JPH09275134A - 誘電体分離型半導体装置の製造方法 - Google Patents
誘電体分離型半導体装置の製造方法Info
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- JPH09275134A JPH09275134A JP7974496A JP7974496A JPH09275134A JP H09275134 A JPH09275134 A JP H09275134A JP 7974496 A JP7974496 A JP 7974496A JP 7974496 A JP7974496 A JP 7974496A JP H09275134 A JPH09275134 A JP H09275134A
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- isolation
- forming
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Abstract
(57)【要約】
【課題】二枚の半導体基板を絶縁膜を介して貼り合わせ
たSOI基板に分離溝を形成し、その分離溝内に誘電体
を充填して半導体素子間を分離した形の誘電体分離型半
導体装置の製造方法において、分離領域上部の段差を平
坦化し、配線の断線を防止する。 【解決手段】窒化膜105とCVD酸化膜106のパタ
ーンをマスクにして、第二の半導体基板103の表面か
ら埋め込み酸化膜102に達する分離溝107を形成
し、その分離溝107内壁に側壁酸化膜108を形成し
た後、多結晶シリコン109を分離溝107内に埋め込
むとともに窒化膜105上にも堆積する。熱酸化で窒化
膜105上の多結晶シリコン109を全部酸化膜110
に変えるとともに、分離溝107内の多結晶シリコン1
09上部を酸化して、キャップ酸化膜110aを形成す
る。キャップ酸化膜110aの下面が第二の半導体基板
103の上面より下になるようにする。
たSOI基板に分離溝を形成し、その分離溝内に誘電体
を充填して半導体素子間を分離した形の誘電体分離型半
導体装置の製造方法において、分離領域上部の段差を平
坦化し、配線の断線を防止する。 【解決手段】窒化膜105とCVD酸化膜106のパタ
ーンをマスクにして、第二の半導体基板103の表面か
ら埋め込み酸化膜102に達する分離溝107を形成
し、その分離溝107内壁に側壁酸化膜108を形成し
た後、多結晶シリコン109を分離溝107内に埋め込
むとともに窒化膜105上にも堆積する。熱酸化で窒化
膜105上の多結晶シリコン109を全部酸化膜110
に変えるとともに、分離溝107内の多結晶シリコン1
09上部を酸化して、キャップ酸化膜110aを形成す
る。キャップ酸化膜110aの下面が第二の半導体基板
103の上面より下になるようにする。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は誘電体を用いて素子
間を分離しつつ低電圧駆動の制御回路と高耐圧デバイス
を一チップ内に形成したパワーICや、複数の高耐圧デ
バイスを一チップ内に形成した半導体装置等の誘電体分
離型半導体装置の製造方法に関する。
間を分離しつつ低電圧駆動の制御回路と高耐圧デバイス
を一チップ内に形成したパワーICや、複数の高耐圧デ
バイスを一チップ内に形成した半導体装置等の誘電体分
離型半導体装置の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来技術による誘電体分離型半導体装置
の製造方法を説明するため、半導体装置の例としてnチ
ャネルMOSFETの主な製造工程における断面図を図
3ないし図5に示す。本発明は特に素子間を分離する分
離領域に特徴があるので、図3、図4は分離領域の部分
断面図を示した。以下、図に沿って製造工程を説明す
る。
の製造方法を説明するため、半導体装置の例としてnチ
ャネルMOSFETの主な製造工程における断面図を図
3ないし図5に示す。本発明は特に素子間を分離する分
離領域に特徴があるので、図3、図4は分離領域の部分
断面図を示した。以下、図に沿って製造工程を説明す
る。
【0003】第一のシリコン基板1上に埋め込み酸化膜
2を介し第二のシリコン基板3が貼り合わされたSOI
(silicon on insulator)基板の第二のシリコン基板3表
面上に、エッチングマスク材として第一酸化膜11を形
成し、フォトレジストを用いたフォトリソグラフィおよ
びエッチングにより第一酸化膜11に開口し、これをマ
スクとしてリアクティブイオンエッチング(RIE)法
により第二のシリコン基板3表面から埋め込み酸化膜2
に達する分離溝7を形成する[図3(a)]。このとき
第二の半導体基板3はn型で、その厚さは10μm、分
離溝7の溝幅は2μmである。
2を介し第二のシリコン基板3が貼り合わされたSOI
(silicon on insulator)基板の第二のシリコン基板3表
面上に、エッチングマスク材として第一酸化膜11を形
成し、フォトレジストを用いたフォトリソグラフィおよ
びエッチングにより第一酸化膜11に開口し、これをマ
スクとしてリアクティブイオンエッチング(RIE)法
により第二のシリコン基板3表面から埋め込み酸化膜2
に達する分離溝7を形成する[図3(a)]。このとき
第二の半導体基板3はn型で、その厚さは10μm、分
離溝7の溝幅は2μmである。
【0004】次に第一酸化膜11をフッ化水素酸溶液で
除去する。このとき分離溝7底部の埋め込み酸化膜2も
若干エッチングされる。この後、熱酸化により、分離溝
7の内面に側壁酸化膜8を形成する。このとき、第二の
シリコン基板3の表面にも第二酸化膜12が形成される
[同図(b)]。側壁酸化膜8の厚さは1μmである。
除去する。このとき分離溝7底部の埋め込み酸化膜2も
若干エッチングされる。この後、熱酸化により、分離溝
7の内面に側壁酸化膜8を形成する。このとき、第二の
シリコン基板3の表面にも第二酸化膜12が形成される
[同図(b)]。側壁酸化膜8の厚さは1μmである。
【0005】その後、分離溝7内に充填層として減圧C
VD法により多結晶シリコン9を充填する[同図
(c)]。この際、表面の酸化膜上にも多結晶シリコン
9が被着する。多結晶シリコン9の厚さは1〜3.5μ
mである。さらに、プラズマエッチング法により、第二
酸化膜12の上に被着した多結晶シリコン9をエッチバ
ックし、上面の第二酸化膜12をフッ化水素酸溶液で除
去して第二のシリコン基板3の表面を露出させる[同図
(d)]。
VD法により多結晶シリコン9を充填する[同図
(c)]。この際、表面の酸化膜上にも多結晶シリコン
9が被着する。多結晶シリコン9の厚さは1〜3.5μ
mである。さらに、プラズマエッチング法により、第二
酸化膜12の上に被着した多結晶シリコン9をエッチバ
ックし、上面の第二酸化膜12をフッ化水素酸溶液で除
去して第二のシリコン基板3の表面を露出させる[同図
(d)]。
【0006】次に、再び熱酸化して、第二シリコン基板
3の表面に第三の酸化膜13を形成する。この時、分離
溝7内上部の多結晶シリコン9も酸化され、キャップ酸
化膜10を持つ分離領域20が完成する[図4
(a)]。次に、フォトレジストを用いたフォトリソグ
ラフィにより分離溝7近傍の第三酸化膜13を残し、他
の領域の第三酸化膜13をフッ化水素酸溶液で除去し
て、素子形成領域の第二のシリコン基板3の表面を露出
させる[同図(b)]。
3の表面に第三の酸化膜13を形成する。この時、分離
溝7内上部の多結晶シリコン9も酸化され、キャップ酸
化膜10を持つ分離領域20が完成する[図4
(a)]。次に、フォトレジストを用いたフォトリソグ
ラフィにより分離溝7近傍の第三酸化膜13を残し、他
の領域の第三酸化膜13をフッ化水素酸溶液で除去し
て、素子形成領域の第二のシリコン基板3の表面を露出
させる[同図(b)]。
【0007】フォトレジストパターンをマスクとした不
純物イオンの選択的な注入および熱処理により、深いp
ベース領域14を形成する[同図(c)]。その後、素
子形成領域に窒化膜15を堆積し、選択酸化により素子
のフィールド領域上にフィールド酸化膜16を形成す
る。[同図(d)]。素子形成領域の窒化膜15を除去
し、熱酸化によりゲート酸化膜17を形成した後、その
上に減圧CVD法により、多結晶シリコン19を堆積す
る[図5(a)]。
純物イオンの選択的な注入および熱処理により、深いp
ベース領域14を形成する[同図(c)]。その後、素
子形成領域に窒化膜15を堆積し、選択酸化により素子
のフィールド領域上にフィールド酸化膜16を形成す
る。[同図(d)]。素子形成領域の窒化膜15を除去
し、熱酸化によりゲート酸化膜17を形成した後、その
上に減圧CVD法により、多結晶シリコン19を堆積す
る[図5(a)]。
【0008】続いて、フォトリソグラフィ工程およびエ
ッチング工程によって多結晶シリコン19をパターン形
成してゲート電極21とする[同図(b)]。このと
き、ゲート電極21と一緒に多結晶シリコン配線が形成
される。そしてゲート電極21を一方の端とし、もう一
方はフォトレジストのパターンをマスクとした不純物イ
オンの選択的な注入および熱処理により、nソース領域
22およびnドレイン領域23を形成する[同図
(c)]。高濃度のコンタクト領域24を形成すること
もある。
ッチング工程によって多結晶シリコン19をパターン形
成してゲート電極21とする[同図(b)]。このと
き、ゲート電極21と一緒に多結晶シリコン配線が形成
される。そしてゲート電極21を一方の端とし、もう一
方はフォトレジストのパターンをマスクとした不純物イ
オンの選択的な注入および熱処理により、nソース領域
22およびnドレイン領域23を形成する[同図
(c)]。高濃度のコンタクト領域24を形成すること
もある。
【0009】プラズマCVD法によるホウ素燐ガラスの
層間絶縁膜25を堆積し、電極用窓開けを行った後、ス
パッタリングによりアルミニウム合金を蒸着し、フォト
リソグラフィ工程およびエッチング工程によってソース
電極26、ドレイン電極27を形成する[同図
(d)]。
層間絶縁膜25を堆積し、電極用窓開けを行った後、ス
パッタリングによりアルミニウム合金を蒸着し、フォト
リソグラフィ工程およびエッチング工程によってソース
電極26、ドレイン電極27を形成する[同図
(d)]。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】上に説明したように従
来の誘電体分離型半導体装置の製造方法においては、特
に分離領域形成までの工程が、 分離溝形成→酸化膜マスク除去→酸化(分離溝内部およ
び基板表面)→多結晶シリコンによる埋め込み→エッチ
バック→酸化(分離溝上部および基板表面)→フォトリ
ソグラフィ処理(分離溝上部)→ウェットエッチング
(分離溝上部) と多様なプロセスが必要で非常に長い。
来の誘電体分離型半導体装置の製造方法においては、特
に分離領域形成までの工程が、 分離溝形成→酸化膜マスク除去→酸化(分離溝内部およ
び基板表面)→多結晶シリコンによる埋め込み→エッチ
バック→酸化(分離溝上部および基板表面)→フォトリ
ソグラフィ処理(分離溝上部)→ウェットエッチング
(分離溝上部) と多様なプロセスが必要で非常に長い。
【0011】また、この方法では、エッチバック時に、
面内で一様な平坦性を得ることが難しいこと、分離領域
に大きな段差が発生することが問題である。特に分離領
域の急峻な段差は、その上に配線した場合に配線の断線
を招き易く、素子の信頼性を損なう原因になる。以上の
問題に鑑みて本発明の目的は、面内の平坦性を高め、分
離領域表面の急峻な段差を緩和して、素子特性の安定お
よび信頼性を向上させる誘電体分離型半導体装置の製造
方法を提供することにある。
面内で一様な平坦性を得ることが難しいこと、分離領域
に大きな段差が発生することが問題である。特に分離領
域の急峻な段差は、その上に配線した場合に配線の断線
を招き易く、素子の信頼性を損なう原因になる。以上の
問題に鑑みて本発明の目的は、面内の平坦性を高め、分
離領域表面の急峻な段差を緩和して、素子特性の安定お
よび信頼性を向上させる誘電体分離型半導体装置の製造
方法を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記課題解決のため本発
明は、第一の半導体基板上に埋め込み酸化膜を介して積
層した第二の半導体基板の表面から前記埋め込み酸化膜
に達する分離溝を形成する工程と、その分離溝の側壁に
第一の絶縁膜を形成する工程と、分離溝内部に多結晶シ
リコンからなる充填層を形成する工程と、分離溝内部に
充填層を残し第二の半導体基板表面および分離溝上の多
結晶シリコンを除去する工程とを含む誘電体分離型半導
体装置の製造方法において、シリコン基板上に酸化膜と
窒化膜とのパターンを形成し、そのパターンをマスクと
して素子分離用の分離溝を形成する工程と、その分離溝
の内壁に側壁酸化膜を形成する工程と、多結晶シリコン
をその分離溝に埋め込む工程と、その分離溝に埋め込ま
れた多結晶シリコンの上部を熱酸化することにより分離
溝に埋め込まれた多結晶シリコンの上部にキャップ酸化
膜を形成する工程と、キャップ酸化膜の上部をエッチン
グする工程とをこの順に行うものとする。
明は、第一の半導体基板上に埋め込み酸化膜を介して積
層した第二の半導体基板の表面から前記埋め込み酸化膜
に達する分離溝を形成する工程と、その分離溝の側壁に
第一の絶縁膜を形成する工程と、分離溝内部に多結晶シ
リコンからなる充填層を形成する工程と、分離溝内部に
充填層を残し第二の半導体基板表面および分離溝上の多
結晶シリコンを除去する工程とを含む誘電体分離型半導
体装置の製造方法において、シリコン基板上に酸化膜と
窒化膜とのパターンを形成し、そのパターンをマスクと
して素子分離用の分離溝を形成する工程と、その分離溝
の内壁に側壁酸化膜を形成する工程と、多結晶シリコン
をその分離溝に埋め込む工程と、その分離溝に埋め込ま
れた多結晶シリコンの上部を熱酸化することにより分離
溝に埋め込まれた多結晶シリコンの上部にキャップ酸化
膜を形成する工程と、キャップ酸化膜の上部をエッチン
グする工程とをこの順に行うものとする。
【0013】そのようにすれば、多結晶シリコンを酸化
して酸化膜とするので、多結晶シリコン自体としての除
去工程が不要になる。分離溝を形成する際のマスクとし
て窒化膜上に厚い酸化膜がある場合は、その酸化膜を除
去した後に側壁酸化膜を形成する工程に移るものとす
る。そのようにすれば、多結晶シリコンを堆積、酸化し
ても窒化膜上の酸化膜が厚くなり過ぎることがない。
して酸化膜とするので、多結晶シリコン自体としての除
去工程が不要になる。分離溝を形成する際のマスクとし
て窒化膜上に厚い酸化膜がある場合は、その酸化膜を除
去した後に側壁酸化膜を形成する工程に移るものとす
る。そのようにすれば、多結晶シリコンを堆積、酸化し
ても窒化膜上の酸化膜が厚くなり過ぎることがない。
【0014】特に、キャップ酸化膜の下面が第二の半導
体基板の上面より下になるように多結晶シリコンの熱酸
化を行うことが重要である。そのようにすれば、キャッ
プ酸化膜の上面と第二の半導体基板の上面とをほぼ面一
にすることができる。
体基板の上面より下になるように多結晶シリコンの熱酸
化を行うことが重要である。そのようにすれば、キャッ
プ酸化膜の上面と第二の半導体基板の上面とをほぼ面一
にすることができる。
【0015】
【発明の実施の形態】上記の課題解決のため本発明の方
法は、分離溝形成のためのマスクとして、酸化膜と窒化
膜を用い、形成した分離溝に多結晶シリコンを充填した
後、窒化膜を酸化防止膜として利用し、多結晶シリコン
を酸化してキャップ酸化膜を形成後、余分な酸化膜をエ
ッチングすることによって、平坦度の良い表面を実現す
るものである。そのような方法をとることによって、従
来技術で発生していた1.0〜2.0μmの急峻な段差
が0.2μm以下に低減できた。
法は、分離溝形成のためのマスクとして、酸化膜と窒化
膜を用い、形成した分離溝に多結晶シリコンを充填した
後、窒化膜を酸化防止膜として利用し、多結晶シリコン
を酸化してキャップ酸化膜を形成後、余分な酸化膜をエ
ッチングすることによって、平坦度の良い表面を実現す
るものである。そのような方法をとることによって、従
来技術で発生していた1.0〜2.0μmの急峻な段差
が0.2μm以下に低減できた。
【0016】以下図面を参照しながら本発明の誘電体分
離型半導体装置の製造方法について説明する。図1、2
に本発明の方法にかかる誘電体分離型半導体装置の主な
製造工程の断面図を示す。本発明は特に素子間を分離す
る分離領域に特徴があるので、図1、2は分離領域の部
分断面図を示した。
離型半導体装置の製造方法について説明する。図1、2
に本発明の方法にかかる誘電体分離型半導体装置の主な
製造工程の断面図を示す。本発明は特に素子間を分離す
る分離領域に特徴があるので、図1、2は分離領域の部
分断面図を示した。
【0017】第一のシリコン基板101上に埋め込み酸
化膜102を介し第二のシリコン基板103を貼り合わ
せたSOI(silicon on insulator)基板を用いる。第二
のシリコン基板103の比抵抗は約5Ω・cm、厚さは
10μm、埋め込み酸化膜102の膜厚は2.0μmで
ある。第二のシリコン基板103の表面にエッチングマ
スク材として熱酸化によるバッファ酸化膜104、常圧
CVD法による窒化膜105、CVD酸化膜106を形
成する。膜厚はそれぞれ、35nm、0.15μm、
1.5μmである。バッファ酸化膜104は、第二のシ
リコン基板103と窒化膜105間の応力を緩和するた
めのものである。また、CVD酸化膜106は、分離溝
107形成時のシリコン基板103とのエッチングガス
に対する選択比を大きくするためである。フォトレジス
トを用いたフォトリソグラフィおよび四フッ化炭素ガス
を用いた異方性エッチングによりそのエッチングマスク
材を開口した後、CVD酸化膜106をマスクとして、
六フッ化硫黄ガスを用いたドライエッチングにより第二
のシリコン基板103の表面から埋め込み酸化膜102
に達する分離溝107を形成する[図1(a)]。
化膜102を介し第二のシリコン基板103を貼り合わ
せたSOI(silicon on insulator)基板を用いる。第二
のシリコン基板103の比抵抗は約5Ω・cm、厚さは
10μm、埋め込み酸化膜102の膜厚は2.0μmで
ある。第二のシリコン基板103の表面にエッチングマ
スク材として熱酸化によるバッファ酸化膜104、常圧
CVD法による窒化膜105、CVD酸化膜106を形
成する。膜厚はそれぞれ、35nm、0.15μm、
1.5μmである。バッファ酸化膜104は、第二のシ
リコン基板103と窒化膜105間の応力を緩和するた
めのものである。また、CVD酸化膜106は、分離溝
107形成時のシリコン基板103とのエッチングガス
に対する選択比を大きくするためである。フォトレジス
トを用いたフォトリソグラフィおよび四フッ化炭素ガス
を用いた異方性エッチングによりそのエッチングマスク
材を開口した後、CVD酸化膜106をマスクとして、
六フッ化硫黄ガスを用いたドライエッチングにより第二
のシリコン基板103の表面から埋め込み酸化膜102
に達する分離溝107を形成する[図1(a)]。
【0018】続いて、フッ酸によるウェットエッチング
により、表面のCVD酸化膜106を除去する。表面の
CVD酸化膜106を除去しないと、後に多結晶シリコ
ン109を堆積し、酸化した際に表面の酸化膜が厚くな
り過ぎ、平坦な分離領域ができない。分離溝107の溝
幅は1μmである。また、このとき分離溝107の底部
の埋め込み酸化膜102も若干エッチングされる。その
後、熱酸化により側壁酸化膜108を形成する[同図
(b)]。側壁酸化膜108の厚さは0.5μmであ
る。熱酸化の場合、酸化膜の厚さの約半分の厚さのシリ
コンが消費される。
により、表面のCVD酸化膜106を除去する。表面の
CVD酸化膜106を除去しないと、後に多結晶シリコ
ン109を堆積し、酸化した際に表面の酸化膜が厚くな
り過ぎ、平坦な分離領域ができない。分離溝107の溝
幅は1μmである。また、このとき分離溝107の底部
の埋め込み酸化膜102も若干エッチングされる。その
後、熱酸化により側壁酸化膜108を形成する[同図
(b)]。側壁酸化膜108の厚さは0.5μmであ
る。熱酸化の場合、酸化膜の厚さの約半分の厚さのシリ
コンが消費される。
【0019】次に、分離溝107内に減圧CVD法によ
り、多結晶シリコン109を充填する[同図(c)]。
この際、表面の窒化膜105上にも多結晶シリコン10
9が被着される。多結晶シリコン109の厚さは例えば
0.6μmである。更に、熱酸化すると、窒化膜105
上に被着した多結晶シリコン109は、酸化膜110と
なる。同時に分離溝107に埋め込まれた多結晶シリコ
ン109の上部も酸化され、キャップ酸化膜110aと
なる[図2(a)]。1100℃、3時間のパイロ酸化
法で、窒化膜105上に堆積していた多結晶シリコン1
09全部が酸化されれば、膜厚約1.2μmの酸化膜1
10となる。そして窒化膜105が酸化のストッパにな
るので、それ以上酸化は進まない。しかし、分離溝10
7に埋め込まれた多結晶シリコン109の酸化は時間と
ともに進むので、膜厚1.6μmになる。すなわち分離
溝107部分のキャップ酸化膜110aの下面が、第二
のシリコン基板103の表面より下になるようにするこ
とが重要である。
り、多結晶シリコン109を充填する[同図(c)]。
この際、表面の窒化膜105上にも多結晶シリコン10
9が被着される。多結晶シリコン109の厚さは例えば
0.6μmである。更に、熱酸化すると、窒化膜105
上に被着した多結晶シリコン109は、酸化膜110と
なる。同時に分離溝107に埋め込まれた多結晶シリコ
ン109の上部も酸化され、キャップ酸化膜110aと
なる[図2(a)]。1100℃、3時間のパイロ酸化
法で、窒化膜105上に堆積していた多結晶シリコン1
09全部が酸化されれば、膜厚約1.2μmの酸化膜1
10となる。そして窒化膜105が酸化のストッパにな
るので、それ以上酸化は進まない。しかし、分離溝10
7に埋め込まれた多結晶シリコン109の酸化は時間と
ともに進むので、膜厚1.6μmになる。すなわち分離
溝107部分のキャップ酸化膜110aの下面が、第二
のシリコン基板103の表面より下になるようにするこ
とが重要である。
【0020】その後、フッ化水素酸溶液で窒化膜105
上の酸化膜110、およびキャップ酸化膜110aの上
部を除去し、四フッ化炭素ガスを用いたケミカルドライ
エッチングにより窒化膜105を除去し、更にフッ化水
素酸溶液によるウェットエッチングでバッファ酸化膜1
04を除去する[同図(b)]。これで分離領域100
が完成する。
上の酸化膜110、およびキャップ酸化膜110aの上
部を除去し、四フッ化炭素ガスを用いたケミカルドライ
エッチングにより窒化膜105を除去し、更にフッ化水
素酸溶液によるウェットエッチングでバッファ酸化膜1
04を除去する[同図(b)]。これで分離領域100
が完成する。
【0021】この後の製造工程は、図4(c)以降に示
した従来法と同様にできるので省略する。上記の方法を
とれば、分離領域100形成迄のプロセスが簡略化され
る。例えば、フォトリソグラフイは従来の半分の一度で
済む。しかも、多結晶シリコンを酸化膜に変えてエッチ
ング除去するので、多結晶シリコンをエッチバックする
必要がない。すなわち、その分ドライエッチング工程が
減らせるとともに、表面の平坦度が大幅に向上する。
した従来法と同様にできるので省略する。上記の方法を
とれば、分離領域100形成迄のプロセスが簡略化され
る。例えば、フォトリソグラフイは従来の半分の一度で
済む。しかも、多結晶シリコンを酸化膜に変えてエッチ
ング除去するので、多結晶シリコンをエッチバックする
必要がない。すなわち、その分ドライエッチング工程が
減らせるとともに、表面の平坦度が大幅に向上する。
【0022】また、上記の方法をとれば、窒化膜105
がその上に積層された多結晶シリコン109の酸化のス
トッパになり、一方分離溝107内の多結晶シリコン1
09の酸化は進むので、キャップ酸化膜110aの制御
が容易である。キャップ酸化膜110aの下面が、第二
シリコン基板103の上面より下になるようにすれば、
第二シリコン基板103の上面とキャップ酸化膜110
aの上面とをほぼ面一にでき、分離領域100部分の平
坦度は大幅に改善できる。例えば0.2μm以下の平坦
度が実現でき、配線の断線が大幅に抑制された。
がその上に積層された多結晶シリコン109の酸化のス
トッパになり、一方分離溝107内の多結晶シリコン1
09の酸化は進むので、キャップ酸化膜110aの制御
が容易である。キャップ酸化膜110aの下面が、第二
シリコン基板103の上面より下になるようにすれば、
第二シリコン基板103の上面とキャップ酸化膜110
aの上面とをほぼ面一にでき、分離領域100部分の平
坦度は大幅に改善できる。例えば0.2μm以下の平坦
度が実現でき、配線の断線が大幅に抑制された。
【0023】この方法によればまた、トレンチ上部を厚
い絶縁膜で被覆するため、素子製作工程における熱酸化
工程で、新たに段差が発生することはない。本実施例で
は窒化膜のエッチングを四フッ化炭素ガスを用いたドラ
イエッチングでおこなったが、熱燐酸を用いたウェット
エッチングでも可能である。上記実施例では、分離溝1
07形成時のエッチングガスの選択比を大きくするため
CVD酸化膜106を用いたが、第二のシリコン基板1
03が薄い場合や窒化膜105が厚い場合、或いは窒化
膜105でも選択比の大きいエッチャントを使用するな
どすれば、CVD酸化膜106は不要になる。
い絶縁膜で被覆するため、素子製作工程における熱酸化
工程で、新たに段差が発生することはない。本実施例で
は窒化膜のエッチングを四フッ化炭素ガスを用いたドラ
イエッチングでおこなったが、熱燐酸を用いたウェット
エッチングでも可能である。上記実施例では、分離溝1
07形成時のエッチングガスの選択比を大きくするため
CVD酸化膜106を用いたが、第二のシリコン基板1
03が薄い場合や窒化膜105が厚い場合、或いは窒化
膜105でも選択比の大きいエッチャントを使用するな
どすれば、CVD酸化膜106は不要になる。
【0024】
【発明の効果】以上述べたように本発明の方法によれ
ば、酸化膜と窒化膜とをマスクとして分離溝を形成し、
多結晶シリコンを分離溝に埋めた後、窒化膜上の多結晶
シリコンおよび分離溝内の多結晶シリコンの上部を酸化
膜に変えてエッチング除去することによって、工程が簡
略化されるとともに従来技術で発生していた急峻な段差
が大幅に低減され、段差の形状も緩やかとなって、配線
の断線が起きにくい信頼性の高い半導体装置が得られ
る。
ば、酸化膜と窒化膜とをマスクとして分離溝を形成し、
多結晶シリコンを分離溝に埋めた後、窒化膜上の多結晶
シリコンおよび分離溝内の多結晶シリコンの上部を酸化
膜に変えてエッチング除去することによって、工程が簡
略化されるとともに従来技術で発生していた急峻な段差
が大幅に低減され、段差の形状も緩やかとなって、配線
の断線が起きにくい信頼性の高い半導体装置が得られ
る。
【0025】この方法によればまた、トレンチ上部を厚
い絶縁膜で被覆するため、素子製作工程における熱酸化
工程で、新たに段差が発生することはない。更に、半導
体装置の表面の平坦度を向上させることは、多結晶シリ
コンおよび金属膜の配線の長寿命化に大きな効果をもた
らすものである。
い絶縁膜で被覆するため、素子製作工程における熱酸化
工程で、新たに段差が発生することはない。更に、半導
体装置の表面の平坦度を向上させることは、多結晶シリ
コンおよび金属膜の配線の長寿命化に大きな効果をもた
らすものである。
【図1】(a)ないし(c)は本発明の方法にかかる半
導体装置の主な工程ごとの断面図
導体装置の主な工程ごとの断面図
【図2】(a)および(b)は図1(c)に続く本発明
の第一の方法にかかる半導体装置の主な工程ごとの断面
図
の第一の方法にかかる半導体装置の主な工程ごとの断面
図
【図3】(a)ないし(d)は従来の方法にかかる半導
体装置の主な工程ごとの断面図
体装置の主な工程ごとの断面図
【図4】(a)ないし(d)は図3(d)に続く従来の
方法にかかる半導体装置の主な工程ごとの断面図
方法にかかる半導体装置の主な工程ごとの断面図
【図5】(a)ないし(d)は図4(d)に続く従来の
方法にかかる半導体装置の主な工程ごとの断面図
方法にかかる半導体装置の主な工程ごとの断面図
1、101 第一のシリコン基板 2、102 埋め込み酸化膜 3、103 第二のシリコン基板 4、104 バッファ酸化膜 5、105 窒化膜 6、106 CVD酸化膜 7、107 分離溝 8、108 側壁酸化膜 9、109 多結晶シリコン 10、110a キャップ酸化膜 110 酸化膜 11 第一酸化膜 12 第二酸化膜 13 第三酸化膜 14 pベース領域 15 窒化膜 16 フィールド酸化膜 17 ゲート酸化膜 19 多結晶シリコン 20、100 分離領域 21 ゲート電極 22 nソース領域 23 nドレイン領域 24 p+ コンタクト領域 25 層間絶縁膜 26 ソース電極 27 ドレイン電極
Claims (3)
- 【請求項1】第一の半導体基板上に埋め込み酸化膜を介
して積層した第二の半導体基板の表面から前記埋め込み
酸化膜に達する分離溝を形成する工程と、その分離溝の
側壁に側壁酸化膜を形成する工程と、分離溝内部に多結
晶シリコンからなる充填層を形成する工程と、分離溝内
部に充填層を残し第二の半導体基板表面および分離溝上
の多結晶シリコンを除去する工程とを含む誘電体分離型
半導体装置の製造方法において、 第二の半導体基板上に酸化膜と窒化膜とのパターンを形
成し、そのパターンをマスクとして素子分離用の分離溝
を形成する工程と、その分離溝の内壁に側壁酸化膜を形
成する工程と、多結晶シリコンをその分離溝に埋め込む
工程と、その分離溝に埋め込まれた多結晶シリコンの上
部を熱酸化することにより分離溝に埋め込まれた多結晶
シリコンの上部にキャップ酸化膜を形成する工程と、キ
ャップ酸化膜の上部をエッチングする工程とをこの順に
行うことを特徴とする誘電体分離型半導体装置の製造方
法。 - 【請求項2】第一の半導体基板上に埋め込み酸化膜を介
して積層した第二の半導体基板の表面から前記埋め込み
酸化膜に達する分離溝を形成する工程と、その分離溝の
側壁に側壁酸化膜を形成する工程と、分離溝内部に多結
晶シリコンからなる充填層を形成する工程と、分離溝内
部に充填層を残し第二の半導体基板表面および分離溝上
の多結晶シリコンを除去する工程とを含む誘電体分離型
半導体装置の製造方法において、 シリコン基板上に酸化膜と窒化膜とのパターンを形成
し、そのパターンをマスクとして素子分離用の分離溝を
形成する工程と、その分離溝形成後に酸化膜を一部除去
し、その分離溝の内壁に側壁酸化膜を形成する工程と、
多結晶シリコンをその分離溝に埋め込むとともに窒化膜
上に堆積する工程と、その窒化膜上の多結晶シリコンと
分離溝に埋め込まれた多結晶シリコンの上部とを熱酸化
することにより分離溝に埋め込まれた多結晶シリコンの
上部にキャップ酸化膜を形成する工程と、窒化膜上の酸
化膜とキャップ酸化膜の上部とをエッチングする工程と
をこの順に行うことを特徴とする誘電体分離型半導体装
置の製造方法。 - 【請求項3】キャップ酸化膜の下面が第二の半導体基板
の上面より下になるように多結晶シリコンの熱酸化を行
うことを特徴とする請求項1または2に記載の誘電体分
離型半導体装置の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7974496A JPH09275134A (ja) | 1996-04-02 | 1996-04-02 | 誘電体分離型半導体装置の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7974496A JPH09275134A (ja) | 1996-04-02 | 1996-04-02 | 誘電体分離型半導体装置の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09275134A true JPH09275134A (ja) | 1997-10-21 |
Family
ID=13698739
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7974496A Pending JPH09275134A (ja) | 1996-04-02 | 1996-04-02 | 誘電体分離型半導体装置の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH09275134A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6218232B1 (en) | 1997-12-30 | 2001-04-17 | Hyundai Electronics Industries Co., Ltd. | Method for fabricating DRAM device |
US6624044B2 (en) | 2000-05-16 | 2003-09-23 | Denso Corporation | Method for manufacturing semiconductor device having trench filled with polysilicon |
US6646306B2 (en) | 2000-11-21 | 2003-11-11 | Mitsubishi Denki Kabushiki Kaisha | Semiconductor device |
-
1996
- 1996-04-02 JP JP7974496A patent/JPH09275134A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6218232B1 (en) | 1997-12-30 | 2001-04-17 | Hyundai Electronics Industries Co., Ltd. | Method for fabricating DRAM device |
US6624044B2 (en) | 2000-05-16 | 2003-09-23 | Denso Corporation | Method for manufacturing semiconductor device having trench filled with polysilicon |
US6646306B2 (en) | 2000-11-21 | 2003-11-11 | Mitsubishi Denki Kabushiki Kaisha | Semiconductor device |
US6914307B2 (en) | 2000-11-21 | 2005-07-05 | Mitsubishi Denki Kabushiki Kaisha | Semiconductor device and method of manufacturing the same |
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