JPH09278777A - 新規イリドイド誘導体および該誘導体を有効成分とする血管新生阻害剤 - Google Patents

新規イリドイド誘導体および該誘導体を有効成分とする血管新生阻害剤

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JPH09278777A
JPH09278777A JP8111117A JP11111796A JPH09278777A JP H09278777 A JPH09278777 A JP H09278777A JP 8111117 A JP8111117 A JP 8111117A JP 11111796 A JP11111796 A JP 11111796A JP H09278777 A JPH09278777 A JP H09278777A
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angiogenesis
arterialization
pyran
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Hideaki Morishige
英明 森重
Yukiko Kurita
由希子 栗田
Yosuke Yamazaki
要助 山崎
Masaharu Kikawa
雅晴 木川
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Tsumura and Co
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Tsumura and Co
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 重篤な副作用を伴うことなく、顕著な血管新
生阻害作用を有し、血管新生の異常亢進を伴う種々の疾
患の治療および予防に有用な血管新生阻害作用を有する
新規化合物および該化合物を有効成分とする血管新生阻
害剤を提供する。 【解決手段】 次式、 で表される新規イリドイド誘導体および該誘導体を有効
成分とする血管新生阻害剤である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、新規イリドイド誘
導体および該誘導体を有効成分とする血管新生阻害剤に
関する。
【0002】
【従来の技術】血管新生は、胚発生、女性性周期による
排卵または胎盤形成等のヒトまたは動物の通常の生理的
状態、創傷治癒、炎症等の修復過程のような健常な状態
で起こる一方で、毛細血管が急激に増加、増大して組織
に重篤な損傷をもたらす多くの病的状態等で起こること
が知られている。例えば、N. Engl. J. Med. 285:1182,
1971 には、腫瘍細胞の増殖が腫瘍組織の毛細血管新生
の増加に依存して生じることが記載されている。また、
松原らは、炎症 Vol.10, No.4, July 1990, p241-245
に、炎症過程において、毛細血管や後毛細血管細静脈等
のような小血管の新生と、単球やリンパ球等の細胞浸潤
との間に相関があること、さらに、肉芽の増殖には栄養
血管としての小血管の新生が不可欠であることを報告し
ている。
【0003】また、この他の、血管新生の異常亢進が関
係する疾患としては、眼科領域における糖尿病性網膜
症、後水晶体線維増殖症、角膜移植に伴う血管新生、緑
内障、眼腫瘍およびトラコーマ等、小児科領域における
血管腫および線維性血管腫等、外科領域における肥大性
はん痕および肉芽等、内科領域におけるリューマチ性関
節炎および浮腫性硬化症等、心臓疾患におけるアテロー
ム性動脈硬化症および各種腫瘍が知られている。
【0004】このため、近年、上述の各種疾患の治療の
ために、血管新生を阻害する薬物を医薬に利用すること
が注目されている。すなわち、病的過程において小血管
の新生が起きることが知られている。例えば、癌、慢性
関節リウマチ等の慢性炎症、糖尿病性網膜症、未熟児網
膜症、網膜内の種々の血栓性疾患、動脈硬化、血管腫、
血管線維種または乾癬のような種々の疾病の治療に血管
新生阻害作用を有する薬物が有用である。
【0005】このような血管新生阻害作用を有する薬物
としては、例えば、前述の炎症 Vol. 10, No.4, July 1
990, p241-245 に、テトラヒドロコルチゾールが開示さ
れている。また、慢性関節リウマチの治療に用いられる
抗リウマチ剤のうち幾つかが血管新生阻害作用を有する
ことも開示されている。これらの抗リウマチ剤として
は、金チオマレイン酸ナトリウム、アウラノフイン(aur
anofin) または D- ペニシラミン等のSH化合物が例示
されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
血管新生阻害作用を有する薬物は、臨床上、種々の問題
を有する。例えば、テトラヒドロコルチゾールは、血管
新生阻害作用を発現するためには、血管新生促進作用を
有するヘパリンと併用することが必要である。
【0007】一方、上述の血管新生阻害作用を有する抗
リウマチ剤の多くは重篤な副作用を有しているため、投
薬管理上適用が難しい。
【0008】本発明は、かかる点に鑑みてなされたもの
であり、重篤な副作用を伴うことなく、顕著な血管新生
阻害作用を有し、血管新生の異常亢進を伴う種々の疾患
の治療および予防に有用な血管新生阻害作用を有する新
規化合物および該化合物を有効成分とする血管新生阻害
剤を提供する。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、上記の課
題を解決すべく、血管新生阻害作用を有する化合物につ
いて鋭意研究を重ねた結果、新たに、血管新生阻害作用
を有する新規化合物を見出し、本発明を完成した。
【0010】すなわち、本発明は下記の通りである。 (1)次式、 で表される新規イリドイド誘導体。
【0011】(2)次式、 で表される新規イリドイド誘導体。
【0012】(3)次式、 で表される新規イリドイド誘導体。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明の新規イリドイド誘導体を
有効成分とする血管新生阻害剤の投与形態は、特に限定
されず、必要に応じて適宜選択することができる。例え
ば、錠剤、カプセル剤、顆粒剤、細粒剤、散剤または液
剤のような経口剤、または、注射剤または坐剤のような
非経口剤が挙げられる。
【0014】本発明の血管新生阻害剤は経口投与により
投与できる。この場合には、本発明の血管新生阻害剤中
の有効成分の重量は、患者の年齢、性別、体重または疾
患の程度により異なるが、通常、成人に対して、1日あ
たり30〜1000mgの範囲内であり、この投与量を1日数回
に分けて投与するのが好ましい。
【0015】経口剤は、本化合物を単独で使用するか、
例えば、デンプン、乳糖、白糖、マンニット、カルボキ
シルメチルセルロース、コーンスターチまたは無機塩類
のような賦形剤を用いて常法に従って製造することがで
きる。前記賦形剤の他に、結合剤、崩壊剤、界面活性
剤、滑沢剤、流動性促進剤、矯味剤、着色剤または香料
等を適宜選択して使用することができる。
【0016】結合剤としては、例えば、デンプン、デキ
ストリン、アラビアゴム末、ゼラチン、ヒドロキシプロ
ピルスターチ、メチルセルロース、カルボキシメチルセ
ルロースナトリウム、ヒドロキシプロピルセルロース、
結晶セルロース、エチルセルロース、ポリビニルピロリ
ドンまたはマクロゴールを例示できる。
【0017】また、崩壊剤としては、デンプン、ヒドロ
キシプロピルスターチ、カルボキシルメチルセルロース
ナトリウム、カルボキシメチルセルロースカルシウム、
カルボキシメチルセルロースまたは低置換ヒドロキシプ
ロピルセルロースを使用できる。
【0018】また、界面活性剤としては、ラウリル硫酸
ナトリウム、大豆レシチン、ショ糖脂肪酸エステルまた
はポリソルベート80を例示できる。
【0019】また、滑沢剤としては、タルク、ロウ類、
水素添加植物油、ショ糖脂肪酸エステル、ステアリン酸
マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸
アルミニウムまたはポリエチレングリコールを例示でき
る。また、流動性促進剤としては、軽質無水ケイ酸、乾
燥水酸化アルミニウムゲル、合成ケイ酸アルミニウムま
たはケイ酸マグネシウムを例示できる。
【0020】さらに、本発明の血管新生阻害剤は、懸濁
液、エマルジョン剤、シロップ剤またはエリキシ剤とし
ても投与することができる。このような剤形の場合に
は、矯味矯臭剤または着色剤を含有してもよい。
【0021】本発明の血管新生阻害剤は非経口剤として
投与できる。この場合には、本発明の血管新生阻害剤中
の有効成分の重量は、患者の年齢、体重、疾患の程度に
より異なるが、通常、成人に対して1日あたり1〜300mg
の範囲内であり、この投与量を、静注、点滴静注、皮下
注射または筋肉注射により投与するのが好ましい。
【0022】非経口剤としては、本化合物を適当な希釈
剤で希釈して用いることができる。希釈剤としては、一
般に、注射用蒸留水、生理食塩水、ブドウ糖水溶液、注
射用植物油、ゴマ油、ラッカセイ油、ダイズ油、トウモ
ロコシ油、プロピレングリコールまたはポリエチレング
リコールを用いることができる。非経口剤には、さらに
必要に応じて、殺菌剤、防腐剤または安定剤を加えても
よい。
【0023】これらのうち、特に、注射剤は、保存安定
性の観点から、バイアル等に充填後冷凍し、通常の凍結
乾燥技術により水分を除去して、凍結乾燥物として保存
し、使用直前に凍結乾燥物から液剤を再調製して用いる
こともできる。注射剤には、さらに必要に応じて、等張
化剤、安定剤、防腐剤、無痛化剤等を加えてもよい。そ
の他の非経口剤としては、例えば、外用液剤、軟膏等の
塗布剤または直腸内投与のための坐剤が挙げられ、これ
らの製剤は常法に従って製造することができる。
【0024】以上説明したように本発明の血管新生阻害
剤は、血管新生阻害作用を有する本化合物を有効成分と
して含有し、血管新生と相関関係を有する病的過程の改
善に極めて有用である。例えば、腫瘍細胞の増殖抑制、
炎症の治療、肉芽の増殖抑制等に利用できる。この他、
血管新生と相関関係を有する疾患の治療に幅広く応用さ
れる。
【0025】
【実施例】以下、本発明の新規化合物の製法並びに理化
学的性質を記載するが、1H-NMRは全て重クロロホルム中
で測定した。また1H-NMRデータ記載中、s はシングレッ
ト、d ダブレット、t はトリプレット、q はクァルテッ
ト、m はマルチプレット、ddはダブルダブレット、brは
ブロード、br sはブロードシングレット、ABq はABクァ
ルテット、そしてJ はカップリング定数を意味する。
【0026】実施例1 自体公知である(4aS,6S,7R,7aR)-6,7-エポキシ-1-ヒド
ロキシ-7-ヒドロキシメチル-1,4a,5,6,7,7a-ヘキサヒド
ロ[c]ピラン-4-カルボン酸メチルエステル(50mg)を
ジクロロメタン2mlに溶解し、ピリジン85μl、メチル
イソシアネート60μlを加え室温にて18時間攪拌した。
反応溶液を酢酸エチルにて抽出した。有機相を2規定塩
酸水、飽和重曹水、飽和食塩水にて洗浄した後、硫酸マ
グネシウムを用いて乾燥した。溶媒を減圧下で留去後、
残渣をシリカゲルクロマトグラフィーにて精製し、ヘキ
サン−エーテル留分より(4aS,6S,7R,7aR)-6,7-エポキシ
-1-ヒドロキシ-7-メチルカルバモイルオキシメチル-1,4
a,5,6,7,7a-ヘキサヒドロ[c]ピラン-4-カルボン酸メ
チルエステルを得た。さらにヘキサン−酢酸エチルより
再結晶することにより無色針状晶(20mg、 収率32%)を得
た。本化合物の理化学的性質は(表1、 化合物No.1)に記
載するとおりである。
【0027】実施例2 自体公知である(4aS,7aR)-7-(tert-ブチルジメチルシリ
ロキシメチル)-1-ヒドロキシ-1,4a,5,7a- テトラヒドロ
シクロペンタ[c] ピラン-4- カルボン酸メチルエステル
30.0gをアセトニトリル溶液にトリエチルアミンおよび
メチルイソシアネートを加え、室温で1時間攪拌した。
反応混合液を酢酸エチルで抽出した。有機相を飽和食塩
水で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を
減圧留去後、残渣をシリカゲルクロマトグラフィーにて
精製し、ヘキサン−酢酸エチル留分より、無色結晶(1S,
4aS,7aR)-7-(tert- ブチルジメチルシリロキシメチル)-
1-( メチルカルバモイルオキシ)-1,4a,5,7a-テトラヒド
ロシクロペンタ[c] ピラン-4- カルボン酸メチルエステ
ル(31.6g、収率90.2%)へ変換した。本化合物の理化学的
性質は以下に記載するとおりである。
【0028】1H-NMR(δ ppm, CDCl3中):0.07(6H, s),
0.91(9H, s), 2.10-3.32(4H, m), 2.84(3H, d, J=5Hz),
3.72(3H, s), 4.22(2H, br s), 4.84(1H, br), 5.78(1
H, br s), 5.88(1H, d, J=7Hz), 7.45(1H, s)
【0029】上記(1S,4aS,7aR)-7-(tert- ブチルジメチ
ルシリロキシメチル)-1-( メチルカルバモイルオキシ)-
1,4a,5,7a-テトラヒドロシクロペンタ[c] ピラン-4- カ
ルボン酸メチルエステル28.5gをテトラヒドロフランに
溶解し、安息香酸35g を加えた。次にn-テトラブチルア
ンモニウムフロリド(1.0M テトラヒドロフラン溶液)14
3mlを滴下し、室温にて24時間撹拌した。反応混合液を
酢酸エチルにて抽出した。有機相を飽和炭酸水素ナトリ
ウム水、飽和食塩水にて洗浄した後、硫酸マグネシウム
を用いて乾燥した。溶媒を減圧下で留去した後、残渣を
シリカゲルクロマトグラフィーにて精製しヘキサン−エ
ーテル留分より無色粉末(1S,4aS,7aR)-7-(ヒドロキシメ
チル)-1-( メチルカルバモイルオキシ)-1,4a,5,7a-テト
ラヒドロシクロペンタ[c] ピラン-4- カルボン酸メチル
エステル(20.0g、収率98.4%)を得た。本化合物の理化学
的性質は以下に記載するとおりである。
【0030】1H-NMR(δ ppm, CDCl3中):1.64-1.92(2H,
br), 2.08-2.32(1H, m), 2.84(3H, d,J=5Hz), 3.26(1H,
q, J=8Hz), 3.73(3H, s), 4.26(2H, br s), 5.06(1H,
br s), 5.84(1H, d, J=7Hz), 5.85(1H, br s), 7.46(1
H, d, J=1Hz)
【0031】ジクロロメタンにバナジウムオキシアセチ
ルアセトナート85mgを溶解し、t-ブチルヒドロペルオキ
シド(3.0M2,2,4- トリメチルペンタン溶液)7.1mlを滴下
し20分間撹拌した。次に(1S,4aS,7aR)-7-(ヒドロキシメ
チル)-1-( メチルカルバモイルオキシ)-1,4a,5,7a-テト
ラヒドロシクロペンタ[c] ピラン-4- カルボン酸メチル
エステル3.0gのジクロロメタン溶液を滴下し、室温にて
17時間撹拌した。反応混合液を飽和チオ硫酸ナトリウム
水溶液にあけ、酢酸エチルにて抽出した。有機相を飽和
食塩水にて洗浄した後、硫酸マグネシウムを用いて乾燥
した。溶媒を減圧下で留去した後、残渣をシリカゲルク
ロマトグラフィーにて精製しヘキサン−エーテル留分よ
り無色針状結晶(1S,4aS,6S,7R,7aR)-6,7- エポキシ-7-
(ヒドロキシメチル)-1-( メチルカルバモイルオキシ)-
1,4a,5,6,7,7a-ヘキサヒドロシクロペンタ[c] ピラン-4
- カルボン酸メチルエステル(2.9g 、収率89%)を得た。
本化合物の理化学的性質は以下に記載するとおりであ
る。
【0032】1H-NMR(δ ppm, CDCl3中):1.50(1H,dd,J=1
0,13Hz), 1.92-2.84(4H,m), 2.87(3H,d,J=5Hz), 3.54(1
H,s), 3.71(1H,ABq,J=13Hz), 3.72(3H,s), 4.00(1H,AB
q,J=13Hz), 5.32(1H,br), 5.73(1H,d,J=10Hz), 7.41(1
H,s)
【0033】上記(1S,4aS,6S,7R,7aR)-6,7- エポキシ-7
-(ヒドロキシメチル)-1-( メチルカルバモイルオキ
シ)-1,4a,5,6,7,7a-ヘキサヒドロシクロペンタ[c] ピ
ラン-4-カルボン酸メチルエステル500mgをアセトニトリ
ル溶液にトリエチルアミンおよびメチルイソシアネート
を加え、室温で1時間攪拌した。反応混合液を酢酸エチ
ルで抽出した。有機相を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸
マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧留去後、残渣をシ
リカゲルクロマトグラフィーにて精製し、ヘキサン-酢
酸エチル留分より、無色針状結晶(1S,4aS,6S,7R,7aR)-
6,7- エポキシ-1-(メチルカルバモイルオキシ)-7-( メ
チルカルバモイルオキシメチル)-1,4a,5,6,7,7a-ヘキサ
ヒドロシクロペンタ[c]ピラン-4- カルボン酸メチル
エステル(547mg、収率91%)へ変換した。本化合物の理化
学的性質は( 表1 、化合物No.2)に記載するとおりであ
る。
【0034】実施例3 自体公知である(4aS,6S,7R,7aR)-6,7- エポキシ-1,4a,
5,6,7,7a- ヘキサヒドロ-1-ヒドロキシ-7-メチルシクロ
ペンタ[c] ピラン-4- カルボン酸メチルエステル200mg
のアセトニトリル溶液にトリエチルアミン0.15mlとメチ
ルイソシアネート60μl を加え、室温で1 時間撹拌し
た。反応混合液にメタノール1mlを加えた後、減圧下濃
縮を行った。残留物をシリカゲルクロマトグラフィーに
て精製しヘキサン-エーテル留分より無色針状晶(1S,4a
S,6S,7R,7aR)-6,7- エポキシ-1,4a,5,6,7,7a- ヘキサヒ
ドロ-1-メチルカルバモイルオキシ-7-メチルシクロペン
タ[c]ピラン-4- カルボン酸メチルエステル(55mg、収率
22%) を得た。本化合物の理化学的性質は(表1、化合物
No.3)に示したとおりである。
【0035】
【表1】
【0036】血管新生阻害作用に関する試験例 血管新生阻害作用は、孵化鶏卵漿尿膜移植法(CAM
法)に従っておこなった。
【0037】すなわち37℃で4、5日間培養した鶏卵卵
殻の2カ所にキリを用いて穴を開け、側部の穴から、卵
白約3mlを注射器で吸引除去した。上部の卵殻と漿尿膜
を剥離させ、卵殻と卵殻膜を除去し、胚と漿尿膜を露出
させた。直径3〜5mmの漿尿膜を実験に使用した。漿尿膜
上にシリコンリングをのせ、その中に種々の濃度の被試
験化合物を含むEV(エチレンビニルアセテートコポリ
マー)ペレットをおいた。対照群としては、被試験化合
物を含まないEVペレットをおいた。
【0038】鶏卵上部を金属の蓋で覆い、移植後、さら
に37℃で2日間培養した後、イントラリピッドを適当量
漿尿膜内に注入し、血管網をより見やすくした。
【0039】血管新生阻害作用は、漿尿膜の無血管野を
測定することにより求めた。すなわち、径3mm以上の無
血管野を陽性とし、陽性の出現頻度を観察した。
【0040】なおEVは、孵化鶏卵漿尿膜移植法に障害
を及ぼす不純物を除去するため、等量のエタノールで十
分に洗浄した後に使用した。試験結果を下記の表2に示
す。
【0041】
【表2】
【0042】
【発明の効果】以上説明してきたように、本発明の新規
イリドイド誘導体を有効成分とする血管新生阻害剤にお
いては、重篤な副作用を伴うことなく、顕著な血管新生
阻害作用を有し、血管新生の異常亢進を伴う種々の疾患
の治療および予防に有用である。また、本発明の化合物
は、溶解性に優れており、医薬品として使用するのに適
している。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 A61K 31/35 AED A61K 31/35 AED // C07M 7:00 (72)発明者 木川 雅晴 茨城県稲敷郡阿見町吉原3586 株式会社ツ ムラ内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 次式、 で表される新規イリドイド誘導体。
  2. 【請求項2】 次式、 で表される新規イリドイド誘導体。
  3. 【請求項3】 次式、 で表される新規イリドイド誘導体。
JP8111117A 1996-04-09 1996-04-09 新規イリドイド誘導体および該誘導体を有効成分とする血管新生阻害剤 Pending JPH09278777A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7649014B2 (en) 2003-03-31 2010-01-19 Beth Israel Deaconess Medical Center, Inc. Genipin derivatives and uses thereof

Cited By (2)

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7649014B2 (en) 2003-03-31 2010-01-19 Beth Israel Deaconess Medical Center, Inc. Genipin derivatives and uses thereof
US8093288B2 (en) 2003-03-31 2012-01-10 Beth Israel Deaconess Medical Center Genipin derivatives and uses thereof

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