JP6799415B2 - ホタテ貝焼成粉末、その混合液、製造方法、および保存方法 - Google Patents

ホタテ貝焼成粉末、その混合液、製造方法、および保存方法 Download PDF

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Description

本発明は、抗菌性および抗ウイルス性の高い消毒液等として利用可能なホタテ貝焼成粉末含有水溶液、そのような消毒液や抗菌性および抗ウイルス性の高い樹脂成形品等の原料として利用可能なホタテ貝焼成粉末、およびその製造方法、保存方法に関するものである。
従来の消毒液としては、専ら、エタノールや、次亜塩素酸ナトリウムを主成分とするものが使用されていたが、近年、エタノール系消毒液では死滅しない細菌が多く存在することも分かってきている。一方、次亜塩素酸ナトリウム系の消毒液は、抗菌性が高いものの、皮膚への刺激が非常に強い、という不具合がある。そのため、消毒液の原料として、特許文献1の如く、ホタテ貝を粉砕した粉末を利用する方法が案出されている。
特開2001−199823号公報
しかしながら、上記した特許文献1の如きホタテ貝を粉砕した粉末を用いた消毒液は、ある程度良好な抗菌性を発現させるものの、皮膚への刺激が強いという不具合がある。
本発明の目的は、上記従来の消毒液が有する問題点を解消し、高い抗菌性および抗ウイルス性を発現するとともに、皮膚への刺激が少ない消毒液、そのような消毒液や抗菌性および抗ウイルス性の樹脂成形品等の原料として利用可能なホタテ貝焼成粉末、そのようなホタテ貝焼成粉末の効率的な製造方法、および、機能を損なわない保存方法を提供することにある。
請求項1に記載の発明は、ホタテ貝の貝殻を焼成した後に粉砕してなる焼成粉末の製造方法であって、ホタテ貝の貝殻を、800℃以上1,600℃未満の温度範囲で0.5時間以上8時間以下に亘って焼成した後に、その焼成後のホタテ貝の貝殻を、水分量が10質量%を上回らないように保持した状態で粉砕するとともに、酸化カルシウム(CaO)の含有比率を20質量%以上60質量%以下に調整することを特徴とするものである。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、水酸化カルシウム(Ca(OH) )の含有比率を20質量%以上60質量%以下に調整することを特徴とするものである。
請求項3に記載の発明は、請求項1、または2に記載の製造方法によってホタテ貝焼成粉末を得た後、そのホタテ貝焼成粉末を、水に対して0.01質量%以上5.0質量%以下の割合で混合させてなる混合溶液を、10時間以上静置した後に、溶解せず沈殿したホタテ貝の貝殻の焼成粉末および上澄みが混入しないように、静置後の混合溶液の中間に位置した水溶液を採取することを特徴とする消毒液の製造方法である。
請求項4に記載の発明は、請求項1、または2に記載の製造方法によってホタテ貝焼成粉末を得た後、そのホタテ貝焼成粉末を、水蒸気を透過させない容器あるいは袋の内部に収納した状態で保存することを特徴とするホタテ貝焼成粉末の保存方法である。
請求項1に記載のホタテ貝焼成粉末の製造方法は、少ない分量で高い抗菌特性を発現させることが可能なホタテ貝焼成粉末を、効率良く容易に製造することができる。また、請求項1に記載の製造方法で得られたホタテ貝焼成粉末は、少ない分量で非常に高い抗菌特性を発現させることができる上、皮膚への刺激が少ない。
請求項2に記載の製造方法で得られたホタテ貝焼成粉末は、より少ない分量できわめて高い抗菌特性を発現させることができる。
請求項3に記載の消毒液の製造方法によれば、抗菌特性が高い上、皮膚への刺激が少ない消毒液を効率良く作製することが可能である。
請求項4に記載のホタテ貝焼成粉末の保存方法によれば、ホタテ貝焼成粉末の有する高い抗菌特性、低い皮膚への刺激性を損なうことなく、きわめて長期間に亘って保存することが可能となる。
本発明に係るホタテ貝焼成粉末は、ホタテ貝の貝殻を焼成した後に粉砕してなるものであり、全成分中の酸化カルシウムの含有比率が、20質量%以上60質量%以下となるように調整されていることが必要である。本発明でいうホタテ貝とは、二枚貝綱−翼形亜綱−イタヤガイ科のMizuhopecten 属に分類される軟体動物の一種であり、その種類は特に限定されない。
当該ホタテ貝の貝殻は、貝肉部分を食用として引き剥がした残りのものをそのまま焼成に供することも可能であるが、貝肉部分を引き剥がした後に洗浄して焼成に供することも可能である。かかる洗浄方法としては、水を噴出させたシャワーで粗い粉砕処理を加えながら洗浄する方法や、塩素等を加えた水槽内で洗浄する方法等を採用することができる。また、洗浄後のホタテ貝の貝殻は、そのまま焼成に供することも可能であるが、太陽光に曝して十分に乾燥させた後に洗浄して焼成に供することも可能である。
また、ホタテ貝の貝殻の焼成(無機化)は、各種の炉を用いて、800℃〜1,600℃の温度にて行うのが好ましく、1,000℃〜1,400℃の温度にて行うのがより好ましく、1,100℃〜1,300℃の温度にて行うのがさらに好ましい。800℃未満の温度で焼成すると、その後の粉砕処理で粒子形状が十分に球状化しなくなるので好ましくなく、反対に、1,600℃を上回る温度で焼成すると、エネルギー的なロスが多くなり不経済である上、ホタテ貝の焼成粉末が発現し得る高い抗菌性および抗ウイルス性が損なわれるので好ましくない。加えて、焼成する炉は、特に限定されないが、所定の温度の加熱の前にその所定の温度より300℃〜500℃程度低い温度で予備加熱を行う連続式の炉を用いると、焼成物中の酸化カルシウム、水酸化カルシウムの含有量(比率)が多くなり易いので好ましい。
一方、ホタテ貝の貝殻の焼成時間は、焼成温度に依存するが、800℃以上1,600℃未満の温度範囲で0.5時間以上8時間以下に亘って焼成するのが好ましい。より詳細には、800℃以上1,000℃未満の温度にて焼成する場合には、4〜8時間に亘って行うのが好ましく、1,000℃以上1,200℃未満の温度にて焼成する場合には、2〜4時間に亘って行うのが好ましく、1,200℃以上1,400℃未満の温度にて焼成する場合には、1〜2時間に亘って行うのが好ましく、1,400℃以上1,600℃以下の高温下にて焼成する場合には、0.5〜1時間に亘って行うのが好ましい。焼成時間が上記した基準時間より短いと、焼成温度が低い場合と同様に、その後の粉砕処理で粒子形状が十分に球状化しなくなるので好ましくなく、反対に、焼成時間が上記した基準時間より長いと、エネルギー的なロスが多くなり不経済である上、ホタテ貝の貝殻の焼成粉末が発現し得る高い抗菌性、抗ウイルス性および低い皮膚への刺激性が損なわれ易いので好ましくない。
さらに、ホタテ貝の貝殻の焼成後には、粉砕処理を施す必要がある。そのように焼成してホタテ貝の貝殻を脆質化させた後に粉砕処理を施すことによって、貝殻の粉末粒子の形状を球に近い形状とすることが可能となり、最終的な樹脂成形品の表面を滑らかなものとすることが可能となる。かかる焼成後の粉砕処理は、微粉砕機によって行うのが好ましい。微粉砕機とは、粒径が数mm以上の粒子を粒径が数十μm以下となるように粉砕可能なものであり、その中には、粒径が1μm程度となるように粉砕可能な超微粉砕機も含まれる。そのような微粉砕機としては、ポットミル、振動ミル、撹拌ミル、オングミル、ジェットミル等を挙げることができるが、焼成後のホタテ貝の貝殻中の酸化カルシウム、水酸化カルシウムの含有量を高く維持して、高い抗菌性、抗ウイルス性および低い皮膚への刺激性を発現させるためには、乾式のジェットミルのような超微粉砕機を用いるのが好ましい。
また、焼成後のホタテ貝の貝殻を粉砕する方法としては、水または他の液体の中で焼成後の貝殻を粉砕する湿式粉砕方法と、焼成後のホタテ貝の貝殻を乾燥させた状態で保持したまま粉砕する乾式粉砕方法との何れの方法をも採用することができるが、乾式粉砕方法を採用すると、焼成物中の酸化カルシウムの含有量(比率)が多くなるので好ましい。さらに、そのように焼成後のホタテ貝の貝殻を乾式粉砕方法にて粉砕する場合には、焼成後のホタテ貝の貝殻をそのまま(時間を経過させることなく)粉砕する方法や、焼成後のホタテ貝の貝殻を低湿度(40%RH以下)の雰囲気下で保管する等して、焼成後のホタテ貝の貝殻を水分量が概ね10質量%を上回らないように保持した状態で粉砕する方法を採用すると、焼成物中の酸化カルシウムの含有量がより多くなるので特に好ましい。加えて、焼成後のホタテ貝の貝殻を乾式粉砕方法にて粉砕する場合には、雰囲気温度が50℃以上100℃以下となるように加熱下で粉砕を実施すると、焼成物中の水分量を低く保持できるので好ましい。
本発明に係るホタテ貝の貝殻の焼成粉末は、酸化カルシウム(CaO)の含有比率が20質量%以上60質量%以下となるように調整されていることが必要である。酸化カルシウム(CaO)は水と反応し、水酸化カルシウム(Ca(OH))に変化する。さらに水酸化カルシウム(Ca(OH))は、カルシウムイオン(Ca2+)と水酸化物イオン(OH)に変化して水溶液中に存在する。この化学的変化の過程において、高い抗菌作用や皮膚への刺激を緩和する作用が発現すると推定される。このため、水などの溶媒に混合する際は、粉末に含まれる酸化カルシウム(CaO)の含有比率が20質量%以上60質量%以下であることが必要である。酸化カルシウムの含有比率が20質量%未満であると、少ない分量で高い抗菌性および抗ウイルス性を発現させることが困難となる(すなわち、皮膚に強い刺激を与えないことが困難となる)ので好ましくなく、反対に、酸化カルシウムの含有比率が60質量%を上回ると、消毒液等として使用した場合に、皮膚への刺激が強くなりすぎる傾向にあるので好ましくない。また、本発明に係るホタテ貝の貝殻の焼成粉末は、水酸化カルシウム(Ca(OH))の含有比率が20質量%以上60質量%以下となるように調整されていると、より少ない分量で高い抗菌性および抗ウイルス性を発現させることが可能となる(すなわち、より皮膚への刺激を少なくすることができる)ので、特に好ましく、水酸化カルシウムの含有比率が30質量%以上50質量%以下であると一層好ましい。
上記の如く得られるホタテ貝の貝殻の焼成粉末は、抗菌性および抗ウイルス性を必要とする各種の用途に用いることができ、たとえば、水、その他の溶媒中に混合させる(分散、溶解させる)ことによって、消毒液として用いることができる。そのように、ホタテ貝の貝殻の焼成粉末を水中に分散、溶解させてなる消毒液(分散液、溶液)として用いる場合には、水に対するホタテ貝の貝殻の焼成粉末の添加量(混合量)が、0.01質量%以上5.0質量%以下となるように調整するのが好ましく、0.05質量%以上2.0質量%以下に調整するのがより好ましい。ホタテ貝の貝殻の焼成粉末の添加量が0.01質量%を下回ると、十分な抗菌性および抗ウイルス性が得られないとので好ましくないし、反対に、ホタテ貝の貝殻の焼成粉末の添加量が5.0質量%を上回ると、不経済であるので(ホタテ貝の貝殻の焼成粉末を過剰に添加することになるので)好ましくない。
また、ホタテ貝の貝殻の焼成粉末を水中に分散、溶解させて消毒液(分散液、溶液)を調製する場合には、水(イオン交換水が好ましい)中にホタテ貝の貝殻の焼成粉末を添加して撹拌した混合溶液を、所定の時間静置(10時間以上静置(外力を加えない状態で放置)するのが好ましい)した後、溶解せず沈殿したホタテ貝の貝殻の焼成粉末、および上澄みが混入しないように、静置後の混合溶液の中間に位置した水溶液を採取して用いると、抗菌特性が高い上、皮膚への刺激が少ない消毒液を効率良く作製することが可能となるので好ましい。加えて、このような方法を採用した場合には、一旦、溶解せず沈殿したホタテ貝の貝殻の焼成粉末および上澄みを取り除いて中間層の部分を利用した後に、その沈殿物および上澄みを再利用して新たな混合溶液を調製することが可能である。
加えて、上記の如く得られるホタテ貝の貝殻の焼成粉末は、合成樹脂中に添加して、抗菌性および抗ウイルス性を必要とする各種の樹脂成形品(たとえば、弁当の容器等)の原料として用いることも可能である。そのように、本発明に係るホタテ貝の貝殻の焼成粉末を樹脂成形品の原料として用いる場合には、主原料となる樹脂は特に限定されず、各種の合成樹脂を用いることができ、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン、ポリ酢酸ビニル、ABS樹脂、AS樹脂、アクリル樹脂、ポリウレタン、ポリアミド、ポリアセター、ポリカーボネート、ポリエステル、あるいはそれらの混合物、変性物を好適に用いることができる。場合によっては、FRP(グラスファイバーによる強化樹脂)を利用することも可能である。また、発泡剤を利用して、上記した樹脂を発泡させた樹脂成形品とすることも可能である。加えて、それらの合成樹脂の中でも、成形品にした場合に柔軟で、かつ、比較的気体透過率が高いものを使用するのが好ましく、各種の添加剤を必要としないポリエチレンやポリプロピレン等を用いるのがより好ましい。
また、樹脂中に、ホタテ貝の焼成粉末を添加する方法は、特に限定されず、樹脂のモノマー中にホタテ貝の焼成粉末を添加した後にモノマーを合成して樹脂化する方法(所謂、重合時添加法)や、高濃度の所謂マスターバッチを作製して当該マスターバッチを希釈して使用する方法、溶融させた樹脂中にホタテ貝の焼成粉末を添加する方法等を好適に利用することができる。なお、重合時添加法を用いると、樹脂中へのホタテ貝の焼成粉末の分散性が良好なものとなるので好ましい。
さらに、上記の如く樹脂中にホタテ貝の貝殻の焼成粉末を添加する際には、ホタテ貝の貝殻の焼成粉末の添加量は、樹脂成形品全体の1質量%以上50質量%未満の範囲内とするのが好ましく、5質量%以上30質量%未満であるとより好ましく、10質量%以上20質量%未満であると特に好ましい。ホタテ貝の貝殻の焼成粉末の添加量を1質量%以上50質量%未満の範囲内に調整することによって、原料樹脂中におけるホタテ貝の貝殻の焼成粉末の凝集を防止することが可能となり、樹脂組成物の抗菌性および抗ウイルス性を良好なものとすることが可能になる。ホタテ貝の貝殻の焼成粉末の添加量が1質量%を下回ると、樹脂組成物の抗菌性および抗ウイルス性が不十分なものとなるので好ましくなく、反対に、ホタテ貝の貝殻の焼成粉末の添加量が50質量%を上回ると、どのような方法を用いてもホタテ貝の貝殻の焼成粉末の凝集を回避し難くなるばかりでなく、樹脂本来の特性を低下させてしまう原因となるので好ましくない。
加えて、主原料の樹脂中には、その特性を阻害しない範囲内で、滑剤、ブロッキング防止剤、熱安定剤、酸化防止剤、帯電防止剤、耐光剤、耐衝撃性改良剤、その他の抗菌剤(たとえば、竹炭や活性炭)等の各種の添加剤を含有させることも可能である。
一方、ホタテ貝の貝殻の焼成粉末は、水蒸気を透過させない容器あるいは袋の内部に収納した状態で保存するのが好ましい。そのような方法でホタテ貝の貝殻の焼成粉末を保存することによって、本発明に係るホタテ貝の貝殻の焼成粉末の高い酸化カルシウム含有比率を長期間に亘って保持することが可能となり、本発明に係るホタテ貝焼成粉末の高い抗菌特性、低い皮膚への刺激性を保持することが可能となる。また、水蒸気を透過させない容器あるいは袋としては、ポリエチレンやポリ塩化ビニル等の合成樹脂製のフィルムからなる袋を好適に用いることができる。さらに、そのように合成樹脂製のフィルムからなる袋を用いる場合には、合成樹脂製のフィルムの厚みを50μm以上にするのが好ましい。
以下、実施例によって本発明に係るホタテ貝の貝殻の焼成粉末、その水溶液、ホタテ貝の貝殻の焼成粉末の製造方法、および、その保存方法についてより詳細に説明するが、本発明は、かかる実施例の態様に何ら限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、適宜変更することが可能である。また、実施例、比較例における物性、特性の評価方法は以下の通りである。
[組成分析]
あいちシンクロトロン光センターのビームライン(BL5S2)を利用した粉末X線回折法によって、下記の条件にて結晶構造解析を行った。そして、得られた回折ピークの強度から、解析ソフト((株)リガク製 PDXL2)を用いて、ホタテ貝の貝殻の焼成粉末中の酸化カルシウム(CaO)、水酸化カルシウム(Ca(OH))、炭酸カルシウム(CaCOH)の割合を求めた。
・シンクロトロン光の波長:1Å(エネルギー12.4keV)
・検出器:二次元半導体検出器PILATUS100K
[抗菌効果試験]
25℃の雰囲気下で、得られたホタテ貝の貝殻の焼成粉末を含有させた水溶液1mL(リットル)をシャーレに滴下した後、その水溶液中に下記の各種の試験菌を接種し、それらの菌の数(生菌数)の経時変化を測定した。
・試験菌
a.Campylobacter jejuni subsp. jejuni ATCC 33560(カンピロバクター)
b.Escherichia coli ATCC 43888(大腸菌、血清型O157:H7、ベロ毒素非産生株)
c.Salmonella enterica subsp. enterica NBRC 3313(サルモネラ)
d.Staphylococcus aureus subsp. aureus NBRC 12732(黄色ブドウ球菌)
e.Vibrio parahaemolyticus RIMD 2210100(腸炎ビブリオ)
[ウイルス不活性化試験]
得られたホタテ貝の貝殻の焼成粉末を含有させた水溶液1mL(リットル)を、ウイルスを培養した培地に滴下し、室温℃で放置した後のウイルスの感染量の変化を測定した。なお、測定に供したウイルス、および培養方法等は以下の通りである。
(1)試験ウイルス
Feline calicivirus F-9 ATCC VR-782(ネコカリシウイルス(ノロウイルスの代替ウイルス))
(2)使用細胞
大日本製薬株式会社製CRFK細胞
(3)使用培地
i)細胞増殖培地
日水製薬株式会社製イーグルMEM培地「ニッスイ」(1)に牛胎仔血清を10%加えたものを使用した。
ii)細胞維持培地
日水製薬株式会社製イーグルMEM培地「ニッスイ」(1)に牛胎仔血清を2%加えたものを使用した。
(3)ウイルス浮遊液の調製
i)細胞の培養
細胞増殖培地を用い,使用細胞を組織培養用フラスコ内に単層培養した。
ii)ウイルスの接種
単層培養後にフラスコ内から細胞増殖培地を除き,試験ウイルスを接種した。次に、細胞維持培地を加えて37℃±1℃の炭酸ガスインキュベーター(CO濃度:5%)内で1〜5日間培養した。
[ウサギを用いた皮膚一次刺激性試験]
試験動物(体重2.0〜4.0Kgの健康な6匹のウサギ)の体幹背部被毛を試験の約24時間前に剪毛した。そして、試験動物1匹につき、約6cmの面積で4箇所を設定し、そのうち2箇所には、18ゲージの注射針を用いて、真皮までは達しないように角化層に井桁状のすり傷を付け(有傷皮膚)、他の2箇所を無処置(無傷皮膚)とした。そして、約2cm×3cmに裁断したガーゼパッチに検体(ホタテ貝の貝殻の焼成粉末を含有させた水溶液)0.5mLを均一に塗布し、無傷および有傷皮膚の各1箇所ずつに適用した後、マルチフィックス・ロール(アルケア株式会社)で固定した。また、パッチが皮膚と接触するように、さらにブレンダームサージカルテープ(スリーエムヘルスケア株式会社)で保持した。なお、残りの無傷および有傷皮膚は対照とした。また、適用時間は4時間とし、その後にパッチを取り除き、適用部位を注射用水で清拭した。除去後1,24,48,72時間に観察を行い、下記の基準(紅斑および痂皮の形成、および、浮腫の形成)にしたがって刺激反応の採点を実施した。さらに、ISO 10993-10 Biological Evaluation of Medical Devices-Part 10(2010)に準拠した方法によって、パッチ除去後24,48,72時間の採点値を合計して6で除し、さらに各試験動物の平均を算出して一次刺激性インデックス(P.I.I.)とした。
・紅斑および痂皮の形成
0:紅斑なし
1:非常に軽度な紅斑(かろうじて識別できる)
2:はっきりした紅斑
3:中程度から高度紅斑
4:高度紅斑(暗赤色)から紅班の採点を妨げる痂皮の形成
なお、壊死、潰瘍、脱毛、瘢痕等の反応は深層損傷として点数4に分類した。
・浮腫の形成
0:浮腫なし
1:非常に軽度な浮腫(かろうじて識別できる)
2:軽度浮腫(はっきりした膨隆による明確な縁が認識できる)
3:中程度浮腫(約1mmの膨隆)
4:高度浮腫(1mm以上の膨隆と曝露範囲を超えた広がり)
また、一次刺激性インデックス(P.I.I.)と刺激性(反応カテゴリー)との関係を以下に示す。
0〜0.4:無刺激
0.5〜1.9:弱い刺激性
2.0〜4.9:中等度の刺激性
5.0〜8.0:強い刺激性
<ホタテ貝焼成粉末の製造>
[ホタテ貝の焼成]
貝肉部分を食用に供した残りのホタテ貝の貝殻(約100kg)を、塩素入り水槽(塩素濃度約1,000ppm)中に所定の時間(約8時間)浸漬させた。しかる後、それらのホタテ貝の貝殻を太陽光に曝して十分に乾燥させた。しかる後、それらの乾燥後のホタテ貝の貝殻を約1,100℃の温度に設定した炉の内部で約3時間に亘って焼成した。
[焼成後のホタテ貝の貝殻の粉砕]
さらに、その焼成後のホタテ貝の貝殻を、そのまま(乾燥状態を保ったまま)、超微粉砕機によって、平均粒径が9μm程度となるように粉砕することによって、ホタテ貝の貝殻の焼成粉末を得た。(かかる粉砕は、35%RHの雰囲気下で行い、粉砕中のホタテ貝の貝殻の水分率が増加しないように配慮した。なお、粉砕後のホタテ貝の貝殻の水分率は、10質量%未満であった。)そして、上記の如く粉砕させたホタテ貝の貝殻の焼成(粉砕)粉末を、常温常湿下で24時間エージングさせた後に、上記した粉末X線回析法にて組成分析したところ、当該ホタテ貝の貝殻の焼成粉末中の酸化カルシウム、水酸化カルシウム、炭酸カルシウムの含有量は、それぞれ、表1の通りであった。
[ホタテ貝焼成粉末含有水溶液の調整]
上記の如く得られたホタテ貝の貝殻の焼成(粉砕)粉末200gを、100L(リットル)の水を入れたドラム形状の精製槽内に添加し、電動式の攪拌機によって約3時間に亘って撹拌した(200mmφの撹拌翼を360rpmの回転速度で回転させた)。さらに、その撹拌後の混合溶液を、約10時間静置した後、溶解せず沈殿したホタテ貝の貝殻の焼成粉末(乾燥質量で20g)、および上澄み(乾燥質量で5g)が混入しないように、静置後の混合溶液の中間に位置した水溶液をポンプにて採取した。しかる後、その水溶液を、フィルター(物理的濾過フィルター)にて濾過することによって、精製後のホタテ貝の貝殻の焼成(粉砕)粉末含有水溶液(混合液)を得た(ホタテ貝の貝殻の焼成粉末濃度≒0.18質量%)。そして、その水溶液を用いて、上記した抗菌特性、ウイルス不活性化特性、および、皮膚への刺激性(ウサギを用いた皮膚一次刺激性)を評価した。評価結果をホタテ貝の貝殻の焼成(粉砕)粉末および水溶液の性状とともに表2〜8に示す。
[ホタテ貝焼成粉末の保存]
焼成後のホタテ貝焼成粉末を厚さ80μmのポリエチレン製袋に充填し、その開口部をヒートシールすることによって袋を密封した。そして、そのように密封して水蒸気との接触を遮断したホタテ貝焼成粉末を、40℃×90%RHの雰囲気下で120時間放置した後に、再度、組成分析した。一方、焼成後のホタテ貝焼成粉末を、上記と同様なポリエチレン製袋に充填して密封することなく(開口させたままで)同じ雰囲気下で同じ時間放置した後に、再度、組成分析した。それぞれの評価結果を表9に示す。
[比較例1]
市販のホタテ貝の貝殻の焼成(粉砕)粉末(焼成後に湿式粉砕することによって製造されたものと推定される)を用いて、実施例1と同様の方法によって組成分析を行った。また、同じホタテ貝焼成粉末を用い、実施例1と同様の方法によって水溶液(混合液)を調整した。(なお、当該水溶液は、ホタテ貝の貝殻の焼成粉末の濃度が、5質量%となるように調整した。)しかる後、その水溶液を用いて実施例1と同様な方法によって、抗菌特性、ウイルス不活性化特性、および、皮膚への刺激性(ウサギを用いた皮膚一次刺激性)を評価した。評価結果をホタテ貝の貝殻の焼成(粉砕)粉末および水溶液の性状とともに表2〜8に示す。また、比較例1のホタテ貝の貝殻の焼成粉末中の酸化カルシウム、水酸化カルシウム、炭酸カルシウムの含有量を、実施例1と同様な方法で分析した。その分析結果を表1に示す。
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表1から、実施例1のホタテ貝焼成粉末は、市販のホタテ貝焼成粉末に比べて、酸化カルシウムの含有比率が高いことが分かる。また、表2〜8から、酸化カルシウムの含有比率が20質量%以上60質量%以下の範囲に調整された実施例1のホタテ貝焼成粉末含有水溶液は、酸化カルシウムの含有比率が20質量%以上60質量%以下の範囲に調整されていない比較例1の(市販の)ホタテ貝焼成粉末含有水溶液に比べて、高い抗菌性および抗ウイルス性を発現させることできる(短時間で菌を減少させ、かつ、ウイルスを不活化させることができる)とともに、皮膚への刺激性が低いことが分かる。
一方、表9から、ポリエチレン製袋で密封したホタテ貝焼成粉末は、5日間に亘って高湿度下にて放置した場合でも、酸化カルシウムの含有比率、水酸化カルシウムの含有比率が大きく低下しないことが分かる。これに対して、開口したポリエチレン製袋内で保存したホタテ貝焼成粉末は、同様な条件下で放置した場合に、酸化カルシウム、水酸化カルシウムの含有比率が大幅に低下することが分かる。
本発明に係るホタテ貝焼成粉末は、上記の如く優れた効果を奏するものであるので、抗菌特性を必要とする消毒液や樹脂成形品等の原料として好適に用いることができる。また、ホタテ貝焼成粉末含有水溶液は、上記の如く優れた効果を奏するものであるので、消毒液等として好適に用いることができる。

Claims (4)

  1. ホタテ貝の貝殻を焼成した後に粉砕してなる焼成粉末の製造方法であって、
    ホタテ貝の貝殻を、800℃以上1,600℃未満の温度範囲で0.5時間以上8時間以下に亘って焼成した後に、その焼成後のホタテ貝の貝殻を、水分量が10質量%を上回らないように保持した状態で粉砕するとともに、酸化カルシウムの含有比率を20質量%以上60質量%以下に調整することを特徴とするホタテ貝焼成粉末の製造方法。
  2. 水酸化カルシウムの含有比率を20質量%以上60質量%以下に調整することを特徴とする請求項1に記載のホタテ貝焼成粉末の製造方法。
  3. 請求項1、または2に記載の製造方法によってホタテ貝焼成粉末を得た後、そのホタテ貝焼成粉末を、水に対して0.01質量%以上5.0質量%以下の割合で混合させてなる混合溶液を、10時間以上静置した後に、溶解せず沈殿したホタテ貝の貝殻の焼成粉末および上澄みが混入しないように、静置後の混合溶液の中間に位置した水溶液を採取することを特徴とする消毒液の製造方法。
  4. 請求項1、または2に記載の製造方法によってホタテ貝焼成粉末を得た後、そのホタテ貝焼成粉末を、水蒸気を透過させない容器あるいは袋の内部に収納した状態で保存することを特徴とするホタテ貝焼成粉末の保存方法。
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