JPH09285994A - シート材切断装置用の固定刃 - Google Patents

シート材切断装置用の固定刃

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JPH09285994A
JPH09285994A JP9994096A JP9994096A JPH09285994A JP H09285994 A JPH09285994 A JP H09285994A JP 9994096 A JP9994096 A JP 9994096A JP 9994096 A JP9994096 A JP 9994096A JP H09285994 A JPH09285994 A JP H09285994A
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blade
reinforcing member
sheet material
fixed
fixed blade
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JP9994096A
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Takamasa Onishi
孝政 大西
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ONISHI RAITO KOGYOSHO KK
Onishilite Industry Co Ltd
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ONISHI RAITO KOGYOSHO KK
Onishilite Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】刃を補強する機能を備えた補強部材を用意し、
この補強部材に幅の狭い一枚の金属板からなる刃を挟持
させて刃の全長にわたって補強可能な固定刃を提供す
る。 【解決手段】シート材切断装置用の固定刃であって、前
記固定刃は、補強部材7と、該補強部材に着脱可能に設
ける平板からなる刃11とから構成され、前記補強部材
7は、前記刃11を挿入保持する溝7bを有しており、
前記刃11が前記溝7b内に挿入保持されていることを
特徴とするシート材切断装置用の固定刃である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、回転しつつ移動す
る円形の回転刃と長尺状の固定刃との協動によりシート
材を切断するシート材切断装置に好適な長尺状の固定刃
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ECR、POS端末機等のプリンタ装置
においては、ロール状に巻かれた状態の記録紙を引き出
して印字した後、切断装置を用いて所用の部分を切断し
てシートとして発行している。このような記録紙切断装
置には各種のものがあるが、最近、製造コストが高く騒
音が比較的大きいロータリ方式の切断装置の欠点を克服
するために、紙等の帯状シート材切断装置の1つとし
て、回転しつつ移動する円形の回転刃と長尺状の固定刃
との組合せによる切断装置が利用されるようになってき
た。
【0003】この種の切断装置として、本出願人はすで
に特開平5−200694号に記載のシート切断装置を
提案している。図面を参照してこの装置の概略構成を説
明すると、図12は同装置の平面図、図13は同装置の
断面図である。各図において刃物台102は、フレーム
108に両端を軸支されているスクリュウシャフト10
6に螺子嵌合しており、スクリュウシャフト108が図
示せぬモータにより回転させられると刃物台102は図
12中左右方向に往復動できる構成となっている。
【0004】刃物台102には回転刃101が軸103
によって回転可能に軸支されており、軸103は刃物台
102に対して多少傾くことができるように刃物台10
2に対して緩く取付けられている。刃物台102には図
示の如き形状をした収納孔112が形成されており、こ
の収納孔112内にはローラ111が矢印X方向に往復
動できるように配置されている。また、フレーム108
には長尺の固定刃104が、その両端を螺子115によ
り固定されている。
【0005】前記ローラ111は図13に示すように回
転刃101とフレーム108との間に配置されており、
更にローラ111は押さえバネ110のバネ力によって
回転刃101を介してフレーム108に適当な圧力で圧
接されている。従って、刃物台102が図中左方への移
動を開始するとローラ111はフレーム108との摩擦
力によって回転しながら収納孔112内を右端にまで寄
って壁面に当接するまで移動する。この時、回転刃10
1は点P,Qの2点で支持され、回転刃101は支持軸
線PQを中心として常に固定刃104に押圧されるモー
ンメントを受けることになり、回転刃101は常に固定
刃104との接触点Pに押圧されるように傾くことにな
る。さらに刃物台102が移動を続けるとローラ111
がフレームとの摩擦力によって回転し、更にローラ11
1の回転によって回転刃101が回転し、固定刃104
との間にあるシート材Sを両刃の協働により良好に切断
する。
【0006】また戻る時は図示しないモータによってス
クリュウシャフト106が上記とは逆方向に回転する。
この回転によって刃物台102は図中右方に移動を開始
し、上述したと同様の作用でシート材を切断する。な
お、このとき回転刃101は前述したとは逆に傾き固定
刃に対し適当な傾斜を保持しつつ刃物台102の移動方
向に向けて回転して行くことになる。
【0007】そして、上記のシート材切断装置では、長
尺状の固定刃104は、図13に示すように略半部から
折り曲げられたくの字状の断面形状からなる一枚の金属
板で形成されており、その両端が螺子115によってフ
レーム108に固定されており、前記断面形状により、
固定刃の剛性を確保するようにしている。上記装置で
は、刃物台がスクリュウシャフト上を往動或いは復動の
何れの移動時においても回転刃によってシート材を切断
することができ、かつ、刃物台の移動方向に応じて回転
刃を固定刃に対して適宜角度で傾けることができるた
め、シート材の切断効率が向上するばかりか極めてスッ
キリした切断面を得ることができる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記のよ
うなシート材切断装置に使用する固定刃は、図13に示
すように、一枚の金属板をプレス加工によりくの字状に
折り曲げ成形し、この両端を螺子によってフレームに固
定した構造であるため、次のような問題点がある。 1)一枚の金属板から固定刃を成形するため、プレスの
金型、および仕上げ加工工程(刃の部分の研磨工程等)
が必要となり、製造コストが高くつく。 2)固定刃は、回転刃との協働によりシート材を切断す
るため、所定の剛性が必要であり、この剛性を確保する
ために、固定刃を複雑な断面形状(図13のものは
「く」の字状の断面となっているが、さらに複雑な断面
形状のものも多数ある)にする必要がある。また板厚も
剛性を持たせるためにある程度の厚さをもったものが必
要となる。 3)固定刃をフレームに取り付ける場合、被加工材とし
てのシートの通過部分を確保する必要から固定刃両端の
みをフレームに螺子固定する。このため、刃の長手方向
の中央部がフレームに対して浮いた状態となっており、
シート切断時に、回転刃と固定刃との間に挟まってくる
シート材により固定刃が撓んでしまい、切れ味が悪くな
る。特にこの状態は、固定刃の剛性が充分でなかった
り、あるいはシート材が厚手のものであったり、湿った
状態のものの場合に著しい。
【0009】そこで、本発明では、刃を補強する機能を
備えた補強部材を用意し、この補強部材に幅の狭い一枚
の金属板からなる刃を挟持させて刃の全長にわたって補
強可能な固定刃を構成し、これによって固定刃の大幅な
剛性アップおよび大幅なコストダウンを実現することを
目的としている。
【0010】本発明の固定刃に採用する刃は、一枚の平
らな板で成形されているため、所定の幅の金属板を引き
抜き加工により容易に製造することができ、刃の製造コ
ストを大幅に低減できる。また、補強部材の剛性アップ
を図ることを目的として補強部材の断面形状を比較的複
雑な形状としても、樹脂を使用して補強部材を成形する
ことにより補強部材の製造コストを安価にできる。ま
た、刃全長に渡って補強部材による補強が可能となるた
めシート材切断時の刃の撓みを確実に防止できる。さら
に、補強部材として樹脂以外にアルミ材を使用すること
により、固定刃全体の刃の剛性を飛躍的に向上すること
ができ、幅の広いシート材(例えば1m以上の幅のシー
ト材)切断装置用の固定刃も簡単に、かつ安価に製造す
ることができる。
【0011】
【課題を解決するための手段】このため本発明は、シー
ト材切断装置用の固定刃であって、前記固定刃は、補強
部材と、該補強部材に着脱可能に設ける平板からなる刃
とから構成され、前記補強部材は、前記刃を挿入保持す
る溝を有しており、前記刃が前記溝内に挿入保持されて
いることを特徴とするシート材切断装置用の固定刃であ
り、また、シート材切断装置用の固定刃であって、前記
固定刃は、補強部材と、該補強部材に着脱可能に設ける
平板からなる刃とから構成され、前記補強部材は、前記
刃を嵌合保持する凹部を有しており、前記刃は樹脂ホル
ダーを介して前記凹部に嵌合された状態で、固定手段に
より凹部に固定されていることを特徴とするシート材切
断装置用の固定刃であり、シート材切断装置用の固定刃
であって、前記固定刃は、補強部材と、該補強部材に着
脱可能に設ける平板からなる刃とから構成され、前記補
強部材は、前記刃を挿入保持する溝を有しており、前記
刃が樹脂ホルダーによって保持された状態で前記溝内に
挿入固定されていることを特徴とするシート材切断装置
用の固定刃である。
【0012】
【実施の形態】以下、図面に基づいて本発明に係わる実
施の形態を説明する。図1は本発明の実施の形態に係る
シート材切断装置の装置全体の平面図および側面図、図
2は図中A−A断面図であり、主要構成部材は基本的に
特開平5−200694号に開示したシート材切断装置
と同様であるため、ここでは、本発明の特徴部を中心に
説明することとする。図1において1はフレームであ
り、このフレーム1は刃物台2を移動させるための移動
手段としてのスクリュウシャフト3の両端を軸支してい
る。このスクリュウシャフト3の一端には、スクリュウ
シャフト3を回転させるための駆動装置4が取り付けら
れており、この駆動装置4はモータおよびモータからの
回転力をスクリュウシャフト3に伝達するための伝達機
構からなる。
【0013】前記スクリュウシャフト3には刃物台2が
ネジ嵌合し、また、前記刃物台2はフレーム1に形成し
たガイド部1aに対して「遊び」の無い状態で移動可能
に支持されている。そして、モータが駆動されると、ス
クリュウシャフト3が回転し、刃物台2が図1中矢印方
向に往復移動するようになっており、この移動時に刃物
台2に搭載した回転刃5とフレーム1側に設けた後述す
る固定刃6との協働によりシート材を切断する。
【0014】刃物台2の往復動は、モータの正逆回転、
あるいは伝達機構の切替えによりスクリュウシャフト3
の回転方向を正逆転して行うが、スクリュウシャフト3
に形成するネジを右螺旋、左螺旋の連続したネジとする
ことにより、モータの回転方向を変更することなく刃物
台2をスクリュウシャフト3に対して往復動させること
もできる。
【0015】前記刃物台2は、シート材を切断するため
の回転刃5および前記回転刃5を回転するローラ9等か
らなる回転手段等を具備しており、以下に前記刃物台2
の構成をさらに説明する。図2において、刃物台2は、
樹脂により一体成形されており、刃物台2には回転刃
5、回転刃5を押さえる押さえバネ(図示せず)、シー
ト材切断時に回転刃5を移動方向に傾ける機能を有する
ローラ9が取付けられているとともに前記ローラ9を収
納する収納孔10が形成されている。
【0016】収納孔10は、刃物台2の移動方向と平行
に貫通した長穴として形成されており、さらにこの収納
孔10には軸を持たないローラ9が収納されている。ロ
ーラ9は収納孔10の幅より少し小さい厚みをもって構
成されており、さらに、ローラ9と刃物台2は両者の摩
擦抵抗を少なくするために、摺動性のよい材質で形成さ
れている。
【0017】フレーム1には刃物台2に回転自在に支持
されている回転刃5と協働しつつシート材を切断する固
定刃6が螺子8により取付けられている。前記固定刃6
の構成を図3〜図7を参照して説明すると、図3は、回
転刃と固定刃との関係を説明するための説明図、図4は
固定刃を構成する刃の平面図および断面図、図5は補強
部材の側面図および断面図、図6は図5中のH部の拡大
図、図7は他の補強部材を示す図である。
【0018】固定刃6は、図示の如く一枚の平板からな
る刃11と、この刃を支持する補強部材7から構成され
ている。刃11は図4に示す如く平板で構成されてお
り、この刃11は所定の幅を持った帯状の金属板を引抜
き加工によって成形加工してある。引抜き加工により刃
11を加工した場合には、鋭いエッジを成形できるた
め、刃の研磨加工が不要となる。また、刃11には後述
する補強部材に設けた突起と嵌合する複数の孔11aが
形成されており、この孔に補強部材の突起が嵌合するこ
とにより、刃11の脱落や移動を防止している。
【0019】補強部材7は図5に示す断面形状をもった
長尺の樹脂製部材として構成されており、前記補強部材
7には、刃を支持するための溝7bが形成されている。
この溝7bは、図3にしめすように回転刃5と略平行方
向に形成されており、また、溝7b内には、図6に示す
ように刃11に形成した孔11aに嵌合する複数の突起
7cが形成されている。この突起7cにより、溝7b内
に刃11をしっかりと保持することができる。ところ
で、前記補強部材7を樹脂により成形する場合には、樹
脂の特性により溝部では溝口部が図6中に示すE方向に
寄って入り口が狭くなるように成形される。このため、
この特性は溝7b内に刃11を支持する上で却って好都
合であり、これを刃11の挟持力として利用できる。ま
た、補強部材7の両端部には補強部材をフレームに固定
するための螺子孔7aが形成されているとともに、長手
方向の適宜位置にシート材を検出する検出孔7dが形成
されている。
【0020】なお、補強部材7の溝7bに設ける突起7
cは、溝7bを形成する壁の少なくともいづれか一方に
設けておけば良い。これとは別に、刃を溝内に固定する
手段としては、前記のような突起に限らず、接着材や、
両面テープ、さらにリベット等を使用することも可能で
ある。また、溝7bを形成する上方の壁を図7に示す如
く飛び飛びの壁とすることも可能である。このような形
状にした場合樹脂の材料を節約することができる。さら
に溝部での刃の支持力が充分である場合には上述の突起
や接着材等は省略することができ、こうした場合には、
刃に孔11aを形成したり、接着材を設ける必要がない
ため、刃の製造コストをさらに減少することができる。
【0021】上記実施の形態のシート材切断装置の作動
を説明する。図1において、刃物台2がフレーム1に沿
って図中左方に移動する状態の時を説明する。モータが
作動されスクリュウシャフト3が回転し刃物台2が図中
左方へ移動を開始すると、ローラ9がフレーム1のガイ
ド部1aとの摩擦力によって回転し、ローラ9の回転に
よって回転刃5も回転する。さらに、回転刃5はローラ
9によって進行方向に対して僅か前方に傾くようになっ
ているため回転刃5は固定刃6と一点で当接し、この結
果シート材Sは、回転刃5、固定刃6との協働により、
鋭利に切断される。この時、固定刃6にはシート材の切
断抵抗による力が作用するが、この力は、補強部材7の
溝7b部で、刃の全長に渡って受け止められるため、刃
11が撓むことがなく、常に鋭い切れ味を得ることがで
きる。
【0022】なお、この時の固定刃を撓ませようとうる
力は、図2中、右方に働く力であるが、補強部材7は図
示断面形状をもっているためこの力に充分に耐えること
ができ、この結果、刃の撓みを確実の防止することがで
きる。特に補強部材7に形成する溝を回転刃5と略平行
方向に設けることにより、耐力を一層大きくすることが
できる。また、溝7b内に取り付ける刃11は、刃11
の幅さえ合えば、どのような長さの刃でも簡単に製造す
ることができ、刃の共通化、標準化が可能となり、コス
トの低減を図ることができる。また、刃11は平板であ
るため、引き抜き加工ができ、これによって刃の研磨作
業が省略でき、さらなるコストの低減を図ることができ
る。また、補強部材7の断面形状も自由に選択でき、設
計の自由度が増大する。
【0023】つづいて、図8(イ)(ロ)を参照して本
発明の第2実施形態について説明する。第1実施の形態
では補強部材は樹脂で成形したものをそのまま使用して
いたが、シート材の材質によっては樹脂のみの補強部材
7では強度が不足することがあり、シート材切断時に補
強部材7とともに刃11が撓んでしまうことがある。そ
こで、このような不都合を解消するために、本実施の形
態では、図8に示すように補強部材7の裏面にさらに金
属製の当板13を設け、これにより補強部材7の強度を
向上させている。この当板13は図8(イ)に示すよう
な溝部7bの背面に立設した部分13aを備えた断面形
状をもったものを使用したり、あるいは図8(ロ)に示
すような溝部7bの背面に立設した部分を備えていない
断面形状を持ったものでもよく、要は補強部材をさらに
補強できる当板であればよい。また、当板は成形時に補
強部材内にインサートすることもできる。なお、図中7
dはシート材の検出孔であり、当板13にもこの孔に対
応した部分には孔13bが形成されている。
【0024】さらに、図9、図10を参照して本発明の
第3実施形態について説明すると、図9は別の形態から
なるシート材切断装置の平面図、図10は図9中のF−
F断面図であり、この第3の実施の形態は、回転刃をフ
レームの側方に突出して配置したシート材切断装置の固
定刃の取り付け構造である。
【0025】図9において21はフレームであり、この
フレームには前述した実施の形態と同様に刃物台2がス
クリュウシャフト3上を往復動自在に支持されている。
刃物台2は図10に示すようにフレーム21の一側にオ
ーパーハングした形状をしており、このオーバハング部
に回転刃5が設けられている。この例の場合には、回転
刃5には回転刃を強制的に回転するローラが設けられて
いないが、回転刃と固定刃との協働により充分にシート
材を切断することができる。
【0026】この実施の形態では、固定刃としての刃1
1は、回転刃5と略直角方向に向くようにフレーム21
に取り付けられており、この刃11の支持構造は、前述
した実施の形態と同様に、フレーム21に形成した溝2
1a内に刃を保持している。この例の場合には、強度の
あるフレーム21を補強部材と兼用しているため、前述
のような、フレームとは別体に構成した補強部材が不要
となっている。
【0027】図11を参照して本発明の第4実施形態に
ついて説明すると、図11は本形態に係わる刃物台部分
を省略した固定刃の断面図である。本形態では、磨耗し
た刃の交換を容易にできるようにするとともに、回転刃
と擦れる際に、固定刃が振動したり、静電気を帯びるこ
とを防止できるようにした点に特徴がある。図11にお
いて、補強部材7には刃11を保持するための凹部70
が形成されており、この凹部の適宜位置にはネジ孔74
が形成されている。ここでは、補強部材はアルミで成形
されているが、必要に応じて他の材料で成形してもよ
い。刃11は樹脂ホルダー71にて保持されており、刃
11および前記樹脂ホルダー71には固定手段としての
ネジ73を貫通するための孔75が形成されている。樹
脂ホルダー71に保持されている刃11は図示の如く抑
え板72を介してネジ73により、補強部材7の凹部7
0に固定される。なお、必要に応じてネジに代えてクリ
ップ等の固定手段により刃を補強部材に固定することも
できる。
【0028】前記樹脂ホルダー71は刃11の振動を吸
収できる制振作用を有するとともに、刃に帯電した静電
気を装置外に逃がすことができる導電性材料(具体的に
は、金属繊維、炭素繊維、炭素粒、界面活性材等を制振
作用を有する樹脂材料に混入させたもの)で構成されて
おり、これにより、刃の振動による音を小さくできると
ともに、回転刃との摩擦によって生じた静電気を装置外
に逃がすことができるようになっている。また前記抑え
板72は補強部材7と同様にアルミで成形されている
が、必要に応じて他の材料を使用することもできる。さ
らに、抑え板72と樹脂ホルダー71を一体に成形する
ことも可能であり、この場合には別部材としての抑え板
72は不要となる。
【0029】本形態では固定刃を上記のように構成した
ため、刃が磨耗した場合、本体を分解せずに容易に刃を
交換することができる。抑え板を使用して刃をネジ止め
するため、長尺の刃でも補強部材に確実に固定すること
ができる。制振作用のある樹脂ホルダーを使用したた
め、刃の振動を防止でき消音効果が高くなる。また、導
電性材料により樹脂ホルダーを成形した場合には、刃の
帯電防止機能が高くなる、さらに、刃を補強部材に形成
した凹所に固定するようにしたため、刃の位置決め精度
が向上する、等の効果を奏することが可能となる。な
お、上記樹脂ホルダーは前述した第1〜第3実施形態に
示した刃にも採用することができ、この場合には、樹脂
ホルダーにて保持された刃をそのまま補強部材の溝内に
挿入保持する。こうすることにより、刃の振動を防止で
き消音効果を高めることができるとともに、刃の帯電防
止機能を高めることができる。
【0030】上記したように、本発明は刃11を補強す
る機能を備えた補強部材7を用意し、この補強部材7に
幅の狭い一枚の金属板からなる刃11を挟持あるいは保
持させて刃の全長にわたって補強するようにしたため、
固定刃の大幅な剛性アップおよび大幅なコストダウンを
図ることができる。また、第1〜第3実施形態にしめし
た補強部材に形成した溝内に設ける突起は、必ずしも必
要ではなく、これに変わって接着材、両面テープ、リベ
ット等により刃を溝内に固定することができる。また、
補強部材に設ける溝の外側の壁は、図7に示す如く飛び
飛びに設けることもできる。
【0031】なお、上記のような機構は、上述したロー
ラを使用して回転刃を回転させる種々の形態のシート材
切断装置に適用することができる。さらに本発明はその
精神また主要な特徴から逸脱することなく、他の色々な
形で実施することができる。そのため前述の実施例は単
なる例示に過ぎず、限定的に解釈してはならない。更に
特許請求の範囲の均等範囲に属する変形や変更は全て本
発明の範囲内のものである。
【0032】
【発明の効果】以上詳細に説明したように本発明に係る
シート材切断装置は、以下のような優れた効果を奏する
ことができる。 a)従来品では、固定刃の耐力は約1〜2Kgであった
ものが、補強部材を使用して支持している本発明に係わ
る固定刃では耐力(シート材切断時に固定刃が撓まない
力)が約4〜6Kgに向上した。またこの耐力は、補強
部材の断面形状を変えることにより、さらに向上させる
ことが可能である。 b)補強部材に形成する溝を回転刃と略平行方向に設け
ることにより、より一層耐力を大きくすることができ
る。 c)樹脂によって補強部材を成形した場合には、溝部の
口が成形時に狭まる傾向があり、この傾向が刃を固定す
る上での押圧力となり、耐力の向上に寄与している。 d)刃の形状はどのような補強部材を使用しても、同じ
で平板であり、刃の幅さえ合えば、どのような長さの固
定刃でも容易に作ることができる(刃の共通化および標
準化)。 e)刃を引き抜き加工により成形した場合、エッジを研
磨する必要がなく鋭い刃先を得ることができる。 f)切れ味の悪くなった刃を容易に交換することができ
る。 g)補強部材は、樹脂に限らず種々の材質、一例として
アルミ等により成形することができ、刃の耐力を自由に
設定できる。特に補強部材としてアルミ材等を使用した
場合、固定刃全体の刃の剛性を飛躍的に向上することが
でき、幅の広いシート材(例えば1m以上の幅のシート
材)切断装置に適した長尺の固定刃を安価に、かつ簡単
に製造することができる。 h)補強部材により刃全長に渡って補強が可能となるた
めシート材切断時の刃の撓みを確実に防止できる。 i)刃を樹脂ホルダーを使用して保持した場合には、刃
の振動を防止でき消音効果が高くなるとともに刃の帯電
防止機能を高めることができる。 j)補強部材に形成した溝あるいは凹所に刃を固定する
ようにしたため、刃の位置決め精度が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係るシート材切断装置の
平面図および側面図である。
【図2】図1中のA−A断面図である。
【図3】本発明の第1実施形態に係る補強部材とフレー
ムとの関係説明図である。
【図4】固定刃を構成する刃の平面図および断面図であ
る。
【図5】補強部材の側面図および断面図である。
【図6】図5中のH部の拡大図である。
【図7】他の補強部材を示す図である。
【図8】本発明の第2実施形態に係る固定刃を構成する
補強部材の断面図である。
【図9】本発明の第3実施形態に係るシート材切断装置
の平面図である。
【図10】図9中のF−F断面図である。
【図11】本発明の第4実施形態に係る固定刃を構成す
る補強部材の断面図である。
【図12】従来のシート材切断装置の回転刃の作動説明
のための平面図である。
【図13】図12中のG−G断面図である。
【符号の説明】
1 フレーム 2 刃物台 3 スクリュウシャフト 4 駆動機構 5 回転刃 6 固定刃 7 補強部材 7a 螺子孔 7b 溝 7c 突起 7d シート材検出孔 8 ネジ 11 刃 11a 孔 13 当板 71 樹脂ホルダー 72 抑え板

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シート材切断装置用の固定刃であって、
    前記固定刃は、補強部材と、該補強部材に着脱可能に設
    ける平板からなる刃とから構成され、前記補強部材は、
    前記刃を挿入保持する溝を有しており、前記刃が前記溝
    内に挿入保持されていることを特徴とするシート材切断
    装置用の固定刃。
  2. 【請求項2】 前記補強部材に当板を設けたことを特徴
    とする請求項1に記載のシート材切断装置用の固定刃。
  3. 【請求項3】 前記補強部材に設ける溝は、刃を挿入す
    る部分全長に渡って形成されていることを特徴とする請
    求項1に記載のシート材切断装置用の固定刃。
  4. 【請求項4】 シート材切断装置用の固定刃であって、
    前記固定刃は、補強部材と、該補強部材に着脱可能に設
    ける平板からなる刃とから構成され、前記補強部材は、
    前記刃を嵌合保持する凹部を有しており、前記刃は樹脂
    ホルダーを介して前記凹部に嵌合された状態で、固定手
    段により凹部に固定されていることを特徴とするシート
    材切断装置用の固定刃。
  5. 【請求項5】 前記刃を保持している樹脂ホルダーは抑
    え板を介してネジにより補強部材に固定されていること
    を特徴とする請求項4に記載のシート材切断装置用の固
    定刃。
  6. 【請求項6】 前記補強部材がアルミ材で形成されてい
    ることを特徴とする請求項4に記載のシート材切断装置
    用の固定刃。
  7. 【請求項7】 前記樹脂ホルダーは帯電防止の機能を有
    する樹脂で構成されていることを特徴とする請求項4〜
    請求項6のいづれか1項に記載のシート材切断装置用の
    固定刃。
  8. 【請求項8】 シート材切断装置用の固定刃であって、
    前記固定刃は、補強部材と、該補強部材に着脱可能に設
    ける平板からなる刃とから構成され、前記補強部材は、
    前記刃を挿入保持する溝を有しており、前記刃が樹脂ホ
    ルダーによって保持された状態で前記溝内に挿入固定さ
    れていることを特徴とするシート材切断装置用の固定
    刃。
JP9994096A 1996-04-22 1996-04-22 シート材切断装置用の固定刃 Withdrawn JPH09285994A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006523146A (ja) * 2003-04-08 2006-10-12 シーエフエス・ジャーマニー・ゲゼルシャフト・ミット・ベシュレンクテル・ハフツング 食肉カッター用のカッターヘッド

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JP2006523146A (ja) * 2003-04-08 2006-10-12 シーエフエス・ジャーマニー・ゲゼルシャフト・ミット・ベシュレンクテル・ハフツング 食肉カッター用のカッターヘッド

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