JPH09276578A - 縫製装置 - Google Patents

縫製装置

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JPH09276578A
JPH09276578A JP8842196A JP8842196A JPH09276578A JP H09276578 A JPH09276578 A JP H09276578A JP 8842196 A JP8842196 A JP 8842196A JP 8842196 A JP8842196 A JP 8842196A JP H09276578 A JPH09276578 A JP H09276578A
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JP
Japan
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thread
sewing
needle
slack
yarn
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JP8842196A
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English (en)
Inventor
Nobuo Yano
延男 矢野
Toru Hiramatsu
徹 平松
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Juki Corp
Original Assignee
Juki Corp
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 糸交換作業中の縫製停止による縫製作業効率
の低下を解消する。また、かかる縫製装置を簡易に提供
し、製造コストを低減する。 【解決手段】 被縫物100に針落ちして縫製するミシ
ン部2と、このミシン部2の針254へ上糸Tを供給す
る糸経路中で元糸を切断し、この切断後の元糸切断端部
側と交換糸の糸繰出し側とを接続する糸結び部3を備え
る。また、元糸を元糸供給側から繰出して糸経路中で上
糸をたるませるエアシリンダ41を備える。上糸の切断
から元糸と交換糸との接続終了迄の期間もミシン部2に
よる縫製は維持する。そして、糸たるみは、上糸切断前
に糸のたるみを形成し、この糸のたるみを前記両糸の接
続終了迄に消失しない程度とする。糸たるみ形成後から
前記両糸の接続終了までの間の元糸である上糸の針25
4への供給糸長さはを一定とし、糸たるみは毎回略一定
とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、上糸の糸交換を
行うことができる縫製装置に関する。
【0002】
【従来の技術】また、縫製途上の上糸交換を行う縫製装
置は、特公平3−5834号公報、特開平5−1795
60号公報などに開示されている。かかる技術では、1
本針へ上糸を供給する糸経路中で上糸を切断し、この切
断後の元糸切断端部側と交換糸の糸引出し側とを接続
し、元糸を1本針の針穴から引出して、この針穴に交換
糸を糸通しする。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記従来の技
術では以下のような問題があった。
【0004】すなわち、上記縫製装置では、上糸を切断
し、切断後の元糸と交換糸とを接続し、元糸を針穴から
引出すことで、針穴に交換糸を糸通しするまでの間(糸
交換作業中)、縫製を停止しなければならない。そのた
め、縫製途上での糸交換回数が多くなるほど縫製作業効
率が低下するという問題があった。
【0005】そこで、この発明の目的は、上糸を切断
し、切断後の元糸と交換糸とを接続することで縫製途上
での糸交換を行うことができる縫製装置において、糸交
換作業中の縫製停止による縫製作業効率の低下を解消す
ることができるようにすることにある。
【0006】また、この発明の別の目的は、かかる縫製
装置を簡易な手段で実現し、製造コストを低減すること
にある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めの手段を、後述する発明の実施の形態における対応す
る部材や符号も付記して説明する。
【0008】請求項1に記載の発明は、被縫物(10
0)に針落ちして縫製するミシン部(2)と、このミシ
ン部の針(254)へ上糸(T)を供給する糸経路中で
元糸を切断し、この切断後の元糸切断端部側と交換糸の
糸繰出し側とを接続する糸結び部(3)と、この上糸の
切断から元糸と交換糸との接続終了迄の期間も前記ミシ
ン部による前記縫製動作を維持する制御部(CPU6)
と、前記元糸を元糸供給側から繰出して前記糸経路中で
前記上糸をたるませる糸たるみ形成部(糸繰出し部4)
とを備え、この糸たるみ形成部は、前記上糸切断前に前
記糸のたるみを形成し、この糸のたるみを前記両糸の接
続終了迄に消失しない程度に形成する、縫製装置(1)
である。
【0009】請求項1に記載の縫製装置によれば、元糸
の切断から、切断後の元糸切断端部側と交換糸の糸繰出
し側とを接続するまでの期間もミシン部による縫製動作
を維持する。このように、かかる期間内に縫製を行って
も、上糸切断前に元糸を元糸供給側から引出して糸経路
中でたるませ、また、この糸のたるみは、元糸と交換糸
の接続終了迄縫製動作を維持してもに消失しない程度で
あるから、縫製に支障ははない。
【0010】従って、請求項1に記載の縫製装置によれ
ば、糸交換作業中の縫製停止による縫製作業効率の低下
を解消することができる。
【0011】請求項2に記載の発明は、前記糸たるみ形
成後から前記両糸の接続終了までの間の前記元糸である
上糸の前記針への供給糸長さを一定とする糸長さ調節部
(CPU6)を備え、前記糸たるみ形成部は、略一定の
たるみを前記上糸に形成するものである、請求項1に記
載の縫製装置である。
【0012】請求項2に記載の縫製装置によれば、糸た
るみ形成後から両糸の接続終了までの間の元糸である上
糸の針への供給糸長さを一定とすれば、糸のたるみを略
一定しても、元糸の切断から、切断後の元糸切断端部側
と交換糸の糸繰出し側とを接続するまでの期間、ミシン
部による縫製動作を維持するのに支障がない。略一定の
たるみを上糸に形成するのは、上糸を掴んで一方向に一
定距離牽引するなど、比較的単純な動作で実現でき、こ
れは、例えばエアシリンダのシリンダロッド先端部側で
上糸を保持してストロークエンドまでエアシリンダを駆
動するなど、比較的単純な手段で実現できる。
【0013】従って、請求項2に記載の縫製装置によれ
ば、請求項1に記載の縫製装置を簡易な手段で実現し、
製造コストを低減することができる。
【0014】
【発明の実施の形態】まず、構成について説明する。
【0015】図1は、この発明の実施の一形態である自
動縫い縫製装置1の斜視図である。
【0016】同図に示すように、自動縫い縫製装置1
は、所定の形状縫いを行うミシン部2、このミシン部へ
上糸を供給する糸経路中で元糸を切断し、切断後の元糸
と交換糸とを接続する糸結び部3と、糸結び部3による
糸結び作業前に元糸の糸巻から糸を繰出して元糸に所定
のたわみを形成するたわみ形成部4と、この接続後、元
糸を針穴から引出して交換糸を針穴に糸通しする糸引出
し部5とを備えている。
【0017】まず、ミシン部2について説明する。
【0018】図2に示すように、符号21はミシンベッ
ド上に設けられている送り台である。この送り台には押
え211が設けられていて、この押えは被縫物100を
保持する。送り台21は所定の可動テーブル上で、X駆
動モータ、Y駆動モータ(何れも図2において図示せ
ず)の駆動によりX−Y方向に移動し、針板22上で被
縫物100をX−Y方向に送る。この送り動作は所定の
縫いデータに含まれているX−Y座標データに従って行
われる。この縫いデータはミシンテーブル23下に設け
られているフロッピーディスクドライブ24(図1参
照)に装填されるフロッピーディスク241に格納され
ている。このように送られる被縫物100上に針落ちす
ることで所定の形状縫いが行われる。これらは周知技術
であるため、詳細な説明は省略する。符号251は第2
糸調子、符号252は天秤、符号253は針棒、符号2
54は針、符号255は中押え、符号256は針板であ
る。
【0019】次に、糸結び部3について説明する。
【0020】図2に示すように、糸結び部3はミシン部
2のミシン頭部上に設けられている。この糸結び部3は
電装ボックス31内に収納されている。この電装ボック
ス上には色違い糸の糸巻きT1〜T5が並べられて保持
されている。電装ボックス31上には糸案内32も設け
られていて、各糸巻きT1〜T5から引き出された糸T
11〜T51の各糸端部T12〜T52は、何れも糸案
内32に挿通されて電装ボックス31の側面部に垂下し
ている(糸端部T32は図2に図示)。
【0021】図3に示すように、電装ボックス31の側
面部には各糸端部T12〜T52が保持される糸調子台
33が設けられている。この糸調子台の上端縁には孔3
31a〜335aが設けられ、下端縁には孔331a〜
335aと各々上下方向に向き合う孔331b〜335
bが設けられている。各糸端部T12〜T52は、各々
上下方向に向き合う孔331a〜335aと孔331b
〜335bに挿通されている。これにより、糸T11〜
T51は、その各端部T12〜T52側が糸調子台6か
ら垂下されて並べて保持される。糸T11〜T51の、
孔331a〜335aと孔331b〜335bとの各中
間位置には糸調子331c〜335cが設けられてい
る。電装ボックス31の底部には針側に供給される上糸
が挿通する孔311が形成されている。
【0022】糸調子台33は、レール341で矢示a方
向に移動自在に支持され、また、背部にラック342が
設けられている。このラックはパルスモータ343によ
り回転するピニオン344と噛み合っていて、パルスモ
ータ343の駆動により糸調子台33は矢示a方向に移
動し、糸端部T12〜T52の所望のものを孔311上
に位置せしめることができる。
【0023】ノッタ35はエアシリンダ351のシリン
ダロッドの先端に支持され、矢示a方向に移動する。ま
た、ノッタ35にはエアシリンダ352が設けられ、そ
のシリンダロッドにノッタ35の所定の駆動レバーが取
り付けられている。このレバーがエアシリンダ352に
より操作されることにより、2つの糸を糸結びする。0
ノッタの機構や作用については特公昭55ー2386号
公報、特公昭33−226号公報などにより周知である
ため、詳細な説明は省略する。
【0024】糸掴み36は、その基端部がエアシリンダ
361のシリンダロッドに接続され、このエアシリンダ
の駆動により矢示b方向に移動する。この糸掴み36の
尾端側は支持台362に支持され、先端部には上糸と係
合して牽引する矢じり状部363が形成されている。ま
た、支持台362には上糸を切断するメス364と、こ
の切断された糸の元糸側端部を保持する糸押え365と
が設けられている。
【0025】糸クランプ37はエアシリンダ371のシ
リンダロッドに取り付けられ、このエアシリンダ駆動に
より矢示b方向に移動する。糸クランプ37内はチュー
ブ372を介してエアが吸引され、これにより糸端部を
吸引する。また、エアシリンダ373が設けられ、この
エアシリンダ駆動により吸引した糸端部をクランプする
クランプ部が設けられている。
【0026】電装ボックス31底部における矢じり36
3側には開口部312が開けられていて、この開口部下
部には糸屑かご313が設けられている。
【0027】孔311を挿通して垂下する、糸T11〜
T51のうちの何れかの糸(図1の例では糸T53)
は、第2糸調子251、天秤252に通され、針棒25
3の先端に固定されている針254の針孔に挿通され
る。
【0028】たわみ形成部4について説明する。
【0029】符号41はエアシリンダであり、そのシリ
ンダロッド42の長さ方向を電装ボックス31の底板面
と平行に、当該底板に固定されている。シリンダ41の
シリンダロッド側には保護パイフ43が配置されてい
る。シリンダロッド42の先端部には糸通しナックル4
4が設けられている。この糸通しナックル44には糸通
し孔45が形成されていて、孔311から繰り出される
上糸は、この孔45に挿通されている。糸通しナックル
44は、シリンダ42の駆動により矢示c方向に移動
し、保護パイプ43内を出入りすることができる。
【0030】糸引出し部5について説明する。
【0031】図2に示すように、駆動歯車51は駆動モ
ータ511により回転する。従動歯車52は駆動腕52
1一端側に回動自在に取り付けられている。駆動腕52
1の他端側は所定の連結機構522を介してエアシリン
ダ523のシリンダロッドに連結されている。
【0032】糸切りメス53はエアシリンダ121のシ
リンダロッドに取り付けられて、このエアシリンダの駆
動により昇降する。
【0033】符号54は上糸をワイプするワイパであ
る。このワイパは、所定の連結機構541を介してワイ
パソレノイド542のプランジャと連結されている。
【0034】符号55は糸クランプであり、この糸クラ
ンプ内にはエアシリンダ551で駆動されるクランプ部
552とボール553が設けられ、このクランプ部でボ
ールを押圧することで上糸端部を糸クランプ55内でク
ランプする。また、糸クランプ55にはバルブ554が
接続され、このバルブ554からのエアの吸引により糸
端を吸引する。糸クランプ14は駆動腕555の一端側
に取り付けられている。駆動腕555の他端側はエアシ
リンダ556のシリンダロッドと連結されている。
【0035】次に、縫製装置1の制御系の構成について
説明する。
【0036】図5は縫製装置1の制御系のブロック図で
ある。
【0037】同図に示すように、CPU6には、ROM
601、RAM602が接続されている。ROM601
には縫製装置1を制御する制御プログラムなどが格納さ
れている。
【0038】CPU6は所定のI/Oインターフェイス
603を介して、後述する各種アクチュエータなどと結
ばれている。
【0039】フロッピーディスクドライバ604は、フ
ロッピーディスク241を駆動してフロッピーディスク
241内の縫いデータの読込みなどを行う。ミシン上軸
位置検出器(タコジェネレータ)605は、ミシン部2
の図示しない上軸の回転速度を検出する。起動ペダル6
06は縫製装置1を起動する。ミシン駆動モータ607
はミシン部2の上軸、下軸を駆動するモータであり、ミ
シンモータドライバ608で駆動される。前記パルスモ
ータ343はパルスモータドライバ609により駆動さ
れる。X駆動モータ610は送り台21をX方向に駆動
するモータであり、Y駆動モータ611は送り台21を
X方向に駆動するモータであって、各々X駆動モータド
ライバ612、Y駆動モータドライバ613により駆動
される。電磁弁ドライバ614はエアシリンダ41な
ど、前記各種エアシリンダその他のエアシリンダを駆動
するための電磁弁S.V1、S.V2、S.V3、……
を駆動する。糸切りソレノイド615はミシン部2で所
定の糸切りを行う糸切り(図示省略)を駆動するソレノ
イドであり、この糸切りソレノイド615と、前記ワイ
パソレノイド542はソレノイドドライバ616で駆動
する。前記駆動モータ511はモータドライバ620で
駆動される。
【0040】次に、縫製装置1の作用について説明す
る。
【0041】図5に示すように、まず、CPU6はフロ
ッピーディスク241から縫いデータを読み込んでRA
M602に格納する(ステップS1)。そして、縫いデ
ータ中のX−Y座標データを一針ごとに読み取って行う
所定の形状縫いを開始する(ステップS2)。そして、
縫製の一時停止データがあるか否かを判断し、ないとき
はステップS4に進み、あるときは一時停止をする針落
ち位置を認識する(ステップS5)。そしてその一時停
止位置に達したときは(ステップS6)、縫製を一時停
止する(ステップS7)。
【0042】そして、上糸Tを糸巻から繰出してたるみ
を形成する(ステップS8〔後述〕)。前記ステップS
7で縫製を一時停止したのは、縫製中縫製中に上糸Tに
たるみをつくるのは縫製上適切ではないからである。こ
の糸たるみ形成後、糸結び部3により上糸Tを切断して
交換糸と接続する糸結びが行われ、また、この糸結び作
業開始と同時にミシン部2による縫製作業をリスタート
して縫製を再開する(ステップS9〔後述〕)。糸結び
が終了したときは(ステップS10)、糸引出し部5に
より元糸を針孔254aから引出して、交換糸を針孔2
54aに糸通しする(ステップS11、ステップS12
〔後述する〕)。この糸通し作業が終了すると、ステッ
プS2に戻って、交換糸による縫製が開始する(ステッ
プS2)。ステップS2〜ステップS12は、上糸の交
換回数繰り返され、糸の交換が縫製終了までないとき、
すなわち、一時停止データがないときは(ステップS
3)、縫製終了位置まで縫製が行われ、縫製終了位置に
達したときに縫製作業が終了する(ステップS4)。
【0043】元糸と交換糸との糸結び工程について説明
する(ステップS9)。
【0044】図2に示すように、CPU6から電磁弁ド
ライバ614に制御信号が送られ、シリンダ361が駆
動されて糸掴み36が移動し、糸掴み36の尾端の矢じ
り363で上糸T(この例では糸T31)を捕捉する。
次に、シリンダ361駆動で糸掴み36を元の位置に戻
し、メス364と糸押え365との間に挟持されメス3
64で上糸Tを切断する。このとき、被切断糸の糸巻側
の糸端は糸調子台33下に垂下し、元糸側の糸端はメス
364と糸押え365との間に挟持される。次に、選択
された交換糸(この例ではT11)の糸調子台33から
垂下している糸端部が孔311上に位置するよう、モー
タ343の駆動によりレール341上で糸調子台33を
移動する。
【0045】続いて、シリンダ371の駆動により糸ク
ランプ37を移動して交換糸の糸端の近傍に位置する。
その後、交換糸の糸端を糸クランプ37で吸い込み、シ
リンダ373を駆動し前記クランプ部でクランプする。
そして、糸クランプ371を元の位置に戻し、交換糸を
牽引する。このとき、元糸と交換糸とは上下に並んで配
置され、この両糸の位置が糸結び位置となる。
【0046】このまま、シリンダ351が駆動されてノ
ッタ35が元糸及び交換糸側に移動し、所定の位置で停
止する。そして、シリンダ352を駆動してノッタ35
で元糸と交換糸とを結ぶ。その後、ノッタ35の糸結び
動作を解除し、元の位置に退避する。次の糸交換動作の
ときに、元糸側の結び残り糸は糸屑かご313内に落下
し、交換糸側の結び残り糸はバルブ372を介して吸引
されて所定箇所に排出される。これにより糸結び作業は
終了する。
【0047】なお、前記糸結び作業開始にともない、前
記のように縫製作業が再開されるが、CPU6はミシン
駆動モータ607の駆動速度を所定の一定速度に維持
し、縫製速度、ひいては単位時間当りの上糸の消費長さ
を一定に保つ。これは糸結び作業終了まで継続する。
【0048】次に、上糸Tを糸巻から繰出してたるみを
形成する工程について説明する(ステップS8)。
【0049】図6の断面図は、前記の縫製の一時停止後
の状態を示している。次に、電磁弁ドライバ614に制
御信号を出力し、エアシリンダ41を駆動して、図7の
矢示d方向にストロークエンドまでシリンダロッド42
を移動し、上糸Tにたるみを形成する。このとき、上糸
の糸経路中の第2糸調子251、天秤252、針棒25
3までの距離はミシン部2の設計により一義的に定まる
ので、上糸は糸巻から供給される。次に、図8に示すよ
うに、矢示e方向にシリンダロッド42を戻す。ストロ
ークエンドまでシリンダロッド42を移動して上糸にた
るみを形成するため、糸のたるみの程度は常に略一定で
ある。この糸のたるみの程度は次のようにして、決定す
る。
【0050】すなわち、前記糸結び作業開始にともない
一定に保たれる、単位時間当りの上糸の消費長さ、前記
糸結び動作の開始から終了までに必要な時間から、縫製
に必要ないと長さが導かれる。また、元糸と交換糸の結
び目が第2糸調子251に縫製中からまないように、結
び目はミシン部2における前記糸切り後において第2糸
調子251より糸巻側に位置していなければならない。
そこで、針先から第2糸調子251までの糸経路中の糸
長さを前記の縫製に必要な長さに加算し、さらに若干の
余裕分長さも加算して必要な糸のたるみを決定する。こ
れにより、糸交換終了までに上糸のたるみが消失してし
まうことはない。
【0051】続いて、糸引出し部5により元糸を針孔2
54aから引出して、交換糸を針孔254aに糸通しす
る工程(ステップS11、ステップS12)について説
明する。
【0052】図2を参照して、まず、シリンダ523を
駆動し、従動歯車52の駆動歯車51との噛み合いを解
放して従動歯車を退避する。次に、シリンダ556を駆
動し、糸クランプ55を針穴の近傍に移動する。ソレノ
イト542でワイパ13を駆動して元糸を糸クランプ5
5側にたぐりよせる。この状態で、バルブ552からエ
アを吸引して元糸の糸端を糸クランプ55内に吸引し、
続いて、シリンダ551を駆動し、クランプ部552の
先端を移動してボール553を押圧し、ボール553と
糸クランプ55の内壁との間に糸端をクランプし、前記
エアの吸引は停止する。
【0053】次に、シリンダ556を駆動して駆動腕5
55を回動し、糸クランプ55により元糸を牽引して位
置決めする。そして、シリンダ523を駆動し、駆動歯
車51と従動歯車52とを再び噛み合わせて元糸を挟持
する。また、ワイパ54を元の位置に戻す。
【0054】そして、クランプ部552をシリンダ55
1側に戻してボール553をフリーにし、また、バルブ
552からのエアの吸引をおこなう。エアの吸引がある
ので、元糸端部は糸クランプ55から抜け落ちない。こ
のまま、駆動モータ511を駆動し、歯車51と52の
対偶により元糸が針穴から引き出される。これによっ
て、元糸が針穴から引き出され、交換糸が針穴に糸通し
される。引き出される元糸はバルブ552内に吸引され
ていく。
【0055】モータ511の駆動開始後、所定時間経過
すると、モータ511を停止する。その後、シリンダ5
31を駆動してメス53を下降して、引き出した上糸を
切断し、糸切りを行う。
【0056】以上説明した縫製装置1によれば、糸結び
部3で上糸を切断する前に元糸を糸巻から引出して上糸
を供給する糸経路中で上糸をたるませ、前記上糸の切断
から元糸と交換糸との接続終了迄の期間も縫製作業を維
持する。そして、上糸のたるみは前記のとおり元糸と交
換糸との接続終了迄に消失しない程度に形成しているか
ら、縫製に支障ははない。従って、糸交換作業中の縫製
停止による縫製作業効率の低下を解消することができ
る。
【0057】また、糸たるみ形成後から元糸と交換糸の
接続終了までの間の元糸である上糸の針254への供給
糸長さを前記のとおり一定とすれば、エアシリンダ41
の駆動により糸のたるみを毎回略一定しても、元糸の切
断から、切断後の元糸交換糸を接続するまでの期間、ミ
シン部2による縫製作業を維持するのに支障がない。
【0058】なお、いうまでもなく、前記の例は、この
発明を限定するものではない。例えば、ミシン部2の駆
動速度を一定にして、糸たるみ形成後から両糸の接続終
了までの間の元糸である上糸の針への供給糸長さを一定
としなくても、予定されるミシン部2の駆動速度から、
必要なの糸のたるみ量を演算する機能を設ければ、糸た
るみ形成後から両糸の接続終了までの間、ミシン部2の
駆動速度を可変してもよい。
【0059】しかしながら、この場合は、エアシリンダ
41に代えて、パルスモータなどサーボ系のアクチュエ
ータが必要になり、部品点数も増えて、製造コストを釣
り上げることはあきらかである。
【0060】これに対し、略一定のたるみを上糸に形成
するのは、前記のとおり上糸を掴んで一方向に一定距離
牽引する比較的単純な動作で実現できる。そこで、前記
のように、糸たるみ形成後から両糸の接続終了までの間
の元糸である上糸の針への供給糸長さを一定とし、糸た
るみの形成を前記のようにエアシリンダなど簡易な手段
で実現できる。従って、これにより製造コストを低減す
ることができる。
【0061】
【発明の効果】請求項1に記載の発明によれば、糸交換
作業中の縫製停止による縫製作業効率の低下を解消する
ことができる。
【0062】請求項2に記載の発明によれば、請求項1
に記載の縫製装置を簡易な手段で実現し、製造コストを
低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の一形態である自動縫い縫製装
置の斜視図。
【図2】この発明の実施の一形態である自動縫い縫製装
置の斜視図。
【図3】この発明の実施の一形態である自動縫い縫製装
置の糸結び部及び糸繰出し部の斜視図。
【図4】この発明の実施の一形態である自動縫い縫製装
置の制御系のブロック図。
【図5】この発明の実施の一形態である自動縫い縫製装
置の作用を説明するフローチャート。
【図6】この発明の実施の一形態である自動縫い縫製装
置の糸結び部の作用を説明する断面図。
【図7】この発明の実施の一形態である自動縫い縫製装
置の糸結び部の作用を説明する断面図。
【図8】この発明の実施の一形態である自動縫い縫製装
置の糸結び部の作用を説明する断面図。
【符号の説明】
1 自動縫い縫製装置 2 ミシン部 3 糸結び部 4 糸繰出し部 6 CPU 254 針 100 被縫物 T 上糸

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】被縫物に針落ちして縫製するミシン部と、 このミシン部の針へ上糸を供給する糸経路中で元糸を切
    断し、この切断後の元糸切断端部側と交換糸の糸繰り出
    し側とを接続する糸結び部と、 この上糸の切断から元糸と交換糸との接続終了迄の期間
    も前記ミシン部による前記縫製動作を維持する制御部
    と、 前記元糸を元糸供給側から繰り出して前記糸経路中で前
    記上糸をたるませる糸たるみ形成部とを備え、 この糸たるみ形成部は、 前記上糸切断前に前記糸のたるみを形成し、 この糸のたるみを前記両糸の接続終了迄に消失しない程
    度に形成する、縫製装置。
  2. 【請求項2】前記糸たるみ形成後から前記両糸の接続終
    了までの間の前記元糸である上糸の前記針への供給糸長
    さを一定とする糸長さ調節部を備え、 前記糸たるみ形成部は、 略一定のたるみを前記上糸に形成するものである、請求
    項1に記載の縫製装置。
JP8842196A 1996-04-10 1996-04-10 縫製装置 Pending JPH09276578A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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