JP4036341B2 - 半導体装置及びその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、複数のSOI(Silicon On Insulator)−Si層厚さを有する半導体素子を集積した半導体装置及びその製造方法に係り、とくにその素子分離領域の構造に関するものである。
従来、半導体装置は、CMOS素子とバイポーラ素子を同一のSOI基板上に集積させるものが知られている(特許文献1参照)。この半導体装置は、図22に示されているように、CMOS領域10のCMOS素子7、8が埋め込み酸化膜(BOX)2上の薄膜シリコン単結晶層3に形成され、バイポーラ領域9のバイポーラ素子が埋め込み酸化膜(BOX)2を途中までエッチングして残りの埋め込み酸化膜(BOX)2上にエピタキシャル成長法を用いてシリコン単結晶層4を形成し、この単結晶層に半導体素子(バイポーラ素子)を形成している。SOI基板は、シリコン半導体基板(Si−sub)1及びこの半導体基板上に形成された埋め込み酸化膜(BOX)2から構成されている。埋め込み酸化膜2は、半導体基板内部への酸素のイオン注入により形成される。上記のように、SOI基板は、バイポーラ領域9とCMOS領域10とを備え、バイポーラ領域9には埋め込み酸化膜(BOX)を途中までエッチングして薄くなった部分の上に厚いシリコン単結晶層4が形成されている。バイポーラ領域9、CMOS領域10ともに素子毎に素子分離領域のシリコン酸化膜によって区画されている。バイポーラ領域9の素子分離領域6は、CMOS領域10の素子分離領域5より高い位置に配置形成され、その厚みも厚くなっている。バイポーラトランジスタは、素子分離領域6に囲まれたバイポーラ領域9のシリコン単結晶層4に形成され、エミッタ、ベース、コレクタ及びこれらの引き出し電極を有している。CMOSトランジスタは、素子分離領域5に囲まれたCMOS領域10のシリコン単結晶層3に形成され、PMOSトランジスタがP+ソース/ドレイン領域、ゲート酸化膜及びゲート電極7、NMOSトランジスタがN+ソース/ドレイン領域、ゲート酸化膜、ゲート電極8からなる。
このように、素子分離のための絶縁膜は、例えば、CMOS領域とバイポーラ領域とではシリコン単結晶層の高さが異なるので、この上に形成される配線層の加工が困難であった。つまり、1つのSOI基板上に厚さが異なる複数のSOI−Si層を有する半導体素子を集積する半導体装置においては、膜厚の異なるSOI−Si層を複数形成してから素子分離処理を行う結果、その素子分離領域としての絶縁膜の高さが異なっており、配線工程における加工が困難である。また、膜厚の異なる複数のシリコン層を有するために各層の高さが異なり、その結果、リソグラフィ工程におけるフォーカスがずれるので、微細なゲート加工が困難であるという問題もあった。前記公知例以外にも埋め込み絶縁膜上に厚さのことなる複数の単結晶半導体層を1つのチップに用いることが知られている(特許文献2)が、素子分離領域の半導体基板表面からの高さが異なり、前記公知例と同じように配線を形成する上での問題が残っている。
米国特許第5212397号明細書 米国特許第5294823号明細書
本発明は、このような事情によりなされたものであり、素子分離領域の絶縁膜高さが実質的に一様であり、微細な配線加工が容易な構造を有する半導体装置及びその製造方法を提供する。
本発明は、複数のSOI−Si層厚さを有する半導体素子を集積する半導体装置において、その素子分離領域の半導体基板表面からの高さが実質的に揃っていることを特徴としている。そして、半導体基板に一様な高さの素子分離領域を形成してから複数の適宜に高さの異なるSOI−Si層(単結晶シリコン半導体層)を形成することを特徴としている。次に、図19乃至図21を参照してシリコン半導体基板上に上記SOI−Si層を形成する本発明の方法を説明する。主面上にシリコン酸化膜などからなる埋め込み酸化膜(BOX)12と単結晶シリコン膜14を形成させたシリコン半導体基板(以下、SOI基板という)11に、シリコン酸化物やシリコン窒化物などの第1の絶縁膜20を順次堆積させる(図19(a))。次に、第1の絶縁膜20上にフォトレジスト21を堆積させ、その後素子形成領域を残しその他の領域を除去するように、リソグラフィによりフォトレジスト21をパターニングする(図19(b))。このパターニングされたフォトレジスト21をマスクにして、例えば、RIE(Reactive Ion Etching)などの異方性エッチング法によりエッチングを行って素子分離形成領域の前記第1の絶縁膜20及び単結晶シリコン膜14を除去する(図19(c))。
次に、フォトレジスト21を除去して、シリコン酸化物などからなる第2の絶縁膜22を前記第1の絶縁膜20及び素子分離形成領域上に堆積させる(図2020(a))。そして第2の絶縁膜22をCMP(Chemical Mechanical Polishing) により研磨して第2の絶縁膜22と同じ平面になるようにその表面を研磨する。このようにして、素子分離形成領域には第2の絶縁膜22が埋め込まれ、この部分は、素子分離領域の素子分離絶縁膜13となる。CMP処理を施しているので、素子分離絶縁膜13表面と素子形成領域に形成された第1の絶縁膜20表面とは、同一平面を成している(図20(b))。次に、この同一平面上にフォトレジスト23を塗布し、これをパターニングして単結晶シリコン膜(SOI−Si層)14を厚くしたい素子領域上に窓24を開け(図20(c))、エッチングすることによりこの領域上の第1の絶縁膜20を剥離して、前記単結晶シリコン膜14の表面を露出させ、フォトレジストを除去する(図21(a))。この際素子分離絶縁膜13がエッチングされないような材料又はエッチング方法を選ぶと良い。その後、フォトレジスト開口部24内に露出された単結晶シリコン膜14表面に単結晶シリコンを選択エピタキシャル成長法により堆積させて第1の絶縁膜20でマスクされている素子領域に形成されている単結晶シリコン膜14より厚い単結晶シリコン膜15をこの領域に形成する。その後、第1の絶縁膜20がエッチング除去されてから、単結晶シリコン膜14、15にトランジスタを形成する次工程に移行する(図21(b))。
このように本発明の方法により、半導体基板11からの高さが実質的に一様な素子分離領域13が得られると共にSOI−Si層厚さの異なる所望の素子領域が形成される。単結晶シリコン膜(SOI−Si層)の膜厚を適宜変化させるには、このほかアモルファスシリコン膜を堆積させ、熱処理によりエピタキシャル成長させた後、不要部分をCMP工程により除去することにより得ることができる。また、フォトレジストの窓を開ける領域を逆にして、単結晶シリコン膜(SOI−Si層)を薄くしたい領域の単結晶シリコン膜を露出させ、この領域を酸化させて単結晶シリコン膜を薄くする方法によることも可能である。また、この方法を適用して、前記単結晶シリコン膜(SOI−Si層)を厚くしたい素子領域上にフォトレジスト窓を形成する時に、バルク形成領域にもフォトレジスト窓を形成し、この領域は、埋め込み酸化膜(BOX)をエッチング除去する。そして、この部分にはバイポーラトランジスタなどのバルク素子を形成することにより、SOI素子とバルク素子とを併せて集積させることができる。
本発明によれば、素子分離絶縁膜の半導体基板からの高さが一様に揃うことができるので、その後の配線工程が実施し易くなる。また、本発明によれば、工程数を格別増やすことなく複数の厚さの異なるSOI−Si層を有する半導体素子を集積する半導体装置を製造することができる。
本発明の半導体装置は、第1の領域と第2の領域とを有する半導体基板と前記半導体基板の前記第1の領域に形成され、表面が平坦な埋め込み絶縁膜と、、前記埋め込み絶縁膜上に形成され、半導体素子が形成された少なくとも1つの第1の単結晶半導体層と、前記第2の領域に前記半導体基板上に接して形成された少なくとも1つの第2の単結晶半導体層と、前記各単結晶半導体層間を分離する素子分離領域とを備え、前記素子分離領域の素子分離絶縁膜は、前記埋め込み絶縁膜上に形成され、前記半導体基板からの高さが全ての領域で同じであり、前記第1の領域に形成された第1の単結晶半導体層は、複数の膜厚を有する複数の単結晶半導体層からなることを第の特徴としている。前記複数の単結晶半導体層には完全空乏(FD:Full Deplete)素子及び部分空乏(PD:Partially Deplete)素子が形成されているようにしても良い。前記第1の領域にはCMOS素子が形成され、前記第2の領域にはバイポーラ素子が形成されているようにしても良い。前記第1の領域に形成された所定の第1の単結晶半導体層にはMOSトランジスタが形成され、前記第2の領域の所定の第2の単結晶半導体層にはバイポーラトランジスタが形成され、前記所定の第1及び第2の単結晶半導体層表面の前記半導体基板表面からの高さは同じであり、且つ前記MOSトランジスタのゲート電極より下の半導体層厚は、前記所定の第2の単結晶半導体層の膜厚と同じあるようにしても良い。
また、本発明の半導体装置の製造方法は、表面が平坦な埋め込み絶縁膜、単結晶半導体素子、第1の絶縁膜を順次積層配置させた半導体基板を形成する工程と、前記第1の絶縁膜及び前記単結晶半導体層をエッチングして前記単結晶半導体層及び前記第1の絶縁膜からなる積層体の複数の領域を前記埋め込み絶縁膜上に形成する工程と、前記複数の積層体を被覆するように前記半導体基板上に第2の絶縁膜を形成する工程と、前記第2の絶縁膜の前記半導体基板からの高さを前記第1の絶縁膜と同じになるように平坦化させて前記埋め込み絶縁膜上に素子分離領域を形成する工程と、前記積層体の内少なくとも1つをエッチング除去すると共にこの除去された積層体下の部分の埋め込み絶縁膜をエッチング除去して前記半導体基板表面を露出させる工程と、前記除去された積層体以外の積層体の少なくとも1つを構成する第1の絶縁膜をエッチング除去してその下の前記単結晶半導体層表面を露出させる工程と、前記露出された単結晶半導体層上に単結晶半導体を堆積させてこの単結晶半導体層を厚膜にすると共に前記露出された半導体基板表面上に前記埋め込み絶縁膜上の前記単結晶半導体層より厚膜の単結晶半導体層を形成する工程とを備えたことを第1の特徴としている。
また、本発明の半導体装置の製造方法は、表面が平坦な埋め込み絶縁膜、単結晶半導体素子、第1の絶縁膜を順次積層配置させた半導体基板を形成する工程と前記第1の絶縁膜及び前記単結晶半導体層をエッチングして前記単結晶半導体層及び前記第1の絶縁膜からなる積層体の複数の領域を前記埋め込み絶縁膜上に形成する工程と、前記複数の積層体を被覆するように前記半導体基板上に第2の絶縁膜を形成する工程と、前記第2の絶縁膜の前記半導体基板からの高さを前記第1の絶縁膜と同じになるように平坦化させて前記埋め込み絶縁膜上に素子分離領域を形成する工程と、前記積層体の内少なくとも1つをエッチング除去すると共にこの除去された積層体下の部分の埋め込み絶縁膜をエッチング除去して前記半導体基板表面を露出させる工程と、前記露出された半導体基板上にその表面に接して単結晶半導体層を堆積させる工程と、前記除去された積層体以外の積層体の少なくとも1つを構成する第1の絶縁膜をエッチング除去してその下の前記単結晶半導体層表面を露出させる工程と、前記露出された単結晶半導体層にMOSトランジスタを形成する工程と、前記MOSトランジスタが形成された単結晶半導体層上に単結晶半導体を堆積させると共に前記表面が露出された半導体基板上に形成された単結晶半導体層に単結晶半導体を堆積させて、前記MOSトランジスタが形成された単結晶半導体層の前記半導体基板からの表面高さと前記表面が露出された半導体基板上に形成された単結晶半導体層の前記半導体基板からの表面高さとを同じにする工程と、前記単結晶半導体層が堆積され、表面が露出された半導体基板上に形成された単結晶半導体層にバイポーラトランジスタを形成する工程とを備えたことを第2の特徴としている。

素子分離絶縁膜の高さが、概略揃っているので、配線加工が容易であり、歩留まりや信頼性が向上する。また、素子分離絶縁膜上のフォトリソグラフィにおけるフォーカスマージンが大きくとれるので微細加工が容易になる。さらに、単結晶シリコン層の表面高さを一様にするのでコンタクト孔を形成することが容易である。
以下、図面を参照しながら発明の実施の形態を説明する。
まず、図1及び図2を参照して実施例1を説明する。図1及び図2は、厚さの異なる複数の単結晶半導体層を有する半導体装置の断面図である。シリコン半導体基板11上に、例えば、シリコン酸化膜からなる厚さ500nmの埋め込み絶縁膜12が堆積されている。この上に単結晶シリコン層14、15が形成されている。単結晶シリコン層14の膜厚は、例えば、50nmであり、単結晶シリコン層15の膜厚は、例えば、100nmである。これらの単結晶シリコン層14、15は、例えば、膜厚120nm程度のシリコン酸化膜などからなる素子分離絶縁膜13で構成された素子分離領域によって分離されている。この単結晶シリコン層14、15上には、例えば、厚さ6nmのシリコン酸化膜などのゲート絶縁膜16を介して、不純物がドープされたポリシリコンのゲート電極17が形成されている。また、単結晶シリコン層14、15中にはソース/ドレイン領域となる不純物拡散領域18、19が形成されている。図1では単結晶シリコン層14、15上のゲート絶縁膜の厚さは両者とも6nmであるが、両者が異なる厚さを有していても良い。この方がそれぞれに最適な素子設計が可能である。
図1はトランジスタ構造のみが示されているので、その配線構造は省略されている。また、微細なMOSトランジスタでは通常LDD構造を用いているが、図1ではゲート側壁絶縁膜や不純物拡散領域の詳細な構造が省略されている。また、ゲート電極構造もポリシリコン/メタル(シリサイド)、更に絶縁膜を堆積したもの、又はメタルからなるゲート電極等種々の構造も考えられるが、これも省略してある。また、ウェル構造等シリコン半導体基板中の不純物構造なども省略してある。以上の図1に対する説明は以下の図についても同様である。本発明の特徴は、単結晶シリコン層の厚さが異なる半導体素子を同一半導体基板上に形成しながら、素子分離領域の絶縁膜の厚さがほぼ等しく、したがって、高さが揃っているので後の配線層形成時の加工がし易い。
半導体装置としては、例えば、薄い方の単結晶シリコン層14には、FD(完全空乏)素子を形成し、厚い方の単結晶シリコン層15には、PD(部分空乏)素子を形成することにより、しきい値の異なるトランジスタを同一SOI基板上に形成することができる。すなわち、例えば、しきい値電圧が0.2Vの半導体素子を単結晶シリコン層14に、しきい値電圧が0.4Vの素子を単結晶シリコン層15に形成できるので、電源電圧を、例えば、1.2V程度に下げて低消費電力動作を必要とする回路は、単結晶シリコン層14に形成し、電源電圧を、例えば、3.3V程度に上げて高速動作させたい回路は、単結晶シリコン層15に形成することにより、従来より低消費電力でしかも高速の半導体装置を製造することができる。これは、しきい値電圧が低く、しかもカットオフ特性に優れる、つまりリーク電流の小さいFD素子と、電源耐圧に優れるPD素子を同一SOI基板上に集積することの効果である。
本発明を用いれば、ゲート長0.25μm、SOI膜厚80nm、不純物濃度7×1017cm-3のポリシリコンゲートのPD素子で設計された回路1と、SOI膜厚30nm、不純物濃度1×1017cm-3のメタルゲートのFD素子で設計された回路2を回路設計の変更をすることなく同一半導体基板上に集積することが容易にできる。さらに、次の段階で不純物濃度を5×1017cm-3として、SOI膜厚を100μmと50μmの2種を用意することでPD/FD素子をポリシリコンゲートで構成すると、不純物濃度を変える工程を省略させることができる。本発明を用いることにより、異なる設計資産を容易に集積すること、最適化することが可能になる。また、薄い単結晶シリコン層14には、NMOS素子を形成し、厚い単結晶シリコン層15にはPMOS素子を形成することにより、NMOS素子のキンク特性を抑制したCMOS回路が実現できる。この場合、NMOS、PMOSともPD素子で形成しても良い。更に、MOSトランジスタとバイポーラ・トランジスタを同一SOI基板上に集積することもできる。
次に、図2に示す半導体装置を説明する。シリコン半導体基板11上に、例えば、厚さ500nmのシリコン酸化膜からなる埋め込み絶縁膜12が形成されている。この上に、厚さが、例えば、120nmの素子分離絶縁物13で分離された単結晶シリコン層14、15が形成されている。それぞれの単結晶シリコン層の膜厚は、例えば、50nm、100nmである。この単結晶シリコン層14上に形成された厚さが、例えば、6nmのゲート絶縁膜16を介して不純物がドープされたポリシリコンのゲート電極17が形成されている。また、単結晶シリコン層14中にはソース/ドレイン領域となる不純物拡散領域18が形成されている。一方、単結晶シリコン層15上に不純物がドープされたポリシリコンからなるベース電極110が形成されている。このベース電極110の側部には側壁絶縁膜111が形成されており、その両側には、エミッタ、コレクタ領域となる不純物拡散領域112、113が形成されている。図1R>1と同じ様に配線層等が省略されている。図2の場合もシリコン層の厚さが異なる素子を同一基板上に形成しておりながら、素子分離領域の絶縁膜厚さがほぼ等しい、したがって高さが揃っているので、後の配線層形成時の加工がし易い。
半導体装置の応用としては、薄い方の単結晶シリコン層14には、FD(完全空乏)素子又はPD(部分空乏)素子であるMOSトランジスタが形成され、厚い方の単結晶シリコン層15には横形バイポーラ素子が形成されている。低消費電力動作を必要とする回路は、単結晶シリコン層14に形成し、高周波特性が必要なバイポーラ素子は、単結晶シリコン層15に形成することにより、従来より低消費電力でしかも高速の半導体装置を製造することができる。これは、薄い単結晶シリコン層(SOI−Si層)にMOSFETを形成すると、しきい値電圧が低く、しかもカットオフ特性に優れる半導体素子になり、厚い単結晶シリコン層(SOI−Si層)にバイポーラ素子を形成すると、高周波特性が優れたバイポーラ素子が得られるからである。
次に、図3及び図4を参照して参照して実施例2を説明する。図3及び図4は、厚さの異なる複数の単結晶半導体層を有する半導体装置の断面図である。シリコン半導体基板31上には、例えば、膜厚500nmのシリコン酸化膜からなる埋め込み絶縁膜32が形成されている。この上に、例えば、膜厚が120nmの素子分離絶縁膜33で分離された単結晶シリコン層34、35が形成されている。それぞれの単結晶シリコン層の膜厚は、例えば、50nm、100nmである。この単結晶シリコン層34、35上に形成された、例えば、厚さ6nmのゲート絶縁膜36を介して、不純物がドープされたポリシリコンの積層ゲート電極37、38及びゲート電極39が形成されている。ここで単結晶シリコン層34上には、例えば、膜厚が50nmのポリシリコン電極層37と、例えば、膜厚が200nmのポリシリコン電極層38が積層されて形成されている。単結晶シリコン層35上には、例えば、膜厚が200nmのポリシリコン電極39が形成されている。
なお、ポリシリコンの積層ゲート電極37、38は、必ずしも積層されている必要はなく、膜厚が約250nmのポリシリコン単層からなっていても良い。また、単結晶シリコン層34、35中にはソース/ドレイン領域となる不純物拡散領域310、311が形成されている。図3ではトランジスタ構造のみを示し、配線構造などを省略してあるのは先の図と同様である。以上のように、この実施例では、単結晶シリコン層の厚さが異なる半導体素子を同一SOI基板上に形成しながら、素子分離領域の絶縁膜厚さがほぼ等しい、したがって、高さが揃っているので、後の配線層形成時の加工がし易いことの他に、さらにポリシリコンゲート電極の高さが揃っていることに特徴がある。ポリシリコン電極の高さを揃うようにすることによって、最も微細な加工を必要とするゲート電極のリソグラフィ工程において、露光のためのフォーカスが薄い単結晶シリコン薄膜34上においても厚い単結晶シリコン層35上においても同一の値となる。従って、より微細なゲートの精密な加工がし易くなる。薄い単結晶シリコン層34上及び厚い単結晶シリコン層35上にどんな半導体素子を配置すれば良いかは、実施例1と同様である。
図4に示す半導体装置は、図3と同様に、膜厚の異なる複数の単結晶シリコン層を有する構造を備えている。この半導体装置は、単結晶シリコン層34上に絶縁膜を介して2層のゲート電極を備えていることに特徴がある。単結晶シリコン層34上には膜厚8nmのチッ素を含むシリコン酸化膜からなるトンネル酸化膜312が形成されている。トンネル酸化膜312上には第1のゲート電極であるポリシリコンのフローティングゲート電極37、膜厚12nmのシリコン酸化膜の層間絶縁膜313、さらに第2のゲート電極であるポリシリコンのコントロールゲート電極38が積層されている。また、単結晶シリコン層35上にはシリコン酸化膜などのゲート絶縁膜314、ポリシリコンなどのゲート電極39が形成されている。シリコン酸化膜からなる層間絶縁膜313とゲート絶縁膜314は、同時形成された膜であり、同様に、第2のゲート電極38とゲート電極39とは同時形成された膜である。以上のように、この実施例では、例えば、薄い単結晶シリコン層34上には不揮発性メモリセルを形成し、厚い単結晶シリコン層35上にはロジック回路を集積することができる。そして、この場合も図3と同様の効果が得られる。
次に、図5を参照して実施例3を説明する。図5は、厚さの異なる複数の単結晶半導体層を有する半導体装置の断面図である。図5は、半導体素子の構造を示すゲート電極や不純物拡散領域の形状を省略し、本発明の特徴である埋め込み絶縁膜、素子分離絶縁膜(素子分離領域)、半導体素子が形成されるべき単結晶シリコン層表面の構造について示している。図5において、シリコン半導体基板51上に膜厚が、例えば、500nmのシリコン酸化膜からなる埋め込み絶縁膜52が形成されている。この上には、例えば、膜厚が120nmの素子分離絶縁膜53で分離された単結晶シリコン層54、55が形成されている。それぞれの単結晶シリコン層54、55の膜厚は、例えば、50nm、100nmである。また、埋め込み絶縁膜52の一部は、素子分離絶縁膜53をマスクにしてエッチング除去され、この部分でシリコン半導体基板51表面は露出されている。そしてシリコン半導体基板51と単結晶シリコン層56とは接合され、この部分でシリコンの結晶は連続している。
素子分離絶縁膜53は、半導体基板全面に渡ってほぼ同一の高さが保たれている。単結晶シリコン層54、55、56の高さも概略揃っている。このような構造においては、素子分離やゲート加工の際のリソグラフィ工程において、フォーカスずれによる加工ばらつきが減少するため微細加工が容易である。また、後の配線工程の段差も減少させることができるので配線工程の微細化が容易であり、配線の段切れやショートによる不良の発生も抑えられるので半導体装置の歩留まりを向上させることができる。この実施例では、3種類の半導体素子を集積することができる。即ち、薄いSOI薄膜素子、やや厚いSOI薄膜素子、そしてバルク素子を1つのSOI基板に搭載される。図1乃至図4の半導体装置とは、バルク素子が集積できる点が異なっている。薄いSOI薄膜素子及びやや厚いSOI薄膜素子を集積することは図1乃至図4と同様である。SOI素子と同一のSOI基板にバルグ素子を集積する作用効果は、次の通りである。即ち、基板電圧の変動が少ないことが望ましく、比較的しきい値電圧の高い半導体素子が望ましいDRAM等のメモリ素子、電流がシリコン半導体基板の比較的奥まで流れる縦形バイポーラ素子、SOI素子ではキンクなど比較的インパクトイオン化による特性劣化が生じ易いnMOSトランジスタ、比較的電源電圧が高い領域で使われる高耐圧半導体素子、素子特性の線形性が必要なアナログ素子等がバルグシリコン中に形成され、高速や低消費電力素子がSOI基板上に形成され、しかもこれらの半導体素子を同一SOI基板上に集積させることができる。
次に、図6及び図7を参照して実施例4を説明する。図6及び図7は、図1に示す厚さの異なる複数の単結晶半導体層を有する半導体装置の製造工程断面図である。まず、シリコン半導体基板61上に膜厚500nmのシリコン酸化膜からなる埋め込み絶縁膜62、膜厚50nmの単結晶シリコン層63を順次積層してSOI基板を準備する(図6(a))。次に、半導体基板61を900℃、酸素雰囲気で熱処理することにより単結晶シリコン層63の表面を酸化し、膜厚6nmのシリコン酸化膜からなるゲート絶縁膜64を形成する。次に、LPCVD(Low Pressure Chemical Vapour Deposition) 法などによりシリコン窒化膜(SiN)65を膜厚150nm程度堆積させる。続いて、CVD法などにより膜厚100nm程度のシリコン酸化膜(SiO2 )66を堆積させる。必要に応じて熱処理を加えてシリコン酸化膜66をデンシファイし、硬化させることができる。その後フォトリソグラフィ手法により素子形成領域にのみフォトレジストを残しこのフォトレジストをマスクにしてRIE法によりシリコン酸化膜66、シリコン窒化膜65、ゲート絶縁膜の積層体をパターニングする。この積層体をパターニングしてからフォトレジストを除去する。次に、シリコン酸化膜66をマスクにしてRIE法により単結晶シリコン層63をエッチングする(図6(b))。この後、半導体基板表面に酸化処理を施すが図示は省略する。
次に、LPCVD法により、厚さ500nmのシリコン酸化膜67を堆積させる(図6(c))。この後、CMP法によりシリコン酸化膜66、67を研磨してシリコン酸化膜66を除去し、シリコン酸化膜67の表面をシリコン窒化膜65の表面と同じ平面になるようにする。この時若干はシリコン窒化膜65の表面も除去される。このCMP処理によって、素子分離領域にはシリコン酸化膜が素子分離絶縁膜67として膜厚約120nmでシリコンウエーハ全面にほぼ均一に形成される。その後、フォトリソグラフィ工程により、単結晶シリコン層63を厚くしたい領域のみ開口部が形成されるようにパターニングされたフォトレジストを形成し、このフォトレジストをマスクにしてシリコン窒化膜65を熱いリン酸でエッチングし、シリコン酸化膜(ゲート絶縁膜)64を希フッ酸でエッチング除去する。その後、フォトレジストを剥離し、単結晶シリコン層63の表面を部分的に露出させる(図7(a))。次に、LPCVD法により単結晶シリコン層63の露出している表面にのみ選択的に単結晶シリコン層68を厚さ50nm程度堆積させる。次に、シリコン窒化膜65を熱リン酸でエッチング除去し、続いてシリコン酸化膜からなる絶縁膜64を希フッ酸でエッチング除去する(図7(b))。
この実施例では、図7(b)に示すように、厚さが異なる単結晶シリコン層をSOI同一基板上に形成していること、素子分離領域の絶縁膜厚さがほぼ等しいという本発明の半導体装置を実現することができる。図7(b)ようにSOI基板を加工した後、通常のCMOS製造工程を経ることにより図1に示す半導体装置が形成され、CMOS工程と横形バイポーラ工程を施すことにより図2に示す半導体装置が実現できる。なお、異なる厚さの単結晶シリコン層を形成する方法には、幾つかのバリエーションが可能である。上記の製造方法では、選択シリコン・エピタキシャル成長技術を用いて所望の厚さの単結晶シリコン層を得たが、シリコンのエピタキシャル成長を素子分離絶縁膜67の高さより高く行い、シリコンをオーバーフィルしてからCMP技術を用いて不要な部分の単結晶シリコンを除去しても、同じ様な構造が得られる。この場合には、シリコン層の厚さの制御が容易な点とエピタキシャル成長で発生しがちなファセットの問題を回避できる点に効果が認められる。
この方法とほぼ同様の効果がある方法としては、アモルファスシリコンを全面堆積し、これをアニールして単結晶シリコン層と接している部分をシードとして固相成長させ、不要な部分のシリコンをCMP法にて除去してもよい。逆に単結晶シリコン層を薄くする方法としては、図7(a)に示す工程の後、単結晶シリコン層表面を熱酸化することでその露出している部分のみを酸化させて、その部分の単結晶シリコン層を薄くする方法がある。この方法より簡便な方法としては、図7(a)に示す工程の後、CDE(Chemical Dry Etching)法あるいはRIE(Reactive Ion Etching)法により露出している単結晶シリコン層のみを薄くする方法がある。必要があれば、その後酸化してエッチングダメージを除去する。
次に、図8を参照して実施例5を説明する。図8は、厚さの異なる複数の単結晶半導体層を有する半導体装置の製造工程断面図である。この実施例は単結晶シリコン層の厚さが異なり、さらにそれぞれのゲート酸化膜厚が異なる半導体装置に特徴がある。この半導体装置の製造方法は、図7(a)に示す工程までは実施例4と同じである。次に、LPCVD法により単結晶シリコン層表面にのみ選択的に単結晶シリコン層68を厚さ50nm程度堆積させる。続いて、シリコン窒化膜65を熱リン酸でエッチング除去する(図8(a))。この後、熱酸化法により単結晶シリコン層63の表面及び単結晶シリコン層68の表面を厚さ4nm程度酸化させる。この時、厚い単結晶シリコン層63に単結晶シリコン層68が堆積した厚い単結晶シリコン層の上には、4nmのシリコン酸化膜からなるゲート絶縁膜69が形成されるが、単結晶シリコン層63のみからなる薄い単結晶シリコン層63の上には酸化前にすでに6nm厚のシリコン酸化膜が存在している(図8(a)参照)ので膜厚が約8nmのシリコン酸化膜からなるゲート絶縁膜610が形成される(図8(b))。この後、ゲート電極となるポリシリコン層を堆積させることにより、同一SOI基板上に単結晶シリコン層膜厚とゲート絶縁膜膜厚のそれぞれが相違する半導体素子を集積することができる。しかも、素子分離領域における素子分離絶縁膜の高さは略一様である。
次に、図9乃至図11を参照しながら実施例6を説明する。図9及び至図10は、図3に示す単結晶シリコン層の厚さが異なる半導体素子を同一SOI基板上に形成しながら素子分離領域の絶縁膜厚さがほぼ等しい構造の半導体装置の製造工程を説明する断面図であり、素子分離絶縁膜の高さが揃っているので後の配線層形成時の加工がし易いことの他にゲート電極の高さが揃っていることに特徴がある。まず、シリコン半導体基板81上に膜厚500nmのシリコン酸化膜からなる埋め込み絶縁膜82、膜厚50nmの単結晶シリコン層83が積層されたSOI基板を準備するまでは図6(a)と同じである。次に、単結晶シリコン層83を900℃、酸素雰囲気の熱処理によりその表面を酸化させて膜厚6nmのシリコン酸化膜からなるゲート絶縁膜84を形成し、続いて、LPCVDにより膜厚50nmのポリシリコン膜85、膜厚100nmのシリコン窒化膜(SiN)86を順次堆積させる。さらに、CVD法により膜厚100nmのシリコン酸化膜(SiO2 )87を堆積させる。必要に応じて、熱処理を加えてシリコン酸化膜87をデンシファイし、硬化させておくことができる。
次に、フォトリソグラフィ手法により素子形成領域にのみフォトレジストを残すようにパターニングされたフォトレジスト(図示せず)をシリコン酸化膜87上に形成し、このフォトレジストをマスクにしてRIE法によりシリコン酸化膜87、シリコン窒化膜86、ポリシリコン膜85、シリコン酸化膜84をエッチング除去する。その後、フォトレジストを除去する(図9R>9(a))。次に、シリコン酸化膜87をマスクとしてRIE法により単結晶シリコン層83をエッチング除去する。この後、酸化を施すが、図示は省略する。続いて、LPCVD法により、埋め込み絶縁膜82上に形成されているシリコン酸化膜87、シリコン窒化膜86、ポリシリコン膜85、シリコン酸化膜84からなる積層体を被覆するように、膜厚500nmのシリコン酸化膜88を堆積させる(図9(b))。次に、CMP法によりシリコン酸化膜88の表面をシリコン窒化膜86表面が露出するまで研磨し、シリコン酸化膜87を除去する。この時若干シリコン窒化膜86の表面も除去される。この研磨処理によって、素子分離領域には素子分離絶縁膜として膜厚約120μmのシリコン酸化膜88がシリコンウエーハ全面にほぼ均一に形成される。
その後、フォトリソグラフィ工程により、単結晶シリコン層を厚くしたい領域のみ開口部を有するフォトレジスト(図示しない)をシリコン窒化膜86及びシリコン酸化膜88上に形成する。このフォトレジストをマスクにして開口部内のシリコン窒化膜86を熱リン酸でエッチング除去し、ポリシリコン膜85をCDE法でエッチング除去し、シリコン酸化膜84を希フッ酸でエッチング除去し、さらにフォトレジストを除去して前記フォトレジストの開口部が形成されていた単結晶シリコン層83の表面を露出させる。次に、LPCVD法により露出された単結晶シリコン層83表面にのみ選択的に単結晶シリコン層89を厚さ50nm程度堆積させる。この時点でポリシリコン膜85の高さと、単結晶シリコン層89の高さは概略等しくなっている。ここでは、この他、実施例4で説明した種々の方法を用いることもできる。次に、熱酸化工程により、膜厚4nmのシリコン酸化膜からなる絶縁膜810を形成する。続いて、ポリシリコン膜85を被覆していたシリコン窒化膜86を熱リン酸でエッチング除去する(図10(a))。次に、膜厚100nmのポリシリコン膜ゲート電極811をLPCVD法により堆積させ、さらにこれをゲート加工処理を施すことにより図10(b)に示すゲート構造が得られる。
図10(b)のA−A′線に沿う部分の断面図及びB−B′線に沿う部分の断面図を図11に示す。細かい説明は省略するが、A−A′線部分のゲート電極は、第1のゲート電極85とその上に直接載っている第2のゲート電極811からなり、B−B′線部分のゲート電極は、第2のゲート電極811のみから構成されている。しかし、いずれのゲート電極も半導体基板81表面からの高さはどの部分でも略同じである。図10(b)で示したように、厚さが異なる単結晶シリコン層を同一SOI基板上に形成していること、それぞれのゲート電極の高さが揃っていること、それぞれの単結晶シリコン層毎にゲート酸化膜厚が変えられること、素子分離領域の素子分離絶縁膜厚がほぼ等しいということが可能な第2の実施例の半導体装置を実現することができる。
また、単にゲート電極の高さを揃えて、フォトリソグラフィ工程のフォーカスずれを防止し、上層に形成される配線工程の歩留まりと信頼性を向上させる目的であればより簡便な方法をとることもできる。即ち、図6(a)の構造を実現した後、ゲート酸化工程を行い、ポリシリコン膜を堆積した後に、その単結晶シリコン層の高さの違いがポリシリコン膜表面の高さの違いに現われているので、これをCMP法によって平滑にすれば良い。図10(b)の構造では、一部のゲート電極は、ポリシリコンの多層構造になるがこの方法ではすべて一層である。このようにCMP工程を行うことでポリシリコン膜の高さを揃えることができるのは、単結晶シリコン層の厚さが異なるにも関わらず、素子分離領域の絶縁膜高さが揃っているからである。高さが揃っていないと、この方法は、一部の素子分離領域を削ってしまうのでうまく行かない。
次に、図12乃至図14を参照して実施例7を説明する。図12及び図13は、図4に示す膜厚の異なる複数の単結晶シリコン層を有する構造を備え、単結晶シリコン層上に絶縁膜を介して2層のゲート電極を備えている半導体装置の製造工程断面図である。まず、シリコン半導体基板91上に膜厚500nmのシリコン酸化膜からなる埋め込み絶縁膜92、膜厚50nmの単結晶シリコン層93が積層されたSOI基板を準備する。次に、900℃で熱処理を行い、単結晶シリコン層93の表面を酸化して膜厚8nmのシリコン酸化膜94を形成しチッ化処理を施す。次に、LPCVD法により膜厚50nmのポリシリコン膜95、膜厚100nmのシリコン窒化膜96を順次堆積させる。さらに、CVD法により膜厚100nmのシリコン酸化膜97を堆積させる。必要に応じて、熱処理を行ってシリコン酸化膜97をデンシファイし、硬化させておく。次に、フォトリソグラフィ手法により素子形成領域に開口部を有するフォトレジスト(図示せず)を形成する。このフォトレジストをマスクにRIE法によりシリコン酸化膜97、シリコン窒化膜96、ポリシリコン膜95、シリコン酸化膜94をエッチング除去する。その後、フォトレジストを除去する(図12(a))。
次に、シリコン酸化膜97をマスクにRIE法により単結晶シリコン層93をエッチング除去する。この後、実際は酸化を行うが図示は省略する。続いて、LPCVD法により、膜厚500nmのシリコン酸化膜98を堆積させる(図12(b))。この後、CMP法によりシリコン酸化膜97、98の表面を研磨する。この時若干シリコン窒化膜96の表面も除去される。この時、素子分離領域には、シリコン酸化膜からなる素子分離絶縁膜98が厚さ約120nmでシリコンウエーハ全面にほぼ均一に形成される。その後、フォトリソグラフィ工程により、単結晶シリコン層を厚くしたい領域のみを含むように開口部を形成したフォトレジストを形成し、このフォトレジストをマスクにシリコン窒化膜96を熱リン酸で、ポリシリコン膜95をCDE法で、シリコン酸化膜94を希フッ酸でエッチング除去してフォトレジストを剥離し、一部の単結晶シリコン層93の表面を露出させる。次に、LPCVD法により単結晶シリコン層表面にのみ選択的にポリシリコン層99を50nm厚程度堆積させる(図12(c))。この時点でポリシリコン膜95の表面高さと、ポリシリコン層99の表面高さが概略等しくなっている。なお、実施例4で説明した種々の方法を用いることもできる。
次に、シリコン窒化膜96を熱リン酸でエッチング除去する。続いて熱酸化工程により、膜厚12nmの酸化膜910をシリコン酸化膜98の上に形成する。その時、ポリシリコン膜95上にもシリコン酸化膜911が形成される(図13(a))。次に、膜厚100nmのポリシリコン膜912をLPCVD法により堆積、ゲート加工工程を施すことで、図13(b)の構造を得る。図13(b)の別の断面(A−A′断面とB−B′断面)を示したのだが、図14(a)と図14(b)である。図14(a)では、単結晶シリコン層93上にトンネル酸化膜94、フローティングゲート95、ゲート絶縁膜911、コントロールゲート912が積層されており、不揮発性メモリを構成している。さらに、図14(b)では単結晶シリコン層99上にゲート酸化膜910、ゲート電極912が積層されており、通常の論理回路を構成できるようになっている。即ち第2の実施例で示した半導体装置の構造を示している。図10R>0(b)では、厚さが異なる単結晶シリコン層を同一SOI基板上に形成していること、それぞれのゲート電極の表面高さが揃っていること、それぞれの単結晶シリコン層の膜厚毎にゲート酸化膜厚が変えられること、素子分離領域の絶縁膜厚さが実質的に等しいという点は実施例6と同様である。
次に、図15乃至図17を参照して実施例8を説明する。図15乃至図17は、図5に示す厚さの異なる複数の単結晶半導体層を有する半導体装置の製造工程断面図である。図5は、半導体素子の構造を示すゲート電極や不純物拡散領域の形状を省略し、本発明の特徴である埋め込み絶縁膜、素子分離絶縁膜(素子分離領域)、半導体素子が形成されるべき単結晶シリコン層表面の構造について示している。まず、シリコン半導体基板121上に膜厚500nmのシリコン酸化膜などからなる埋め込み絶縁膜122、膜厚50nmの単結晶シリコン層123が積層されたSOI基板を準備する。次に、半導体基板を900℃で熱処理して単結晶シリコン層123表面を酸化させて膜厚6nmのシリコン酸化膜124を形成する。引き続いてLPCVD法によりシリコン窒化膜125を220nm厚程度堆積させる。さらに、CVD法により膜厚100nmのシリコン酸化膜126を堆積させる。必要に応じて熱処理を加えてシリコン酸化膜126をデンシファイし、硬化させておくこともできる。次に、フォトリソグラフィ手法により素子形成領域に相当する位置に開口部を有するフォトレジストを形成する。
このフォトレジストをマスクにしてRIE法によりシリコン酸化膜126、シリコン窒化膜125、シリコン酸化膜124をエッチング除去する。その後、フォトレジストを除去し、次に、シリコン酸化膜126をマスクにしてRIE法により単結晶シリコン層123をエッチング除去する。この後、酸化処理を行うが図示は省略する。次に、LPCVD法により、膜厚500nmのシリコン酸化膜127を、シリコン酸化膜126、シリコン窒化膜125、シリコン酸化膜124などを被覆するように、堆積させる(図15(a))。この後、CMP法によりシリコン酸化膜126、127の表面を除去する。この時若干シリコン窒化膜125の表面も除去される。この時、素子分離領域には、膜厚約190nmのシリコン酸化膜からなる素子分離絶縁膜127がシリコンウエーハ全面に略均一に形成される(図15(b))。その後、RIE法によりシリコン酸化膜127のみを約70nmエッチングし、溝部を形成する。次にポリシリコン膜128をLPCVD法により厚さ100nm程度堆積させ、溝部以外のポリシリコンをCMP法により除去する。なお、このポリシリコン膜に代えてシリコン窒化膜とポリシリコン膜の積層体を使用することも可能である。
その後、フォトリソグラフィ工程により、バルク半導体素子を形成したい領域のみを囲むように開口部を有するフォトレジスト129を形成する(図16(a))。このフォトレジスト129とポリシリコン膜128をマスクにして、窒化シリコン膜125を熱リン酸で、シリコン酸化膜124を希フッ酸で、単結晶シリコン層123をRIE法で、埋め込み絶縁膜122をRIE法で、それぞれエッチング除去する。次に、フォトレジスト129を剥離し、一部のシリコン半導体基板121の表面を露出させる(図16(b))。なお、単結晶シリコン層123をエッチングする際に、このポリシリコン膜128がエッチングされきらないよう注意する必要がある。その後、フォトリソグラフィ工程により、単結晶シリコン層を厚くしたい領域のみを含むように開口部を有するフォトレジスト(図示せず)を形成し、このフォトレジストをマスクにして、シリコン窒化膜125を熱リン酸で、シリコン酸化膜124を希フッ酸でエッチング除去し、フォトレジストを剥離し、一部の単結晶シリコン層123の表面を露出させる。続いて、LPCVD法により厚さ1μmのアモルファスシリコン膜1211を堆積させる(図17(a))。
ここで、図16(a)のポリシリコン膜128の窪み1210は、後工程においてほとんど悪い影響は及ぼさない。かえって、アモルファスシリコン膜1211を堆積するときに間口が広がり被覆特性が良好になる等の効果も認められる。この窪み1210の形状も後に示すように殆ど残らない。ここで熱処理を施すことにより、単結晶シリコンと接している部分を種にアモルファスシリコン膜1211を単結晶化させることができる。シリコン窒化膜125上やポリシリコン膜128上ではアモルファスシリコン膜は、単結晶になり難く、通常ポリシリコン化する。ポリシリコン化した部分及び薄膜ポリシリコン等のエッチングのマスクに用いたポリシリコン膜128を同時にCMP法により、除去し、単結晶化した部分1213、1214の平滑化を行った後、残りの窒化シリコン膜125を熱リン酸で、シリコン酸化膜124を希フッ酸でエッチング除去することにより図17(b)に示すSOI基板の構造が得られる。これは図5と同じ構造である。
この実施例では、アモルファスシリコン堆積、単結晶化、CMPによるバルク半導体素子のシリコン表面をほぼ素子分離絶縁膜の高さまで持ち上げたが、選択エピタキシャル成長技術を用いてもこれに近い効果が得られる。ただし、この場合はバルク半導体素子領域のシリコン層の高さは、素子分離絶縁膜高さより低くなるが、それでも、シリコン層表面を持ち上げない場合より、フォトリソグラフィ工程のフォーカスずれを防止し、上層の配線工程の歩留まりと信頼性を向上させる効果は大である。また工程が簡便になるメリットもある。また、単結晶シリコン半導体層の膜厚が1種類しか必要で無い場合には、図16(b)の状態の次にアモルファスシリコンを堆積させ、さらに、これを単結晶化させれば良いことは明らかである。以上の実施例は、膜厚の異なる複数の単結晶半導体層(SOI−Si層)を有する半導体素子を集積する半導体装置において、その素子分離絶縁膜の高さが実質的に同じである半導体装置について説明したが、以下の実施例では、MOSトランジスタが形成された単結晶半導体層及びバイポーラトランジスタの単結晶半導体層の半導体基板からの表面高さが実質的に同じであるという特徴をさらに有する半導体装置及びその製造方法を説明する。
次に、図18を参照して実施例9を説明する。図18は、MOSトランジスタが形成された領域及びバイポーラトランジスタが形成された領域を有するシリコン半導体基板の断面図である。シリコン半導体基板(SOI基板)131上にシリコン酸化膜からなる埋め込み絶縁膜132が、例えば、500nm厚程度堆積されている。この上に、例えば、200nm厚の素子分離絶縁膜133で分離された複数の素子領域がある。素子領域には単結晶シリコン層134、1311が形成されている。単結晶シリコン層134、1311の膜厚は、100nmである。この単結晶シリコン層134上には、厚さが6nmのゲート酸化膜135を介して、不純物がドープされたポリシリコンからなるゲート電極136が形成されている。ゲート電極136は、シリコンナイトライド(SiN)膜137で被覆されている。ゲート電極136及びシリコンナイトライド膜137の側部には、シリコン酸化膜あるいはシリコンナイトライド膜あるいはこの両者の積層膜からなるゲート側壁138が形成されている。ゲート側壁138の両側には不純物が高濃度にドープされ、ゲート酸化膜135よりも高く、例えば、厚さ100nm程度堆積された単結晶シリコン半導体層139が単結晶シリコン層134上に形成されている。この単結晶シリコン半導体層139は、MOSトランジスタのソース・ドレイン領域を形成している。このソース・ドレイン領域は、単結晶シリコン層134にも形成されている。
一方、膜厚が、例えば、100nmの単結晶シリコン層1311にはn型不純物が高濃度にドープされたバイポーラトランジスタのコレクタ領域が形成されている。この単結晶シリコン層1311上には、例えば、厚さ100nm程度堆積された単結晶シリコン半導体層1312が単結晶シリコン半導体層1311上に形成されており、ここにはp型不純物がドープされていてバイポーラトランジスタのベース領域を構成している。また、堆積された単結晶シリコン半導体層1312の最表面にはn型不純物がドープされたバイポーラトランジスタのエミッタ領域1313が形成されている。エミッタ電極は省略してある。また、堆積された単結晶シリコン半導体層1312上にはポリシリコンのベース電極1314とポリシリコンのエミッタ電極1316及び両者を電気的に絶縁分離するシリコン酸化物などの絶縁膜1315が形成されている。MOSトランジスタ及びバイポーラトランジスタは、シリコン酸化膜などの絶縁膜1317に被覆されており、絶縁膜1317上には、所定のパターンの金属配線1318が形成されている。金属配線1318は、絶縁膜1317に形成したコンタクト孔1319を介してソース又はドレイン領域及びベース電極に接続されている。
図18は、微細なMOSトランジスタにおいては通常LDD構造を用いているが、図18はゲート側壁絶縁物や不純物拡散領域の詳細な構造を省略している。また、ゲート電極構造もポリシリコン/メタル(シリサイド)更に絶縁膜を堆積したもの又はメタルからなるゲート電極等種々の構造も採用し得るが、記載を省略する。また、ウェル構造等シリコン基板中の不純物構造なども省略してある。以上の説明は以下の図についても同様である。本発明の特徴は、単結晶シリコン半導体層の厚さが異なる半導体素子を同一SOI基板上に形成しておりながら素子分離領域の絶縁膜厚さがほぼ等しく、さらに、MOSトランジスタとバイポーラトランジスタという種類の異なる素子をそれぞれ有する各単結晶シリコン半導体層の半導体基板からの表面高さを揃えたので、後工程の配線層形成時の加工が一層し易くなる。
次に、図24を参照して第10の実施例を説明する。図24は、半導体装置の製造工程断面図であり、図18に示された半導体装置の製造方法に関するものである。まず、ウェーハ状態のシリコン半導体基板141上にシリコン酸化膜などの膜厚500nmの埋め込み絶縁膜142、膜厚100nmの単結晶シリコン層が積層されたSOI基板を準備する。そして、900℃の酸化処理により膜厚6nmのシリコン酸化膜を形成し、引き続いてLPCVD法によりシリコン窒化膜(SiN)を250nm程度堆積させる。さらに、CVD法により厚さ100nmのシリコン酸化膜を堆積させる。必要に応じて、熱処理を加えてシリコン酸化膜をデンシファイし硬化させておく。フォトリソグラフィ手法により素子形成領域にのみフォトレジストを残す。このフォトレジストをマスクにRIE法によりシリコン酸化膜、SiN膜、シリコン酸化膜をエッチング除去する。その後、フォトレジストを除去する。次に、シリコン酸化膜をマスクにRIE法により単結晶シリコン層をエッチング除去する。この後、表面酸化処理を行う。続いて、LPCVD法により、厚さ500nmのシリコン酸化膜を堆積する。
この後、CMP法によりシリコン酸化膜の表面を除去する。この時若干SiN膜の表面も除去される。この時素子分離領域には、シリコン酸化膜の素子分離絶縁膜143が膜厚約220nmで半導体基板141の埋め込み絶縁膜の全面にほぼ均一に形成される。この後、SiN膜を熱リン酸で、シリコン酸化膜を希フッ酸でエッチング除去し、単結晶シリコン層144、145の表面を露出させる。単結晶シリコン層144上には、MOSトランジスタが形成され、単結晶シリコン層145上にはバイポーラトランジスタが形成される。その後、ゲート絶縁膜146を厚さ6nmで形成し、ポリシリコンを厚さ60nm堆積し、更にシリコンナイトライド膜を厚さ60nm堆積する。フォトリソグラフィ工程により、MOSトランジスタのゲート電極を形成したい部分のみフォトレジストを形成し、RIE法によりシリコンナイドライド(SiN)膜148、ポリシリコン膜からなるゲート電極147をゲートパターンとして残す。この時バイポーラトランジスタが形成される単結晶シリコン層145にはゲートパターンは形成されない。次に、CVD法によりシリコン酸化膜あるいはシリコンナイドライド膜を厚さ20nm程度堆積させて全面にRIE工程を施すことによりゲート側壁部のみに側壁絶縁膜149を残すことができる。
この時、単結晶シリコン半導体層144上のゲート部以外と単結晶シリコン半導体層145上には膜厚が約4nm程度の熱酸化膜が残っている。続いてフォトリソグラフィ工程とイオン注入工程により、単結晶シリコン半導体層145の領域にのみn型不純物を導入しフォトレジストを剥離後、活性化の熱処理を行い、約4nm残った熱酸化膜を除去する(図24(a))。次に、LPCVD法によりシリコン表面にのみ選択的に単結晶シリコン層1410、1411を厚さ100nm程度堆積させる(図24(b))。ここで、異なる厚さの単結晶シリコン層を形成する方法には、いくつかのバリエーションが可能である。上述の例では、選択シリコン・エピタキシャル成長技術を用いて所望の単結晶シリコン層の厚さを得たが、シリコン・エピタキシャル成長を素子分離シリコン酸化膜143高さより高く行い、シリコンをオーバーフィルしてからCMP技術を用いて不要な部分のシリコンを除去しても、ほぼ同等の構造が得られる。この場合には、シリコン厚さの制御が容易な点とエピタキシャル成長で発生しがちなファセットの問題を回避できる点にメリットがある。また、ゲート電極上部と素子分離領域上部の高さを揃えられるというメリットもある。
この方法とほぼ同等のメリットがある方法としては、アモルファスシリコンを全面堆積してアニールにより単結晶シリコン層と接している部分をシードとして固相成長させ、不要な部分のシリコンをCMP法にて除去してもよい。その後、単結晶シリコン層1410の領域にn型不純物拡散領域を形成し、単結晶シリコン層1411にp型不純物拡散領域を形成してポリシリコンからなるベース電極を形成し、続いて絶縁分離したn型不純物を含むエミッタを形成し、そこからエミッタ電極をシリコン半導体基板1411上に形成する。その後、配線工程を行って配線を形成する(図18参照)。図24(a)では、厚さが異なる単結晶シリコン層を同一SOI基板上に形成していること、素子分離領域の絶縁膜厚さがほぼ等しいという点で本発明の半導体装置を実現することができる。さらに単結晶シリコン層の表面高さを適宜揃うように構成する処理を施すのでコンタクト孔加工が容易になるメリットがある。また、配線構造を形成する工程において、図22に示す従来の半導体装置は、MOSトランジスタの領域10とバイポーラトランジスタの領域9とでは配線層間の段差dが大きい。
この段差dは、バイポーラトランジスタの引き出し電極の高さh1及びバイポ−ラトランジスタの領域9の素子分離絶縁膜6とMOSトランジスタの領域10の素子分離絶縁膜5との高さの差h2により生じるものである(d=h1+h2)。このように段差が大きいと、リソグラフィが正確におこなわれず、絶縁膜被覆性も十分ではない。一方、従来の半導体装置の断面図を示す図23ではこのような段差はなく、表面は平坦である。しかし、配線及びMOSトランジスタのソース/ドレイン領域間を電気的に接続する接続配線が埋め込まれたコンタクト孔と配線及びバイポーラトランジスタのベース電極間を電気的に接続する接続配線が埋め込まれたコンタクト孔との深さの差(T2−T1)が大きく、コンタクト孔を形成するエッチングが難しく、且つメタル被覆性も大きくない。そして、深いコンタクト孔には接続配線が十分堆積されず、断線になる可能性が高い。これに対し、本発明では、図18に示すように、多少の段差dは、あるものの高々ベース電極の厚さt程度に過ぎない。従って、リソグラフィ工程のフォーカスずれが少なく、エッチングによるコンタクト孔形成も容易であるので、微細加工が困難性を伴わずに行うことが可能になる。
本発明は、以上ような構成を有しているので、次のような作用効果が認められる。
1. 素子分離絶縁膜の高さが概略揃っているので配線加工が容易であり、歩留まりや信頼性が向上する。また、素子分離絶縁膜上のフォトリソグラフィにおけるフォーカスマージンが大きくとれるので微細加工が容易になる。
2. 異なる設計起源の回路をそれぞれに最適な素子構造で実現できる。異なるIPを同一SOI基板上に集積させて半導体装置の性能を向上させることができる。
3. 2種類以上の電源電圧で動作する回路を同一SOI基板中に集積する時の回路設計が容易になる。
4. しきい値やカットオフ特性の異なる回路をプロセスステップをあまり増やさずに実現できる。
5. 複数の種類の最適な半導体素子を容易に同一SOI基板中に集積させることが可能である。
6. プロセスステップを少なくすることができる。
本発明の半導体装置の断面図。 本発明の半導体装置の断面図。 本発明の半導体装置の断面図。 本発明の半導体装置の断面図。 本発明の半導体装置の断面図。 本発明の半導体装置の製造工程断面図。 本発明の半導体装置の製造工程断面図。 本発明の半導体装置の製造工程断面図。 本発明の半導体装置の製造工程断面図。 本発明の半導体装置の製造工程断面図。 図10のA−A′線及びB−B′線に沿う部分の断面図。 本発明の半導体装置の製造工程断面図。 本発明の半導体装置の製造工程断面図。 図13のA−A′線及びB−B′線に沿う部分の断面図。 本発明の半導体装置の製造工程断面図。 本発明の半導体装置の製造工程断面図。 本発明の半導体装置の製造工程断面図。 本発明の半導体装置の断面図。 本発明の半導体装置の製造工程断面図。 本発明の半導体装置の製造工程断面図。 本発明の半導体装置の製造工程断面図。 従来の半導体装置の製造工程断面図。 従来の半導体装置の製造工程断面図。 本発明の半導体装置の製造工程断面図。
符号の説明
11、31、51、61、81、91、121、131、141・・・半導体基板、12、32、52、62、82、92、122、132、142・・・埋め込み絶縁膜(埋め込み酸化膜)、13、33、53、67、88、98、127、133、143・・・素子分離絶縁膜、14、15、34、35、54、55、56、63、68、83、89、93、99、123、134、139、144、145、1213、1214、1311、1312、1410、1411・・・単結晶シリコン半導体層(SOI−Si層)、16、36、64、84、94、124、135、146、312、314、810、910、911・・・ゲート絶縁膜(ゲート酸化膜)、17、37、38、39、85、95、110、136、147、811、912・・・ゲート電極、65、86、96、125・・・シリコン窒化膜(SiN膜)、66、69、610、87、97、126・・・シリコン酸化膜、128・・・ポリシリコン膜、129・・・フォトレジスト、1210・・・マスクのくびれ、1211・・・アモルファスシリコン膜、18、19、310、311・・・ソース/ドレイン不純物領域、110、1314・・・ベース電極、112、1313・・・エミッタ、111・・・ベース電極の側壁絶縁膜、113・・・コレクタ、138、149・・・ゲート電極の側壁絶縁膜、1315、1317・・・絶縁膜、1316・・・エミッタ電極、1318・・・金属配線、1319・・・コンタクト孔

Claims (6)

  1. 第1の領域と第2の領域とを有する半導体基板と、
    前記半導体基板の前記第1の領域に形成され、表面が平坦な埋め込み絶縁膜と、
    前記埋め込み絶縁膜上に形成され、半導体素子が形成された少なくとも1つの第1の単結晶半導体層と、前記第2の領域に前記半導体基板上に接して形成された少なくとも1つの第2の単結晶半導体層と、前記各単結晶半導体層間を分離する素子分離領域とを備え、
    前記素子分離領域の素子分離絶縁膜は、前記埋め込み絶縁膜上に形成され、前記半導体基板からの高さが全ての領域で同じであり、前記第1の領域に形成された第1の単結晶半導体層は、複数の膜厚を有する複数の単結晶半導体層からなることを特徴とする半導体装置。
  2. 前記複数の単結晶半導体層には完全空乏(FD:Full Deplete)素子及び部分空乏(PD:Partially Deplete)素子が形成されていることを特徴とする請求項1に記載の半導体装置。
  3. 前記第1の領域にはCMOS素子が形成され、前記第2の領域にはバイポーラ素子が形成されていることを特徴とする請求項1に記載の半導体装置。
  4. 前記第1の領域に形成された所定の第1の単結晶半導体層にはMOSトランジスタが形成され、前記第2の領域の所定の第2の単結晶半導体層にはバイポーラトランジスタが形成され、前記所定の第1及び第2の単結晶半導体層表面の前記半導体基板表面からの高さは同じであり、且つ前記MOSトランジスタのゲート電極より下の半導体層厚は、前記所定の第2の単結晶半導体層の膜厚と同じあることを特徴とする請求項1又は請求項3に記載の半導体装置。
  5. 表面が平坦な埋め込み絶縁膜、単結晶半導体層、第1の絶縁膜を順次積層配置させた半導体基板を形成する工程と、
    前記第1の絶縁膜及び前記単結晶半導体層をエッチングして前記単結晶半導体層及び前記第1の絶縁膜からなる積層体の複数の領域を前記埋め込み絶縁膜上に形成する工程と、
    前記複数の積層体を被覆するように前記半導体基板上に第2の絶縁膜を形成する工程と、
    前記第2の絶縁膜の前記半導体基板からの高さを前記第1の絶縁膜と同じになるように平坦化させて前記埋め込み絶縁膜上に素子分離領域を形成する工程と、
    前記積層体の内少なくとも1つをエッチング除去すると共にこの除去された積層体下の部分の埋め込み絶縁膜をエッチング除去して前記半導体基板表面を露出させる工程と、
    前記除去された積層体以外の積層体の少なくとも1つを構成する第1の絶縁膜をエッチング除去してその下の前記単結晶半導体層表面を露出させる工程と、
    前記露出された単結晶半導体層上に単結晶半導体を堆積させてこの単結晶半導体層を厚膜にすると共に前記露出された半導体基板表面上に前記埋め込み絶縁膜上の前記単結晶半導体層より厚膜の単結晶半導体層を形成する工程とを備えたことを特徴とする半導体装置の製造方法。
  6. 表面が平坦な埋め込み絶縁膜、単結晶半導体層、第1の絶縁膜を順次積層配置させた半導体基板を形成する工程と、
    前記第1の絶縁膜及び前記単結晶半導体層をエッチングして前記単結晶半導体層及び前記第1の絶縁膜からなる積層体の複数の領域を前記埋め込み絶縁膜上に形成する工程と、
    前記複数の積層体を被覆するように前記半導体基板上に第2の絶縁膜を形成する工程と、
    前記第2の絶縁膜の前記半導体基板からの高さを前記第1の絶縁膜と同じになるように平坦化させて前記埋め込み絶縁膜上に素子分離領域を形成する工程と、
    前記積層体の内少なくとも1つをエッチング除去すると共にこの除去された積層体下の部分の埋め込み絶縁膜をエッチング除去して前記半導体基板表面を露出させる工程と、
    前記露出された半導体基板上にその表面に接して単結晶半導体層を堆積させる工程と、
    前記除去された積層体以外の積層体の少なくとも1つを構成する第1の絶縁膜をエッチング除去してその下の前記単結晶半導体層表面を露出させる工程と、
    前記露出された単結晶半導体層にMOSトランジスタを形成する工程と、
    前記MOSトランジスタが形成された単結晶半導体層上に単結晶半導体を堆積させると共に前記表面が露出された半導体基板上に形成された単結晶半導体層に単結晶半導体を堆積させて、前記MOSトランジスタが形成された単結晶半導体層の前記半導体基板からの表面高さと前記表面が露出された半導体基板上に形成された単結晶半導体層の前記半導体基板からの表面高さとを同じにする工程と、
    前記単結晶半導体層が堆積され、表面が露出された半導体基板上に形成された単結晶半導体層にバイポーラトランジスタを形成する工程とを備えたことを特徴とする半導体装置の製造方法。
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