JPH09278152A - ベルトコンベヤのベルト蛇行矯正装置 - Google Patents

ベルトコンベヤのベルト蛇行矯正装置

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JPH09278152A
JPH09278152A JP9638696A JP9638696A JPH09278152A JP H09278152 A JPH09278152 A JP H09278152A JP 9638696 A JP9638696 A JP 9638696A JP 9638696 A JP9638696 A JP 9638696A JP H09278152 A JPH09278152 A JP H09278152A
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belt
roller
bias
conveyor
meandering
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JP9638696A
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Shujiro Takada
修二郎 高田
Shigehira Takagi
恵平 高木
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ベルトコンベヤのベルトの偏りによる「荷こ
ぼれ」を防止し、確実な輸送機能を確保する。 【解決手段】 ベルトの両側に設けた偏り検出具33、
34からの信号を制御装置35で解析してベルト17が
機体中央を走行するように中央走行調整機構38あるい
は乗継位置調整機構39に指令し、それ等の作動によっ
て、ベルト17の偏りを調整し、その結果の確認する他
方の偏り検出器で確認して、最適な位置にベルトを保持
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、産業全体に幅広く活用
されるベルトコンベヤのベルト蛇行矯正装置に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】一般に、ベルトコンベヤは様々な産業に
利用され、その産業の目的を達成するための血管的機能
を有するが、どのコンベヤにおいても、輸送物(積荷)
の性状又は設置条件等によりベルトが蛇行して、その結
果として輸送物が地上に落下する欠陥を有している。
【0003】従って、この落下物の除去作業に多大の労
力と経費を余儀なくされたり、落下した粉状の輸送物等
は、風などの影響で周囲に飛散して労働環境又は周辺環
境の悪化を来す等の弊害があった。
【0004】これらの弊害について図8ないし図10に
基いて具体的に説明する。図8はコンベヤ設備の概略図
で、岸壁1に着岸した船舶2から「バラ物」である積荷
(輸送物)をアンローダ3で水揚げして地上のヤード又
はサイロ4に貯蔵する場合を示している。この設備に
は、アンローダ3機内のコンベヤ5と、このアンローダ
コンベヤ5の端部に配置された水揚げコンベヤ6と、こ
の水揚げコンベヤ6の端部に配置され、ヤード又はサイ
ロ4に輸送物を輸送する輸送コンベヤ7とを備えてい
る。
【0005】図9はコンベヤの頭部のヘッドシュート9
における輸送物Aの挙動を示すもので、ヘッドプーリ1
0によって駆動されるコンベヤベルト11の下面にキャ
リアローラ12が等間隔に配列され、ベルト11の反転
側の下面にスナブプーリ13とリターンローラ14が配
置されている。一方、ヘッドシュート9の内部の垂直壁
にはストーンボックス15が固定され、また、落下口1
6の口壁には次のコンベヤ(例えば輸送コンベヤ7)の
ベルト17に輸送物Aを漏れなく運搬させるためのスカ
ートベルト18が設けられている。この図9において、
符号m,n,p,q,r,sは「バラ物」である輸送物
Aの比重差、及び塊粒粉の粒度差による落下曲線を示
す。
【0006】図10はヘッドシュート9内の落下状態
と、それがベルト17の蛇行を誘起することを説明する
ためのもので、(A)はヘッドシュート9の構成を示す
図、(B)は輸送物Aがq曲線に沿って次ベルト(例え
ば輸送コンベヤのベルト17)の中央に落下した場合
を、また(C)は輸送物がs曲線に沿ってベルトの中央
右寄りに落下した場合を、(D)は輸送物がr曲線に沿
ってベルトの中央左寄りに落下した場合を、(E)は輸
送物がシュート部から外れ、スカートベルト18による
拘束がなくなる通常の場所を走行する時にベルトから地
上に落下する状態を示す。この図10の(E)におい
て、cはコンベヤ機械中心を、dは偏ったベルト心をそ
れぞれ示す。
【0007】製鉄の場合、原料がいわゆる「バラ物」で
あり、これを生産地より輸送してきた船舶2が着岸し
て、岸壁に複数基設置したアンローダ3で水揚げされ、
アンローダ機内のコンベヤ5により水揚げコンベヤ6、
輸送コンベヤ7を経て地上のヤードあるいはサイロ4内
に貯蔵されることになる。
【0008】この場合、複数基のアンローダ3が同時に
並行作業を行うため、水揚げコンベヤ6に乗せられる
「バラ物」はアンローダ3の夫々の作業状況によって水
揚げコンベヤ6への積荷状態が一定しないし、確実にコ
ンベヤベルト中心には載荷され難い。
【0009】そこで、一般的には、「バラ物」を次のコ
ンベヤに乗せるために、コンベヤのヘッドプーリ部にヘ
ッドシュート9を設け、さらに、輸送物の衝突によるヘ
ッドシュート9の摩耗・破孔を防止するため、シュート
内部に平板からなるストーンボックス15を設け、輸送
物の落下衝撃を防止すると共に次コンベヤのベルトの中
央に輸送物が乗り継ぎ易いようにしている。図9におい
て、符号Aは輸送物の一部を示し、輸送物が平板状に溜
まり、緩衝機能を発揮している状態を示している。
【0010】しかし、この乗り継ぎの際、慣性の差や輸
送物の特性によっても落下する位置が異なる。例えば、
図9において、粉体の場合、シュート内の曲線n,rに
沿って落下し、また、塊(大きい寸法)の場合は曲線
p,sに沿って落下する。また、鉄鉱石を水揚げした
後、石炭を水揚げし、次に石灰石を水揚げするなどの操
業を行っている場合、輸送物の比重の差によって鉄鉱石
はシュート内の曲線p,sに沿って落下し、最も軽い石
炭は曲線n,rに沿って落下するといった特性がある。
【0011】さらに、機械的な構造不良などの原因で、
輸送物は、必ず、次コンベヤベルト17の中央に落下す
るとは限らない。図10(B)のごとく、輸送物が正し
く放物曲線qに落下すればコンベヤベルト17の中央に
載ってベルト17は蛇行しないが、例えば図10の
(C)のごとく、曲線sに沿って落下すれば、コンベヤ
ベルト17上の積み荷形状はxのように右側に多い形と
なる。この場合、コンベヤベルト17は重力の関係で積
み荷の最も多い部分がコンベヤ機械中心に移ろうとする
ので、tだけ左に偏ってしまう。
【0012】次に、図10の(D)のごとく、曲線rに
沿って落下すれば、積荷形状はyのように左側が多くな
り、コンベヤベルトはuだけ右に寄ってしまう。これが
ベルトの偏りの原因になる。
【0013】輸送物がヘッドシュート9の部位にある時
は、図10(C)(D)で示すt,uの反対側のスカー
トゴム18とベルト17との隙間から飛び出す程度の落
鉱で済むが、このシュート部を離れて通常の輸送部分へ
移ると、スカートゴム18などの拘束する部材がなくな
るため、ベルト中心dは、コンベヤ機械中心cを外れ、
図10の(E)のeのように、輸送物が崩れて地上へ落
下してしまう。従って、輸送物はコンベヤ機械中心に載
った場合以外は、偏って搬送されることになり、ベルト
の偏りは避けることのできない現象である。
【0014】そこで、従来から、コンベヤベルトの蛇行
を修正する装置が種々提供されている。図11ないし図
14は従来の蛇行防止対策の説明図である。図11は通
常のキャリアローラと前傾ローラの取付状態を示す。図
11におけるベルト蛇行防止対策は、コンベヤの重要部
位でベルト17の運搬側のキャリアローラ12や帰り側
のリターンローラ14を輸送状況を監視しながら、1個
づつ進行方向に対して斜めに取付状態を調整することに
より、コロの方向性を利用してベルトの偏りを防ぐもの
である。この対策はベルトの蛇行状態が解消するまで手
動でキャリアフレームを調整するものであることから、
以下、「個別調整法」と称する。
【0015】また、図11のごとく、キャリアローラ1
2は通常積載能力向上の目的でベルト17を樋状にする
ため、3〜5本のローラで組み立てられているが、この
キャリアローラ12全体をフレーム19とともに進行方
向に少し倒して取り付けると、両端のローラが中央を向
くので、コロの性能にてベルトが機体中央を走行するよ
うになり、ベルトの偏りを防いでいる。この対策は、キ
ャリアローラを前傾する操作であるため、以下、「前傾
ローラ法」と称する。
【0016】図12はサイドローラを有するキャリアフ
レームを示すもので、走行するベルト17の両端にベル
ト幅よりわずかに広くしてサイドローラ20(縦型ロー
ラ)を設け、これより外側へベルト17がずれるのを防
止するものである。この対策は、サイドローラ20を用
いたものであるため、以下においては、「サイドローラ
法」と称する。
【0017】図13はキャリアフレーム19を旋回可能
とした例を示すのもので、これは、キャリアフレーム1
9の中心にベアリング22を設け、キャリアフレーム1
9全体が自由に旋回できるようにすると共に、キャリア
ローラ12の手前の左右にサイドローラ20を併設する
ことにより、ベルト17が偏寄ればベルトの端部が一方
のサイドローラ20に触れて旋回モーメントを起こし、
キャリアフレーム19全体が旋回して自動的にベルト1
7が機体7aの中央を走行できるように構成したもので
ある。以下においては、この対策を「サイドローラ型自
動調整法」と称する。
【0018】図14はテーパローラを用いたキャリアフ
レームを示すもので、上記のサイドローラ型自動調整法
と同じくキャリアフレーム19を旋回できるようにし、
また樋状にするための両端ローラ12a,12bを円錐
形にして、ベルト17が偏れば、円錐ローラ12a、1
2bの外側と内側の周速差が大きくなり、摩擦抵抗の差
によってキャリアフレーム19が旋回して自動的にベル
ト17が機体中央に走行できるようにするものである。
以下、この対策を「テーパーローラ型自動調整法」と称
する。
【0019】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記個
別調整法では、キャリアフレーム19を輸送状況に応じ
て個別に調整するため、輸送物の銘柄及び性状の変化に
は追随できず、また急激な蛇行を防止する対策とはなら
ない。
【0020】また、前傾ローラ法は、キャリアローラの
左右のローラがベルト17を中央に導く性能を有してい
る点では有用であるが、ベルトが大きく蛇行した場合、
これを修正する程の機能は期待できない。
【0021】さらに、サイドローラ法は、ベルトの端部
とサイドローラ20が接触するので、これを長期間使用
すると、図15の(A)のごとく、ベルト17の端部が
摩耗し、その摩耗が原因でベルト17が裂けたり、同図
(B)のごとく、サイドローラ20の円滑な回転が阻害
された場合などにはサイドローラ20が部分摩耗を起こ
して寿命が尽きる欠点がある。さらに、同図(C)のご
とく、ベルト17に曲がり癖がついて蛇行すると、ベル
ト17がサイドローラ20に沿って登るような現象を起
こし、蛇行防止機能を喪失してしまう難点がある。
【0022】これを解決するために、提案されたサイド
ローラ型自動調整法では、キャリアフレーム19を旋回
可能としているため、ベルト17とサイドローラ20と
の接触による過負荷を逃がすことができ、軽負荷や低速
のコンベヤでは有効であるが、高速・大容量のコンベヤ
では、上記と同様にベルト17の端部及びサイドローラ
20が損傷するといった根本的な欠陥が内蔵されてい
る。
【0023】さらに、テーパーローラ自動調整法におい
ては、テーパローラ12a,12bとベルトの摩擦力を
利用してベルトの蛇行を自動調整しており、サイドロー
ラを使用しない点で、上述のような欠点はなく、従来の
対策として最も優れたものであるといえる。ただ、根本
的にベルト17は、輸送物の衝突によってベルト表面が
磨滅するといった宿命がある。輸送量を増大させるため
にキャリアローラを図14のごとく樋状の断面とするた
め、いきおいベルト中央部の積載量が多くなり、また、
ベルト乗り継ぎ部での落下衝撃も加わって、図16のご
とく、中央部17aの厚さが徐々に薄くなり、ベルトの
剛性が失われていわゆる腰が弱くなる。
【0024】この蛇行防止対策は、テーパローラ12
a,12bとベルト17の摩擦力を利用した調整法であ
るため、ベルト17の剛性が弱まるほどに蛇行調整能力
が低下し、また、ベルトの腰の弱さはベルト全周におい
ては不均一であることから、ベルトの蛇行防止機能が喪
失してしまうといった難点があった。
【0025】このように、上記何れの方法も設備の規模
や形式によって完璧でなく、前述したような欠陥を露呈
している。また、長期間使用した場合のベルト自身や修
正具の性状が変化して当初期待した性能が発揮できなく
なってしまっている。産業界の高度化に伴いコンベヤの
採用範囲が拡大化し、自動操業化に有効な設備として多
用されるのみならず、機能要求も変化して、特にコンベ
ヤの輸送量の増大はベルト幅・走行速度の増大、並びに
輸送距離の長大化となって、長期間運転を継続すること
が要求される現代においては、上記難点は致命的な欠陥
であり、これに十分答えることができるベルト蛇行矯正
装置の出現が望まれている。
【0026】本発明は、上記の点に鑑み、ベルトコンベ
ヤの運転中に起こるベルトの偏りを防止し得、また、長
期間使用してもその性能の低下を防止し得るベルト蛇行
矯正装置の提供を目的としている。
【0027】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明者は鋭意研究した結果、上記いずれの対策も
蛇行の結果を修正するのみであり、原因を取り除く対策
ではないことを発見した。ベルトの蛇行原因を考察する
と、乗り継ぎ部での片寄りに起因するものと、その他の
機械的・状況的な条件に起因するものとの2つに大別さ
れる。
【0028】まず、乗り継ぎ部での片寄りの場合、これ
を修正するために、従来のように、ベルト部分を修正し
ても、重度の偏りのため、なかなかベルト矯正が困難で
ある。そこで、本発明者は、ベルトの片寄りを検出し
て、これに基づいてヘッドシュートなどの乗り継ぎ位置
を調整するようにすれば、ベルトの蛇行を原因から取り
除くことができるとの知見が得られた。
【0029】そこで、本発明では、コンベヤ機体の中央
を走行するベルトの偏りを検出するために、ベルトの走
行方向と直交する左右方向の両側に配置された左右一対
の偏り検出器と、この偏り検出器からのベルト偏り信号
を受けて偏り量を演算しその演算結果に応じた調整信号
を出力する制御装置と、この制御装置からの出力信号に
基づいて、コンベヤへの積荷シュート部若しくは前段コ
ンベヤのヘッドシュート部からベルトへの積荷乗り継ぎ
位置を調整する乗り継ぎ位置調整機構とを備えた構成を
採用したものである。
【0030】ここで、偏り検出器をベルトの左右両側に
配置したのは、片側のみではいずれにベルトが片寄るか
不確定であり、かつ、調整量の過不足を他方の偏り検出
器で確認するためである。また、制御装置は、中央処理
装置、ROM及びRAMからなる一般的なワンチップマ
イクロコンピュータによる構成で達成される。
【0031】さらに、乗継位置調整機構は、例えば、ヘ
ッドシュートのストーンボックス部を縦軸周りに回動自
在な構成とすることにより、そのストーンボックスから
の輸送物の落下方向を調整するか、あるいはストーンボ
ックスを横軸周りに傾動可能な構成とすることにより輸
送物の落下位置を調整するなどの手段で達成できる。
【0032】この乗継位置調整機構は、例えば、ダンパ
ーのような直接輸送物と衝突するような形式では、極め
て短時間で磨滅してしまうのと、設置場所が非常に保全
作業が行い難い条件であるので、摩耗したり逆に粘着し
たりしない構造と材質で構成するとともに補修し易くす
るために外部に引き出し可能な形式とすることが望まし
い。
【0033】一方、機械的・状況的な条件による場合
は、軽度な偏りが多いので、走行中のベルトを直接調整
する構成の方が好ましい。そこで、本発明では、上記の
偏り検出器及び制御装置を使用すると共に、この制御装
置からの出力信号に基づいてベルト走行用キャリアもし
くはプーリ等を作動・調整する中央走行調整機構を備え
た構成を採用したものである。
【0034】中央走行調整機構の具体的手段としては、
アクチュエータ等を使用して、プーリのプーリ軸を傾斜
させる構成や、キャリアフレームやリターンローラフレ
ームの旋回軸を回転させる構成が採用できる。
【0035】また、偏り検出器としては、ベルトの偏り
を受発光素子による光の透過又は遮断により検出する構
成や、ベルト内部に電磁誘導を行うための部材を組み込
ませる等の構成も採用できる。しかし、これらの構成よ
りも複数のキャリアローラ列の間に検出ローラを設ける
構成の方が安価に製造でき、既存の設備にも使用できる
点で望ましい。
【0036】すなわち、左右の偏り検出器は、ベルトの
左右方向の両端部において夫々独立して回転可能なロー
ラ受けと、このローラ受けに回転自在に支持されベルト
の下面に接触し、ローラ径の異なる内外一対の検出ロー
ラとを備え、ベルト蛇行に伴う外側小径の検出ローラ及
び内側大径の検出ローラとベルトとの接触摩擦力の差に
基づくローラ受けの回転変位量を電気的に検出して、そ
の変位量を制御装置に出力するように構成されたものを
使用可能である。
【0037】この場合、ローラ受けの支持軸の中立状態
を以下のように設定することが望まれる。すなわち、ベ
ルトの通常走行時には、大径の内側検出ローラのローラ
面の全部をベルトの裏面と接触させ、また、外側検出ロ
ーラのローラ面の一部にベルトの左右端部を接触させる
ように配置し、大径の内側検出ローラとベルトとの接触
摩擦力により、両検出ローラが回転するように設定し、
外側検出ローラがベルトとスリップ状態で回転するよう
にする。この場合でも、ローラ受けの支持軸をスプリン
グ等により中立位置に保持するようにする。
【0038】ベルトが蛇行して外側検出ローラとベルト
との接触面積が大きくなると、輸送物の荷重により外側
検出ローラとベルトとの接触摩擦力が大きくなる。この
とき、内側検出ローラよりも外側検出ローラの方が小径
に形成されているので、外側検出ローラの回転角速度が
内側検出ローラよりも大となる。従って、外側検出ロー
ラは内側検出ローラよりもベルトの走行方向で前側に移
動し、ローラ受けは支持軸周りにベルトの蛇行量に応じ
て回動することになる。この支持軸周りの回動量を電気
的に検出することにより蛇行量を算出することができ
る。
【0039】なお、各検出ローラは、キャリアローラな
どの傾斜角度に合わせて夫々テーパ状に形成されたロー
ラを使用する方が、ベルトとの接触面積が大となる点で
有利である。この場合、内側テーパローラ及び外側テー
パローラのローラ軸に対するテーパ角度(傾斜角度)
は、ベルトのわん曲度合いに応じて設定することが望ま
しい。また、フラットベルト(水平ベルト)のコンベヤ
においても、本発明の偏り検出器を使用できる。この場
合、内側検出ローラと外側検出ローラのローラ上面が水
平面を形成するように偏り検出器を設置すれば、フラッ
トベルトにおけるベルト蛇行も検出することができる。
【0040】さらに、ベルトと検出ローラとの接触圧を
調整可能な調整機構を設ければ、キャリアローラの長期
稼働によりベルトの剛性が低下しても、ベルトと検出ロ
ーラとの接触圧を変更できるので有利である。
【0041】また、偏り検出器は、その設置場所とし
て、ベルトが蛇行し始める場所に限らす、ベルトコンベ
ヤの中で最も蛇行が大きく、コンベヤ機能に問題のある
場所や保全・調整作業などの保守管理作業がし易い箇所
などに自由に選定できる。また、中央走行調整機構も既
存のキャリアローラやリターンローラのみならず、スナ
ブプーリやテールプーリのように、ベルトとの接触時間
が長く確実にベルトの機体中央走行が有効に果たせる部
位に選定でき、その自由度も高く、調整性能も大きい。
また、制御装置は、数基のコンベヤの調整ができるよう
に集約させることもでき、設備費を低減することも可能
である。
【0042】上記のように、特殊な偏り検出器を用い、
その偏り検出器からの蛇行信号の値から制御装置におい
てベルトの蛇行程度を算出し、中央走行調整機構等にベ
ルトの蛇行修正ができるように指令するとともに、他方
の偏り検出器からの信号によって蛇行修正量が的確か又
は過不足かを算出し、中央走行調整機構等によって微調
整しながらベルトを常時機体中央に導くことができる。
【0043】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基いて説明する。図1は本発明の構成図を示すもの
で、この発明に係るベルト蛇行矯正装置31は、コンベ
ヤ機体32の中央を走行するベルト17の偏りを検出す
るために、ベルト17の走行方向と直交する左右方向の
両側に配置された左右一対の偏り検出器33、34と、
この偏り検出器33、34からのベルト偏り信号を受け
て偏り量を演算しその演算結果に応じた調整信号を出力
する制御装置35と、この制御装置35からの出力信号
に基づいて、ベルト走行用キャリアローラ36もしくは
プーリ37等を作動・調整する中央走行調整機構38
と、制御装置35からの出力信号に基づいてコンベヤへ
の積荷シュート(図示せず)や前段コンベヤのヘッドシ
ュート9の乗り継ぎ方を調整する乗継位置調整機構39
とを備えている。
【0044】両偏り検出器33、34は、ベルト17の
左右両側に左右対称に配置されたものであって、各偏り
検出器33、34は、コンベヤ機体32などの固定部材
に各々回転可能に支持された垂直方向の支持軸41付き
のローラ受け42と、このローラ受け42に回転自在に
支持されたローラ軸43と、ベルト17からの摩擦力の
検出を確実にするために、ベルト17の裏面に接触する
位置に配され、かつ支持軸41の両側においてローラ軸
43に分離して固定された内側テーパローラ44及び外
側テーパローラ45と、支持軸41に固定された検出レ
バー58の旋回変位量を微弱起電力に変換して出力する
発信器51とを備えている。
【0045】ローラ受け42は、内側テーパローラ44
側のローラ軸端部を支持し内側に折曲された逆く字形の
受け体53と、この受け体53の水平部に下端部がピン
54を介して回動自在に枢支され、かつ外側テーパロー
ラ45側のローラ軸端部を支持する内側に折曲されたL
字形受け体55とを備え、L字形受け体55の下端部外
側とく字形受け体53の水平部53aとの間にL字形受
け体55の傾斜角度を微調整する調整機構56が設けら
れている。
【0046】この調整機構56は、L字形受け体55の
下端部外側に係合する頭部受け56aと、その下端に固
定された垂直調整ねじ56bと、このねじをく字形受け
体53の水平部53aに固定するためのナット56cと
を備え、ベルト17の長期稼働によりベルトの剛性が低
下しても、調整ねじ56bの高さを変更することにより
ベルトとテーパローラ44、45との接触圧を変更可能
な構成とされている。
【0047】また、内外のテーパローラ44、45は、
偏り検出のための検出ローラであって、内側テーパロー
ラ44は、ベルトとの接触圧を鋭敏に検出可能とするた
め、小幅・大径に形成され、また、外側テーパローラ4
5は、ベルトの端部との接触を確実にするため、広幅・
小径に形成されている。両テーパローラ44、45のロ
ーラ軸43に対するテーパ角度(傾斜角度)は同一であ
り、ベルト17のテーパ度合いに応じて設定されてい
る。
【0048】なお、上記実施の態様では、内外のテーパ
ローラ44、45がローラ軸43に固定された構成とし
たが、ローラ受け42に固定されたローラ軸43に対し
て、内外のテーパローラ44、45が夫々独立して回転
可能に軸支された構成であってもよい。
【0049】また、図3の(A)のごとく、検出レバー
58には、その後端部において、ベルト17の走行方向
Fの前側にスプリング48が、また後ろ側にスプリング
47がそれぞれ配設されており、これらのスプリング4
7、48は、支持軸41を中心として所定角度α(約2
0度)だけ離間した位置に設置されたスプリングケース
49、50にそれぞれ内装されている。これらのうち、
スプリング47は一端がケース49に、他端が検出レバ
ー58の後端部にそれぞれ係合された引張りスプリング
であり、検出レバー58の中立状態で、検出レバー58
の後端部がケース49の前面に当接されている。従っ
て、スプリング47及びケース49により、支持軸41
が中立位置に保持されるようになっている。
【0050】また、スプリング48は、スプリングケー
ス50に内装された圧縮スプリングであって、その先端
がケース50の前面から突出され、検出レバー58の回
動時にケース50の前面に当接して逆方向に戻るのを緩
衝させる作用がある。従って、支持軸41は、ベルトの
蛇行が生じていない正常な場合と、ベルトの偏りが反対
側で発生しベルトが外側テーパローラ45から内側テー
パローラ44へ移動して内外のテーパローラ44、45
に摩擦力の差が生じない場合には、支持軸41は中立位
置に戻っていることになる。
【0051】なお、前記スプリング47、48及びケー
ス49、50の構成は、上記実施の態様に限らず、スプ
リング47、48を共に圧縮スプリング又は引張りスプ
リングから構成し、検出レバー58を挟んでベルトの走
行方向Fの前後両側に配置して検出レバー58を中立位
置に保持するように構成してもよい。
【0052】また、発信器51としては、起電力の差を
利用するものと、接点開閉式のものとが考えられる。図
3の(A)は起電力の差を利用した検出器であり、この
発信器51は、支持軸41に固定された検出レバー58
と、この検出レバー58の一端に連結された変位子59
と、この変位子59の周囲に配置されたコイル60とを
備えており、変位子59の直線移動に伴ってコイル部6
0に発生する起電力を制御装置35に発信するように構
成されている。
【0053】また、接点開閉式の発信器51の構成とし
ては、変位子59に可動接点を、また、その周囲の変位
子長さ方向に複数(4個)の固定接点を配置し、変位子
59の可動量に応じて接点の開閉を行う構成が採用でき
る。この場合、制御装置35には固定接点の数に応じた
複数の入力端子が必要となる。図6及び7に示す制御フ
ローは、可動接点及び固定接点の開閉による制御フロー
である。
【0054】なお、偏り検出器33、34の構成として
は、上記実施の態様に示すものに限らず、図3の(B)
に示すように、検出レバー58の代わりに、支持軸41
の下端に固定された大径歯車61aと、これに噛み合う
小径歯車61bを有する回転式発信器51aとを設け、
歯車61a、61bにより増幅された支持軸41の回動
角を電気信号として制御装置35に発信する構成を採用
してもよい。
【0055】制御装置35は、一般的なワンチップのマ
イクロコンピュータから構成され、内部にROM、RA
M及びCPUを有するものであり、発信器51あるいは
51aに生じる起電力の差により偏り量を検出する実施
の形態では、偏り検出器33、34からの微弱起電力を
増幅してA/D変換後に基準値と比較判定し、その判定
結果に基づいて偏り量を演算し、この演算結果に応じて
調整機構38、39にステップアップ、ステップダウン
あるいはステップ保持信号を出力する構成を採用すれば
よい。また、接点開閉式の偏り検出器の場合、制御装置
35に固定接点と接続される複数の入力端子を備え、こ
の入力端子のONN・OFF信号を受けて偏り量を判断
することができる。
【0056】次に中央調整機構38について説明する
と、この中央走行調整機構38は、ベルトそのものを左
右方向に移動調整するものであり、これを達成するた
め、キャリアローラ36又はプーリ37にそれぞれ調整
機構38a、38bが設けられている。図4はキャリア
型調整機構38aを、図5はプーリ型調整機構38bを
それぞれ示す。なお、図1と図4に示すキャリアローラ
は、同一構造のものであり、図1ではその概略を示すた
め簡略化して図示している。
【0057】キャリアローラ36は、図4の(A)のご
とく、樋状のローラ受体62がコンベヤ機体に旋回軸6
3周りに回動自在に支持されており、中央ローラ64及
び両側ローラ65、66が回転自在に軸受された周知構
造のものである。このキャリアローラ36のキャリア型
調整機構38aは、キャリアローラの受け体62の中央
旋回軸63にギヤ67が固定され、このギヤ67に噛み
合うウオームギヤ68がアクチュエータ69によって回
転自在とされ、制御装置35から指令信号によって制御
量に見合った移動量をアクチュエータ69に指令すれ
ば、アクチュエータ69の作動により、ウオームギヤ6
8が回転し、キャリアローラ36の旋回軸63が旋回
し、ベルト17はコンベヤセンターに移動・保持され、
偏りが矯正される。
【0058】なお、キャリアローラ36の旋回軸63の
旋回手段として、上記の例ではギヤ67、68を用いた
が、図4の(B)のように、旋回軸63にレバー70を
固定し、このレバー70にアクチュエータ69を連結す
ることにより、調整機構38aを構成することもでき
る。
【0059】一方、プーリ型調整機構38bは、図5の
ごとく、プーリ軸72の両端の軸受部材73、74がア
クチュエータ75、76により上下動又は前後動自在に
設けられ、制御装置35からの制御信号に基づいてアク
チュエータ75又は76を作動すれば、プーリ軸72が
所望量傾き又は前後動し、ベルト17がコンベヤの中央
方向に移動し、偏りが矯正されるものである。
【0060】次に乗継位置調整機構39について説明す
る。この乗継位置調整機構39は、図1のごとく、ヘッ
ドシュート9のストーンボックス部を縦軸81周りに回
動させるギヤ82、83及びモータ84(アクチュエー
タでも可)で構成するか、ストーンボックス部を横軸8
5周りに揺動自在に支持し、アクチュエータ87で横軸
85を回転させて乗り継ぎ角度を変化させるように構成
してもよい。
【0061】なお、乗継位置調整機構39として、上記
のいずれの構成を採用するかは、前段コンベヤと次段コ
ンベヤの交差具合や高低差あるいは両者間に介在するス
カート部との関係位置に応じて適宜選択できる。また、
図1において、符号90は次段のスカート部を示す。
【0062】上記の構成において、左右の偏り検出器3
3、34は同形式であり、先行側の偏り検出器が偏り検
出用として、遅れ側の偏り検出器が結果確認用として作
用する。ベルト17がコンベヤの中心を走行していると
き、図1のごとく、ベルト17の端部はa点にあって、
外側テーパローラ45に強く接触しているわけではなく
わずかな摩擦力が発生しているに過ぎない。一方、内側
テーパローラ44ではベルト17及び輸送物の荷重によ
り、ベルト17と内側テーパローラ44との間に摩擦力
が発生している。従って、これらの内側テーパローラ4
4と外側テーパローラ45とは、ベルト17から回転駆
動力を受けるが、その摩擦力の差によりローラ受け42
は支持軸41を中心としてベルトの走行方向F側に移動
する方向に回転力を受ける。しかし、ローラ受け42の
支持軸41を中心とした回転力は、の支持軸41の軸受
け部等での摩擦力のため、あるいは検出レバー58の後
端部がケース49の前面に当接しているため等により、
ローラ受け42の支持軸41が中立位置を保持してい
る。
【0063】輸送物の偏り等によりベルト17が偏り始
め、ベルト端部が図1のb点方向に移ると、ベルト17
が外側テーパローラ45と強く接触し、外側テーパロー
ラ45の接触摩擦力が増大するため、ベルト17から受
ける駆動力によって、外側テーパローラ45も回転力が
増大する。このとき、外側テーパローラ45と内側テー
パローラ44との直径差により、外側テーパローラ45
の角速度が内側テーパローラ44の角速度よりも大とな
るため、外側テーパローラ45がベルト17の走行方向
Fへ移動する。この外側テーパローラ45の移動によ
り、ローラ受け42に支持軸41周りの旋回力が発生
し、この支持軸41の旋回により、その軸端部の検出レ
バー58及び偏り量発信器51にその変位量を伝達す
る。
【0064】接点開閉式の偏り量検出器33の場合、変
位子59の可動接点とその周囲の固定接点との開閉によ
り、変位量に応じて、数段階のON・OFF信号が制御
装置35側に出力される。なお、他方の偏り検出器34
では、内外のテーパローラ44、45に摩擦力の差が生
じないか、生じたとしても内側テーパローラ44の接触
摩擦力が大きく、内側テーパローラ44がベルトの走行
方向Fへ移動する力が働くのみなので、支持軸41を中
立位置を保持し、検出レバー58の変位は生じないこと
になる。
【0065】制御装置35では、図6に示すフローチャ
ートのごとく、まず、この偏り信号が入力されたか否か
を常に判断しており、信号が入力されたならば、その偏
り信号が右(R)側からか左(L)側からのものかを判
断する。左側の偏り検出器33からの信号の場合、図7
に示す左側矯正・右側過蛇行調整ルーチンに移行し、右
側の偏り検出器34からの信号の場合は、図7と同様な
右側矯正・左側過蛇行調整ルーチンに移行する。両ルー
チンともに同一制御フローであるため、左側矯正・右側
過蛇行調整ルーチンのみを図7に示し、右側矯正・左側
過蛇行調整ルーチンの説明を省略する。
【0066】左側矯正・右側過蛇行調整ルーチンでは、
左側蛇行量を読取り、軽蛇行(step1、2)か重蛇
行(step3、4)かの区別をすると共にそのON信
号が一定時間(例えば2秒間)継続して入力されたか否
かを観測する。一定時間継続して信号が入力されれば、
その信号に見合う変位量が生じたものと判断して、その
ステップに応じた信号を乗継位置調整機構39又は中央
走行調整機構38に出力し、ベルト17の蛇行矯正を行
う。
【0067】本実施の形態においては、変位量の多いs
tep3、4を重蛇行であるとして、蛇行の原因を元か
ら取り除く意味で乗継位置調整機構39を作動させるよ
うにし、変位量の少ないstep1、2を軽蛇行である
として、中央走行調整機構38を作動させるようにして
蛇行の矯正を行う。
【0068】偏り量発信器51からのON信号が一定時
間(2秒間)継続しないならば、偏りの確認の意味か
ら、入力信号に見合うstepよりも一段低い蛇行st
epと判断して、それに見合う制御信号を中央走行調整
機構38又は乗継位置調整機構39に出力し、ベルト1
7の蛇行の矯正を行う。なお、step1の信号が一定
時間継続しない場合は、現在のstep制御を保持し、
偏り検出器33、34からの再度の信号入力を待つ。こ
の場合、同ルーチンにおいて、2〜3回確認する制御フ
ローであってもよい。
【0069】この制御信号を中央走行調整機構38又は
乗継位置調整機構39に出力してから所定時間(例えば
5秒間)経過後に、右側の偏り検出器34に過蛇行信号
が入力されているか否かの確認フローに入る。すなわ
ち、ベルト17の偏りの修正状態を監視するため、他方
(右側)の偏り検出器34からの信号を待つ。右側偏り
検出器34は、ベルト17が左側に偏り、ベルトの右側
端部がb1点方向に移っていても、上記のごとく、ベル
トの偏り修正が始まってベルト端部がa1点付近に戻る
まで支持軸41が中立点にあるので、偏り信号が出力さ
れない。
【0070】しかし、修正が過剰になりc1点方向に移
ると、偏り検出器34から過蛇行の信号が発信され、上
記と同様な調整動作を行う。すなわち、制御装置35で
は、過蛇行の確認のため、タイマーをリセットした後、
右側の偏り検出器34から信号が所定時間(例えば10
秒間)経過するまで入力されたか否か判断し、所定時間
経過しても、過蛇行信号が入力されなかった場合は、過
蛇行がなかったものとして、制御を終了する。所定時間
(10秒間)内に過蛇行信号が入力されたならば、その
過蛇行量を読み取り、軽蛇行(step1、2)か重蛇
行(step3、4)かの区別をすると共に、そのON
信号が一定時間(例えば5秒間)継続して入力されたか
否かを観測する。一定時間継続して過蛇行信号が入力さ
れれば、その信号に見合う過蛇行が生じたものと判断し
て、そのステップに応じた調整信号を乗継位置調整機構
39又は中央走行調整機構38に出力し、ベルト17の
過蛇行調整を行う。
【0071】一定時間(5秒間)継続して所定の過蛇行
信号が入力されなかったならば、中央走行調整機構38
及び乗継位置調整機構39に保持指令を出力し、再度タ
イマーをリセットして、所定時間(10秒間)経過する
まで右側偏り検出器34からの信号を待ち、信号が入力
されたならば、前記の過蛇行調整制御を行う。所定時間
経過しても過蛇行信号が入力されない場合は、この制御
を終了し、図6に示す蛇行信号の入力を待つことにな
る。
【0072】上記制御動作において、ベルト蛇行の矯正
量が不足していた場合は、一端制御動作を終了しても、
上述の制御動作を繰り返すから、ベルト17は、確実に
蛇行が矯正され、また、同様にベルト17の過蛇行も調
整されるから、最適位置でベルト17が走行するように
なる。
【0073】なお、制御装置35は、図6及び図7に示
す制御動作に代わり、重蛇行の場合に乗継位置調整機構
39のみならず、中央走行調整機構38にも同時にある
いは順に作動信号を出力するように構成してもよい。ま
た、両調整機構38、39を手動スイッチにて任意に調
整することやプリセットすることも可能である。
【0074】
【発明の効果】以上の説明から明らかな通り、本発明に
よると、ベルト左右に配された偏り検出器と、この検出
器からの信号により、乗継ぎ位置調整機構あるいは中央
走行調整機構を制御する制御装置を設けたから、偏り量
に応じた修正量が算出できて確実な修正が可能となる。
特に、乗継ぎ位置調整機構においては、ベルトの蛇行の
原因部分を取り除くといった従来にない効果が期待でき
る。
【0075】また、左右の偏り検出器として、支持軸周
りに回転可能なローラ受けに、径の異なる内外の検出ロ
ーラを軸支してベルトに接触配置させれば、ベルトの蛇
行時に、検出ローラとベルトとの接触摩擦力で各検出ロ
ーラに生じる回転角速度の差から、ローラ受けが回動
し、その回転量から偏り度合を検出することができるの
で、従来に比べて、ベルトなどを損傷させることなく、
簡単確実に偏りが検出できる。しかも、この検出ローラ
にベルトとの接触度合いを調整できる機構を設ければ、
長期間の使用によりベルトの腰が弱くなってきても、こ
れに対応できるといった優れた効果が期待できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るベルト自動矯正装置の概略図
【図2】同じく偏り検出器の原理図
【図3】(A)は偏り検出器の要部平面図、(B)は偏
り検出器の別の実施の形態を示す回転式発信器の構成を
示す図
【図4】(A)はキャリアローラにおけるギヤ式調整機
構を示す構成図、(B)はキャリアローラのレバー式調
整機構の構成図
【図5】同じくプーリ型調整機構の構成図
【図6】本発明の基本制御フローチャート
【図7】同じく蛇行矯正・過蛇行調整の制御フローチャ
ート
【図8】コンベヤ設備の概略図
【図9】同じくコンベヤの頭部ヘッドシュート部を示す
構成図
【図10】ヘッドシュート9内の落下状態の説明図であ
り、(A)はヘッドシュートの構成図、(B)は輸送物
がベルトの中央に落下した場合を、(C)は輸送物がベ
ルトの中央右寄りに落下した場合を、(D)は輸送物が
ベルトの中央左寄りに落下した場合を、(E)は輸送物
がベルトから地上に落下する状態を示す。
【図11】従来の蛇行防止対策のうちキャリアローラに
おける個別調整法と前傾ローラ法を示す図
【図12】同じくサイドローラ法を示すキャリアローラ
の図
【図13】同じくサイドローラ型自動調整機構の概略図
【図14】テーパローラ型自動調整機構の概略図
【図15】従来のサイドローラを長期間使用した場合の
欠陥状態を示す図であり、(A)はベルト端面が破損し
た状態を、(B)はサイドローラがベルトによって摩耗
した状態を、(C)はベルト端部が折れ曲がった状態を
それぞれ示す。
【図16】長期間使用したベルトの摩耗状態を示す概略
【符号の説明】
6 水揚げコンベヤ 7 輸送コンベヤ 9 ヘッドシュート 15 ストーンボックス 17 ベルト 31 ベルト蛇行矯正装置 33、34 偏り検出器 35 制御装置 38 中央走行調整機構 39 乗継位置調整機構 41 支持軸 42 ローラ受け 43 ローラ軸 44 内側テーパローラ 45 外側テーパローラ 51 発信器

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 コンベヤ機体の中央を走行するベルトの
    偏りを検出するために、ベルトの走行方向と直交する左
    右方向の両側に配置された左右一対の偏り検出器と、こ
    の偏り検出器からのベルト偏り信号を受けて偏り量を演
    算しその演算結果に応じた調整信号を出力する制御装置
    と、この制御装置からの出力信号に基づいて、コンベヤ
    への積荷シュート部若しくは前段コンベヤのヘッドシュ
    ート部からベルトへの積荷乗り継ぎ位置を調整する乗継
    位置調整機構とを備え、左右の偏り検出器の一方を調整
    結果検出器として使用して、偏り修正量を確認する手段
    としたことを特徴とするベルト蛇行矯正装置。
  2. 【請求項2】 コンベヤ機体の中央を走行するベルトの
    偏りを検出するために、ベルトの走行方向と直交する左
    右方向の両側に配置された左右一対の偏り検出器と、こ
    の偏り検出器からのベルト偏り信号を受けて偏り量を演
    算しその演算結果に応じた調整信号を出力する制御装置
    と、この制御装置からの出力信号に基づいて、ベルト走
    行用キャリアもしくはプーリ等を作動・調整する中央走
    行調整機構とを備え、左右の偏り検出器の一方を調整結
    果検出器として使用して、偏り修正量を確認する手段と
    したことを特徴とするベルト蛇行矯正装置。
  3. 【請求項3】 左右の偏り検出器は、ベルトの左右方向
    の両端部において夫々支持軸を介して独立して回転可能
    なローラ受けと、このローラ受けに回転自在に支持され
    ベルトの下面に接触する、ローラ径の異なる内外一対の
    検出ローラとを備え、ベルト蛇行に伴う各検出ローラと
    ベルトとの接触摩擦力の差に基づくローラ受けの回転変
    位量を電気的に検出して、その変位量を制御装置に出力
    するように構成された請求項1又は2記載のベルト蛇行
    矯正装置。
  4. 【請求項4】 ベルトと検出ローラとの接触圧を調整可
    能な調整機構が設けられた請求項3記載のベルト蛇行矯
    正装置。
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