JPH09280101A - バックアップメモリ付き電子制御装置 - Google Patents

バックアップメモリ付き電子制御装置

Info

Publication number
JPH09280101A
JPH09280101A JP8115686A JP11568696A JPH09280101A JP H09280101 A JPH09280101 A JP H09280101A JP 8115686 A JP8115686 A JP 8115686A JP 11568696 A JP11568696 A JP 11568696A JP H09280101 A JPH09280101 A JP H09280101A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
initialization
control
backup memory
data
control data
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP8115686A
Other languages
English (en)
Inventor
Yuzuru Ito
譲 伊藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Aisan Industry Co Ltd
Original Assignee
Aisan Industry Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Aisan Industry Co Ltd filed Critical Aisan Industry Co Ltd
Priority to JP8115686A priority Critical patent/JPH09280101A/ja
Publication of JPH09280101A publication Critical patent/JPH09280101A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】 バックアップメモリの初期化中にスイッチが
オフされた場合でも再起動時に異常を残したままの制御
データによる運転制御がされることのないバックアップ
メモリ付き電子制御装置を提供すること。 【解決手段】 エンジン50の運転制御において適宜の
頻度でバックアップRAMの異常検出をし、異常が発見
された場合には初期化フラグをセットした上で全部の制
御データを初期化し、初期化終了後に初期化フラグをリ
セットすることとした。そして、キースイッチ17がオ
フされた場合にはINT端子の電圧低下により処理に割
り込みを発生させるとともに、遅延器20によりHAL
T端子の電圧ダウンを遅延させ、初期化フラグがセット
されていた場合には改めて全部の制御データを初期化
し、初期化終了後に初期化フラグをリセットしてから処
理を停止させることにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば車載状態で
のエンジンの電子的な制御等に使用されるバックアップ
メモリ付き電子制御装置に関し、さらに詳細には、バッ
クアップメモリの内容が初期化されている途中に制御が
終了する場合に適切な処理を行うようにしたバックアッ
プメモリ付き電子制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】車両に搭載されるエンジン等において
は、燃料供給、点火等の制御を電子制御装置により行う
ことが一般的となっている。このような電子制御装置で
は、CPUを中心にROM、RAM等の記憶手段を備え
て燃料噴射量や点火時期等の制御パラメータを運転状況
に対応して算出するようにしている。ここで、実際のエ
ンジンは、同一型式のものであっても、細部のクリアラ
ンスや部品重量等の公差内でのばらつきのため、最適な
制御パラメータにもその分個体差がある。また、同一の
個体であってもその最適な制御パラメータは、摺動部分
の摩耗の進行等のため使用履歴により経時変化する。
【0003】このため、例えば燃料噴射量の算出に用い
る空燃比等の制御データについては、標準的な値を初期
値として持つとともに、実際の制御を行いつつ学習して
最適値に近づけるようにしている。そしてそのため、そ
の学習を反映した制御データの値を格納するバックアッ
プメモリを備えるとともに、バックアップメモリの内容
に異常が生じた場合には直ちにその初期化を行うように
している。異常が生じた制御データで制御が行われるの
を防止して、最適ではないが標準的な値である初期値で
当面の制御を行うためである。異常が生じる原因として
は外部ノイズ等の影響が考えられる。
【0004】このようなバックアップメモリ付き電子制
御装置の一従来例が、特開平6−74087号公報に記
載されている。同号公報のバックアップメモリ付き電子
制御装置は、バックアップメモリ中に制御と無関係なチ
ェックデータ領域を設けるとともに、異常が生じて制御
データの初期化を行う際にはチェックデータ領域を特別
の値で書き換えておくこととしている。そして、始動時
にはまずチェックデータ領域をチェックし、特別の値で
あれば初期化を行うこととしている。これにより、初期
化の途中でキースイッチがオフされることがあっても、
次回の始動時に改めて初期化が行われ、異常な制御デー
タが残ったまま運転制御がなされることを防止できるも
のである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記従
来のバックアップメモリ付き電子制御装置では、初期化
の途中でキースイッチがオフされた場合には次回の始動
時に改めて初期化を行うので、初期化が完了するまでは
異常な制御データで制御が実行されてしまうおそれがあ
る。初期化は、制御データを1アドレスずつ初期値で書
き換えるため 0.1〜 0.3秒程度の時間を要するの
で、エンジンはその間に2〜6回程度回転し、例えば4
気筒エンジンではその間に4〜12回の点火がある。こ
のためこの間の異常制御によりエンジンのかかりが悪く
なったり、異常な排出ガスが放出されて排気浄化装置を
損傷することも考えられる。特に、運転者が、始動時に
スイッチキーをオン位置で一旦止めず一気にスタート位
置まで回す習慣のある者だとこの可能性が大きい。
【0006】そこで本発明は、前記従来技術の問題点を
解決するため、バックアップメモリの初期化の実行中に
スイッチがオフされた場合には改めて初期化を実行して
から制御処理を終了することとして、次回の始動時には
最初から初期化済みの状態で制御が開始されるように
し、異常な制御が実行されるおそれを排除したバックア
ップメモリ付き電子制御装置を提供することを目的とす
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
請求項1の発明は、制御実行中に学習値を反映して更新
される制御データを格納するバックアップメモリと、前
記バックアップメモリ中の制御データを初期化する初期
化手段とを備えたバックアップメモリ付き電子制御装置
であって、スイッチオフにより制御に割り込みを発生さ
せ、割り込みが発生したときに前記初期化手段による初
期化の実行中であった場合は改めて前記初期化手段によ
り初期化を実行してから制御処理を終了するようにした
ことを特徴とする。
【0008】このバックアップメモリ付き電子制御装置
では、バックアップメモリに格納された制御データに基
づいて制御が実行されるとともに、その制御データが制
御実行中に学習値を反映して更新され、最適な値の制御
データで制御がなされるようになっている。また、制御
データに異常が生じた場合には初期化手段により初期化
され、制御に支障が生じないようにされる。ここで、制
御実行中にスイッチがオフされると、制御に割り込みが
発生させられ、割り込み発生時に初期化実行中であった
場合には、改めて初期化手段により初期化が実行されて
から処理が終了する。このため、次回の始動時には当初
から初期化済みの制御データで制御が実行される。
【0009】また、請求項2の発明は、請求項1のバッ
クアップメモリ付き電子制御装置であって、前記初期化
手段による初期化の開始時にセットされ終了時にリセッ
トされるフラグを備えたことを特徴とする。
【0010】このバックアップメモリ付き電子制御装置
では、制御実行中にスイッチがオフされ制御に割り込み
が発生すると、フラグがチェックされ、セットされてい
れば初期化手段により初期化を実行してから処理を終了
する。フラグがリセットされていた場合にはそのまま処
理を終了する。
【0011】また、請求項3の発明は、請求項1または
請求項2のバックアップメモリ付き電子制御装置であっ
て、スイッチオフ後、少なくとも前記初期化手段による
初期化の実行に要する時間にわたり電源電圧を維持する
遅延手段を備えたことを特徴とする。
【0012】このバックアップメモリ付き電子制御装置
では、スイッチがオフされても、少なくとも初期化手段
による初期化の実行に要する時間にわたって遅延手段に
より電源電圧が維持され、初期化の実行はその間になさ
れる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る実施の形態を
図面を参照しつつ詳細に説明する。本実施の形態に係る
バックアップメモリ付き電子制御装置10は、マイコン
11を中心に電源回路16、イグニションスイッチ1
7、等を組み合わせて構成され、エンジン50の制御を
行うものである。すなわち、エンジン50から、エンジ
ン回転数、吸気量、冷却水温等の信号入力を受けつつ、
燃料噴射量、点火時期等の制御パラメータを算出しその
算出値を制御信号としてエンジン50に対し出力するも
のである。
【0014】まずマイコン11について説明する。マイ
コン11は、図2に示すようにCPU25にバックアッ
プRAM(BRAM)26、RAM27、ROM28を
接続して構成されている。BRAM26は、エンジン5
0の制御を行うための基礎である、例えば空燃比のよう
な制御データ類を格納するためのバックアップメモリで
あり、各制御データは制御の実行に際して学習値を反映
して更新されるようになっている。エンジン50の個体
差や経時変化に即して最適な制御を行うためである。こ
のためBRAM26には、データの内容が消失しないよ
うに常に電源電圧がかけられている。なお各制御データ
1〜nはそれぞれ、異常検出のため反転データとペアに
なって格納されている。
【0015】RAM27は、CPU25での種々の演算
処理のための数値類の一時記憶を行うメモリである。こ
のRAM27には、BRAM26のデータ内容の初期化
(後述)が行われているときにその旨を示すための初期
化フラグFが設けられている。ROM28は、CPU2
5での処理に必要なプログラム類やデータテーブル等を
予め格納した読み出し専用メモリである。ROM28に
格納された主要なデータとして、初期データ1〜nがあ
る。初期データ1〜nは、制御データ1〜nの初期値で
あり、エンジン50の個体ごとの公差や経時変化の範囲
の標準的な値が採用されている。バックアップメモリ付
き電子制御装置10をエンジン50に新たに組み付けた
直後やBRAM26に異常が検出された直後などには、
初期データ1〜nを用いて最適ではないが大きな支障の
ない制御が行われるようになっている。
【0016】図1に戻ってマイコン11への電源供給を
説明する。マイコン11には、電源供給を受けるための
端子が、VDD、HALT、VSS、INTの4つ設け
られている。このうちVDD端子には、キースイッチ1
7のオンオフと無関係に常時、電源回路16から電源電
圧Vが印加されている。このVDD端子は、BRAM2
6に電圧を供給する端子であり、キースイッチ17がオ
フされてもBRAM26の制御データを維持するため、
常時電源電圧Vがかかるようにしたものである。また、
HALT、VSS、INTの各端子には、キースイッチ
17から電源電圧Vが供給されている。このうちINT
端子は、アンプ19を介してキースイッチ17のロー側
と接続されている。従ってINT端子の電圧は、キース
イッチ17のオンオフに対して時間遅れなくハイとなり
またローとなる(図3の「INT」参照)。INT端子
は、キースイッチ17がオフされたときにマイコン11
の動作に割り込みを生じさせるための端子である。
【0017】HALT端子とキースイッチ17のロー側
との間には、キースイッチ17から順に抵抗R1、抵抗
R2、アンプ18が介装されている。そしてVSS端子
は、キャパシタCを介して抵抗R1と抵抗R2と間のa
点に接続されている。この抵抗R1、抵抗R2、および
キャパシタCは遅延器20を構成している。すなわち、
a点の電圧はキースイッチ17のオフに対して抵抗R1
とキャパシタCとにより定まる時定数をもって低下し、
キースイッチ17のオンに対して抵抗R2とキャパシタ
Cとにより定まる時定数をもって上昇する(図3の「a
点」参照)。そして、アンプ18により、a点の電圧が
所定のしきい値電圧Vth以上であればHALT端子には
一定の電圧がかかるようにされている(図3の「HAL
T」参照)。そして、キースイッチ17がオフ(t1
されてからHALT端子の電圧がローダウン(t2 )す
るまでの所要時間が、後述するBRAM26の初期化動
作に十分なものとなるように、抵抗R1の抵抗値、キャ
パシタCの容量、およびしきい値電圧Vthが定められて
いる。HALT端子は、マイコン11における各種演算
処理のための電源供給端子である。
【0018】次に、バックアップメモリ付き電子制御装
置10の動作を説明する。バックアップメモリ付き電子
制御装置10の基本的な動作は、マイコン11によりエ
ンジン50の運転制御を行うことである。すなわち、エ
ンジン50からエンジン回転数、吸気量、冷却水温等の
信号入力を受け、それらの値とBRAM26に格納され
ている制御データ1〜nの最新値とに基づき、適切な燃
料噴射量、点火時期等の制御パラメータをCPU25で
算出し、その算出値をエンジン50に向けて出力するの
である。これによりエンジン50の運転状況に応じた制
御がなされる。
【0019】そしてこの過程において、BRAM26の
制御データ1〜nについて随時、学習値を反映した更新
が行われており、エンジン50の個体差や経時変化に対
応した最適な制御がなされるものである。制御データ1
〜nが更新されるときには対応する反転データ1〜nも
更新後の制御データ1〜nに合わせて更新される。な
お、CPU25による制御パラメータの演算その他マイ
コン11の各種動作は、HALT端子への供給電源によ
り実行されるので、キースイッチ17がオンされている
必要がある。ただし前記のようにキースイッチ17がオ
フされても、BRAM26にはVDD端子から電源が供
給され続けるので、格納されている制御データおよび反
転データ1〜nは維持される。従って、次回にキースイ
ッチ17をオンしたときに使用される制御データ1〜n
は、途中でバッテリー交換等が行われない限りキースイ
ッチ17がオフされる直前のものと同一であり、学習値
が反映された状態で運転が再開されるものである。
【0020】かかるバックアップメモリ付き電子制御装
置10において、外部ノイズの影響等によりBRAM2
6の内容、すなわち制御データ1〜nに異常が生じるこ
とがある。このような場合にそのままエンジン50の制
御が続行されると、マイコン11から出力される燃料噴
射量、点火時期等の制御パラメータが異常な値となるの
で、エンジン50の正しい制御ができないこととなる。
そこでバックアップメモリ付き電子制御装置10では、
適宜の頻度でBRAM26の内容をチェックし、異常が
検出された場合には初期化を行うようにしている。初期
化とは、ROM28に格納された初期データ1〜nでB
RAM26の内容を更新することである。
【0021】このBRAM26の内容チェックおよび初
期化動作を図4のフローチャートにより説明する。以
下、「S」はステップを表す。
【0022】(S1)BRAM26の内容チェックを行
うときにはまず、アドレス番号を1にセットする。BR
AM26の制御データを1番アドレスから順にチェック
していくためである。
【0023】(S2)次に内容チェックが完了したか否
かを判断する。この判断は、アドレス番号が末番アドレ
ス(ここでは「n」)の番号を超えているか否かにより
行う。アドレス番号がnを超えていた場合にはチェック
完了と判断され(S2:Yes)、内容チェックおよび
初期化動作を終了して通常の制御動作に戻る。アドレス
番号がnを超えていなかった場合にはチェック未完了と
判断される(S2:No)。
【0024】(S3)S2でNoと判断されると、当該
アドレス番号の制御データに異常があるか否かを判断す
る。この判断は、当該アドレス番号に制御データととも
に格納されている反転データを用いて行う。すなわち、
反転データをさらに反転させ、これと制御データとの一
致を判定する。一致していた場合には当該アドレス番号
の制御データに異常がなかったことになり(S3:N
o)、不一致であった場合には異常があったことになる
(S3:Yes)。
【0025】(S4)S3でNoと判断されると、アド
レス番号を1増やして前記S2へ戻される。すなわち判
断対象を次番アドレスに移して処理が続行される。
【0026】(S5)S3でYesと判断されると、制
御データの異常を解消するために初期化が開始される。
そのためにまず、RAM27の初期化フラグFがセット
され、初期化の処理が行われている旨が表示される。な
お「表示される」とは、CPU25に対する表示であっ
て、運転者が認識できるものではない。
【0027】(S6)初期化が実行される。具体的に
は、ROM28に格納されている初期データ1〜nによ
り、BRAM26の各制御データ1〜nが書き換えられ
る。このとき、各反転データ1〜nも、各初期データ1
〜nの反転値に書き換えられる。すなわち、制御データ
の異常が1つでも発見されると他の制御データも異常で
ある可能性が高いため、全部の制御データが初期化され
るわけである。この初期化のための書き換えは、アドレ
ス番号ごとに1番から末番まで順番に行われる。
【0028】(S7)初期化が完了すると、RAM27
の初期化フラグFがリセットされ、初期化の処理が行わ
れている旨の表示が解除される。かくしてこのフローは
終了し、通常の制御動作に戻る。このように制御データ
の初期化がされた上で通常の制御動作に戻ると、エンジ
ン50の運転制御のための制御パラメータ(燃料噴射
量、点火時期等)の算出は、当面の間初期データ1〜n
を用いてなされることとなり、異常が生じた制御データ
による異常制御が防止される。初期データ1〜nは、エ
ンジン50の個体ごとの公差や経時変化の範囲内の標準
的な制御データ1〜nの値であるため、必ずしも最適で
はないが支障のない制御ができるものである。そして、
その後の運転続行によりBRAM26の内容は再び学習
値を反映して更新され、最適な制御がなされる状態に戻
る。
【0029】このような内容チェックおよび初期化動作
を含めてバックアップメモリ付き電子制御装置10によ
るエンジン50の運転制御がされているときにキースイ
ッチ17がオフされると、マイコン11での処理が停止
してエンジン50の運転も停止されることになる。しか
し前記S6の初期化実行がなされている途中で直ちに処
理が停止されたのでは、BRAM26の一部に異常な制
御データが初期化されず残ってしまい、次回の起動時に
異常な制御がなされるおそれがある。そして前記のよう
に初期化実行はアドレス番号ごとに1番から末番まで順
番にデータの書き換えを行うため0.1〜0.3秒程度の
時間を要し、しかも運転者は初期化実行中であることを
認識しないので、その間にキースイッチ17がオフされ
る可能性は低くない。
【0030】そこでバックアップメモリ付き電子制御装
置10では、初期化実行中にキースイッチ17がオフさ
れた場合には、直ちには処理を停止せず改めて初期化を
一回行ってから停止するようにしている。具体的には、
マイコン11はINT端子の電圧低下(図3、t1 )に
より処理に割り込みを発生させ、作動を停止する前に図
5のフローチャートに示す処理を行う。ここでHALT
端子への供給電圧はキースイッチ17がオフされてから
少し遅延してダウンするので(図3、t2 )、図5の割
り込み処理はその間になされる。
【0031】(S11)この割り込み処理ではまず、R
AM27の初期化フラグFがセットされているか否かが
判断される。セットされていなかった場合には(S1
1:No)、キースイッチ17がオフされた時点で初期
化実行中ではなかったので、そのまま処理を停止する。
従って、制御データの初期化はされずに停止し、学習値
の反映が進んで最適化されている制御データが次回の起
動時のために温存される。
【0032】(S12)初期化フラグFがセットされて
いた場合には(S11:Yes)、キースイッチ17が
オフされた時点で初期化実行中であったので、改めて初
期化を実行する。ここでの初期化も前記S6での初期化
と同じく、アドレス番号ごとに1番から末番まで順番に
データの書き換えを行う。すなわち、割り込み前の初期
化がどこまで進んでいたかに関わらず、最初から全部の
制御データを書き換えるのである。割り込み発生により
S6内での現在アドレス値が失われているからである。
【0033】(S13)全アドレスについて書き換えが
なされ初期化が完了すると、初期化フラグFがリセット
されて初期化の処理が行われている旨の表示が解除され
る。かくしてこのフローは終了し、マイコン11の処理
が停止される。このように初期化実行の途中でキースイ
ッチ17がオフされても、改めて初期化をやり直してか
ら停止するので、次回の起動時には全部の制御データが
初期化された状態で制御が開始される。
【0034】以上詳細に説明したように、バックアップ
メモリ付き電子制御装置10では、キースイッチ17が
オフされINT端子の電圧が低下すると、マイコン11
の処理での処理に割り込みを発生させることとし、その
時点でBRAM26の内容の初期化の途中であった場合
には割り込み処理の中で改めて初期化を一回実行してか
ら処理を停止させることとしたので、いかなるタイミン
グでキースイッチ17がオフされても異常が発生した制
御データがBRAM26に残ったまま処理が停止される
ことがない。このため、次回起動時には必ず初期化済み
の制御データでエンジン50の運転制御が支障なく開始
され、異常が発生した制御データにより異常な制御がな
されるおそれがない。そしてその後は通常と同様に学習
値による制御データの最適化がなされエンジン50の個
体差や履歴に応じた最適な制御データでの制御を行うこ
とができる。
【0035】また、RAM27に初期化フラグFを設
け、制御データの初期化を行っているときにはこれをセ
ットしておくようにするとともに、キースイッチ17の
オフにより割り込みが発生したときには、この初期化フ
ラグFをチェックすることにより初期化実行中であった
か否かを判断するようにしたので、初期化実行中にオフ
された場合には改めて初期化を実行できる一方、初期化
実行中でないときにオフされたときにはそのまま処理を
停止でき、学習値を反映して最適化されている制御デー
タを温存することができる。
【0036】さらに、マイコン11のHALT端子とキ
ースイッチ17との間に遅延器20を設けたので、キー
スイッチ17がオフされてから少し遅延してHALT端
子の電圧が低下し、その間に割り込み処理を実行するこ
とができる。また、HALT端子とは別に、キースイッ
チ17のオフにより直ちにダウンするINT端子が設け
られているので、キースイッチ17のオフをこのINT
端子の電圧により検知して割り込みを発生させることが
できる。
【0037】なお、本発明は前記実施の形態に限定され
るものではなく、その要旨を逸脱しない範囲内で種々の
改良、変形が可能であることはもちろんである。例え
ば、初期化フラグFのエリアはRAM27でなくBRA
M26の中に設けてもよい。あるいは、制御データ1〜
nを格納するBRAM26をRAM27とは別に設けた
が、その代わりにRAM27のエリアの一部を制御デー
タ1〜nの格納に当ててBRAM26を省略してもよ
い。また、図5のS12の初期化では、全アドレスの制
御データを書き換えることとしたが、図4のS6の初期
化が中断されたために書き換えがなされていないアドレ
スの制御データのみを書き換えることとしてもよい。た
だしその場合には、S6における書き換えの進行状況を
表示するポインタを設けてS12の手前でそれを読み出
すこととする必要がある。
【0038】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように請求項1
の発明によれば、初期化の実行中にスイッチオフされて
も、割り込み処理により改めて初期化を行いこれを完了
してから制御処理が終了されるので、次回の始動時には
最初から初期化済みの状態で制御が開始され、異常な制
御が実行されるおそれが排除されたバックアップメモリ
付き電子制御装置が提供されている。
【0039】また、請求項2の発明によれば、スイッチ
オフ時に初期化の実行中であったか否かがフラグの状態
により判断されるので、初期化の実行中でないときにス
イッチオフされた場合には初期化を行わず、初期化の実
行中にスイッチオフされた場合には改めて初期化を行う
バックアップメモリ付き電子制御装置が提供されてい
る。
【0040】また、請求項3の発明によれば、少なくと
も初期化の実行に要する時間にわたり遅延手段が電源電
圧を維持するので、その間に初期化を行うことができる
バックアップメモリ付き電子制御装置が提供されてい
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態に係るバックアップメモリ付き電子
制御装置の概略構成図である。
【図2】バックアップメモリ付き電子制御装置の主要部
であるマイコンの構成図である。
【図3】バックアップメモリ付き電子制御装置の各部に
おける電圧の時間変化を説明するタイミングチャートで
ある。
【図4】制御データの異常チェックおよび初期化動作の
フローチャートである。
【図5】スイッチオフによる割り込み動作のフローチャ
ートである。
【符号の説明】
17 キースイッチ 20 遅延器 25 CPU 26 BRAM(バックアップメモリ) 27 RAM F 初期化フラグ 28 ROM

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 制御実行中に学習値を反映して更新され
    る制御データを格納するバックアップメモリと、前記バ
    ックアップメモリ中の制御データを初期化する初期化手
    段とを備えたバックアップメモリ付き電子制御装置にお
    いて、 スイッチオフにより制御に割り込みを発生させ、 割り込みが発生したときに前記初期化手段による初期化
    の実行中であった場合は改めて前記初期化手段により初
    期化を実行してから制御処理を終了するようにしたこと
    を特徴とするバックアップメモリ付き電子制御装置。
  2. 【請求項2】 請求項1のバックアップメモリ付き電子
    制御装置において、 前記初期化手段による初期化の開始時にセットされ終了
    時にリセットされるフラグを備えたことを特徴とするバ
    ックアップメモリ付き電子制御装置。
  3. 【請求項3】 請求項1または請求項2のバックアップ
    メモリ付き電子制御装置において、 スイッチオフ後、少なくとも前記初期化手段による初期
    化の実行に要する時間にわたり電源電圧を維持する遅延
    手段を備えたことを特徴とするバックアップメモリ付き
    電子制御装置。
JP8115686A 1996-04-12 1996-04-12 バックアップメモリ付き電子制御装置 Pending JPH09280101A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8115686A JPH09280101A (ja) 1996-04-12 1996-04-12 バックアップメモリ付き電子制御装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8115686A JPH09280101A (ja) 1996-04-12 1996-04-12 バックアップメモリ付き電子制御装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH09280101A true JPH09280101A (ja) 1997-10-28

Family

ID=14668759

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP8115686A Pending JPH09280101A (ja) 1996-04-12 1996-04-12 バックアップメモリ付き電子制御装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH09280101A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011100511A (ja) * 2009-11-06 2011-05-19 Fujitsu Ten Ltd データ書込装置、及び、データ書込方法
JP2015113742A (ja) * 2013-12-10 2015-06-22 株式会社デンソー 車両用マイコンの異常判定装置

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011100511A (ja) * 2009-11-06 2011-05-19 Fujitsu Ten Ltd データ書込装置、及び、データ書込方法
JP2015113742A (ja) * 2013-12-10 2015-06-22 株式会社デンソー 車両用マイコンの異常判定装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH0742888B2 (ja) エンジン制御装置
JPS603732A (ja) 入出力装置の異常検出方法
JP2003256228A (ja) プログラム書換装置
JP2570443B2 (ja) 酸素センサのヒータ制御装置
US20080126774A1 (en) Microcomputer with reset pin and electronic control unit with the same
JP5664454B2 (ja) 車両用電子制御装置
US6182004B1 (en) Apparatus and method for controlling electric power supply in nonvolatile memory rewriting operation
JPH0752732A (ja) バッテリ断線検出装置
JP3817855B2 (ja) 電子制御装置
JPH09280101A (ja) バックアップメモリ付き電子制御装置
JP2002041367A (ja) 車両制御装置
JP3968876B2 (ja) 電子制御装置
WO2008099276A1 (en) Vehicle control device
JP2719240B2 (ja) 自動車用電子制御装置
JP4192379B2 (ja) 電子制御システム
JP2011013737A (ja) 電子制御装置
US6671565B1 (en) Electronic control apparatus having mode check function
JPH08284730A (ja) 電子装置
JP2001323836A (ja) クランク同期タスクの異常検出方法
JPH10252546A (ja) 車両制御装置
JP4026924B2 (ja) 自動車用電子制御装置
JP2000257502A (ja) 自動車用電子制御装置
JPH0325813B2 (ja)
JP2002323990A (ja) 電子制御装置及び不揮発性メモリの初期化方法
JPH0587841B2 (ja)