JP2018126781A - レーザ接合装置 - Google Patents

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元彦 安藤
綾介 後藤
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綾介 後藤
孝則 岡村
Takanori Okamura
孝則 岡村
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Abstract

【課題】目標温度に対する対象物の温度の偏差を小さくし、かつレーザ発振器の寿命低下を抑制する。【解決手段】レーザ接合装置は、レーザ光を放射する半導体レーザ発振器1と、接合の対象物10に半導体レーザ発振器1から放射されたレーザ光を照射する出射ヘッド4と、対象物10の温度を計測する放射温度計5と、予め設定された目標温度と放射温度計5によって計測された対象物10の温度とが一致するように半導体レーザ発振器1を制御する温度制御部6とを備える。温度制御部6は、目標温度と対象物10の温度との比較の結果に基づいて、レーザ出力を、複数の、0より大の出力値の内いずれか1つの出力値に設定するよう半導体レーザ発振器1に対して指示する。【選択図】 図1

Description

本発明は、レーザはんだ付け装置やレーザ溶着装置などのレーザ接合装置に関するものである。
従来より、レーザ光による熱ではんだを溶融させてプリント基板等のはんだ付けを行うレーザはんだ付け装置や、レーザ光による熱で樹脂を溶着するレーザ溶着装置などのレーザ接合装置が知られている(例えば特許文献1、特許文献2参照)。
一般に、はんだ付けや樹脂の接合では、対象物の温度によって接合の品質が左右される。そこで、特許文献1、特許文献2に開示された技術では、接合時の対象物の温度を放射温度計で計測し、対象物に照射するレーザ光の出力および照射時間を温度の計測結果に基づいて制御するようにしている。
しかしながら、従来のレーザ接合装置では、接合時の目標温度に対する対象物の温度の瞬間的な偏差が大きいという問題点があった。従来のレーザ接合装置では、レーザを高速でON/OFFするパルス制御が採用されている。しかし、このパルス制御で対象物のはんだ付けや溶着を行うと、対象物の温度の急激な上昇と急激な低下とが繰り返し発生し、目標温度に対する対象物の温度の瞬間的な偏差が大きくなる。このように、温度の急激な変化が繰り返し発生すると、対象物に熱ストレスが加わることになり、対象物の破損に繋がる恐れがある。
また、従来のレーザ接合装置では、レーザを高速でON/OFFすることにより、半導体レーザチップに熱ストレスが加わることになり、レーザ発振器の寿命が短くなる可能性があった。
特開平5−55740号公報 特開2007−190576号公報
本発明は、上記課題を解決するためになされたもので、目標温度に対する対象物の温度の偏差を小さくすることができ、かつレーザ発振器の寿命低下を抑制することができるレーザ接合装置を提供することを目的とする。
本発明のレーザ接合装置は、レーザ光を放射するレーザ発振器と、接合の対象物に前記レーザ発振器から放射されたレーザ光を照射する出射ヘッドと、前記対象物の温度を計測する温度計と、予め設定された目標温度と前記温度計によって計測された前記対象物の温度とが一致するように前記レーザ発振器を制御する温度制御部とを備え、前記温度制御部は、前記目標温度と前記対象物の温度との比較の結果に基づいて、レーザ出力を、複数の、0より大の出力値の内いずれか1つの出力値に設定するよう前記レーザ発振器に対して指示することを特徴とするものである。
また、本発明のレーザ接合装置の1構成例において、前記温度制御部は、前記目標温度と前記対象物の温度との比較により、前記対象物の温度を上げるべきと判断したときに、レーザ出力を前記複数の出力値の内の第1の出力値に設定するよう前記レーザ発振器に対して指示し、前記対象物の温度を下げるべきと判断したときに、レーザ出力を前記複数の出力値の内の、前記第1の出力値よりも低い第2の出力値に設定するよう前記レーザ発振器に対して指示することを特徴とするものである。
また、本発明のレーザ接合装置の1構成例において、前記温度制御部は、前記対象物の温度が前記目標温度に基づく下側閾値よりも低く、前記対象物の温度を上げるべきと判断したときに、レーザ出力を前記複数の出力値の内の第1の出力値に設定するよう前記レーザ発振器に対して指示し、前記対象物の温度が前記目標温度に基づく上側閾値よりも高く、前記対象物の温度を下げるべきと判断したときに、レーザ出力を前記複数の出力値の内の、前記第1の出力値よりも低い第2の出力値に設定するよう前記レーザ発振器に対して指示することを特徴とするものである。
また、本発明のレーザ接合装置の1構成例において、前記下側閾値は、前記目標温度に対して複数設定され、前記第1の出力値は、前記下側閾値が前記目標温度から離れるほどレーザ出力が高くなるように前記下側閾値ごとに設定され、前記温度制御部は、前記対象物の温度が前記複数の下側閾値の内の少なくとも1つよりも低く、前記対象物の温度を上げるべきと判断したときに、レーザ出力を、前記対象物の温度よりも高い下側閾値の内の最も低い下側閾値に対応する前記第1の出力値に設定するよう前記レーザ発振器に対して指示することを特徴とするものである。
また、本発明のレーザ接合装置の1構成例において、前記上側閾値は、前記目標温度に対して複数設定され、前記第2の出力値は、前記上側閾値が前記目標温度から離れるほどレーザ出力が低くなるように前記上側閾値ごとに設定され、前記温度制御部は、前記対象物の温度が前記複数の上側閾値の内の少なくとも1つよりも高く、前記対象物の温度を下げるべきと判断したときに、レーザ出力を、前記対象物の温度よりも低い上側閾値の内の最も高い上側閾値に対応する前記第2の出力値に設定するよう前記レーザ発振器に対して指示することを特徴とするものである。
また、本発明のレーザ接合装置の1構成例において、前記温度制御部は、前記接合の開始時点から一定の期間内において、前記目標温度と前記対象物の温度との比較により、前記対象物の温度を下げるべきと判断したときに、レーザ出力を、前記複数の出力値よりも更に低い、0より大の出力値に設定するよう前記レーザ発振器に対して指示することを特徴とするものである。
本発明によれば、目標温度と対象物の温度との比較の結果に基づいて、レーザ出力を、複数の、0より大の出力値の内いずれか1つの出力値に設定するようレーザ発振器に対して指示することにより、目標温度に対する対象物の温度の偏差を小さくすることができ、対象物に加わる熱ストレスを低減することができる。また、本発明では、接合中にレーザ出力を完全なOFFにしないため、従来のON/OFF制御と比較してレーザ発振器の寿命を長くすることが可能となる。
本発明の第1の実施例に係るレーザ接合装置の構成を示すブロック図である。 本発明の第1の実施例における対象物の温度プロファイルの1例を示す図である。 本発明の第1の実施例においてユーザがレーザ接合装置に対して設定するパラメータの1例を示す図である。 本発明の第1の実施例における温度制御動作を説明するフローチャートである。 本発明の第1の実施例に係るレーザ接合装置の温度制御部の構成の1例を示すブロック図である。 本発明の第1の実施例におけるレーザ出力の変化の1例を示す図である。 本発明の第1の実施例の温度制御による対象物の温度変化の1例を示す図である。 従来のON/OFF制御による対象物の温度変化の1例を示す図である。 本発明の第2の実施例における温度制御動作を説明するフローチャートである。 本発明の第3の実施例における温度制御動作を説明するフローチャートである。
[第1の実施例]
以下、本発明の実施例について図面を参照して説明する。図1は、本発明の第1の実施例に係るレーザ接合装置の構成を示すブロック図である。本実施例のレーザ接合装置は、レーザ光を放射する半導体レーザ発振器1と、半導体レーザ発振器1から放射されたレーザ光を導く光ファイバ2と、対象物10を載置するステージ3と、光ファイバ2によって導かれたレーザ光を対象物10に照射する出射ヘッド4と、対象物の温度を計測する放射温度計5と、予め設定された目標温度と放射温度計5によって計測された対象物の温度とが一致するように半導体レーザ発振器1を制御する温度制御部6と、ユーザがレーザ接合装置に指示を与えるための操作部7と、ユーザに対して情報を表示するための表示部8とを備えている。
以下、本実施例のレーザ接合装置の動作について説明する。例えばプリント基板やプラスチック部品などの対象物10は、ステージ3上に載置される。ステージ3は、レーザ光の照射位置合わせのための周知の移動機構を備えていてもよいし、対象物10の予熱を行うヒータを備えていてもよい。
温度制御部6は、例えばユーザが操作部7を操作して接合開始を指示すると、半導体レーザ発振器1に対して発振開始を指示する。周知のとおり、半導体レーザ発振器1は、レーザ駆動電流を制御することにより、レーザ発振をON/OFFしたり、レーザ光の出力を調整したりすることが可能である。
半導体レーザ発振器1から放射されたレーザ光は、光ファイバ2によって導かれ、出射ヘッド4に入射する。出射ヘッド4に入射したレーザ光は、出射ヘッド4内の全反射ミラー40によって反射され、さらにハーフミラー41によって反射され、集光光学系42によって集光されて対象物10に照射される。
ハーフミラー41は、レーザ光を反射し、可視光と赤外光とを透過させる。このため、対象物10からの赤外光は、ハーフミラー41を透過する。出射ヘッド4内のハーフミラー41の上方には、ハーフミラー43が設置されている。ハーフミラー43は、赤外光を反射し、可視光を透過させる。このため、ハーフミラー41を透過した赤外光は、ハーフミラー43によって反射され、放射温度計5に入射する。出射ヘッド4に取り付けられた放射温度計5は、受光した赤外光に基づいて対象物10の温度を計測する。
なお、出射ヘッド4は、レーザ光の照射位置合わせのための周知の移動機構を備えていてもよい。また、上記のとおりハーフミラー41,43が可視光を透過させるので、ハーフミラー43の上方にカメラを設置してもよい。これにより、カメラで取得した対象物10の画像を基に、ステージ3および出射ヘッド4のうち少なくとも一方を移動させて、対象物10とレーザ光の照射位置との位置合わせを行うことができる。このような画像に基づく位置合わせは、周知の技術であるので、詳細な説明は省略する。
また、本実施例では、対象物10から垂直上方に放射される赤外光を放射温度計5で検出しているが、対象物10の種類によっては接合時に煙が発生し、赤外光を検出し難い場合がある。そこで、対象物10の斜め上方に放射温度計5を設置し、対象物10から斜め方向に放射される赤外光を検出するようにしてもよい。
こうして、対象物10にレーザ光を照射することにより、対象物10の接合(はんだ付け又は溶着)を行うことができる。対象物10のはんだ付けを行う場合には、例えば図示しないはんだ供給装置によって対象物10のはんだ付け位置に糸はんだを供給して、レーザ光の熱で糸はんだを溶融させるようにすればよい。
次に、本実施例の特徴について説明する。図2は、対象物10の温度プロファイルの1例を示す図である。本実施例では、ユーザがレーザ接合装置の温度制御部6に対して設定可能なパラメータとして、あるポイントから次のポイントまでの時間、ポイント間の目標温度SP、半導体レーザ発振器1の高低2つのレーザ出力(パワー)がある。
ユーザは、操作部7を操作して、例えば図3のようなパラメータを設定する。このようなパラメータの設定により、図2のような温度プロファイルが設定される。図3の例では、ポイントP0(接合開始時点)からポイントP1までの時間(図2のUP1)が0.5秒、この期間の目標温度SP(図2のT1)が200℃、ポイントP1からポイントP2までの時間(図2のPHASE1)が2秒、この期間の目標温度SPが200℃、ポイントP2からポイントP3までの時間(図2のUP2)が0.5秒、この期間の目標温度SP(図2のT2)が300℃、ポイントP3からポイントP4までの時間(図2のPHASE2)が2秒、この期間の目標温度SPが300℃となっている。ポイントP5は時間と温度の初期値を示している。なお、温度プロファイルは、対象物10の良好な接合品質が得られるように設定すればよいことは言うまでもない。
また、図3の例では、高い方のレーザ出力値HIGH(第1の出力値)が6Wに設定され、低い方のレーザ出力値LOW(第2の出力値)が1.5Wに設定されている(0<LOW<HIGH)。
続いて、本実施例の温度制御について図4、図5を参照して説明する。図4は温度制御動作を説明するフローチャート、図5は温度制御部6の構成の1例を示すブロック図である。温度制御部6は、放射温度計5から温度の計測値を取得する温度取得部60と、温度の高低比較判定を行う温度比較部61と、温度比較部61の判定結果に応じてレーザ出力を決定するレーザ出力決定部62とから構成される。
放射温度計5は、所定の周期(例えば0.1m秒)で対象物10の温度Tを継続的に計測している。
温度制御部6は、放射温度計5によって計測された対象物10の温度Tと目標温度SPとを比較してレーザ出力を決定し、半導体レーザ発振器1に対して指示を与える。半導体レーザ発振器1の例としては、例えば日本アビオニクス株式会社製の半導体レーザ溶接機がある。このような半導体レーザ発振器1は通信機能を備えており、温度制御部6によって半導体レーザ発振器1を制御できるようになっている。
温度制御部6の温度取得部60は、放射温度計5によって計測された対象物10の温度Tの値を取得する(図4ステップS100)。
続いて、温度制御部6の温度比較部61は、温度取得部60が取得した対象物10の温度Tと、レーザ出力を決定しようとする現時点の目標温度SPとを比較する(図4ステップS101,S103)。温度比較部61は、対象物10の温度Tが現時点の目標温度SPに基づく下側閾値(SP−α)よりも低いとき、対象物10の温度Tを上げるべきと判断する。また、温度比較部61は、対象物10の温度Tが現時点の目標温度SPに基づく上側閾値(SP+β)よりも高いとき、対象物10の温度Tを下げるべきと判断する。α,β(α,β>0)は予め定められた値であり、同一の値でもよいし異なる値でもよい。
温度制御部6のレーザ出力決定部62は、温度比較部61による比較の結果、対象物10の温度Tが現時点の目標温度SPに基づく下側閾値(SP−α)よりも低いときには(図4ステップS101においてYES)、高い方のレーザ出力値HIGHを選択して、半導体レーザ発振器1に対してレーザ出力をHIGHに設定するよう指示する(図4ステップS102)。
また、レーザ出力決定部62は、温度比較部61による比較の結果、対象物10の温度Tが現時点の目標温度SPに基づく上側閾値(SP+β)よりも高いときには(図4ステップS103においてYES)、低い方のレーザ出力値LOWを選択して、半導体レーザ発振器1に対してレーザ出力をLOWに設定するよう指示する(図4ステップS104)。
なお、レーザ出力決定部62は、SP−α≦T≦SP+β、すなわちステップS101,S103のいずれも判定NOとなった場合には、半導体レーザ発振器1に対して現在のレーザ出力(HIGHまたはLOWのいずれか)を維持するよう指示する(図4ステップS105)。
こうして、温度制御部6は、ステップS100〜S105の処理を所定の周期(例えば0.1m秒)毎に繰り返し実行する。
そして、温度制御部6は、接合終了点に到達した時点(本実施例ではポイントP3から2秒が経過してポイントP4に到達した時点)で接合終了と判断し(図4ステップS106においてYES)、半導体レーザ発振器1に対してレーザ出力をOFFにするよう指示する(図4ステップS107)。こうして、対象物10の接合が終了する。なお、温度制御部6は、例えば接合中の対象物10の温度の時間変化のグラフを表示部8に表示させるようにしてもよい。
図6は、図2の温度プロファイルに基づくレーザ出力の変化の1例を示す図である。上記のとおり、UP1,PHASE1の期間の目標温度SPは200℃、UP2,PHASE2の期間の目標温度は300℃である。
図7は本実施例の温度制御による対象物10の温度変化の1例を示す図、図8は従来のON/OFF制御による対象物10の温度変化の1例を示す図である。ここでは、目標温度SPを300℃としている。従来のON/OFF制御は、図4で説明した本実施例の温度制御においてレーザ出力をLOWにする代わりに、レーザ出力をOFFにする処理に相当する。
図8に示すように、レーザを高速でON/OFFする従来のレーザ接合装置によると、対象物10の温度Tの急激な上昇と急激な低下とが繰り返し発生する。これに対して、本実施例では、目標温度SP=300℃に対する対象物10の温度Tの偏差を小さくすることができ、温度Tを一定に保つことができる。
以上のように、本実施例では、目標温度SPに対する対象物10の温度Tの偏差を小さくすることができ、対象物10に加わる熱ストレスを低減することができる。また、本実施例では、接合中にレーザ出力を完全なOFFにしないため、半導体レーザチップに加わる熱ストレスを低減することができ、従来のON/OFF制御と比較して半導体レーザ発振器1の寿命を長くすることが可能となる。
[第2の実施例]
第1の実施例では、対象物10の接合中のレーザ出力値をHIGH,LOWの2値としたが、3値以上としてもよい。本実施例は、レーザ出力値HIGH,LOWを2値ずつ計4値設定できるようにした例である。本実施例においても、レーザ接合装置の構成は第1の実施例と同様であるので、図1の符号を用いて説明する。
図9は本実施例の温度制御動作を説明するフローチャートである。例えばユーザは、レーザ出力値LOW(第2の出力値)としてLOW1,LOW2の2値、レーザ出力HIGH(第1の出力値)としてHIGH1,HIGH2の2値を設定するものとする(0<LOW2<LOW1<HIGH1<HIGH2)。
第1の実施例と同様に、温度制御部6の温度取得部60は、放射温度計5によって計測された対象物10の温度Tの値を取得する(図9ステップS200)。
温度制御部6の温度比較部61は、温度取得部60が取得した対象物10の温度Tと、レーザ出力を決定しようとする現時点の目標温度SPとを比較する(図9ステップS201,S203,S205,S207)。
温度制御部6のレーザ出力決定部62は、温度比較部61による比較の結果、対象物10の温度Tが現時点の目標温度SPに基づく第1の下側閾値(SP−α2)よりも低いときには(図9ステップS201においてYES)、最も高いレーザ出力値HIGH2を選択して、半導体レーザ発振器1に対してレーザ出力をHIGH2に設定するよう指示する(図9ステップS202)。
また、レーザ出力決定部62は、温度比較部61による比較の結果、SP−α2≦T<SP−α1、すなわち対象物10の温度Tが現時点の目標温度SPに基づく第1の下側閾値(SP−α2)以上で、かつ目標温度SPに基づく第2の下側閾値(SP−α1)よりも低いときには(図9ステップS203においてYES)、2番目に高いレーザ出力値HIGH1を選択して、半導体レーザ発振器1に対してレーザ出力をHIGH1に設定するよう指示する(図9ステップS204)。α1,α2は予め定められた値である(0<α1<α2)。
また、レーザ出力決定部62は、温度比較部61による比較の結果、対象物10の温度Tが現時点の目標温度SPに基づく第1の上側閾値(SP+β2)よりも高いときには(図9ステップS205においてYES)、最も低いレーザ出力値LOW2を選択して、半導体レーザ発振器1に対してレーザ出力をLOW2に設定するよう指示する(図9ステップS206)。
また、レーザ出力決定部62は、温度比較部61による比較の結果、SP+β1<T≦SP+β2、すなわち対象物10の温度Tが現時点の目標温度SPに基づく第1の上側閾値(SP+β2)以下で、かつ目標温度SPに基づく第2の上側閾値(SP+β1)よりも高いときには(図9ステップS207においてYES)、2番目に低いレーザ出力値LOW1を選択して、半導体レーザ発振器1に対してレーザ出力をLOW1に設定するよう指示する(図9ステップS208)。β1,β2は予め定められた値である(0<β1<β2)。
なお、レーザ出力決定部62は、SP−α1≦T≦SP+β1、すなわちステップS201,S203,S205,S207のいずれも判定NOとなった場合には、半導体レーザ発振器1に対して現在のレーザ出力(LOW2,LOW1,HIGH1,HIGH2)を維持するよう指示する(図9ステップS209)。
こうして、温度制御部6は、ステップS200〜S209の処理を所定の周期(例えば0.1m秒)毎に繰り返し実行する。
そして、温度制御部6は、接合終了点に到達した時点で接合終了と判断し(図9ステップS210においてYES)、半導体レーザ発振器1に対してレーザ出力をOFFにするよう指示する(図9ステップS211)。
第1の実施例の場合、対象物10の接合中のレーザ出力値がHIGH,LOWの2値しかないために、レーザ出力値をHIGHからLOW、またはLOWからHIGHに変更したときの温度変化が大きくなり、レーザ出力値HIGH,LOWの設定によっては目標温度SPに対する対象物10の温度Tの偏差が大きくなる可能性がある。これに対して、本実施例では、レーザ出力値HIGH,LOWを2値ずつ計4値設定することにより、目標温度SPに対する対象物10の温度Tの偏差を更に小さくすることができる。
なお、レーザ出力値は4値に限らないことは言うまでもない。例えばレーザ出力値HIGHのみ複数値にしたり、レーザ出力値LOWのみ複数値にしたりしてもよい。
また、レーザ出力値HIGHを複数設定する場合、各出力値HIGHは、下側閾値が目標温度SPから離れるほどレーザ出力が高くなるように下側閾値ごとに設定される。レーザ出力決定部62は、対象物10の温度Tが複数の下側閾値の内の少なくとも1つよりも低いときに、レーザ出力を、対象物10の温度Tよりも高い下側閾値の内の最も低い下側閾値に対応する出力値HIGHに設定するよう半導体レーザ発振器1に対して指示すればよい。
また、レーザ出力値LOWを複数設定する場合、各出力値LOWは、上側閾値が目標温度SPから離れるほどレーザ出力が低くなるように上側閾値ごとに設定される。レーザ出力決定部62は、対象物10の温度Tが複数の上側閾値の内の少なくとも1つよりも高いときに、レーザ出力を、対象物10の温度Tよりも低い上側閾値の内の最も高い上側閾値に対応する出力値LOWに設定するよう半導体レーザ発振器1に対して指示すればよい。
[第3の実施例]
第1、第2の実施例では、対象物10の接合中においてHIGH(HIGH1,HIGH2)またはLOW(LOW1,LOW2)のレーザ出力を選択しているが、接合中の特定の期間においてHIGH,LOW以外のレーザ出力を選択するようにしてもよい。本実施例においても、レーザ接合装置の構成は第1の実施例と同様であるので、図1の符号を用いて説明する。
図10は本実施例の温度制御動作を説明するフローチャートである。第1、第2の実施例では、接合の開始時点でレーザ出力値HIGH(第2の実施例の場合はHIGH2)を選択するため、対象物10の温度Tが急激に上昇して、図2に示した温度プロファイルよりも早い時間で対象物10の温度TがT1に達してしまう可能性がある。そこで、本実施例では、接合開始時点から一定の期間内で用いるレーザ出力値として、最も低いレーザ出力値LOW(第2の実施例の場合はLOW2)よりも低いレーザ出力値MINをユーザが設定できるようにする(0<MIN<LOW,LOW2)。
第1の実施例と同様に、温度制御部6の温度取得部60は、放射温度計5によって計測された対象物10の温度Tの値を取得する(図10ステップS300)。
温度制御部6の温度比較部61とレーザ出力決定部62とは、接合開始時点からの経過時間が一定時間t以下である場合(図10ステップS301においてもYES)、ステップS302〜S306の処理を実施する。ここで、一定時間tは、例えば第1の実施例のUP1よりも短い時間である。
具体的には、レーザ出力決定部62は、温度比較部61による比較の結果、対象物10の温度Tが現時点の目標温度SPに基づく下側閾値(SP−α)よりも低いときには(図10ステップS302においてYES)、高い方のレーザ出力値HIGHを選択して、半導体レーザ発振器1に対してレーザ出力をHIGHに設定するよう指示する(図10ステップS303)。
また、レーザ出力決定部62は、温度比較部61による比較の結果、対象物10の温度Tが現時点の目標温度SPに基づく上側閾値(SP+β)よりも高いときには(図10ステップS304においてYES)、最も低いレーザ出力値MINを選択して、半導体レーザ発振器1に対してレーザ出力をMINに設定するよう指示する(図10ステップS305)。
レーザ出力決定部62は、SP−α≦T≦SP+β、すなわちステップS302,S304のいずれも判定NOとなった場合には、半導体レーザ発振器1に対して現在のレーザ出力(HIGHまたはMINのいずれか)を維持するよう指示する(図10ステップS306)。
温度制御部6の温度比較部61とレーザ出力決定部62とは、接合開始時点からの経過時間が一定時間tを超えた場合(ステップS301においてもNO)、ステップS307〜S311の処理を実施する。ステップS307〜S311の処理は、図4のステップS101〜S105と同じである。
こうして、温度制御部6は、ステップS300〜S311の処理を所定の周期(例えば0.1m秒)毎に繰り返し実行する。そして、温度制御部6は、接合終了点に到達した時点で接合終了と判断し(図10ステップS312においてYES)、半導体レーザ発振器1に対してレーザ出力をOFFにするよう指示する(図10ステップS313)。
本実施例では、接合開始時点から一定の期間内で用いるレーザ出力値MINを設定することにより、立ち上がりの急激な温度上昇を抑えることができ、温度プロファイルに対する対象物10の温度Tの追従性を高めることができる。
なお、本実施例では、接合開始時点から一定の期間内で用いるレーザ出力値MINを第1の実施例に適用した場合について説明しているが、レーザ出力値MINを第2の実施例にも適用できることは言うまでもない。
第1〜第3の実施例で説明した温度制御部6は、CPU(Central Processing Unit)、記憶装置及びインタフェースを備えたコンピュータと、これらのハードウェア資源を制御するプログラムによって実現することができる。CPUは、記憶装置に格納されたプログラムに従って第1〜第3の実施例で説明した処理を実行する。
本発明は、レーザ光を用いた接合技術に適用することができる。
1…半導体レーザ発振器、2…光ファイバ、3…ステージ、4…出射ヘッド、5…放射温度計、6…温度制御部、7…操作部、8…表示部、40…全反射ミラー、41,43…ハーフミラー、42…集光光学系、60…温度取得部、61…温度比較部、62…レーザ出力決定部。

Claims (6)

  1. レーザ光を放射するレーザ発振器と、
    接合の対象物に前記レーザ発振器から放射されたレーザ光を照射する出射ヘッドと、
    前記対象物の温度を計測する温度計と、
    予め設定された目標温度と前記温度計によって計測された前記対象物の温度とが一致するように前記レーザ発振器を制御する温度制御部とを備え、
    前記温度制御部は、前記目標温度と前記対象物の温度との比較の結果に基づいて、レーザ出力を、複数の、0より大の出力値の内いずれか1つの出力値に設定するよう前記レーザ発振器に対して指示することを特徴とするレーザ接合装置。
  2. 請求項1記載のレーザ接合装置において、
    前記温度制御部は、前記目標温度と前記対象物の温度との比較により、前記対象物の温度を上げるべきと判断したときに、レーザ出力を前記複数の出力値の内の第1の出力値に設定するよう前記レーザ発振器に対して指示し、前記対象物の温度を下げるべきと判断したときに、レーザ出力を前記複数の出力値の内の、前記第1の出力値よりも低い第2の出力値に設定するよう前記レーザ発振器に対して指示することを特徴とするレーザ接合装置。
  3. 請求項1記載のレーザ接合装置において、
    前記温度制御部は、前記対象物の温度が前記目標温度に基づく下側閾値よりも低く、前記対象物の温度を上げるべきと判断したときに、レーザ出力を前記複数の出力値の内の第1の出力値に設定するよう前記レーザ発振器に対して指示し、前記対象物の温度が前記目標温度に基づく上側閾値よりも高く、前記対象物の温度を下げるべきと判断したときに、レーザ出力を前記複数の出力値の内の、前記第1の出力値よりも低い第2の出力値に設定するよう前記レーザ発振器に対して指示することを特徴とするレーザ接合装置。
  4. 請求項3記載のレーザ接合装置において、
    前記下側閾値は、前記目標温度に対して複数設定され、
    前記第1の出力値は、前記下側閾値が前記目標温度から離れるほどレーザ出力が高くなるように前記下側閾値ごとに設定され、
    前記温度制御部は、前記対象物の温度が前記複数の下側閾値の内の少なくとも1つよりも低く、前記対象物の温度を上げるべきと判断したときに、レーザ出力を、前記対象物の温度よりも高い下側閾値の内の最も低い下側閾値に対応する前記第1の出力値に設定するよう前記レーザ発振器に対して指示することを特徴とするレーザ接合装置。
  5. 請求項3記載のレーザ接合装置において、
    前記上側閾値は、前記目標温度に対して複数設定され、
    前記第2の出力値は、前記上側閾値が前記目標温度から離れるほどレーザ出力が低くなるように前記上側閾値ごとに設定され、
    前記温度制御部は、前記対象物の温度が前記複数の上側閾値の内の少なくとも1つよりも高く、前記対象物の温度を下げるべきと判断したときに、レーザ出力を、前記対象物の温度よりも低い上側閾値の内の最も高い上側閾値に対応する前記第2の出力値に設定するよう前記レーザ発振器に対して指示することを特徴とするレーザ接合装置。
  6. 請求項1乃至5のいずれか1項に記載のレーザ接合装置において、
    前記温度制御部は、前記接合の開始時点から一定の期間内において、前記目標温度と前記対象物の温度との比較により、前記対象物の温度を下げるべきと判断したときに、レーザ出力を、前記複数の出力値よりも更に低い、0より大の出力値に設定するよう前記レーザ発振器に対して指示することを特徴とするレーザ接合装置。
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