JPH09276646A - 窒素酸化物の還元法 - Google Patents

窒素酸化物の還元法

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JPH09276646A
JPH09276646A JP8087963A JP8796396A JPH09276646A JP H09276646 A JPH09276646 A JP H09276646A JP 8087963 A JP8087963 A JP 8087963A JP 8796396 A JP8796396 A JP 8796396A JP H09276646 A JPH09276646 A JP H09276646A
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gas
anode
nox
cathode
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JP8087963A
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Kenji Fujihata
健二 藤畑
Yoshie Akai
芳恵 赤井
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】二次廃棄物の発生がなく、設備,経済面におい
て優れ、反応生成物を工業的に利用価値の高いものにで
きるようにする。 【解決手段】陰極5と陽極6の間に陽イオン交換膜7を
配置した電解透析装置18を使用する。陽極6と陽イオン
交換膜7との間の陽極室17に酸性溶液(HA)2を供給
し、陰極5と陽イオン交換膜7との間の陰極室16にアル
カリ性溶液(MOH)1とNOxガス15を含んだ廃液を
供給する。陰極5と陽極6に直流電圧を印加して電解透
析を行うと、次の反応式により NOx(g)+nOH- ⇔NOx+n/2 - +n/2 H2 O 3NOx- +2H2 (g)+6xH+ ⇒NH4 + +N2
↑+3xH2 O NH4 + +OH- ⇔NH3 ↑+H2 O となり、NO2 ガスをNH3 ガス、またはNH4 + イオ
ン、あるいはN2 ガスに変換できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は窒素酸化物(以下、
NOxと記す)の還元法に係り、特に排ガス中に含まれ
るNOxを電気化学的な処理技術により窒素分を除去す
るNOxの還元法に関する。
【0002】
【従来の技術】高度な技術を駆使した人類の生産・流通
・消費活動の結果、NOxガスによる大気汚染などが問
題となっている。NOxガスの排出基準はSOxガスな
どとともに公害対策基本法により厳しく規制されてい
る。NOxガスを処理する方法としては、重金属触媒を
用い、高温,高圧のもとでNOxガスとアンモニアを次
式のように反応させて窒素ガスに変換する方法が一般的
である。 NOx+NH3 →N2 +H2
【0003】
【発明が解決しようとする課題】この方法は大容量のN
Oxガスを処理する方法として有望であるが、アンモニ
アを添加する必要があり、かつ高温という厳しい反応条
件が必要であるなどの課題がある。そこで、アンモニア
を添加することなく、常温常圧下で容易にNOxガスを
窒素ガスなどに変換する方法の開発が望まれている。
【0004】本発明は上記課題を解決するためになされ
たもので、特に排ガス中に含まれるNOxを電気化学的
な処理技術により容易に還元して窒素分を除去し、二次
廃棄物の発生がなく、設備,経済面においても優れ、さ
らに反応生成物を工業的に利用価値の高い塩に生成でき
るNOxの還元法を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は陰極と陽極の間
に陽イオン交換膜を配置した陰極室と陽極室を有する電
解透析装置を用い、陽極と陽イオン交換膜の間の陽極室
に硫酸などの酸性溶液を供給し、陰極と陽イオン交換膜
の間の陰極室に水酸化ナトリウム水溶液などのアルカリ
性溶液とNOxガスそのものまたはNOxガスを含んだ
廃液を供給して電解透析を行い、NOxガスをNH3
スまたはNH4 + イオンあるいはN2 ガスに変換するこ
とを特徴とする。
【0006】また、本発明は前記陰極室にアルカリ性溶
液を供給する代りに酸性溶液を供給すること、陽極室に
酸性溶液を供給する代りにアルカリ性溶液,硫酸ナトリ
ウムなどの塩を供給することを特徴とする。
【0007】これにより、アンモニアなどの添加剤を添
加することなく、常温常圧下で容易にN2 ガスなどに変
換できる。また、二次廃棄物の発生がなく、設備,経済
面においても優れ、さらに反応生成物は工業的利用価値
の高いアンモニア,窒素,アンモニウム塩,硫酸,炭
酸,硫酸塩,炭酸塩などとしての利用をはかることがで
きる。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明に係るNOxの還元法の実
施の形態を図面により説明する。 (第1の実施の形態)図1は本実施の形態に係るNOx
の還元法の原理を説明するための電解透析装置を示す系
統図である。
【0009】本実施の形態は図1に示すように、陰極5
および陽極6とその間に陽イオン交換膜7を配置した陰
極室16と陽極室17を有する電解透析装置18を使用する。
そして、陰極5と陽イオン交換膜7により仕切られた陰
極室16内に入口液としてアルカリ性溶液(MOH)1を
供給し、陽極6と陽イオン交換膜7により仕切られた陽
極室17内に入口液として酸性容器(HA)2を供給し、
陰極室16へNOxガス15を流入すると下記のような反応
が起きる。 NOx(g)+nOH- ⇔NOx+n/2 - +n/2 H2
【0010】ここで、陰極5と陽極6に直流電圧を印加
して電解透析を開始すると、陰極室16には陰極5で生成
したH2 ガス10と陽極室17から移行してきたH+ イオン
11が充満し、下記のような反応により、NOx中の窒素
(酸化数は、例えばNOなら+2、NO2 なら+4)が
還元されて、酸化数0のN2 ガス14となって気相へ移行
したりあるいは最低酸化数−3のNH4 + イオンとな
る。 3NOx- +2H2 (g)+6xH+ ⇒NH4 + +N2
↑+3xH2 O なお、図1中符号8はそれぞれの室16,17内のH2
(水)、9は陰極室16内で発生するOH- イオン、12は
陽極室17内で発生するO2 ガスを示している。
【0011】また、最低酸化数−3のNH4 + イオン
は、下記のような反応により経時的にNH3 ガス19とし
て気相へ移行する。 NH4 + +OH- ⇔NH3 ↑+H2 O 陰極室16から反応後のアルカリ溶液(MOH+NH4
H)3が流出し、陽極室17から反応後の酸溶液(HA)
4が流出する。
【0012】図1の原理に基づき、陰極室16内へ供給す
る入口液としてアルカリ性溶液1を0.1N−NaOH、
陽極室17内へ供給する入口液として酸溶液2を 0.1N−
2SO4 とし、陰極室16にNOxガス15を吹き込ん
だ。陰極室16の初期濃度は、NOxイオンとしてNO3
- 80ppm であった。その初期条件で、バッチ方式のビー
カースケール電解透析試験を行った。
【0013】その結果、図2に示すように電解を始めて
約 280分後には、陰極室16のNO3 - がなくなり、NH
4 + イオンが約10ppm 生成した。なお、図2で、NO3
- 中の窒素がすべてNH4 + 中の窒素になったとした場
合のNH4 + 理論値と、測定されたNH4 + 濃度に違い
があるのは、差に相当する部分がN2 ガスまたはNH3
ガスとして気相に移行したためである。
【0014】(第2の実施の形態)図3は第2の実施の
形態を説明するための図で、図1と同一部分には同一符
号を付している。この実施の形態は請求項2に対応した
NOxの還元法に係るもので、電解透析装置18の陰極5
と陽イオン交換膜7からなる陰極室16に硫酸などの酸性
溶液を供給することができるように構成している。
【0015】すなわち、図3に示すように電解透析装置
18の前段陰極室16側の入口側に酸化反応槽20を設けてい
る。この酸化反応槽20内にはNOxガス15と酸性溶液2
が流入できるように配管接続されている。
【0016】酸化反応槽20で、NOxガス15を酸性溶液
2で酸化し、酸化反応槽20内液相でNOxイオンとす
る。陰極5および陽極6とその間に陽イオン交換膜7を
配置した電解透析装置18において、陰極5と陽イオン交
換膜7により仕切られた陰極室16の入口液として、酸化
反応槽20からNOxイオンを含む液を供給し、陽極6と
陽イオン交換膜7により仕切られた陽極室17の入口液と
して酸性溶液2を供給する。
【0017】陰極5と陽極6に直流電圧を印加して、電
解透析を開始すると、電解透析装置18の陰極室16と陽極
室17では、前記第1の実施の形態と同じ原理で、NOx
イオン中の窒素が還元されて、N2 ガス14となって気相
へ移行したりあるいはNH4 + イオンとなる。また、N
4 + イオンは、経時的にNH3 ガス19として気相へ移
行する。
【0018】(第3の実施の形態)図4により請求項3
に対応する第3の実施の形態を説明する。図4におい
て、電解透析装置18の陽極6と陽イオン交換膜7からな
る陽極室17に水酸化ナトリウムなどのアルカリ性溶液や
硫酸ナトリウムなどの中性塩の水溶液を供給することが
できるように構成している。
【0019】すなわち、電解透析装置18の陽極室17に中
性塩またはアルカリ水溶液21に流入できるように配管接
続されている。陰極5及び陽極6とその間に陽イオン交
換膜7を配置した電解透析装置18において、陰極5と陽
イオン交換膜7により仕切られた陰極室16の入口液とし
てアルカリ性溶液1、陽極6と陽イオン交換膜7により
仕切られた陽極室17の入口液として中性塩またはアルカ
リ性溶液21を供給し、陰極室16へNOxガス15を入れ
る。
【0020】陰極5と陽極6に直流電圧を印加して、電
解透析を開始すると、電解透析装置18の陰極室16と陽極
室17では、前記第1の実施の形態と同じ原理で、NOx
イオン中の窒素が還元されて、N2 ガス14となって気相
へ移行したりあるいはNH4 + イオンとなる。また、N
4 + イオンは、経時的にNH3 ガス19として気相へ移
行する。
【0021】(第4の実施の形態)図5により請求項4
に対応する第4の実施の形態を説明する。図5におい
て、電解透析装置18の前段にNOxガス15とオゾン等の
酸化剤23を反応させる酸化塔22を設けている。
【0022】図5のように、酸化塔22で、NOxガス15
を酸化剤(オゾン)23で酸化し、NO2 ,N2 5 等、
水溶液のNOxガスとする。 NO+O3 ⇒NO2 +O2 2NO2 +03 ⇒N2 5 +O2
【0023】陰極5及び陽極6とその間に陽イオン交換
膜7を配置した電解透析装置18において、陰極5と陽イ
オン交換膜7により仕切られた陰極室16の入口液として
アルカリ性溶液(MOHアルカリ)1、陽極6と陽イオ
ン交換膜7により仕切られた陽極室17の入口液として酸
性溶液2を供給し、陰極室16へ酸化塔22の出口側から水
溶性のNOxガスを入れる。
【0024】陰極5と陽極6に直流電圧を印加して、電
解透析を開始すると、電解透析装置18の陰極室16と陽極
室17では、前記第1の実施の形態と同じ原理で、NOx
イオン中の窒素が還元されて、N2 ガス14となって気相
へ移行したりあるいはNH4 + イオンとなる。また、N
4 + イオンは、経時的にNH3 ガス21として気相へ移
行する。
【0025】(第5の実施の形態)図6により請求項5
に対応する第5の実施の形態を説明する。図6におい
て、電解透析装置18の陽極6と陽イオン交換膜7の陽極
室17に塩酸などのハロゲンイオンを含む液を供給して生
成したハロゲンガスを利用してNOxガスを液相に回収
して還元処理できるように構成している。
【0026】本実施の形態は、図6に示すように、電解
透析装置18とその前段に酸化反応タンク24を設けるとと
もに、この酸化反応タンク24内に陽極室17で発生したC
2ガス13をCl2 ガス導入管25を通して流入できるよ
うに配管接続している。
【0027】この電解透析装置18の陰極室16の入口液と
して酸化反応タンク24からの出口液を供給し、陽極室の
入口液として酸性溶液2、たとえば塩酸を供給して電解
透析する。陽極6ではCl2 ガス13が発生する。
【0028】酸化反応タンク24では、アルカリ溶液1に
NOxガス15と、電解透析装置18の陽極6で発生したC
2 ガス13をCl2 ガス導入管25を通して吹き込むと、
以下のような反応で、水に溶けにくいNOがNOxイオ
ンとなる。 2MOH+Cl2 (g)⇒MCl+MOCl+H2 O NO(g)+MOCl⇒NOx- +MCl
【0029】陰極5と陽極6に直流電圧を印加して、電
解透析を開始すると、電解透析装置18の陰極室16と陽極
室17では、前記第1の実施の形態と同じ原理でNOxイ
オン中の窒素が還元されて、N2 ガス14となって気相へ
移行したりあるいはNH4 +イオンとなる。また、NH
4 + イオンは、経時的にNH3 ガス20として気相へ移行
する。
【0030】(第6の実施の形態)図7により請求項6
に対応する第6の実施の形態を説明する。図7におい
て、電解で生成したH2 ガスを利用して電解透析装置18
の陰極室16の出口液中に残留するNOxを還元処理でき
るように構成している。すなわち、反応後のアルカリ溶
液3を収納する後処理槽26を設け、陰極室16で発生した
2ガス10を後処理槽26へ導入するH2 ガス導入管27を
配管接続している。
【0031】図7に示すように、陰極5および陽極6と
その間に陽イオン交換膜7を配置した電解透析装置18に
おいて、陰極5と陽イオン交換膜7により仕切られた陰
極室16の入口液としてアルカリ性溶液1を供給し、陽極
6と陽イオン交換膜7により仕切られた陽極室17の入口
液として酸性溶液2を供給し、陰極室16へNOxガス15
を入れる。
【0032】陰極5と陽極6に直流電圧を印加して、電
解透析を開始すると、電解透析装置18の陰極室16と陽極
室17では、前記第1の実施の形態と同じ原理で、NOx
イオン中の窒素が還元されて、N2 ガス14となって気相
へ移行したりあるいはNH4 + イオンとなる。
【0033】本実施の形態では、陰極室16の出口液3を
後処理槽26に入れ、これに陽極5で発生したH2 ガス10
をH2 ガス導入管27を通して導入し、出口液のアルカリ
溶液3中に残留するNOxイオン中の窒素を還元して、
2 ガス14として気相へ移行したり、あるいはバブリン
グにより、NH3 ガス20を液相から気相へ移行するのを
促進する。
【0034】(第7の実施の形態)図8により請求項7
に対応する第7の実施の形態を説明する。図8におい
て、電解で生成した陽イオン室17のO2 ガス12を利用し
て電解透析装置18の陰極室16から流出する出口液中のガ
スまたはNH4 + イオンをN2 ガスに変換できるように
構成している。
【0035】すなわち、陽極室17内のO2 ガス12をタン
ク28内に流入する酸素ガス導入管30を配管接続する。陰
極室16内からの反応後のアルカリ溶液3はタンク28内に
流入するように配管接続されている。
【0036】電解透析装置18の陰極室16に入れたNOx
ガス15を還元してNH3 ガスまたはNH4 + イオン3に
した後、これらの窒素酸化物をタンク28に回収する。次
に、電解透析装置18の陽極室17で発生するO2 ガス12を
このタンク28内の溶液中に吹き込み、NH3 ガスまたは
NH4 + イオン3をN2 ガス29まで変換することができ
る。
【0037】(第8の実施の形態)図9により請求項8
に対応する第8の実施の形態を説明する。図9におい
て、電解で生成するアンモニア(NH3 )ガスまたはア
ンモニウムイオン(NH4 + )をアンモニアガス(NH
3 )に変換できるように構成したことにある。すなわ
ち、タンク28内に反応後のアルカリ溶液3とアルカリ溶
液(MOHアルカリ)31を流入するように配管接続す
る。
【0038】電解透析装置18の陰極室16に入れたNOx
ガス15および硝酸イオン,亜硝酸イオンを還元してNH
3 ガスまたはNH4 + イオンにした後、これらの窒素酸
化物を含む反応後のアルカリ溶液3をタンク28に回収す
る。次に、回収したNH3 ガスまたはNH4 + イオン3
を含む溶液中にアルカリ溶液31を添加することでアンモ
ニアガス(NH3 )32として窒素分を気相中に移行させ
ることができる。
【0039】(第9の実施の形態)図10により請求項9
に対応する第9の実施の形態を説明する。図10におい
て、電解で生成するアンモニアガスまたはアンモニウム
イオンをアンモニア水34として回収できるように構成し
ている。すなわち、タンク28内に反応後のアルカリ溶液
3と純水33を流入できるように配管接続するとともにア
ンモニア水34を流出できるように配管接続している。
【0040】電解透析装置18の陰極室16に入れたNOx
ガス15を還元してNH3 ガスまたはNH4 + イオンにし
た後、これらの窒素酸化物を含む反応後のアルカリ溶液
3をタンク28に回収する。次に、回収したNH3 ガスま
たはNH4 + イオンを含む溶液3中に純水23を加えてア
ンモニア水24を得ることができる。
【0041】(第10の実施の形態)図11により請求項10
に対応する第10の実施の形態を説明する。図11におい
て、電解で生成するアンモニアガスまたはアンモニウム
イオンを硫酸アンモニウム38として回収できるように構
成している。
【0042】すなわち、タンク28内に反応後のアルカリ
溶液3と微酸性溶液35を流入できるように配管接続し、
タンク28の流出側にアンモニア塩3bを流出する配管を
接続し、乾燥機37を経て硫酸アンモニウム38を得るよう
な構成となっている。
【0043】電解透析装置18の陰極室16に入れたNOx
ガス15を還元してNH3 ガスまたはNH4 + イオン3に
した後、これらの窒素酸化物を含む反応後のアルカリ溶
液3をタンク28に回収する。次に、回収したNH3 ガス
またはNH4 + イオンを含むアルカリ溶液3中にpH6
〜8の硫酸などの微酸性溶液35を加えてアンモニア塩36
を生成させ、つづいて乾燥機37に送液して水分を蒸発さ
せて最終的には肥料として利用できる硫酸アンモニウム
38を得ることができる。
【0044】
【発明の効果】本発明によれば、陽極と陰極間に陽イオ
ン交換膜を配置した電解透析装置の陰極室での酸化反応
を利用することによって、極めて容易に窒素の酸化還元
状態を操作することができる。したがって、アルカリな
どの添加剤を必要とすることなしにNOxガスを窒素ガ
スに変換できるため、ランニングコストを大幅に低減す
ることができるとともに、常温・常圧下で処理すること
が可能なため、設備容量およびランニングコストを大幅
に低減することができる。また、二次廃棄物の発生がな
く、設備,経済面においても優れ、さらに反応生成物は
工業的に利用価値の高いものにできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る窒素酸化物の還元法の第1の実施
の形態を示す系統図。
【図2】図1において、硝酸イオンのアンモニウムイオ
ンへの変換結果を規定濃度と電解時間との関係で示す特
性図。
【図3】本発明に係る窒素酸化物の還元法の第2の実施
の形態を示す系統図。
【図4】本発明に係る窒素酸化物の還元法の第3の実施
の形態を示す系統図。
【図5】本発明に係る窒素酸化物の還元法の第4の実施
の形態を示す系統図。
【図6】本発明に係る窒素酸化物の還元法の第5の実施
の形態を示す系統図。
【図7】本発明に係る窒素酸化物の還元法の第6の実施
の形態を示す系統図。
【図8】本発明に係る窒素酸化物の還元法の第7の実施
の形態を示す系統図。
【図9】本発明に係る窒素酸化物の還元法の第8の実施
の形態を示す系統図。
【図10】本発明に係る窒素酸化物の還元法の第9の実
施の形態を示す系統図。
【図11】本発明に係る窒素酸化物の還元法の第10の実
施の形態を示す系統図。
【符号の説明】
1…アルカリ性溶液〔MOH(アルカリ)〕、2…酸性
溶液〔HA(酸)〕、3…反応後のアルカリ溶液(MO
H+NH4 OH)、4…反応後の酸溶液(HA)、5…
陰極、6…陽極、7…陽イオン交換膜、8…H2
(水)、9…OH-イオン、10…H2 ガス、11…H+
オン、12…O2 ガス、13…Cl2 ガス、14…N2 ガス、
15…NOxガス、16…陰極室、17…陽極室、18…電解透
析装置、19…NH3 ガス、20…酸化反応槽、21…中性塩
またはアルカリ水溶液、22…酸化塔、23…酸化剤(オゾ
ン)、24…酸化反応タンク、25…Cl2 ガス導入管、26
…後処理槽、27…H2 ガス導入管、28…タンク、29…N
2 ガス、30…酸素ガス導入管、31…アルカリ溶液〔MO
H(アルカリ)〕、32…アンモニアガス、33…純水、34
…アンモニア水、35…微酸性溶液〔HA(微酸性)〕、
36…アンモニア塩、37…乾燥機、38…硫酸アンモニウ
ム。

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 陰極と陽極の間に陽イオン交換膜を配置
    した陰極室と陽極室を有する電解透析装置を用い、前記
    陽極室に酸性溶液を供給し、前記陰極室にアルカリ性溶
    液とNOxガスそのものまたはNOxガスを含んだ廃液
    を供給し、前記陽極と陰極に直流電圧を印加して電解透
    析を行い、前記NOxガスをNH3 ガスまたはNH4 +
    イオンあるいはN2 ガスに変換することを特徴とする窒
    素酸化物の還元法。
  2. 【請求項2】 前記陰極室にアルカリ性溶液を供給する
    代りに、酸性溶液を供給することを特徴とする請求項1
    記載の窒素酸化物の還元法。
  3. 【請求項3】 前記陽極室に酸性溶液を供給する代り
    に、アルカリ性溶液,硫酸ナトリウムなどの塩を含んだ
    溶液を供給することを特徴とする請求項1ないし2記載
    の窒素酸化物の還元法。
  4. 【請求項4】 前記電解透析装置の前段にNOxと酸化
    剤とを反応させる酸化塔を設けることを特徴とする請求
    項1ないし3記載の窒素酸化物の還元法。
  5. 【請求項5】 前記陽極室に酸性溶液を供給する代り
    に、ハロゲンを含んだ溶液を供給して陽極でハロゲンガ
    スを発生させた後、生成したハロゲンガスをアルカリ性
    溶液タンクに吹き込んで次亜塩素酸塩溶液などのハロゲ
    ン酸塩を生成された後、ハロゲン酸塩をNOxガスと反
    応させ回収することを特徴とする請求項1ないし4記載
    の窒素酸化物の還元法。
  6. 【請求項6】 前記陰極と陽極の間に陽イオン交換膜を
    配置した陰極室と陽極室を有する電解透析装置を用い、
    前記陽極室に酸性溶液を供給し、前記陰極室にアルカリ
    性溶液とNOxガスそのものまたはNOxガスを含んだ
    廃液を供給して電解透析を行い、NOxガスをNH3
    スまたはNH4 + イオンあるいはN2ガスに変換するN
    Oxの還元法において、前記陰極で生成した水素ガスを
    NH3ガスまたはNH4 + イオンを含む溶液に一定時間
    添加することを特徴とする請求項1ないし5記載の窒素
    酸化物の還元法。
  7. 【請求項7】 前記陰極と陽極の間に陽イオン交換膜を
    配置した陰極室と陽極室を有する電解透析装置を用い、
    前記陽極室に酸性溶液を供給し、前記陰極室にアルカリ
    性溶液とNOxガスそのものまたはNOxガスを含んだ
    廃液を供給して電解透析を行い、NOxガスをNH3
    スまたはNH4 + イオンあるいはN2ガスに変換するN
    Oxの還元法において、陽極で生成した酸素ガスをNH
    3 ガスまたはNH4 + イオンを含む溶液に一定時間添加
    することを特徴とする請求項1ないし6記載の窒素酸化
    物の還元法。
  8. 【請求項8】 前記陰極と陽極の間に陽イオン交換膜を
    配置した陰極室と陽極室を有する電解透析装置を用い、
    前記陽極室に酸性溶液を供給し、前記陰極室にアルカリ
    性溶液とNOxガスそのものまたはNOxガスを含んだ
    廃液を供給して電解透析を行い、NOxガスをNH3
    スまたはNH4 + イオンあるいはN2ガスに変換するN
    Oxの還元法において、NH3 ガスまたはNH4 + イオ
    ンを含む廃液にアルカリを添加して一定時間放置するこ
    とを特徴とする請求項1ないし7記載の窒素酸化物の還
    元法。
  9. 【請求項9】 前記陰極と陽極の間に陽イオン交換膜を
    配置した陰極室と陽極室を有する電解透析装置を用い、
    前記陽極室に酸性溶液を供給し、前記陰極室にアルカリ
    性溶液とNOxガスそのものまたはNOxガスを含んだ
    廃液を供給して電解透析を行い、NOxガスをNH3
    スまたはNH4 + イオンあるいはN2ガスに変換するN
    Oxの還元法において、生成したNH3 ガスを純水と反
    応させてアンモニア水として回収することを特徴とする
    請求項1ないし8記載の窒素酸化物の還元法。
  10. 【請求項10】 前記陰極と陽極の間に陽イオン交換膜
    を配置した陰極室と陽極室を有する電解透析装置を用
    い、前記陽極室に酸性溶液を供給し、前記陰極室にアル
    カリ性溶液とNOxガスそのものまたはNOxガスを含
    んだ廃液を供給して電解透析を行い、NOxガスをNH
    3 ガスまたはNH4 + イオンあるいはN2 ガスに変換す
    るNOxの還元法において、生成したNH3 ガスをpH
    6〜8程度の硫酸などの微酸性溶液と反応させアンモニ
    ア塩を含んだ溶液にした後、乾燥機で水分を蒸発させて
    硫酸アンモニウムなどの塩を回収することを特徴とする
    請求項1ないし9記載の窒素酸化物の還元法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2003080025A (ja) * 2001-09-10 2003-03-18 Mitsubishi Heavy Ind Ltd 還元装置および脱硝装置
JP2003164877A (ja) * 2001-12-03 2003-06-10 Sanyo Electric Co Ltd 窒素処理方法
CN114950088A (zh) * 2022-05-10 2022-08-30 上海交通大学 一种电化学还原技术耦合气液分离膜技术资源化处理氮氧化物废气的装置、使用方法和应用

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