JP3400357B2 - グルコース処理トルマリン含有キュプラ繊維 - Google Patents

グルコース処理トルマリン含有キュプラ繊維

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は新規なグルコース処
理トルマリン等を含有するキュプラ繊維、さらに詳しく
は、活性電子を放出して、生体細胞に賦活効果を与える
とともに、人体及び生物の疲労酸化物を還元除去するこ
とにより、医療用素材、健康用素材、環境改善素材とし
て広く利用されるグルコース処理トルマリン含有キュプ
ラ繊維に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、活性電子は生体細胞を賦活し、生
体に対して好影響を与えることが注目されており、この
活性電子を、例えば自律神経系や運動神経系の調節、熟
睡、精神安定化、疲労回復の促進などに利用する研究が
積極的になされ、本発明者らによっても確認されてい
る。
【0003】このような活性電子を放出するエレクトレ
ット性物質の1つとして、天然産のトルマリンが知られ
ている。このトルマリンは、組成式 MX33Al3(AlSi293(O,OH,F)4 (式中のMはNa又はCa、XはAl、Fe、Li、M
g又はMnである)で表わされる鉱物で、その純粋なも
のは、宝石として用いられ、現在では人工的に合成する
こともできる。このトルマリンは、永久自発電気分極を
行う物質で、外部電界の影響で分極のベクトルを変えな
い。また、トルマリンは、鉱物の中で最も強い永久分極
特性を示すと共に、遠赤外線の放射を行うことも知られ
ている。そして、イオン結晶が外力による応力に対応し
て誘電分極を生じる圧電効果や、急速に熱を受けたとき
表面に電荷が現れる焦電効果も観測される。
【0004】本発明者らは、このトルマリンの機能に着
目し、これを健康衣料品材料に利用することについて種
々研究を重ねた結果、先にトルマリンの微粒子3〜4重
量%含有するエレクトレット繊維(特公平6−1049
26号公報)やトルマリン微粒子を含有するキュプラ法
再生セルロース繊維(特開平10−121322号公
報)を開発した。
【0005】ところで、一般に、高分子材料の溶液に、
第2の物質の微粉末を混入させる場合、この微粉末は粒
子が細かくなるほど、その表面エネルギーにより凝集し
やすくなるため、均一に混入させることが困難となる。
したがって、このような微粒子の分散には、一般に適当
な分散剤を添加して行うが、それでも平均粒子径が0.
3μm程度以下の微粒子の均一混入は極めて困難であ
る。そのため、トルマリンは永久自発電気分極性を有し
ており、微細粉末にした方がより多くの活性電子を放出
するので有利であるにもかかわらず、粒子径1.0μm
以下の微粉末を均一に分散させた繊維を得ることはでき
なかった。
【0006】他方、銅アンモニア法によりキュプラ繊維
を製造する場合には、一般に、リンターあるいはα‐セ
ルロース含量の高い木材パルプを原料として用い、これ
をアンモニア及び塩基性硫酸銅で処理したのち、水酸化
ナトリウムで処理して可溶化することにより、セルロー
スの銅アンモニア錯体を含む紡糸原液を調製し、この紡
糸原液を紡糸口を通して水系凝固浴中に押し出して紡糸
する方法が用いられる。しかるに、この紡糸原液中に微
粒子を混入する場合は、紡糸原液中のセルロースの銅ア
ンモニア錯体の作用により、容易に均一分散し、平均粒
子径が0.3μm以下の微粒子であっても、分散剤の使
用なしに凝集することなく、均一に分散させうることが
分った。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前記した銅
アンモニア法によりキュプラ繊維の製造の際に認められ
る微粒子の分散性を利用して、トルマリン等の微粒子を
均一に分散させ、活性電子の放出量を増大して、生体細
胞により高い賦活作用を与えるトルマリン含有キュプラ
繊維を提供することを目的としてなされたものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、放出され
る活性電子の活性が高いトルマリン含有再生セルロース
繊維を開発するために、種々研究を重ねた結果、セルロ
ースの銅アンモニア錯体を利用すれば、平均粒子径が
0.3μm以下のトルマリン微粒子やエレクトレット性
を強化するためのセラミックス又は鉱物の微粒子が均一
に分散した再生セルロース繊維が得られ、これによって
活性電子の活性が高められること、及びこの再生セルロ
ース繊維をグルコース処理すれば、トルマリンの焦電効
果あるいは圧電効果によりトルマリンの表面に生じたプ
ラス電気の消滅が促進され、活性電子の活性がさらに大
幅に向上することを見出し、この知見に基づいて本発明
を完成するに至った。
【0009】すなわち、本発明は、セルロースの銅アン
モニア錯体により均一分散されたトルマリン微粒子を含
有し、かつグルコース処理されたことを特徴とするグル
コース処理トルマリン含有キュプラ繊維を提供するもの
である。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明においては、粒子径が1.
0μm以下の微粒子のみから成り、かつ平均粒子径0.
5μm以下のトルマリン微粒子、セラミックス微粒子、
鉱物微粒子(以下トルマリン等微粒子という)を用いる
のが好ましい。そして、その含有量は、繊維に対して、
通常0.01〜3重量%の範囲で選ばれる。この含有量
が0.01重量%未満では全体の活性電子の放出量が減
少し、本発明の効果が十分に発揮されないおそれがある
し、3重量%を超えるとトルマリン等微粒子の凝集によ
り、活性電子の放出が阻害され、その量の割には効果の
向上がみられず、むしろ経済的に不利となる。特に、粒
子径0.8μm以下の粒子のみから成り、かつ平均粒子
径0.3μm以下のトルマリン等微粒子を、繊維に対し
て0.01〜1重量%の範囲で含有させることが、活性
電子の放出量及び経済性のバランスの面から望ましい。
このような平均粒子径0.3μm以下のトルマリン等微
粒子は、通常の乾式粉砕法では得ることが困難なため、
水砕法が用いられる。
【0011】本発明のトルマリン等微粒子含有キュプラ
繊維には、トルマリン以外にエレクトレット性強化のた
めに、所望により、他のセラミックスや鉱物を繊維に対
して、通常10重量%以下の割合で含有させてもよい。
他のセラミックスや鉱物としては、例えばアルミナ、ケ
イ酸を主体とするコージェライトやβ‐スポジュメン、
ジルコニア、ジルコン、マグネシア、チタン酸アルミニ
ウム、ファクサイトなどが挙げられる。また、焦電効果
を有するチタン酸アルミニウムを含有させることもでき
るし、さらに抗菌剤、防かび剤、防臭剤などを適宜添加
することもできる。
【0012】本発明においては、このようなトルマリン
等含有キュプラ繊維をグルコース処理することが必要で
ある。このグルコース処理は、該トルマリン等含有キュ
プラ繊維を、グルコースを好ましくは0.01〜1重量
%濃度で含有する水溶液中に、常温ないし80℃程度、
好ましくは30〜70℃の範囲の温度において、10〜
60分間程度浸せきすることにより行われる。上記グル
コース水溶液の濃度が0.01重量%未満では活性電子
の活性化向上効果が十分に発揮されないし、1重量%を
超えると濃度の割には該効果の向上が認められず、むし
ろ活性電子の活性度が低下する傾向がある。
【0013】本発明のグルコース処理トルマリン等含有
キュプラ繊維は、活性電子を放出して、生体細胞に賦活
効果を与えるとともに、人体及び生物の疲労酸化物を還
元除去することにより、医療用資材、健康用資材、環境
改善用資材などの材料として適している。また、トルマ
リンが放出する活性電子が、肌に作用し、マッサージ効
果を有するので、顔に貼り付け、顔の肌艶を美しく保っ
たフェイスマスク材料などとして有用である。さらに、
野菜、果物、肉、魚介類などの生鮮食品の鮮度保持用材
料としても有用である。
【0014】生鮮食品や花木類などの鮮度保持には、二
酸化炭素濃度、酸素濃度、水分、温度、圧力、光、植物
ホルモン及び含有する水の構造など、多くの要素が関係
している。本発明のキュプラ繊維を用いた鮮度保持用フ
ィルムにおいては、含有する無数のトルマリン等微粒子
によって、活性電子が放出されて、酸化、還元作用が行
われ、生鮮食品や花木類などの老化を防止し、生鮮食品
や花木類などの鮮度が保持される。
【0015】また、本発明のキュプラ繊維の鮮度保持用
フィルムは適度なガス透過性及び水蒸気透過性を有して
おり、生鮮食品や花木類などを包装又は被覆した場合、
水滴の発生を防止する効果、保湿効果を奏し、かつ、二
酸化炭素、酸素などのガスを適宜透過させるので、生鮮
食品や花木類などの鮮度保持効果も奏する。この鮮度保
持用フィルムにおける活性電子の放出量や活性度は、ト
ルマリン等の粒径と含有量及びグルコース処理状態とに
左右される。
【0016】本発明のキュプラ繊維における活性電子の
放出量及び活性度と鮮度保持との間には、フィルムから
の活性電子の放出量が多いか、活性度が高いと、生鮮食
品の鮮度保持期間が長くなるという関係が認められる。
この理由は、本発明のキュプラ繊維が生鮮食品内に存在
する水の構造を変化させて生鮮食品の鮮度を維持するこ
と、袋状のフィルム内及び生鮮食品内に存在し、酸化に
よる鮮度低下を促進するフリーラジカル状の酸素をトル
マリンから放出される活性電子が減少させること及び植
物の気孔を閉じたり、葉からの水分蒸散を防ぐ役割を果
している植物ホルモンのアブシジン酸に、トルマリンか
ら放出される活性電子が作用し、活性化することなどが
考えられる。
【0017】
【実施例】次に、本発明を実施例によりさらに詳細に説
明するが、本発明は、これらの例によってなんら限定さ
れるものではない。
【0018】実施例 (1)グルコース処理トルマリン含有キュプラ繊維の製
造 25重量%アンモニア水溶液1177gに塩基性硫酸銅
270gを添加して銅アンモニア水溶液を調製し、これ
に10重量%亜硫酸ナトリウム水溶液845gを添加し
た。この溶液に、平均重合度約700の木綿リンターを
湿式粉砕し、脱水して得られた含水リンター1022g
を投入し、さらに濃度調整用脱イオン水105gを添加
してかきまぜ、溶解した。次いで、10重量%水酸化ナ
トリウム水溶液117gを添加して、紡糸原液となるセ
ルロースの銅アンモニア錯体を含む水溶液(セルロース
含有量8.0重量%)を調製し、これに水砕法で得られ
た粒子径0.8μm以下で、かつ平均粒子径0.3μm
のトルマリン微粒子を、繊維に対して、0.5重量%の
割合で均一に混合した。このようにして得られたトルマ
リン微粒子(ファクサイト5重量%含有)を含有する紡
糸原液を、孔径0.08mm、孔数50の紡糸口金を使
用し、通常の流下緊張法により紡糸し、凝固再生して、
トルマリン微粒子含有キュプラ繊維を製造した。
【0019】次に、グルコース濃度が0.01重量%、
0.1重量%及び1重量%の3種のグルコース水溶液中
に、上記トルマリン微粒子含有キュプラ繊維を、それぞ
れ60℃にて40分間浸せきしたのち、遠心分離器で脱
水後、70℃で十分に乾燥して、それぞれ試料(A)、
(B)及び(C)を製造した。また比較のためにグルコ
ース処理をしないトルマリン微粒子含有キュプラ繊維
(D)を準備した。
【0020】(2)水の電気伝導度の変化の測定 前記(1)で得た各種グルコース処理トルマリン微粒子
含有キュプラ繊維及びグルコース処理をしていないトル
マリン微粒子含有キュプラ繊維上の活性電子を間接的に
測定する方法として、繊維を通過する空気を水に接触さ
せ、下記のようにして水の電気伝導度の変化を測定し
た。
【0021】図1は、活性電子の活性度を調べるための
実験装置の概要図であり、試料活性装置における試料活
性器2の内部に設けた試料装着部3に各試料を装着す
る。送風ポンプ1から試料活性器2に、脱二酸化炭素な
どの処理が施された清浄な空気を100ml/分の速度
で導入する。この際、試料装着部3の試料は、試料活性
器2に設けたセラミックスなどの発熱体4により、36
℃に保持する。この温度調節のために、試料活性器2に
は、温度計5と温度センサー6が装備されている。
【0022】試料装着部3を通過した空気は、ビーカー
9中に収容されている蒸留水10(恒温槽8により、2
1℃に保持され、21℃における電気伝導度1.7μS
/cm)の水面上に吹き付けられる。蒸留水10には白
金棒11が挿入されており、その電気伝導度の変化を、
電気伝導度計12(ヒューレットパッカード社製,プレ
シジョンLCRメーター4285A)で測定した。な
お、7は電源である。測定開始後、3時間経過するまで
の電気伝導度の変化量とグルコース水溶液濃度との関係
を図2にグラフ曲線A、B、C、Dとして示す。
【0023】図2から分かるように、粒子径0.8μm
以下でかつ平均粒子径0.3μmのトルマリン微粒子含
有キュプラ繊維の電気伝導度はグルコース処理を行うこ
とにより、グルコース水溶液濃度が0.1重量%(B)
がもっとも高く、0.01重量%(A)、1重量%
(C)の順位で低くなるが、グルコース処理を行わない
試料(D)よりも、いずれも高くなり、活性電子の活性
が向上していることを示している。
【0024】応用例1 ヒーター付医療用寝具 実施例で得られたグルコース処理トルマリン含有キュプ
ラ繊維(濃度0.1重量%グルコース水溶液で処理)を
使用した不織布を用い、この不織布層の下部にヒーター
を配設した基本的構造の本発明のヒーター付医療用寝具
(L)を作成した。また、通常の綿からなる不織布を用
いたこと以外は前記本発明のヒーター付医療用寝具と同
様構造の対照用寝具(M)を作製した。これら両寝具
(L、M)に横臥した被験者(31歳の健康な男性)の
脳波を脳波計により測定し、その脳波の変化を比較検討
して、どちらが生体細胞に作用して、精神の安定化、気
持ちのリラックス化をもたらすかを実験した。脳波導出
電極には、Ag−AgCl皿型電極(日本光電製)を用
い、国際10−20法に従い、頭皮上16か所に配置し
た。基準電極は両耳朶連結とした。各電極のインピーダ
ンスは10kΩ以下となるように、脳波電極用ペースト
(日本光電製Elefix)を用いて固定した。
【0025】被験者は、前記両寝具(L、M)に横臥
し、それぞれの寝具の使用前(イ)、15分使用後
(ロ)及び使用中止してから15分経過後(ハ)の脳波
をそれぞれ測定した。このように測定したデータは、脳
波計(日本光電製EEG−4400)にて増幅率10μ
V/mm、ハイカットフィルタ120Hz、時定数0.
3SECの条件下で抽出すると同時に、EEGマッピン
グシステム(日本光電製Neuromap)にてデジタ
ル変換し、光磁気ディスクに記録した。記録したデータ
に対し、off−lineでFFT処理を行い、パワー
スペクトルを算出し、各記録部位におけるα帯域(8〜
13Hz)のパワー値から、二次元等電位図(トポグラ
ム)を作成し、α帯域の脳波活動の頭皮上電位分布を観
察した。すなわち図3、図4に示すように、α帯域のパ
ワー値を、紫(aで示す)、青(bで示す)、白(cで
示す)、黄(dで示す)、茶(eで示す)、赤(fで示
す)の6段階に分け、最も低いパワー値紫から順次、最
も高いパワー値赤までを示した。この結果、図3に示す
ように、使用前(イ)に対して、本発明の寝具(L)を
15分間使用した場合(ロ)では、着用により後頭部よ
り中央部にかけてα帯域活動の上昇が認められ、使用後
15分経過後(ハ)でもその傾向は続いている。一方、
図4に示すように、対照用の寝具(M)を使用した場合
の後頭部のα帯域活動は、使用前(イ)に対して、対照
用の寝具(M)を15分間使用した場合(ロ)、及び着
用後15分経過後(ハ)は、使用前(イ)とほとんど変
わらなかった。以上の測定及び実験からも明らかなよう
に、本発明の寝具(L)によって、生体細胞に良好な賦
活効果を与えて気持ちをリラックスさせることが分か
る。
【0026】応用例2 フェイスマスク 実施例で得られたグルコース処理トルマリン含有キュプ
ラ繊維(濃度0.1重量%グルコース水溶液で処理)を
使用した不織布を用いてフェイスマスクを作製した。す
なわち、前記不織布を顔面に貼り付けるに適切な大きさ
に切断し、目と鼻と口の部分をくり抜いた形状としてフ
ェイスマスクを作製した。
【0027】20代の女性20名をパネラーとし、上記
フェイスマスクに化粧用乳液を付与して湿潤状態とした
ものを顔面に貼り付け、15分間放置し、その後取り外
す操作を毎日、朝、夕行うことを7日間続けて実施して
もらった。また、比較のため、グルコース処理トルマリ
ン含有キュプラ繊維の代わりに、トルマリンを含有せ
ず、かつグルコース処理をしていない通常の綿を用いた
以外は、前記と同様にしてテストを行った。これらの結
果を表1に示す。
【0028】
【表1】
【0029】表1から分かるように、グルコース処理ト
ルマリン含有キュプラ繊維のフェイスマスクの方が、前
記した通常の綿のフェイスマスクよりも、かなり肌艶を
良くするという効果を有している。この理由はトルマリ
ンの活性電子が直接的に皮膚に作用して、マッサージ効
果を有すること、また、活性電子が化粧用乳液中の薬効
効果を向上させるものと考えられる。
【0030】応用例3 鮮度保持用フィルム 実施例で得たグルコース処理トルマリン含有キュプラ繊
維製造用紡糸原液を回転式ドラム上にキャストして、厚
さ50μmのトルマリン含有フィルムを作成し、これを
0.01重量%濃度の60℃グルコース水溶液に40分
間浸したのち、70℃で充分乾燥して、サンプルフィル
ム(イ)を製造した。なお、サンプルフィルム中のトル
マリン微粒子は、粒径0.8μm以下で、平均粒径0.
3μmのものであり、その含有量は繊維に対して0.5
重量%である。
【0031】また、比較のために、トルマリン微粒子を
含有しない原料を用い、かつグルコース処理を行わずに
前記と同様にして厚さ50μmのサンプルフィルム
(ロ)を製造した。前記(イ)、(ロ)のフィルムから
成る容量300ml(10cm×10cm×3cm)の
袋体に、(a)青梅、(b)キュウリ及び(c)まぐろ
をそれぞれ入れ、経時的な鮮度の変化を以下のようにし
て調べ、その結果を表2に示した。
【0032】(a) 青梅の鮮度変化は、青梅10個
(約300g)をそれぞれ袋体に入れ、青梅が黄色にな
り始めるまでの日数を求めた。 (b) キュウリの鮮度変化は、キュウリ2個(約40
0g)をそれぞれ袋体に入れ、キュウリにカビが発生し
始めるまでの日数を求めた。 (c) まぐろの鮮度変化は、まぐろの切身5個(約3
00g)をそれぞれ袋体に入れて、冷蔵庫に入れ、変色
し始めるまでの日数を求めた。
【0033】
【表2】
【0034】(注) (イ)の向上率は、次式より算出した。 (イ)の向上率(%)=〔[(イ)−(ロ)]/
(ロ)〕×100
【0035】表2から、トルマリン微粒子を含有し、か
つ、グルコース処理したフィルム(イ)の袋体に入れた
生鮮食品の鮮度保持日数は、トルマリン微粒子を含ま
ず、かつ、グルコース処理しないフィルム(ロ)の袋体
にいれた生鮮食品の鮮度保持日数より大幅に延長される
ことが分かる。
【0036】
【発明の効果】本発明のグルコース処理トルマリン含有
キュプラ繊維は、放出される活性電子の活性が大幅に向
上するため、少ないトルマリン含有量にもかかわらず、
生体細胞を賦活し、精神の安定化、気持ちのリラックス
化をはかる効果に優れている。したがって、寝具等の医
療用具、健康衣料品などの材料として好適に用いられ、
また、人の顔に貼り付け、顔の肌艶を美しく保つフェイ
スマスク材料などとしても有用である。さらに、野菜、
果物、肉、魚介類などの生鮮食品の鮮度を長期間保持す
る包装用材料として有用である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 活性電子の活性度を調べるための実験装置の
概要図。
【図2】 グルコース処理トルマリン含有キュプラ繊維
におけるグルコース水溶液濃度と水の電気伝導度との関
係の例を示すグラフ。
【図3】 本発明の寝具(L)を使用した場合の頭皮上
電位分布図で、(イ)は使用前、(ロ)は15分使用
後、(ハ)は使用中止後15分経過後。
【図4】 対照用の寝具(M)を使用した場合の頭皮上
電位分布図で、(イ)は使用前、(ロ)は15分使用
後、(ハ)は使用中止後15分経過後。
【符号の説明】
1 送風ポンプ 2 試料活性器 3 試料装着部 4 発熱体 8 恒温槽 9 ビーカー 10 蒸留水 12 電気伝導計
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平10−121322(JP,A) 特開 平8−319475(JP,A) 特開 平9−188915(JP,A) 特開 平8−205968(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) D06M 13/00 - 13/535 D01F 2/04

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 セルロースの銅アンモニア錯体により均
    一分散されたトルマリン微粒子を含有し、かつグルコー
    ス処理されたことを特徴とするグルコース処理トルマリ
    ン含有キュプラ繊維。
  2. 【請求項2】 グルコース処理を、グルコース0.01
    〜1重量%を含有する水溶液を用いて行う請求項1記載
    のグルコース処理トルマリン含有キュプラ繊維。
  3. 【請求項3】 セルロースの銅アンモニア錯体により均
    一分散されたトルマリン微粒子及びエレクトレット性強
    化のためのセラミックス又は鉱物の微粒子を含有し、か
    つグルコース処理されたことを特徴とするグルコース処
    理トルマリン含有キュプラ繊維。
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