JPH09275041A - 電気二重層キャパシタ - Google Patents

電気二重層キャパシタ

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JPH09275041A
JPH09275041A JP8081721A JP8172196A JPH09275041A JP H09275041 A JPH09275041 A JP H09275041A JP 8081721 A JP8081721 A JP 8081721A JP 8172196 A JP8172196 A JP 8172196A JP H09275041 A JPH09275041 A JP H09275041A
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JP
Japan
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electrode
polarizable electrode
carbon black
binder
polarizable
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JP8081721A
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English (en)
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Takeshi Kawazato
健 河里
Kazuya Hiratsuka
和也 平塚
Takeshi Morimoto
剛 森本
Manabu Kazuhara
学 数原
Manabu Tsushima
学 對馬
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AGC Inc
Original Assignee
Asahi Glass Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】分極性電極の内部抵抗を低くして、高容量、高
出力、高エネルギ密度の電気二重層キャパシタを提供す
る。 【解決手段】電極1、5の少なくとも一方を分極性電極
とし、分極性電極1及び/又は5が窒素吸着法(BET
法)による比表面積が1000m2 /g以上のカーボン
ブラックを、活性炭、カーボンブラック及びバインダの
合量中5〜50重量%含むものとし、非水系電解液7を
使用する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は高エネルギ密度の電
気二重層キャパシタに関する。
【0002】
【従来の技術】従来の電気二重層キャパシタ(以下、E
DLCという)は、集電体上に活性炭を主とする分極性
電極層を設けた一対の分極性電極の分極性電極層の間に
セパレータを挟んで素子とし、この素子を電解液ととも
に金属容器のケースとその封口部材(又は蓋)及びケー
スと封口部材間を絶縁するガスケットによって金属容器
中に密封するか、又は一対のシート状分極性電極の分極
性電極層の間にセパレータを挟んだ積層シートを巻回し
て素子とし、この素子を電解液とともに金属容器中に収
納し、この金属容器の開口部から電解液が蒸発しないよ
うに封口部材で密封して構成している。
【0003】一方、大電流大容量向けとして多数のシー
ト状分極性電極の分極性電極層の間にセパレータを挟ん
で積層した素子を有する積層型のEDLCも提案されて
いる(特開平4−154106、特開平3−20331
1、特開平4−286108)。このEDLCの素子
は、例えば矩形に成形されたシート状分極性電極である
正極と負極の間にセパレータを挟んだものを積層し、正
極と負極の集電体の端に正極リード部材及び負極リード
部材をかしめにより接続したものである。この積層素子
が容器中に収納され、容器中に電解液が注入され封口部
材で密閉してEDLCとされる。
【0004】これらのEDLCを構成する分極性電極
は、従来大比表面積を有する活性炭を主とするものであ
り、電解液には電解質を高濃度に溶解させるため水やカ
ーボネート類などの高誘電率の溶媒が使用される。
【0005】しかし、大比表面積を有する活性炭は一般
に電気伝導性が小さく、活性炭のみでは電極の内部抵抗
が大きくなって大電流を取り出せない。このため、内部
抵抗を下げる目的で分極性電極中に電気伝導性を高める
カーボンブラック等の導電剤を混合している。しかし、
導電剤の混合割合が増えると、内部抵抗が低下する一方
で、活性炭の混合割合が減るためEDLCの容量が減少
する。また、従来大比表面積の活性炭の比表面積は30
00m2 /g程度が最大であり、これを用いたEDLC
の単位体積当たりの容量もほぼ限界に達している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上記
従来技術の問題点を解決し、分極性電極の内部抵抗が低
いとともに、高容量、高出力、かつ高エネルギ密度のE
DLCを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明のEDLCは、正
極、負極の少なくとも一方が活性炭、カーボンブラック
及びバインダを含む分極性電極とされ、非水系電解液を
有するEDLCにおいて、分極性電極が窒素吸着法(B
ET法)による比表面積が1000m2 /g以上のカー
ボンブラックを、活性炭、カーボンブラック及びバイン
ダの合量中5〜50重量%含むことを特徴とする。
【0008】導電剤であるカーボンブラックを含む分極
性電極では、カーボンブラックは分極性電極の抵抗を下
げるのみでなく、カーボンブラック自体の表面に形成さ
れる電気二重層の電荷がEDLCの容量に寄与する。し
かし、これまで、EDLCに使用されているカーボンブ
ラックの比表面積は大部分が5〜500m2 /gであ
り、最も大きいもので800m2 /g程度であった。
【0009】本発明のEDLCでは、分極性電極が窒素
吸着法(BET法)による比表面積が1000m2 /g
以上のカーボンブラックを5〜50重量%含んでいる。
これによってカーボンブラック自体にも活性炭に近いレ
ベルの電荷を蓄えることができ、カーボンブラックの混
合量を増やすことによりEDLCの容量をほとんど低下
させることなくEDLCの内部抵抗を低減できる。カー
ボンブラックのBET法による比表面積は、好ましくは
1200m2 /g以上である。
【0010】本発明のEDLCの活性炭を主とする分極
性電極は、活性炭、BET法による比表面積が1000
2 /g以上のカーボンブラック及びバインダを含む。
この分極性電極は、公知の方法で形成できる。例えば、
活性炭粉末、カーボンブラック及び結合剤にアルコール
を加えて混練し、シート状に成形して分極性電極とする
方法がある。この場合、シート状の分極性電極を導電性
接着剤等で集電体に接合する。分極性電極の結合剤に
は、ポリテトラフルオロエチレンが好ましく使用され
る。また、活性炭粉末、カーボンブラック及び結合剤に
溶媒を混合してスラリとし、集電体とするアルミニウム
等の金属箔上に塗工し、乾燥して集電体と一体の分極性
電極とする方法がある。多くの場合、分極性電極を正極
と負極の両方に用いてEDLCを構成する。
【0011】活性炭を主とする分極性電極に使用される
活性炭としては、フェノール樹脂系活性炭、やしがら系
活性炭、石油コークス系活性炭等があるが、大容量のE
DLCが得られることから石油コークス系活性炭、フェ
ノール樹脂系活性炭が好ましい。
【0012】また、活性炭の賦活処理法には、水蒸気賦
活処理法、溶融KOH賦活処理法等があるが、より大き
な容量のEDLCが得られるので溶融KOH賦活処理法
による活性炭を使用するのが好ましい。また、活性炭
は、容量を大きく、内部抵抗を小さくできることから、
粒径20μm以下で比表面積1500〜3000m2
gの活性炭粉末を使用するのが好ましい。
【0013】また、活性炭を主とする分極性電極に配合
する比表面積1000m2 /g以上のカーボンブラック
の量は、分極性電極に良好な導電性を付与できるよう
に、活性炭粉末、カーボンブラック及び結合剤との合量
中5〜50重量%配合するのが好ましい。カーボンブラ
ックの配合量は、分極性電極の内部抵抗と容量のバラン
スを考慮すると10〜30重量%とするのが好ましい。
【0014】また、正極を金属酸化物等の電池活物質を
主とする非分極性電極とし、負極に分極性電極を用いて
EDLCとなしうる。また、負極をリチウム金属、リチ
ウム合金又はリチウムイオンを可逆的に吸蔵、放出しう
る炭素材料にリチウムイオンを吸蔵させた炭素質材料を
主とする非分極性電極とし、正極に分極性電極を用いて
EDLCとなしうる。
【0015】これらEDLCのうち、負極にリチウムイ
オンを可逆的に吸蔵、放出しうる炭素材料にリチウムイ
オンを吸蔵させた炭素質材料を主とする電極を負極と
し、分極性電極を正極に用いたEDLCは、充放電サイ
クル耐久性と安全性に優れ、作動電圧を高くでき、容量
が大きく、好ましいEDLCである。
【0016】リチウムイオンを吸蔵しうる炭素材料にリ
チウムイオンを吸蔵させた炭素質材料を主とする非分極
性電極は、次のようにして形成できる。例えば、リチウ
ムイオンを吸蔵、放出しうる炭素材料の粉末と結合剤に
アルコールを加えて混練し、シート状に成形してシート
状の電極とし、このシート状電極を導電性接着剤等で集
電体に接合する。結合剤には、例えばポリテトラフルオ
ロエチレンが好ましく使用できる。次いで、後述する電
気化学的方法又は化学的方法によってこの電極にリチウ
ムイオンを吸蔵させる。
【0017】他に、リチウムイオンを吸蔵、放出しうる
炭素材料の粉末と結合剤に溶媒を混合してスラリとし、
集電体の金属箔上に塗工し、乾燥して集電体と一体の電
極とする。このスラリの結合剤には、ポリフッ化ビニリ
デン、フルオロオレフィン/ビニルエーテル共重合体架
橋ポリマー、カルボキシメチルセルロース、ポリビニル
ピロリドン、ポリビニルアルコール又はポリアクリル酸
が好ましい。
【0018】上記負極を形成するスラリの溶媒は、上記
結合剤を溶解できるものが好ましく、N−メチルピロリ
ドン、ジメチルホルムアミド、トルエン、キシレン、イ
ソホロン、メチルエチルケトン、酢酸エチル、酢酸メチ
ル、フタル酸ジメチル、エタノール、メタノール、ブタ
ノール、水等が適宜選択される。架橋ポリマーの架橋剤
は、アミン類、ポリアミン類、ポリイソシアネート類、
ビスフェノール類又はパーオキシド類が好ましく使用で
きる。
【0019】リチウムイオンを吸蔵しうる炭素材料にリ
チウムイオンを吸蔵させる方法には、粉末状のリチウム
をリチウムイオンを吸蔵しうる炭素材料に混ぜておいて
シート状の電極を成形したり、リチウムイオンを吸蔵し
うる炭素材料と結合剤で形成されたシート状電極の上に
箔状のリチウムをのせておき、電極を、例えばEDLC
に注入するのと同じ非水系電解液中に浸漬することによ
ってリチウムイオンをリチウムイオンを吸蔵しうる炭素
材料中に取り込ませる化学的方法がある。
【0020】また、リチウムイオンを吸蔵しうる炭素材
料と結合剤で形成された電極とリチウム金属の電極を、
リチウム塩を電解質とする有機電解液中に浸漬して両者
間に電流を流し、炭素材料中にリチウムをイオン化した
状態で取り込ませる電気化学的方法がある。
【0021】非分極性電極の主材料であるリチウムイオ
ンを吸蔵しうる炭素材料としては、天然黒鉛、人造黒
鉛、黒鉛化メソカーボン小球体、黒鉛化ウィスカ、気層
成長炭素繊維、フルフリルアルコール樹脂の焼成品、ノ
ボラック樹脂の焼成品が好ましく使用できる。
【0022】天然黒鉛は、結晶構造の発達した不純物の
少ないものが好ましい。結晶構造の発達したものとは、
X線回折により測定した面間隔d002 が0.336nm
以下であり、結晶子サイズLC が150nm以上のもの
をいう。天然黒鉛中の不純物を除くには、硝酸、硫酸、
フッ酸等による酸処理を行うが、灰分を有効に取り除け
ることから、フッ酸で処理をしたものを使用するのが好
ましい。天然黒鉛は、これらの酸処理によって不純物を
取り除いた純度が99重量%以上のものを使用するのが
好ましい。
【0023】人造黒鉛は、結晶構造の発達した不純物の
少ないものが好ましい。結晶構造の発達したものとは、
X線回折により測定した面間隔d002 が0.3365n
m以下であり、結晶子サイズLC が50nm以上のもの
をいう。人造黒鉛は出発物質を選択すると高純度のもの
が得られる。人造黒鉛は純度が99.5重量%以上のも
のを使用するのが好ましい。
【0024】黒鉛化メソカーボン小球体は、2500℃
以上の高温で熱処理された結晶構造の発達した不純物の
少ないものが好ましい。結晶構造の発達したものとは、
X線回折により測定した面間隔d002 が0.337nm
以下であり、結晶子サイズLC が20nm以上のものを
いう。
【0025】黒鉛化ウィスカは、結晶構造の発達した不
純物の少ないものが好ましい。結晶構造の発達したもの
とは、X線回折により測定した面間隔d002 が0.33
65nm以下であり、結晶子サイズLC が10nm以上
のものをいう。
【0026】黒鉛化炭素繊維は、アクリロニトリル樹脂
等を2500℃以上の高温で熱処理した結晶構造の発達
した不純物の少ないものが好ましい。結晶構造の発達し
たものとは、X線回折により測定した面間隔d002
0.3365nm以下であり、結晶子サイズLC が10
nm以上のものをいう。
【0027】フルフリルアルコール樹脂焼成品は、フル
フリルアルコール樹脂を1000〜1500℃で熱処理
した不純物の少ないものが好ましい。また、X線回折に
より測定した面間隔d002 が0.375〜0.39nm
のものを使用するのが好ましい。
【0028】ノボラック樹脂焼成品は、ノボラック樹脂
を700℃以下の温度で熱処理した熱処理後の炭素材料
中のH/C原子比が0.25〜0.28であるものが好
ましい。また、X線回折により測定した面間隔d002
0.38nm以上のものを使用するのが好ましい。これ
ら負極に使用するリチウムイオンを吸蔵、放出しうる炭
素材料は、容量を大きくとれ、内部抵抗を低くできるこ
とから粒径30μm以下の粉末を使用するのが好まし
い。
【0029】また、非分極性電極に配合する結合剤の量
は、炭素材料と結合剤の合量中0.5〜20重量%とす
るのが好ましい。結合剤の量が0.5重量%未満である
と電極の強度が不足し、20重量%超であると電気抵抗
の増大や容量の低下が起きるためである。電極の容量と
強度のバランスを考えると、結合剤の配合量は0.5〜
10重量%とするのが好ましい。非分極性電極は、膜
状、シート状又は板状のいずれであってもよい。また、
非分極性電極に組み合わせる集電体は電気化学的、化学
的に耐食性のある導電性材料であればよい。
【0030】活性炭を主とする分極性電極の集電体に
は、ステンレス鋼、アルミニウム、チタン、タンタル、
ニッケル等が好ましく使用できる。なかでも、ステンレ
ス鋼とアルミニウムが性能と価格の両面で好ましい。リ
チウムイオンを吸蔵させた炭素質材料を主とする非分極
性電極の集電体としては、ステンレス鋼、銅又はニッケ
ルが好ましく使用できる。集電体の形態としては、箔の
他、発泡状、ウール状、ネット状などの三次元構造を有
するニッケル、アルミニウム、ステンレス鋼等が好まし
く使用できる。
【0031】本発明のEDLCの電解液は特に限定され
るものでなく、従来公知の非水系電解液を使用できる。
非水系電解液の溶媒には、電気化学的に安定なプロピレ
ンカーボネート、エチレンカーボネート、γ−ブチロラ
クトン、スルホラン、3−メチルスルホラン、1,2−
ジメトキシエタン、アセトニトリル、ジメチルホルムア
ミド、ジエチルカーボネート、エチルメチルカーボネー
ト、ジメチルカーボネート又はこれらの2種以上からな
る混合溶媒が好ましい。
【0032】また、非水系電解液の電解質には、テトラ
アルキルホスホニウムテトラフルオロボレート、テトラ
アルキルアンモニウムテトラフルオロボレート、テトラ
アルキルホスホニウムヘキサフルオロホスフェート又は
テトラアルキルアンモニウムヘキサフルオロホスフェー
トが好ましく使用できる。
【0033】リチウム塩の電解質としては、LiClO
4 、LiCF3 SO3 、LiBF4、LiPF6 、Li
AsF6 、LiSbF6 、LiCF3 CO2 又はLiN
(CF3 SO22 が好ましく使用できる。これらの電
解質のうち、テトラエチルアンモニウムテトラフルオロ
ボレート、トリエチルモノメチルアンモニウムテトラフ
ルオロボレート、テトラエチルホスホニウムテトラフル
オロボレート、LiClO4 、LiPF6 が特に好まし
い。
【0034】
【実施例】
[例1]石油コークス系の溶融KOH賦活処理活性炭粉
末(比表面積2200m2 /g、平均粒径5μm)80
重量%、三菱カーボンブラック#3950(三菱化学社
品、比表面積1500m2 /g)10重量%及びポリテ
トラフルオロエチレン10重量%からなる混合物にエタ
ノールを加えて混練し、ロール圧延して幅10cm、長
さ10cm、厚さ0.65mmのシートとし、これを2
00℃で2時間乾燥した。
【0035】図1は、例1で作成したコイン型EDLC
の縦断面図である。すなわち、上記シートを直径12m
mに打ち抜いて得た分極性電極1及び5を、黒鉛系導電
性接着剤2でステンレス316製容器のケース3及び蓋
4に接着した。分極性電極が張り付けられた蓋4とケー
ス3を300℃の減圧下で4時間乾燥後、アルゴン雰囲
気のグローブボックス中に移し、1モル/リットルのテ
トラエチルアンモニウムテトラフルオロボレートを含む
プロピレンカーボネート溶液7を電極に含浸し、ポリプ
ロピレン製不織布のセパレータ8を介して両極を対向さ
せ、ポリプロピレン製絶縁ガスケット9を用いて容器中
にかしめ封口した。得られたコイン型EDLCは、直径
18.3mm、厚さ2.0mmのものである。
【0036】[例2]フェノール系の溶融KOH賦活処
理活性炭粉末(比表面積1950m2 /g、平均粒径1
0μm)70重量%、ケッチェンブラックEC−600
JD(三菱化学社品、比表面積1270m2 /g)20
重量%、ポリテトラフルオロエチレン10重量%からな
る混合物にエタノールを加えて混練し、ロール圧延して
幅10cm、長さ10cm、厚さ0.65mmのシート
とし、200℃で2時間乾燥した。例1と同じく、この
シートを直径12mmに打ち抜いた分極性電極1及び5
を、黒鉛系導電性接着剤2でステンレス316製容器の
ケース3及び蓋4に接着した。分極性電極の張り付けら
れた蓋4とケース3を、減圧下300℃で4時間乾燥
後、アルゴン雰囲気のグローブボックス中に移し、1モ
ル/リットルのトリエチルモノメチルアンモニウムテト
ラフルオロボレートを含むプロピレンカーボネート溶液
を電極に含浸し、他は例1と同様にしてコイン型EDL
Cを組み立てた。
【0037】[例3]ケッチェンブラックEC−600
JDの代りに三菱カーボンブラック#3950を用い、
他は例2と同様にしてコイン型EDLCを組み立てた。
【0038】[例4]やしがら系の水蒸気賦活処理活性
炭粉末(比表面積1800m2 /g、平均粒径10μ
m)70重量%、ケッチェンブラックEC−600JD
20重量%、ポリテトラフルオロエチレン10重量%
からなる混合物にエタノールを添加して混練し、ロール
圧延で幅10cm、長さ10cm、厚さ0.65mmの
シートとし、200℃で2時間乾燥した。図1のよう
に、このシートを直径12mmに打ち抜いた分極性電極
1及び5を、黒鉛系の導電性接着剤2でステンレス31
6製容器のケース3及び蓋4に接着した。電極の張り付
けられた蓋4とケース3を減圧下300℃で4時間乾燥
後、アルゴン雰囲気のグローブボックス中に移し、1モ
ル/リットルのトリエチルモノメチルアンモニウムテト
ラフルオロボレートを含むスルホラン70重量%とエチ
ルメチルカーボネート30重量%の混合溶液を電極に含
浸し、他は例1と同様にしてコイン型EDLCを組み立
てた。
【0039】[例5]図2は例5で試作したコイン型E
DLCの組立後の縦断面図であり、図1と違う点はリチ
ウム箔6が負極5とセパレータ8の間にあることと、負
極5が直接蓋4に塗工されていることである。すなわ
ち、フェノール系の水蒸気賦活処理活性炭粉末(比表面
積2200m2 /g、平均粒径10μm)70重量%、
三菱カーボンブラック#3950を20重量%、ポリテ
トラフルオロエチレン10重量%からなる混合物にエタ
ノールを添加して混練し、ロール圧延で幅10cm、長
さ10cm、厚さ1.2mmのシートとし、200℃で
2時間乾燥した。図2のように、このシートを直径12
mmに打ち抜いた分極性電極1を、黒鉛系の導電性接着
剤2でステンレス316製容器のケース3に接着した。
【0040】次に、天然黒鉛粉末(純度99.3%、黒
鉛結晶の面間隔d002 =0.3355nm、結晶子の大
きさLC =200nm以上、平均粒径10μm)90重
量%、ポリフッ化ビニリデン10重量%からなる混合物
にN−メチルピロリドンを重量で3倍量加えて超音波を
与えつつ撹拌混合し、ポリフッ化ビニリデンがN−メチ
ルピロリドンに溶けた状態の天然黒鉛スラリを得た。こ
のスラリをステンレス316製容器の蓋4に塗工し、1
90℃で1時間乾燥し、直径12.5mm、厚さ0.1
mmの塗膜5の付いた蓋4を得た。
【0041】この負極となる蓋4と正極となるケース3
を、減圧下200℃で4時間乾燥した後、アルゴン雰囲
気のグローブボックス中に移し、負極となる蓋4の塗膜
5上に直径8mm、厚さ0.02mmのリチウム金属箔
6を圧着し、1モル/リットルのLiPF6 を含むエチ
レンカーボネート溶液7を電極に含浸し、ポリプロピレ
ン製不織布のセパレータ8を介して両極を対向させ、ポ
リプロピレン製絶縁ガスケット9を用いて容器中にかし
め封口した。得られたコイン型EDLCは直径18.3
mm、厚さ2.0mmである。このコイン型EDLCを
70℃の恒温槽で中に16時間保持し、蓋4に塗工した
天然黒鉛中に金属リチウムをイオン化した状態で吸蔵さ
せた。こうして、リチウムイオンドープ型のコイン型E
DLCを組み立てた。
【0042】[例6(比較例)]三菱カーボンブラック
#3950の代りにVULCAN XC−72(キャボ
ット社品、比表面積254m2 /g)を用い、他は例1
と同様にしてコイン型EDLCを組み立てた。
【0043】[例7(比較例)]ケッチェンブラックE
C−600JDの代りに三菱カーボンブラック#375
0(三菱化学社品、比表面積800m2 /g)を用い、
他は例2と同様にしてコイン型EDLCを組み立てた。
【0044】[例8(比較例)]ケッチェンブラックE
C−600JDの代りに三菱カーボンブラック#375
0を用い、他は例4と同様にしてコイン型EDLCを組
み立てた。
【0045】[例9(比較例)]三菱カーボンブラック
#3950の代りにVULCAN XC−72を用い、
他は例5と同様にしてコイン型EDLCを組み立てた。
【0046】例1〜4、例6〜8のEDLCを、表1に
示した印加電圧で充電し、約0.5mAで放電したとき
の初期の静電容量(F)と内部抵抗(Ω)の測定結果、
及び例5と例9のリチウムイオンドープ型EDLCを、
4Vで充電し、約0.1mAで放電したときの初期の内
部抵抗(Ω)と、充電電圧から電圧が3Vに低下するま
での初期の静電容量(F)の測定結果を表1に併せて示
す。表1より、静電容量と内部抵抗の特性において本発
明のEDLCの優れることが分かる。
【0047】
【表1】
【0048】
【発明の効果】本発明のEDLCによれば、容量を低下
させることなく内部抵抗を低減でき、高出力を取り出す
ことができ、エネルギ密度も大きくできる。本発明はコ
イン型のような比較的小サイズのEDLCから静電容量
が100〜10000F、又は電流3〜1000アンペ
アの、超大容量、大電流向けのEDLCに好適である。
したがって、電気自動車の加速性能の向上や、回生制動
エネルギの再利用に好適であり、産業上の利用価値が大
きい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による電気二重層キャパシタの一例の縦
断面図
【図2】本発明による電気二重層キャパシタの他の例の
縦断面図
【符号の説明】
1:正極 2:黒鉛系導電性接着剤 3:ステンレス316製容器のケース 4:ステンレス316製容器の蓋 5:負極 6:金属リチウム箔 7:電解液 8:セパレータ 9:ガスケット
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 数原 学 神奈川県横浜市神奈川区羽沢町1150番地 旭硝子株式会社中央研究所内 (72)発明者 對馬 学 神奈川県横浜市神奈川区羽沢町1150番地 旭硝子株式会社中央研究所内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】正極、負極の少なくとも一方が活性炭、カ
    ーボンブラック及びバインダを含む分極性電極とされ、
    非水系電解液を有する電気二重層キャパシタにおいて、
    分極性電極が窒素吸着法(BET法)による比表面積が
    1000m2 /g以上のカーボンブラックを、活性炭、
    カーボンブラック及びバインダの合量中5〜50重量%
    含むことを特徴とする電気二重層キャパシタ。
  2. 【請求項2】正極が前記分極性電極とされ、負極がリチ
    ウムイオンを可逆的に吸蔵、放出しうる炭素材料にリチ
    ウムイオンを吸蔵させた炭素質材料を主とする非分極性
    電極とされ、非水系電解液がリチウム塩を含むものであ
    る請求項1記載の電気二重層キャパシタ。
JP8081721A 1996-04-03 1996-04-03 電気二重層キャパシタ Withdrawn JPH09275041A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006286923A (ja) * 2005-03-31 2006-10-19 Fuji Heavy Ind Ltd リチウムイオンキャパシタ
JP2006286921A (ja) * 2005-03-31 2006-10-19 Fuji Heavy Ind Ltd リチウムイオンキャパシタ
JP2008130734A (ja) * 2006-11-20 2008-06-05 Hitachi Aic Inc 電気二重層キャパシタ

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