JP3146486B2 - メタクリル酸製造用触媒の製造方法 - Google Patents

メタクリル酸製造用触媒の製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は気相接触酸化によるメタクリル酸の製造に用
いられるヘテロポリ酸系触媒の改良に関する。詳しくは
メタクロレイン、イソブタンなどを分子状酸素で気相接
触酸化してメタクリル酸を製造するために用いられるヘ
テロポリ酸系触媒の改良に関する。
[従来の技術] メタクロレインを気相接触酸化してメタクリル酸を製
造するための触媒は数多く提案されており(例えば特開
昭50−101316号、特開昭50−142510号、特開昭59−4445
号など)、既にその一部は工業的規模の生産に用いられ
ている。またイソ酪酸の酸化脱水素(特開昭57−72936
号など)、イソブチルアルデヒドの酸化(特開昭57−14
4238号など)によるメタクリル酸の製造も良く知られて
いる。さらにイソブチレンまたは第三級ブタノールを酸
化してメタクリル酸、メタクロレインを作るための触媒
(特開昭55−127328号)、最近ではイソブタンを直接酸
化してメタクリル酸、メタクロレインを得るための触媒
(特開平2−42032号など)も提案されている。
これらの反応に用いられる触媒としてはいずれもモリ
ブデン及びリンを主成分とするヘテロポリ酸及びまたは
その塩の構造を有するものが有効であることが知られて
おり、組成に関してはバナジウムによるモリブデンの一
部置換、銅、アンチモン、ヒ素などの助触媒成分の添
加、調製法に関しても環状アミンの使用等、種々の改良
がなされてきている。
[発明が解決しようとする課題] しかしながら、これらの知られている触媒系の問題点
は、既に実用化されているメタクロレインの酸化におい
ても反応収率(活性と選択性)と触媒寿命の両者を満足
させる点で必ずしも十分でないことである。例えばアク
ロレインからアクリル酸を製造する触媒に比べ、反応の
選択性が悪いばかりでなく反応活性と寿命も悪く、従っ
て大量の触媒が必要となり設備費用と触媒コストの負担
が大きいのが現状である。イソブタン、イソ酪酸などを
原料とする場合も未だに工業化できていないのは触媒の
性能が十分でないことが大きな理由の一つである。本発
明の課題は現状の触媒を改良して、より高い反応活性、
選択性と、長い触媒寿命を合わせもつ触媒を提供するこ
とにある。
[課題を解決するための手段] 本発明者らは上記の課題を達成するために、ヘテロポ
リ酸系の触媒の改良について鋭意検討した結果、特定の
触媒組成をもち特別な調製工程を含む方法で調製した触
媒が上記の目的を達成することを見いだし本発明に到達
したものである。
すなわち、本発明は一般式 PaMobVcAsdCueXfOg (式中、P、Mo、V、As、Cu及びOはそれぞれリン、モ
リブデン、バナジウム、ヒ素、銅及び酸素を示し、Xは
ルビジウム、セシウム及びタリウムからなる群より選ば
れた少なくとも一種の元素を示し、また添字a、b、
c、d、e、f及びgは各元素の原子比を示し、b=12
としたとき、a、c、d、e及びfはそれぞれ0(ゼ
ロ)を含まない3以下の値をとり、gは他の元素の原子
価及び原子比によって決まる値を示す)で表されるヘテ
ロポリ酸の部分中和塩からなるメタクリル酸製造用触媒
の製造方法であって、バナジウム原料として五酸化バナ
ジウム(V2O5)を用い、またアンモニウム根の存在下に
触媒原料を水に溶解または懸濁した状態で、80℃以上の
温度で1時間以上加熱処理をする工程と、濃縮乾燥後得
られた固体を400〜500℃の温度で不活性ガス中で焼成す
る工程とを含むことを特徴とするメタクリル酸製造用触
媒の製造方法である。
本発明の触媒の基本的な構造は従来からよく知られて
いるリンモリブデン酸のルビジウム、セシウム、タリウ
ムによる部分中和塩であるが、さらに必須成分として、
バナジウム、ヒ素及び銅を含んでいる。これらの元素が
有効であることは既に知られているが、これらの組成の
組合せと調製法との関係を種々検討した結果、組成に関
しては以下のことが判明した。
まずバナジウムを含まずヒ素を含む触媒は調製法によ
らず反応選択性は高いが、長時間の使用により反応率が
低下し易い欠点を持っており工業的使用に耐えるもので
はない。一方、ヒ素を含まずバナジウムを含む触媒は従
来の調製法では反応選択性、寿命ともある程度のものが
できるがともに十分ではない。本発明の五酸化バナジウ
ムを原料とし加熱工程を含むような調製方法を用いれば
反応率の低下は起こりにくい触媒となるが、反応選択性
は改良されない。反応選択性を高めるためにはヒ素が必
要であり寿命のためにはバナジウムが必要であるが、両
者を含む触媒は、従来の調製法ではバナジウムのみのも
のより寿命は短くなってしまう。反応選択性と活性、寿
命を合わせもつためにはバナジウムとヒ素をともに含み
さらに本発明の特別な調製法でつくる必要がある。また
銅は反応活性及び選択性の改良の点で必須成分である。
その他、アンチモン、銀、鉄、コバルト、ランタン、セ
リウムなどを任意成分として含んでいてもよい。
本発明の触媒は特定の原料及び方法を用いて調製され
る。バナジウムの原料としては五酸化バナジウムを用
い、また後に述べる懸濁物の加熱処理の段階でアンモニ
ウム根を含んでいることが必要である。なぜ五酸化バナ
ジウムを用いると良いのか理由はよく分からないが、五
酸化バナジウムの代わりにメタバナジン酸アンモニウ
ム、シュウ酸バナジル、モリブドバナドリン酸などの水
によく溶ける原料を用いると反応活性および寿命ともに
十分でない。モリブデン及びアンモニウムの原料として
はモリブデン酸アンモニウムが適当であるが、酸化モリ
ブデン、リンモリブデン酸等とアンモニアまたはアンモ
ニウム塩との組合せで用いてもよい。リンおよびヒ素は
リン酸、ヒ酸を用いるのが一般的であるがリン酸アンモ
ニウム、リン酸銅など他の必須成分との塩などの形で用
いてもよい。銅およびルビジウム等の成分は硝酸塩、塩
化物、炭酸塩、水酸化物、リン酸塩等を用いることがで
きる。
上記の原料を水中に溶解または懸濁させ、これを約80
℃以上の温度で約1時間以上加熱処理をする工程が必要
なことである。熱処理温度が約80℃以下の場合及び約80
℃以上でも反応時間が約1時間以下の場合には反応が十
分に進まず、メタクリル酸選択性のよくない触媒になっ
てしまう。この工程をオートクレーブを用い100℃以上
の温度、約100〜150℃でも実施することができるが、通
常は常圧で煮沸(100℃)還流下に行われる。処理時間
は約1時間以上であれば特に制限されるものではない
が、通常約1〜24時間の範囲で行われる。これ以上長時
間行ってもそれに見合う効果はない。
水溶性の原料は予め別に水に溶解して用いてもよい
が、粉体のまま仕込んでも問題ない。五酸化バナジウム
は粉体のまま仕込む必要がある。この工程では明らかに
固体を含めた不均一系の反応が起こっており、このスラ
リーを蒸発乾固して得た固体中には、X線回折によって
も五酸化バナジウムの結晶は見られず、P:Moの比が1:9
のいわゆるドーソン型のヘテロポリ酸の塩となってい
る。これを250℃程度に加熱するとP:Moが1:12のいわゆ
るケギン型ヘテロポリ酸の塩の構造に変化する。アンモ
ニウム根を含んで調製しているのでこの段階の固体は、
ヘテロポリ酸のX成分(ルビジウムなど)とアンモニウ
ムとの混合塩となっている。このままでは固体酸の性質
がなく活性が低いので焼成して活性化する必要がある。
窒素などの不活性ガス雰囲気中約400〜500℃、好ましく
は約420〜450℃の温度で焼成する。これによりほぼ全て
のアンモニウム成分が脱離しプロトン酸となり高活性を
発現する。空気中で焼成した場合は、約400℃以上では
ヘテロポリ酸の分解、焼結が起こって活性が低くなり、
約400℃以下ではアンモニウム根が多く残ってしまうた
めにやはり活性が低いと考えられる。不活性ガス中で焼
成した後空気中で約400℃以下の温度で焼成することは
差し支えない。
本発明の触媒はメタクロレイの酸化をはじめ種々の原
料の酸化によるメタクリル酸の製造に用いられるが、使
用に当たっては触媒単味、またはアルミナ、シリカ、シ
リコンカーバイドなどの担体に担持または希釈混合した
形で用いられ、固定床の場合は、円柱状、球状、リング
状等に成形して用いられる。流動床、移動床などの反応
形式を用いることもできる。
本発明の触媒を用いて、メタクロレインを気相で接触
酸化してメタクリル酸を製造する場合、使用される原料
としては必ずしも純粋のメタクロレインである必要はな
く、イソブチレンやターシャリーブタノールを気相接触
酸化して得られたメタクロレイン含有ガスでもまた液相
法で得られたメタクロレインを気化したものでもよい。
酸素源は純粋な酸素でもよいが、工業的には空気が使用
される。その他の希釈ガスとしては、窒素、二酸化炭
素、一酸化炭素、水蒸気等を用いることができる。反応
原料ガス中のメタクロレイン濃度は約1〜10%、メタク
ロレインに対する酸素の比は約1〜5程度が用いられ
る。原料ガスの空間速度は約500〜5000h-1の範囲、反応
温度は約260〜340℃程度が好ましい。反応圧力は常圧付
近または若干の加圧下で行なわれるのが普通である。。
また本発明の触媒を用いて、イソブタンを直接酸化し
てメタクリル酸、メタクロレインを製造する場合は、原
料ガス中のイソブタン濃度は約15%以上の高濃度の方が
よい。酸素源としては、純酸素、酸素富化空気、空気な
どが用いられる。イソブタンに対する酸素の比は約0.2
〜2程度が適当である。反応ガス中には水蒸気を約3〜
30%の範囲で含有させることが望ましい。原料ガス中に
は窒素、二酸化炭素、一酸化炭素などが希釈ガスとして
含まれていてもよい。この反応では転化率をそれほど高
くできないので、未反応イソブタン及び場合により酸素
は回収して再循環される。副生メタクロレインは再循環
するか別の反応器に導きメタクリル酸まで酸化する。空
間速度は約300〜3000h-1、反応温度は約270〜340℃程度
が好ましい。反応圧力は常圧または加圧で行なわれる。
本発明の触媒は、イソ酪酸の酸化脱水素、イソブチル
アルデヒドの酸化によるメタクリル酸の製造にも用いる
ことができる。またイソブチレンから一段でメタクリル
酸を製造する際にも用いることが可能である。これらの
反応では、メタクロレインの酸化と同様な反応条件が採
用できる。
[発明の効果] 本発明の触媒はメタクリル酸の製造において、従来の
触媒よりも高い反応活性、選択性と長い触媒寿命を有し
ている。
[実施例] 以下に実施例を挙げて、本発明をさらに具体的に説明
するが、本発明はこれらの実施例によって限定されるも
のではない。
転化率、および選択率の定義は下記の通りである。
実施例1 イオン交換水500mlにモリブデン酸アンモニウム((N
H46Mo7O24・4H2O)105.9g、五酸化バナジウム1.82g、
リン酸銅(Cu3(PO4・3H2O)2.17gを懸濁させ、さ
らに85%リン酸7.49gと60%ヒ酸水溶液4.73gおよび硝酸
セシウム17.5gをイオン交換水に溶解して180mlとしたも
のを加え、得られたスラリーを約100℃でリフラックス
しながら15時間撹拌加熱した。これをステンレス製バッ
トにとり電気炉中150℃で水分を蒸発させた。この段階
の乾固物はX線回折では2θ(CuKα)が9.6゜、11.1
゜、12.4゜、15.5゜、19.1゜、20.7゜、22.7゜、25.9
゜、27.6゜などにピークをもち、レーザーラマン分光ス
ペクトルでは960、925、890、650、530cm-1などにピー
クをもっており、いわゆるドーソン型のヘテロポリ酸塩
の構造をしていることがわかった。これをさらに250℃
で焼成する。このものはX線回折で10.5゜、18.4゜、2
3.8゜、26.1゜、30.2゜などにピークをもったいわゆる
ケギン型のヘテロポリ酸塩になっていることが分かっ
た。これを窒素気流中、435℃で5時間焼成したもの
は、やはりケギン型のヘテロポリ酸の塩の構造をしてい
る。
この粉末にグラファイトを2%加えて、直径5mm高さ5
mmの円柱状に打錠成形して触媒を得た。この触媒の酸
素、水素、窒素を除く組成はMo12P1.5As0.40.4Cu0.3C
s1.8である。
この触媒9mlを内径15mmのガラス製反応管に充填し、
メタクロレイン4モル%、酸素12モル%、水蒸気16モル
%、残りが窒素からなる組成の原料ガスを空間速度(ST
P基準)670h-1で反応管を通し、反応温度280℃で活性試
験を行なった。その結果メタクロレイン転化率87.5%、
メタクリル酸選択率88.6%であった。
また加速寿命試験として、この触媒3mlを内径15mmの
ガラス製反応管に充填し、上記と同じ組成のガスを空間
速度2000h-1で反応管を通し、反応温度320℃として連続
運転した。その結果、反応開始後15時間目の反応成績は
メタクロレイン転化率65.3%、メタクリル酸選択率86.5
%であり、2000時間後の成績はそれぞれ59.8%と87.0%
であった。
比較例1 ヒ素を用いず五酸化バナジウムを4.56g用いた以外は
実施例1と同様にして触媒を調製した。その組成はMo12
P1.51.0Cu0.3Cs1.8である。実施例1と同じ活性試験
では転化率78.8%、選択率79.3%であり、特に選択性が
十分ではない。
比較例2 パラモリブデン酸アンモニウム105.9gをイオン交換水
400mlに溶解したものに、別に85%リン酸7.72g、60%ヒ
酸水溶液7.10g、硝酸銅1.20g、硝酸セシウム17.5gをイ
オン交換水300mlに溶解したものを加え、ロータリーエ
バポレーターをを用いて蒸発乾固した。これを窒素気流
中435℃で5時間焼成したのち、実施例1と同様に打錠
成形した。その触媒組成はMo12P1.2As0.6Cu0.1Cs1.8
ある。実施例1と同じ活性試験の結果は、転化率82.8
%、選択率90.0%と良い成績であったが、加速寿命試験
の結果は、15時間で転化率60.2%、選択率87.9%に対
し、2000時間では転化率29.4%、選択率88.0%と、特に
転化率の低下が著しい。
比較例3 パラモリブデン酸アンモニウム105.9gとメタバナジン
酸アンモニウム(NH4VO3)2.34gをイオン交換水400mlに
溶解したものに別に85%リン酸8.65g、60%ヒ酸水溶液
4.73g、硝酸銅3.62g、硝酸セシウム17.5gをイオン交換
水300mlに溶解したものを加え、そのままロータリーエ
バポレーターを用いて濃縮乾燥し、その後は実施例1と
同じ方法で実施例1と同じ組成の触媒を調製した。
活性試験の結果は、転化率68.5%、選択率88.5%と特
に活性の点で不十分である。さらに加速寿命試験の結果
は、15時間で転化率51.3%、選択率85.6%であったが20
00時間後には転化率31.5%、選択率85.8%となった。
比較例4 12モリブドリン酸(H3PMo12O40・30H2O)118.2g、60
%ヒ酸4.73gをイオン交換水500mlに溶解し、ここに五酸
化バナジウム2.28gを加えて、アンモニウムイオンの存
在しない条件下沸騰温度で15時間加熱した。これにより
五酸化バナジウムは溶解し、遊離のモリブドバナドリン
酸を主とする澄明な橙赤色の液体を得る。これに硝酸セ
シウム17.5g、硝酸アンモニウム4.8g、硝酸銅1.20gを30
0mlのイオン交換水に溶解したものを加え、そのままロ
ータリーエバポレーターで濃縮乾燥する。その後は実施
例1と同じ方法で触媒を調整した。その組成はMo12P1As
0.40.5Cu0.1Cs1.8である。
活性試験の結果は、転化率55.0%、選択率88.2%であ
り、特に活性の点で不十分である。
比較例5 実施例1と同じ原料、同じ方法で得られたスラリーを
特に長時間の加熱工程なしにそのまま撹拌しながら濃縮
乾燥する。その後は実施例1と同様にし実施例1と同じ
組成の触媒を得た。
活性試験の結果は、転化率83.5%、選択率80.6%であ
り、特に選択率の点で十分ではない。
比較例6 窒素気流中で焼成する代わりに、空気中370℃で5時
間焼成した以外は実施例1と同様にして実施例1と同じ
組成の触媒を得た。
活性試験の結果は、転化率68.5%、選択率89.2%であ
り、特に反応活性の点で十分ではない。
実施例2 五酸化バナジウムの量を1.14gとし、硝酸セシウムの
量を19.4gとした他は実施例1と同様にしてMo12P1.5As
0.40.25Cu0.3Cs2.0なる組成の触媒を得た。
活性試験の結果は、転化率84.5%、選択率89.2%であ
った。さらに加速寿命試験の結果は、15時間で転化率6
8.3%、選択率85.7%であったが、2000時間後には転化
率61.6%、選択率86.3%となった。
実施例3 五酸化バナジウムの量を1.14g、60%ヒ酸水溶液の量
を7.10g、硝酸セシウムの量を15.59gとした他は実施例
1と同様にして行い、Mo12P1.5As0.60.25Cu0.3Cs1.6
なる組成の触媒を得た。
活性試験の結果は、転化率86.2%、選択率89.6%であ
った。さらに加速寿命試験の結果は、15時間で転化率7
0.2%、選択率86.1%であったが、2000時間後には転化
率60.8%、選択率86.8%となった。
実施例4 五酸化バナジウムの量を2.28g、硝酸セシウムの量を1
3.6gとした他は実施例1と同様にしてMo12P1.5As0.4
0.5Cu0.3Cs1.4なる組成の触媒を得た。
活性試験の結果は、転化率94.2%、選択率84.1%であ
った。
実施例5 モリブデン酸アンモニウムの代わりに三酸化モリブデ
ン(MoO3)86.3gと28%アンモニア水30gを用い、加熱撹
拌時間を24時間にした他は、実施例3と同様にして実施
例3と同じ組成の触媒を調製した。
活性試験の結果は、転化率83.2%、選択率89.9%であ
った。
実施例6 硝酸セシウムの代わりに炭酸セシウム(Cs2CO3)13.0
gを用いた他は、実施例3と同様にして実施例3と同じ
組成の触媒を調製した。
活性試験の結果は、転化率84.2%、選択率88.9%であ
った。
実施例7 硝酸セシウムの代わりに硝酸ルビジウム(RbNO3)11.
8gを用いた他は、実施例3と同様にしてMo12P1.6As0.5
0.25Cu0.3Rb1.6なる組成の触媒を調製した。
活性試験の結果は、転化率85.3%、選択率87.5%であ
った。
実施例8 硝酸セシウムの代わりに硝酸タリウム(TlNO3)21.3g
を用いた他は、実施例3と同様にしてMo12P1.5As0.6
0.25Cu0.3Tl1.6なる組成の触媒を調製した。
活性試験の結果は、転化率83.8%、選択率87.9%であ
った。
実施例9 実施例1の触媒を用い、イソブタンの酸化反応を行な
った。
触媒9gを内径15mmのガラス製反応管に充填し、イソブ
タン42モル%、酸素33モル%、水蒸気12モル%、残りが
窒素よりなる原料ガスを空間速度(STP基準)600h-1
供給した。反応圧力は1.5気圧とした。反応温度310℃と
し反応開始15時間後に分析したところ、イソブタン転化
率9.2%、メタクリル酸選択率50.2%、メタクロレイン
選択率13.5%であった。そのまま反応を継続し、2000時
間後の成績は、転化率8.4%、メタクリル酸選択率49.5
%、メタクロレイン選択率16.8%であった。
実施例10 実施例4と同じ触媒を用い、実施例9と同じ反応試験
を行なった。反応温度は300℃とし15時間後にはイソブ
タン転化率8.9%、メタクリル酸選択率51.3%、メタク
ロレイン選択率14.3%であった。さらに2000時間後の成
績は、転化率8.2%、メタクリル酸選択率50.0%、メタ
クロレイン選択率17.5%であった。
比較例7 比較例3と同じ触媒を用い、実施例9と同じ反応試験
を行なった。反応温度320℃で運転し15時間後の成績
は、イソブタン転化率10.5%、メタクリル酸選択率45.2
%、メタクロレイン選択率13.3%であった。さらに1000
時間後の成績は、転化率5.2%、メタクリル酸選択率44.
0%、メタクロレイン選択率19.8%となり転化率の低下
が著しい。
実施例11 実施例1と同じ触媒を用い、イソ酪酸の酸化脱水素反
応を行なった。
触媒9gを内径15mmのガラス製反応管に充填し、イソ酪
酸5モル%、空気60モル%、水蒸気35モル%の原料ガス
を空間速度(STP基準)670h-1で供給した。反応温度300
℃でイソ酪酸転化率98.2%、メタクリル酸選択率81.8%
であった。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭57−165040(JP,A) 特開 昭59−12758(JP,A) 特開 昭58−74142(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B01J 21/00 - 37/36

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式 PaMobVcAsdCueXfOg (式中、P、Mo、V、As、Cu及びOはそれぞれリン、モ
    リブデン、バナジウム、ヒ素、銅及び酸素を示し、Xは
    ルビジウム、セシウム及びタリウムからなる群より選ば
    れた少なくとも一種の元素を示し、また添字a、b、
    c、d、e、f及びgは各元素の原子比を示し、b=12
    としたとき、a、c、d、e及びfはそれぞれ0(ゼ
    ロ)を含まない3以下の値をとり、gは他の元素の原子
    価及び原子比によって決まる値を示す)で表されるヘテ
    ロポリ酸の部分中和塩からなるメタクリル酸製造用触媒
    の製造方法であって、バナジウム原料として五酸化バナ
    ジウム(V2O5)を用い、またアンモニウム根の存在下に
    触媒原料を水に溶解または懸濁した状態で、80℃以上の
    温度で1時間以上加熱処理をする工程と、濃縮乾燥後得
    られた固体を400〜500℃の温度で不活性ガス中で焼成す
    る工程とを含むことを特徴とするメタクリル酸製造用触
    媒の製造方法。
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