JPH09275685A - 電源高調波抑制装置 - Google Patents

電源高調波抑制装置

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JPH09275685A
JPH09275685A JP8193363A JP19336396A JPH09275685A JP H09275685 A JPH09275685 A JP H09275685A JP 8193363 A JP8193363 A JP 8193363A JP 19336396 A JP19336396 A JP 19336396A JP H09275685 A JPH09275685 A JP H09275685A
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Japan
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power supply
voltage
phase
current
rectifier
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JP8193363A
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Inventor
Shigeo Takada
茂生 高田
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Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 三相交流電源に接続された整流器を持つ機器
に対して電源高調波の抑制をする場合、設備が高価にな
る。 【解決手段】 整流器2の交流側の各相に双方向開閉素
子7〜9を挿入する。三相交流電源1のゼロクロス点及
び電源周波数から開閉素子7〜9の開閉タイミングを決
定して、開閉素子7〜9の開閉を制御して、整流器2の
入力電流が疑似正弦波状又は疑似台形波状になるように
する。 【効果】 安価な回路で、しかも簡単な改造で電源高調
波を抑制することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、三相交流を直流
に変換して供給する回路に発生する高調波を抑制する装
置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、交流電源電流の高調波成分は有
効な電力とならないが、電力設備容量には関係するた
め、設備が大形になったり、トランス、高調波吸収用の
リアクトル、コンデンサ等が発熱したり高調波電流と電
源インピーダンスによる電源電圧の変動により、同一電
源系統の他機器への悪影響を及ぼしたりする。この高調
波を多く発生する回路構成の代表が整流回路である。コ
ンデンサインプット形の三相整流回路では、直流部にリ
アクトルを挿入しても、入力電流は120度通電の矩形
波となり、そこに含まれる高調波成分は容量によっては
通産省の規制ガイドライン値に比して大きなものにな
る。このため、高調波電流成分を抑制する対策が望まれ
ている。
【0003】従来、上記高調波電流成分抑制対策とし
て、双方向性の正弦波PWM(パルス幅変調)コンバー
タ回路構成によるものがある。図13は、例えば特開平
3−124271号公報に示された従来の電源高調波抑
制装置の回路構成図を示す。
【0004】図において、1は三相交流電源、55は交
流電源1に接続されたPWMコンバータで、ダイオード
ブリッジの各ダイオードに並列にトランジスタを逆接続
して構成されており、R,S,T各相には交流リアクト
ル56〜58が挿入されている。コンバータ55の直流
側には平滑コンデンサ4及びPWMインバータ5が接続
され、インバータ5の交流側には負荷としてのモータ6
が接続されている。
【0005】110はPWMコンバータ制御手段で、コ
ンバータ55の交流側に挿入された電流検知器111,
112及びコンバータ55に接続されている。また、平
滑コンデンサ4の電圧を検出する直流母線電圧検知手段
25がPWMコンバータ制御手段110に接続されてい
る。
【0006】すなわち、PWMコンバータ制御手段11
0には、電流検知器111,112で検出されたコンバ
ータ55の入力電流、及び直流母線電圧検知手段25に
よる直流母線電圧が入力される。そして、PWMコンバ
ータ制御手段110は上記データを元にして、コンバー
タ55を入力電流が正弦波状になるように制御して、入
力電流の高調波を抑制する。ここで、コンバータ55は
交流電源1を短絡する昇圧チョッパとして動作し、入力
電流を正弦波状にするとともに、平滑コンデンサ4の電
圧を昇圧する作用を有している。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記のような従来の電
源高調波抑制装置では、PWMコンバータ55を、その
入力電流及び直流母線電圧に基づいて制御しているた
め、次のような問題点がある。 (1) 直流母線電圧を昇圧するため、各構成部品は耐圧の
高いものが求められる。 (2) 高精度の電流検知器56〜58が必要となる。 (3) 制御演算が電流入力から電圧指令に変換する必要が
あるため、複雑になる。
【0008】(4) 制御不良時に異常電圧・短絡による過
電流等の機器破損に至る危険な状態が考えられるため、
保護が必要になる。 (5) 独自の整流回路となるため、従来のダイオード整流
回路構成のインバータ機器に対して、設置後に対策しよ
うとすると、ダイオードブリッジ構成の整流器及び直流
リアクトルの削除、上記部品耐圧向上等の改造が伴い、
事実上困難である。
【0009】(6) 制御の対象となる開閉素子(ここでは
トランジスタ)数が6個必要である。 (7) 制御対象の数に伴い、制御回路構成も複雑になる。 (8) 開閉素子が直列に接続されるため、直流電源短絡に
対する保護が必要となる。具体的には、直列に接続され
たトランジスタが同時に閉成することによる短絡防止の
ため、トランジスタの制御不能期間を確保する必要が生
じる。
【0010】(9) コンバータ55は基本的にインバータ
5と同じ構成を持つため、直流側から交流側への回生モ
ード動作が可能である。これは、空調機における圧縮機
駆動用インバータ等の回生機能の不要な製品に対して
は、余剰機能となり、無用なコスト高を招く。
【0011】この発明は、上記問題点を解消するために
なされたもので、従来のダイオード整流回路構成のイン
バータ機器に対して、設置後でも簡単に電源高調波対策
ができ、かつ電流検出や複雑な演算制御を不要にするこ
とができるとともに、コスト低減を図ることができる電
源高調波抑制装置を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】この発明の第1発明に係
る電源高調波抑制装置は、ダイオードブリッジ構成の整
流器の交流側の各相に、所定パターンにより高速で開閉
する双方向開閉素子を挿入したものである。
【0013】また、第2発明に係る電源高調波抑制装置
は、第1発明のものにおいて、交流電源のゼロクロス点
及び電源周波数を検知して、双方向開閉素子の開閉タイ
ミングを決定して、双方向開閉素子のいずれか2個を閉
状態とし、整流器の入力電流を疑似台形波状に制御する
ようにしたものである。
【0014】また、第3発明に係る電源高調波抑制装置
は、第1発明のものにおいて、交流電源のゼロクロス点
及び電源周波数を検知して、双方向開閉素子の開閉タイ
ミングを決定して、整流器の入力電流を疑似正弦波状に
制御するようにしたものである。
【0015】また、第4発明に係る電源高調波抑制装置
は、第1発明のものにおいて、平滑コンデンサの電圧と
その電圧の目標値から変調度を決定し、交流電源のゼロ
クロス点、電源周波数及び変調度から双方向開閉素子の
開閉タイミングを決定して、双方向開閉素子の開閉パタ
ーンを上記電圧の目標値に応じて変調し、整流器の入力
電流を疑似正弦波状に制御するようにしたものである。
【0016】また、第5発明に係る電源高調波抑制装置
は、第1発明のものにおいて、双方向開閉素子の内の二
つに並列に小容量開閉素子と限流抵抗との直列回路を接
続し、交流電源投入時等に所定時間上記小容量開閉素子
を閉にするようにしたものである。
【0017】また、第6発明に係る電源高調波抑制装置
は、第1発明のものにおいて、交流電源投入時等に、線
間電圧のゼロクロス点が検知されると、その2線に挿入
された双方向開閉素子を閉にするようにしたものであ
る。
【0018】また、第7発明に係る電源高調波抑制装置
は、第1発明のものにおいて、ゼロクロス検知手段、電
源周波数検知手段又は双方向開閉素子を制御する第6の
スイッチ制御手段が故障すると、双方向開閉素子をすべ
て閉にするようにしたものである。
【0019】また、第8発明に係る電源高調波抑制装置
は、第1発明のものにおいて、平滑コンデンサの電圧と
その電圧の目標値から変調度を決定し、交流電源のゼロ
クロス点、電源周波数及び変調度から双方向開閉素子の
開閉タイミングを決定し、直流母線電圧検知手段が故障
すると、上記変調度を最大値に設定して、整流器の入力
電流を疑似正弦波状に制御するようにしたものである。
【0020】また、第9発明に係る電源高調波抑制装置
は、交流リアクトルと整流器の間の各相間に3組の開閉
装置を接続し、交流電源の各相の電流をそれぞれ目標電
流と比較して、開閉装置の開閉を制御するようにしたも
のである。
【0021】また、第10発明に係る電源高調波抑制装
置は、交流リアクトルと整流器の間の各相間に3組の双
方向開閉装置を接続し、交流電源の各相の電流をそれぞ
れ目標電流と比較して双方向開閉装置の開閉を制御する
ようにしたものである。
【0022】また、第11発明に係る電源高調波抑制装
置は、交流リアクトルと整流器の間に、Y字状に接続さ
れY字の開放端が交流電源の各相に接続され各相からY
字の中心点の方への逆導通特性を有する片方向開閉装置
を設け、交流電源の各相の電流をそれぞれ目標電流と比
較して、片方向開閉装置の開閉を制御するようにしたも
のである。
【0023】また、第12発明に係る電源高調波抑制装
置は、整流器の交流側の各相に、それぞれ交流電源側か
ら整流器側への逆導通特性を有する片方向開閉装置を接
続し、交流電源の各相の電流をそれぞれ目標電流と比較
して片方向開閉装置の開閉を制御するようにしたもので
ある。
【0024】また、第13発明に係る電源高調波抑制装
置は、第9〜第12発明のものにおいて、交流電源の2
相の電流を入力して、この電流の位相、周波数、相回転
及び欠相状態を検知するようにしたものである。
【0025】また、第14発明に係る電源高調波抑制装
置は、第9〜第12発明のものにおいて、交流電源の欠
相を検出すると、欠相を生じていない残りの相で単相運
転するとともに、インバータの出力周波数の上限又は運
転電流の上限を抑制するようにしたものである。
【0026】また、第15発明に係る電源高調波抑制装
置は、第9〜第12発明のものにおいて、双方向開閉装
置又は片方向開閉装置若しくはこれらの制御手段の故障
が判定されると、各開閉装置の制御を停止させるように
したものである。
【0027】また、第16発明に係る電源高調波抑制装
置は、第9〜第11発明のものにおいて、交流電源の2
相の入力電流及び整流器の直流側の電圧を入力して直流
電圧の目標値を設定するとともに、入力電流に応じて直
流電圧の目標値を変更し、かつ入力電流が所定値以下の
場合直流電圧の目標値を、整流器の直流側の電圧以下に
設定するようにしたものである。
【0028】また、第17発明に係る電源高調波抑制装
置は、第9〜第12発明のものにおいて、交流電源の2
相の入力電流が所定値以上になると開閉装置の制御を停
止し、その後に再度入力電流が所定値以上になるとイン
バータの制御を停止するとともに、この異常状態を表示
するようにしたものである。
【0029】また、第18発明に係る電源高調波抑制装
置は、第9〜第11発明のものにおいて、インバータ停
止によるモータ停止後、このモータが回転しない程度の
電圧・周波数を設定するようにしたものである。
【0030】また、第19発明に係る電源高調波抑制装
置は、第9〜第11発明のものにおいて、交流電源の2
相の入力電流及び整流器の直流側の電圧を入力して直流
電圧の目標値を設定するとともに、インバータ及び開閉
装置の動作中に整流器の直流側の電圧が所定電圧を超え
ると、直流電圧の目標値を所定値だけ低下させるように
したものである。
【0031】また、第20発明に係る電源高調波抑制装
置は、第9〜第11発明のものにおいて、整流器の直流
側の電圧に応じてインバータの電圧・周波数を設定する
とともに、インバータ及び開閉装置の動作中に整流器の
直流側の電圧が所定電圧を超えると、インバータの出力
電圧を所定値だけ上昇させるようにしたものである。
【0032】また、第21発明に係る電源高調波抑制装
置は、第9〜第11発明のものにおいて、整流器の直流
側の電圧に応じてインバータの電圧・周波数を設定する
とともに、インバータ及び開閉装置の動作中に整流器の
直流側の電圧が所定電圧を超えると、インバータの出力
周波数の変化速度を所定値だけ減速するようにしたもの
である。
【0033】また、第22発明に係る電源高調波抑制装
置は、第12発明のものにおいて、交流電源投入時等の
初期充電時に、交流電源の線間電圧のゼロクロス点を検
知すると、その2線上に挿入された片方向開閉装置の一
方を閉成するようにしたものである。
【0034】また、第23発明に係る電源高調波抑制装
置は、整流器のダイオードブリッジの各相に片方向開閉
装置を挿入し、交流電源投入時等の初期充電時に、交流
電源の線間電圧のゼロクロス点を検知すると、その2線
に対応する片方向開閉装置の一方を閉成するようにした
ものである。
【0035】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.図1及び図2はこの発明の第1及び第2
の発明の一実施の形態を示す図で、図1は回路構成図、
図2は疑似台形波パターン生成説明図である。図1にお
いて、1は三相交流電源、2は交流電源1に接続されダ
イオードブリッジで構成された整流器、3は整流器2に
接続され直流電流の脈動を抑制する直流リアクトルであ
る。
【0036】4は平滑コンデンサ、5は平滑コンデンサ
4の両端に接続されPWM(パルス幅変調)制御により
直流を交流に変換するインバータ、6はインバータ5の
交流側に接続された負荷としてのモータ、7〜9はそれ
ぞれ交流電源1のR〜T相電源に挿入され、トランジス
タ等で構成された双方向開閉素子(図では接点で表
示)、10はR相及びS相電源間に接続されR−S線間
電圧のゼロクロス点を検知するゼロクロス検知手段、1
1は同じくR−S線間電圧から交流電源1の周波数を検
知する電源周波数検知手段である。
【0037】12はゼロクロス検知手段10及び電源周
波数検知手段11に接続され、検知されたゼロクロス点
及び電源周波数から、線間電圧と同一周波数で位相が1
5度遅れた線電流として、疑似台形波を得るように各双
方向開閉素子7〜9の開閉を制御する第1のスイッチ制
御手段である。ここで、整流器2以降の回路構成は、従
来装置と同様である。
【0038】次に、第1のスイッチ制御手段12による
疑似台形波状電流の生成動作を、図2を参照して説明す
る。その原理としては、直流リアクトル3によりほぼ一
定値にされた直流電流を、どの相電流に振り分けるかと
いうものであり、電流形インバータと同様の考え方に基
づくものである。図2において、13〜15はそれぞれ
ゼロクロス点から制御の起点が決定され、電源周波数か
ら周期が決定された台形波状のR〜T相の電流指令値、
16は電流指令値13〜15の場合と同様の検知出力で
決定され、電流指令値13〜15と同じ波高値を持つの
こぎり波である。
【0039】図2では、電源周波数の180度区間を取
り出しているが、以下はこの繰返しになる。電流指令値
13〜15は60度ごとに区切られ、平担部分が60度
に相当する。疑似台形波状電流の生成動作を初めの60
度区間で説明する。第1のスイッチ制御手段12は、の
こぎり波16と、のこぎり波16の斜面と逆の傾きを持
つT相指令値15とを比較し、T相指令値15の方がの
こぎり波16よりも大きい場合は、T相の双方向開閉素
子9が閉、逆の場合はR相の双方向開閉素子7が閉とな
るように制御する。
【0040】この間S相の双方向開閉素子8は常時閉と
なるように制御する。これで、常にいずれか2つの双方
向開閉素子は閉となる状態となる。その結果、直流リア
クトル3を流れる直流電流は、双方向開閉素子7〜9が
閉じているルートを流れるので、各相電流は、各パター
ンに示すように、直流電流を短冊状に切り取った断続波
形となり、疑似台形波状の線電流が得られる。
【0041】このようにして、整流器2の交流側の各相
に、双方向開閉素子7〜9を挿入し、交流電源1のゼロ
クロス点及び電源周波数から開閉素子7〜9の開閉タイ
ミングを決定して、常に開閉素子のいずれか2個が閉状
態になるように制御している。これにより、電源高調波
成分を低減することができる。また、のこぎり波16の
周波数を高速化することによって、直流リアクトル3の
インダクタンスが相対的に小さくて済むことになり、直
流リアクトル3の小形化を図ることができる。
【0042】また、電源電圧の位相及び周波数の検知だ
けで制御が可能であり、従来のPWMコンバータ55の
ような電流波形の検出を不要にすることができる。ま
た、直接電流波形を制御しているため、電流−電圧変換
等の制御演算が不要であり、制御回路を安価に構成する
ことができる。更に、従来のPWMコンバータ55のよ
うな電源短絡モードや直流電圧の昇圧現象が発生しない
ため、保護回路を省略することができる等の効果があ
る。
【0043】実施の形態2.図3及び図4はこの発明の
第3の発明の一実施の形態を示す図で、図3は回路構成
図、図4は疑似正弦波パターン生成説明図であり、図1
と同一符号は同一部分を示す(以下の実施の形態も同
じ)。図3において、18はゼロクロス検知手段10及
び電源周波数検知手段11に接続され、それらの検知出
力から、線間電圧と同一周波数で位相が15度遅れた線
電流として、疑似正弦波を得るように各双方向開閉素子
7〜9を制御する第2のスイッチ制御手段であり、上記
以外は図1と同様である。
【0044】第2のスイッチ制御手段18による疑似正
弦波状電流の生成動作は、実施の形態1と同様に実行さ
れる。第2のスイッチ制御手段18は、正弦波状の電流
指令値19〜21と同じ波高値を持つ右下りののこぎり
波22と、右上りのR相指令値19とを比較し、R相指
令値19の方がのこぎり波22よりも大きい場合は、R
相の双方向開閉素子7が閉、逆の場合はR相の双方向開
閉素子7が開となるように制御する。
【0045】また、正弦波状の電流指令値19〜21と
同じ波高値を持つ右上りののこぎり波23と、右下りの
T相指令値21とを比較し、T相指令値21の方がのこ
ぎり波23よりも大きい場合は、T相の双方向開閉素子
9が閉、逆の場合はT相の双方向開閉素子9が開となる
ように制御する。また、上記両電流の和で表されるS相
指令値20に対しては、R相及びT相の双方向開閉素子
7,9のOR条件が成立する区間は、S相の双方向開閉
素子8を閉とする。
【0046】これで、直流リアクトル3を流れる直流電
流は、双方向開閉素子7〜9が閉じているルート、又は
整流器2のダイオードブリッジを還流するので、各相電
流は、各パターンに示すように、直流電流を短冊状に切
り取った断続波形となり、疑似正弦波状の線電流が得ら
れる。このようにして、実施の形態1と同様の効果があ
り、電源高調波成分は更に低減される。
【0047】実施の形態3.図5及び図6はこの発明の
第4発明の一実施の形態を示す図で、図5は回路構成
図、図6は疑似台形波パターン生成説明図である。図5
において、25は平滑コンデンサ4の両端の電圧を検知
する直流母線電圧検知手段25、26はインバータ5の
出力電圧指令値などにより決定される直流母線電圧の目
標値を記憶する直流母線電圧目標値記憶手段、27は直
流母線電圧検知手段25及び直流母線電圧目標値記憶手
段26に接続され、それらの出力値に基づいて、後述す
る第3のスイッチ制御手段28の制御パラメータとして
変調度を決定する第1の変調度決定手段である。
【0048】28はゼロクロス検知手段10及び電源周
波数検知手段11の検知出力から、線間電圧と同一周波
数で位相が15度遅れた線電流として、第1の変調度決
定手段27の変調度に応じた疑似正弦波を得るように各
双方向開閉素子7〜9の開閉を制御する第3のスイッチ
制御手段である。上記以外は図1と同様である。
【0049】次に、第3のスイッチ制御手段28による
疑似正弦波状電流の生成動作を、図6を参照して説明す
るが、まず第1の変調度決定手段27の動作について説
明する。第1の変調度決定手段27は、直流母線電圧検
知手段25の出力と、直流母線電圧目標値記憶手段26
の出力とを比較し、直流母線電圧が目標値よりも低けれ
ば、変調度を増加し、高ければ減少させるものである。
【0050】図6の動作は基本的には図4と同様であ
り、第3のスイッチ制御手段28は、正弦波状の電流指
令値の最大値aと同じ波高値を持つ右下りののこぎり波
22と変調度b/aにより波高値が制限された右上りの
R相指令値30とを比較しR相指令値30の方がのこぎ
り波22よりも大きい場合は、R相の双方向開閉素子7
が閉、逆の場合はR相の双方向開閉素子7が開となるよ
うに制御する。
【0051】また、正弦波状の電流指令値の最大値aと
同じ波高値を持つ右上りののこぎり波23と変調度b/
aにより波高値が制限された右下りのT相指令値32と
を比較し、T相指令値32の方がのこぎり波23よりも
大きい場合は、T相の双方向開閉素子9が閉、逆の場合
はT相の双方向開閉素子9が開となるように制御する。
また、上記両電流の和で表されるS相指令値31に対し
ては、R相及びT相の双方向開閉素子7,9のOR条件
が成立する区間はS相の双方向開閉素子8を閉とする。
【0052】これにより、疑似正弦波状の線電流が得ら
れることは、実施の形態2で説明したとおりである。ま
た、変調度b/aにより、整流器2のダイオードブリッ
ジを環流する期間を変化させることにより、降圧チョッ
パ動作を行い、平滑コンデンサ4の充電電圧、すなわ
ち、直流母線電圧が制御される。このようにして、実施
の形態1と同様の効果に加えて、直流母線電圧を制御す
ることにより、インバータ5の低電圧出力時に、出力波
形に含まれる高調波成分を抑制することができる効果が
ある。
【0053】実施の形態4.図7及び図8はこの発明の
第5発明の一実施の形態を示す図で、図7は回路構成
図、図8は動作フローチャートである。図7において、
35はゼロクロス検知手段10及び電源周波数検知手段
11に接続され、それらの検知出力から、線間電圧と同
一周波数で、位相が15度遅れた線電流として、疑似台
形波又は疑似正弦波を得るように双方向開閉素子7〜9
の開閉を制御する第4のスイッチ制御手段、36は交流
電源1に接続され電源の投入を検知する電源投入検知手
段である。
【0054】37は電源投入検知手段36に接続され電
源投入からの経過時間を計時する計時手段、38は電源
投入検知手段36及び計時手段37に接続され、後述す
る小容量開閉素子41,42の開閉を制御する小容量開
閉素子制御手段、39,41は互いに直列に接続されR
相の双方向開閉素子7に並列に接続された限流抵抗及び
小容量開閉素子、40,42は互いに直列に接続されT
相の双方向開閉素子9に並列に接続された限流抵抗及び
小容量開閉素子である。なお、小容量開閉素子40,4
2は通常双方向サイリスタ等で構成される(図では接点
で表示)。
【0055】次にこの実施の形態による電源投入時の動
作を、図8を参照して説明する。ステップS1で電源投
入検知手段36により、交流電源1の投入が検知される
のを待ち、投入されればステップS2へ進み、小容量開
閉素子制御手段38により小容量開閉素子41,42を
閉にするとともに、計時手段37の計時を開始する。ス
テップS3では計時時間が所定時間以上になるのを待
ち、所定時間以上になればステップS4に進み、小容量
開閉素子41,42を開にするとともに、第4のスイッ
チ制御手段35により、双方向開閉素子7〜9を閉にす
る。上記以外の動作は既述のとおりである。
【0056】このようにして、2つの双方向開閉素子
7,9に並列に、それぞれ限流抵抗39と小容量開閉素
子41の直列回路及び限流抵抗40と小容量開閉素子4
2の直列回路を接続し、平滑コンデンサ4の初期充電時
に、小容量開閉素子41,42を閉にするようにしたた
め、平滑コンデンサ4の初期充電電流を抑制することが
でき、整流器2のダイオードブリッジ等の破損を防止す
ることができる。また、小容量開閉素子41,42は、
初期充電電流しか流れないため、安価な小容量部品を選
択することができる等の効果がある。
【0057】実施の形態5.図9及び図10はこの発明
の第6発明の一実施の形態を示す図で、図9は回路構成
図、図10は動作説明図である。図9において、45は
ゼロクロス検知手段10及び電源周波数検知手段11に
接続され、それらの検知出力から、線間電圧と同一周波
数で位相が15度遅れた線電流として、疑似台形波又は
疑似正弦波を得るように双方向開閉素子7〜9の開閉を
制御する第5のスイッチ制御手段である。
【0058】次に、この実施の形態による電源投入時の
動作を、図10を参照して説明する。ゼロクロス検知手
段10が時刻t1で、R−S線間電圧SR-Sのゼロクロス
点を検出すると、第5のスイッチ制御手段45はR相及
びS相の双方向開閉素子7,8を閉にする。これで、平
滑コンデンサ4には単相整流電圧が印加され、電圧は零
から徐々に上昇して行くので、充電電流iRは低い値に
抑えられる。その後、双方向開閉素子7〜9は既述のよ
うに、疑似台形波又は疑似正弦波を得るように制御され
る。
【0059】このようにして、平滑コンデンサ4の初期
充電時に、線間電圧のゼロクロス点が検知されると、そ
の2線に挿入された双方向開閉素子7,8を閉にするよ
うにしたため、平滑コンデンサ4は単相整流電圧により
充電されることになり、特別な部品を追加することな
く、平滑コンデンサ4の初期充電電流を抑制することが
でき、整流器2のダイオードブリッジ等の破損を防止す
ることができる効果がある。
【0060】実施の形態6.図11はこの発明の第7発
明の一実施の形態を示す回路構成図である。図におい
て、47はゼロクロス検知手段10及び電源周波数検知
手段11に接続され、それらの検知出力から線間電圧と
同一周波数で位相が15度遅れた線電流として、疑似台
形波又は疑似正弦波を得るように双方向開閉素子7〜9
の開閉を制御する第6のスイッチ制御手段である。
【0061】48はゼロクロス検知手段10、電源周波
数検知手段11及び第6のスイッチ制御手段47に接続
され、それらの故障を検出する第1の故障検出手段、4
9は第1の故障検出手段48に接続され、上記故障が検
出されると双方向開閉素子7〜9をすべて閉にする応急
運転手段である。
【0062】すなわち、第6のスイッチ制御手段47に
より双方向開閉素子7〜9の開閉を制御することは既述
のとおりであるが、ゼロクロス検知手段10、電源周波
数検知手段11及び第6のスイッチ制御手段47のいず
れかが故障すると、双方向開閉素子7〜9はすべて閉と
なる。このようにして、故障時は整流器2以降の回路に
対しては双方向開閉素子7〜9がない場合と同様の状態
となり、電源高調波の対策は無効となるが、応急的に従
来と同等のインバータ5の運転を維持することができる
効果がある。
【0063】実施の形態7.図12はこの発明の第8発
明の一実施の形態を示す回路構成図である。図におい
て、51は直流母線電圧検知手段25に接続され、その
故障を検出する第2の故障検出手段で、51aは変調度
固定信号、52は直流母線電圧検知手段25及び直流母
線電圧目標値記憶手段26に接続され、それらの出力値
又は第2の故障検出手段51の故障検出結果に基づい
て、第3のスイッチ制御手段28の制御パラメータとし
て変調度を決定する第2の変調度検知手段である。
【0064】次にこの実施の形態の動作を説明する。第
2の変調度決定手段52は、通常時、直流母線電圧検知
手段25の出力と、直流母線電圧目標値記憶手段26の
出力とを比較し、直流母線電圧が目標値よりも低ければ
変調度を増加し、高ければ減少させる。もし、第2の故
障検出手段51で直流母線電圧検知手段25の故障が検
出されると、変調度固定信号51aが第2の変調度決定
手段52へ送出され、変調度は最多値(=1)に固定さ
れる。これで、双方向開閉素子7〜9は最大の正弦波入
力が可能な状態に制御される。
【0065】このようにして、直流母線電圧検知手段2
5が故障すると変調度を最大値に設定して、双方向開閉
素子7〜9を最大の正弦波入力が可能な状態に制御する
ようにしたため、直流母線電圧の制御は不能となるが、
電源高調波の対策制御を実施し、インバータ5の運転を
維持することができる効果がある。
【0066】実施の形態8.図13〜図24はこの発明
の第9、第10、第13〜第21発明の一実施の形態を
示す図で、図13は回路構成図、図14はゼロクロス検
知動作説明図、図15は電源周波数検知動作説明図、図
16は相回転検知動作説明図、図17は欠相検知動作説
明図、図18は電源高調波抑制制御区間説明図、図19
は目標直流電圧設定動作説明図、図20は過電流検知時
の制御動作フローチャート、図21は直流電圧抑制動作
フローチャート、図22は電力供給抑制動作フローチャ
ート、図23は消費電力増加動作フローチャート、図2
4は回生電力抑制動作フローチャートである。
【0067】図13において、56〜58は三相交流電
源1のR,S,T各相に挿入された交流リアクトル、5
9〜61はR,S,T各相間に接続されダイオードDi
ブリッジによる整流回路とトランジスタTrにより構成
された高速開閉可能な双方向開閉装置、62はR,T相
に接続され入力電流を測定する入力電流検知手段、63
は入力電流検知手段62に接続され電流値が零になるゼ
ロクロス点を検知するゼロクロス検知手段、64は同じ
く入力電流の周期から電源周波数を検知する電源周波数
検知手段である。
【0068】65は同じく入力電流の位相から電源の相
回転を検知する相回転検知手段、66は同じく入力電流
の実効値と位相から電源の欠相を検知する欠相検知手
段、67は同じく入力電流の過電流を検知する入力過電
流検知手段、68は入力過電流検知手段67に接続され
た異常表示手段、69は平滑コンデンサ4の両端の電圧
を検知する直流電圧検知手段、70は入力電流検知手段
62及び直流電圧検知手段69に接続され、目標電流電
圧を設定する目標電流電圧設定手段である。
【0069】71は検知手段62〜67,69及び目標
直流電圧設定手段70に接続され、双方向開閉装置59
〜61の開閉タイミングを決定する第1のスイッチ(以
下SWという)制御タイミング決定手段、72は第1の
SW制御タイミング決定手段71に接続され、双方向開
閉装置59〜61を駆動する第1のSW駆動手段であ
る。上記各手段62〜71により、双方向開閉装置59
〜61の電源高調波抑制装置の基本機能を構成してい
る。
【0070】73は直流母線電流を検知する直流電流検
知手段、74は直流電圧検知手段69に接続され、イン
バータ5の出力周波数の加減速スピードを変更設定する
加減速スピード設定手段、75は欠相検出手段66及び
入力過電流検知手段67に接続され、これらの手段6
6,67の検出値及び外部からの設定に基づいてインバ
ータ5の出力周波数を決定する運転周波数設定手段、7
6は欠相検出手段66に接続され、直流母線電流に対す
る過電流検知レベルを変更設定する過電流レベル設定手
段である。
【0071】77は直流電圧検知手段69及び運転周波
数設定手段75に接続され、インバータ5出力の電圧/
周波数(以下v/fという)パターンを変更設定するv
/f設定手段、78は上記各手段69,73〜77に接
続され、インバータ5の各トランジスタの制御タイミン
グを決定するインバータ制御タイミング決定手段、79
はインバータ制御タイミング決定手段78に接続され、
インバータ5を駆動するインバータ駆動手段である。上
記各手段69,73〜79によりインバータ5の制御装
置を構成している。
【0072】次に、この実施の形態の動作を説明する。 A ゼロクロス検知手段63(図14) 双方向開閉装置59〜61が動作していない場合につい
て説明する。ゼロクロスとは、電圧又は電流が零になる
時点を指す。今回は電流が零になる時点を求める。今、
図14(A)に示すような波形のR相電流iRが検出さ
れたとし、この電流iRの絶対値が所定値以下の部分を
取り出すと、図14(B)のような波形i0となる。
【0073】この波形i0の時間幅、例えば時間幅T1
検出し、次の波形i0の検知開始時刻から測定した前回
波形i0の時間幅T1の1/2時間経過時点を図14
(C)に示すようにゼロクロス点t0と定める。このよ
うにして、図14(A)に示すような不連続な波形の電
流iRに対するゼロクロス点を検知する場合に、一般の
ゼロクロス検知では、波形i0の立上り又は立下り点を
ゼロクロス点と定めているのに比して精度を向上するこ
とが可能である。また、回路の位相遅れ等を考慮して、
前回波形i0の時間幅に対し、1/2ではなく、所定比
率を与えるようにすれば、更に精度は高くなる。
【0074】B 電源周波数検知手段64(図15) 双方向開閉装置59〜61が動作していない場合につい
て説明する。今、図15(A)に示すような波形のR相
電流iRが検出されたとし、この電流iRの絶対値が所定
値以下の部分を取り出すと、図15(B)のような波形
0となる。この波形i0の立上りごとの時間幅T1,T2
を検出すれば、それが電源周波数fに対し、f=1/
(2×T)となるので、電源周波数fを電源の半周期ご
とに求めることができる。
【0075】このようにして、電流波形から電源周波数
を知ることができる。また、時間幅T1,T2を複数回検
出して平均値を求めるなどすれば電源周波数の検出に対
する安定度を向上することも可能である。
【0076】C 相回転検知手段65(図16) 双方向開閉装置59〜61が動作していない場合につい
て説明する。今、図16(A)(B)に示すような波形
のR相電流iR及びT相電流iTが検出されたとする。こ
こで、電流iR,iTは共に電源から機器への向きを正と
している。図16はR−S−Tの順に相回転している場
合である。これを正相と呼び、逆回転を逆相と呼ぶこと
にする。
【0077】正相の場合、R相電流iRとT相電流i
Tは、240度の位相差を持つことになる。この場合、
各電流iR,iTの絶対値が所定値以下の部分を取り出す
と、図16(C)(D)のような波形iR0,iT0とな
る。この波形iR0,iT0間の時間T1(立上り時間
差)、時間T2(立上り周期)、時間T3及び時間T4
より、T1/T2(≒T3/T4)<(1/2)となる。逆
相の場合は、同様に考えると、T1/T2(≒T3/T4
>(1/2)となる。
【0078】このようにして、2相の電流を検知するこ
とにより、電源の相回転を知ることができる。また、時
間T1〜T4を複数回検出して平均値を求めるなどすれ
ば、相回転の検出に対する精度を向上することが可能で
ある。
【0079】D 欠相検出手段66(図17) 双方向開閉装置59〜61が動作していない場合につい
て説明する。R相電流iRとT相電流iTを検知している
ので、R相欠相及びT相欠相の場合は、各波形iR,iT
≒0となること、又は各波形iR,iTの絶対値が所定値
以下の部分を取り出し、この取出し部分の時間が所定時
間以上となることで、欠相の検知が可能となる。ここで
は、直接電流を検知していないS相の欠相時について説
明する。
【0080】S相が欠相している場合、電源は単相とな
るので、R相電流iR及びT相電流iTは、図17(A)
(B)のようになる。すなわち、各波形iR,iTが所定
値以下の部分を取り出すと、図17(C)(D)に示す
ように、波形iR0,iT0の立上り時点が一致し、時間T
1≒T2≒T3≒0となる。このようにして、2相の電流
を検知することにより、R,S,T各相の欠相を区別し
て検出することができる。また、時間T1〜T3を複数回
検出して平均値を求めるなどすれば、欠相の検出に対す
る精度を向上することが可能である。
【0081】E 第1のSW制御タイミング決定手段7
1(図18及び表1) ゼロクロス検知手段63、電源周波数検知手段64及び
相回転検知手段65から、各相入力電流の望ましい位相
を求め、昇圧チョッパ動作に伴う直流母線電圧の上昇幅
を、目標直流電圧設定手段70によって規定することに
より、入力電流の大きさを求める。こうして求められた
入力電流の目標値(正弦波状)と入力電流検知手段62
で検出された入力電流(測定していない1相はキルヒホ
ップの法則によって、他相の逆数の和として求める)と
の比較により、双方向開閉装置59〜61の開閉タイミ
ングを決定するものである。
【0082】双方向開閉装置59〜61の開閉タイミン
グは、所定周期ごとの波形比較により求める。すなわ
ち、所定時間ごとに、電流位相に基づいて比較する電
流、及び比較結果に基づく双方向開閉装置59〜61の
開閉パターンを選択する。正相の場合について説明す
る。図18に示すように、各電流の目標値をiR*,i
S*,iT*とし、目標値iR*を基準にして、30度ごとに
区間t1〜t12を区切る。
【0083】各区間t1〜t12ごとの比較電流(入力電
流)と各双方向開閉装置59〜61の開・閉判定は表1
に示すとおりである。なお、表中の大小は、電流を絶対
値として比較している。
【0084】
【表1】
【0085】例えば、区間t1+t2で、iR>iR*及び
T>iT*のときは、双方向開閉装置59〜61はすべ
て開になる。考え方としては、電流を増やしたい相に対
して、電位差を持った相間の双方向開閉装置59〜61
を閉にすることにより、電流を増加するというものであ
る。目標電流iR*,iS*,iT*は相電圧と同位相(基本
波力率=1)であるので、図18の波形を相電圧と見
て、電位(波形)の高い方から低い方へ電力が流れると
考えればよい。
【0086】このように制御することにより、三つの双
方向開閉装置59〜61の制御で、入力電流を正弦波状
に制御することができる。また、従来のインバータ5に
対して、電源高調波対策用に追加する部分は分離されて
いるため、既設の機器に対しての対応が容易にできる。
【0087】次に、欠相検出手段66によって欠相を検
知した場合の動作について、図18及び表2により説明
する。欠相の検知により、既述のように欠相している相
の特定ができる。そこで欠相時には、残された相で単相
運転することとする。今、T相が欠相したとすると、三
相時と同様に入力電流の目標値iR*を求める。ここで、
R−S間電圧は目標値iR*と同位相となり、双方向開閉
装置59だけが用いられる。
【0088】双方向開閉装置59の動作は、三相の場合
と同様に、所定周期ごとの電流値比較による。動作は表
2のとおり単純なものとなり、|iR|>|iR*|のと
き双方向開閉装置59を開にし、|iR|<|iR*|の
とき双方向開閉装置59を閉にする。
【0089】
【表2】
【0090】また、欠相入力運転時には、母線電圧脈動
及び入力電流ピーク値の増大を起こしやすくなるため、
欠相状態をインバータ5側にも知らせ、過電流レベル設
定手段76の絶対値を低く抑えることにより、単相の整
流器側の負担を軽減するとともに、運転周波数設定手段
75で最大周波数を低く抑え、インバータ5の出力は不
足気味となるが、安定した運転を継続するように制御す
る。
【0091】このようにして、欠相時に電源高調波を抑
制した単相入力運転が実現できる。また、単相入力運転
時にインバータ5側も協調して、安定した運転を継続す
ることができる。なお、双方向開閉装置59〜61及び
これを制御するための各制御手段62〜72が故障した
場合(故障検出手段は図示しない)、第1のSW駆動手
段72は常時開指令を出し、双方向開閉装置59〜61
がない状態、すなわち通常のダイオード整流の状態を保
つようにしている。これにより、追加回路の不良による
機器全体の機能停止を防止することができる。
【0092】F 目標直流電圧設定手段70(図19) 図に示すとおり、入力電流が、所定電流I1よりも低い
ときは、目標直流電圧は停止時の直流電圧検知手段69
の検出値V0よりも低い所定電圧V1とする。また、入力
電流が所定電流I2よりも高いときは、目標直流電圧を
上記検出値V0よりも高い所定電圧V2とする。入力電流
が所定電流I1と所定電流I2の間のときは、目標直流電
圧も所定電圧V1と所定電圧V2の間を補間した値とす
る。
【0093】このようにして、インバータ5の停止状態
も含めて、入力電流が低いときには、双方向開閉装置5
9〜61の動作を停止(常時開放)することができ、無
負荷及び軽負荷時の制御の不安定さを回避することがで
きる。
【0094】G 入力過電流検知手段67(図20) ステップS1でカウンタをクリアし、ステップS2で通
常制御を行い、以後これを繰り返す。ステップS3で通
常制御中に過電流を検知したかを判定し、検知すればス
テップS4へ進み、検知しなかったときはステップS1
0へ進む。ステップS4でカウンタが零かを判定し、零
であればステップS5へ進み、零でなければステップS
7へ進む。ステップS5ではカウンタを1とし、タイマ
を零にクリアしてステップS6へ進み、双方向開閉装置
59〜61の制御を強制的に停止(常時開)して処理は
終了する。
【0095】ステップS7ではカウンタを2とし、ステ
ップS8でインバータ5の制御を強制的に停止し、ステ
ップS9で異常表示手段68に異常を表示して処理は終
了する。ステップS10では、タイマを加算し、ステッ
プS11でカウンタが1でかつタイマが所定時間を超え
ているかを判定し、そうであればステップS12へ進
み、そうでなければ処理は終了する。ステップS12で
は、カウンタを零にクリアするとともに、双方向開閉装
置59〜61の制御を通常状態に戻して処理は終了す
る。
【0096】このようにして、入力電流の過電流を検知
すると、異常電流が連続することを抑制するとともに、
装置全体を安易に停止するようなことはしないため、個
有の機能を常に最大限に活用することができる。
【0097】H インバータ5停止後の直流母線電圧制
御動作(図21) この実施の形態では、電力回生機能を持っていないの
で、負荷としてのインバータ5が停止した後、双方向開
閉装置59〜61が動作を継続すると、直流部に電力が
蓄積され、結果として直流電圧が上昇する。これを抑制
するために、インバータ5をモータ6等が運転しない程
度に動作させ、電力を消費させるようにしている。
【0098】ステップS21でインバータ5が停止する
と、ステップS22へ進み、図19で説明したように、
入力電流に応じて目標直流電圧を変化(ここでは直流電
圧検知手段69の検出値以下に)させることにより、ス
テップS23で双方向開閉装置59〜61を停止する。
ステップS24で直流電圧が所定電圧よりも高いかを判
定し、高ければステップS25へ進み、高くなければ処
理は終了する。ステップS25では、インバータ5から
モータ6にブレーキを作用させないような十分高い周波
数で、かつモータ6が運転できないような十分低い電圧
を出力し、蓄積された直流エネルギーをモータ6で熱と
して消費させる。
【0099】このようにして、インバータ5停止時の直
流電圧の異常上昇を抑制することができる。インバータ
5の動作手段として、低v/f運転の例を示したが、モ
ータ6からの回生電力に注意すれば、直流出力、単相出
力等でもほぼ同等の結果が得られることは明白である。
【0100】I インバータ5及び双方向開閉装置59
〜61の運転中の直流電圧上昇の補償動作 この動作には、双方向開閉装置59〜61側からの電力
供給抑制、インバータ5側での消費電力増加、及びイン
バータ5側からの回生電力抑制の三つがある。
【0101】I−1 双方向開閉装置59〜61側から
の電力供給抑制動作(図22) ステップS31で直流電圧が所定電圧よりも高いかを判
定し、高ければステップS32へ進み、高くなければス
テップS33へ進む。ステップS32では、目標電圧を
所定電圧幅だけ低下させてステップS31へ戻る。ステ
ップS33では、目標電圧が規定値と等しいかを判定
し、等しければ処理は終了し、等しくなければステップ
S34へ進む。ステップS34では、目標電圧を所定電
圧幅だけ上昇し、ステップS35で目標電圧が規定値よ
りも高いかを判定し、高ければステップS36へ進み、
高くなければステップS37へ進む。
【0102】ステップS36では、目標電圧を規定値と
してステップS37へ進む。ステップS37では、所定
時間が経過するまで待機した後、ステップS31へ戻
る。上記制御により、直流電圧の上昇が大きいときに
は、目標電圧が大きく低下し、双方向開閉装置59〜6
1の運転が停止状態に至ることを考えられる。このよう
にして、直流電圧の上昇に対し、双方向開閉装置59〜
61側での対応ができる。
【0103】I−3 インバータ5側での消費電力増加
動作(図23) ステップS41で直流電圧が所定電圧よりも高いかを判
定し、高ければステップS42へ進み、高くなければス
テップS45へ進む。ステップS42では、インバータ
5の設定出力電圧Vを所定電圧幅だけ増加し、ステップ
S43でインバータ5の設定出力電圧Vが上限値を超え
ているかを判定し、超えていればステップS44へ進
み、超えていなければステップS41へ戻る。ステップ
S44では設定出力電圧Vを上限値とし、ステップS4
1へ戻る。
【0104】ステップS45では、設定出力電圧Vが規
定値と等しいかを判定し、等しければ処理は終了し、等
しくなければステップS46へ進む。ステップS46で
は、設定出力電圧Vを所定電圧幅だけ減少し、ステップ
S47で設定出力電圧Vが規定値よりも低いかを判定
し、低ければステップS48へ進み、低くなければステ
ップS49へ進む。ステップS48では、設定出力電圧
Vを規定値としてステップS49へ進む。ステップS4
9では、所定時間が経過するまで待機した後、ステップ
S41へ戻る。
【0105】このようにして、直流電圧の上昇に対し、
インバータ5のv/fを変更して、モータ6の運転効率
を低下させることにより消費電力を増加させ、直流電圧
を低下させることができる。
【0106】I−3 インバータ5側からの回生電力抑
制動作(図24) ステップS51で直流電圧が所定電圧よりも高いかを判
定し、高ければステップS52へ進み、高くなければス
テップS55へ進む。ステップS52では、インバータ
5の設定出力周波数の変化スピードSPを、所定スピー
ド幅だけ減少し、ステップS53で設定出力周波数変化
スピードSPが下限値よりも低いかを判定し、低ければ
ステップS54へ進み、低くなければステップS51へ
戻る。ステップS54では、設定出力周波数の変化スピ
ードSPを下限値とし、ステップS51へ戻る。
【0107】ステップS55では、設定出力周波数変化
スピードSPが規定値と等しいかを判定し、等しければ
処理は終了し、等しくなければステップS56へ進む。
ステップS56では、設定出力周波数変化スピードSP
を所定スピード幅だけ増加し、ステップS57で設定出
力周波数変化スピードSPが規定値よりも高いかを判定
し、高ければステップS58へ進み、高くなければステ
ップS59へ進む。ステップS58では、設定出力周波
数の変化スピードSPを規定値としてステップS59へ
進む,ステップS59では、所定時間が経過するまで待
機した後、ステップS51へ戻る。
【0108】このようにして、直流電圧の上昇に対し、
インバータ5の出力周波数の変化スピードを低下させる
ことにより、モータ6の逆起電力とインバータ5の出力
電圧との差を小さくし、回生エネルギーを抑制すること
により、直流電圧を低下させることができる。
【0109】実施の形態9.図25はこの発明の第11
発明の一実施の形態を示す回路構成図である。図におい
て、81〜83はダイオードDiとこれに逆接続された
トランジスタTrからなる3組の回路がY字状に接続さ
れて、R,S,T各相間に接続された高速開閉可能な片
方向開閉装置で、トランジスタTrはエミッタ同士が接
続されるようにPNP形を選定している。これにより、
トランジスタTrの駆動電源は共通化が可能になる。
【0110】なお、ダイオードDiのカソード側を互い
に接続する向きに接続されているが、これを逆向きとし
て、アノード側を接続するようにしてもよい。この場合
は、トランジスタTrをNPN形とすることにより、エ
ミッタを共通とし、駆動電源を共通化できる。84は第
8のSW制御タイミング決定手段、85は第8のSW駆
動手段である。上記以外は図13と同様である。
【0111】次に、この実施の形態の第8のSW制御タ
イミング決定手段84の動作を説明する。基本的な動作
は図13と同様であり、図13の各区間t1〜t12ごと
の比較電流(入力電流)と各片方向開閉装置81〜83
の開・閉判定は表3に示すとおりである。
【0112】
【表3】
【0113】ここで、片方向開閉装置81〜83の導通
方向の制約により、負電流はトランジスタTrにより制
御できるが、正電流はダイオードDiを流れてしまい、
他の2組のトランジスタTrと、それぞれの電位により
流れ方が変わり制御ができない。正電流の制御は、正で
電位の高い方の電流を、正で電位の高い方から正で電位
の低い方への循環電流、すなわち正の電位の低い方の片
方向開閉装置81〜83の開閉により制御するようにし
ている。
【0114】なお、正電流が2相の区間で、正電流の絶
対値が大きい方が大きく、負電流の絶対値が小さいとい
う判定(区間t1でいえば、iT:大、iS:小)の場合
は、回路構成上最適な制御が不能であるため、最終制御
結果も完全な正弦波状とはならず、若干のひずみを残す
ことになる。このように制御することにより、三つの片
方向開閉装置81〜83の制御で、入力電流をほぼ正弦
波状に制御することができる。また、既設の機器に対し
ての対策が容易であることは既述のとおりである。
【0115】次に、欠相検知手段66によって欠相を検
知した場合の動作も、基本的には図13と同様である。
今、T相が欠相したとすると、片方向開閉装置81,8
2が用いられる。片方向開閉装置81,82の動作は、
三相の場合と同様に、所定周期ごとの電流値比較によ
る。その動作は表4のとおり単純なものとなる。
【0116】
【表4】
【0117】このようにして、欠相時に電源高調波を抑
制した単相入力運転が実現できる。また、単相入力運転
時にインバータ5側と協調して、安定した運転を継続す
ることができる。
【0118】実施の形態10.図26〜図28はこの発
明の第12及び第22発明の一実施の形態を示す図で、
図26は回路構成図、図27は図26の要部回路構成
図、図28は電源投入時の制御動作フローチャートであ
る。
【0119】図において、81〜83はダイオードDi
とこれに逆接続されたトランジスタTrからなる3組の
回路からなり、それぞれR,S,T各相に挿入された高
速開閉可能な片方向開閉装置、90は第9のSW制御タ
イミング決定手段、91は第9のSW駆動手段である。
なお、第9のSW制御タイミング決定手段90は直流電
流検知手段73にも接続されている。上記以外は図13
と同様である。
【0120】なお、片方向開閉装置81〜83は、電源
側にダイオードのアノード側が接続される向きに構成さ
れているが、それぞれ逆向きとして、カソード側を接続
するように構成してもよいことは明白である。
【0121】次に、この実施の形態の第9のSW制御タ
イミング決定手段90の動作を説明する。図26では直
流電流検知手段73の検出値によって入力電流の大きさ
を求めているが、これ以外の基本的な動作は図13及び
図25と同様であり、図18の各区間t1〜t12ごとの
比較電流(入力電流)と片方向開閉装置81〜83の開
・閉判定は、実施の形態9で用いた表3と同様である。
【0122】なお、表3の各区間t1〜t12において、
負電流側片方向開閉装置81〜83を閉にすると同時
に、正電流側片方向開閉装置81〜83を閉にするパタ
ーンがあるが、電流は負電流側にしか流れないので、そ
の区間において、正電流側の片方向開閉装置81〜83
は開放のままとしてもよい。この実施の形態において
も、実施の形態9と同様に、三つの片方向開閉装置81
〜83の制御で、入力電流をほぼ正弦波状に制御するこ
とができる。また、既設の機器に対しての対策が容易で
あることは既述のとおりである。
【0123】次に、欠相検知手段66によって欠相を検
知した場合の動作も、基本的には図13と同様である。
すなわち片方向開閉装置82の動作は、実施の形態9の
場合と同様に、表4のようになる。このようにして、欠
相時に電源高調波を抑制した単相入力運転が実現でき
る。また、単相入力運転時にインバータ5側も協調し
て、安定した運転を継続することができる。
【0124】次に、この実施の形態の電源投入時のアル
ゴリズムを、図27及び図28により説明する。ただ
し、図27では電圧検知によりゼロクロス検知するよう
にしている。図において、94はR−S相に接続され電
圧のゼロクロス点を検出する入力電圧ゼロクロス検知手
段、95は入力電圧ゼロクロス検知手段94及び第9の
SW駆動手段91に接続された電源投入制御手段であ
る。
【0125】ステップS61で片方向開閉装置81〜8
3を開放する。ステップS62で電圧ゼロクロスを検知
するまで待機し、ゼロクロスを検知したら、ステップS
63へ進み、電圧が零になっているR−S相間に接続さ
れた片方向開閉装置81だけを閉にして処理を終了す
る。これで、電圧が零時点から、S相からR相への電流
経路が形成され、直ちに低い電位差に基づく低電流で平
滑コンデンサ4への充電電流が流れ始めるか、又は次の
ゼロクロス点から、同様に低電流での充電電流が流れ始
めることになる。すなわち、半波整流による電流遮断機
能が活用されている。
【0126】このようにして、平滑コンデンサ4への突
入電流防止用の専用回路は不要となる。なお、入力電圧
ゼロクロス検知手段94による制御起点検出の外に、入
力電圧の正負判定により、例えばR相とS相間の電圧を
RSとすると、VRS>0の期間に、片方向開閉装置
81〜83を開から閉にすることにより、VRS<0か
ら充電を開始するようにすることも考えられる。
【0127】実施の形態11.図29はこの発明の第2
3発明の一実施の形態を示す回路構成図である。図にお
いて、97〜99はPNPトランジスタで構成され、整
流器2の各相に相当するダイオードの直列回路の負側に
挿入された片方向開閉装置、100は整流器2の直流側
に接続されたダイオード、101は第10のSW制御タ
イミング決定手段、102は第10のSW駆動手段であ
る。
【0128】図29の構成でも、図26と同様に片方向
開閉装置97〜99を制御することにより、平滑コンデ
ンサ4の突入電流制限機能が得られる。この実施の形態
では、既設の機器への後付け設置の点を考慮しなけれ
ば、部品点数を減少した安価な構成が得られる。また、
片方向開閉装置97〜99を整流器2の正側に配置し、
NPNトランジスタで構成しても、同様の機能が得られ
る。
【0129】上記各実施の形態では、整流器2の出力を
インバータ5に供給するものを示したが、これに限るも
のではなく、直流負荷一般に適用可能であることは明白
である。
【0130】
【発明の効果】以上説明したとおりこの発明の第1発明
では、整流器の交流側の各相に、所定パターンにより高
速で開閉する双方向開閉素子を挿入したため、電源高調
波成分を低減することができる
【0131】また、第2発明では、交流電源のゼロクロ
ス点及び電源周波数を検知して、双方向開閉素子の開閉
タイミングを決定して、双方向開閉素子のいずれか2個
を閉状態とし、整流器の入力電流を疑似台形波状に制御
するようにしたため、従来のPWMコンバータのような
電流波形の検出を不要にすることができる。また、直接
電流波形を制御しているため、電流−電圧変換等の制御
演算が不要であり、制御回路を安価に構成することがで
きる。更に、電源短絡モードや直流電圧の昇圧現象が発
生しないため、保護回路を省略することができる。
【0132】また、第3発明では、交流電源のゼロクロ
ス点及び電源周波数を検知して、双方向開閉素子の開閉
タイミングを決定して、整流器の入力電流を疑似正弦波
状に制御するようにしたため、第1及び第2発明と同様
の効果がある。
【0133】また、第4発明では、平滑コンデンサの電
圧とその電圧の目標値から変調度を決定し、交流電源の
ゼロクロス点、電源周波数及び変調度から双方向開閉素
子の開閉タイミングを決定して、双方向開閉素子の開閉
パターンを上記電圧の目標値に応じて変調し、整流器の
入力電流を疑似正弦波状に制御するようにしたため、第
1及び第2発明と同様の効果に加えて、直流母線電圧を
制御することにより、インバータの低電圧出力時に、出
力波形に含まれる高調波成分を抑制することができる。
【0134】また、第5発明では、双方向開閉素子の内
の二つに並列に小容量開閉素子と限流抵抗との直列回路
を接続し、交流電源投入時等に所定時間上記小容量開閉
素子を閉にするようにしたため、平滑コンデンサの初期
充電電流を抑制することができ、整流器のダイオードブ
リッジ等の破損を防止することができる。また、小容量
開閉素子は初期充電電流しか流れないため、安価な小容
量部品を選択することができる。
【0135】また、第6発明では、交流電源投入時等
に、線間電圧のゼロクロス点が検知されると、その2線
に挿入された双方向開閉素子を閉にするようにしたた
め、平滑コンデンサは単相整流電圧により充電されるこ
とになり、特別な部品を追加することなく、平滑コンデ
ンサの初期充電電流を抑制することができ、整流器のダ
イオードブリッジ等の破損を防止することができる。
【0136】また、第7発明では、ゼロクロス検知手
段、電源周波数検知手段又は双方向開閉素子を制御する
第6のスイッチ制御手段が故障すると、双方向開閉素子
をすべて閉にするようにしたため、故障時は電源高調波
の対策は無効となるが、応急的に従来と同様のインバー
タの運転を維持することができる。
【0137】また、第8発明では、平滑コンデンサの電
圧とその電圧の目標値から変調度を決定し、交流電源の
ゼロクロス点、電源周波数及び変調度から双方向開閉素
子の開閉タイミングを決定し、直流母線電圧検知手段が
故障すると、変調度を最大値に設定して、整流器の入力
電流を疑似正弦波状に制御するようにしたため、直流母
線電圧の制御は不能となるが、電源高調波の対策制御を
実施し、インバータの運転を維持することができる。
【0138】また、第9発明では、交流リアクトルと整
流器の間の各相間に3組の開閉装置を接続し、交流電源
の各相の電流をそれぞれ目標電流と比較して、開閉装置
の開閉を制御し、第10発明では、双方向開閉装置の開
閉を制御するようにしたため、入力電流を正弦波状に制
御することができ、電源高調波成分を低減することがで
きる。また、電源高調波対策用に追加する部分は分離さ
れているため、既設の機器に対しての対応が容易にでき
る。
【0139】また、第11発明では、交流リアクトルと
整流器の間に、Y字状に接続されY字の開放端が交流電
源の各相に接続され各相からY字の中心点の方への逆導
通特性を有する片方向開閉装置を設け、第12発明で
は、交流電源側から整流器側への逆導通特性を有する片
方向開閉装置を設け、交流電源の各相の電流をそれぞれ
目標電流と比較して、片方向開閉装置の開閉を制御する
ようにしたため、第9発明の効果に加えて、開閉装置を
安価に構成することができる。
【0140】また、第13発明では、交流電源の2相の
電流を入力して、この電流の位相、周波数、相回転及び
欠相状態を検知するようにしたため、交流電源の状態を
容易に知ることができる。
【0141】また、第14発明では、交流電源の欠相を
検出すると、欠相を生じていない残りの相で単相運転す
るとともに、インバータの出力周波数の上限又は運転電
流の上限を抑制するようにしたため、欠相時に電源高調
波を抑制し、かつ安定した単相運転を継続することがで
きる。
【0142】また、第15発明では、双方向開閉装置又
は片方向開閉装置若しくはこれらの制御手段の故障が判
定されると、各開閉装置の制御を停止させるようにした
ため、通常のダイオード整流による運転が継続され、追
加回路の不良による機器全体の機能停止を防止すること
ができる。
【0143】また、第16発明では、入力電流に応じて
直流電圧の目標値を変更し、かつ入力電流が所定値以下
の場合直流電圧の目標値を、整流器の直流側の電圧以下
に設定するようにしたため、直流電圧の目標値を最適に
制御することができるとともに、無負荷及び軽負荷時の
制御の不安定さを回避することができる。
【0144】また、第17発明では、入力電流が所定値
以上になると開閉装置の制御を停止し、その後に再度入
力電流が所定値以上になるとインバータの制御を停止す
るとともに、この異常状態を表示するようにしたため、
過電流検知に対し、異常電流が連続することを抑制する
とともに、装置全体が安易に停止させることなく、個有
の機能を常に最大限に活用することができる。
【0145】また、第18発明では、インバータ停止に
よるモータ停止後、このモータが回転しない程度の電圧
・周波数を設定するようにしたため、直流部に蓄積され
た直流エネルギーはモータ内で消費され、直流電圧が異
常上昇することを防止できる。
【0146】また、第19発明では、インバータ及び開
閉装置の動作中に整流器の直流側の電圧が所定電圧を超
えると、直流電圧の目標値を所定値だけ低下させるよう
にしたため、直流電圧の上昇に対し、開閉装置側で対応
することができる。
【0147】また、第20発明では、インバータ及び開
閉装置の動作中に整流器の直流側の電圧が所定電圧を超
えると、インバータの出力電圧を所定値だけ上昇させる
ようにしたため、インバータの出力電圧・周波数を変更
して、モータの運転効率を低下させることにより、消費
電力を増加させ直流電圧を低下させることができる。
【0148】また、第21発明では、インバータ及び開
閉装置の動作中に整流器の直流側の電圧が所定電圧を超
えると、インバータの出力周波数の変化速度を所定値だ
け減速するようにしたため、モータの逆起電力とインバ
ータの出力電圧との差を小さくし、回生エネルギーを抑
制することにより、直流電圧を低下させることができ
る。
【0149】また、第22発明では、交流電源投入時等
の初期充電時に、交流電源の線間電圧のゼロクロス点を
検知すると、その2線上に挿入された片方向開閉装置の
一方を閉成するようにしたため、平滑コンデンサへの突
入電流防止用の専用回路を不要にすることができる。
【0150】また、第23発明では、交流電源投入時等
の初期充電時に、交流電源のゼロクロス点を検知する
と、整流器のダイオードブリッジの各相に挿入された片
方向開閉装置の一方を閉成するようにしたため、部品点
数を減少した安価な構成で、平滑コンデンサへの突入電
流制限機能を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1を示す回路構成図。
【図2】 この発明の実施の形態1を示す疑似台形波状
パターン生成説明図。
【図3】 この発明の実施の形態2を示す回路構成図。
【図4】 この発明の実施の形態2を示す疑似正弦波状
パターン生成説明図。
【図5】 この発明の実施の形態3を示す回路構成図。
【図6】 この発明の実施の形態3を示す疑似台形波状
パターン生成説明図。
【図7】 この発明の実施の形態4を示す回路構成図。
【図8】 この発明の実施の形態4を示す制御動作フロ
ーチャート。
【図9】 この発明の実施の形態5を示す回路構成図。
【図10】 この発明の実施の形態5を示す動作説明
図。
【図11】 この発明の実施の形態6を示す回路構成
図。
【図12】 この発明の実施の形態7を示す回路構成
図。
【図13】 この発明の実施の形態8を示す回路構成図
で、(A)は全体回路構成図、(B)は双方向開閉装置
部分の回路構成図。
【図14】 この発明の実施の形態8を示すゼロクロス
検知動作説明図。
【図15】 この発明の実施の形態8を示す電源周波数
検知動作説明図。
【図16】 この発明の実施の形態8を示す相回転検知
動作説明図。
【図17】 この発明の実施の形態8を示す欠相検知動
作説明図。
【図18】 この発明の実施の形態8を示す電源高調波
抑制制御区間説明図。
【図19】 この発明の実施の形態8を示す目標直流電
圧設定動作説明図。
【図20】 この発明の実施の形態8を示す過電流検知
時の制御動作フローチャート。
【図21】 この発明の実施の形態8を示す直流電圧抑
制動作フローチャート。
【図22】 この発明の実施の形態8を示す電力供給抑
制動作フローチャート。
【図23】 この発明の実施の形態8を示す消費電力増
加動作フローチャート。
【図24】 この発明の実施の形態8を示す回生電力抑
制動作フローチャート。
【図25】 この発明の実施の形態9を示す回路構成
図。
【図26】 この発明の実施の形態10を示す回路構成
図。
【図27】 図26の要部回路構成図。
【図28】 この発明の実施の形態10を示す電源投入
時の制御動作フローチャート。
【図29】 この発明の実施の形態11を示す回路構成
図。
【図30】 従来の電源高調波抑制装置を示す回路構成
図。
【符号の説明】
1 三相交流電源、2 整流器、3 直流リアクトル、
4 平滑コンデンサ、5 PWMインバータ、7〜9
双方向開閉素子、10 ゼロクロス検知手段、11 電
源周波数検知手段、12 第1のスイッチ制御手段、1
8 第2のスイッチ制御手段、25 直流母線電圧検知
手段、26 直流母線電圧目標値記憶手段、27 第1
の変調度決定手段、28 第3のスイッチ制御手段、3
5 第4のスイッチ制御手段、36 電源投入検知手
段、37 計時手段、38 小容量開閉素子制御手段、
39,40 限流抵抗、41,42 小容量開閉素子、
45第5のスイッチ制御手段、47 第6のスイッチ制
御手段、48 第1の故障第5のスイッチ制御手段、4
7 第6のスイッチ制御手段、48 第1の故障検出手
段、49 応急運転手段、51 第2の故障検出手段、
51a 変調度固定信号、52 第2の変調度決定手
段、56〜58 交流リアクトル、59〜61 双方向
開閉装置、62 入力電流検知手段、63 ゼロクロス
検知手段、64 電源周波数検知手段、65 相回転検
知手段、66 欠相検知手段、67入力過電流検知手
段、68 異常表示手段、69 直流電圧検知手段、7
0 目標直流電圧設定手段、71 第7のSW制御タイ
ミング決定手段、73 直流電流検知手段、74 加減
速スピード設定手段、75 運転周波数設定手段、76
過電流レベル設定手段、77 電圧/周波数設定手段、
78 インバータ制御タイミング決定手段、81〜83
片方向開閉装置、84 第8のSW制御タイミング決
定手段、90 第9のSW制御タイミング決定手段、9
4 入力電圧ゼロクロス検知手段、95 電源投入制御
手段、97〜99 片方向開閉装置、101 第10の
SW制御タイミング決定手段。

Claims (23)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 三相交流電源に接続されダイオードブリ
    ッジで構成された整流器により、交流を直流に変換し、
    この直流を直流リアクトルを介して供給する装置におい
    て、上記整流器の交流側の各相に挿入され、上記各相を
    所定パターンにより高速で開閉する双方向開閉素子を備
    えたことを特徴とする電源高調波抑制装置。
  2. 【請求項2】 交流電源のゼロクロス点を検知するゼロ
    クロス検知手段と、上記交流電源の周波数を検知する電
    源周波数検知手段と、上記検知されたゼロクロス点及び
    上記検知された電源周波数から各双方向開閉素子の開閉
    タイミングを決定して、常に上記双方向開閉素子のいず
    れか2個を閉状態とし、整流器の入力電流をそれぞれ疑
    似台形波状に制御する第1のスイッチ制御手段とを設け
    たことを特徴とする請求項1記載の電源高調波抑制装
    置。
  3. 【請求項3】 交流電源のゼロクロス点を検知するゼロ
    クロス検知手段と、上記交流電源の周波数を検知する電
    源周波数検知手段と、上記検知されたゼロクロス点及び
    上記検知された電源周波数から各双方向開閉素子の開閉
    タイミングを決定して、整流器の入力電流をそれぞれ疑
    似正弦波状に制御する第2のスイッチ制御手段とを設け
    たことを特徴とする請求項1記載の電源高調波抑制装
    置。
  4. 【請求項4】 整流器の直流側に平滑コンデンサを接続
    し、交流電源のゼロクロス点を検知するゼロクロス検知
    手段と、上記交流電源の周波数を検知する電源周波数検
    知手段と、上記平滑コンデンサの電圧を検知する直流母
    線電圧検知手段と、上記平滑コンデンサの電圧の目標値
    を記憶する直流母線電圧目標値記憶手段と、上記検知さ
    れた平滑コンデンサの電圧と、上記記憶された電圧の目
    標値から変調度を決定する第1の変調度決定手段と、上
    記検知されたゼロクロス点、上記検知された電源周波数
    及び上記決定された変調度から双方向開閉素子の開閉タ
    イミングを決定して、上記双方向開閉素子の開閉パター
    ンをそれぞれ上記記憶された直流母線電圧の目標値に応
    じて変調し、上記整流器の入力電流をそれぞれ疑似正弦
    波状に制御する第3のスイッチ制御手段を設けたことを
    特徴とする請求項1記載の電源高調波抑制装置。
  5. 【請求項5】 整流器の直流側に平滑コンデンサを接続
    し、双方向開閉素子の内の二つに並列に小容量開閉素子
    と限流抵抗との直列回路を接続し、交流電源投入時等の
    初期充電時に、所定時間上記小容量開閉素子を閉にする
    小容量開閉素子制御手段を設けたことを特徴とする請求
    項1記載の電源高調波抑制装置。
  6. 【請求項6】 整流器の直流側に平滑コンデンサを接続
    し、交流電源のゼロクロス点を検知するゼロクロス検知
    手段と、交流電源投入時等の初期充電時に、上記ゼロク
    ロス検知手段が線間電圧のゼロクロス点を検知したとき
    その2線に挿入された上記双方向開閉素子を閉にする第
    5のスイッチ制御手段とを設けたことを特徴とする請求
    項1記載の電源高調波抑制装置。
  7. 【請求項7】 交流電源のゼロクロス点を検知するゼロ
    クロス検知手段と、上記交流電源の周波数を検知する電
    源周波数検知手段と、上記検知されたゼロクロス点及び
    上記検知された電源周波数から各双方向開閉素子の開閉
    を制御する第6のスイッチ制御手段と、上記ゼロクロス
    検知手段、電源周波数検知手段又は第6のスイッチ制御
    手段の故障を検出する第1の故障検知手段と、上記故障
    が検出されると上記双方向開閉素子をすべて閉にする応
    急運転手段とを設けたことを特徴とする請求項1記載の
    電源高調波抑制装置。
  8. 【請求項8】 整流器の直流側に平滑コンデンサを接続
    し、交流電源のゼロクロス点を検知するゼロクロス検知
    手段と、上記交流電源の周波数を検知する電源周波数検
    知手段と、上記平滑コンデンサの電圧を検知する直流母
    線電圧検知手段と、上記平滑コンデンサの電圧の目標値
    を記憶する直流母線電圧目標値記憶手段と、上記検知さ
    れた平滑コンデンサの電圧と、上記記憶された電圧の目
    標値から変調度を決定する第2の変調度決定手段と、上
    記検知されたゼロクロス点、上記検知された電源周波数
    及び上記決定された変調度から双方向開閉素子の開閉タ
    イミングを決定して、上記整流器の入力電流をそれぞれ
    疑似正弦波状に制御するとともに、変調度固定信号が入
    力されると上記変調度を最大値に設定する第2の変調度
    決定手段と、上記直流母線電圧検知手段の故障が検出さ
    れると上記変調度固定信号を上記第2の変調度決定手段
    へ送出する第2の故障検出手段とを設けたことを特徴と
    する請求項1記載の電源高調波抑制装置。
  9. 【請求項9】 三相交流電源に交流リアクトルを介して
    接続されダイオードブリッジで構成された整流器によ
    り、交流を直流に変換し、この交流を平滑コンデンサで
    平滑し、直流負荷又はインバータを介して交流負荷に供
    給する装置において、上記交流リアクトルと上記整流器
    の間に設けられ上記交流電源の各相間に接続された3組
    の開閉装置と、上記交流電源の各相の電流をそれぞれ目
    標電流と比較して上記開閉装置の開閉を制御するスイッ
    チ制御タイミング決定手段とを備えたことを特徴とする
    電源高調波抑制装置。
  10. 【請求項10】 三相交流電源に交流リアクトルを介し
    て接続されダイオードブリッジで構成された整流器によ
    り、交流を直流に変換し、この交流を平滑コンデンサで
    平滑し、直流負荷又はインバータを介して交流負荷に供
    給する装置において、上記交流リアクトルと上記整流器
    の間に設けられ上記交流電源の各相間に接続された3組
    の双方向開閉装置と、上記交流電源の各相の電流をそれ
    ぞれ目標電流と比較して上記双方向開閉装置の開閉を制
    御する第7のスイッチ制御タイミング決定手段とを備え
    たことを特徴とする電源高調波抑制装置。
  11. 【請求項11】 三相交流電源に交流リアクトルを介し
    て接続されダイオードブリッジで構成された整流器によ
    り、交流を直流に変換し、この交流を平滑コンデンサで
    平滑し、直流負荷又はインバータを介して交流負荷に供
    給する装置において、上記交流リアクトルと上記整流器
    の間に設けられてY字状に接続され、上記Y字の開放端
    が上記交流電源の各相に接続され上記各相から上記Y字
    の中心点の方への逆導通特性を有する片方向開閉装置
    と、上記交流電源の各相の電流をそれぞれ目標電流と比
    較して上記片方向開閉装置の開閉を制御する第8のスイ
    ッチ制御タイミング決定手段とを備えたことを特徴とす
    る電源高調波抑制装置。
  12. 【請求項12】 三相交流電源に接続されダイオードブ
    リッジで構成された整流器により、交流を直流に変換
    し、この直流を直流リアクトルを通じて直流負荷又はイ
    ンバータを介して交流負荷に供給する装置において、上
    記整流器の交流側に設けられて上記交流電源の各相に挿
    入され、それぞれ上記交流電源側から上記整流器側への
    逆導通特性を有する片方向開閉装置と、上記交流電源の
    各相の電流をそれぞれ目標電流と比較して上記片方向開
    閉装置の開閉を制御する第9のスイッチ制御タイミング
    決定手段とを備えたことを特徴とする電源高調波抑制装
    置。
  13. 【請求項13】 交流電源の2相の電流を入力して、こ
    の電流の位相、周波数、相回転及び欠相状態を検知する
    電源判定手段を設けたことを特徴とする請求項9〜請求
    項12のいずれかに記載の電源高調波抑制装置。
  14. 【請求項14】 交流電源の欠相を検出すると、上記欠
    相を生じていない残りの相で単相運転するとともに、イ
    ンバータの出力周波数の上限又は運転電流の上限を抑制
    するレベル設定手段を設けたことを特徴とする請求項9
    〜請求項12のいずれかに記載の電源高調波抑制装置。
  15. 【請求項15】 第7〜第9のスイッチ制御タイミング
    決定手段は、双方向開閉装置又は片方向開閉装置若しく
    はこれらの制御手段の故障が判定されると、上記各開閉
    装置の制御を停止する機能も有するものとしたことを特
    徴とする請求項9〜請求項12のいずれかに記載の電源
    高調波抑制装置。
  16. 【請求項16】 交流電源の2相の電流を検知する入力
    電流検知手段と、上記検知された入力電流及び整流器の
    直流側の電圧を入力して直流電圧の目標値を設定すると
    ともに、上記検知された入力電流に応じて上記直流電圧
    の目標値を変更し、かつ上記検知された入力電流が所定
    値以下の場合上記直流電圧の目標値を上記整流器の直流
    側の電圧以下に設定する目標直流電圧設定手段とを設け
    たことを特徴とする請求項9〜請求項11のいずれかに
    記載の電源高調波抑制装置。
  17. 【請求項17】 交流電源の2相の電流を検知する入力
    電流検知手段と、上記検知された入力電流が所定値以上
    になると開閉装置の制御を停止する異常停止手段と、こ
    の異常停止手段の動作後再度上記検知された入力電流が
    上記所定値以上になるとインバータの制御を停止するイ
    ンバータ停止手段と、このインバータ停止手段が動作す
    ると異常状態を表示する異常表示手段とを設けたことを
    特徴とする請求項9〜請求項12のいずれかに記載の電
    源高調波抑制装置。
  18. 【請求項18】 交流負荷としてモータを用い、インバ
    ータ停止による上記モータの停止後、このモータが回転
    しない程度の電圧・周波数を設定する電圧・周波数設定
    手段を設けたことを特徴とする請求項9〜請求項11の
    いずれかに記載の電源高調波抑制装置。
  19. 【請求項19】 交流電源の2相の電流を検知する入力
    電流検知手段と、上記検知された入力電流及び整流器の
    直流側の電圧を入力して直流電圧の目標値を設定すると
    ともに、インバータ及び開閉装置の動作中に上記整流器
    の直流側の電圧が所定電圧を超えると、上記直流電圧の
    目標値を所定値だけ低下させる目標電圧設定手段を設け
    たことを特徴とする請求項9〜請求項11のいずれかに
    記載の電源高調波抑制装置。
  20. 【請求項20】 整流器の直流側の電圧に応じてインバ
    ータの電圧・周波数を設定するとともに、インバータ及
    び開閉装置の動作中に上記整流器の直流側の電圧が所定
    電圧を超えると、上記インバータの出力電圧を所定値だ
    け上昇させる電圧・周波数設定手段を設けたことを特徴
    とする請求項9〜請求項11のいずれかに記載の電源高
    調波抑制装置。
  21. 【請求項21】 整流器の直流側の電圧に応じてインバ
    ータの電圧・周波数を設定するとともに、インバータ及
    び開閉装置の動作中に上記整流器の直流側の電圧が所定
    電圧を超えると、上記インバータの出力周波数の変化速
    度を所定値だけ減速する電圧・周波数設定手段を設けた
    ことを特徴とする請求項9〜請求項11のいずれかに記
    載の電源高調波抑制装置。
  22. 【請求項22】 交流電源のゼロクロス点を検知するゼ
    ロクロス検知手段と、上記交流電源投入時等の初期充電
    時に、上記ゼロクロス検知手段が線間電圧のゼロクロス
    点を検知したとき、その2線上に挿入された片方向開閉
    装置の一方を閉成する電源投入制御手段とを設けたこと
    を特徴とする請求項12記載の電源高調波抑制装置。
  23. 【請求項23】 三相交流電源に接続されダイオードブ
    リッジで構成された整流器により、交流を直流に変換
    し、この直流を直流リアクトルを通じて直流負荷又はイ
    ンバータを介して交流負荷に供給する装置において、上
    記整流器のダイオードブリッジの各相に挿入された片方
    向開閉装置と、上記交流電源のゼロクロス点を検知する
    ゼロクロス検知手段と、上記交流電源投入時等の初期充
    電時に、上記ゼロクロス検知手段が線間電圧のゼロクロ
    ス点を検知したとき、その2線に対応する上記片方向開
    閉装置の一方を閉成する第10のスイッチ制御タイミン
    グ検知手段とを備えたことを特徴とする電源高調波抑制
    装置。
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