JPH09282510A

JPH09282510A - 硬貨選別装置

Info

Publication number: JPH09282510A
Application number: JP11565796A
Authority: JP
Inventors: Yuji Noguchi; 裕司野口
Original assignee: Toyo Communication Equipment Co Ltd
Current assignee: Toyo Communication Equipment Co Ltd
Priority date: 1996-04-12
Filing date: 1996-04-12
Publication date: 1997-10-31

Abstract

(57)【要約】【課題】本発明は、直径がほぼ等しい硬貨であっても
孔の有無によって硬貨を選別することにより、選別の精
度を格段に向上せしめることのできる硬貨選別装置を提
供することを目的とする。【解決手段】多種多量の硬貨の中から１枚ずつ硬貨を
取り出すために、垂直方向よりやや斜めに傾けて設けら
れる回転板と、この回転板で取り出された硬貨を搬送す
るチェーン状のゴンドラとを備え、このゴンドラに当該
ゴンドラが所定位置に達したときに突出して硬貨の中心
に設けられる孔を貫通し得るようにピンを設けて、硬貨
を乗せたゴンドラが所定位置に達したときにピンを突出
させ、孔の無い硬貨に対しては他のレール上に当該硬貨
を押出し、孔の有る硬貨に対しては突出したピンを当該
硬貨の孔を貫通させることにより押出すことなく搬送す
ることで、硬貨を孔の有無によって選別するようにした
ことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は自動入金機や自動硬
貨選別計数機等で用いられる硬貨選別装置に関するもの
であり、特に硬貨の選別の精度を大幅に向上せしめるこ
とを可能とした硬貨選別装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来、店舗等の現金を扱う業種にあって
は日々の出納の際に現金の残高等を確認する作業が生じ
る。このとき紙幣と共に硬貨の金額も確認しなければな
らない。硬貨は、１円、５円、１０円、５０円、１００
円、５００円の６種類があり、それぞれを正確に選別、
計数して、それぞれの金額を正確に求めることは繁雑で
あり、時間の掛かることから面倒でもあった。そのた
め、これらの硬貨を種類毎に選別し、計数する作業を自
動的に行う装置として自動硬貨選別計数機が知られる。
この自動硬貨選別計数機には、硬貨を自動的に選別する
ための硬貨選別装置が組み込まれている。この硬貨選別
装置の選別部の構成を図５を参照して簡単に説明する。
図５に示すように、選別部は硬貨の搬送路を形成する上
側壁７の下側端が階段状に段差を設けて形成され、搬送
路６との間の間隙８を上流側から下流側に向かって（図
５中、図面左側から右側に向かって）段階的に広がるよ
うに構成されている。また、この階段状の間隙８に対応
して、仕切り壁１４ａ，１４ｂ，…，１４ｆが搬送路６
の下側にそれぞれ設けられている。また、搬送ピン４
が、所定の間隔を設けて、上側壁７の奥（図６では図面
左側）から搬送路６上に突出しかつ上流から下流に向け
て所定の速度で移動するように構成されており、この搬
送ピン４により硬貨Ｃは搬送路６に沿って一枚づつ上流
側から下流に搬送される。

【０００３】次に、図５に示す選別部のＣ−Ｃ´におけ
る断面を示す図６を参照するに、搬送路６および上側壁
７は搬送方向に直交する方向にやや傾いて構成されてい
ることから、硬貨Ｃは上側壁７に寄り掛かるようにして
搬送路６上を搬送ピン４により搬送されることになる
（図６（ａ）参照）。このようにして搬送路６に沿って
搬送されてきた硬貨Ｃは、上側壁７の階段状の段差部分
において、この上側壁７の壁の高さに満たない直径の硬
貨Ｃは図６（ｂ）に示すように間隙８間により倒れ込
む。そのため硬貨Ｃの下側が搬送路６から外れ、この搬
送路６から下側の仕切り壁１４でそれぞれ仕切られた収
納部に、硬貨Ｃの大きさ（直径）の小さい順に落下す
る。これにより硬貨を硬貨の外径の大きさにより選別し
得るように構成されていた。しかしながら、図７に示す
補助貨幣規格一覧からも明らかなように、１００円硬貨
の直径の規格は２２．６ｍｍであり、５円硬貨の直径の
規格の２２．０ｍｍと、わずか０．６ｍｍの差しかな
い。そのため１００円硬貨が、摩擦等の経年変化により
磨耗すると、両者の差がさらに小さくなってしまい、誤
選別が発生する恐れが生じる。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】本発明は上記した如き
従来の硬貨選別装置が有する課題を解決するためになさ
れたものであって、直径がほぼ等しい硬貨であっても孔
の有無によって硬貨を選別することにより、選別の精度
を格段に向上せしめることのできる硬貨選別装置を提供
することを目的とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに本願第１の発明においては、供給される複数種類の
硬貨を搬送する搬送手段と、この搬送手段で搬送される
前記硬貨を当該硬貨の中心に設けられる孔の有無によっ
てその種類毎に選別する選別手段とを具備することを特
徴とする。これにより、硬貨の種類を硬貨に設けられた
孔の有無により選別することができるようになり、硬貨
の直径が磨耗等により変化した硬貨であっても確実に選
別することができ、その選別精度が向上する。

【０００６】また、本願第２の発明は、供給される複数
種類の硬貨を搬送する搬送手段と、前記硬貨の中心に設
けられる孔を貫通し得るようにピンを設け、このピンを
前記搬送手段で硬貨が搬送されるときに突出させて、孔
の有る硬貨に対してはピンを孔に貫通させ、孔の無い硬
貨に対してはピンにより当該硬貨を押出すことで硬貨の
孔の有無によって硬貨を選別する選別手段とを具備する
ことを特徴とする。すなわち、ピンにより孔の無い硬貨
を他の搬送路に押出すことにより、孔の無い硬貨と孔の
ある硬貨とを分離した後に確実にそれぞれの中で硬貨を
選別することができる。

【０００７】また、本願第３の発明は、多種多量の硬貨
の中から１枚ずつ硬貨を取り出すために、垂直方向より
やや斜めに傾けて設けられる回転板と、この回転板で取
り出された硬貨を搬送するチェーン状のゴンドラとを備
えた硬貨選別装置において、前記ゴンドラに当該ゴンド
ラが所定位置に達したときに突出して硬貨の中心に設け
られる孔を貫通し得るようにピンを設けて、硬貨を乗せ
たゴンドラが所定位置に達したときにピンを突出させ、
孔の無い硬貨に対しては他のレール上、例えば一段下が
った隣のレール上に当該硬貨を押出し他の搬送路におい
て、さらに選別を行なう。一方、孔の有る硬貨に対して
は突出したピンを当該硬貨の孔を貫通させることにより
押出すことなく元の搬送路上を搬送し、さらに選別を行
うようにする。これにより、硬貨の外径の近接した硬貨
を孔の有無によってまず選別し、さらに硬貨の外径で選
別するようにしたことで選別精度を格段に高める。本発
明の１つの好ましい実施例においては、前記所定位置に
おいては前記ゴンドラを進行方向に対して上方に傾けて
ゴンドラ内の硬貨の位置を固定するようにする。

【０００８】

【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明に係
る実施形態の一例を説明する。まず、図１および図２を
参照してに本発明に係る硬貨自動選別装置の選別部の構
成を説明する。なお、図２は図１に示す硬貨選別装置の
Ａ−Ａ´における断面を示す図である。図１において、
回転円盤１は、その外周部分に後述する無端チェーン状
の搬送体３に所定間隔で設けられる搬送ピン４を突出さ
せるための切り欠き部１ａが所定間隔で設けられてい
る。また回転円盤１は、図示しない回転駆動源と連動し
て図中に示す矢印方向に回転駆動するように構成されて
おり、前記切り欠き部１ａを搬送体３の搬送ピン４に掛
合させて該搬送体３を駆動すると共に、図２に示す硬貨
収納部９に収納される多種多量の硬貨から一枚づつ硬貨
Ｃを取り出す。また、回転円盤１には、中心を同じくす
る支持円盤２が固設されており、回転円盤１に連動して
回転する。さらに回転円盤１および搬送体３等が垂直方
向よりやや斜め（図２において左方向）に傾けられてい
る。このような構成を採ることにより硬貨Ｃは回転円盤
１、搬送ピン４および支持円盤２により保持され硬貨収
納部９から上方の搬送路６に、硬貨Ｃが落下することな
く搬送される。

【０００９】次に、搬送体３の構成について説明する。
前述したように、搬送体３には所定間隔で設けられる搬
送ピン４によりゴンドラが形成される。また、この搬送
体３には搬送ピン４から所定距離だけ離間した位置に突
出ピン５が設けられる。この突出ピン５は、図２に示す
ように、コイルバネ５ａが常態で伸長した状態で嵌装さ
れており、これによりコイルバネ５ａの先端は通常は搬
送体３の表面に突出していない。一方、搬送路６の裏面
側には、図３に示すように突出ピンガイド１１が離間し
て形成されている。この突出ピンガイド１１は所定位置
部分（図中、１１ｂ〜１１ｃ〜１１ｄ）でその離間距離
を狭くしている。そのため、突出ピン５は、この所定位
置部分の突出ピンガイド１１ｂに至ると徐々にその頭部
が突出ピンガイド１１ｂに押圧され、先端部が搬送体３
の表面に徐々に突出し、突出ピンガイド１１ｃではその
長さの半分以上を突出させることになる。

【００１０】次に、本実施形態における動作を硬貨の搬
送にしたがって説明する。まず、図１および図２を参照
するに、硬貨収納部９に各種多量の硬貨Ｃが投入され
る。電源が投入され回転円盤１が回転駆動を開始する
と、この回転円盤１に従動して搬送体３も搬送駆動を開
始する。硬貨収納部９では硬貨Ｃが順次、１枚づつ回転
円盤１の外周に突出する搬送ピン４によりゴンドラに載
置され、上昇、搬送される。硬貨Ｃは回転円盤１の回転
により回転円盤１の上方、搬送路６に近傍に到達したと
き、支持円盤２の外周部分により保持され搬送路６へと
移送される。搬送路６は下流側に向けて昇り緩斜面とな
るように形成されていることから、硬貨Ｃは各ゴンドラ
の中で重力により位置が固定された状態で、搬送ピン４
で後ろ側を押されるようにして下流側に向けて搬送され
ていく。

【００１１】次に、図３を参照するに、前述したように
各ゴンドラの裏面側には、孔の開いていない硬貨Ｃ_F を
押し出すためのコイルバネ５ａ付きの突出ピン５が取り
付けられている。具体的には、この突出ピン５は、５円
硬貨と５０円硬貨がゴンドラの中で位置が固定されてい
るときに、５円硬貨と５０円硬貨のどちらの孔も突出ピ
ン５が貫通できるように、例えば搬送路６面から１１．
５ｍｍの高さとなるように取り付けられる。また突出ピ
ン５の直径も前記位置において、どちらの硬貨Ｃの孔も
貫通できるくらいの太さとなるようにする。これによ
り、突出ピン５が、確実に硬貨（孔有り）Ｃ_H 孔を貫通
して、この硬貨Ｃ_H を誤って押し出されることは無い。

【００１２】続いて、図３および図４を参照するに、硬
貨Ｃが搬送路６の裏面側の突出ピンガイド１１ｂの位置
に至ると突出ピン５の頭部が徐々に突出ピンガイド１１
ｂに押圧され、突出ピン５の先端部が搬送体３の表面に
徐々に突出し、突出ピンガイド１１ｃではその長さの半
分以上を突出させることになる。ここで、ゴンドラに孔
の開いていない硬貨Ｃ_F が載置されている場合を想定す
ると、突出ピン５の先端部は硬貨（孔無し）Ｃ_F の表面
を側壁１３方向に押圧し、最後にはこの硬貨（孔無し）
Ｃ_F を一段下がった隣のレール、すなわち無孔硬貨搬送
路１２上に押し出してしまう（図４（ｂ）を参照）。し
かしながら、硬貨（孔無し）Ｃ_F は無孔硬貨搬送路１２
上にあっても、搬送ピン４の先端近傍部分は硬貨Ｃ_F の
後ろ側に届いていることから、引き続いて無孔硬貨搬送
路１２上を側壁１３に寄り掛かりながら同様に搬送され
ることになる。

【００１３】一方、硬貨（孔有り）Ｃ_H の場合には、突
出ピンガイド１１ｂ，１１ｃで突出した突出ピン５の先
端部は硬貨Ｃ_H の孔に貫通してしまい、硬貨Ｃ_H を押し
出すことは無い。そして突出ピンガイド１１ｄ，１１ｅ
の位置に至ると徐々に突出ピン５はそのコイルバネ５ａ
の付勢により、硬貨Ｃ_H の孔から抜き出て、その先端部
分を搬送体３の表面から突出させない状態にまで戻る。
このようにして、孔の有無によってまず選別された硬貨
Ｃは、それぞれ従来方法と同様の金種別に選別される装
置へ搬送され、そこでさらに硬貨の外径で選別がなされ
る。

【００１４】この様な方式を用いることによって、外径
寸法が近接している５円硬貨と１００円硬貨を確実に選
別することが可能となる。また、上述してきたように、
本実施形態においては突出ピンを用いて、硬貨の選別を
行うようにしたことから、硬貨の経年変化による汚れや
磨耗に影響されることなく、簡易な構成でありながら確
実に硬貨の孔の有無による選別を行うことができる。な
お、本実施形態では回転円盤１を用いた場合を説明した
が、本発明はこれに限定されるものではなく、例えばコ
インホッパー等で硬貨を１枚ずつ分離して、ゴンドラに
乗せて選別するようにしてもよい。

【００１５】

【発明の効果】本発明は以上説明したように、請求項１
では搬送手段で搬送される複数種類の硬貨を硬貨の中心
に設けられる孔の有無によって選別するので、外径寸法
の近接する硬貨をまず分離することができ、これにより
硬貨の経年による磨耗等に影響されない選別を簡易の構
成で精度良く行うことができるという著しい効果を発揮
する。また請求項２では、孔の有無によって硬貨を選別
するために、硬貨の中心に設けられる孔を貫通し得るよ
うにピンを設け、このピンを搬送途上で突出させて、孔
の有る硬貨に対してはピンを孔に貫通させ、孔の無い硬
貨に対してはピンにより当該硬貨を押出し硬貨を選別す
るようにしたので、簡易な構成でありながら確実に硬貨
をその孔の有無により選別することができ高い信頼性を
得ることができるといった効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明に係る硬貨選別装置の要部の構成を示す
正面図である。

【図２】図１に示す硬貨選別装置のＡ−Ａ´における断
面を示す図である。

【図３】図１に示す硬貨選別装置を要部の構成を示す平
面図である。

【図４】（ａ）及び（ｂ）は図３に示す硬貨選別装置の
Ｂ−Ｂ´における断面を示す図である。

【図５】従来の硬貨選別装置の選別部を示す図である。

【図６】（ａ）及び（ｂ）は図５に示す選別部のＣ−Ｃ
´における断面を示す図である。

【図７】補助貨幣規格を一覧にて示す図である。

【符号の説明】

１回転円盤、１ａ切り欠き部、２支持円盤、３
搬送体、４搬送ピン、５突出ピン、５ａコイルバ
ネ、６搬送路、７上側壁、８間隙、９硬貨収納
部、１１突出ピンガイド、１２無孔硬貨搬送路、１
３側壁、１４仕切り壁、Ｃ硬貨、Ｃ_H 硬貨（孔有
り）、Ｃ_F 硬貨（孔無し）。

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】供給される複数種類の硬貨を搬送する搬
送手段と、この搬送手段で搬送される前記硬貨を当該硬
貨の中心に設けられる孔の有無によってその種類毎に選
別する選別手段とを具備することを特徴とする硬貨選別
装置。
【請求項２】供給される複数種類の硬貨を搬送する搬
送手段と、前記硬貨の中心に設けられる孔を貫通し得るようにピン
を設け、このピンを前記搬送手段で硬貨が搬送されると
きに突出させて、孔の有る硬貨に対してはピンを孔に貫
通させ、孔の無い硬貨に対してはピンにより当該硬貨を
押出すことで硬貨の孔の有無によって硬貨を選別する選
別手段と、を具備することを特徴とする硬貨選別装置。
【請求項３】多種多量の硬貨の中から１枚ずつ硬貨を
取り出すために、垂直方向よりやや斜めに傾けて設けら
れる回転板と、この回転板で取り出された硬貨を搬送す
るチェーン状のゴンドラとを備えた硬貨選別装置におい
て、前記ゴンドラに当該ゴンドラが所定位置に達したときに
突出して硬貨の中心に設けられる孔を貫通し得るように
ピンを設け、硬貨を乗せたゴンドラが所定位置に達した
ときに当該ピンを突出させ、孔の無い硬貨に対しては他
のレール上に当該硬貨を押出し、孔の有る硬貨に対して
は突出したピンを当該硬貨の孔を貫通させることにより
押出すことなく搬送することで、硬貨を孔の有無によっ
て選別するようにしたことを特徴とする硬貨選別装置。
【請求項４】前記所定位置においては前記ゴンドラは
進行方向に対して上方に傾いてゴンドラ内の硬貨の位置
を固定するようにしたことを特徴とする請求項３に記載
の硬貨選別装置。
【請求項５】前記孔の有無によって、硬貨を選別した
後、硬貨の大きさにより選別を行うことを特徴とする請
求項１、２、３、又は４記載の硬貨選別装置。