JPH09281894A - 印刷用シート - Google Patents

印刷用シート

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JPH09281894A
JPH09281894A JP8121065A JP12106596A JPH09281894A JP H09281894 A JPH09281894 A JP H09281894A JP 8121065 A JP8121065 A JP 8121065A JP 12106596 A JP12106596 A JP 12106596A JP H09281894 A JPH09281894 A JP H09281894A
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adhesive
layer
printing sheet
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JP8121065A
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Inventor
Keiji Hayashi
圭治 林
Kenji Sano
建志 佐野
Toshiyuki Oshima
俊幸 大島
Itsuro Takenoshita
逸郎 竹ノ下
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Nitto Denko Corp
Original Assignee
Nitto Denko Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 被着体に対する接着強度と加熱処理による接
着強度の低下効果の両方に優れ、揮発分含有の被着体に
長期に接着しても浮きや剥がれを生じにくくて良好な接
着状態を維持する印刷用シートの開発。 【解決手段】 印刷用基材(1)の片面に中間層(2)
を介し、熱膨張性微小球を含有して外表面(31)が平
滑な接着剤層(3)を有すると共に、20g/m2・2
4時間以上の透湿度を有する印刷用シート。 【効果】 印刷特性に優れて微細なインク情報も精度よ
く付与でき、接着強度の制御が容易で粗面系被着体にも
強固に接着でき、加熱処理で接着剤層が三次元的に変形
して接着力の低下性に優れ、被着体よりの分離操作を簡
単かつ確実に行えて、被着体中の水分等の揮発分が印刷
用シートを透過して揮散する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の技術分野】本発明は、接着強度に優れると共
に、任意な時に加熱処理により被着体より簡単に剥離で
きて、水分等の揮発分含有の被着体用のラベル形成など
に好適な印刷用シートに関する。
【0002】
【発明の背景】従来、熱膨張性微小球含有の接着剤層を
フィルムからなる印刷用基材に設けてなる印刷用シート
が知られていた。これは、その接着剤層を加熱して熱膨
張性微小球を発泡ないし膨張させることで接着力を低下
でき、被着体より容易に剥離できるようにしたものであ
り、マスキング用やリサイクル用等の種々の用途のラベ
ル形成に用いられている。
【0003】しかしながら、接着剤層が含有する熱膨張
性微小球の凹凸が印刷用基材に影響して印刷性を低下さ
せ、また熱膨張性微小球が接着剤層の外表面に露出して
被着体に対する接着強度に乏しい問題点があった。さら
に変性ポリフェニレンオキシドやポリカーボネート等か
らなる被着体に接着した場合、被着体中の水分等の揮発
分で浮きや剥がれの生じる問題点もあった。
【0004】
【発明の解決課題】本発明は、被着体に対する接着強度
と加熱処理による接着強度の低下効果の両方に優れ、揮
発分含有の被着体に長期に接着しても浮きや剥がれを生
じにくくて良好な接着状態を維持する印刷用シートの開
発を課題とする。
【0005】
【課題の解決手段】本発明は、印刷用基材の片面に中間
層を介し、熱膨張性微小球を含有して外表面が平滑な接
着剤層を有すると共に、20g/m2・24時間以上の
透湿度を有することを特徴とする印刷用シートを提供す
るものである。
【0006】
【発明の効果】中間層を介在させ、接着剤層の外表面を
平滑とした上記構成により、印刷用基材に対する印刷特
性に優れて微細なインク情報も精度よく付与できると共
に、熱膨張性微小球が外表面に露出することを防止して
有効接着面積を確保でき、熱膨張性微小球を含有しない
接着剤に匹敵する接着特性を発揮させることも可能とな
って被着体に対する接着強度を容易に制御でき、目的と
する接着強度を得ることができて粗面からなる被着体に
対しても強固に接着でき、かつ被着体の近傍に熱膨張性
微小球を高密度に存在させることも可能となる。
【0007】また中間層を介して接着剤層を配置するこ
とにより、接着剤層を発泡及び/又は膨張させるための
処理温度において熱膨張性微小球の発泡及び/又は膨張
する力が中間層の弾性率による抗力に勝って接着剤層が
うねり構造ないし波形構造に三次元的に変形する。その
結果、加熱処理による接着面積の減少が効率的に達成さ
れて接着強度の低下が確実に実現され、接着力の低下性
に優れて被着体より容易に剥離できて分離操作を簡単
に、かつ確実に行うことができる。さらに透湿性を有す
ることで被着体中の水分等の揮発分が印刷用シートを透
過して揮散ないし拡散し、その良好な接着状態を浮きや
剥がれなく長期に持続する。
【0008】
【発明の実施形態】本発明の印刷用シートは、印刷用基
材の片面に中間層を介し、熱膨張性微小球を含有して外
表面が平滑な接着剤層を有すると共に、20g/m2
24時間以上の透湿度を有するものである。その例を図
1に示した。1が印刷用基材、2が中間層、3が接着剤
層で、31がその外表面層である。なお4は、必要に応
じて設けられるセパレータである。また図は、印刷用基
材にインク情報を付与してなるラベルを示しており、5
がそのインク情報である。
【0009】印刷用基材としては、20g/m2・24
時間以上の透湿度を示す適宜なものを用いうる。揮発分
の透過による接着状態維持性などの点よりは、50g/
2・24時間以上、就中100g/m2・24時間以
上、特に1000g/m2・24時間以上のものが好ま
しい。
【0010】印刷用基材の形態については、特に限定は
ないが前記透湿度などの点よりは、プラスチックからな
る多孔質フィルムや紙、布や不織布の如き多孔質基材な
どが好ましく用いうる。印刷用基材は、多孔質基材等の
単層物であってもよいし、多孔質基材同士や多孔質基材
と他種基材とのラミネート体等の積層体などであっても
よい。印刷用基材の厚さは、500μm以下、就中5〜
250μmが一般的であるがこれに限定されない。
【0011】前記の多孔質フィルム等を形成するプラス
チックとしては特に限定はなく、印刷用シートの使用目
的などに応じて適宜なものを用いうる。一般には例えば
ポリエチレンやポリプロピレン、エチレン・プロピレン
共重合体やエチレン・酢酸ビニル共重合体の如きオレフ
ィン系樹脂、ポリスチレンやポリ塩化ビニル、塩化ビニ
ル・酢酸ビニル共重合体やポリ酢酸ビニル、ポリビニル
ブチラールやポリビニルホルマール、ポリビニルアセタ
ールやポリ水酸化ビニルの如きビニル系樹脂、エチルセ
ルロースや酢酸セルロースの如きセルロース系樹脂、ポ
リエチレンテレフタレーやポリエチレンナフタレートの
如きポリエステル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、脂肪族
系や芳香族系等の各種のポリアミド系樹脂、キシレン系
樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリメチルメタクリレ
ートやポリアクリレートの如きアクリル系樹脂、アセタ
ール系樹脂、ポリアリレート、ポリ塩化ビニリデン、ス
チレン・イソプレン共重合体やスチレン・ブタジエンゴ
ム、ニトリルゴムやポリブタジエンの如きゴム系ポリマ
ー、ポリイミド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエ
ーテルスルホン、ポリエーテルイミド、ポリスルホン、
ポリフェニレンサルファイド、ポリアミドイミド、ポリ
エステルイミド、ポリパラバン酸、シリコーン系樹脂、
ポリテトラフルオロエチレンの如きフッ素系樹脂などが
あげられる。プラスチックは2種以上のプラスチックを
ブレンドして用いることもできる。
【0012】多孔質フィルムの形成は、例えば乳化液等
のポリマー分散液をキャスティングする方式やフィルム
を延伸処理する方式、除去用微粒子混入のフィルムより
その混入微粒子を溶出処理等により除去する方式やフィ
ルムにエンボス加工等の穿孔処理を施す方式、ポリマー
の粉末を加熱下に融着処理する焼結方式や、ポリマーの
溶剤による溶液を塗工しその塗工層が溶剤を含有して未
乾燥の状態にある内に、塗工層に当該溶剤とは相溶性で
ポリマーは溶解しない凝固用溶剤を噴霧して当該塗工層
を固化させる方式などの適宜な方式で行うことができ
る。
【0013】紙としては、例えば上質紙やコート紙、ア
ート紙やグラシン紙、クラフト紙や含浸紙などの適宜な
ものを用いうる。また布や不織布としても、例えばアミ
ド系やポリエステル系などの適宜な繊維からなるものを
用いうる。
【0014】透湿性や鮮明なインク情報の形成性などの
点より好ましい多孔質基材は、孔の平均径が10μm以
下、就中5μm以下、特に0.001〜2μmのものであ
る。また気孔率、すなわち孔の容積率は、1%以上、就
中3〜80%、特に5〜70%が好ましい。孔は、独立
孔又は/及び連続孔のいずれの状態で存在していてもよ
い。
【0015】印刷用基材には、種々の添加剤ないし薬剤
等を含有させることができる。その例としては、付与す
るパターンとのコントラストの向上等を目的とした白色
顔料等の着色剤、耐久性の向上等を目的とした酸化防止
剤などがあげられる。また印刷基材には、インク情報の
定着力や中間層の密着力の向上等を目的に例えばクロム
酸処理の如きケミカルエッチング処理、コロナ処理やプ
ラズマ処理の如きイオン化放射線処理、オゾン暴露や火
炎暴露や高圧電撃暴露等により表面を酸化させる化学的
又は物理的処理などの表面処理を施すこともできる。さ
らに中間層との密着力の向上等の目的からはプライマー
層なども設けることができる。なおポリエステルの如き
極性の高いポリマー等からなる印刷用基材は、中間層と
強い接着力を発揮する。
【0016】本発明において中間層と熱膨張性微小球含
有の接着剤層は、良好な接着強度と加熱処理による接着
強度の充分な低下を達成するための複合体であり、図例
の如く印刷用基材1に中間層2を介して接着剤層3を配
置した積層構造とすることによりかかる目的を達成する
ことができる。
【0017】中間層は、印刷用シートを被着体に接着す
る際にその表面が被着体の表面形状に良好に追従して大
きい接着面積を提供する働き、及び被着体より剥離する
ために接着剤層を加熱して熱膨張性微小球を発泡及び/
又は膨張させる際に印刷用シートの面方向における発泡
及び/又は膨張の拘束を少なくして接着剤層がうねり構
造に三次元的に変形することを助長する働き、並びに熱
膨張性微小球の影響を抑制して印刷用基材に対する微細
なインク情報の付与性を向上させる働きをするものであ
る。
【0018】中間層は、ASTM D−2240のD型
ショアーによるショアーD型硬度に基づいて50以下、
好ましくは40以下の天然ゴムや合成ゴム、又はゴム弾
性を有する合成樹脂により形成することができる。厚さ
は、0.1〜150μmが一般的である。
【0019】前記の合成ゴム又は合成樹脂としては、例
えばニトリル系、ジエン系、アクリル系などの合成ゴ
ム、ポリオレフィン系やポリエステル系の如き熱可塑性
エラストマー、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリウ
レタン、ポリブタジエン、軟質ポリ塩化ビニルなどのゴ
ム弾性を有する合成樹脂があげられる。なお、ポリ塩化
ビニルの如く本質的には硬質系のポリマーであっても可
塑剤や柔軟剤等の配合剤との組合せでゴム弾性をもたせ
たものも本発明においては用いうる。
【0020】中間層の形成は、天然ゴム、合成ゴム又は
ゴム弾性を有する合成樹脂からなる成分の溶液を塗布す
る方式や、前記成分からなるフィルム等を印刷用基材と
接着する方式などの適宜な方式で行ってよい。なお本発
明において中間層は、天然ゴムや合成ゴム又はゴム弾性
を有する合成樹脂を主成分とする感圧性接着物質で形成
されていてもよく、またかかる成分を主体とする発泡フ
ィルム等で形成されていてもよい。
【0021】接着剤層は、被着体に接着した印刷用シー
トを任意な時にその被着体より剥離する際に、加熱によ
る熱膨張性微小球の発泡及び/又は膨張処理を介し上記
した複合体に体積変化を与えて被着体との接着面積を減
少させ、印刷用シートを被着体より簡単に剥離できるよ
うにするものである。接着剤層の形成は、一般に熱膨張
性微小球と接着剤を用いて行うことができる。
【0022】熱膨張性微小球としては、上記の目的を達
成できる種々のものを用いることができる。その例とし
ては、例えばイソブタンやプロパンやペンタンの如く容
易にガス化して熱膨張性を示す適宜な物質をコアセルベ
ーション法や界面重合法等で殻形成物質内に内包させた
ものなどがあげられる。用いる熱膨張性微小球の平均粒
径は、1〜50μmが一般的である。なお熱膨脹性微小
球を形成する殻形成物質としては、例えば塩化ビニリデ
ン−アクリロニトリル共重合体やポリビニルアルコー
ル、ポリビニルブチラールやポリメチルメタクリレー
ト、ポリアクリロニトリルやポリ塩化ビニリデン、ポリ
スルホンなどが一般的であるが、本発明においては熱溶
融性物質や熱膨張で破壊する物質などからなっていてれ
ばよい。
【0023】接着剤としては、熱膨張性微小球の発泡及
び/又は膨張を許容するゴム系や樹脂系等のポリマー
類、好ましくは熱膨張性微小球の発泡及び/又は膨張を
可及的に拘束しないものが用いられ、通例、印刷用シー
トの被着体に対する目的接着強度等に応じて適宜な接着
剤を選択使用することができる。一般に用いられるもの
としては、低温活性化タイプの熱賦活性接着剤や、水又
は有機溶剤賦活性接着剤、あるいは感圧性接着剤などが
あげられる。
【0024】前記の低温活性化タイプの熱賦活性接着剤
や水又は有機溶剤賦活性接着剤の例としては、ホットメ
ルト系接着剤、シリコーン系接着剤、フッ素系接着剤、
紫外線硬化型接着剤、低融点の熱溶融性樹脂を含有して
常温では低接着力で加熱により強い接着力を発現する熱
時感圧接着剤(特開昭56−13040号公報、特公平
2−50146号公報)などをあげることができる。
【0025】また感圧性接着剤の例としては、天然ゴム
や各種の合成ゴムをベースポリマーとするゴム系感圧性
接着剤、アクリル酸やメタクリル酸のアルキルエステル
のポリマーやそれと他の不飽和単量体とのコポリマーを
ベースポリマーとするアクリル系感圧性接着剤、重量平
均分子量が約1万〜300万のポリマーをベースポリマ
ーとし、これに必要に応じてポリイソシアネート系化合
物やアルキルエーテル化メラミン系化合物の如き架橋剤
を適量配合したもの、その他、スチレン・共役ジエンブ
ロック共重合体系感圧性接着剤、シリコーン系感圧性接
着剤、紫外線硬化型感圧性接着剤、クリープ改良型感圧
性接着剤などがあげられる(特開昭56−61468号
公報、特開昭61−174857号公報、特開昭63−
17981号公報、特公昭56−13040号公報)。
なお接着剤は、前記の架橋剤のほか、例えば可塑剤、充
填剤、老化防止剤、粘着性付与剤などの適宜な添加剤を
含有していてもよい。
【0026】接着剤層の形成は、例えば熱膨張性微小球
と接着剤を必要に応じ溶媒を用いて混合し、その混合物
を中間層の上に塗布する方式や、セパレータ上に当該接
着剤層を形成してそれを中間層上に移設する方式などの
適宜な方式で行うことができる。
【0027】接着剤層における熱膨張性微小球の含有割
合は、初期接着力や加熱処理後の接着力低下性などの点
より10重量%以上、就中15〜95重量%が一般的で
あり、好ましくは20〜80重量%である。接着剤層の
厚さや発泡倍率は、被着体の表面形状や材質等により適
宜に決定され、一般には500μm以下、就中1〜20
0μm、特に3〜70μmの厚さとされる。発泡倍率は、
1.5〜100倍程度となるように設計することが好ま
しい。
【0028】接着剤層における熱膨張性微小球の分布割
合は、印刷用シートの加熱による被着体よりの確実な剥
離を達成する点などより、熱膨張性微小球の相互の間隔
が最大直径を有する該微小球に基づきその直径の7倍以
下、特に3倍以下の距離で密集するようにすることが好
ましい。
【0029】接着剤層の外表面における平滑化は、熱膨
張性微小球の外表面での露出による凹凸で有効接着面積
が減少し、接着力が低下することの防止を目的とする。
かかる平滑化は、平滑面上で必要に応じ押圧下に接着剤
層を形成する方式や、印刷用シート形成後、平滑な加圧
ローラ等を介してプレス処理する方式などの適宜な方式
で行うことができる。また図例の如く、接着剤層の外表
面に熱膨張性微小球を含有しない接着剤層を付設して外
表面の平滑層31を形成する方式なども採ることができ
る。
【0030】前記した別個の接着剤層付設方式は、印刷
用シートの製造工程が増える不利はあるものの、熱膨張
性微小球を含有しない接着剤に匹敵する接着特性を発揮
させて被着体に対する接着強度を容易に制御できる利点
がある。また熱膨張性微小球を含有する部分における接
着剤について、被着体に対する接着力を考慮する必要が
なくなり、発泡及び/又は膨張を許容する熱膨張性微小
球の単なる結合剤として機能すればよいことから当該付
設接着剤層とは別種の、熱膨張性微小球の発泡及び/又
は膨張に有利な接着剤(結合剤)を用いうる利点なども
ある。
【0031】当該付設接着剤層の形成は、熱膨張性微小
球含有層上への塗布方式やセパレータ上の接着剤層の移
設方式などの適宜な方式で行うことができ、その厚さ
は、被着体への接着力や加熱処理による印刷用シートの
剥離性などの点より約0.1〜50μm、就中0.5〜
30μmが好ましい。なお接着剤層は、特に感圧型接着
剤層の場合には、図例の如く実用に供するまでの間、セ
パレータ4を接着するなどして保護することが好まし
い。
【0032】上記において中間層や接着剤層には、透湿
性の向上等を目的に必要に応じて吸水性樹脂や乳化剤の
如き高極性化合物や親水性化合物、吸水性化合物などを
配合することもできる。また中間層や接着剤層を多孔層
として形成することにても透湿性の向上をはりうる。多
孔型の中間層や接着剤層の形成は、例えばメルトブロー
方式やカーテンスプレー方式等で中間層や接着剤層の形
成材を繊維状に展開する方式、点状等にパターン塗工す
る方式などの適宜な方式で行うことができる。
【0033】本発明の印刷用シートは、例えば中間層と
接着剤層からなる複合体を別個に形成してそれと印刷用
基材とを、その中間層側を介して接着する方式などによ
っても形成することができるものであるが、得られた印
刷用シートは、接着時には被着体に強固に接着でき、接
着状態を解きたいときには加熱処理で被着体より容易に
剥離ないし分離できると共に、水分等の揮発分を含有す
る被着体に対して浮きや剥がれなく良好な接着状態を長
期に持続しうるものである。
【0034】従って本発明の印刷用シートは、変性ポリ
フェニレンオキシドやポリカーボネート系樹脂の如きポ
リマー、あるいは繊維成形物や木材などの水分等の揮発
分を含有する適宜な被着体に所定期間接着したのち接着
目的達成後、その接着状態を解くことが要求される、あ
るいは望まれる例えばリサイクル製品用のバーコードラ
ベルやマスキング用ラベルなどの種々の用途に好ましく
用いることができる。
【0035】ラベルは、図例の如く印刷用シートにおけ
る印刷用基材1にインク情報5等の必要な情報や模様な
どを付与することにより得ることができる。従ってラベ
ルは、従来に準じた方法にて形成することができ、用い
るインクや印刷方式等のパターン形成方式などは任意で
あり、またパターン等の付与情報も任意である。
【0036】なお印刷用シート又はラベルを被着体より
容易に剥離できるようにするための加熱処理条件は、被
着体の表面状態や熱膨張性微小球の種類等による接着面
積の減少性、印刷用基材や被着体の耐熱性等の条件によ
り決められるが、一般的な条件は100〜250℃、1
〜90秒間である。その加熱処理は、使用目的に応じて
適宜な段階で行うことができる。
【0037】
【実施例】
実施例1 アクリル酸ブチル50部(重量部、以下同じ)、アクリ
ル酸エチル50部及びアクリル酸5部からなる共重合体
に架橋剤2部を添加した配合物を、透湿度が3600g
/m2・24時間の多孔質フイルム(徳山ソーダ社製、
ポーラム#70)の片面に塗布し乾燥させて厚さ15μ
mの中間層を設け、その上に熱膨張性微小球を含有する
混合液を塗布し低温で乾燥させて外表面が平滑な厚さ4
0μmの接着剤層を付設して印刷用シートを得た。
【0038】前記の混合液は、アクリル酸ブチル80
部、アクリル酸エチル15部及びアクリル酸5部からな
る重量平均分子量25万の共重合体に平均粒径15μ
m、比重1.01の熱膨張性微小球60部とポリイソシ
アネート系架橋剤2部を配合したものである。
【0039】実施例2 アクリル酸ブチル94部、酢酸ビニル3部及びアクリル
酸3部からなる共重合体に架橋剤2部を添加した配合物
を、厚さ50μmのレーヨン製不織布の片面に塗布し乾
燥させて厚さ30μmの中間層を設け、その上に実施例
1に準じて厚さ50μmの接着剤層を設けて印刷用シー
トを得た。
【0040】比較例 印刷用基材に厚さ50μmのポリエステルフィルム(無
多孔質)を用いたほかは実施例1に準じて印刷用シート
を得た。
【0041】評価試験 実施例、比較例で得た印刷用シートについて下記の特性
を調べた。 接着維持性 印刷用シートをその接着剤層を介して変性ポリフェニレ
ンオキシド板に接着し、50℃で24時間加熱して浮き
の発生の有無を調べた。
【0042】接着力 幅20mmの印刷用シートを変性ポリフェニレンオキシド
板に接着し、その180度ピール接着力(剥離速度30
0mm/分、23℃)を測定する方式で、加熱前(初期)
接着力及び170℃で45秒間加熱処理したのちの接着
力を調べた。
【0043】前記の結果を次表に示した。なお表には各
印刷用シートの透湿度も示した。
【図面の簡単な説明】
【図1】ラベル例の断面図
【符号説明】
1:印刷用基材 2:中間層 3:接着剤層 31:外表面層 4:セパレータ 5:インク情報 特許出願人 日東電工株式会社代 理 人 藤
本 勉
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C09J 7/02 JKF C09J 7/02 JKF (72)発明者 竹ノ下 逸郎 大阪府茨木市下穂積1丁目1番2号 日東 電工株式会社内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 印刷用基材の片面に中間層を介し、熱膨
    張性微小球を含有して外表面が平滑な接着剤層を有する
    と共に、20g/m2・24時間以上の透湿度を有する
    ことを特徴とする印刷用シート。
  2. 【請求項2】 請求項1において、中間層がゴム弾性を
    有する層からなり、接着剤層が熱膨張性微小球と接着剤
    からなる印刷用シート。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2において、印刷用基材が
    多孔質基材からなり、中間層が感圧性接着物質からなる
    印刷用シート。
  4. 【請求項4】 請求項2又は3において、印刷用基材が
    多孔質フィルム、紙、布又は不織布からなり、接着剤層
    の接着剤が感圧性接着物質からなる印刷用シート。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4において、接着剤層におけ
    る熱膨張性微小球の相互の間隔が最大直径を有する該微
    小球に基づきその直径の7倍以下である印刷用シート。
  6. 【請求項6】 請求項1〜5において、具備する接着剤
    層を介して揮発分含有の被着体に接着するためのもので
    ある印刷用シート。
  7. 【請求項7】 請求項1〜6に記載の印刷用シートにお
    ける印刷用基材に、インク情報を付与してなるラベル。
JP8121065A 1996-04-18 1996-04-18 印刷用シート Pending JPH09281894A (ja)

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JP8121065A JPH09281894A (ja) 1996-04-18 1996-04-18 印刷用シート

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JP8121065A JPH09281894A (ja) 1996-04-18 1996-04-18 印刷用シート

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