JPH09275277A - 多層プリント配線板の製造方法 - Google Patents

多層プリント配線板の製造方法

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JPH09275277A
JPH09275277A JP10855096A JP10855096A JPH09275277A JP H09275277 A JPH09275277 A JP H09275277A JP 10855096 A JP10855096 A JP 10855096A JP 10855096 A JP10855096 A JP 10855096A JP H09275277 A JPH09275277 A JP H09275277A
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JP
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layer
forming
hole
interlayer insulating
insulating layer
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JP10855096A
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Shinji Adachi
真治 安達
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Ibiden Co Ltd
Original Assignee
Ibiden Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 バイアホール形成用の開口穴の内壁及び層間
絶縁層の表面粗化を容易かつ低コストで行うことがで
き,層間絶縁層の耐久性に優れた,多層プリント配線板
の製造方法を提供する。 【解決手段】 第1導体回路層51におけるバイアホー
ル形成位置に,バイアホールの内壁面を粗化するための
凹凸面を有すると共に少なくともその表面には離型剤を
含有しているホール成形用柱1を配置する。ホール成形
用柱の頂部17を露出させた状態で,第1導体回路層の
表面に層間絶縁層6を形成する。層間絶縁層の上面にア
ンカー形成用粉末4を載置し,押圧,加熱してアンカー
形成用粉末を層間絶縁層の表面に埋設する。アンカー形
成用粉末及びホール成形用柱を除去することにより,層
間絶縁層の表面を粗化すると共に第1導体回路層に達す
る,内壁面が粗化された開口穴を形成し,これらの表面
に金属層を被覆する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【技術分野】本発明は,導体回路層と層間絶縁層とを交
互に積層することにより多層プリント配線板を製造す
る,多層プリント配線板の製造方法に関する。
【0002】
【従来技術】従来,図15に示すごとく,導体回路層9
0と層間絶縁層93とを交互にビルトアップしてなる多
層プリント配線板9がある。上記多層プリント配線板を
製造する方法としては,従来,例えば,特開平5─10
2669号公報に示す方法がある。
【0003】即ち,まず,図13に示すごとく,絶縁基
板91の表面に導体回路層90を形成し,その表面にバ
イアホール形成用のホール成形用柱92を形成する。次
いで,絶縁基板91の表面を層間絶縁層93により被覆
する。次いで,ホール成形用柱92の頂部を被覆する層
間絶縁層93をバフ研磨することにより,除去する。次
いで,ホール成形用柱92を導体回路層90から除去し
て,図14に示すごとく,導体回路層90に達する開口
穴95を形成する。
【0004】次いで,酸化剤等によって層間絶縁層93
の表面粗化処理を行う。これにより,層間絶縁層93に
含まれるフィラーだけが溶解して,層間絶縁層93の表
面が粗化される。次いで,図15に示すごとく,絶縁基
板91を貫通する貫通穴98を穿設する。その後,層間
絶縁層93の表面には導体回路層96を,また開口穴9
5,貫通穴98の内壁面には金属層97を形成する。こ
れにより,多層プリント配線板9を得る。
【0005】この製造方法においては,ホール成形用柱
92は,感光性樹脂層の露光,現像により形成されるた
め,穴あけ精度が良い。また,層間絶縁層の表面粗化処
理により,層間絶縁層93の表面及び開口穴95の内壁
面に微細な窪み930が形成される。この窪み930に
よって,導体回路層96及び金属層97のアンカー効果
が高められ,両者の密着強度が向上する。
【0006】
【解決しようとする課題】しかしながら,上記従来の多
層プリント配線板の製造方法においては,バイアホール
形成用のホール成形用柱を除去するに当たって,その頂
部を被覆する外側導体93を研磨除去しなければならな
い。そして,その研磨厚みは数十μm程度と薄いもの
の,平行に研磨しないと,絶縁基板91上の導体回路層
90が露出したり,断線するおそれがある。そのため,
精度の高い平行研磨装置を必要とし,コスト高となる。
また,層間絶縁層93の上面を数十μm程度に平行に研
磨することは困難である。
【0007】また,層間絶縁層93の表面粗化処理によ
って,その表面部分に含まれるフィラーは除去される
が,層間絶縁層93の内部に含まれるフィラーは除去さ
れない。そのため,多量のフィラーが層間絶縁層93の
中に残存したまま,多層プリント配線板が使用に供され
る。すると,使用中の加熱冷却等,過酷な環境に晒され
た場合には,層間絶縁層93とフィラーとの熱膨張係数
の相違により,層間絶縁層93が劣化する場合がある。
【0008】本発明はかかる従来の問題点に鑑み,バイ
アホール形成用の開口穴の内壁及び層間絶縁層の表面粗
化を容易かつ低コストで行うことができ,層間絶縁層の
耐久製に優れた,多層プリント配線板の製造方法を提供
しようとするものである。
【0009】
【課題の解決手段】請求項1に記載の発明は,絶縁基板
上に導体回路層と層間絶縁層とを交互にビルトアップし
て,各導体回路層間の導通を図るバイアホールを有する
多層プリント配線板を製造するに当たり,上記絶縁基板
に第1導体回路層を形成し,次いで,該第1導体回路層
におけるバイアホール形成位置に,バイアホール形成用
の開口穴の内壁面を粗化するための凹凸面を有すると共
に少なくともその表面には離型剤を含有しているホール
成形用柱を配置し,次いで,上記ホール成形用柱の頂部
を露出させた状態で,上記ホール成形用柱の側壁を取り
巻くようにして,上記第1導体回路層の表面に上記層間
絶縁層を形成し,次いで,上記層間絶縁層の上面にアン
カー形成用粉末を載置し,押圧,加熱して上記アンカー
形成用粉末を上記層間絶縁層の表面に埋設し,次いで,
溶剤を用いて上記アンカー形成用粉末を溶解除去するこ
とにより層間絶縁層の表面を粗化すると共に上記ホール
成形用柱を取り除いて層間絶縁層に上記第1導体回路層
に達すると共に内壁面が粗化された開口穴を形成し,そ
の後,上記層間絶縁層の表面及び上記開口穴の内壁面に
金属層を形成して,第2導体回路層及びバイアホールを
形成することを特徴とする多層プリント配線板の製造方
法である。
【0010】本発明において最も注目すべきことは,第
1導体回路層の表面に,ホール成形用柱の側壁を取り巻
くようにして層間絶縁層を形成すること,及びホール成
形用柱は,バイアホールの内壁面を粗化するための凹凸
面を有すると共に離型剤を含有すること,及び層間絶縁
層の表面にアンカー形成用粉末を埋設することである。
【0011】本発明の作用効果について説明する。本発
明の多層プリント配線板の製造方法においては,第1導
体回路層の表面に,ホール成形用柱の側壁を取り巻くよ
うにして層間絶縁層を形成している。そのため,ホール
成形用柱の頂部は層間絶縁層により被覆されず,露出し
ている。それ故,層間絶縁層を研磨することなく,ホー
ル成形用柱を取り去ることができ,多層プリント配線板
の製造が容易となる。
【0012】また,バイアホールは,開口穴の内壁面に
金属層を被覆することによって形成される。この開口穴
は,ホール成形用柱を層間絶縁層から取り去った跡であ
る。そして,ホール成形用柱の表面には,開口穴の内壁
面を粗化するための凹凸面が形成されている。そのた
め,開口穴の内壁面を容易に粗化でき,また開口穴の粗
化内壁面には,従来のようにフィラーが層間絶縁層に残
らない。また,ホール成形用柱の表面は離型剤を含有し
ているため,開口穴の内壁面にホール成形用柱の破片が
異物となって残ることはない。
【0013】また,層間絶縁層の表面には,アンカー形
成用粉末を一旦埋設し,その後除去する。これにより,
アンカー形成用粉末の抜け跡が凹部となって,層間絶縁
層の表面全体が粗化表面となる。以上のように,開口穴
の内壁面及び層間絶縁層の表面には,フィラー等の異物
が残らない。また,層間絶縁層の内部にも異物が存在し
ない。従って,層間絶縁層が,異物との熱膨張差によっ
て劣化することはなく,耐久性に優れている。
【0014】また,層間絶縁層の表面にはアンカー形成
用粉末を押圧,加熱しながら層間絶縁層の表面に埋設し
ている。そのため,層間絶縁層の表面に均一な厚みにア
ンカー形成用粉末が埋設される。そのため,アンカー形
成用粉末の除去により,均一な粗化表面が形成される。
層間絶縁層の粗化表面と金属層との間に,アンカー効果
によって,均一な密着力が得られ,金属層が剥離するお
それはない。また,従来のごとく,上記平行研磨装置は
必要としないため,低コストで多層プリント配線板を製
造することができる。
【0015】また,上記ホール成形用柱は,感光性樹脂
で作製されていることが好ましい。これにより,感光性
樹脂を露光,現像することにより,ホール成形用柱の形
成位置精度が良い。そのため,0.1mm程度の径の小
さいバイアホールであっても正確に形成することができ
る。
【0016】また,上記ホール成形用柱は,粉末フィラ
ーを含有しており,かつ該粉末フィラーはホール成形用
柱の側壁に突出して上記凹凸面を形成していることが好
ましい。これにより,ホール成形用柱の表面への凹凸面
の形成が容易となる。
【0017】上記粉末フィラーは,例えば,炭酸カルシ
ウムからなることが好ましい。これにより,極めて安価
なフィラーでありながら,ホール成形用柱の全体が溶剤
に溶解するため,ホール成形用柱の抜け跡である開口穴
の内壁面に,耐湿性に問題のあるフィラーが異物として
残らない。
【0018】また,ホール成形用柱には,少なくともそ
の表面に離型剤を含有している。離型剤は,ホール成形
用柱中に混合されていることが好ましい。これにより,
ホール成形用柱の成形と同時にその表面に離型剤を含有
させることができ,ホール成形用柱の作製が容易であ
る。また,離型剤は,上記ホール成形用柱の表面に塗布
されていてもよい。これにより,離型剤の使用量の減少
化を図ることができる。
【0019】そして,離型剤は,フッ素系離型剤である
ことが好ましい。これにより,ホール成形用柱が開口穴
の壁面から剥がれやすくなり,ホール成形用柱の除去が
容易となる。上記フッ素系離型剤としては,例えば,ア
ニオン系,カチオン系,ノニオン系,又は両性のフッ素
界面活性剤,低分子量四フッ化エチレン樹脂を用いるこ
とが好ましい。これらの離型剤は,ホール成形用柱の抜
け跡である開口穴の内壁面にべとつかない。また,ホー
ル成形用柱の表面の滑りが良くなる。
【0020】上記アニオン系フッ素系界面活性剤として
は,フルオロアルコキシポリフルオロアルキル硫酸エス
テル,フルオロカーボンスルホン酸塩,フルオロカーボ
ンカルボン酸塩等がある。上記カチオン系フッ素系界面
活性剤としては,N−フルオロアルキルスルホンアミド
アルキルアミン第4級アンモニウム塩,N−フルオロア
ルキルスルホンアミドアルキルアミン塩等がある。
【0021】上記ノニオン系界面活性剤としては,フル
オロカーボンスルホアミド,フルオロカーボンアミノス
ルホアミド等がある。上記両性フッ素系界面活性剤とし
ては,ベタイン型フルオロカーボンスルホアミド結合を
有するアルキルアミン,ベタイン型フルオロカーボン酸
アミド結合を有するアルキルアミン等がある。
【0022】また,上記溶剤は酸化剤であり,上記アン
カー形成用粉末は該酸化剤によって溶解可能な粉末であ
ることが好ましい。これにより,アンカー形成用粉末の
溶解除去が容易となり,層間絶縁層の粗化表面にアンカ
ー形成用粉末が残るおそれはない。
【0023】かかるアンカー形成用粉末としては,例え
ば,エポキシ系樹脂微粉末,銅微粉末シリカ超微粉末等
を用いることができる。上記酸化剤としては,例えば,
塩酸,クロム酸等がある。特に,炭酸カルシウムをアン
カー形成用粉末として用い,これを塩酸等の酸化剤に溶
解除去させることは,低価格なものとして優れる。
【0024】上記アンカー形成用粉末の埋設深さの調整
は,アンカー形成用粉末の押圧力,加熱温度等により行
なう。加熱温度は層間絶縁層が軟化する温度であること
が好ましい。これにより,層間絶縁層の表面にアンカー
形成用粉末を埋設することができる。
【0025】また,請求項2に記載のように,上記ホー
ル成形用柱を配置する際に,少なくとも表面に離型剤を
含有し,電子部品搭載用凹部を形成するためのキャビテ
ィ形成部材を,上記電子部品搭載用凹部の形成位置に配
置し,該キャビティ形成部材は上記金属層形成後に取り
去ることが好ましい。これにより,多層プリント配線板
に電子部品搭載用凹部を容易に形成することができる。
また,キャビティ形成部材の表面は離型剤を含有してい
るため,キャビティ形成部材の電子部品搭載用凹部から
の除去が容易である。また,電子部品搭載用凹部の仕上
がりもよい。
【0026】
【発明の実施の形態】本発明の実施形態例にかかる多層
プリント配線板の製造方法について,図1〜図12を用
いて説明する。本例により製造される多層プリント配線
板8は,図1に示すごとく,絶縁基板3上に第1導体回
路層51と層間絶縁層6と第2導体回路層52とを交互
にビルトアップしたものである。層間絶縁層6には,第
1導体回路層51に達するバイアホール53が設けられ
ている。また,層間絶縁層6には,電子部品を搭載する
ための電子部品搭載用凹部65が形成されている。層間
絶縁層6の表面には,第2導体回路層52が形成されて
いる。
【0027】次に,上記多層プリント配線板の製造方法
について,図2〜図12を用いて説明する。まず,図5
に示すごとく,絶縁基板3の表面に第1導体回路層51
を形成する。絶縁基板3としては,例えば,ガラスエポ
キシ等の樹脂基板を用いる。第1導体回路層51は,銅
箔等を用いて,サブトラクティブ法等により形成する。
次いで,図6に示すごとく,第1導体回路層51におけ
るバイアホール形成位置に,ホール成形用柱1を配置す
る。
【0028】ホール成形用柱1は,図2に示すごとく,
直径0.2mmの円柱であり,バイアホールの内壁面を
粗化するための凹凸面10を有している。この凹凸面1
0は,ホール成形用柱1の側壁に突出した粉末フィラー
12により形成されている。そして,ホール成形用柱1
は,図3,図6に示すごとく,アクリル系樹脂等の感光
性樹脂11と,炭酸カルシウム等の粉末フィラー12と
の混合物を,絶縁基板3の上に供給し,これを露光,現
像することによって形成される。感光性樹脂11の供給
は,例えば,ドライフィルムを絶縁基板3の表面に貼着
することにより行う。また,溶融状態の感光性樹脂を絶
縁基板3に塗布してもよい。次に,図4に示すごとく,
ホール成形用柱1の表面に,離型剤13である低分子量
四フッ化エチレン樹脂を塗布する。
【0029】また,図6に示すごとく,絶縁基板3上に
おける電子部品搭載用凹部の形成位置に,電子部品搭載
用凹部を形成するためのキャビティ形成部材2を配置す
る。キャビティ形成部材2は,図6に示すごとく,絶縁
基板3の表面に接触する底部26と,その周囲に配置し
た第1導体回路層51と接触する段部27と,層間絶縁
層6と接触して電子部品搭載用凹部の壁面を形成する側
面25とを有する。キャビティ形成部材2としては,例
えば,厚み75μm程度の耐熱再剥離フィルムNT75
(商品名,パナック株式会社製)を用いて作製する。
【0030】次いで,図7に示すごとく,ホール成形用
柱1の側壁を取り巻くようにして,第1導体回路層51
の表面に層間絶縁層6を形成する。ホール成形用柱1の
頂部17は,層間絶縁層6の表面より突出させる。上記
層間絶縁層6を形成するに当たっては,フェノールノボ
ラック型エポキシ樹脂100重量部,イミダゾール5重
量部からなる原材料を混練し,ブチルセロソルブアセテ
ートを10重量%添加する。そして,この混合物をホモ
ディスバーにより攪拌した後,3本ローラで混練する。
この樹脂混練物を絶縁基板3の表面全体に厚み50μm
となるように塗布する。
【0031】次いで,図8に示すごとく,層間絶縁層6
の上面にアンカー形成用粉末4を載置し,その上方から
押圧板45により押圧し,加熱する。これにより,アン
カー形成用粉末4を層間絶縁層6の表面に埋設するとと
もに,層間絶縁層6を硬化させる。
【0032】アンカー形成用粉末4は,溶剤によって溶
解可能な粉末である。かかる粉末としては,炭素カルシ
ウム微粉末を用いる。次いで,図9に示すごとく,押圧
板45を取り去った後,層間絶縁層6に埋設しなかった
アンカー形成用粉末4を除去する。
【0033】次いで,溶剤である塩酸水溶液に,上記絶
縁基板3を浸漬する。これにより,アンカー形成用粉末
4を溶解除去して,図10に示すごとく,層間絶縁層6
に粗化表面62を形成する。次いで,図11に示すごと
く,ホール成形用柱1を取り除いて,層間絶縁層6に第
1導体回路層51に達する開口穴60を形成する。この
開口穴60には,粗化内壁面61が形成される。ホール
成形用柱1の除去に当たっては,超音波振動をかけなが
ら,上記絶縁基板3を,感光性樹脂溶解液(塩化メチル
溶液)に3分間浸漬する。これにより,ホール成形用柱
が除去されて,内径が0.2mmの開口穴60が形成さ
れる。なお,かかる粗化処理が施された絶縁基板には,
ドリル等により,必要に応じて貫通スルーホール形成用
の貫通穴を穿設する。
【0034】次いで,スクリーン印刷法により,感光性
樹脂を塗布し,層間絶縁層6の表面における第2導体回
路層を形成しない部分を露光し,硬化させることによ
り,無電解めっき用のレジスト膜7を形成する。次い
で,上記絶縁基板3をパラジウム─スズコロイド触媒溶
液で処理して,層間絶縁層6におけるレジスト非形成部
分に触媒核を形成する。
【0035】次いで,図12に示すごとく,層間絶縁層
6の表面及び開口穴60の内壁面に,無電解銅めっき法
により,金属層5を形成する。これにより,層間絶縁層
6の表面には第2導体回路層52を,開口穴60にはバ
イアホール53を形成する。なお,金属層5は,めっき
法の他に,スパッタリング,蒸着,ペースト塗布によっ
ても形成できる。その後,キャビティ形成部材2及び不
要ならば感光性レジスト膜7を除去する。以上により,
図1に示す多層プリント配線板8を得る。
【0036】次に,本例の作用効果について説明する。
本例においては,図7に示すごとく,第1導体回路層5
1の表面に,ホール成形用柱1の側壁を取り巻くように
して層間絶縁層6を形成している。そのため,ホール成
形用柱1の頂部17は層間絶縁層6により被覆されず,
露出する。それ故,層間絶縁層6を研磨することなく,
ホール成形用柱1を取り去ることができる。
【0037】また,図12に示すごとく,バイアホール
53は,開口穴60の内壁面に金属層5を被覆すること
によって形成される。この開口穴60は,ホール成形用
柱1を層間絶縁層6から取り去った跡である。そして,
図12,図2に示すごとく,ホール成形用柱1の表面に
は,開口穴60の内壁面を粗化するための凹凸面10が
形成されている。そのため,開口穴60の粗化内壁面6
1には,従来のようにフィラーが層間絶縁層に残らな
い。また,図4に示すごとく,ホール成形用柱1の表面
は離型剤13を含有しているため,開口穴の内壁面にホ
ール成形用柱の破片が異物となって残ることはない。
【0038】また,図9,図10に示すごとく,層間絶
縁層6の表面には,アンカー形成用粉末4を一旦埋設
し,その後除去する。これにより,アンカー形成用粉末
4の抜け跡が凹部となって,層間絶縁層の表面全体が粗
化表面62となる。以上のように,開口穴60の内壁面
及び層間絶縁層6の表面には,フィラー等の異物が残ら
ない。また,層間絶縁層の内部にも異物が存在しない。
従って,層間絶縁層が,異物との熱膨張差によって劣化
することはない。
【0039】また,図8に示すごとく,アンカー形成用
粉末4を押圧,加熱しながら層間絶縁層6の表面に埋設
している。そのため,層間絶縁層6の表面にアンカー形
成用粉末4が均一な厚みで埋設される。そのため,図1
0に示すごとく,アンカー形成用粉末の除去により,均
一な粗化表面62が形成される。従って,層間絶縁層6
の粗化表面62と金属層5との間に,アンカー効果によ
って,均一な密着力が得られ,金属層5が剥離するおそ
れはない。
【0040】
【発明の効果】本発明によれば,バイアホール形成用の
開口穴の内壁及び層間絶縁層の表面粗化を容易かつ低コ
ストで行うことができ,層間絶縁層の耐久性に優れた,
多層プリント配線板の製造方法を提供することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態例における,多層プリント配線板の断
面図。
【図2】実施形態例における,ホール成形用柱の斜視
図。
【図3】実施形態例における,離型剤を含有させたホー
ル成形用柱の凹凸面を示す説明図。
【図4】実施形態例における,離型剤を塗布したホール
成形用柱の凹凸面を示す説明図。
【図5】実施形態例における,第1導体回路層を形成し
た絶縁基板の説明図。
【図6】実施形態例における,ホール成形用柱及びキャ
ビティ形成部材を配置した絶縁基板の説明図。
【図7】実施形態例における,表面に層間絶縁層を形成
した絶縁基板の説明図。
【図8】実施形態例における,アンカー形成用粉末を層
間絶縁層の表面に埋設する方法を示す説明図。
【図9】実施形態例における,アンカー形成用粉末を埋
設した層間絶縁層を示す説明図。
【図10】実施形態例における,粗化表面を形成した層
間絶縁層を示す説明図。
【図11】実施形態例における,バイアホール形成用の
開口穴を設けた絶縁基板の説明図。
【図12】実施形態例における,金属層を被覆した層間
絶縁層の説明図。
【図13】従来例における,多層プリント配線板の製造
方法の問題点を示す説明図。
【図14】従来例における,粗化処理を施した絶縁基板
の説明図。
【図15】従来例における,多層プリント配線板の断面
図。
【符号の説明】
1,,,ホール成形用柱, 10...凹凸面, 11...感光性樹脂, 12...粉末フィラー, 13...離型剤, 2...キャビティ形成部材, 3...絶縁基板, 51...第1導体回路層, 52...第2導体回路層, 53...バイアホール, 6...層間絶縁層, 60...開口穴, 61...粗化内壁面, 62...粗化表面, 7...レジスト膜, 8...多層プリント配線板,

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 絶縁基板上に導体回路層と層間絶縁層と
    を交互にビルトアップして,各導体回路層間の導通を図
    るバイアホールを有する多層プリント配線板を製造する
    に当たり,上記絶縁基板に第1導体回路層を形成し,次
    いで,該第1導体回路層におけるバイアホール形成位置
    に,バイアホール形成用の開口穴の内壁面を粗化するた
    めの凹凸面を有すると共に少なくともその表面には離型
    剤を含有しているホール成形用柱を配置し,次いで,上
    記ホール成形用柱の頂部を露出させた状態で,上記ホー
    ル成形用柱の側壁を取り巻くようにして,上記第1導体
    回路層の表面に上記層間絶縁層を形成し,次いで,上記
    層間絶縁層の上面にアンカー形成用粉末を載置し,押
    圧,加熱して上記アンカー形成用粉末を上記層間絶縁層
    の表面に埋設し,次いで,溶剤を用いて上記アンカー形
    成用粉末を溶解除去することにより層間絶縁層の表面を
    粗化すると共に上記ホール成形用柱を取り除いて層間絶
    縁層に上記第1導体回路層に達すると共に内壁面が粗化
    された開口穴を形成し,その後,上記層間絶縁層の表面
    及び上記開口穴の内壁面に金属層を形成して,第2導体
    回路層及びバイアホールを形成することを特徴とする多
    層プリント配線板の製造方法。
  2. 【請求項2】 請求項1において,上記ホール成形用柱
    を配置する際に,少なくとも表面に離型剤を含有し,電
    子部品搭載用凹部を形成するためのキャビティ形成部材
    を,上記電子部品搭載用凹部の形成位置に配置し,該キ
    ャビティ形成部材は上記金属層形成後に取り去ることを
    特徴とする多層プリント配線板の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2011253993A (ja) * 2010-06-03 2011-12-15 Murata Mfg Co Ltd 電子デバイスの製造方法および電子デバイス

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