JPH08162640A - 半導体装置の製造方法 - Google Patents

半導体装置の製造方法

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JPH08162640A
JPH08162640A JP6297513A JP29751394A JPH08162640A JP H08162640 A JPH08162640 A JP H08162640A JP 6297513 A JP6297513 A JP 6297513A JP 29751394 A JP29751394 A JP 29751394A JP H08162640 A JPH08162640 A JP H08162640A
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gate electrode
gate
semiconductor layer
layer
forming
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JP6297513A
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English (en)
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Takeshi Matsushita
孟史 松下
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Sony Corp
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Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 第1および第2のゲートのゲート長および位
置の整合を正確に行うことができ、また歩留り良く、チ
ャネル幅やゲートパターンによる制限のないダブルゲー
ト型のSOIによるMISトランジスタを形成する。 【構成】 シードウエーハ1上の第1のゲート絶縁膜2
上に形成した第1のゲート電極41を覆う絶縁膜3を含
む平坦化被覆材層5を形成し、この平坦化被覆材層5を
平坦化しその平坦化面5aにハンドルウエーハ6を貼り
合わせた後、シードウエーハ1を薄膜化して得た半導体
層51上に第2のゲート絶縁膜7と第2のゲート電極4
2とを形成し、半導体層51と第1のゲート電極41
を、第2のゲート電極42の両側面に設けたサイドウォ
ール12をマスクとしてエッチング除去した後にエッチ
ングによって露出された両側面から酸化し、この酸化工
程によって形成された半導体層51の両側面の酸化膜1
3を後に除去し、露出した半導体層51の両側面にそれ
ぞれ接してソース領域およびドレイン領域31を形成す
る多結晶半導体層15を成膜することにより半導体装置
を製造する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、半導体装置、特にダブ
ルゲートのSOI(Semiconductor On Insulator)によ
るMIS(Metal Insulator Semiconductor )トランジ
スタの製造方法に係わる。
【0002】
【従来の技術】SOIによるMISトランジスタは、バ
ルクのシリコン層を用いたMISトランジスタと比較し
て、高速度、低消費電力、すぐれた耐α線、低チャネル
効果が起こりにくい等の多くの利点を有する。
【0003】さらに、MISトランジスタのチャネル層
を挟んでその上下に第1および第2のゲート電極を配置
したダブルゲート型のSOIによるMISトランジスタ
は、ゲート電極がチャネル層の一方にのみ配置されたシ
ングルゲート型のSOIによるMISトランジスタと比
較してその電流容量が2倍となるという利点がある。
【0004】このため、昨今ダブルゲート型のSOIに
よるMISトランジスタは、注目されているところであ
る。
【0005】このダブルゲート型のSOIによるMIS
トランジスタの製造方法としては、特開平5−2184
19号公報に開示された方法等種々の方法が提案されて
いるが、その第1および第2のゲート電極の位置関係の
設定、寄生容量など多くの問題を残している。
【0006】図7〜図9を参照して、このダブルゲート
型のSOIによるMISトランジスタの従来の製造方法
の一例を説明する。
【0007】この場合、図7Aに示すように、低不純物
濃度の第1のシリコン基板(シードウエーハ)20を用
意し、その表面熱酸化によってSiO2 膜による第1の
ゲート絶縁膜21を形成する。このゲート絶縁膜21上
の、最終的に第1のゲート電極の形成部とその両側の所
要の幅に亘る部分に多結晶シリコン層22を形成する。
そしてこの多結晶シリコン層22を覆って全面的にSi
2 等の絶縁層23をCVD(Chemical Vapor Deposit
ion :化学的気相成長)法等によって形成する。
【0008】図7Bに示すように、多結晶シリコン層2
2の表面からCMP(Chemical Mechanical Polishing
;化学的機械的研磨)法によって平坦研磨を行って上
面を平坦な鏡面とする。そして、この平坦面上に、第2
のシリコン基板(ハンドルウエーハ)24を接着する。
【0009】図8Aに示すように、第1のシリコン基板
20をその表面から平坦研磨して所要の厚さとされた薄
膜半導体層201を形成する。そして、この薄膜半導体
層201の表面を熱酸化して第2のゲート絶縁膜28を
形成し、これの上に、多結晶シリコン層22と対向する
部分に第2のゲート電極42を多結晶シリコン層によっ
て形成する。
【0010】尚、図8以降においては、図7における上
下関係を反転して示している。
【0011】図8Bに示すように、第2のゲート電極4
2をイオン注入マスクとして、多結晶シリコン層22の
第2のゲート電極42直下よりそのゲート長方向の両側
に突出する部分に不純物例えばボロン、リン等のイオン
注入を行って、高濃度領域25を形成する。
【0012】その後、図8Cに示すように、多結晶シリ
コン層22に対して、その不純物濃度の差によってエッ
チング速度が異なるすなわち高不純物濃度に対して低い
エッチング性を示すエッチングを行って、高濃度領域2
5を残し、これら高濃度領域25間の低不純物濃度の多
結晶シリコン層22をエッチング除去して空洞26を形
成する。この空洞26は、実際には図8において紙面と
直交する方向に延長して形成された多結晶シリコン層2
2の外部に露呈した両端部からのエッチングの進行によ
って形成される。
【0013】次に図9Aに示すように、残存する多結晶
シリコンよりなる高濃度領域25を酸化し、酸化層27
とする。
【0014】図9Bに示すように、空洞26内にCVD
等によって低比抵抗多結晶シリコンを充填して、ここに
第1のゲート電極41を形成する。一方、第2のゲート
電極42をマスクとして薄膜半導体層201に不純物の
イオン注入を行ってソースおよびドレイン領域(S/D
領域)31を形成する。
【0015】このようにして、薄膜半導体層201の、
これに形成されたソースおよびドレイン領域31間をチ
ャネル形成層44としてこれを挟んでその下および上に
それぞれ第1及び第2のゲート絶縁膜21及び28を介
して第1及び第2のゲート電極41および42が形成さ
れたダブルゲート型のMISトランジスタが形成され
る。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】上述の従来方法による
場合、図8Bで説明したように、多結晶シリコン層22
に第2のゲート電極42をマスクとして高濃度領域25
を形成するイオン注入を行うものであるが、このとき実
際には、不純物が第2のゲート電極42の下にもその両
側から入り込んで拡散されることから、この高濃度領域
25は幅広に形成される。
【0017】そして、この多結晶シリコン層22の厚さ
は最終的に形成される第1のゲート電極41の厚さに相
当するものであることから、比較的厚く形成される必要
があるために、その全厚さにわたって高濃度領域25を
形成するためには、これに対応してこの領域25の第2
のゲート電極42下への入り込み幅も大となり、これに
伴って空洞26のゲート長方向の長さが小となり、図9
Bに示すように、この空洞26内に形成される第1のゲ
ート電極41の長さLG1 が、第2のゲート電極42の
長さLG2 よりかなり短くなる。
【0018】すなわち、図10Aに示すように、第2の
ゲート電極42による実質的ゲート長は、チャネル形成
層44の長さに対応するが、第1のゲート電極41によ
るゲート長は、第1のゲート電極41の長さLG1 に対
応する小なるゲート長となる。このため、その電流容量
を充分大とすることができなくなり、ダブルゲート型の
MISトランジスタにおける、電流容量を大にできると
いう利点を生かすことができないという不都合が生じ
る。また、ソース・ドレイン間の抵抗が大となるという
問題が生じる。
【0019】また、上述の方法による場合、例えば第2
のゲート電極42による実質的ゲート長を0.2μm以
下に形成しようとする場合に、第1のゲート電極41、
従ってこれによる実質的ゲート長が不十分となるとか消
失するなどの問題が生じる。
【0020】上述したように、上述の従来方法による場
合、第1のゲート電極41によって形成される実質的ゲ
ート(以下第1のゲートという)と第2のゲート電極に
よって形成される実質的ゲート(以下第2のゲートとい
う)との整合を正確に行い難いという問題があり、それ
による不良品発生率の増加が30%にも及ぶものであ
る。
【0021】そして、上述した方法における第1のゲー
トと第2のゲートの不整合の問題に対処して、あらかじ
め何らかの方法で第1のゲート電極の長さをかなり大き
くして形成したり、さらにこの場合に、第2のゲートが
第1のゲートからはみ出すことによって生じるチャネル
形成層の高抵抗部分に不純物をイオン注入して低抵抗化
する方法の提案もなされている。
【0022】しかしながら、上述のようにあらかじめ第
1のゲート電極41の長さを第2のゲート電極42と比
較してかなり大きく形成した場合には、図10Bに示す
ように、第1のゲート電極41とソースおよびドレイン
領域31との対向面積が大となって、ゲート・ソース
間、ゲート・ドレイン間の寄生容量が大きくなるという
問題を生じ、また第1のゲート電極41を大きく形成す
るので設計上の問題が生じてくる。
【0023】また、上述した従来方法では、多結晶シリ
コン層22に空洞26を形成するエッチングと、この空
洞26内に第1のゲート電極41を形成するための多結
晶シリコンの充填工程すなわちCVDとは、多結晶シリ
コン層22の両端、すなわちそのゲート幅方向の両端に
おける外部への露出部からなされることから、大電流化
をはかってそのゲート幅を大とする場合、あるいはゲー
トパターンが閉じた形状である場合等においては、この
空洞26の形成や、空洞26内への多結晶シリコンの充
填が不十分となるとか、この方法の適用ができない場合
が生じてくる。
【0024】また上述の空洞26内への多結晶シリコン
の充填工程すなわちCVDは、充填後に空隙を生じない
ようにするために、真空中で遅い成長速度で行う必要が
あり、真空にする手間と時間がかかり製造コストを増大
させることとなる。
【0025】本発明においては、第1および第2のゲー
トのゲート長および位置の整合を正確に行うことがで
き、また歩留り良く、ゲート幅やゲートパターンによる
制限のないダブルゲート型MISトランジスタを形成す
ることができる半導体装置の製造方法を提供する。
【0026】
【課題を解決するための手段】第1の本発明は、図1A
に示すように、半導体シードウエーハ1上に、第1のゲ
ート絶縁膜2と、第1のゲート電極41と、第1のゲー
ト電極41を覆う絶縁膜3を少なくとも有する平坦化被
覆材層5とを形成する工程と、図1Bに示すように、平
坦化被覆材層5を平坦化する工程と、平坦化被覆材層5
の平坦化面5aに、ハンドルウエーハ6を貼り合わせる
工程と、図2Aに示すように、シードウエーハ1を薄膜
化して、半導体層51とする工程と、図3Aに示すよう
に、半導体層51上に第2のゲート絶縁膜7と、第2の
ゲート電極42とを形成する工程と、図4Aに示すよう
に、第2のゲート電極42の両側面に絶縁膜よりなるサ
イドウォール12を形成する工程と、図4Bに示すよう
に、第2のゲート電極42とその外側のサイドウォール
12をマスクとしてその外側の半導体層51と第1のゲ
ート電極41をエッチング除去する工程と、図5Aに示
すように、半導体層51と第1のゲート電極41とを、
そのエッチングによって露出された両側面から酸化する
工程と、図5Bに示すように、酸化工程によって形成さ
れた半導体層51の両側面の酸化膜14を除去する工程
と、図6に示すように酸化膜14の除去によって露出し
た半導体層51の両側面にそれぞれ接してソース領域お
よびドレイン領域31を形成する多結晶半導体層15を
成膜する工程とをとる。このようにして目的とする半導
体装置、すなわちダブルゲート型SOIによるMISト
ランジスタを得ることができる。
【0027】第2の本発明は、第1のゲート電極41お
よび上記第2のゲート電極42をいずれも多結晶シリコ
ンによって構成する。
【0028】第3の本発明は、第1のゲート電極41は
多結晶シリコンから成り、第2のゲート電極42は多結
晶シリコンとWSiX の2層構造からなる構成とする。
【0029】第4の本発明は、ハンドルウエーハ6を貼
り合わせる平坦化面5aの形成工程において、第1のゲ
ート電極41を覆う平坦化被覆材層5として図1Aに示
すように絶縁膜3上に多結晶シリコン4を形成し、多結
晶シリコン4を平坦化する構成とする。
【0030】第5の本発明は、第2のゲート電極42を
形成する工程と、上述のサイドウォール形成工程との間
に、第2のゲート電極42をマスクとして半導体層51
に低濃度領域を形成するイオン注入工程を介在する。そ
して、その低濃度領域11の不純物の濃度を1019atom
s/cm3 以下とする。
【0031】
【作用】上述の本発明方法によれば、第1のゲート電極
41の形成位置は、第2のゲート電極42を基準として
形成されるものであり、しかもその最終的に設定される
ゲート長方向の長さは、サイドウォールの幅、酸化膜1
4の水平方向の厚さ等の選定によって第2のゲート電極
42のゲート長方向の長さといわば独立して選定できる
ことから、両ゲート電極41および42を正確に整合さ
せることができる。
【0032】このように、両ゲート電極41および42
を正確に整合できることから、図10Cに示すように、
チャネル形成層44が第1及び第2の両ゲート電極によ
るそれぞれの実質的ゲート長とほぼ一致させることがで
き、電流容量を大きくできる。
【0033】また、平坦化被覆材層5は、少なくとも第
1のゲート電極41を覆う絶縁膜3を有する構成とされ
るが、絶縁膜3上に多結晶シリコン等よりなる多結晶半
導体層4を形成し、絶縁膜3と多結晶半導体層4によっ
て平坦化被覆材層5を形成する方が、絶縁膜3のみを平
坦化被覆材層5とする場合と比較して、平坦化被覆材層
5を平坦化してハンドルウエーハ6を貼り合わせる平坦
化面5aの形成工程において、絶縁膜3の脆さを原因と
する研磨の際のクラックの発生が抑制される利点があ
る。
【0034】また、半導体層51の低濃度領域11の不
純物の濃度を1019atoms/cm3 以下としたことによっ
て、その後の半導体層51に対する図5Aで示した酸化
膜13の形成を良好に行うことができる。すなわちこの
濃度が1019atoms/cm3 を超えると、酸化工程における
半導体層51の酸化速度が極度に小さくなり、充分な酸
化膜13の形成を阻害する。
【0035】
【実施例】以下に、図面を参照して本発明の一実施例に
ついて詳細に説明する。
【0036】図1Aに示すように、単結晶シリコンから
なるシードウエーハ1を用意する。そしてその表面を熱
酸化してSiO2 からなる第1のゲート絶縁膜2を形成
し、これの上に、多結晶シリコンによる第1のゲート電
極41を形成する。このゲート電極41の形成は、周知
の方法による多結晶シリコンの全面的CVD、フォトリ
ソグラフィーによるパターンエッチングによって形成す
る。次にゲート電極41の上を覆って全面的に例えばS
iO2 による絶縁膜3をCVD等の方法で形成し、更に
その上を覆って例えば多結晶シリコンによる多結晶半導
体層4を形成して、これらによって、平坦化被覆材層5
を形成する。
【0037】図1Aに示した平坦化被覆材層5を上面側
から研磨して平坦鏡面化し、図1Bに示すように平坦化
面5aを形成し、この平坦化面5aに単結晶シリコンに
よるハンドルウエーハ6を貼り合わせる。この貼り合わ
せは、平坦化面5aを水洗して後、この平坦化面5aに
ハンドルウエーハ6の同様に平坦鏡面とされた一主面を
衝合し、この状態で1100℃で1時間熱処理すること
による接着によって行う。
【0038】ここで理解しやすいように、図2以降にお
いては図1とはその上下を反転して示す。図2Aに示す
ように、シードウエーハ1を例えばCMPによって薄膜
化し、半導体層51を形成する。さらに図2Bに示すよ
うに、局部的熱酸化、すなわちLOCOS(Local Oxid
ation of Silicon)によりMISトランジスタ形成部を
囲んで分離絶縁層3Bを形成し、これによって半導体層
51の各トランジスタ形成部間を分離する。
【0039】図3Aに示すように、半導体層51上にそ
の表面の熱酸化により、第2のゲート絶縁膜7を形成す
る。第2のゲート絶縁膜7の上に、多結晶シリコンから
なる多結晶半導体層8、高融点金属のWSiX からなる
金属層9、SiO2 等からなる絶縁膜10を順次形成す
る。これら3層を同一のマスクを用いて、順次パターン
エッチングし、多結晶半導体層8と金属層9とによる第
2のゲート電極42を形成する。このように、金属層9
を形成するときは第2のゲート電極42の抵抗の低減化
を図ることができる。
【0040】図3Bに示すように、図示の例では絶縁膜
10を含んで少なくとも第2のゲート電極42をマスク
として用いて、半導体層51に不純物例えばp型の不純
物のボロンB+ あるいはn型不純物のリン(P+ )をイ
オン注入し、1019atoms/cm 3 以下の好ましくは1018
atoms/cm3 オーダーの例えば2×1018atoms/cm3 の低
濃度領域11いわゆるLDD(Lightly Doped Drain )
領域を形成し、両低濃度領域11間をチャネル形成層4
4とする。
【0041】その後、図4Aに示すように、第2のゲー
ト電極42の側面に絶縁膜例えばSiO2 よりなるサイ
ドウォール12を形成する。このサイドウォール12の
形成は、周知の方法によって形成する。すなわち第2の
ゲート電極の側面を含んでSiO2 をCVDによって全
面的に形成し、これに対し異方性エッチングを行うこと
によって所要の幅WS を有するサイドウォール12を形
成する。
【0042】次に図4Bに示すように絶縁膜10、第2
のゲート電極42およびサイドウォール12をマスクと
して、第2のゲート絶縁膜7、LDD領域11、第1の
ゲート絶縁膜2、第1のゲート電極41をエッチングに
より除去する。
【0043】次に900℃で30分間熱酸化を行って、
低濃度領域11と第1のゲート電極41を上述のエッチ
ングによって露出した面から酸化して、図5Aに示すよ
うに半導体層51および第1のゲート電極41の各両側
部に酸化膜13および14を形成する。このとき、低濃
度領域11の不純物濃度を2×1018atoms/cm3 とする
と、酸化膜13の水平方向の厚さは20nmとなる。一
方第1のゲート電極41の不純物濃度を2×1020atom
s/cm3 とすると、酸化膜14の水平方向の厚さは60n
mになり、この酸化膜14の厚さの制御によって第1の
ゲート電極41の長さが設定される。そして、これら酸
化膜13及び14の厚さは、その酸化条件すなわち酸化
処理時の酸化温度と酸化時間、さらに不純物濃度により
選定できるが、その加熱温度は、各部の熱的影響、例え
ば不要な不純物の拡散などを考慮して800〜900℃
にすることが好ましい。一般に多結晶シリコンは、単結
晶シリコンに比して酸化速度が速く、また単結晶シリコ
ンは、その不純物濃度が1019atoms/cm3 を越えると酸
化速度が著しく低下する。これらのことを考慮して低濃
度領域11の不純物濃度は1019atoms/cm3 以下とし、
更に酸化温度、酸化時間を選定して、酸化後の第1のゲ
ート電極41の長さが、第2のゲート電極42の長さに
できるだけ一致し、かつチャネル形成層44の長さが、
第1及び第2のゲート電極長以下で、しかもできるだけ
これに近い長さとなるように、酸化条件の選定、半導体
層51の酸化がなされる低濃度領域11の不純物濃度の
選定がなされる。
【0044】その後、図5Bに示すように、等方性エッ
チング例えばプラズマエッチングにより、低濃度領域1
1が露出するように、酸化膜13を除去する。この上に
多結晶シリコン層15、絶縁膜16、Al電極17を順
次形成し、多結晶シリコン層15によりソースおよびド
レイン領域31を形成する。このようにして、図6に示
すように、チャネル形成層44を挟んでその上下にそれ
ぞれ第1および第2のゲート絶縁膜2および7を介して
第1および第2のゲート電極41および42が対向形成
されたダブルゲート型のSOIによるMISトランジス
タが形成される。
【0045】上述の半導体層51を形成するシードウエ
ーハ1は、最終的に得るMISトランジスタでのしきい
値電圧Vthに応じて、不純物の濃度が1013〜1017at
oms/cm3 好ましくは1014〜1015atoms/cm3 であるよ
うに選定する。
【0046】上述の方法によれば、酸化膜14の水平方
向の厚さは酸化膜13の同方向の厚さより厚いため、酸
化膜13を除去した後も酸化膜14が残り、第1ゲート
電極41とソースおよびドレイン領域31とを絶縁分離
している。
【0047】また、半導体層51の両側面の酸化膜13
を除去すると同時に第1のゲート電極41の両側面には
酸化膜14を残すようにエッチングを施すことにより、
半導体層51の外側に形成される、ソースおよびドレイ
ン領域31と第1のゲート電極41とを絶縁することが
できる。
【0048】上述の本発明方法によれば、第2のゲート
電極42をマスクとする低濃度領域11の形成すなわち
チャネル形成層44の長さの選定、更にこの第2のゲー
ト電極42にサイドウォール12を形成し、これらをマ
スクに、エッチング、酸化処理、さらにエッチングを行
って、第1のゲート電極41の最終的長さの選定を行う
ようにしたので、チャネル形成層44の位置および長
さ、第1のゲート電極41の形成位置はともにいわば第
2のゲート電極42を基準にして形成されるものであ
り、また上述したように熱酸化条件などの選定によって
第1のゲート電極41の長さの選定も行うことができる
ことから、第1及び第2のゲート電極41および42、
さらにチャネル形成層44の整合を確実に行うことがで
きる。
【0049】従って、確実に電流容量の増大化、抵抗の
低減化、さらに第1及び第2のゲート電極41及び42
の各低濃度領域11ないしはソース領域およびドレイン
領域との対向幅の縮小をはかることができることによる
寄生容量の低減化をはかることができる。
【0050】しかしながら、第1および第2のゲート電
極41および42の長さは、必ずしも一致させる必要は
なく、チャネル形成層44の両端より外側に第1および
第2のゲート電極41および42の外端が位置するよう
にすれば、実質的に第1および第2のゲート電極41お
よび42によってチャネル形成層44に形成される各ゲ
ート長(チャネル長)をチャネル形成層44の長さ、す
なわち上述の例では低濃度領域11間の間隔によって設
定させることができ、両ゲートを一致させることができ
ることになる。
【0051】尚、上述の実施例は本発明の一例であり、
本発明の要旨を逸脱しない範囲でその他様々な構成が取
り得ることは勿論である。
【0052】
【発明の効果】上述の本発明によれば、第1のゲートと
第2のゲートとの位置を整合し、かつ両ゲートの長さを
調節することにより、電流容量の減少や寄生容量の発生
を防ぐことができる。これによって、2個のゲート電極
の形成による電流容量を2倍に増やすという効果が充分
に発揮される。
【0053】また従来のように空洞を形成する必要がな
いため、横からエッチング液を流す工程と、真空中で遅
い速度のCVDによって空洞を埋める工程とを省略する
ことができ、SOIによるMISトランジスタの製造が
容易にできる。
【0054】空洞を形成したり、あらかじめ第1のゲー
ト電極の長さを大きくする必要がないため、SOIによ
るMISトランジスタの大きさ特にゲート幅、形状など
の設計の自由度が増し、回路全体の設計の自由度も増す
ことから、回路をより細密集積化できるようにする。
【図面の簡単な説明】
【図1】A 本発明による半導体装置の製造方法の一例
の一工程を示す断面図である。 B 本発明による半導体装置の製造方法の一例の一工程
を示す断面図である。
【図2】A 本発明による半導体装置の製造方法の一例
の一工程を示す断面図である。 B 本発明による半導体装置の製造方法の一例の一工程
を示す断面図である。
【図3】A 本発明による半導体装置の製造方法の一例
の一工程を示す断面図である。 B 本発明による半導体装置の製造方法の一例の一工程
を示す断面図である。
【図4】A 本発明による半導体装置の製造方法の一例
の一工程を示す断面図である。 B 本発明による半導体装置の製造方法の一例の一工程
を示す断面図である。
【図5】A 本発明による半導体装置の製造方法の一例
の一工程を示す断面図である。 B 本発明による半導体装置の製造方法の一例の一工程
を示す断面図である。
【図6】本発明による半導体装置の製造方法の一例の一
工程を示す断面図である。
【図7】A 従来の半導体装置の製造方法の一例の一工
程を示す断面図である。 B 従来の半導体装置の製造方法の一例の一工程を示す
断面図である。
【図8】A 従来の半導体装置の製造方法の一例の一工
程を示す断面図である。 B 従来の半導体装置の製造方法の一例の一工程を示す
断面図である。 C 従来の半導体装置の製造方法の一例の一工程を示す
断面図である。
【図9】A 従来の半導体装置の製造方法の一例の一工
程を示す断面図である。 B 従来の半導体装置の製造方法の一例の一工程を示す
断面図である。
【図10】第1のゲートと第2のゲートとの位置整合を
説明する断面図である。 A 第1のゲート電極が第2のゲート電極より短い場合
の断面図である。 B 第1のゲート電極が第2のゲート電極より長い場合
の断面図である。 C 第1のゲート電極と第2のゲート電極の長さが一致
する場合の断面図である。
【符号の説明】
1 シードウエーハ 2 第1のゲート絶縁膜 3 絶縁膜 3B 絶縁層 4 多結晶半導体層 5 平坦化被覆材層 6 ハンドルウエーハ 7 第2のゲート絶縁膜 8 多結晶半導体層 9 金属層 10 絶縁膜 11 低濃度領域 12 サイドウォール 13、14 酸化膜 15 多結晶シリコン層 16 絶縁膜 17 Al電極 20 第1のシリコン基板(シードウエーハ) 21 第1のゲート絶縁膜 22 多結晶シリコン層 23 絶縁層 24 第2のシリコン基板(ハンドルウエーハ) 25 高濃度領域 26 空洞 27 酸化膜 28 第2のゲート絶縁膜 31 ソースおよびドレイン領域 41 第1のゲート電極 42 第2のゲート電極 43 ゲート絶縁膜 44 チャネル形成層 51 半導体層 201 薄膜半導体層
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H01L 27/12 B 29/43 21/336 9056−4M H01L 29/78 627 D

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 半導体シードウエーハ上に、第1のゲー
    ト絶縁膜と、第1のゲート電極と、該第1のゲート電極
    を覆う絶縁膜を少なくとも有する平坦化被覆材層とを形
    成する工程と、 該被覆材を平坦化する工程と、 該被覆材の平坦化面に、ハンドルウエーハを貼り合わせ
    る工程と、 上記シードウエーハを薄膜化して、半導体層とする工程
    と、 該半導体層上に第2のゲート絶縁膜と、第2のゲート電
    極とを形成する工程と、 該第2のゲート電極の両側面に絶縁膜よりなるサイドウ
    ォールを形成する工程と、 該サイドウォールと上記第2のゲート電極とをマスクと
    してその外側の上記半導体層と上記第1のゲート電極を
    エッチング除去する工程と、 上記半導体層と上記第1のゲート電極とを、上記エッチ
    ングによって露出された両側面から酸化する工程と、 該酸化工程によって形成された上記半導体層の両側面の
    酸化膜を除去する工程と、 該酸化膜の除去によって露出した上記半導体層の両側面
    にそれぞれ接してソース領域およびドレイン領域を形成
    する多結晶半導体層を成膜する工程とを有することを特
    徴とする半導体装置の製造方法。
  2. 【請求項2】 上記第1のゲート電極および上記第2の
    ゲート電極がいずれも多結晶シリコンから成ることを特
    徴とする請求項1に記載の半導体装置の製造方法。
  3. 【請求項3】 上記第1のゲート電極は多結晶シリコン
    から成り、上記第2のゲート電極は多結晶シリコンとW
    SiX の2層構造からなることを特徴とする請求項1に
    記載の半導体装置の製造方法。
  4. 【請求項4】 上記ハンドルウエーハを貼り合わせる平
    坦化面の形成工程において、上記第1のゲート電極を覆
    う平坦化被覆材層として絶縁膜上に多結晶シリコンを形
    成し、該多結晶シリコンを平坦化することを特徴とする
    請求項1、2または3に記載の半導体装置の製造方法。
  5. 【請求項5】 上記第2のゲート電極を形成する工程
    と、上記第2のゲート電極の両側面に上記サイドウォー
    ルを形成する工程との間に、上記第2のゲート電極をマ
    スクとして上記半導体層に低濃度領域を形成するイオン
    注入工程を採り、上記低濃度領域の不純物の濃度を10
    19atoms/cm3 以下としたことを特徴とする請求項1、
    2、3または4に記載の半導体装置の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR100288667B1 (ko) * 1996-12-17 2001-12-12 포만 제프리 엘 측벽소스-드레인접촉부를가진단일및이중게이트전계효과트랜지스터및그제조방법
JP2007534142A (ja) * 2003-08-13 2007-11-22 インターナショナル・ビジネス・マシーンズ・コーポレーション フロントゲート型soi−mosfetの製造方法
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