを接合する電子機器端子の接合方法において、リード線の出代値と、付与する熱エネルギー条件との関係を対応関係として予め定めておく工程と、リード線の出代値を検出する工程と、検出した前記リード線の出代値に応じて、対応関係から付与する熱エネルギー条件を決定する工程と、リード線の端部に対して、所定の入熱手段にて決定した熱エネルギー条件を付与する工程と、入熱手段にてリード線とリードフレームとを接合する工程とを備えてなるので、リード線の出代値が変化しても、リード線とリードフレームとの接合品質が安定し、接合歩留まりが向上するという効果を奏する。
【0073】
また、請求項2に係る発明の電子機器端子の接合方法にあっては、請求項1に記載の発明において、入熱手段が、非接触の入熱手段であるので、リード線とリードフレームとを接合するための生産設備化が容易にできるという効果を奏する。
【0074】
また、請求項3に係る発明の電子機器端子の接合方法にあっては、請求項2に記載の発明において、非接触の入熱手段が、レーザであり、熱エネルギー条件が、レーザ照射条件であるので、レーザには例えば消耗により交換するべき電極等といった部材が不要となるため、メンテナンスに手間がかからず生産性がよくなるという効果を奏する。
【0075】
また、請求項4に係る発明の電子機器端子の接合方法にあっては、請求項3に記載の発明において、対応関係には、リード線の出代値と、レーザ照射部の配置補正量との関係を予め定めて付加し、検出したリード線の出代値を対応関係に照らし合わせて、レーザ照射部の配置補正量を決定してレーザの焦点あわせを行う工程を付加したので、リード線の出代値が変化しても、変化した値に応じたレーザの焦点あわせを行いリード線の端部にレーザを照射することができるので、リード線とリードフレームとの接合品質がより安定し、接合歩留まりがより向上するという効果を奏する。
【0076】
また、請求項5に係る発明の電子機器端子の接合方法にあっては、請求項2に記載の発明において、非接触の入熱手段が、放電部から放電されるアークであり、熱エネルギー条件が、アーク放電条件であるので、入熱手段を容易かつ安価に実現することができるという効果を奏する。また、接合対象への放電部の位置あわせを厳密に行う必要なく、リード線とリードフレームとの接合が容易に行えるという効果を奏する。
【0077】
また、請求項6に係る発明の電子機器端子の接合方法にあっては、請求項5に記載の発明において、対応関係には、アークの放電が接合対象との間で発生する際の電圧である放電発生電圧と、リード線の端部と放電部との距離との関係とリード線の端部と放電部との距離と、放電部の配置補正量との関係とを予め定めて付加し、放電発生電圧を検出して、対応関係からリード線の端部と放電部との距離を決定し、決定したリード線の端部と放電部との距離を対応関係に照らし合わせて、放電部の配置補正量を決定する工程を付加したので、リード線の端部と放電部との距離を厳密に管理することができるので、リード線とリードフレームとの接合が安定し、例えば、被接合部分以外や、近接する他部品へのアーク放電が防止できるので、歩留まりが向上するという効果を奏する。
【0078】
また、請求項7に係る発明の電子機器端子の接合方法にあっては、請求項5に記載の発明において、接合対象であるリード線とリードフレームと、接合対象ではないリード線とリードフレームとが存在する場合に、放電部が、プレ放電である第1のアークと、本放電である第2のアークの少なくとも2つのアークを放電する工程と、第1のアークを用いて、接合対象であるリード線に放電し、接合対象であるリード線が通電している場合には、第2のアークを用いて、接合対象であるリード線とリードフレームとを接合し、第1のアークを用いて、接合対象であるリード線に放電し、接合対象であるリード線が通電していない場合には、接合対象であるリード線とリードフレームとの接合は行わないようにする工程を設けたので、接合対象であるリード線とリードフレームとを的確に接合することが可能で、かつ接合対象ではない電子機器端子に対して、誤って接合してしまうということがなくなり、歩留まりが向上するという効果を奏する。
【0079】
また、請求項8に係る発明の電子機器端子の接合装置にあっては、請求項3に記載の電子機器端子の接合方法を行う接合装置であって、リード線の出代値と、レーザ照射条件との関係を対応関係として予め記憶するデータベース部と、リード線の出代値を検出する出代検出部と、出代検出部で検出したリード線の出代値をデータベース部の対応関係に照らし合わせて、レーザの照射条件を決定する演算部と、演算部で決定したレーザ照射条件に従ってレーザを発振するレーザ発振部と、レーザ発振部から発振されたレーザを照射するレーザ照射部と、前記各部を制御する制御部とを備えてなるので、リード線の出代値が変化しても、リード線とリードフレームとの接合品質が安定し、接合歩留まりが向上するという効果を奏する。また、レーザを用いてリード線とリードフレームとの接合を行うので、生産設備化が容易であるという効果を奏する。
【0080】
また、請求項9に係る発明の電子機器端子の接合装置にあっては、請求項8に記載の発明において、対応関係には、リード線の出代値と、レーザ照射部の配置補正量との関係を予め定めて付加し、レーザ照射部の配置位置を調整するレーザ照射部配置調整部を設け、演算部が、出代検出部にて検出したリード線の出代値を対応関係に照らし合わせて、レーザ照射部の配置補正量を決定し、レーザ照射部配置調整部が、決定した配置補正量に基づいてレーザ照射部の配置位置を調整するので、リード線の出代値が変化しても、変化した値に応じたレーザの焦点あわせを行いリード線の端部にレーザを照射することができるので、リード線とリードフレームとの接合品質がより安定し、接合歩留まりがより向上するという効果を奏する。
【0081】
また、請求項10に係る発明の電子機器端子の接合装置にあっては、請求項5に記載の電子機器端子の接合方法を行う接合装置であって、リード線の出代値と、アーク放電条件との関係を対応関係として予め記憶するデータベース部と、アークを放電する放電部と、リード線の出代値を検出する出代検出部と、出代検出部で検出したリード線の出代値をデータベース部の対応関係に照らし合わせて、アークの放電条件を決定する演算部と、前記各部を制御する制御部とを備えてなるので、接合対象への放電部の位置あわせを厳密に行う必要なく、リード線とリードフレームとの接合が容易に行えるという効果を奏する。
【0082】
また、請求項11に係る発明の電子機器端子の接合装置にあっては、請求項10に記載の発明において、対応関係には、アークの放電が接合対象との間で発生する際の電圧である放電発生電圧と、リード線の端部と放電部との距離との関係と、リード線の端部と放電部との距離と、放電部の配置補正量との関係とを予め定めて加え、放電発生電圧を検出する電圧検出部と、放電部の配置位置を調整する放電部位置調整部とを設け、演算部が、電圧検出部にて検出した放電発生電圧を対応関係に照らし合わせ、リード線の端部と放電部との距離を決定し、決定したリード線の端部と放電部との距離を対応関係に照らし合わせて放電部の配置補正量を決定して、放電部位置調整部が、決定した配置補正量に基づいて放電部の配置位置を調整するので、リード線の端部と放電部との距離を厳密に管理することができるので、リード線とリードフレームとの接合が安定し、例えば、被接合部分以外や、近接する他部品へのアーク放電が防止できるので、歩留まりが向上するという効果を奏する。
【0083】
また、請求項12に係る発明の電子機器端子の接合装置にあっては、請求項10に記載の発明において、放電部は、プレ放電である第1のアークと、本放電である第2のアークの少なくとも2つのアークを放電する機能を備えてなり、第1のアークによってリード線が通電しているか否かを検出する電流検出部を設けたので、接合対象であるリード線とリードフレームを的確に接合することが可能で、かつ接合対象ではない電子機器端子に対して、誤って接合してしまうということがなくなり、歩留まりが向上するという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係る電子機器端子の接合装置を示すブロック図である。
【図2】本発明の第1実施形態に係る電子機器端子の接合方法を示す説明図である。
【図3】本発明の第1実施形態に係る電子機器端子の接合方法を示すフローチャートである。
【図4】本発明の第1実施形態に係る対応関係を示す説明図である。
【図5】本発明の第1実施形態に係る電子機器端子の接合方法を示す他の説明図である。
【図6】本発明の第2実施形態に係る電子機器端子の接合装置を示すブロック図である。
【図7】本発明の第2実施形態に係る電子機器端子の接合装置を示す概略構成図である。
【図8】本発明の第2実施形態に係るレーザ照射部を示す説明図である。
【図9】本発明の第2実施形態に係る電子機器端子の接合方法を示すフローチャートである。
【図10】本発明の第2実施形態に係る対応関係を示す説明図である。
【図11】本発明の第2実施形態に係る電子機器端子の接合方法を示す他の説明図である。
【図12】本発明の第3実施形態に係る電子機器端子の接合装置を示すブロック図である。
【図13】本発明の第3実施形態に係る電子機器端子の接合方法を示す説明図である。
【図14】本発明の第3実施形態に係る電子機器端子の接合方法を示すフローチャートである。
【図15】本発明の第3実施形態に係る対応関係を示す説明図である。
【図16】本発明の第3実施形態に係る対応関係を示す説明図である。
【図17】本発明の第3実施形態に係る対応関係を示す説明図である。
【図18】本発明の第4実施形態に係る電子機器端子の接合装置を示すブロック図である。
【図19】本発明の第4実施形態に係る電子機器端子の接合方法を示す説明図である。
【図20】本発明の第4実施形態に係る電子機器端子の接合方法を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 リード線
2 リードフレーム
2a 支持部
2b 穴部
3 レーザ
4 データベース部
5 出代検出部
6 演算部
7 レーザ発振部
8、8a レーザ照射部
9 制御部
10 レーザ照射部配置調整部
11 放電部
11a 放電電極
12 放電部位置調整部
13 電圧検出部
14 電流検出部
L 出代値
N 距離
M、P 配置補正量

Claims (12)

  1. リードフレームの支持部に対して、リード線を前記リードフレームより出代を形成するように突出させて設置し、前記リード線の端部に所定の熱エネルギーを付与して、前記リード線と前記リードフレームとを接合する電子機器端子の接合方法において、
    前記リードフレームの支持部に配置して前記リードフレームから突出した部分の前記リード線の出代長さである出代値と、付与する熱エネルギー条件との関係を対応関係として予め定めておく工程と、
    前記リード線の出代値を検出する工程と、
    検出した前記リード線の出代値に応じて、前記対応関係から付与する熱エネルギー条件を決定する工程と、
    前記リード線の端部に対して、所定の入熱手段にて決定した前記熱エネルギー条件を付与する工程と、
    前記入熱手段にて前記リード線と前記リードフレームとを接合する工程とを備えてなることを特徴とする電子機器端子の接合方法。
  2. 前記入熱手段が、非接触の入熱手段である請求項1に記載の電子機器端子の接合方法。
  3. 前記非接触の入熱手段が、レーザであり、前記熱エネルギー条件が、レーザ照射条件である請求項2に記載の電子機器端子の接合方法。
  4. 前記対応関係には、前記リード線の出代値と、レーザ照射部の配置補正量との関係を予め定めて付加し、検出した前記リード線の出代値を前記対応関係に照らし合わせて、前記レーザ照射部の配置補正量を決定して前記レーザの焦点あわせを行う工程を付加した請求項3に記載の電子機器端子の接合方法。
  5. 前記非接触の入熱手段が、放電部から放電されるアークであり、前記熱エネルギー条件が、アーク放電条件である請求項2に記載の電子機器端子の接合方法。
  6. 前記対応関係には、前記アークの放電が接合対象との間で発生する際の電圧である放電発生電圧と、前記リード線の端部と前記放電部との距離との関係と前記リード線の端部と前記放電部との距離と、前記放電部の配置補正量との関係とを予め定めて付加し、前記放電発生電圧を検出して、前記対応関係から前記リード線の端部と前記放電部との距離を決定し、決定した前記リード線の端部と前記放電部との距離を前記対応関係に照らし合わせて、前記放電部の配置補正量を決定する工程を付加した請求項5に記載の電子機器端子の接合方法。
  7. 接合対象であるリード線とリードフレームと、接合対象ではないリード線とリードフレームとが存在する場合に、前記放電部が、プレ放電である第1のアークと、本放電である第2のアークの少なくとも2つのアークを放電する工程と、前記第1のアークを用いて、接合対象であるリード線に放電し、該接合対象であるリード線が通電している場合には、前記第2のアークを用いて、前記接合対象である前記リード線と前記リードフレームとを接合し、前記第1のアークを用いて、前記接合対象であるリード線に放電し、該接合対象であるリード線が通電していない場合には、前記接合対象であるリード線とリードフレームとの接合は行わないようにする工程を設けた請求項5に記載の電子機器端子の接合方法。
  8. 請求項3に記載の電子機器端子の接合方法を行う接合装置であって、前記リード線の出代値とレーザ照射条件との関係を対応関係として予め記憶するデータベース部と、前記リード線の出代値を検出する出代検出部と、該出代検出部で検出した前記リード線の出代値を前記データベース部の前記対応関係に照らし合わせて、前記レーザの照射条件を決定する演算部と、該演算部で決定した前記レーザ照射条件に従って前記レーザを発振するレーザ発振部と、該レーザ発振部から発振された前記レーザを照射するレーザ照射部と、前記各部を制御する制御部とを備えてなることを特徴とする電子機器端子の接合装置。
  9. 前記対応関係には、前記リード線の出代値と、レーザ照射部の配置補正量との関係を予め定めて付加し、レーザ照射部の配置位置を調整するレーザ照射部配置調整部を設け、前記演算部が、前記出代検出部にて検出した前記リード線の出代値を前記対応関係に照らし合わせて、前記レーザ照射部の配置補正量を決定し、前記レーザ照射部配置調整部が、決定した前記配置補正量に基づいて前記レーザ照射部の配置位置を調整する請求項8に記載の電子機器端子の接合装置。
  10. 請求項5に記載の電子機器端子の接合方法を行う接合装置であって、前記リード線の出代値とアーク放電条件との関係を対応関係として予め記憶するデータベース部と、前記アークを放電する放電部と、前記リード線の出代値を検出する出代検出部と、該出代検出部で検出した前記リード線の出代値を前記データベース部の前記対応関係に照らし合わせて、前記アークの放電条件を決定する演算部と、前記各部を制御する制御部とを備えてなることを特徴とする電子機器端子の接合装置。
  11. 前記対応関係には、前記アークの放電が接合対象との間で発生する際の電圧である放電発生電圧と、前記リード線の端部と前記放電部との距離との関係と、前記リード線の端部と前記放電部との距離と、前記放電部の配置補正量との関係とを予め定めて加え、前記放電発生電圧を検出する電圧検出部と、前記放電部の配置位置を調整する放電部位置調整部とを設け、前記演算部が、前記電圧検出部にて検出した前記放電発生電圧を前記対応関係に照らし合わせ、前記リード線の端部と前記放電部との距離を決定し、決定した前記リード線の端部と前記放電部との距離を前記対応関係に照らし合わせて前記放電部の配置補正量を決定して、前記放電部位置調整部が、決定した前記配置補正量に基づいて前記放電部の配置位置を調整する請求項10に記載の電子機器端子の接合装置。
  12. 前記放電部は、プレ放電である第1のアークと、本放電である第2のアークの少なくとも2つのアークを放電する機能を備えてなり、前記第1のアークによって前記リード線が通電しているか否かを検出する電流検出部を設けた請求項10に記載の電子機器端子の接合装置。
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