JPH09278680A - アルケンおよび/または含酸素化合物の製造方法 - Google Patents
アルケンおよび/または含酸素化合物の製造方法Info
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Abstract
ケンおよび含酸素化合物の製造方法を提供する。 【解決手段】 イソブタンを触媒存在下に分子状酸素を
用いて気相接触酸化させることによりアルケンおよび/
または含酸素化合物を製造する方法において、触媒とし
て一般式 MoaVbXcYdZeOf 具体的には、例えば MO12V3Sb9Nb1.5OX で示される複合酸化物系触媒を用いる。
Description
存在下に分子状酸素を用いて、気相接触酸化させること
により、工業的に有用であるイソブチレン、酢酸、アク
リル酸、メタクロレインおよびメタクリル酸等のアルケ
ンおよび含酸素化合物を製造する方法に関する。
ールからメタクロレインを経由し、二段階酸化によりメ
タクリル酸を製造する方法は良く知られており、既に工
業化が実施されている。 他方、近年イソブチレンより
も安価なイソブタンを原料として気相接触酸化によるメ
タクロレインやメタクリル酸の製造方法が提案されてい
る。
には「リンまたはヒ素を中心元素としモリブデンを含む
ヘテロポリ酸を含有する触媒にイソブタンと酸素を交互
に接触させメタクリル酸および/またはメタクロレイン
を得る方法、特開平2−42034号公報には「リンお
よび/またはヒ素を中心元素としモリブデンを含むヘテ
ロポリ酸および/またはその塩でAg、Zn、Cd T
i Zr Nb TaCr W Mn Fe Co N
i Rh Sn BiおよびTeからなる村から選ばれ
た少なくとも一種を触媒構成元素として含有する触媒
に、イソブタンを分子状酸素を含む混合ガスを気相で接
触させ、メタクリル酸および/またはメタクロレインを
得る方法等が知られている。また特開平5−17877
4号公報および特開平5−331085号公報にはイソ
ブタンを触媒の存在下に接触気相酸化してメタクリル酸
および/またはメタクロレインを製造するに於いて、ピ
ロリン酸バナジルを主成分とし、これに金や銀等の他の
金属元素を添加し活性、選択性を改良した複合酸化物系
触媒を用いることを特徴とする方法が開示されている。
等に比べ反応性が低いため、イソブチレンの酸化反応条
件では転化率が低い。それ故、酸化反応温度を上げ転化
率を高める方法が考えられるが、この場合には目的物質
であるメタクリル酸やメタクロレインの過剰酸化が生
じ、選択率が低下するとの欠点を有する。加えてこれら
リン−モリブデン系ケギン型ヘテロポリ酸系触媒は熱安
定性が乏しく、触媒として使用する場合、その安定性に
問題があった。また、ピロリン酸バナジルを主成分とす
る複合酸化物系触媒を用いる場合も必ずしも満足する選
択性改良効果が得られないとの問題があった。
いて、本発明者等はイソブタンからイソブチレン、酢
酸、アクリル酸、メタクロレインおよびメタクリル酸等
のアルケンおよび含酸素化合物を高転化率、高選択性を
持って製造する方法を見出すことを目的として、鋭意検
討した結果、気相接触酸化反応に用いる触媒としてモリ
ブデン−バナジン−アンチモンおよび/またはテルルを
必須成分とする複合酸化物系触媒を用いる場合には、触
媒として耐熱性に優れ、かつ転化率、選択性も共に優れ
ることを見出し、本発明方法を完成するに至った。
ブタンを触媒存在下に分子状酸素を用いて気相接触酸化
させることにより、アルケンおよび/または含酸素化合
物を製造する方法において、触媒として一般式 MoaVbXcYdZeOf (式中、Moはモリブデン、Vはバナジウム、Xはアン
チモンまたはテルル、Oは酸素、Yはヒ素、ホウ素およ
びゲルマニウムからなる群より選ばれた少なくとも1種
の元素、Zはカリウム、セシウム、ルビジウム、カルシ
ウム、マグネシウム、タリウム、クロム、マンガン、
鉄、コバルト、ニッケル、銅、銀、ビスマス、アルミニ
ウム、ガリウム、インジウム、スズ、亜鉛、ランタン、
セリウム、イットリウム、タングステン、ニオブおよび
タンタルからなる群より選ばれた少なくとも1種の元素
を表し、また添字a、b、c、d及びeは各元素の原子
比を表し、a=12としたとき、bは0を含まない6以
下の値、cは0を含まない20以下の値、dおよびeは
0を含む6以下の値、fは各元素の原子価および原子比
によって決まる値を表す)で示される複合酸化物系触媒
を用いることを特徴とするアルケンおよび/または含酸
素化合物の製造方法を提供するにある。
説明する。本発明方法の特徴は、イソブタンを分子状酸
素を用いて気相接触酸化させ、イソブチレン、メタクロ
レイン、メタクリル酸等のアルケンおよび/または含酸
素化合物を製造するに際し、触媒として一般式 Moa
VbXcYdZeOf(式中の記号は前記と同じ)で示
されるMo−V−Sb/Teを必須成分とする、即ちa
=12のとき、bは0<b≦6、好ましくは0<b≦
4、cは0<c≦20、好ましくは0<c≦12の原子
比よりなる複合酸化物系触媒を用いることにある。 こ
れら触媒組成に於いて、いずれの成分が欠如しても満足
し得る触媒効果、主として選択率の改善効果が見られな
い。
含むことにより、より優れ触媒性能を発揮することがあ
る。即ち、一般式に於いてYはヒ素、ホウ素、ゲルマニ
ウムからなる群より選ばれた少なくとも1種の元素、Z
はカリウム、セシウム、ルビジウム、カルシウム、マグ
ネシウム、タリウム、クロム、マンガン、鉄、コバル
ト、ニッケル、銅、銀、ビスマス、アルミニウム、ガリ
ウム、インジウム、スズ、亜鉛、ランタン、セリウム、
イットリウム、タングステン、ニオブ、タンタルからな
る群より選ばれた少なくとも1種の元素であり、またそ
の原子比d及びeはa=12のとき、0〜6、好ましく
は0〜 の範囲内で含む触媒が優れる。これら触媒成分
が上記範囲より多い場合には触媒性能が低下する。
に制限はなく、公知の種々の方法により調製できる。例
えば、モリブデン、バナジウム、アンチモンからなる複
合酸化物系触媒は、パラモリブデン酸アンモニウムとメ
タバナジン酸アンモニウムとからなる水溶液に三酸化ア
ンチモンを添加し、乾燥した後、焼成することにより所
定の触媒を得ることができる。またモリブデン、バナジ
ウム、テルル複合酸化物系触媒は、パラモリブデン酸ア
ンモニウムとメタバナジン酸アンモニウムとからなる水
溶液にテルル酸水溶液を添加し、乾燥した後、焼成する
ことにより所定の触媒を得ることができる。モリブデン
原料としては、三酸化モリブデン、モリブデン酸、パラ
モリブデン酸アンモニウム、モリブデン酸ナトリウム等
を用いてることができ、バナジウム原料としてはメタバ
ナジン酸アンモニウム、バナジン酸ナトリウム、五酸化
バナジウム等、5価バナジウム以外に、シュウ酸バナジ
ル等の4価のバナジウムを用いることもできる。また上
記一般式中Y、Zで表した元素をも含め、本発明の触媒
構成物質は、触媒調整過程で酸化物に分解され得る化合
物、例えば酸化物、水酸化物、硝酸塩、アンモニウム
塩、炭酸塩、塩化物、有機酸塩、金属酸アンモニウム塩
等として添加、使用される。触媒は担体および/または
希釈混合した形で用いることができる。担体および/ま
たは希釈剤としては、例えばシリカ、アルミナ、シリカ
−アルミナ、マグネシア、チタニア、ゼオライト、ジル
コニア、シリコン−カーバイト等が挙げられ、担持量や
希釈剤と触媒との希釈混合比に制限はない。また、触媒
の形状はタブレット、リング、球、押し出し品等限定は
ない。成型法は圧縮成形、押し出し成形、噴霧乾燥造粒
等公知の方法で行うことができる。焼成は特に制限され
ないが、約400℃〜約650℃、酸素雰囲気、或いは
窒素ガス等を用いた不活性雰囲気で実施すればよい。こ
のようにして得られた触媒は、イソブタンの気相接触酸
化反応に供される。
ンおよび分子状酸素が用いられる。該原料ガス中のイソ
ブタン濃度は、約1モル%〜約85モル%、好ましくは
約3モル%〜約70モル%である。
約0.05〜約4.0、好ましくは約0.1〜約3.5
が適当である。分子状酸素の供給源としては、空気、純
酸素、酸素富化空気などが用いられる。
いが、水蒸気は必ずしも必要としない。
素、二酸化炭素等が含まれていてもよい。また、イソブ
チレンが原料に含まれていても、イソブチレンはイソブ
タン同様メタクロレインやメタクリル酸に転換される。
ることもできるが、回収し再循環することもできる。イ
ソブチレンやメタクロレインも回収、再循環することに
よりメタクリル酸に転換できる。また、純酸素或いは酸
素富化空気を用いた場合には、未反応の酸素も回収し再
利用することが好ましい。
選択できるが、好ましくは約330〜約500℃であ
る。反応圧力は減圧から加圧まで幅広く選べるが通常約
100〜約400kPa、好ましくは約100〜約20
0kPaの範囲である。
いずれの反応形式でも実施できる。固定床方式で使用す
る場合、空間速度に特に制限はないが、空間速度が小さ
すぎると生産性が低下するため工業的に不利である。ま
た逆に空間速度が大きすぎると、反応活性が低下するた
め反応温度を高くしなければならない。そこで通常は約
400〜約5000/hr、好ましくは約600〜約2
000/hrの範囲である。このようにして生成したア
ルケン及び各種含酸素化合物は抽出、蒸留等の操作によ
り、各々の生成物に分離精製することができる。
する触媒の活性が高く、イソブチレン、メタクロレイ
ン、メタクリル酸等のアルケンおよび含酸素化合物への
選択製が高いので、廉価なイソブタンから効率よくアル
ケンおよび含酸素化合物を製造することができる。
するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
尚、転化率(%)および選択率(%)はそれぞれ以下の
如く定義した。 イソブタン転化率(%)=(反応したイソブタンのモル
数)÷(供給したイソブタンのモル数)×100 イソブチレン選択率(%)=(生成したイソブチレンの
モル数)÷(反応したイソブタンのモル数)×100 メタクロレイン選択率(%)=(生成したメタクロレイ
ンのモル数)÷(反応したイソブタンのモル数)×10
0 メタクリル酸選択率(%)=(生成したメタクリル酸の
モル数)÷(反応したイソブタンのモル数)×100 有効成分の選択率(%)=(生成したイソブチレンのモ
ル数+生成したメタクロレインのモル数+生成したメタ
クリル酸のモル数)÷(反応したイソブタンのモル数)
×100) また、反応生成物はガスクロマトグラフィーを用いて分
析した。
(HC2 O4 )5 ・nH 2 O}141.96gを加え撹
拌溶解後、バナジウム濃度が2mol/lであるシュウ
酸バナジル水溶液150mlを添加し、均一な水溶液と
した(A液)。次いでイオン交換水300mlにパラモ
リブデン酸アンモニウム{((NH4 )6Mo7 O24・
4H2 O)}212.10gを添加し撹拌溶解した(B
液)後、B液をA液に全量注入し、更に三酸化アンチモ
ン(Sb2 O3 )131.24gを添加し、この混合液
に25%アンモニア水を入れpHをほぼ中性に調整し
た。このようにして得られたスラリー溶液を加熱撹拌し
つつ濃縮乾固し、更に120℃にて14.5時間乾燥
し、粉砕・篩別して4〜8メッシュの粒子を得、これを
窒素気流中600℃で2時間焼成してMo12V3 Sb9
Nb1.5 OX の組成を有する触媒を得た。このようにし
て得た触媒6gを直径15mmのパイレックスガラス製
反応管に充填し、これにイソブタン/酸素/窒素/水蒸
気の割合(モル%)が25/12/33/30からなる
原料ガスを供給し反応圧力152kPa、空間速度10
00/hrの条件で加熱して酸化反応を行ったところ、
反応温度425℃においてのイソブタン転化率は6.3
%、イソブチレン、メタクロレイン及びメタクリル酸の
選択率はそれぞれ11.9%、23.8%及び7.8%
であった。反応温度(反応器壁温度)400〜450℃
の間を詳細に検討した結果、イソブタン転化率5%時の
有効成分への選択率は47.5%であった。
%)が37/17/46のものに代えた他は実施例1と
同様の方法で接触酸化反応を行った。その結果、反応温
度425℃においてのイソブタン転化率は6.2%、イ
ソブチレン、メタクロレイン及びメタクリル酸の選択率
はそれぞれ15.6%、21.2%及び4.5%であっ
た。反応温度400〜450℃に於けるイソブタン転化
率5%時の有効成分への選択率は45.0%であった。
5 }を用いた以外は実施例1と同様にして同一組成の触
媒を調製した。この触媒を用い、実施例1と同一条件で
反応を行った。その結果、反応温度425℃においての
イソブタン転化率は6.5%、イソブチレン、メタクロ
レイン及びメタクリル酸の選択率はそれぞれ11.0
%、16.7%及び3.1%であった。また、反応温度
400〜450℃に於けるイソブタン転化率5%時の有
効成分への選択率は32.3%であった。
3 )の添加量を代えた他は実施例1と同一方法によりM
o12V3 Nb1.5 Sb6 Oxの組成を有する触媒を得
た。この触媒を用い、実施例1と同一条件で反応を行っ
た。その結果、反応温度425℃においてのイソブタン
転化率は4.9%、イソブチレン、メタクロレイン及び
メタクリル酸の選択率はそれぞれ21.5%、10.7
%及び1.9%であった。また、反応温度400〜45
0℃に於けるイソブタン転化率5%時の有効成分への選
択率は34.0%であった。
ム{((NH4 )6 Mo7 O24・4H2 O)}53.0
5gを添加、撹拌溶解後、バナジウム濃度が1mol/
lであるシュウ酸バナジル水溶液75mlを添加し、次
いで三酸化アンチモン(Sb2 O3 )32.80gを添
加した。この混合液に25%アンモニア水を添加しpH
をほぼ中性に調整した。このようにして得られたスラリ
ー溶液を加熱撹拌しつつ濃縮乾固し、更に120℃にて
3時間乾燥し、粉砕・篩別して4〜8メッシュの粒子を
得、これを窒素気流中600℃で2時間焼成してMo12
V3 Sb9 Oxの組成を有する触媒を得た。この触媒を
用い、実施例1と同じ条件で酸化反応を行ったところ、
反応温度425℃においてのイソブタン転化率は2.2
%、イソブチレン、メタクロレイン及びメタクリル酸の
選択率はそれぞれ23.6%、26.2%及び3.7%
であった。反応温度400〜450℃に於けるイソブタ
ン転化率5%時の有効成分への選択率は44.4%であ
った。
添加した以外は実施例1と同一方法によりMo12V3 S
b9 Nb1.5 Ge3 Oxの組成を有する触媒を得た。こ
の触媒を用い、実施例2と同じ条件で酸化反応を行った
ところ、反応温度425℃に於いてのイソブタン転化率
は2.9%、イソブチレン、メタクロレイン及びメタク
リル酸の選択率はそれぞれ34.1%、18.4%及び
0.6%であった。反応温度400〜450℃に於ける
イソブタン転化率5%時の有効成分への選択率は47.
9%であった。
O)2 〕を添加した以外は実施例1と同一方法によりM
o12V3 Sb9 Nb1.5 Sn3 Oxの組成を有する触媒
を得た。この触媒を用い、実施例2と同じ条件で酸化反
応を行ったところ、反応温度425℃に於いてのイソブ
タン転化率は7.4%、イソブチレン、メタクロレイン
及びメタクリル酸の選択率はそれぞれ8.7%、21.
8%及び3.8%であった。反応温度400〜450℃
に於けるイソブタン転化率5%時の有効成分への選択率
は42.2%であった。
を添加した以外は実施例1と同一方法によりMo12V3
Sb9 Nb1.5 Fe3 Oxの組成を有する触媒を得た。
この触媒を用い、実施例2と同じ条件で酸化反応を行っ
たところ、反応温度425℃に於いてのイソブタン転化
率は7.5%、イソブチレン、メタクロレイン及びメタ
クリル酸の選択率はそれぞれ13.7%、17.2%及
び2.3%であった。反応温度380〜450℃に於け
るイソブタン転化率5%時の有効成分への選択率は3
7.5%であった。
ジン酸アンモニウム{NH4 VO3 }を用い、Sb2 O
3 の代わりにH6 TeO6 を用いた以外は実施例1と同
一方法によりMo12V3.6 Te2.8 Nb1.4 Oxの組成
を有する触媒を得た。この触媒を用い、反応温度を35
0℃にした以外は実施例1と同じ条件で酸化反応を行っ
たところ、反応温度を350℃に於いてのイソブタン転
化率は4.9%、イソブチレン、メタクロレイン及びメ
タクリル酸の選択率はそれぞれ4.3%、13.9%及
び11.8%であった。反応温度330〜400℃に於
けるイソブタン転化率5%時の有効成分への選択率は3
0.0%であった。
子比によって決まる値を表す)を有する複合酸化物系触
媒は、以下の方法により調製した。イオン交換水120
0mlにパラモリブデン酸アンモニウム{((NH4 )
6Mo7 O24・4H2 O)}211.9gを添加し、撹
拌溶解させた後、バナジウム濃度が1mol/lである
シュウ酸バナジル水溶液300mlを添加、混合し、こ
の混合液のPHが中性になるよう25%アンモニア水を
添加した。その後、120℃の乾燥機中で水分を蒸発さ
せ、これを窒素気流中、600℃で3時間焼成した。こ
の触媒を用い、反応温度を350℃とした以外は、実施
例1と同じ条件で酸化反応を行ったところ、反応温度を
350℃に於いてのイソブタン転化率は5.0%、イソ
ブチレン、メタクロレイン及びメタクリル酸の選択率は
それぞれ6.7%、3.1%及び0.7%であった。反
応温度310〜350℃に於けるイソブタン転化率5%
時の有効成分への選択率は10.6%であった。
(HC2 O4 )5 ・nH 2 O}35.59gを加え撹拌
溶解後、バナジウム濃度が1mol/lであるシュウ酸
バナジル水溶液75mlを添加し、均一な水溶液とした
(A液)。次いでイオン交換水150mlにパラモリブ
デン酸アンモニウム{((NH4 )6 Mo 7 O24・4H
2 O)}53.00gを添加し撹拌溶解した(B液)
後、B液をA液に全量注入混合し、この混合液に25%
アンモニア水を入れpHをほぼ中性に調整した。このよ
うにして得られたスラリー溶液を加熱撹拌しつつ濃縮乾
固し、更に120℃にて14.5時間乾燥し、粉砕・篩
別して4〜8メッシュの粒子を得、これを窒素気流中6
00℃で2時間焼成してMo12V3 Nb1.5 OX の組成
を有する触媒を得た。この触媒を用い、反応温度を29
0℃とした以外は、実施例1と同じ条件で酸化反応を行
ったところ、反応温度を290℃に於いてのイソブタン
転化率は7.2%、イソブチレン、メタクロレイン及び
メタクリル酸の選択率はそれぞれ5.1%、1.9%及
び1.1%であった。反応温度250〜300℃に於け
るイソブタン転化率5%時の有効成分への選択率は9.
3%であった。
(NH2 OH/HCI)27.8g、80%リン酸(H
3 PO4 )58.8gを溶解し、均一な溶液とした後、
ホットスターラーにて80℃まで加熱した。この溶液に
五酸化バナジウム(V2 O5 )36.4gを徐々に添加
した。五酸化バナジウム添加終了から約6時間攪拌をつ
ずけ、120℃の乾燥器中で15時間乾燥させ、水分を
蒸発させた。得られた乾固物を空気500℃で15時間
焼成して(VO)2 P2 O7 の組成を有する触媒を得
た。上記方法により得た触媒9gを直径15mmのパイ
レックスガラス製反応管に充填し、これにイソブタン/
酸素/窒素/水蒸気の割合(モル%)が47/36/1
7/0からなる原料ガスを供給し反応圧力152kP
a、空間速度1000/hrの条件で加熱して酸化反応
を行ったところ、反応温度360℃においてのイソブタ
ン転化率は2.1%、イソブチレン、メタクロレイン及
びメタクリル酸の選択率はそれぞれ1.7%、2.5
%、8.8%であった。
Claims (1)
- 【請求項1】 イソブタンを触媒存在下に分子状酸素を
用いて気相接触酸化させることにより、アルケンおよび
/または含酸素化合物を製造する方法において、触媒と
して一般式 MoaVbXcYdZeOf(式中、Mo
はモリブデン、Vはバナジウム、Xはアンチモンまたは
テルル、Oは酸素、Yはヒ素、ホウ素およびゲルマニウ
ムからなる群より選ばれた少なくとも1種の元素、Zは
カリウム、セシウム、ルビジウム、カルシウム、マグネ
シウム、タリウム、クロム、マンガン、鉄、コバルト、
ニッケル、銅、銀、ビスマス、アルミニウム、ガリウ
ム、インジウム、スズ、亜鉛、ランタン、セリウム、イ
ットリウム、タングステン、ニオブおよびタンタルから
なる群より選ばれた少なくとも1種の元素を表し、また
添字a、b、c、d及びeは各元素の原子比を表し、a
=12としたとき、bは0を含まない6以下の値、cは
0を含まない20以下の値、dおよびeは0を含む6以
下の値、fは各元素の原子価および原子比によって決ま
る値を表す)で示される複合酸化物系触媒を用いること
を特徴とするアルケンおよび/または含酸素化合物の製
造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP08802996A JP3855298B2 (ja) | 1996-04-10 | 1996-04-10 | アルケンおよび/または含酸素化合物の製造方法 |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP08802996A JP3855298B2 (ja) | 1996-04-10 | 1996-04-10 | アルケンおよび/または含酸素化合物の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09278680A true JPH09278680A (ja) | 1997-10-28 |
JP3855298B2 JP3855298B2 (ja) | 2006-12-06 |
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ID=13931406
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Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP08802996A Expired - Fee Related JP3855298B2 (ja) | 1996-04-10 | 1996-04-10 | アルケンおよび/または含酸素化合物の製造方法 |
Country Status (1)
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---|---|
JP (1) | JP3855298B2 (ja) |
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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