JPH0974133A - 誘電体分離型半導体装置の製造方法 - Google Patents

誘電体分離型半導体装置の製造方法

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JPH0974133A
JPH0974133A JP22760495A JP22760495A JPH0974133A JP H0974133 A JPH0974133 A JP H0974133A JP 22760495 A JP22760495 A JP 22760495A JP 22760495 A JP22760495 A JP 22760495A JP H0974133 A JPH0974133 A JP H0974133A
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JP
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trench
insulating film
semiconductor substrate
filling layer
polycrystalline silicon
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JP22760495A
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Atsuo Hirabayashi
温夫 平林
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Fuji Electric Co Ltd
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Fuji Electric Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】二枚の半導体基板を絶縁膜を介して貼り合わせ
たSOI基板にトレンチを形成し、そのトレンチ内に誘
電体を充填した誘電体分離型半導体装置の製造方法にお
いて、分離領域上部の急峻な段差に多結晶シリコンが残
って、動作不良になるのを防止する。 【解決手段】第二の半導体基板13の表面から埋め込み
酸化膜12に達するトレンチ15を形成し、そのトレン
チ15および第二の半導体基板13の表面に第一の絶縁
膜16を形成し、トレンチ15内に充填層17を埋め、
第二の半導体基板13の表面の充填層17を除去した
後、トレンチ15内上部の第一の絶縁膜16を除去して
充填層17と第二の半導体基板13との間に深さが第一
の絶縁膜16の厚さ以上の空間を設け、熱酸化によりそ
の空間を充填する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は誘電体を用いて素子
間を分離しつつ低電圧駆動の制御回路と高耐圧デバイス
を一チップ内に形成したパワーICや、複数の高耐圧デ
バイスを一チップ内に形成した半導体装置等の誘電体分
離型半導体装置の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来技術による誘電体分離型半導体装置
の製造方法を説明するため、半導体装置の例としてnチ
ャネルMOSFETの主な製造工程における断面図を図
5ないし図7に示す。本発明は特に素子間を分離する分
離領域に特徴があるので、図5、図6は分離領域の部分
断面図を示した。以下、図に沿って製造工程を説明す
る。
【0003】第一の半導体基板41上に埋め込み酸化膜
42を介し第二の半導体基板43が貼り合わされたSO
I(silicon on insulator)基板の第二の半導体基板43
表面上に、エッチングマスク材44として酸化膜を形成
し、フォトレジストを用いたフォトリソグラフィおよび
エッチングによりエッチングマスク材44に開口し、こ
れをマスクとしてリアクティブイオンエッチング(RI
E)法により第二の半導体基板43表面から埋め込み酸
化膜42に達するトレンチ45を形成する[図5
(a)]。このとき第二の半導体層43の厚さは10μ
m 、トレンチ45の溝幅は2〜6μm である。第二の半
導体層43はn型である。
【0004】次にエッチングマスク材44をフッ化水素
酸溶液で除去する[同図(b)]。このときトレンチ4
5底部の埋め込み酸化膜42も若干エッチングされる。
この後、第一の絶縁膜46として熱酸化により、第二の
半導体基板43の表面およびトレンチ45の内面に酸化
膜を形成する[同図(c)]。第一の絶縁膜46の厚さ
は1μm である。
【0005】その後、トレンチ45内に充填層47とし
て減圧CVD法により多結晶シリコンを充填する[同図
(d)]。この際、表面の第一の絶縁膜46上にも充填
層47が被着する。充填層47の厚さは1〜3.5μm
である。さらに、プラズマエッチング法により、第一の
絶縁膜46の上に被着した充填層47をエッチバックし
てを露出させる[図6(a)]。
【0006】次に、フォトレジストを用いたフォトリソ
グラフィによりトレンチ45近傍の第一の絶縁膜46を
残し、他の領域の第一の絶縁膜46をフッ化水素酸溶液
で除去して、素子形成領域の第二の半導体基板43を露
出させる[同図(b)]。フォトレジストパターンをマ
スクとした不純物イオンの選択的な注入および熱処理に
より、深いpベース領域51を形成する[図6
(c)]。
【0007】その後、素子形成領域に窒化膜59を堆積
し、選択酸化により素子のフィールド領域上にフィール
ド酸化膜48' を形成する。この時、トレンチ45内上
部の充填層47も酸化され、第二の絶縁膜48が形成さ
れ、分離領域40が完成する[図6(d)]。素子形成
領域の窒化膜59を除去し、熱酸化によりゲート酸化膜
54を形成した後、その上に減圧CVD法により、多結
晶シリコン層49を堆積する[図7(a)]。
【0008】続いて、フォトリソグラフィ工程およびエ
ッチング工程によって多結晶シリコン層49をパターン
形成してゲート電極55とする[図7(b)]。このと
き、ゲート電極55と一緒に多結晶シリコン配線が形成
される。そしてゲート電極55を一方の端とし、もう一
方はフォトレジストのパターンをマスクとした不純物イ
オンの選択的な注入および熱処理により、nソース領域
52およびnドレイン領域53を形成する[図7
(c)]。高濃度のコンタクト領域61を形成すること
もある。
【0009】プラズマCVD法によるホウ素燐ガラスの
層間絶縁膜56を堆積し、電極用窓開けを行った後、ス
パッタリングによりアルミニウム合金を蒸着し、フォト
リソグラフィ工程およびエッチング工程によってソース
電極57、ドレイン電極58を形成する[図7
(d)]。図8はnチャネルMOSFETの電極や絶縁
膜を透視した状態の平面図を示している。前記工程によ
り形成された分離領域40に囲まれた第二の半導体基板
43内にpベース領域51が見られ、その表面層に形成
されたnソース領域52とnドレイン領域53の表面に
接触するソース電極57とドレイン電極58およびこれ
らと外部の端子とを結ぶ金属配線60が示されている。
55はゲート電極である。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】上記の工程の間にMO
Sトランジスタのゲート電極および配線として用いられ
る多結晶シリコン層49が堆積され、フォトリソグラフ
ィ工程およびエッチング工程において、エッチングされ
ている[図7(a)および(b)]。このとき多結晶シ
リコン層49が除去される領域では図9(a)に示すよ
うにトレンチ上部の第一の絶縁膜46と第二の絶縁膜4
8の境界部の段差部に多結晶シリコン残さ50が発生す
ることがある。同図(b)にトレンチ上部の拡大図を示
す。第一の絶縁膜46と第二の絶縁膜48の境界領域に
急峻な段差があるため、その部分での多結晶シリコン層
49の膜厚が、平坦な領域に被着した膜厚より厚いた
め、エッチング工程において多結晶シリコン層49の除
去が困難で、前記多結晶シリコン残さ50を生じるので
ある。
【0011】図8に点線の円で示したA領域、B領域、
C領域の断面図を図10(a)、(b)、(c)に示
す。図8(a)のA領域では、充填層47の上部を酸化
した第二の絶縁膜48上に、多結晶シリコン層49が有
り、更にその上を層間絶縁膜56が覆っている。同図
(b)のB領域では、第二の絶縁膜48上の多結晶シリ
コン層49は、エッチング除去されいるが、段差部にそ
の残さ50が残っていて、その上に層間絶縁膜56が被
せられている。同図(c)のC領域では、やはり第二の
絶縁膜48と第一の絶縁膜46との境界の段差部に多結
晶シリコンの残さ50が残っている。その上を層間絶縁
膜56が覆い、金属配線60が走っている。いずれの領
域にも多結晶シリコン層49またはその残さ50が分離
領域40の段差に沿って、この多結晶シリコン残さ50
が素子を取り囲んでいることが分かる。従って、一つの
分離領域に複数の素子が形成される場合など分離領域4
0上を複数の多結晶シリコン層49による配線が横切る
場合、これらの複数の配線は多結晶シリコン残さ50を
介して電気的に導通し、複数の素子が異常な動作をして
しまうことになる。
【0012】上記問題の対策の一つの方法として、エッ
チング時間を十分長くし、多結晶シリコン残さ50を除
去する方法がある。しかしこの方法では、他の領域、例
えばMOSトランジスタのゲート電極55の幅がサイド
エッチングにより大幅に小さくなり、設計通りの特性が
得られなかったり、信頼性が低下したりするなどの問題
が発生する。
【0013】前記の急峻な段差が発生する原因は、分離
領域に第二の半導体基板43、第一の絶縁膜46および
充填層47の三種類の材料があり、これらを熱酸化する
際の酸化速度に大きな差が存在するためである。すなわ
ち、多結晶シリコンの充填層47の酸化速度はほぼ第二
の半導体基板43と同じであり、熱酸化によって消費さ
れたシリコンの約二倍の厚さの第二の酸化膜48を生
じ、上方に厚さを増して行く。しかし、第一の絶縁膜4
6との境界部分では酸素の供給が充分でなく、第二の酸
化膜48は薄くなる。一方第一の絶縁膜46形成時に、
第二の半導体基板43の角部は上方の第一の絶縁膜46
とトレンチ側壁の第一の絶縁膜46とに消費されて、酸
化が進み丸くなっている。従って、図9(b)に示した
ように第一の絶縁膜46と第二の絶縁膜48との境界に
深い谷ができ、後で堆積された多結晶シリコン層49が
その部分に残さ50として残りがちなのである。
【0014】以上の問題に鑑みて本発明の目的は、分離
領域表面の急峻な段差を緩和し、その段差部に残留する
多結晶シリコン残さを無くして素子特性の安定および信
頼性を向上させる誘電体分離型半導体装置の製造方法を
提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明の第一の方法で
は、第一の半導体基板上に埋め込み酸化膜を介して形成
した第二の半導体基板の表面から前記埋め込み酸化膜に
達するトレンチを形成する工程と、そのトレンチの側壁
に第一の絶縁膜を形成する工程と、トレンチ内部に多結
晶シリコンからなる充填層を形成する工程と、トレンチ
内部に充填層を残し第二の半導体表面の充填層を除去す
る工程と、多結晶シリコン層を堆積する工程と、トレン
チ上部の多結晶シリコン層を除去する工程とを含む誘電
体分離型半導体装置の製造方法において、第二の半導体
基板表面の充填層を除去し、トレンチ側壁の第一の絶縁
膜を第二の半導体基板の表面より後退させ、第二の半導
体基板と充填層の間に空間を形成した後、その空間を第
二の絶縁膜により埋め込むものとする。
【0016】特に、トレンチ側壁の第一の絶縁膜の後退
量が第二の半導体基板の表面から第一の絶縁膜の厚さと
同程度以上であることが重要である。そして、第二の半
導体基板と充填層の間に形成した空間を埋め込む第二の
絶縁膜が熱酸化膜であることがよい。この第一の方法を
取れば、第二の半導体表面に厚い絶縁膜が存在しないた
め、熱酸化により第二の半導体基板および充填層の表面
にほぼ等しい膜厚の絶縁膜が形成され、充填層と第二の
半導体基板間の空間は充填層および第二の半導体基板か
ら生成される絶縁膜により埋め込まれ表面の平坦性が向
上する。
【0017】本発明の第二の方法では、充填層を除去す
る際に、トレンチ溝上の充填層を少なくともトレンチ側
壁の第一の絶縁膜形成後のトレンチ幅よりも大きく残し
た後、その充填層を熱酸化するものとする。特に、充填
層の残し幅が第一の絶縁膜形成後のトレンチ端から1μ
m 以上であることが重要である。
【0018】この第二の方法では、第一の絶縁膜の成長
が起こらないトレンチ側壁の第一の絶縁膜よりも広く充
填層を残し、これを酸化することにより、急峻な段差の
発生が抑制される。本発明の第三の方法では、トレンチ
溝内部に充填層を残して第二の半導体表面の充填層を除
去し、熱酸化により該充填層を酸化した後、表面に第二
の絶縁膜を堆積するものとする。
【0019】この第三の方法では、充填層を熱酸化して
急峻な段差を発生させた後、その段差に被覆性の優れた
絶縁膜を埋め込むことにより急峻な段差を緩和する。上
記3つの方法ともに誘電体分離基板の製作過程で表面の
平坦性を向上させ、後の素子製作工程におけるいかなる
処理によっても急峻な段差は発生しない。
【0020】
【発明の実施の形態】上記の課題解決のため本発明第一
の方法は、トレンチ内の第一の絶縁膜を第二の半導体基
板表面より後退させた後、第二の絶縁膜を形成するもの
である。本発明第二の方法は、トレンチ上の充填層の幅
をトレンチの幅より充分大きく残した後、第二の絶縁膜
を形成するものである。
【0021】本発明第三の方法は、トレンチ上の第二の
絶縁膜の上に第三の絶縁膜を形成するものである。上記
の方法をとることによって、従来技術で発生していた
1.0〜2.0μmの急峻な段差が0.5μm 以下に低
減し、多結晶シリコン残さによる短絡が起こらない。
【0022】以下図面を参照しながら本発明の誘電体分
離型半導体装置の製造方法について説明する。
【0023】
【実施例】
〔実施例─1〕図1、2に本発明の第一の方法にかかる
誘電体分離型半導体装置の主な製造工程の断面図を示
す。本発明は特に素子間を分離する分離領域に特徴があ
るので、図1、2は分離領域の部分断面図を示した。
【0024】シリコンの第一の半導体基板11上に埋め
込み酸化膜12を介しシリコンの第二の半導体基板13
を貼り合わせたSOI(silicon on insulator)基板の第
二の半導体基板13の表面にエッチングマスク材14と
して熱酸化膜を形成する。膜厚は0.6μm である。フ
ォトレジストを用いたフォトリソグラフィおよびエッチ
ングによりそのエッチングマスク材14を開口して、こ
れをマスクとしてリアクティブイオンエッチング(RIE)
法により第二の半導体基板13の表面から埋め込み酸化
膜12に達するトレンチ15を形成する[図1
(a)]。このとき第二の半導体層13の厚さは10μ
m 、貼り合わせ酸化膜12の膜厚は2.0μm 、トレン
チ15の溝幅は2.0〜6.0μm である。
【0025】次にエッチングマスク材14をフッ化水素
酸溶液で除去する[同図(b)]。このときトレンチ1
5底部の貼り合わせ酸化膜12も若干エッチングされ
る。この後、熱酸化により第一の絶縁膜16を形成する
[同図(c)]。第一の絶縁膜16の厚さは1μm であ
る。続いて、充填層17としてトレンチ15内に減圧C
VD法により、多結晶シリコンを充填する[同図
(d)]。この際、表面の第一の絶縁膜16上にも充填
層17が被着する。充填層17の厚さは1〜3.5μm
である。
【0026】さらに、プラズマエッチング法により、表
面に被着した充填層17をエッチバックして第一の絶縁
膜16を露出させた[図2(a)]後、フッ化水素酸溶
液で第二の半導体基板13上の第一の絶縁膜16を除去
する[同図(b)]。このときトレンチ15内の第一の
絶縁膜16を第二の半導体基板13の表面より1μm以
上後退させ、第二の半導体基板13と充填層17の間に
空間を設ける。
【0027】次に熱酸化により第二の半導体基板13お
よび充填層17表面に第二の絶縁膜18を形成し、分離
領域10が完成する[同図(c)]。酸化膜の場合、酸
化膜の厚さの約半分の厚さのシリコンが消費されるの
で、シリコンと酸化膜との境界は図のようになる。前記
第二の半導体基板13と充填層17との間に形成した空
間の幅は第一の絶縁膜16の膜厚相当分すなわち1μm
であり、第二の絶縁膜18の膜厚を1μm とすれば、こ
の空間を埋め込むことができる。
【0028】次にフォトレジストを用いたフォトリソグ
ラフィによりトレンチ15近傍の第二の絶縁膜18を保
護し、他の領域の第二の絶縁膜18をフッ化水素酸溶液
で除去し、素子形成領域の第二の半導体基板13を露出
させる[同図(d)]。この後の製造工程は、図6
(c)以降に示した従来法と同様にできるので省略す
る。
【0029】上記の方法をとれば、前記第二の半導体基
板13と充填層17との間に形成した空間が、横方向に
成長する第二の絶縁膜によって埋め込まれる。勿論第二
の半導体基板13と充填層17との上表面にも第二の絶
縁膜は成長するので、その上の表面の段差は従来より大
幅に低減され、1.0μm 以下になった。従って、この
後に堆積される多結晶シリコン層の厚さが均一になり、
ゲート電極や配線のパターン形成時に多結晶シリコンの
残さが残って悪影響を与えることが無い。
【0030】この方法によればまた、トレンチ上部を厚
い絶縁膜で被覆するため、素子製作工程における熱酸化
工程で、新たに段差が発生することはない。更に、第二
の絶縁膜18形成時の酸化温度を1100℃以上とすれ
ば、酸化膜に流動性を持たせることになりさらに平坦性
は一層向上する。本実施例では第二の半導体基板13と
充填層17の間の空間を熱酸化膜により埋め込む例を説
明したが、第二の絶縁膜18は段差被覆性の優れた減圧
CVD法により酸化膜を堆積して埋め込む方法や減圧C
VD法で多結晶シリコンを堆積し、これを熱酸化により
酸化シリコン膜としても良い。
【0031】上の例では、第二の半導体基板13の表面
からの後退量を1μmとしたが、この後退量が、第一の
絶縁膜16の厚さより少ないと、第二の半導体基板13
と充填層17との間に形成した空間を埋めるための第二
の絶縁膜18の横方向の成長が不十分となり、上表面の
段差が低減できない。 〔実施例─2〕図3に本発明の第二の方法の製造工程ご
との断面図を示す。この方法においては、前段は、図1
の第一の方法と同じで良い。図1(a)ないし(d)の
後、SOI基板の埋め込み酸化膜22に達するトレンチ
25内に、第一の絶縁膜26を形成し、さらに多結晶シ
リコンの充填層27を埋めた後、プラズマエッチング法
により、第一の絶縁膜26の上に被着した充填層27を
エッチバックして第一の絶縁膜26を露出させる際に、
フォトリソグラフィによりトレンチ25上部近傍にフォ
トレジスト層を形成し、この領域以外の充填層27を除
去する[図3(a)]。このときトレンチ25上部に残
す充填層27の幅はトレンチ25内部に形成した第一の
絶縁膜26の第二の半導体層23側の端よりも外側とす
る。本実施例では前記第一の絶縁膜26の端から1μm
大きく充填層27を残した。
【0032】次に前記充填層27を熱酸化し第二の絶縁
膜28を形成し、分離領域20が完成する[同図
(b)]。このとき第二の絶縁膜28の膜厚は1μm で
ある。分離溝上部に残留する充填層27の膜厚は1〜
3.5μm であるが、すべてを絶縁膜とする必要はな
い。次にフォトレジストを用いたフォトリソグラフィに
よりトレンチ25近傍の第一の絶縁膜26および第二の
絶縁膜28を保護し、他の領域の第二の絶縁膜28をフ
ッ化水素酸溶液で除去し、素子形成領域の第二の半導体
基板23を露出させる[同図(c)]。
【0033】この後の製造工程は、図6(c)以降に示
した従来法と同じで良いので省略する。この方法をとれ
ば、広い幅の充填層27の表面が酸化され、第二の絶縁
膜28になり上表面の段差が従来より大幅に低減され、
1.0μm 以下になった。従って、この後に堆積される
多結晶シリコン層の残さが悪影響を与えることが無い。
【0034】更に、第二の絶縁膜28形成時の酸化温度
を1100℃以上とすれば、酸化膜に流動性を持たせる
ことになりさらに平坦性は向上する。上の例では、トレ
ンチ25の上部に残す充填層27の幅は第一の絶縁膜2
6形成後のトレンチ25の幅より1μm広くしたが、こ
の幅が第一の絶縁膜26形成後のトレンチ25の幅より
狭いと、第一の絶縁膜26の丸い部分との境界に深い谷
ができ、上表面の段差が低減できない。
【0035】〔実施例─3〕図4に本発明の第三の方法
の製造工程ごとの断面図を示す。この方法においては、
前段は図1の第一の方法と同じで良い。図1(a)ない
し(d)の後、SOI基板の埋め込み酸化膜32に達す
るトレンチ35内に、第一の絶縁膜36を形成し、さら
に多結晶シリコンの充填層37を埋めた後、プラズマエ
ッチング法により、表面に被着した充填層37をエッチ
バックして除去する[図4(a)]。
【0036】次に前記充填層37を熱酸化し第二の絶縁
膜38を形成する[同図(b)]。第二の絶縁膜38の
膜厚は1μm である。また、このとき従来技術で説明し
た通り、第一の絶縁膜36と第二の絶縁膜38の境界に
は急峻な段差が発生する。さらに段差被覆性の優れた減
圧CVD法などによる第三の絶縁膜39を堆積し、前工
程の熱酸化で発生した急峻な段差を埋め込み、分離領域
30が完成する[同図(c)]。このときの第三の絶縁
膜39の膜厚は0.5μm 以上である。
【0037】また、このとき形成する第三の絶縁膜39
は減圧CVD法によって形成した多結晶シリコンを熱酸
化したものでも良い。ただし、この場合は堆積した多結
晶シリコンが完全に酸化する必要がある。次にフォトレ
ジストを用いたフォトリソグラフィによりトレンチ35
近傍の第一の絶縁膜36、第二の絶縁膜38および第三
の絶縁膜39を保護し、他の領域の第二の絶縁膜38お
よび第三の絶縁膜39をフッ化水素酸溶液で除去し、素
子形成領域の第二の半導体基板33を露出させる[同図
(d)]。
【0038】この後の製造工程は、図6(c)以降に示
した従来法と同じで良いので省略する。この方法をとれ
ば、段差被覆性の優れた減圧CVD法などによる第三の
絶縁膜39によって、第二の絶縁膜38の上表面の段差
が大幅に緩和された。従って、この後に堆積されるゲー
ト電極等のための多結晶シリコン層が段差部に残って悪
影響を与えることが無くなった。
【0039】
【発明の効果】以上述べたように本発明の第一の方法に
より、トレンチ内の第一の絶縁膜を充填層より後退させ
た後、第二の絶縁膜を形成することによって、従来技術
で発生していた急峻な段差が大幅に低減するとともに、
段差の形状も緩やかとなり充填層の多結晶シリコン残さ
による短絡が起こず、動作の安定した、信頼性の高い半
導体装置が得られる。
【0040】本発明第二の方法により、トレンチ上の充
填層の幅をトレンチの幅より充分大きく残した後熱酸化
しても第一の方法と同様の効果が得られる。また、本発
明第三の方法により、トレンチ上部の充填層の酸化後、
第二の絶縁膜の上に、第三の絶縁膜を堆積してもよい。
これらの方法によればまた、トレンチ上部を厚い絶縁膜
で被覆するため、素子製作工程における熱酸化工程で、
新たに段差が発生することはない。更に、半導体装置の
表面の平坦度を向上させることは、多結晶シリコンおよ
び金属膜の配線の長寿命化に大きな効果をもたらすもの
である。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)ないし(d)は本発明の方法にかかる半
導体装置の主な工程ごとの断面図
【図2】(a)ないし(d)は図1(d)に続く本発明
の第一の方法にかかる半導体装置の主な工程ごとの断面
【図3】(a)ないし(c)は図1(d)に続く本発明
の第二の方法にかかる半導体装置の主な工程ごとの断面
【図4】(a)ないし(d)は図1(d)に続く本発明
の第三の方法にかかる半導体装置の主な工程ごとの断面
【図5】(a)ないし(d)は従来の方法にかかる半導
体装置の主な工程ごとの断面図
【図6】(a)ないし(d)は図5(d)に続く従来の
方法にかかる半導体装置の主な工程ごとの断面図
【図7】(a)ないし(d)は図6(d)に続く従来の
方法にかかる半導体装置の主な工程ごとの断面図
【図8】従来の方法によるnチャネルMOSFETの平
面図
【図9】(a)は従来技術による不良部の断面図、
(b)はその部分拡大図
【図10】(a)、(b)、(c)はそれぞれ図8の
A、B、C部の断面図
【符号の説明】
11、21、31、41 第一の半導体基板 12、22、32、42 埋め込み酸化膜 13、23、33、43 第二の半導体基板 14、24、34、44 エッチングマスク材 15、25、35、45 トレンチ 16、26、36、46 第一の絶縁膜 17、27、37、47 充填層 18、28、38、48 第二の絶縁膜 10、20、30、40 分離領域 39 第三の絶縁膜 48’ フィールド酸化膜 49 多結晶シリコン層 50 多結晶シリコン残さ 51 pベース領域 52 nソース領域 52 nドレイン領域 54 ゲート酸化膜 55 ゲート電極 56 層間絶縁膜 57 ソース電極 58 ドレイン電極 59 窒化膜 60 金属配線 61 p+ コンタクト領域

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】第一の半導体基板上に埋め込み酸化膜を介
    して形成した第二の半導体基板の表面から前記埋め込み
    酸化膜に到達するトレンチを形成する工程と、そのトレ
    ンチの側壁に第一の絶縁膜を形成する工程と、トレンチ
    内部に多結晶シリコンからなる充填層を形成する工程
    と、トレンチ内部に充填層を残し第二の半導体基板表面
    の充填層を除去する工程と、多結晶シリコン層を堆積す
    る工程と、トレンチ上部の多結晶シリコン層を除去する
    工程とを含む誘電体分離型半導体装置の製造方法におい
    て、第二の半導体基板表面の充填層を除去した後、トレ
    ンチ側壁の第一の絶縁膜を第二の半導体基板の表面より
    後退させ、第二の半導体基板と充填層の間に空間を形成
    する工程と、その空間を第二の絶縁膜により埋め込む工
    程とを有することを特徴とする誘電体分離型半導体装置
    の製造方法。
  2. 【請求項2】トレンチ側壁の第一の絶縁膜の後退量が第
    二の半導体基板の表面から第一の絶縁膜の厚さ以上であ
    ることを特徴とする請求項1に記載の誘電体分離型半導
    体装置の製造方法。
  3. 【請求項3】第二の半導体基板と充填層の間に形成した
    空間を埋め込む第二の絶縁膜が熱酸化膜であることを特
    徴とする請求項1または2に記載の誘電体分離型半導体
    装置の製造方法。
  4. 【請求項4】第一の半導体基板上に埋め込み酸化膜を介
    して形成した第二の半導体基板の表面から前記埋め込み
    酸化膜に到達するトレンチを形成する工程と、そのトレ
    ンチの側壁に第一の絶縁膜を形成する工程と、トレンチ
    内部に多結晶シリコンからなる充填層を形成する工程
    と、トレンチ内部に充填層を残し第二の半導体基板表面
    の充填層を除去する工程と、多結晶シリコン層を堆積す
    る工程と、トレンチ上部の多結晶シリコン層を除去する
    工程とを含む誘電体分離型半導体装置の製造方法におい
    て、充填層を除去する際に、トレンチ上の充填層を少な
    くともトレンチ側壁の第一の絶縁膜形成後のトレンチ幅
    よりも大きく残す工程とを有することを特徴とする誘電
    体分離型半導体装置の製造方法。
  5. 【請求項5】充填層の残し幅が第一の絶縁膜形成後のト
    レンチ端から1μm以上であることを特徴とする請求項
    4に記載の誘電体分離型半導体装置の製造方法。
  6. 【請求項6】第一の半導体基板上に埋め込み酸化膜を介
    して形成した第二の半導体基板の表面から前記埋め込み
    酸化膜に到達するトレンチを形成する工程と、そのトレ
    ンチの側壁に第一の絶縁膜を形成する工程と、トレンチ
    内部に多結晶シリコンからなる充填層を形成する工程
    と、トレンチ内部に充填層を残し第二の半導体基板表面
    の充填層を除去する工程と、多結晶シリコン層を堆積す
    る工程と、トレンチ上部の多結晶シリコン層を除去する
    工程とを含む誘電体分離型半導体装置の製造方法におい
    て、第二の半導体基板表面の充填層を除去する工程の
    後、熱酸化により前記充填層を酸化する工程と、表面に
    第二の絶縁膜を堆積する工程とを有することを特徴とす
    る誘電体分離型半導体装置の製造方法。
JP22760495A 1995-09-05 1995-09-05 誘電体分離型半導体装置の製造方法 Pending JPH0974133A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6194256B1 (en) 1998-06-29 2001-02-27 Hyundai Electronics Industries Co., Ltd. Method for fabricating CMOS device
KR20170128124A (ko) * 2016-05-13 2017-11-22 인피니언 테크놀로지스 아메리카스 코퍼레이션 캐비티를 가진 반도체 장치 및 그 제조 방법

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