JPH09286775A - プロスタグランジン誘導体 - Google Patents

プロスタグランジン誘導体

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JPH09286775A
JPH09286775A JP8102198A JP10219896A JPH09286775A JP H09286775 A JPH09286775 A JP H09286775A JP 8102198 A JP8102198 A JP 8102198A JP 10219896 A JP10219896 A JP 10219896A JP H09286775 A JPH09286775 A JP H09286775A
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JP
Japan
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compound
formula
solution
group
intraocular pressure
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Application number
JP8102198A
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English (en)
Inventor
Fumie Satou
史衛 佐藤
Takehiro Amano
武宏 天野
Kazuya Kameo
一弥 亀尾
Tooru Tanami
亨 田名見
Masaru Muto
賢 武藤
Naoya Ono
直哉 小野
Jiyun Gotou
准 五籐
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Taisho Pharmaceutical Co Ltd
Original Assignee
Taisho Pharmaceutical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 強力な眼圧下降作用を有する新規なプロスタ
グランジン誘導体を提供すること。 【構成】 式 【化5】 (式中、Xはハロゲン原子であり、R1は水素原子又は
炭素原子数1〜6個のアルキル基であり、R2は炭素原
子数3〜10個のシクロアルキル基、炭素原子数4〜1
1個のシクロアルキルメチル基又は炭素原子数5〜12
個のシクロアルキルエチル基であり、Aはエチレン基又
はビニレン基である。)で表されるプロスタグランジン
誘導体又はその医薬上許容される塩。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は新規なプロスタグランジ
ン(以下PGと略称する)誘導体に関する。
【0002】更に詳しくは、優れた眼圧下降作用、腎疾
患改善作用、虚血性心疾患改善作用又は心不全改善作用
を有するPG誘導体に関する。
【0003】
【従来の技術】PG類は微量で種々の重要な生理作用を
発揮することから、医薬への応用を意図して天然PG類
及び夥しい数のその誘導体について、合成と生物活性の
検討が行われてきた。PG類の生理作用としては、血管
拡張作用、起炎抑制作用、血小板凝集抑制作用、子宮筋
収縮作用、腸管収縮作用、眼圧下降作用などが挙げられ
る。眼圧下降作用を示すPG類がいくつか報告されてい
るが、その眼圧下降作用は弱いか、又は一過性の眼圧上
昇、流涙、閉眼、虹彩の充血などの副作用を示し、薬剤
として使用するには問題のある化合物が多かった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、強力な眼圧
下降作用を有する新規なPG誘導体の提供を目的とす
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、式(1)
【0006】
【化2】
【0007】(式中、Xはハロゲン原子であり、R1
水素原子又は炭素原子数1〜6個のアルキル基であり、
2は炭素原子数3〜10個のシクロアルキル基、炭素
原子数4〜11個のシクロアルキルメチル基又は炭素原
子数5〜12個のシクロアルキルエチル基であり、Aは
エチレン基又はビニレン基である。)で表されるプロス
タグランジン誘導体又はその医薬上許容される塩を提供
する。
【0008】本発明において、アルキル基とは直鎖状又
は分枝鎖状のものであり、例えばメチル基、エチル基、
プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、t−ブチル基
などが挙げられる。また、ハロゲン原子とはフッ素原
子、塩素原子又は臭素原子である。式(1)の化合物の
医薬上許容される塩とは、例えばナトリウム、カリウム
などのアルカリ金属塩、カルシウム、マグネシウムなど
のアルカリ土類金属塩、アンモニア、メチルアミン、ジ
メチルアミン、シクロペンチルアミン、ベンジルアミ
ン、ピペリジン、モノエタノールアミン、ジエタノール
アミン、モノメチルモノエタノールアミン、トロメタミ
ン、リジン、テトラアルキルアンモニウムなどのアンモ
ニウム塩が挙げられる。
【0009】本発明の式(1)の化合物は、例えば以下
に挙げる方法により製造することができる(反応式中、
TBSはt−ブチルジメチルシロキシ基を示し、Etは
エチル基を示し、R2は式(1)と同じ意味を示し、E
Eはエトキシエチル基を示す。R3及びR4は水素原子以
外のR1を示す)。
【0010】
【化3】
【0011】
【化4】
【0012】すなわち、式(2)の化合物に、式(4)
の化合物にt−ブチルリチウムと2-チエニルシアノキ
ュープレットを反応させて得られる式(3)の化合物を
反応させてPGのω−側鎖を導入し、式(5)の化合物
とする。一方、(Z)−ヨード−3−(1−エトキシエ
チルオキシ)−1−プロペンにt−ブチルリチウムと2
−チエニルシアノキュープレイトを反応させた化合物
(6)に、先の式(5)の化合物を反応させてPGのα
−側鎖を導入し式(7)の化合物とする。次に、これを
リチウムトリ−sec−ブチルボロハイドライド(L−
セレクトライド)にて立体選択的に還元し、式(8)の
化合物とした後にエトキシエチル基を脱保護し、式
(9)の化合物とする。式(9)の化合物の1級水酸基
をp−トルエンスルホン酸クロライドで4−ジメチルア
ミノピリジン存在下、クロル体式(10)の化合物とした
後、これをナトリウムハイドライドを用いメルカプト酢
酸エステルを反応させると式(11)の化合物が得られ
る。次いで、式(11)の化合物の水酸基をメタンスルホ
ン酸クロライドでメシル化した後、テトラn−ブチルア
ンモニウムクロライドと反応させクロル置換体とし、更
にフッ化水素酸で水酸基の保護基をはずし、式(1a)
の化合物とする。ここで、ブロム化、フッ素化も通常の
条件にて行いブロム、フロロ置換体とすることができ
る。ブロム化は、例えばアセトニトリル中、四臭化炭素
を用い、トリフェニルフォスフィン、ピリジン存在下反
応することにより、またフッ素化は例えば、塩化メチレ
ン中、ジメチルアミノサルファートフロリド(DAS
T)を反応させて得ることができる。式(1a)の化合
物は水酸化リチウムで加水分解することにより式(1
b)の化合物(式(1)でR1が水素原子の化合物)が
得られる。また、(1a)の化合物を対応するアルコー
ル中にて、ナトリウムメトキサイドの存在下エステル交
換反応を行い式(1c)の化合物(式(1)でR1がR3
以外のアルキル基R4に変換された化合物)が得られ
る。
【0013】本発明の化合物は点眼剤、眼軟膏等として
投与することができる。本発明による点眼剤は、無菌の
水性又は非水性の溶液剤、懸濁剤等とする。水性の溶液
剤、懸濁用の希釈剤としては、例えば蒸留水、生理食塩
水などが用いられる。非水性の溶液剤、懸濁用の希釈剤
としては、植物油、流動パラフィン、鉱物油、プロピレ
ングリコール、p−オクチルドデカノール等が例示され
る。塩化ナトリウム、塩化ベザンコニウム、塩化フェド
リン、クエン酸ナトリウム等の涙液と等張にするための
等張化剤、ホウ酸緩衝液、リン酸緩衝液等の緩衝液を配
合することもできる。亜硫酸ナトリウム、炭酸ナトリウ
ム、EDTA、プロピレングリコール等の安定剤、グリ
セリン、カルボキシメチルセルロース等の粘稠剤、ポリ
ソルベート、マクロゴール等の希釈剤、パラペン、ベン
ジルアルコール、ソルビン等の保存剤、更には溶解補助
剤、賦形剤等を配合してもよい。これらは、ろ過、加熱
滅菌により無菌化して用いられる。
【0014】眼軟膏としては、ワセリン、ゼレン50、
プラスチベース、マクロゴール等を基剤とし、これにポ
リソルベート、精製ラノリン等の界面活性剤、カルボキ
シメチルセルロース、メチルセルロース、カルボキシビ
ニルポリマー等のゼリー剤等を配合してもよい。
【0015】本発明の化合物は眼圧下降作用を有するこ
とから、緑内障治療薬として用いることができる。その
場合、従来のコリン系等の眼圧下降剤、縮瞳剤としてサ
リチル酸フィゾスチグミン等、静注用高浸透圧剤として
マンニトール等、点眼剤用防腐剤としてクロロブタノー
ル等、更に炎症予防及び治療のために、ペニシリン、サ
ルファ剤等を配合してもよい。
【0016】
【発明の効果】本発明の化合物は、後記試験例から明ら
かなように眼圧下降作用が強く、また副作用もほとんど
みられないことから、緑内障をはじめとする眼圧低下に
起因する種々の疾患及び症状の処置に対して有効であ
る。
【0017】
【実施例】以下、実施例及び試験例を挙げて本発明を更
に詳細に説明する。
【0018】実施例13−チア−9−デオキシ−9β−クロロ−13,14−
ジヒドロ−16,17,18,19,20−ペンタノル−1
5−シクロヘキシル−PGF2メチルエステルの製造 (1)(1R)−3−ヨ−ド−1−シクロヘキシル−1
−(t−ブチルジメチルシロキシ)プロパン(10.8
3g)をジエチルエーテル113mlに溶解し、−65
℃でt−ブチルリチウム(1.46M,ペンタン溶液,
38.8ml)を加え、同温度で10分間攪拌した。こ
の溶液に、−65℃で(2−チエニル)Cu(CN)L
i(0.25M,テトラヒドロフラン溶液,125m
l)を加え、同温度で40分間攪拌した。この溶液に−
65℃で(4R)−2−(N,N−ジエチルアミノ)メ
チル−4−(t−ブチルジメチルシロキシ)シクロペン
ト−2−エン−1−オン(0.25M,トルエン溶液,
113ml)を滴下し、約1時間かけて−30℃まで昇
温した。反応液をヘキサン(300ml)−飽和塩化ア
ンモニウム水溶液(300ml)の混合液に攪拌しなが
ら注いだ後、有機層を分離し、水層をヘキサン(150
ml)で抽出した。得られた有機層を無水硫酸マグネシ
ウムを用いて乾燥し、続いて濾過した。濾液を減圧下濃
縮して得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグ
ラフィー(展開溶媒;ヘキサン:酢酸エチル=40:
1)で精製して(3R,4R)−2−メチレン−3−
[(3R)−3−t−ブチルジメチルシロキシ−3−シ
クロヘキシル−1−プロピル]−4−(t−ブチルジメ
チルシロキシ)シクロペンタン−1−オン(20.87
g)を得た。この化合物の分析値を以下に示した。1 H−NMR(CDCl3,200MHz)δppm;0.0
2(s,3H),0.03(s,3H),0.06(s,3H),0.08(s,3H),0.55-1.85
(m,15H),0.88(s,9H),0.89(s,9H), 2.24-2.38(m,1H),2.5
3-2.72(m,1H),2.62(dd,J=18.1,5.9Hz,1H),3.37-3.49(m,
1H),4.06-4.17(m,1H),5.27-5.32(m,1H),6.08(d,J=2.2H
z,1H) IR(neat)cm-1:2954,2929,2856,1734,1642,1
473,1463, 1362,1256,1089,1072,1006,939,836,775,67
0。
【0019】(2)(Z)−1−ヨード−3−(1−エ
トキシエチルオキシ)−1−プロペン(7.99g,3
1.2mmol)のジエチルエ−テル溶液(125m
l)に、−78℃でt−ブチルリチウムのペンタン溶液
(42.7ml,1.46M,62.4mmol)を滴下
し、30分間攪拌した後、続いて(2−チエニル)Cu
(CN)Liのテトラヒドロフラン溶液(150ml,
0.25M,37.4mmol)を加えた。−78℃で3
0分間攪拌した後、(1)で得た化合物(10.0g,
20.8mmol)のジエチルエーテル溶液(85m
l)を滴下した。攪拌しながら、約1時間かけて室温に
昇温した後、反応液をヘキサン(300ml)−飽和塩
化アンモニウム水溶液(300ml)の混合液中に攪拌
しながら注いだ。有機層を分離し、水層をヘキサン(1
50ml)で抽出した。得られた有機層を無水硫酸マグ
ネシウムを用いて乾燥し、続いて濾過した。濾液を減圧
下濃縮して得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマ
トグラフィー(展開溶媒;ヘキサン:酢酸エチル=2
0:1)により精製し、2−デカルボキシ−2,3,1
6,17,18,19,20−ヘプタノル−4−(1−エト
キシエチルオキシ)−15−シクロヘキシル−13,1
4−ジヒドロ−PGE2 11,15−ビス(t−ブチル
ジメチルシリル)エーテル(13.4g)を得た。この
化合物の分析値を以下に示した。1 H−NMR(CDCl3,300MHz)δppm;0.0
2(s,3H),0.03(s,3H),0.05(s,3H),0.08(s,3H),0.80-1.97
(m,17H),0.89(s,18H),1.21(t,J=7.1Hz,3H),1.32(d,J=5.
3Hz,3H),2.15(dd,J=18.0,5.9Hz,1H),2.36-2.47(m,2H),
2.58(dd,J=18.0,6.1Hz,1H),3.34-3.55(m,2H),3.58-3.71
(m,1H),4.00-4.21(m,3H),4.71(q,J=5.3Hz,1H),5.45-5.6
8(m,2H) IR(neat)cm-1:2930,2856,1746,1473,1463,1
451,1384,1255,1104,1060,1006,940,837,775,669 MS(FAB)(+KI):649(MK+)。
【0020】(3)(2)で得た化合物(9.52g,
15.6mmol)のテトラヒドロフラン(78ml)
溶液を−78℃に冷却し、L−Selectride
(20.3ml,1Mテトラヒドロフラン溶液,20.3
mmol)を滴下した。−78℃で1時間攪拌した後、
約30分かけて0℃に昇温した。これに、35%過酸化
水素水溶液(13.0ml)を滴下した後、室温で15
分間攪拌した。飽和塩化アンモニウム水溶液(200m
l)とエーテル(200ml)を加えた後、有機層を分
離し、水層をエーテル(100ml)で抽出した。得ら
れた有機層を無水硫酸マグネシウムを用いて乾燥した
後、濾過した。濾液を減圧下、濃縮して得られた粗生成
物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒;
ヘキサン:エーテル=2:1)により精製して2−デカ
ルボキシ−2,3,16,17,18,19,20−ヘプタノ
ル−4−(1−エトキシエチルオキシ)−15−シクロ
ヘキシル−13,14−ジヒドロ−PGF2α 11,1
5−ビス(t−ブチルジメチルシリル)エーテル(8.
92g)を得た。この化合物の分析値を以下に示した。1 H−NMR(CDCl3,200MHz)δppm;0.0
2(s,3H),0.03(s,3H),0.08(s,6H),0.70-1.85(m,17H),0.8
8(s,9H),0.89(s,9H),1.21(t,J=7.1Hz,3H),1.32(d,J=5.3
Hz,3H),2.02-2.53(m,4H),3.30-3.78(m,3H),3.94-4.29
(m,4H),4.74(q,J=5.3Hz,1H),5.48-5.90(m,2H) IR(neat)cm-1:3522,2929,2856,1744,1473,1
463,1451,1385,1256,1089,1058,1006,939,872,836,775,
666 MS(FAB)(+KI):651(MK+)。
【0021】(4)(3)で得た化合物(8.92g,
14.6mmol)のi−PrOH(73ml)とジエ
チルエーテル(73ml)溶液に、ピリジウム p−ト
ルエンスルホン酸(183mg,0.73mmol)を
加え、室温で10時間攪拌した。酢酸エチル(100m
l)続いて飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(200m
l)を加えた後、有機層を分離し、水層を酢酸エチル
(2×50ml)で抽出した。得られた有機層を無水硫
酸マグネシウムで乾燥した後、濾過した。濾液を減圧下
濃縮して得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマト
グラフィーにより精製して、2−デカルボキシ−2,3,
16,17,18,19,20−ヘプタノル−4−ヒドロキ
シ−15−シクロヘキシル−13,14−ジヒドロ−P
GF2α 11,15−ビス(t−ブチルジメチルシリ
ル)エーテル(550mg)を得た。この化合物の分析
値を以下に示した。1 H−NMR(CDCl3,200MHz)δppm;0.0
3(s,3H),0.04(s,3H),0.09(s,6H),0.75-1.91(m,19H),0.8
9(s,18H),1.98-2.13(m,1H),2.61-2.82(m,1H),3.33-3.44
(m,1H),3.82(dd,J=11.9,6.1Hz,1H),3.98-4.13(m,2H),4.
41(dd,J=11.9,8.9Hz,1H),5.48-5.66(m,1H),5.73-5.89
(m,1H) IR(neat)cm-1:3351,2929,2856,1472,1463,1451,1386,1
361,1255,1107,1071,1006,940,872,836,774,666 MS(FAB)(+KI):579(MK+)。
【0022】(5)(4)で得た化合物(4.10g,
7.58mmol)とp−トルエンスルホン酸クロライ
ド(2.17g,11.37mmol)の塩化メチレン溶
液(75.8ml)に氷冷攪拌下、4−ジメチルアミノ
ピリジン(2.78g,22.74mmol)を加え、室
温にて20時間攪拌した。飽和炭酸水素ナトリウム水溶
液(100ml)を加え、ヘキサン(100ml)で抽
出し、得られた有機層を無水硫酸マグネシウムを用いて
乾燥した。濾過して得られた濾液を減圧下濃縮した後、
シリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒;ヘキ
サン:酢酸エチル=9:1)により精製して2−デカル
ボキシ−2,3,16,17,18,19,20−ヘプタノル
−4−クロロ−15−シクロヘキシル−13,14−ジ
ヒドロ−PGF2α 11,15−ビス(t−ブチルジメ
チルシリル)エーテル(1.94mg)を得た。この化
合物の分析値を以下に示した。1 H−NMR(CDCl3,200MHz)δppm;0.0
8(s,3H),0.10(s,3H),0.11(s,3H),0.16(s,3H),0.86-2.01
(m,19H),0.96(s,18H),2.25-2.66(m,2H),3.05-3.19(m,1
H),3.40-3.51(m,1H),4.00-4.39(m,4H),5.63-5.89(m,2H) IR(neat)cm-1:3401,2929,2856,1651,1472,1
463,1451,1362,1255,1177,1101,1071,1006,939,871,83
6,775,667,556 MS(FAB)(+KI):597(MK+)。
【0023】(6)ナトリウムハイドライド(416m
g,10.40mmol)のTHF溶液(17ml)
に、氷冷攪拌下、メルカプト酢酸メチルエステル(0.
62ml,6.94mmol)を加え、室温にて30分
間攪拌した。これに、氷冷攪拌下、上記方法で得られた
2−デカルボキシ−2,3,16,17,18,19,20−
ヘプタノル−4−クロロ−15−シクロヘキシル−1
3,14−ジヒドロ−PGF2α 11,15−ビス(t
−ブチルジメチルシリル エーテル)(1.94mg,
3.47mmol)のTHF溶液(17ml)を滴下
し、室温にて約90分攪拌した。反応液に、飽和食塩水
(100ml)を加え、ヘキサン(100ml)で抽出
し、得られた有機層を無水硫酸マグネシウムを用いて乾
燥した。濾過して得られた濾液を減圧下濃縮した後、シ
リカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒;ヘキサ
ン:酢酸エチル=10:1)により精製して3−チア−
13,14−ジヒドロ−16,17,18,19,20−ペ
ンタノル−15−シクロヘキシル−PGF2α メチル
エステル 11,15−ビス(t−ブチルジメチルシリ
ル)エーテル(1.94g)を得た。この化合物の分析
値を以下に示した。1 H−NMR(CDCl3,200MHz)δppm;0.0
2(s,3H),0.03(s,3H),0.08(s,6H),0.67-2.56(m,22H),0.8
8(s,18H),3.12-3.45(m,3H),3.23(d,J=1.0Hz,2H),3.73
(s,3H),3.94-4.12(m,2H),5.36-5.78(m,2H) IR(neat)cm-1:3520,2929,2856,1741,1472,1
463,1436,1362,1256,1177,1104,1071,1006,939,871,83
6,775,666,556 MS(FAB)(+KI):667(MK+)。
【0024】(7)(6)で得た化合物(920mg,
1.46mmol)のピリジン溶液(7.3ml)に、氷
冷攪拌下、メタンスルホン酸クロライド(0.226μ
l,0.71mmol)を加え、室温に昇温した後、1
5時間攪拌した。反応液を、テトラブチルアンモニウム
クロライド(6.503g)のトルエン溶液(7.3m
l)に室温攪拌下滴下し、40℃に昇温し、更に4時間
攪拌した。反応液を氷水にあけ、ヘキサン(50ml)
にて抽出した。抽出液を飽和食塩水(50ml)にて洗
浄の後、無水硫酸マグネシウムにて乾燥した後、濾過し
た。濾液を減圧下濃縮して得られた粗生成物をシリカゲ
ルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒;ヘキサン:酢
酸エチル=50:1)により精製して3−チア−9−デ
オキシ−9β−クロロ−13,14−ジヒドロ−16,1
7,18,19,20−ペンタノル−15−シクロヘキシ
ル−PGF2 メチルエステル 11,15−ビス(t−
ブチルジメチルシリル)エーテル(810mg)を得
た。この化合物の分析値を以下に示した。1 H−NMR(CDCl3,300MHz)δppm;0.0
3(s,6H),0.04(s,3H),0.05(s,3H),0.73-1.80(m,17H),0.8
7(s,9H),0.89(s,9H),1.92-2.17(m,2H),2.22-2.41(m,2
H),3.20(s,2H),3.23-3.45(m,3H),3.74(s,3H),3.89-4.07
(m,2H),5.44-5.76(m,2H) IR(neat)cm-1:2952,2929,2856,1741,1472,1
463,1436, 1386,1361,1256,1089,1072,1007,1007,939,8
99,836,813,775,669。
【0025】(8)(7)で得られた化合物(780m
g,1.20mmol)のアセトニトリル溶液(40m
l)に、氷冷攪拌下、フッ化水素酸水溶液(11.68
ml)を加え、同温で90分間した。反応液を酢酸エチ
ル(200ml)−飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(2
04ml)中に攪拌しながら注いだ後、有機層を分離
し、水層を酢酸エチル(100ml)で抽出した。得ら
れた有機層を無水硫酸マグネシウムを用いて乾燥した
後、濾過した。濾液を減圧下濃縮して得られた粗生成物
をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒;ヘ
キサン:酢酸エチル=1:1)により精製して標記化合
物(498mg)を得た。この化合物の分析値を以下に
示した。1 H−NMR(CDCl3,300MHz)δppm;0.8
7-1.39(m,6H),1.44-1.90(m,11H),2.12(ddd,J=13.8,8.1,
6.2Hz,1H),2.19(ddd,J=13.8,7.0,4.2Hz,1H),2.25-2.45
(m,2H),3.21(s,2H),3.27-3.43(m,3H),3.74(s,3H),3.98-
4.17(m,2H),5.51-5.73(m,2H) IR(neat)cm-1:3391,2926,2853,1738,1449,1
283,1196,1132,1090,1047,1011,931,893,788,684 MS(FAB)(+KI):457(MK+)。
【0026】実施例23−チア−9−デオキシ−9β−クロロ−16,17,1
8,19,20−ペンタノル−15−シクロヘキシル−P
GF2 メチルエステルの製造 (1)(1R)−3−ヨ−ド−1−シクロヘキシル−1
−(t−ブチルジメチルシロキシ)プロパンの代わりに
(1S)−3−ヨード−1−シクロヘキシル−1−(t
−ブチルジメチルシロキシ)−2−プロペンを用い、実
質的に実施例1(1)と同様にして(3R,4R)−2
−メチレン−3−[(1E,3S)−3−(t−ブチル
ジメチルシロキシ)−3−シクロヘキシル−1−プロペ
ニル]−4−(t−ブチルジメチルシロキシ)シクロペ
ンタン−1−オンを得た。1 H−NMR(CDCl3,200MHz)δppm;0.0
0(s,3H),0.04(s,3H),0.07(s,6H),0.73-1.89(m,11H),0.8
8(s,9H),0.90(s,9H),2.33(dd,J=17.9,6.3Hz,1H),2.65(d
d,J=17.9,6.3Hz,1H),3.27-3.91(m,2H),4.07-4.20(m,1
H),5.25(dd,J=2.5,1.0Hz,1H),5.47(ddd,J=15.9,7.2,0.8
Hz,1H),5.61(dd,J=15.5,5.1Hz,1H),6.12(dd,J=2.9,1.0H
z,1H) IR(neat)cm-1:2954,2929,2856,1734,1642,1
472,1451,1388,1361,1253,1113,1071,1006,973,943,92
3,900,837,776,690。
【0027】(2)(1)で得た化合物を用い、実質的
に実施例1(2)と同様にして2−デカルボキシ−2,
3,16,17,18,19,20−ヘプタノル−4−(1
−エトキシエチルオキシ)−15−シクロヘキシル−P
GE2 11,15−ビス(t−ブチルジメチルシリル)
エーテルを得た。1 H−NMR(CDCl3,200MHz)δppm;0.0
1(s,3H),0.04(s,3H),0.06(s,3H),0.07(s,3H),0.81-1.38
(m,5H),0.88(s,9H),0.91(s,9H),1.21(t,J=7.1Hz,3H),1.
32(d,J=5.5Hz,3H),1.50-1.87(m,6H),2.00-2.73(m,6H),
3.42-3.74(m,2H),3.83-3.91(m,1H),4.00-4.24(m,3H),4.
72(q,J=5.3Hz,1H),5.38-5.71(m,4H) IR(neat)cm-1:2929,2856,1747,1473,1463,1
451,1386,1362,1253,1099,1060,1006,974,939,900,838,
776,670 MS(FAB)(+KI):647(MK+)。
【0028】(3)(2)で得た化合物を用い、実質的
に実施例1(3)及び続けて(4)と同様にして2−デ
カルボキシ−2,3,16,17,18,19,20−ヘプタ
ノル−4−ヒドロキシ−15−シクロヘキシル−PGF
2α 11,15−ビス(t−ブチルジメチルシリル)エ
ーテルを得た。1 H−NMR(CDCl3,200MHz)δppm;0.0
1(s,3H),0.04(s,3H),0.07(s,3H),0.08(s,3H),0.70-1.88
(m,13H),0.89(s,9H),0.90(s,9H),1.93-2.12(m,2H),2.23
-2.36(m,1H),2.54-2.76(m,1H),3.73-3.94(m,2H),4.04-
4.19(m,2H),4.40(dd,J=12.1,8.6Hz,1H),5.35(dd,J=15.
4,8.1Hz,1H),5.46-5.64(m,1H),5.47(dd,J=15.4,5.6Hz,1
H),5.74-5.90(m,1H) IR(neat)cm-1:3350,2954,2929,2856,1744,1
472,1463,1451,1387,1361,1255,1105,1051,1006,974,94
1,900,837,776,669 MS(FAB)(+KI):577(MK+)。
【0029】(4)(3)で得た化合物を用い、実質的
に実施例1(5)と同様にして2−デカルボキシ−2,
3,16,17,18,19,20−ヘプタノル−4−クロ
ロ−15−シクロヘキシル−PGF2α 11,15−ビ
ス(t−ブチルジメチルシリル)エーテルを得た。1 H−NMR(CDCl3,200MHz)δppm;0.0
0(s,3H),0.03(s,3H),0.06(s,3H),0.07(s,3H),0.77-1.91
(m,14H),0.88(s,9H),0.89(s,9H),2.15-2.56(m,3H),2.83
(d,J=9.7Hz,1H),3.73-3.91(m,2H),3.98-4.28(m,3H),5.3
2(dd,J=15.4,8.6Hz,1H),5.47(dd,J=15.4,6.0Hz,1H),5.5
4-5.80(m,2H) IR(neat)cm-1:3400,2929,2856,1651,1472,1
463,1451,1361,1255,1176,1099,1051,1006,973,940,83
7,776,669,557 MS(FAB)(+KI):595(MK+)。
【0030】(5)(4)で得た化合物を用い、実質的
に実施例1(6)と同様にして3−チア−16,17,1
8,19,20−ペンタノル−15−シクロヘキシル−P
GF2α メチルエステル 11,15−ビス(t−ブチ
ルジメチルシリル)エーテルを得た。
【0031】1H−NMR(CDCl3,200MHz)
δppm;0.01(s,3H),0.03(s,3H),0.06(s,6H),0.61-2.
53(m,18H),0.88(s,9H),0.89(s,9H),3.22(s,2H),3.25-3.
40(m,2H),3.61-3.89(m,1H),3.73(s,3H),4.00-4.13(m,2
H),5.23-5.72(m,4H) IR(neat)cm-1:3521,2928,2856,1741,1472,1
463,1451,1436,1387,1361,1256,1189,1177,1126,1101,1
051,1006,973,940,900,838,776,668,557 MS(FAB)(+KI):665(MK+)。
【0032】(6)(5)で得た化合物を用い、実質的
に実施例1(7)と同様にして3−チア−9−デオキシ
−9β−クロロ−16,17,18,19,20−ペンタノ
ル−15−シクロヘキシル−PGF2 メチルエステル
11,15−ビス(t−ブチルジメチルシリル)エー
テルを得た。1 H−NMR(CDCl3,300MHz)δppm;0.0
1(s,3H),0.02(s,3H),0.05(s,6H),0.80-1.40(m,8H),0.88
(s,9H),0.91(s,9H),1.59-1.94(m,5H),2.02-2.43(m,4H),
3.22(s,2H),3.24-3.44(m,2H),3.75(s,3H),3.78-3.85(m,
1H),3.99-4.10(m,2H),5.22-5.75(m,4H) IR(neat)cm-1:2953,2928,2856,1741,1472,1
463,1436,1388,1361,1256,1125,1071,1007,974,939,90
0,837,776,672 MS(FAB)(+KI):683(MK+)。
【0033】(7)(6)で得た化合物を用い、実質的
に実施例1(8)と同様にして標記化合物を得た。1 H−NMR(CDCl3,300MHz)δppm;0.8
5-1.50(m,8H),1.60-2.43(m,11H),3.19(s,2H),3.32(d,J=
7.0Hz,2H),3.74(s,3H),3.79-3.88(m,1H),3.98-4.18(m,2
H),5.47-5.68(m,4H) IR(neat)cm-1:3392,3017,2926,2852,1738,1
437,1283,1132,1085,1010,972,892,774,687 MS(FAB)(+KI):455(MK+)。
【0034】実施例33−チア−9−デオキシ−9β−クロロ−13,14−
ジヒドロ−16,17,18,19,20−ペンタノル−1
5−シクロヘキシル−PGF2の製造 実施例1で得た化合物(33mg,0.079mmo
l)のメタノール(2.63ml)−水(0.26ml)
溶液に、水酸化リチウム・1水和物(16.5mg,0.
393mmol)を加え、室温で3時間攪拌した。0.
1N塩酸水溶液を少しずつ加えてpH5.5にした。減
圧下濃縮後、ジエチルエ−テルで希釈し硫酸アンモニウ
ムを加えた後、ジエチルエ−テルで抽出した。得られた
有機層をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶
媒;酢酸エチル)により精製して標記化合物(22.0
mg)を得た。この化合物の分析値を以下に示した。1 H−NMR(CDCl3,300MHz)δppm;0.8
4-1.89(m,17H),2.08-2.25(m,3H),2.40-2.51(m,1H),3.12
-3.34(m,3H),3.40-3.51(m,2H),4.04-4.18(m,2H),5.47-
5.59(m,1H),5.72-5.82(m,1H) IR(neat)cm-1:3392,2926,2853,2661,1713,1
450,1262,1090,1033,893,801,762,668 MS(FAB)(+KI):443(MK+)。
【0035】実施例43−チア−9−デオキシ−9β−クロロ−16,17,1
8,19,20−ペンタノル−15−シクロヘキシル−P
GF2の製造 実施例2で得た化合物を用い、実質的に実施例3と同様
にして標記化合物を得た。1 H−NMR(CDCl3,300MHz)δppm;0.8
5-2.80(m,19H),2.30(ddd,J=14.1,7.3,5.4Hz,1H),3.11-
3.28(m,1H),3.15(d,J=15.4Hz,1H),3.24(d,J=15.4Hz,1
H),3.48(dd,J=13.3,9.6Hz,1H),3.97-4.02(m,1H),4.05-
4.21(m,2H),5.45-5.57(m,1H),5.59-5.65(m,2H),5.73-5.
84(m,1H) IR(neat)cm-1:3368,2926,2853,1713,1450,1
288,1132,1084,973,892,757,667 MS(FAB)(+KI):441(MK+)。
【0036】実施例53−チア−9−デオキシ−9β−クロロ−13,14−
ジヒドロ−16,17,18,19,20−ペンタノル−1
5−シクロヘキシル−PGF2 イソプロピルエステル
の製造 実施例1で得た化合物(101mg,0.24mmo
l)のi−PrOH(10ml)溶液にソディウムメト
キシド(5mg,0.093mmol)を加え、室温で
10分間撹拌した。ジエチルエーテル(50ml)を加
えた後、飽和塩化アンモニウム水溶液(50ml)及び
飽和食塩水(50ml)で洗浄、無水硫酸マグネシウム
で乾燥した。濾液を減圧濃縮して得られた粗生成物をシ
リカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒;ヘキサ
ン:酢酸エチル=1:1)により精製して標記化合物
(100mg)を得た。この化合物の分析値を次に示
す。1 H−NMR(CDCl3,300MHz)δppm;0.8
4-1.39(m,5H),1.27(d,J=6.3Hz,6H),1.43-1.87(m,12H),
2.11(ddd,J=13.7,8.2,6.3Hz,1H),2.19(ddd,J=13.7,7.0,
4.1Hz,1H),2.27-2.46(m,1H),3.16(s,2H),3.28-3.42(m,3
H),4.00-4.14(m,2H),5.04(sept,J=6.3Hz,1H),5.52-5.70
(m,2H) IR(neat)cm-1:3392,2980,2926,2853,1726,1
450,1386,1375,1284,1146,1105,966,893,780,679 MS(FAB)(+KI):485(MK+)。
【0037】実施例63−チア−9−デオキシ−9β−クロロ−16,17,1
8,19,20−ペンタノル−15−シクロヘキシル−P
GF2 イソプロピルエステルの製造 実施例2で得た化合物を用い、実質的に実施例5と同様
にして標記化合物を得た。1 H−NMR(CDCl3,300MHz)δppm;0.8
6-2.43(m,19H),1.27(d,J=6.3Hz,6H),3.14(s,2H),3.32
(d,J=6.7Hz,2H),3.80-3.88(m,1H),3.99-4.18(m,2H),5.0
4(sept,J=6.3Hz,1H),5.46-5.68(m,4H) IR(neat)cm-1:3392,2980,2926,2853,1728,1
450,1387,1375,1349,1279,1146,1106,1002,969,893,77
8,692 MS(FAB)(+KI):483(MK+)。
【0038】試験例1 [ウサギ眼圧下降作用試験] ウサギの眼圧測定はGohらの方法(British Journal of
Opthalomogy,第72巻,461ページ,1988年)
に従って測定した。即ち、ウサギ(白色家兎;2.0〜
2.5kg)を経口投与用固定器に入れ、眼科用キシロ
カイン液(藤沢薬品工業社製)1〜2滴を点眼して角膜
表面麻酔を施した。次いで、電子眼圧計(ALCON社製)
を用いウサギの角膜にセンサーのついたシリコンゴム膜
を当ててセンサー内のガス圧を眼圧値(Intraocuiar Pr
essure,IOP)として測定し、15分間隔で、3回、
各両眼の眼圧をとって平均した値をコントロールとし
た。ウサギの左目に本発明の化合物(10-7mol/50μl)5
0μlを、右目に溶媒(10%エタノール含有生理食塩水)
50μlを点眼投与し、0.5、1、2及び3時間後まで眼
圧を測定した。本発明の化合物としては、実施例5で得
られた化合物を用いた。
【0039】統計解析は、点眼前の眼圧と各測定時点の
眼圧との比較をpaired T−検定法により解析した。有
意水準は両側危険率5%とし、危険率5%未満のものを
有意差ありと判定した。ウサギは1群3羽とした。各種
濃度の本発明化合物点眼液(10-7mol/50μl)をウサギ
に点眼したときの眼圧の経時変化を図1に示した。
【0040】試験例2 [ウサギ眼圧下降作用試験] 試験例1と同様にして、本発明の化合物として実施例6
で得られた化合物を用いて得られた結果を図2に示し
た。
【0041】本発明化合物を含む点眼液の投与により、
眼圧は速やかに下降し、ほとんど副作用は観察されなか
った。また、いずれの用量群においても眼圧下降に先立
つ眼圧の上昇は観察されなかった。一方、溶媒を投与し
た他眼においては投与前値と比べ、有意な変化はみられ
ずまた副作用もみられなかった。
【図面の簡単な説明】
【図1】試験例1における眼圧の経時変化を示す。
【図2】試験例2における眼圧の経時変化を示す。
フロントページの続き (72)発明者 亀尾 一弥 東京都豊島区高田3丁目24番1号 大正製 薬株式会社内 (72)発明者 田名見 亨 東京都豊島区高田3丁目24番1号 大正製 薬株式会社内 (72)発明者 武藤 賢 東京都豊島区高田3丁目24番1号 大正製 薬株式会社内 (72)発明者 小野 直哉 東京都豊島区高田3丁目24番1号 大正製 薬株式会社内 (72)発明者 五籐 准 東京都豊島区高田3丁目24番1号 大正製 薬株式会社内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 式 【化1】 (式中、Xはハロゲン原子であり、R1は水素原子又は
    炭素原子数1〜6個のアルキル基であり、R2は炭素原
    子数3〜10個のシクロアルキル基、炭素原子数4〜1
    1個のシクロアルキルメチル基又は炭素原子数5〜12
    個のシクロアルキルエチル基であり、Aはエチレン基又
    はビニレン基である。)で表されるプロスタグランジン
    誘導体又はその医薬上許容される塩。
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