JPH09276910A - 継ぎ目無し鋼管穿孔用プラグ装置 - Google Patents

継ぎ目無し鋼管穿孔用プラグ装置

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JPH09276910A
JPH09276910A JP11434696A JP11434696A JPH09276910A JP H09276910 A JPH09276910 A JP H09276910A JP 11434696 A JP11434696 A JP 11434696A JP 11434696 A JP11434696 A JP 11434696A JP H09276910 A JPH09276910 A JP H09276910A
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plug
joint
connecting rod
divided
symmetry
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JP11434696A
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Yasuhiro Wada
康裕 和田
Hide Uchida
秀 内田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 継ぎ目無し鋼管製造工程の中の穿孔工程に用
いられるプレスロール穿孔における、被穿孔材の内面品
質改善ならびにプラグ寿命向上のための継ぎ目無し鋼管
穿孔用プラグ装置を提供する。 【解決手段】 プラグを、その軸対称形状の対称軸に垂
直な平面で2つ以上に分割された構成とし、さらに、そ
の最先端側の部分、については、軸対称形状のプラグの
対称軸を含む平面で2つに分割された構成とするととも
に、プラグの素材として、耐摩耗・耐焼き付き性に優れ
るセラミックス材あるいはセラミツクスを50%以上含
有するサーメット材とする。これによって、穿孔による
プラグと被圧延材との間の焼き付きならびにプラグの損
耗を軽減することにより、穿孔材の内面品質、プラグ寿
命を改善することが可能となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、継ぎ目無し鋼管製
造工程の中の穿孔工程に用いられるプレスロール穿孔法
における、被圧延材内面品質の改善およびプラグ寿命向
上が可能なプラグ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】継ぎ目無し鋼管製造工程の中の穿孔方法
は、日本鉄鋼協会編「第3版鉄鋼便覧(2)分冊」の第
921頁に記述されているマンネスマン穿孔法と、同書
の第940頁に記述されているプレスロール穿孔法の2
つの方法に大別される。マンネスマン穿孔法では、穿孔
中のプラグは回転しながらせん断変形を受ける。これに
対して、プレスロール穿孔法は押し込み穿孔であり、穿
孔中のプラグは回転することなく、圧縮変形を受ける。
両穿孔法において使用されるプラグの形状は、一般的に
軸対称形状をなしており、さらに、特開昭55−481
42号公報に述べられているように、図6に示されるよ
うな、プラグ6の対称軸7を含む平面でのプラグ断面に
おいて、主として穿孔を行うプラグ6の先端から後端に
かけてプラグの直径が漸増する略円弧状の先端部A、穿
孔の最終段階で、被穿孔材の内面の平滑化のために磨管
を行う、直径が穿孔後の円筒状の被圧延材の内面の直径
と同−かつ一定の後端部B、および先端部Aと後端部B
とを滑らかに接続する略円弧状の接合部Yとで構成され
る。図7は、プレスロール穿孔装置の概要をロールの圧
下方向に平行かつパスラインを含む平面内で示した断面
図である。被穿孔材9は、その軸方向の一方からプッシ
ャー11で圧され、上下ロール8により挟圧されるとと
もに、他方からマンドレルバー10の先端に継ぎ手3を
介して装着されたプラグ6が圧入されることにより穿孔
される。図8は、プラグ6をマンドレル10に固定する
ためのプラグ6と継ぎ手3とからなるプラグ装置を示す
−部欠載側面図である。プラグ6は継ぎ手3とネジ接合
部12を介して連結固定され、プラグ装置を形成する。
即ち、ネジ接合部12はプラグ6の後端側の内部に形成
された雌ネジ部と、継ぎ手3にプラグ側に突出して設け
られた雄ネジ部とにより構成される。また、このプラグ
装置は、継ぎ手部3のネジ接合部13を介してマンドレ
ルバー10に固定される。即ち、ネジ接合部13はマン
ドレルバー10の先端側の内部に形成された雌ネジ部
と、継ぎ手3にマンドレルバー10側に突出して設けら
れた雄ネジ部とにより構成される。なお、これらの継ぎ
手、マンドレルバーはプラグの対称軸と同−の対称軸を
有している。
【0003】プラグの材質としては、一般に、前述の日
本鉄鋼協会綴、「第8版鉄鋼便覧(2)分冊」の第93
5頁に記述されているような数%のCr、Niを含有す
る低合金鋼を、鋳造、さらに必要に応じて鍛造、機械加
工し、所定の形状とした後、熱処理によってその表面に
スケール付けを行った上で使用する。プレスロール穿孔
法では、穿孔中のプラグ先端にデッドメタルが形成さ
れ、プラグを保護しながら穿孔が行われることにより、
マンネスマン穿孔法よりもプラグ寿命は良好とされてい
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、近年生
産量が増加している、13Cr鋼やステンレス鋼等の高
合金鋼を穿孔する場合は、穿孔負荷が高いこと、摩擦係
数が高いこと、穿孔材中にプラグ素材にも含有されるC
rが含まれるため、被穿孔材とプラグとの焼き付きが生
じやすいこと等から、プラグが早期に損耗し、内面疵が
発生する。穿孔工程で発生した内面疵は、後工程での疵
の助長につながるため、製品内面品質を良好に保っため
には、プラグに損耗が生じる前に、プラグを交換する必
要がある。このような理由により、一般に、高合金鋼を
穿孔する場合は、炭素鋼を穿孔する場合と比較して、プ
ラグ寿命が著しく低下する。プラグ寿命の低下は、製造
コスト増やプラグ交換のための圧延作業停止による生産
能率低下等の悪影響を及ぼし、プラグ損耗抑制による被
穿孔材の内面疵発生の防止や、プラグ寿命の改善が望ま
れている。
【0005】本発明は、継ぎ目無し鋼管製造工程の中の
穿孔工程に用いられるプレスロール穿孔における、被穿
孔材の内面品質改善ならびにプラグ寿命向上のための、
継ぎ目無し鋼管穿孔用プラグ装置を提供しようとするも
のである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、直径が先端か
ら後端に向かって漸増する先端部と、直径が一定の後端
部、および先端部と後端部とを直径が先端部から後端部
へ漸次変化して接続する接続部を有するプラグと、プラ
グをマンドレルバーと接合する継ぎ手とを接続固定して
なる継ぎ目無し鋼管のプレスロール穿孔用プラグ装置に
おいて、継ぎ目無し鋼管のプレスロール穿孔用プラグに
おいて、前記プラグを耐摩耗、耐焼き付き性に優れたセ
ラミックスあるいは、炭化物、窒化物、硼化物、酸化物
等のセラミックスの一種以上を合計で50%以上含有す
るサーメットから構成するとともに、このプラグをその
対称軸に垂直な平面で分割した、少なくとも後端部を含
む2つ以上の部分で構成し、さらに、この対称軸に垂直
な平面で分割したプラグの最先端側の部分を、対称軸を
含む平面で2分割した分割面の各々に、プラグを継ぎ手
に接合する接続棒を係止するための係止溝を設け、ま
た、対称軸に垂直な平面で分割したプラグの最先端側の
部分より後端側の部分、および前記継ぎ手には、その対
称軸を中心とする貫通孔を設け、一端に係止部を、多端
には接合部を設けた接続棒によって分割した上記プラグ
と継ぎ手を接続固定したことを特徴とする継ぎ目無し鋼
管穿孔用プラグ装置である。
【0007】これによって、セラミックスあるいはセラ
ミックスを50%以上混合したサーメットによってプラ
グを形成しても、プラグを対称軸に垂直な平面で2つ以
上に分割し、さらに分割したプラグの最先端部分を、対
称軸を含む平面で2分割し、その2分割された最先端部
分の各々に形成した係止溝に、係止部を形成した連結棒
の一端を係止させ、これを合わせることによって、プラ
グの最先端部分を連結棒に係止し、連結棒の他端から対
称軸に垂直な平面で分割したプラグの他の部分、および
継ぎ手の貫通孔を通して、これらを接続固定することが
でき、耐摩耗性、耐焼き付き性に優れたプラグ装置を実
用上問題なく得ることができる。
【0008】
【発明の実施の形態】以下に、図を用いて本発明を詳細
に説明する。本発明者らは、穿孔におけるプラグの損
耗、焼き付きをを防止するためのプラグ材質として、各
種の材料を検討した。その結果、プラグ材質として耐摩
耗、耐焼き付き性に優れるセラミックス材およびセラミ
ックスと金属とを混合したサーメット材が好ましいこと
が判明した。セラミックス材としては、構造用として使
用される窒化珪素、サイアロン、アルミナ等やこれらを
ファイバー状のSiC等で強化した材料等が適用でき
る。また、サーメット材については、TiC,NbC,
ZrC,HfC,VC等の炭化物、TiN,AlN,B
N等の窒化物、TiB2、CrB2等の硼化物や、TiO
2,ZrO2、Al23等の酸化物をセラミックス材とし
て50%以上と、ハステロイやステライト等のNi基や
Co基等の超合金とを混合したものが適用できる。な
お、サーメット材のセラミックス材含有率を50%以上
とするのは、含有率が50%以下では十分な耐焼き付き
性を確保できないからである。
【0009】これらセラミックス材やサーメット材をプ
ラグ材質として適用する方法としては、溶射等により数
%のCrやNiを含有する低合金鋼等を母材としたプラ
グ表層部をこれらの材科で表面改質する方法があるが、
穿孔用プラグは、1200℃以上の穿孔材の内面の加工
に使用されるため、穿孔中は常に高温にさらされなが
ら、穿孔負荷に応じた圧縮変形を受けるという極めて過
酷な状態で使用されたため、この方法には、表面改質さ
れた表層と、その内側のプラグ母材との間に、熱膨張差
によって亀裂が生じ、表面改質された表層が剥離する等
の問題がある。
【0010】以上のことから、本発明では、穿孔用プラ
グ全体をセラミックス材やセラミックスを50%以上含
有するサーメット材で構成する。ところで、先に図8に
示したように、一般にプラグ6は、継ぎ手3の一端にネ
ジで固定され、さらに継ぎ手3の他端のネジを介してマ
ンドレルバー10の先端に固定される。プラグ全体をセ
ラミックス材やサーメット材とした場合、一般にこれら
の材料は、材質的に靭性に乏しく、脆いことから、ネジ
加工が難しい上に、ネジの締め込み時や穿孔中もしくは
穿孔終了後の被穿孔材からのプラグ引き抜き時にネジ部
に負荷が加わった際、ネジ部が破損することが懸念され
る。従って、本発明は、プラグを対称軸7を含む平面で
2分割した上で、その分割面に係止溝を加工し、その中
に接続棒4を嵌合させることにより、プラグにネジ加工
を行うことなく、プラグを継手3を介してマンドレルバ
ー10に固定するものである。
【0011】図2は、本発明におけるプラグ装置のプラ
グと継ぎ手の連結固定状況を説明する図である。ただ
し、プラグは、簡単のため、対称軸に垂直な断面で分割
していない状態を示している。なお、プラグの分割方法
について、以下の説明では、プラグを対称軸に垂直な平
面で分割することを縦分割、プラグを対称軸を含む平面
で分割することを横分割と表現することとする。
【0012】図2(a)はプラグ14の正面図、(b)
は(a)のN−N断面図である。(c−1)は縦分割し
たプラグ14の断面図、(c−2)はその正面図、(d
−1)は継ぎ手3の側面図、(d−2)はその正面図、
(e)は連結棒4の側面図である。図2(a)に示すよ
うにプラグ14は、2つに縦分割されている。この分割
されたプラグのそれぞれには図2(c−1)、(c−
2)に示すように、プラグの後端から先端側にかけてプ
ラグの対称軸を中心とし、後端側の半径r1が先端側の
半径r2より小さく、後端側長さl1、先端側長さl
2の、2種類の半径の連続した半円柱状の係止溝19が
設けられている。なお、係止溝19の半径r2はプラグ
の外径より小さく設定するとともに、対称軸方向の長さ
(l1+l2)はプラグの対称軸方向の長さよりも短く設
定して、溝がプラグの外表面から突出しないようにする
ことは言うまでもない。
【0013】この2分割されたプラグを分割面で向かい
合わせてプラグ形状とすれば、プラグの内部に、プラグ
の対称軸を中心とする異なる半径の連続した円柱状の空
洞、即ち、係止溝19が形成される。
【0014】また、図2(d−1)、(d−2)に示す
ように、継ぎ手3には軸方向に半径r3の貫通孔が設け
られている。
【0015】図2(e)に示すように、接続捧4の軸部
の一方の端部にはネジ加工された継ぎ手接続部16が設
けられおり、他方の端部には半径r5、および長さl5
有する円板状のプラグ係止部15が設けられている。軸
部の長さLは少なくとも(l1+l3)となるようにすれ
ば良い。プラグと、接続棒4、継ぎ手3は材質によって
熱膨張率が異なる場合が多いので、これらのプラグの係
止溝の径r1、r2および長さl1、l2、継ぎ手の貫通孔
の径r3、連結棒の係止部の径r5、長さl5、軸の径r4
および長さLなどは、これらの材料の熱膨張を勘案し熱
膨張差よって破壊することのないよう設定する。
【0016】各部品のプラグ装置への組立手順は、以下
の通りである。まず、2つの部分に縦分割されたプラグ
14の内部に加工された係止溝19に、接続棒4のプラ
グ係止部15を嵌合させて組み立てる。次に、組み立て
られたプラグ14と接続棒4とを、接続捧4の継ぎ手接
続部16を、継ぎ手3の貫通穴20を通して継ぎ手3に
組み付けた後、継ぎ手接続部16のネジにナット5を締
め込むことにより、プラグ14は接続棒4のプラグ接続
部15との間の摩擦力を介して継ぎ手3に固定され、プ
ラグ装置となる。このような方法でプラグ14と継ぎ手
3とを固定すれば、継ぎ手3はマンドレルバー10に、
通常用いられるネジによる固定方法により固定され、プ
ラグ14にネジ加工することなく、継ぎ手3を介してプ
ラグ14をマンドレルバー10に固定することが可能と
なる。ところで、この固定方法では、プラグ14の表面
には、プラグ14の先端から後端にかけて、2本の分割
線が露出したままとなる。従って、プラグ14表面に
は、分割線に沿った2本の溝か生じることとなり、被穿
孔材の内面に線状のスジ疵が発生することになる。この
点に関して本発明者らは、日本塑性加工学会誌「塑性と
加工」Vol.1、No.3、P203に記述されてい
るプラスティシン(粘土)を用いて、図8に示すよう
に、プラグ6表面に先端からプラグ6の長手方向にスリ
ット17を加工し、スリットの長さを変え、スリットの
長さと穿孔後の被圧延材の内面疵発生状況との関係につ
いて調査した。その結果、プラグ6表面上のスリット1
7が、直径が一定であるプラグ後端部Bに達しない限
り、スリット加工による内面疵は発生しないことを見い
だした。これは、プレスロール穿孔が圧縮主体の加工で
あるために、プラグの先端部Aおよび後続部Yにおい
て、プラグ表面の溝の影響により、内面疵が発生したと
しても、後端部Bにおいて、圧縮加工により被穿孔材の
内面が平滑化されるためと考えられる。
【0017】以上のことから、本発明においては、図1
に示すように、プラグを図6に示した接続部Yと後端部
Bとの境界で横分割し、先端部Aと接続部Yを含む先端
側1と後端部からなる後端側2とし、先端部Aと接続部
Yを含む先端側1を、2つの部分に縦分割し、その分割
面に前述の接続棒4のプラグ係止部5を係合させるため
の溝を加工して設けるとともに、後端側2に、プラグの
対称軸7を中心軸として貫通する穴20を加工して設け
て構成し、図2で示した方法におけるプラグ14と継ぎ
手3との接続の場合と同様に、接続棒4を用いて、プラ
グ1、2と継ぎ手3とを固定するものである。
【0018】この際の、各部品のプラグ装置への組立手
順は以下の通りである。まず、接続棒4のプラグ係止部
15がプラグ1内部に加工された係止溝に係合するよう
に、プラグ1の先端側に接続棒4を組み付ける。次に、
プラグの後端側2を、その対称軸を中心として設けた貫
通穴20に接続棒4の軸21を通した上で、プラグの先
端側1に組み付ける。さらに、継ぎ手3の貫通穴20に
接続棒4の軸21を通してプラグ1、2に組み付ける。
以上の組み付けが完了した後、接続棒4のネジ部にナッ
ト5を締め込み、プラグ1、2と継ぎ手3とを固定すれ
ば、継ぎ手3とマンドレルバー10との固定は、通常用
いられるネジによる固定方法を用いることにより、プラ
グ1、2にネジ加工することなく、継ぎ手3を介してプ
ラグ1、2をマンドレルバー10に固定することが可能
となる。
【0019】以上の方法により、セラミックス部にネジ
加工を施すことなく、継ぎ手を介してプラグとマンドレ
ルバーとを固定することが可能となり、プラグ全体をセ
ラミックス材またはセラミックスを50%以上含有した
サーメット材とし、プラグの損耗を抑制することによ
り、被穿孔材の内面品質を向上させるとともに、プラグ
の寿命を改善することが可能となった。
【0020】なお、プラグを横分割する際の分割数につ
いては、プラグ寸法や素材寸法などに応じて図4に示す
ようにプラグの先端側1と後端側2との間に1個の中間
部18を追加した3分割、もしくは、この中間部18を
2個以上に分割して全体を4分割以上としても良い。た
だし、その場合でも、プラグの最先端側1は2つの部分
に縦分割し、かつ係止部を設ける構成とし、それより後
端側の部分は、対称軸を中心とした貫通穴を設けた形状
とすれば良い。
【0021】また、分割されたプラグの各部および継ぎ
手は、組み立てた際の重ね合わせ面に、必要に応じて図
5に示すように、先端側1の後端部に凹部を、後端側2
の先端部に凸部を設けて、先端側1と後端側2とを嵌合
させる、後端側2の後端部に凸部を、継ぎ手3の先端側
に凹部を設けて、プラグと継ぎ手とを嵌合させる、さら
に2つの部分に縦分割された先端側の一方の分割面に、
プラグの対称軸に沿った凸部を、他方の分割面に一方の
凸部に応じた凹部を設けて、2つの先端側を嵌合させる
等、位置あわせのための凹凸状のはめあい部をもつ形状
としても良い。継ぎ手3や接続棒4の材質としては、S
KD61等の工具鋼やステンレス鋼などを、適宜選択し
て用いれば良い。
【0022】
【実施例】
(実施例1)図1に示した、軸対称形状の対称軸に垂直
な平面で2つに分割されたプラグを製作し、以下の条件
で13Cr鋼の穿孔を行った。 穿孔素材:寸法80mm×80mm×700mm 穿孔素材加熱温度:1230℃ ロール孔型径:φ93.0 プラグ径(後端部のプラグ直径):45.5mm プラグの材質としては、セラミックス材およびサーメッ
ト材を用いた。表1に、プラグ材質と穿孔結果を示す。
なお、サーメット材のバインダーとしては、Ni基超合
金のハステロイCおよびCo基超合金であるステライト
を用いた。
【0023】
【表1】 表1より、従来よりプラグ材質として用いられている低
合金鋼やセラミックス材の含有率が50%に満たないサ
ーメット材を用いたプラグに対して、本発明によるプラ
グを用いた場合、高合金鋼である13Cr鋼を穿孔した
際の、プラグ損耗やプラグと被圧延材との間の焼き付き
発生を抑制することが可能となる。
【0024】(実施例2)図8に示した、軸対称形状の
対称軸に垂直な平面で3つに分割されたプラグを製作
し、実施例1と同様の条件でSUS304の穿孔を行っ
た。
【0025】表2に、プラグ材質と穿孔結果を示す。
【0026】
【表2】 表2より、従来よりプラグ材質として用いられている低
合金鋼やセラミックス材の含有率が50%に満たないサ
ーメット材を用いたプラグに対して、本発明によるプラ
グでは、高合金鋼であるSUS304を穿孔した際も、
プラグ損耗やプラグと被圧延材との間の焼き付き発生を
抑制することが可能となる。
【0027】
【発明の効果】本発明により、継ぎ目無し鋼管製造工程
の中の穿孔工程に用いられるプレスロール穿孔法におけ
るプラグの、穿孔中の被圧延材との間に生じる焼き付き
やプラグ損耗を低減することが可能となり、被穿孔材の
内面品質およびプラグ寿命の改善が可能となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の、プラグの構成を示す図で、(a)は
正面図、(b)はそのM−M断面図である。
【図2】本発明におけるプラグ装置のプラグと継ぎ手の
連結固定状況を説明する図で、(a)はその正面図、
(b)はそのN−N断面図である。(c)は2分割した
プラグであり、(c−1)は断面図、(c−2)は正面
図、(d)は継ぎ手であり、(d−1)は側面図、(d
−2)は正面図、(e)は接続棒を示す側面図である。
【図3】プラグ表面の溝加工状況の説明図である。
【図4】本発明の他の例を示すもので、プラグの後端側
を接続部と後端部との境界で分割し、全体を3分割とし
たプラグ装置の構成を示す図で、(a)は正面図、
(b)はP−P断面を示す図である。
【図5】本発明の他の例を示すもので、プラグを先端部
と接続部とからなる先端側と、後端部からなる後端側と
に2分割し、各分割面に凹凸状のはめあい部を設けて、
嵌合するようにしたプラグ装置の、(a)は正面図、
(b)はQ−Q断面を示す図である。
【図6】プレスロール穿孔法において、一般に用いられ
るプラグ形状を説明する図で、(a)は正面図、(b)
は側面図である。
【図7】プレスロール穿孔装置の概要を説明する断面図
である。
【図8】プレスロール穿孔装置におけるプラグとマンド
レルバーとの固定方法を説明する一部欠載側面図であ
る。
【符号の説明】
1 プラグの先端側 2 プラグの後端側 3 継ぎ手 4 接続捧 5 ナット 6 プラグ 7 プラグの対称軸 8 ロール 9 被穿孔材 10 マンドレルバー 11 プッシャー 12 プラグと継ぎ手とのネジ接合部 13 継ぎ手とマンドレルバーとのネジ接合部 14 プラグ 15 接続棒のプラグ係止部 16 接続棒の継ぎ手接続部 17 スリット 18 プラグの中間部 19 プラグの係止溝 20 継ぎ手の貫通穴 21 接続棒の軸 A プラグの先端部 B プラグの後端部 Y プラグの接続部

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 直径が先端から後端に向かって漸増する
    先端部と、直径が一定の後端部、および先端部と後端部
    とを直径が先端部から後端部へ漸次変化して接続する接
    続部を有するプラグと、プラグをマンドレルバーと接合
    する継ぎ手とを接続固定してなる継ぎ目無し鋼管のプレ
    スロール穿孔用プラグ装置において、前記プラグを耐摩
    耗、耐焼き付き性に優れたセラミックスあるいは、炭化
    物、窒化物、硼化物、酸化物等のセラミックスの一種以
    上を合計で50%以上含有するサーメットから構成する
    とともに、このプラグをその対称軸に垂直な平面で分割
    した、少なくとも先端部と後端部とを含む2つ以上の部
    分で構成し、さらに、この対称軸に垂直な平面で分割し
    たプラグの最先端側の部分の、対称軸を含む平面で2分
    割した分割面の各々に、プラグを継ぎ手に接合する接続
    棒を係止するための係止溝を設け、また、対称軸に垂直
    な平面で分割したプラグの最先端側の部分より後端側の
    部分、および前記継ぎ手には、その対称軸を中心とする
    貫通孔を設け、一端に係止部を、多端には接合部を設け
    た接続捧によって分割した上記プラグと継ぎ手を接続固
    定したことを特徴とする継ぎ目無し鋼管穿孔用プラグ装
    置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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