JPH0928238A - 中通し釣竿 - Google Patents
中通し釣竿Info
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- JPH0928238A JPH0928238A JP21001095A JP21001095A JPH0928238A JP H0928238 A JPH0928238 A JP H0928238A JP 21001095 A JP21001095 A JP 21001095A JP 21001095 A JP21001095 A JP 21001095A JP H0928238 A JPH0928238 A JP H0928238A
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Classifications
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A01—AGRICULTURE; FORESTRY; ANIMAL HUSBANDRY; HUNTING; TRAPPING; FISHING
- A01K—ANIMAL HUSBANDRY; AVICULTURE; APICULTURE; PISCICULTURE; FISHING; REARING OR BREEDING ANIMALS, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; NEW BREEDS OF ANIMALS
- A01K87/00—Fishing rods
- A01K87/002—Fishing rods with the line passing through the hollow rod
- A01K87/005—Fishing rods with the line passing through the hollow rod comprising internal line guides
Landscapes
- Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
- Environmental Sciences (AREA)
- Marine Sciences & Fisheries (AREA)
- Animal Husbandry (AREA)
- Biodiversity & Conservation Biology (AREA)
- Fishing Rods (AREA)
- Laminated Bodies (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 竿調子の阻害を防止でき、釣糸の挿通抵抗が
小さくて挿通が安定し、耐久性のある中通し釣竿を提供
する。 【解決手段】 合成樹脂をマトリックスとして高強度繊
維によって強化された竿管10の内面、又は該竿管内に
挿入配設される筒体の内面に長手方向に亘って複数箇所
に配設され、フッ素樹脂14Mをマトリックスとして形
成され、内方に突出している釣糸ガイド14を前記竿管
10又は筒体の内面に一体化させるよう構成する。
小さくて挿通が安定し、耐久性のある中通し釣竿を提供
する。 【解決手段】 合成樹脂をマトリックスとして高強度繊
維によって強化された竿管10の内面、又は該竿管内に
挿入配設される筒体の内面に長手方向に亘って複数箇所
に配設され、フッ素樹脂14Mをマトリックスとして形
成され、内方に突出している釣糸ガイド14を前記竿管
10又は筒体の内面に一体化させるよう構成する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は内側に突出した釣糸
ガイドを有する中通し釣竿に関する。
ガイドを有する中通し釣竿に関する。
【0002】
【従来の技術】釣糸の挿通抵抗を低減させてより遠く
に、また所望のポイントに正確に投擲したり、更には釣
糸を軽快に巻取ったりするために、竿管内部に突出した
セラミックス等の硬質釣糸ガイドを設けた中通し釣竿が
知られている。この他、螺旋状釣糸ガイドを別に形成
し、挿脱可能に竿管内部に配設するものが特開平1−3
04836号公報に開示されており、また、竿管内面に
撥水性を付与して水滴による釣糸の付着を防止すると共
に、摩擦抵抗の低減により釣糸抵抗を低減させる構造が
特開平5−268858号公報に開示されている。
に、また所望のポイントに正確に投擲したり、更には釣
糸を軽快に巻取ったりするために、竿管内部に突出した
セラミックス等の硬質釣糸ガイドを設けた中通し釣竿が
知られている。この他、螺旋状釣糸ガイドを別に形成
し、挿脱可能に竿管内部に配設するものが特開平1−3
04836号公報に開示されており、また、竿管内面に
撥水性を付与して水滴による釣糸の付着を防止すると共
に、摩擦抵抗の低減により釣糸抵抗を低減させる構造が
特開平5−268858号公報に開示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】然しながら、硬質釣糸
ガイドを竿管内に数多く設けては釣竿の撓み特性に影響
し、釣竿の調子を阻害する。そこで比較的軟質な材料で
釣糸ガイドを形成することが課題となる。また前者公報
では、螺旋状釣糸ガイドと竿管が一体化されていないた
め、釣糸案内が不安定になり易い。後者公報では、撥水
性を有して水滴を弾き、釣糸付着が防止され、また摩擦
抵抗が小さいが、フッ素樹脂粒子等は層状に混在形成さ
れているため薄く、釣糸の挿通によって摩耗すれば直ぐ
に竿管内面が露出してしまい、長期間の使用ができない
という耐久性に乏しい課題がある。
ガイドを竿管内に数多く設けては釣竿の撓み特性に影響
し、釣竿の調子を阻害する。そこで比較的軟質な材料で
釣糸ガイドを形成することが課題となる。また前者公報
では、螺旋状釣糸ガイドと竿管が一体化されていないた
め、釣糸案内が不安定になり易い。後者公報では、撥水
性を有して水滴を弾き、釣糸付着が防止され、また摩擦
抵抗が小さいが、フッ素樹脂粒子等は層状に混在形成さ
れているため薄く、釣糸の挿通によって摩耗すれば直ぐ
に竿管内面が露出してしまい、長期間の使用ができない
という耐久性に乏しい課題がある。
【0004】依って本発明は、竿調子の阻害を防止で
き、釣糸の挿通抵抗が小さくて挿通が安定し、耐久性の
ある中通し釣竿の提供を目的とする。
き、釣糸の挿通抵抗が小さくて挿通が安定し、耐久性の
ある中通し釣竿の提供を目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的に鑑みて本発明
は、合成樹脂をマトリックスとして高強度繊維によって
強化された竿管の内面、又は該竿管内に挿入配設される
筒体の内面に長手方向に亘って複数箇所に配設され、フ
ッ素樹脂をマトリックスとして形成され、内方に突出し
ている釣糸ガイドを前記竿管又は筒体の内面に一体化さ
せていることを特徴とする中通し釣竿を提供する。
は、合成樹脂をマトリックスとして高強度繊維によって
強化された竿管の内面、又は該竿管内に挿入配設される
筒体の内面に長手方向に亘って複数箇所に配設され、フ
ッ素樹脂をマトリックスとして形成され、内方に突出し
ている釣糸ガイドを前記竿管又は筒体の内面に一体化さ
せていることを特徴とする中通し釣竿を提供する。
【0006】フッ素樹脂をマトリックスとする釣糸ガイ
ドであるため、釣竿調子の阻害が防止できる。また、竿
管や筒体に一体化されているため、釣糸案内が安定す
る。フッ素樹脂をマトリックスとする釣糸ガイドは内方
に突出しているため、釣糸は竿管の内面又は該竿管内に
挿入配設される筒体の内面に接触することが防止される
と共に、フッ素樹脂は摩擦抵抗も小さいので釣糸の挿通
抵抗が低減する上、フッ素樹脂は撥水性を有するため水
滴を弾き、釣糸の付着が防止され、更に釣糸の挿通抵抗
が低減される。
ドであるため、釣竿調子の阻害が防止できる。また、竿
管や筒体に一体化されているため、釣糸案内が安定す
る。フッ素樹脂をマトリックスとする釣糸ガイドは内方
に突出しているため、釣糸は竿管の内面又は該竿管内に
挿入配設される筒体の内面に接触することが防止される
と共に、フッ素樹脂は摩擦抵抗も小さいので釣糸の挿通
抵抗が低減する上、フッ素樹脂は撥水性を有するため水
滴を弾き、釣糸の付着が防止され、更に釣糸の挿通抵抗
が低減される。
【0007】釣糸ガイドは長手方向の複数箇所に配設さ
せているため、釣糸が複数箇所に接触しつつ挿通するた
め挿通時の接触力が分散し、夫々の位置のガイド部の摩
耗する程度が低減でき、また、内方に突出している形状
のため、膜状の場合に比較してその厚さを厚くでき、摩
耗に耐えることができ、耐久性が向上する。
せているため、釣糸が複数箇所に接触しつつ挿通するた
め挿通時の接触力が分散し、夫々の位置のガイド部の摩
耗する程度が低減でき、また、内方に突出している形状
のため、膜状の場合に比較してその厚さを厚くでき、摩
耗に耐えることができ、耐久性が向上する。
【0008】釣糸ガイドとしては、螺旋状ガイドの他、
個別の環状ガイド又は半環状ガイド等を長手方向に複数
個配設してもよい。長手方向に亘って複数箇所に配設と
は、螺旋状釣糸ガイドの場合はそのまま満足しており、
他の環状ガイド等ではこれらを複数個配設することを意
味する。フッ素樹脂をマトリックスとする釣糸ガイドは
竿管や筒体と一体化させるための接着層や粘着層を介在
させてもよい。更にはフッ素樹脂をマトリックスとする
中に、セラミックスやカーボン等の粒子等を混入させて
耐久性の向上を図ってもよい。
個別の環状ガイド又は半環状ガイド等を長手方向に複数
個配設してもよい。長手方向に亘って複数箇所に配設と
は、螺旋状釣糸ガイドの場合はそのまま満足しており、
他の環状ガイド等ではこれらを複数個配設することを意
味する。フッ素樹脂をマトリックスとする釣糸ガイドは
竿管や筒体と一体化させるための接着層や粘着層を介在
させてもよい。更にはフッ素樹脂をマトリックスとする
中に、セラミックスやカーボン等の粒子等を混入させて
耐久性の向上を図ってもよい。
【0009】
【発明の実施の形態】以下本発明を添付図面に示す実施
の形態例に基づき、更に詳細に説明する。図1は本発明
に係る第1実施形態例の中通し釣竿を構成する中竿等の
一竿管10の縦断面図を示す。エポキシ樹脂等の合成樹
脂をマトリックスとしてカーボン繊維等の高強度繊維に
よって強化された繊維強化合成樹脂製の竿管10の内面
には、螺旋状の釣糸ガイド14が一体化されている。本
発明では釣糸ガイド14は螺旋状でなくてもよく、単一
の環状や半還状釣糸ガイドを竿管10の長手方向に複数
個配設してもよい。また、竿管そのものの内面に一体化
させるのではなく、竿管内に挿入配設される筒体の内面
に一体化させ、この筒体をカートリッジのように扱って
竿管10の中に挿入する方式の釣竿であってもよい。
の形態例に基づき、更に詳細に説明する。図1は本発明
に係る第1実施形態例の中通し釣竿を構成する中竿等の
一竿管10の縦断面図を示す。エポキシ樹脂等の合成樹
脂をマトリックスとしてカーボン繊維等の高強度繊維に
よって強化された繊維強化合成樹脂製の竿管10の内面
には、螺旋状の釣糸ガイド14が一体化されている。本
発明では釣糸ガイド14は螺旋状でなくてもよく、単一
の環状や半還状釣糸ガイドを竿管10の長手方向に複数
個配設してもよい。また、竿管そのものの内面に一体化
させるのではなく、竿管内に挿入配設される筒体の内面
に一体化させ、この筒体をカートリッジのように扱って
竿管10の中に挿入する方式の釣竿であってもよい。
【0010】B部の拡大図を図2に示す。釣糸ガイド1
4はマトリックス14Mとしてフッ素樹脂を使用してお
り、その中に釣糸ガイド14の耐久性を向上させるため
に、混合物14Gとして各種粒子や繊維状部材を混在さ
せている。また、繊維強化合成樹脂製竿管の内面にはフ
ッ素樹脂を一体化させ難いために、ここでは接着層12
を介在させている。この接着層12は、図2の実線で示
すように釣糸ガイド14と完全に分れた層状に形成する
場合の他、2点鎖線12’で示しているように釣糸ガイ
ド14を埋め込むように形成することもできる。このよ
うに埋め込む場合は、接着剤や粘着剤の接着力や粘着力
が小さくても釣糸ガイドの保持が容易である。マトリッ
クスとしてのフッ素樹脂は釣糸ガイド14の50%(体
積率)以上を占有させており、残りは上記混在物であ
る。ガラス粒子、カーボン粒子、セラミックス粒子、金
属粒子、或いはこれらの繊維状物が使用される。
4はマトリックス14Mとしてフッ素樹脂を使用してお
り、その中に釣糸ガイド14の耐久性を向上させるため
に、混合物14Gとして各種粒子や繊維状部材を混在さ
せている。また、繊維強化合成樹脂製竿管の内面にはフ
ッ素樹脂を一体化させ難いために、ここでは接着層12
を介在させている。この接着層12は、図2の実線で示
すように釣糸ガイド14と完全に分れた層状に形成する
場合の他、2点鎖線12’で示しているように釣糸ガイ
ド14を埋め込むように形成することもできる。このよ
うに埋め込む場合は、接着剤や粘着剤の接着力や粘着力
が小さくても釣糸ガイドの保持が容易である。マトリッ
クスとしてのフッ素樹脂は釣糸ガイド14の50%(体
積率)以上を占有させており、残りは上記混在物であ
る。ガラス粒子、カーボン粒子、セラミックス粒子、金
属粒子、或いはこれらの繊維状物が使用される。
【0011】このようにフッ素樹脂をマトリックスとす
ることによって、他のマトリックス中にフッ素樹脂粒子
を混在させた釣糸ガイドの場合よりもフッ素樹脂量を相
当に多く設定でき(粒子等を混在させる場合には、マト
リックスの量を多くしなければ、釣糸で擦られて混在粒
子が剥がれる等の不具合が生じ易い)、それだけ撥水性
や摩擦を小さくできる。また、表面が釣糸によって摩耗
させられた場合にもマトリックスのフッ素樹脂が充分に
露出し、フッ素樹脂粒子を混在させた場合よりもフッ素
樹脂面積が大きくなり、釣糸ガイドとしての性能が永く
保証される。
ることによって、他のマトリックス中にフッ素樹脂粒子
を混在させた釣糸ガイドの場合よりもフッ素樹脂量を相
当に多く設定でき(粒子等を混在させる場合には、マト
リックスの量を多くしなければ、釣糸で擦られて混在粒
子が剥がれる等の不具合が生じ易い)、それだけ撥水性
や摩擦を小さくできる。また、表面が釣糸によって摩耗
させられた場合にもマトリックスのフッ素樹脂が充分に
露出し、フッ素樹脂粒子を混在させた場合よりもフッ素
樹脂面積が大きくなり、釣糸ガイドとしての性能が永く
保証される。
【0012】接着層12としては接着剤や粘着剤が使用
され、合成樹脂としてエポキシ樹脂を使用した竿管10
に対しては、エポキシ系、ポリウレタン系等の熱硬化性
材料が竿管の加熱成形に伴なって硬化するため適し、ア
クリル系(透明性有する)、塩化ビニル系等の熱可塑性
樹脂材料や、その他エラストマー系や天然材料でもよ
い。
され、合成樹脂としてエポキシ樹脂を使用した竿管10
に対しては、エポキシ系、ポリウレタン系等の熱硬化性
材料が竿管の加熱成形に伴なって硬化するため適し、ア
クリル系(透明性有する)、塩化ビニル系等の熱可塑性
樹脂材料や、その他エラストマー系や天然材料でもよ
い。
【0013】竿管10が前細状の場合には、前細状の芯
金にフッ素樹脂をマトリックスとする釣糸ガイドの元と
なる一定幅の紐条体(或いは図3におけるテープ状介在
部材18)を巻回する作業の容易さ、即ち、紐条体を巻
回する芯金やテープ状介在部材18との隙間を防止する
ような巻回作業の容易さから、一体化させる釣糸ガイド
14の傾斜角度θ1,θ2は後部角度θ1よりも前部角
度θ2の方を大きく設定する。また、同様の理由でピッ
チも前部のピッチL2を後部のピッチL1よりも長くす
る。
金にフッ素樹脂をマトリックスとする釣糸ガイドの元と
なる一定幅の紐条体(或いは図3におけるテープ状介在
部材18)を巻回する作業の容易さ、即ち、紐条体を巻
回する芯金やテープ状介在部材18との隙間を防止する
ような巻回作業の容易さから、一体化させる釣糸ガイド
14の傾斜角度θ1,θ2は後部角度θ1よりも前部角
度θ2の方を大きく設定する。また、同様の理由でピッ
チも前部のピッチL2を後部のピッチL1よりも長くす
る。
【0014】釣糸ガイドの一体化された竿管を使用した
釣竿では、管内径は前方部が細いため、釣糸は挿通時に
前方部程管内面に接触し易い。従って、釣糸ガイド14
は釣竿の前方部程、また各竿管毎にもその前方部程、釣
糸の挿通方向に近い傾斜角度で配設されていると挿通抵
抗が小さくなり、好ましい。ピッチは前方部程長くす
る。一般にピッチは3〜30mm程度が好ましい。釣糸
ガイド14の接着層12を含む高さHは通常0.2〜
0.6mm程度に設定するのが好ましいが、内径の大き
な部分では1mm程度の場合もあり得る。釣糸ガイド1
4を螺旋状に形成する場合には、1条とは限らず、2条
以上に設定してもよい。
釣竿では、管内径は前方部が細いため、釣糸は挿通時に
前方部程管内面に接触し易い。従って、釣糸ガイド14
は釣竿の前方部程、また各竿管毎にもその前方部程、釣
糸の挿通方向に近い傾斜角度で配設されていると挿通抵
抗が小さくなり、好ましい。ピッチは前方部程長くす
る。一般にピッチは3〜30mm程度が好ましい。釣糸
ガイド14の接着層12を含む高さHは通常0.2〜
0.6mm程度に設定するのが好ましいが、内径の大き
な部分では1mm程度の場合もあり得る。釣糸ガイド1
4を螺旋状に形成する場合には、1条とは限らず、2条
以上に設定してもよい。
【0015】図3はフッ素樹脂をマトリックスとする釣
糸ガイドの場合に限らないが、竿管の内方に突出した釣
糸ガイドの竿管との一体成形の一過程を示す。幅方向の
中央に凹溝20を形成したテープ状介在部材18を芯金
16に巻回する。この後、凹溝20に沿ってフッ素樹脂
をマトリックスとする釣糸ガイド形成用の紐条体(図4
の14’)を巻回する。或いは、予め釣糸ガイド形成用
の紐条体をテープ状介在部材18の凹溝20に沿わせて
おき、芯金16に一度に巻回してもよい。この後か、或
いは予めこの釣糸ガイド形成用の紐条体の外側(竿管1
0の内面に一体化される側)に上述の接着層用の材料層
を設けておく。その後、繊維強化樹脂プリプレグ等を巻
回し、常法に従って加熱成形する。
糸ガイドの場合に限らないが、竿管の内方に突出した釣
糸ガイドの竿管との一体成形の一過程を示す。幅方向の
中央に凹溝20を形成したテープ状介在部材18を芯金
16に巻回する。この後、凹溝20に沿ってフッ素樹脂
をマトリックスとする釣糸ガイド形成用の紐条体(図4
の14’)を巻回する。或いは、予め釣糸ガイド形成用
の紐条体をテープ状介在部材18の凹溝20に沿わせて
おき、芯金16に一度に巻回してもよい。この後か、或
いは予めこの釣糸ガイド形成用の紐条体の外側(竿管1
0の内面に一体化される側)に上述の接着層用の材料層
を設けておく。その後、繊維強化樹脂プリプレグ等を巻
回し、常法に従って加熱成形する。
【0016】接着層用の材料はこの加熱処理中に溶融し
て竿管10と釣糸ガイド14を一体化させることができ
る。然しながら、竿管内に挿入配設される筒体の材料は
各種可能であり、この材料によっては釣糸ガイドとその
筒体との間に接着層が不要な場合もある。
て竿管10と釣糸ガイド14を一体化させることができ
る。然しながら、竿管内に挿入配設される筒体の材料は
各種可能であり、この材料によっては釣糸ガイドとその
筒体との間に接着層が不要な場合もある。
【0017】図4はこの図3の方法によって釣竿を製造
する作業の他の過程であって、プリプレグ10’を巻回
した状態の部分縦断面図である。テープ状介在部材18
の凹溝20内には釣糸ガイド形成用の紐条体14’が配
設されており、この図4の状態の後、緊締テープ等によ
って加圧しつつ加熱成形する。この場合に、凹溝20の
周壁と紐条体14’との間に隙間があれば、そこにプリ
プレグ10’からエポキシ樹脂等の合成樹脂が流れ込
む。この結果、成形された竿管内面の釣糸ガイド14に
はバリが生じており、釣糸挿通の際に釣糸に傷を付けた
り、また挿通抵抗が大きくなる。
する作業の他の過程であって、プリプレグ10’を巻回
した状態の部分縦断面図である。テープ状介在部材18
の凹溝20内には釣糸ガイド形成用の紐条体14’が配
設されており、この図4の状態の後、緊締テープ等によ
って加圧しつつ加熱成形する。この場合に、凹溝20の
周壁と紐条体14’との間に隙間があれば、そこにプリ
プレグ10’からエポキシ樹脂等の合成樹脂が流れ込
む。この結果、成形された竿管内面の釣糸ガイド14に
はバリが生じており、釣糸挿通の際に釣糸に傷を付けた
り、また挿通抵抗が大きくなる。
【0018】従って、加熱成形時には凹溝20の周壁と
紐条体14’との間に隙間を生じさせないように工夫す
る必要がある。その方法として、紐条体14’には熱膨
張率の大きな材料を使用し、逆に、図3や図4のテープ
状介在部材18には熱膨張率の小さな材料を使用する
と、凹溝20が大きくなり難く、紐条体14’との間に
隙間が生じ難い。本発明の中通し釣竿に使用しているフ
ッ素樹脂は熱膨張率が大きく(10.0×10-5(1/
℃)程度)、加熱処理中に上記隙間が生じ難く、好都合
である。
紐条体14’との間に隙間を生じさせないように工夫す
る必要がある。その方法として、紐条体14’には熱膨
張率の大きな材料を使用し、逆に、図3や図4のテープ
状介在部材18には熱膨張率の小さな材料を使用する
と、凹溝20が大きくなり難く、紐条体14’との間に
隙間が生じ難い。本発明の中通し釣竿に使用しているフ
ッ素樹脂は熱膨張率が大きく(10.0×10-5(1/
℃)程度)、加熱処理中に上記隙間が生じ難く、好都合
である。
【0019】また、テープ状介在部材18には図3や図
4に示す凹溝20を形成せず、テープ状介在部材の各巻
回毎に部材18の側縁間に紐条体14’用の隙間を設
け、この隙間に紐条体を沿わせて配設する場合には、紐
条体14’を熱膨張率の大きな材料で形成しても、ま
た、テープ状介在部材18の熱膨張率を大きくしても、
何れでも紐条体14’とテープ状介在部材18の側縁と
の間に隙間が生じ難く、従って、バリが生じ難くなる。
4に示す凹溝20を形成せず、テープ状介在部材の各巻
回毎に部材18の側縁間に紐条体14’用の隙間を設
け、この隙間に紐条体を沿わせて配設する場合には、紐
条体14’を熱膨張率の大きな材料で形成しても、ま
た、テープ状介在部材18の熱膨張率を大きくしても、
何れでも紐条体14’とテープ状介在部材18の側縁と
の間に隙間が生じ難く、従って、バリが生じ難くなる。
【0020】図5は釣糸導入部22を設ける竿管8の内
部に螺旋状釣糸ガイド14を一体化させる等して内装配
設する場合の工夫構造を示している。即ち、竿管8の前
端8Fから後端8Rまでに亘って螺旋状釣糸ガイド14
を連続させ、その後、釣糸導入用の孔8Hを形成し、そ
の孔に釣糸導入部22を取付ける。こうして完成した釣
竿竿管内部では、釣糸導入部22の釣糸の出る口部22
Aの前方側には螺旋状釣糸ガイドの端部が現われず、釣
糸が引っ掛ることを防止するための螺旋状釣糸ガイド1
4の端部処理を必要としない。
部に螺旋状釣糸ガイド14を一体化させる等して内装配
設する場合の工夫構造を示している。即ち、竿管8の前
端8Fから後端8Rまでに亘って螺旋状釣糸ガイド14
を連続させ、その後、釣糸導入用の孔8Hを形成し、そ
の孔に釣糸導入部22を取付ける。こうして完成した釣
竿竿管内部では、釣糸導入部22の釣糸の出る口部22
Aの前方側には螺旋状釣糸ガイドの端部が現われず、釣
糸が引っ掛ることを防止するための螺旋状釣糸ガイド1
4の端部処理を必要としない。
【0021】即ち、螺旋状釣糸ガイド14を釣糸導入部
22の糸出口22Aの後方にまで連続して形成しておけ
ば、糸出口22Aから出た釣糸が引っ掛る釣糸ガイド端
部がなく、釣糸が円滑に挿通できる。従って、この実施
形態のように竿管8の後端8Rまで連続させる必要は無
く、糸出口22Aの幾分後方にまで連続していればよ
い。更には、上述のような順序で製造しなくても、孔8
Hを設けた後、また、釣糸導入部22を取付けた後に螺
旋状釣糸ガイド14を内装させ、孔8Hに対応するガイ
ド部分をカットしても、また、予めこの対応部がカット
されていても、該螺旋状釣糸ガイドが釣糸導入部22の
糸出口22Aの後方にまで連続しておりさえすればよ
い。
22の糸出口22Aの後方にまで連続して形成しておけ
ば、糸出口22Aから出た釣糸が引っ掛る釣糸ガイド端
部がなく、釣糸が円滑に挿通できる。従って、この実施
形態のように竿管8の後端8Rまで連続させる必要は無
く、糸出口22Aの幾分後方にまで連続していればよ
い。更には、上述のような順序で製造しなくても、孔8
Hを設けた後、また、釣糸導入部22を取付けた後に螺
旋状釣糸ガイド14を内装させ、孔8Hに対応するガイ
ド部分をカットしても、また、予めこの対応部がカット
されていても、該螺旋状釣糸ガイドが釣糸導入部22の
糸出口22Aの後方にまで連続しておりさえすればよ
い。
【0022】図6は、エポキシ樹脂等の合成樹脂をマト
リックスとし、カーボン繊維等の繊維24Sによって強
化された長い繊維強化合成樹脂束24A,24B,24
C,24Dを使用して釣糸ガイド24を形成した例を示
す。これらの各束は束毎に捩られて、所謂、撚りを掛け
られており、更に、4束をまとめて捩って撚りを掛けて
上述の糸条体の如き条体を形成し、これを竿管10や既
述の筒体に一体化させる。その製造手順は既述の場合と
同様である。加熱成形によって竿管10のプリプレグや
当該繊維強化合成樹脂束の合成樹脂が流動状態になった
際に、これらの撚りの掛った束がフッ素樹脂を主体とす
る場合等を除いて接着層なしで互いに一体化し、これに
よって釣糸ガイド24が竿管10に一体形成される。
リックスとし、カーボン繊維等の繊維24Sによって強
化された長い繊維強化合成樹脂束24A,24B,24
C,24Dを使用して釣糸ガイド24を形成した例を示
す。これらの各束は束毎に捩られて、所謂、撚りを掛け
られており、更に、4束をまとめて捩って撚りを掛けて
上述の糸条体の如き条体を形成し、これを竿管10や既
述の筒体に一体化させる。その製造手順は既述の場合と
同様である。加熱成形によって竿管10のプリプレグや
当該繊維強化合成樹脂束の合成樹脂が流動状態になった
際に、これらの撚りの掛った束がフッ素樹脂を主体とす
る場合等を除いて接着層なしで互いに一体化し、これに
よって釣糸ガイド24が竿管10に一体形成される。
【0023】このように繊維強化合成樹脂束に撚りを掛
けておくとバラつかず、加熱成形時の樹脂流動によって
移動し難く、安定した釣糸ガイド形成が可能になる。束
の数は任意である。
けておくとバラつかず、加熱成形時の樹脂流動によって
移動し難く、安定した釣糸ガイド形成が可能になる。束
の数は任意である。
【0024】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように本発明に
よれば、フッ素樹脂をマトリックスとする釣糸ガイドで
あるため、釣竿調子の阻害が防止できる。また、竿管や
筒体に一体化されているため、釣糸案内が安定する。フ
ッ素樹脂をマトリックスとする釣糸ガイドは内方に突出
しているため、釣糸は竿管の内面又は該竿管内に挿入配
設される筒体の内面に接触することが防止されると共に
フッ素樹脂は摩擦抵抗も小さいので釣糸の挿通抵抗が低
減し、フッ素樹脂は撥水性を有するため水滴を弾き、釣
糸の付着が防止され、更に釣糸の挿通抵抗が低減する。
更には、釣糸ガイドは長手方向の複数箇所に配設させて
いるため、釣糸が複数箇所に接触しつつ挿通するため挿
通時の接触力が分散し、夫々の位置のガイド部の摩耗す
る程度が低減でき、また、内方に突出している形状のた
め、膜状の場合に比較してその厚さが厚く、摩耗に耐え
ることができ、耐久性が向上する。
よれば、フッ素樹脂をマトリックスとする釣糸ガイドで
あるため、釣竿調子の阻害が防止できる。また、竿管や
筒体に一体化されているため、釣糸案内が安定する。フ
ッ素樹脂をマトリックスとする釣糸ガイドは内方に突出
しているため、釣糸は竿管の内面又は該竿管内に挿入配
設される筒体の内面に接触することが防止されると共に
フッ素樹脂は摩擦抵抗も小さいので釣糸の挿通抵抗が低
減し、フッ素樹脂は撥水性を有するため水滴を弾き、釣
糸の付着が防止され、更に釣糸の挿通抵抗が低減する。
更には、釣糸ガイドは長手方向の複数箇所に配設させて
いるため、釣糸が複数箇所に接触しつつ挿通するため挿
通時の接触力が分散し、夫々の位置のガイド部の摩耗す
る程度が低減でき、また、内方に突出している形状のた
め、膜状の場合に比較してその厚さが厚く、摩耗に耐え
ることができ、耐久性が向上する。
【図1】図1は本発明に係る竿管の縦断面図である。
【図2】図2は図1のB部の拡大図である。
【図3】図3は図1の釣竿竿管製造の一過程図である。
【図4】図4は他の過程図である。
【図5】図5は螺旋状釣糸ガイドを使用した釣糸導入部
を有する釣竿竿管の縦断面図である。
を有する釣竿竿管の縦断面図である。
【図6】図6は釣糸ガイドの他の形態例を示す図であ
る。
る。
10 竿管 14 釣糸ガイド 14M マトリックスのフッ素樹脂 14G 混合物
Claims (1)
- 【請求項1】 合成樹脂をマトリックスとして高強度繊
維によって強化された竿管の内面、又は該竿管内に挿入
配設される筒体の内面に長手方向に亘って複数箇所に配
設され、フッ素樹脂をマトリックスとして形成され、内
方に突出している釣糸ガイドを前記竿管又は筒体の内面
に一体化させていることを特徴とする中通し釣竿。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP21001095A JPH0928238A (ja) | 1995-07-26 | 1995-07-26 | 中通し釣竿 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP21001095A JPH0928238A (ja) | 1995-07-26 | 1995-07-26 | 中通し釣竿 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0928238A true JPH0928238A (ja) | 1997-02-04 |
Family
ID=16582342
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP21001095A Pending JPH0928238A (ja) | 1995-07-26 | 1995-07-26 | 中通し釣竿 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0928238A (ja) |
-
1995
- 1995-07-26 JP JP21001095A patent/JPH0928238A/ja active Pending
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