JPH09285281A - 鮮度保持用セロハン - Google Patents

鮮度保持用セロハン

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JPH09285281A
JPH09285281A JP10041296A JP10041296A JPH09285281A JP H09285281 A JPH09285281 A JP H09285281A JP 10041296 A JP10041296 A JP 10041296A JP 10041296 A JP10041296 A JP 10041296A JP H09285281 A JPH09285281 A JP H09285281A
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JP
Japan
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cellophane
tourmaline
fine particles
freshness
tourmaline fine
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Application number
JP10041296A
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English (en)
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Toshio Sugihara
俊雄 杉原
Mitsuo Suzuki
三男 鈴木
Masaki Furumiya
正樹 古宮
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BEAM KOGYO KK
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BEAM KOGYO KK
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  • Storage Of Fruits Or Vegetables (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 野菜類、果物類、魚介類、肉類などの生鮮食
品や花木類などを包装又は被覆することにより、活性電
子を大量に放出して、それらの鮮度を長期間にわたって
保持する、透湿性に優れた鮮度保持用フィルムを提供す
る。 【解決手段】 セルロースザンテートにより均一分散さ
れたトルマリン微粒子を含有する、好ましくは粒径0.
3μm以下のトルマリン微粒子0.05〜3.0重量%
を含有する鮮度保持用セロハンである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は新規な鮮度保持用セ
ロハン、さらに詳しくは、野菜類、果物類、魚介類、肉
類などの生鮮食品や花木類などを包装又は被覆すること
により、活性電子を放出してそれらの鮮度を長期間にわ
たって保持する鮮度保持用セロハンに関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】近年、活性電子は生体細胞を賦活し、生
体に対して好影響を与えることが注目されており、この
活性電子を、たとえば自律神経系や運動神経系の調節、
熟睡、精神安定化、疲労回復の促進などに利用する研
究、さらには生鮮食品や花木類などの鮮度保持に利用す
る研究が積極的になされている。このような活性電子を
放出する物質として、天然産のトルマリンが見出されて
おり、このトルマリンは永久自発電気分極をしている物
質で、外部電界の影響で分極のベクトルを変えず、また
鉱物の中で最も強い永久分極特性を示すとともに、遠赤
外線の放射も認められている。この遠赤外線は、最近の
研究では、水質の改良、食品の鮮度保持、食品の改善、
植物の生育などに有効であり、また生体の血行の循環や
新陳代謝の促進効果を有することが確認されている。
【0003】本発明者らは、このようなトルマリンの微
粒子を均質に分散させたフィルムにより、生鮮食品や花
木類などを包装又は被覆した場合、それらの鮮度が効果
的に保持されることを見出し、先に、トルマリンを含有
する鮮度保持用フィルムを提案した(実開平3−141
27号公報)。
【0004】ところで、鮮度保持用フィルムは透湿性を
有することが必要であるが、従来知られているポリエチ
レンフィルムやポリスチレンフィルムでは透湿性を欠く
ため、フィルムの内側に水滴が付着しやすく、その結
果、この水滴が生鮮食品や花木類などに触れて、それら
にカビや病害の発生をもたらすという欠点がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、野菜類、果
物類、魚介類、肉類などの生鮮食品や花木類などを包装
又は被覆することにより、それらの鮮度を長期間にわた
って保持しうる、透湿性に優れた鮮度保持用フィルムを
提供することを目的としてなされたものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、透湿性に
優れた鮮度保持用フィルムを開発すべく鋭意研究を重ね
た結果、セルロースザンテートにより均一分散されたト
ルマリン微粒子を含有するセロハンが、活性電子を大量
に放出し、それによって鮮度を長期間にわたって保持す
ることができ、しかも透湿性も良好なことを見出し、こ
の知見に基づいて本発明を完成するに至った。
【0007】すなわち、本発明は、セルロースザンテー
トにより均一分散されたトルマリン微粒子を含有するこ
とを特徴とする鮮度保持用セロハン、特に粒径0.3μ
m以下のトルマリン微粒子0.05〜3.0重量%を含
有する鮮度保持用セロハンを提供するものである。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明の鮮度保持用セロハンはビ
スコースレーヨンとトルマリン粉末とから成るが、一般
に、フィルム原料である高分子材料の溶液に、微粉末を
混入させる場合、この微粉末は粒子が細かくなるほど、
その表面エネルギーにより凝集しやすくなるため、均一
に混入させることが困難となる。このトルマリンは、永
久自発電気分極性を有し、活性電子を放出するが、この
性質は微細粒子にするほど促進されることが知られてい
る。そして、一般に微粒子の分散には適当な分散剤が使
用されるが、それでも粒径が0.3μm程度以下の微粒
子の均一混入は困難であるため、トルマリンは微細粒子
にする方が望ましいにもかかわらず、それを高分子材料
に分散させることができないという欠点があった。
【0009】ところで、本発明者らはセロハンを製造す
る際の、セルロースザンテート水溶液を調製する工程に
おいて、このセルロースザンテート水溶液中にトルマリ
ン微粒子を混入すると、粒径0.3μm以下の超微粒子
であっても、凝集することがなく、均一に分散すること
を見出した。これは、セルロースザンテートとトルマリ
ン微粒子とのイオン的な相互作用によるものであり、こ
の場合には、分散剤を添加しなくても、粒径0.3μm
以下のトルマリン微粒子を、均一に分散させることがで
きる。
【0010】本発明の鮮度保持用セロハンにおいて用い
られるトルマリンは、組成式 MX33Al3(AlSi293(O,OH,F)4 (式中のMはNa又はCa、XはAl、Fe、Li、M
g又はMnである)で表わされるものである。
【0011】トルマリンの純粋なものは、宝石として用
いられ、現在では人工的に結晶を合成することもできる
が、本発明においては、このような人工的に得られるト
ルマリンも用いることができる。このトルマリンは、永
久自発電気分極を行う物質で、外部電界の影響で分極の
ベクトルを変えない。また、トルマリンは、鉱物の中で
最も強い永久分極特性を示すと共に、遠赤外線の放射を
行うことも知られている。そして、イオン結晶が外力に
よる応力に対応して誘電分極を生じる圧電効果や、結晶
の一部を熱したとき表面に電荷が現れる焦電効果も観測
される。さらに、このトルマリンを微粒子状にして繊維
に含有させたものから、活性電子が放出されることは、
すでに確認されている。
【0012】トルマリンは自発永久分極性を有するの
で、微細粒子にすればするほどより効果が向上する。し
たがって、本発明においては、好ましくは粒径0.3μ
m以下のものが用いられ、特に粒径が0.2μm以下
で、かつ平均粒径0.1μm以下のものが、より一層活
性電子を放出するので好適である。このようなトルマリ
ン微粒子は、通常水砕法によって調製される。この微粒
子状トルマリンの含有量は、セロハン全量に対して、通
常0.01〜5重量%の範囲で選ばれる。この含有量が
0.01重量%未満では活性電子の放出量が少なすぎ
て、所望の効果が十分に発揮されないし、5重量%を超
えるとその量の割には効果の向上がみられず、むしろ経
済的に不利となる。活性電子の放出量及び経済性のバラ
ンスなどの面から、この微粒子状トルマリンの好ましい
含有量は、セロハン全量に対して、0.05〜3.0重
量%の範囲である。
【0013】本発明の鮮度保持用セロハンには、トルマ
リン以外に、所望により、他のセラミックスを、セロハ
ン全量に対して、通常10重量%以下の割合で含有させ
てもよい。他のセラミックスとしては、例えばアルミ
ナ、ケイ酸を主体とするコージェライトやβ‐スポジュ
メン、ジルコニア、ジルコン、マグネシア、チタン酸ア
ルミニウムなどの遠赤外線放射材料などが好ましく挙げ
られる。さらに、二酸化マンガン、酸化鉄、酸化クロ
ム、酸化コバルト、酸化銅などの遷移金属化合物や、窒
化ケイ素、炭化ケイ素などを含有させてもよい。
【0014】次に、本発明の鮮度保持用セロハンの製造
方法の好適な例について説明する。まず、トルマリンを
微粉砕して、好ましくは粒径0.3μm以下、より好ま
しくは0.2μm以下の微粒子状トルマリンを調製す
る。トルマリンの微粉砕法としては、本発明において
は、特に水を用いた湿式法が操作性の面から有利であ
る。次いで、例えば湿式法で調製された、好ましくは粒
径0.3μm以下、より好ましくは0.2μm以下の微
粒子状トルマリンの水分散液及び場合により用いられる
他のセラミックスなどと、セルロースザンテート水溶液
とを混合し、さらに必要に応じ水を加えて適当な濃度及
び粘度を有するビスコース原液を調製する。このビスコ
ース原液には、所望により、抗菌剤、防カビ剤、防臭剤
などを適宜添加してもよい。次に、セロハンの製造にお
いて従来慣用されている方法、例えば硫酸浴中に前記ビ
スコース原液を流下凝固させ、さらに製膜することによ
り、トルマリン微粒子が均一に分散して成る鮮度保持用
セロハンが得られる。このようにして得られたセロハン
の厚さは、通常10〜200μmの範囲である。
【0015】生鮮食品や花木類などの鮮度保持には、エ
チレンが老化作用により悪影響を及ぼすことが知られて
いるが、二酸化炭素濃度、酸素濃度、水分、温度、圧
力、光、植物ホルモン及び含有する水の構造など、多く
の要素が関係している。本発明の鮮度保持用セロハンに
おいては、含有するトルマリン微粒子それぞれが永久自
発分極しており、この無数のトルマリン微粒子によっ
て、生鮮食品や花木類などの老化を促進するエチレンが
吸着、吸収され、生鮮食品や花木類などの鮮度が保持さ
れるものと思われる。
【0016】また、本発明の鮮度保持用セロハンは適度
なガス透過性及び水蒸気透過性を有しており、生鮮食品
や花木類などを包装又は被覆した場合、水滴の発生を防
止するとともに、保湿効果をも有し、かつエチレン、二
酸化炭素、酸素などのガスも適宜透過し、さらに次に示
すように活性電子を放出して、生鮮食品や花木類などの
鮮度保持を行う。
【0017】本発明の鮮度保持用セロハンは活性電子を
放出するが、この活性電子の放出量は、トルマリンの粒
径と含有量とに左右される。一方、活性電子の放出量と
鮮度保持との関係については、セロハンからの活性電子
の放出量が多いと、生鮮食品の鮮度保持期間が長くな
る。この理由については、現在検討中で、必ずしも明確
ではないが、生鮮食品内に存在する水の構造を活性化
し、その結果生鮮食品の鮮度が維持されること、袋状の
フィルム内及び生鮮食品内に存在し、酸化、老化を促進
するフリーラジカルの酸素の活性をトルマリンから放出
される活性電子が減少させること及び植物の気孔を閉じ
たり、葉からの水分蒸散を防ぐ役割を果している植物ホ
ルモンのアブシジン酸に、トルマリンから放出される活
性電子が作用し、活性化することなどが考えられる。
【0018】
【実施例】次に、本発明を実施例によりさらに詳細に説
明するが、本発明は、これらの例によってなんら限定さ
れるものではない。
【0019】実施例1 (1)粒径0.2μm以下のトルマリン微粒子含有セロ
ハンの製造 一般の方法に従って調製したビスコース溶液(セルロー
ス8.7重量%、全アルカリ6.0重量%、全イオウ
2.4重量%)に、粒径0.2μm以下(平均粒径0.
1μm)のトルマリン微粒子を、得られるセロハン全量
に基づき0.05、0.1、0.2、0.3、0.5、
1.0、2.0、3.0、5.0及び7.0重量%にな
るように均一分散させた。
【0020】次に、このようにして得られたトルマリン
微粒子含有ビスコース溶液を、硫酸120g/リット
ル、硫酸ナトリウム280g/リットル及び硫酸亜鉛1
5g/リットルを含有する温度50℃の浴に流下したの
ち、加熱した回転式ドラム上にキャストして、厚さ50
μmのトルマリン含有セロハンNo1〜No10を作成
した。
【0021】(2)水の電気伝導度の変化の測定 上記(1)で得られたトルマリン含有セロハンNo1〜
No10を細かく裁断し、わたの状態として試料を作成
し、下記のようにして活性電子を発生させ、水の電気伝
導度の変化を測定した。
【0022】図1は、活性電子の発生状況を調べるため
の実験装置の概要図であり、試料活性装置における試料
活性器2の内部に設けた試料装着部3に各試料を装着す
る。送風ポンプ1から試料活性器2に、脱二酸化炭素な
どの処理が施された清浄な空気を100ml/分の速度
で導入する。この際、試料装着部3の試料は、試料活性
器2に設けたセラミックスなどの発熱体4により、35
℃に保持する。この温度調節のために、試料活性器2に
は、温度計5と温度センサー6が装備されている。
【0023】試料装着部3を通過した空気は、ビーカー
9中に収容されている蒸留水10(恒温槽8により、2
1℃に保持され、21℃における電気伝導度1.7μs
/cm)の水面上に吹き付けられる。蒸留水10には白
金棒11が挿入されており、その電気伝導度の変化を、
電気伝導度計12(ヒューレットパッカード社製,プレ
シジョンLCRメーター4285A)で測定した。な
お、7は電源である。トルマリン含有量と測定開始3時
間経過後の電気伝導度との関係を図2にグラフ曲線Aと
して示すとともに、詳細な数値を表1に示す。
【0024】実施例2 (1)粒径1.0μm以下のトルマリン微粒子含有セロ
ハンの製造 実施例1(1)において、粒径1.0μm以下(平均粒
径0.6μm)のトルマリン微粒子を用いた以外は、実
施例1(1)と同様にして厚さ50μmのトルマリン含
有セロハンNo11〜No20を作成した。
【0025】(2)水の電気伝導度の変化の測定 上記(1)で得たトルマリン含有セロハンNo11〜N
o20を用い、実施例1(2)と同様にして水の電気伝
導度の変化を測定した。トルマリン含有量と測定開始3
時間経過後の電気伝導度との関係を図2にグラフ曲線B
として示すとともに、詳細な数値を表1に示す。
【0026】比較例 トルマリンを含有していない厚さ50μmのセロハンを
実施例1に準じて製造し、水の電気伝導度を実施例1
(2)と同様にして測定したところ、測定開始してから
3時間経過後の電気伝導度は1.84μs/cmであっ
た。この結果を図2に点Cとして示した。
【0027】
【表1】 (注)トルマリンを含有していないセロハンの場合、電
気伝導度を1.84μs/cmである。
【0028】表1及び図2から分かるように、粒径1.
0μm以下(平均粒径0.6μm)のトルマリン微粒子
含有セロハンの電気伝導度(曲線B)は2.08〜2.
15μs/cmの値であり、トルマリンを含有していな
い試料1.84μs/cmに比べれば高く、活性電子を
多量に放出していることを示しているが、含有量が0.
05〜3.0重量%においてもほとんど変化がない。
【0029】一方、粒径0.2μm以下(平均粒径0.
1μm)のトルマリン微粒子含有セロハンの電気伝導度
(曲線A)は3.0重量%から含有量が少なくなるに伴
い、電気伝導度は向上し0.2及び0.3重量%でピー
クに達し、含有量がさらに少なくなると低下してくる。
すなわち、含有量が0.05〜3.0重量%では実施例
2の試料No11〜No20に比較して、電気伝導度は
格段に高い値を示し、活性電子が極めて多量に放出され
ていることを示している。
【0030】一方、トルマリン0.2重量%及び5.0
重量%を含有するセロハンを、それぞれ高分解能透過型
電子顕微鏡(TEM、日本電子社製JEM−200C
X)で、加速電圧160keVにて観察したところ、ト
ルマリン含有量が0.2重量%のものは、トルマリン粒
子の粒径が0.02〜0.2μmの範囲であり、かつ大
部分が0.1μm以下で、しかも均一に分散している。
これに対し、トルマリン含有量が5.0重量%のもの
は、トルマリンの0.1μm以下の微粒子が凝集した状
態となっており、この凝集体の大きさは0.2〜1.8
μmのものが大部分を占めている。すなわち、トルマリ
ン含有量が少ないと極めて均一に分散するが、トルマリ
ン含有量が多すぎると凝集が起こりやすいことを示して
いる。このことは、表1及び図2で示すように、トルマ
リン含有量が0.05〜3.0重量%の範囲で電気伝導
度が著しく増大している事実と符合している。
【0031】試験例1 エチレンの吸収透過試験 生鮮食品や花木類に対して、エチレンは老化を促進する
ものとして知られており、各種セロハンについて、エチ
レンの吸収透過試験を行った。試料(イ)は、トルマリ
ンを含有していない厚さ50μmのセロハン、試料
(ロ)は、粒径1.0μm以下(平均粒径0.6μm)
のトルマリン微粒子1.0重量%を含有する厚さ50μ
mのセロハン、試料(ハ)は、粒径0.2μm以下(平
均粒径0.1μm)のトルマリン微粒子1.0重量%を
含有する厚さ50μmのセロハンである。
【0032】各セロハンから成る容量300ml(10
cm×10cm×3cm)の袋体にエチレンを5ppm
濃度になるように入れたのち、経時によるエチレン濃度
の変化を測定し、その相対値として図3にグラフで示し
た。図3から、試料(イ)のトルマリンを含有していな
いセロハンに比較して、試料(ロ)及び試料(ハ)のト
ルマリンを含有したセロハンは、エチレン濃度が急速に
低下していることが分かる。
【0033】試験例2 生鮮食品の鮮度保持試験 試料(イ)は、トルマリンを含有していない厚さ50μ
mのセロハン、試料(ニ)は、粒径1.0μm以下(平
均粒径0.6μm)のトルマリン微粒子0.2重量%を
含有する厚さ50μmのセロハン、試料(ホ)は、粒径
0.2μm以下(平均粒径0.1μm)のトルマリン微
粒子0.2重量%を含有する厚さ50μmのセロハンで
ある。
【0034】各セロハンから成る容量300ml(10
cm×10cm×3cm)の袋体に、(a)青梅、
(b)キュウリ及び(c)まぐろをそれぞれ入れ、経時
による鮮度の変化を下記のようにして調べ、その結果を
表2に示した。そして、同時に活性電子放出量(水の電
気伝導度の値)との関連性を検討した。
【0035】[経時による鮮度変化] (a) 青梅の鮮度変化は、青梅10個(約300g)
をそれぞれ袋体に入れ、青梅が黄色になり始めるまでの
日数を求めることにより、調べた。 (b) キュウリの鮮度変化は、キュウリ2個(約40
0g)をそれぞれ袋体に入れ、キュウリにカビが発生し
始めるまでの日数を求めることにより、調べた。 (c) まぐろの鮮度変化は、まぐろの切身5個(約3
00g)をそれぞれ袋体に入れて、冷蔵庫に入れ、変色
し始めるまでの日数を求めることにより調べた。
【0036】
【表2】
【0037】(注) 1) 実施例1(2)記載の方法による、測定開始して
から3時間経過後の水の電気伝導度である。 2) (ニ)の向上率は{[(ニ)−(イ)]/
(イ)}×100により求めた値であり、(ホ)の向上
率は{[(ホ)−(ニ)]/(ニ)}×100により求
めた値である。
【0038】表2から、トルマリン微粒子を含有するセ
ロハン(ニ)及び(ホ)の袋体に入れた生鮮食品の鮮度
保持日数は、トルマリン微粒子を含まないセロハン
(イ)の袋体に入れた生鮮食品の鮮度保持日数より大幅
に延長されることが分かる。
【0039】また、セロハン(ニ)及び(ホ)を比較す
ると、活性電子放出量(水の電気伝導度値)が、セロハ
ン(ホ)はセロハン(ニ)より13%増大しており、ま
た生鮮食品の鮮度保持日数も25〜50%増加してい
る。すなわち、活性電子放出量の増加に伴い、鮮度保持
日数が延長することが分かる。
【0040】
【発明の効果】本発明の鮮度保持用セロハンは、トルマ
リン微粒子を含有するものであって、野菜類、果物類、
魚介類、肉類などの生鮮食品や花木類などを包装又は被
覆することにより、活性電子を放出するとともに、透湿
性を有し、それらの鮮度を長期間にわたって保持するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 活性電子の発生状況を調べるための実験装置
の概要図。
【図2】 トルマリン微粒子含有セロハンにおけるトル
マリン含有量と水の電気伝導度との関係の例を示すグラ
フ。
【図3】 試験例1において、各種セロハンにおける経
時によるエチレン濃度の変化を示すグラフ。
【符号の説明】
1 送風ポンプ 2 試料活性器 3 試料装着部 4 発熱体 8 恒温槽 9 ビーカー 10 蒸留水 12 電気伝導計
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08K 3/00 C08K 3/00 C08L 1/00 LAH C08L 1/00 LAH

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 セルロースザンテートにより均一分散さ
    れたトルマリン微粒子を含有することを特徴とする鮮度
    保持用セロハン。
  2. 【請求項2】 粒径0.3μm以下のトルマリン微粒子
    0.05〜3.0重量%を含有する請求項1記載の鮮度
    保持用セロハン。
JP10041296A 1996-04-22 1996-04-22 鮮度保持用セロハン Pending JPH09285281A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2001010251A1 (fr) * 1999-08-04 2001-02-15 Dorikamu Kabushiki Kaisha Composition contenant du charbon de bambou, et support associe

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2001010251A1 (fr) * 1999-08-04 2001-02-15 Dorikamu Kabushiki Kaisha Composition contenant du charbon de bambou, et support associe
US6509294B1 (en) 1999-08-04 2003-01-21 Dorikamu Kabushiki Kaisha Composition containing bamboo charcoal and carrier having the same

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