JPH0927395A - プラズマ処理装置及び該装置を用いたプラズマ処理方法 - Google Patents

プラズマ処理装置及び該装置を用いたプラズマ処理方法

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JPH0927395A
JPH0927395A JP17590095A JP17590095A JPH0927395A JP H0927395 A JPH0927395 A JP H0927395A JP 17590095 A JP17590095 A JP 17590095A JP 17590095 A JP17590095 A JP 17590095A JP H0927395 A JPH0927395 A JP H0927395A
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plasma
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voltage
electrostatic chuck
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Tetsuya Nishizuka
哲也 西塚
Toshihisa Nozawa
俊久 野沢
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Kobe Steel Ltd
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Kobe Steel Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 静電チャックを用いて試料が保持されている
場合のように直流的に絶縁された試料に発生する直流電
圧の測定を可能にする。 【解決手段】 真空容器3内に配設された載置台8上に
静電チャック12により試料2を固定し,載置台8に印
加された高周波電圧を静電チャック12を介して試料2
に印加し,プラズマにより試料2をプラズマ処理する。
上記載置台8に誘電体を介して埋め込まれた測定電極7
にも誘電体を介して上記高周波電圧が印加されるので,
試料2と同様に測定電極にもプラズマとの関わりによる
直流電圧が発生し,試料2からは直接測定できない直流
電圧を該測定電極7から測定することができる。この測
定電極7により試料2の直流電圧に対応する電圧値を測
定し,測定された電圧値に対応させて載置台8に印加す
る高周波電圧を制御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は,半導体集積回路の
製造プロセス等に用いられるプラズマ処理装置及び該装
置を用いたプラズマ処理方法に係り,プラズマ処理する
試料に印加された高周波電圧がプラズマとの関わりによ
り試料上に発生する直流電圧を測定し,該直流電圧を制
御することにより高精度且つ安定性のよいプラズマ処理
を行うプラズマ処理装置及び該装置を用いたプラズマ処
理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】発生させたプラズマ中のイオン,ラジカ
ルを試料に照射することにより,エッチング,スパッタ
リング,CVD等のプラズマ処理を行うことができる。
このプラズマ処理において,上記試料に高周波電圧を印
加し,これを制御することによって試料に入射するイオ
ンのエネルギーを制御し,より高精度なプラズマ処理を
行うことができる。プラズマ処理装置の一例として,図
7にECRプラズマ処理装置の構成を示す。この構成で
は,真空容器30内に導入した処理ガスを印加された磁
場とマイクロ波とによるECR条件のもとでプラズマ化
し,載置台31上に固定された試料33にプラズマ中の
イオン,ラジカルを照射することにより所要のプラズマ
処理がなされる。上記構成において,試料33に高周波
電圧を印加することによって試料33へのイオンの入射
エネルギーの制御を行うことができる。試料33への高
周波電圧印加によるイオンエネルギー制御の作用は,次
のように説明できる。
【0003】試料33はプラズマに曝されており,これ
に印加された高周波電圧の電位は,プラズマ中のイオン
と電子の移動度の差のために全体に負側にシフトする。
この状態を図示すると,図9(a)に示す高周波電圧V
ppは,試料33がプラズマに曝されることにより負側に
シフトして,図9(b)に示すように直流電圧成分V dc
が発生する。プラズマ中のイオンはほとんど正イオンで
あるため,この負の直流電圧Vdcにより加速されて試料
33に入射する。この直流電圧Vdcは,印加される高周
波電圧Vppの変化に対して単調変化するので,高周波電
圧Vppを調整することによってイオンの入射エネルギー
を制御することができる。しかし,この直流電圧V
dcは,上記したように試料33がプラズマに曝されるこ
とにより生じるものであるため,プラズマ密度の変化に
伴って変化する。そのため,プラズマの発生条件を意図
的に変化させる処理制御を行う場合や,経時変化によっ
てプラズマ密度が変化したような場合には,実際に試料
33に印加されている直流電圧Vdcを測定して,高周波
電源の出力電圧を調整する必要がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら,実際に
試料33に印加されている上記直流電圧Vdcを測定する
ことは,試料33が載置台31に直接固定されている場
合には載置台31を通じて測定可能であるが,図8に示
すように載置台31上に静電チャック32を介して固定
される場合には測定不可能である。この静電チャック3
2による試料33の固定は,プラズマ処理を精密且つ安
定して実施するための温度制御に不可欠の構成である。
プラズマ処理において,試料33はプラズマからのイオ
ン照射により加熱されるため,試料33を冷却して温度
を一定に保ち,試料表面での反応を制御する必要があ
る。この温度調整を行うため,図8に示すように,温度
調整されている載置台31との間の熱伝導性を強化すべ
く,載置台31上に設けた静電チャック32により試料
33を静電吸着し,試料33と静電チャック32との間
にガス等の熱伝導媒体を介在させることがなされる。静
電チャック32は誘電体中に内包された電極に印加した
直流電圧による静電気力によって試料33を吸着する。
この静電チャック32を用いた場合には,試料33は静
電チャック32により載置台31と直流的な接続が絶た
れるため,上記高周波電圧は静電チャック32の誘電体
により形成される静電容量を介して間接的に試料33に
印加されることになる。そのため,試料33に生じる直
流電圧Vppの測定は,静電チャック32により試料33
が載置台31と直流的に絶縁された状態では直接的な測
定はできない。載置台31の電位測定から試料33に生
じる直流電圧Vdcを求めることも考えられるが,アルミ
ニウムやSUS等の金属材料により形成された載置台3
1は,イオン照射によるスパッタにより不純物が発生し
ないように真空容器30内に位置する部分,即ちプラズ
マに曝される部分には,図8に示すように不純物となり
にくい石英等の絶縁物34により覆われているため,載
置台31はプラズマに曝される条件にないため,それも
不可能である。この絶縁物34の一部を取り去り,プラ
ズマ中への露出部分となる電極をつくることによって測
定が可能となるが,やはり電極部分がスパッタされるこ
とによる不純物の発生や電極の寿命が短くなる問題があ
った。そこで,本発明が目的とするところは,静電チャ
ックを用いて試料が保持されている場合にも,試料に発
生する直流電圧の測定を可能にしたプラズマ処理装置及
び該装置を用いたプラズマ処理方法を提供することにあ
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明が採用する手段は,真空容器内に導入された処
理ガスを所要のプラズマ発生手段によりプラズマ化さ
せ,上記真空容器内に配設された載置台上に静電チャッ
クにより試料を固定すると共に,上記載置台に印加され
た高周波電圧を上記静電チャックを介して上記試料に印
加し,上記プラズマにより上記試料をプラズマ処理する
プラズマ処理装置において,上記載置台に,下記A,
B,Cの条件を満足する測定電極が取り付けられてなる
ことを特徴とするプラズマ処理装置として構成されてい
る。 (A)該測定電極は上記載置台の載置面に垂直に貫通す
る柱状に形成され,載置台表面から露出する一端部の表
面積が上記試料の表面積より充分に小さいこと。 (B)該測定電極は筒状の誘電体を介して上記載置台に
埋め込まれていること。 (C)該測定電極と上記載置台との間の静電容量が,上
記試料と上記載置台との間の静電容量より充分に小さい
こと。 又,上記プラズマ処理装置を用いたプラズマ処理方法
は,上記載置台に設けられた上記A,B,Cの条件を満
足する測定電極により上記試料の電圧に対応する電圧値
を測定し,測定された電圧値に対応させて上記載置台に
印加する高周波電圧を制御することを特徴とするプラズ
マ処理方法として構成されている。
【0006】
【発明の実施の形態】以下,添付図面を参照して,本発
明を具体化した実施例につき説明し,本発明の理解に供
する。尚,以下の実施例は本発明を具体化した一例であ
って,本発明の技術的範囲を限定するものではない。こ
こに,図1は本発明の実施例に係るプラズマ処理装置の
構成を示す模式図,図2は実施例に係る載置台部分を拡
大した側面図(a)及び平面図(b),図3及び図4は
実施例に係る測定電極の作用を説明する等価回路図,図
5は実施例構成を用いた制御方法の具体例を示す制御パ
ターンを示す図,図6は平行平板型プラズマ処理装置に
適用した場合の模式図である。図1に示す実施例に係る
プラズマ処理装置1は,プラズマ発生手段としてECR
(Electron Cyclotron Resonance)を用いたECRプラ
ズマ処理装置として構成されている。ECRは周知の通
り,マイクロ波と磁場と処理ガス中の電子とがECR条
件のもとで電子サイクロトロン共鳴を生じて処理ガスが
プラズマ化されるプラズマ発生の一手段であり,プラズ
マ処理を実施するためのプラズマ生成は,この手段に限
られたものではない。
【0007】図1において,実施例に係るプラズマ処理
装置1は,マイクロ波導入窓5からマイクロ波を真空容
器3内に導入する共に,電磁コイル11からECR条件
を満たす磁場を真空容器3内に発生させることにより,
処理ガス導入配管9から真空容器3内に導入された処理
ガスがプラズマ化され,このプラズマにより生成される
イオンやラジカルを真空容器3内に配設された試料2に
照射することにより,所定のプラズマ処理がなされるよ
う構成されている。上記試料2は真空容器3内に配置さ
れた載置台8上に固定される。載置台8は真空容器3か
ら絶縁して支持され,その上部に配設された静電チャッ
ク12により試料2を固定する。載置台8はアルミニウ
ム又はSUS等の金属ブロックによって形成され,その
内部に形成された冷媒通路(図示せず)に冷媒が供給さ
れることにより所定温度に冷却される。この載置台8上
に配設された静電チャック12は,図2に示すように誘
電体中に内包された電極に直流電源18から直流電圧が
印加され,載置された試料2を静電吸着することにより
固定する。この静電チャック12は,試料2を固定する
と共に,プラズマ処理中の試料2の温度を調整する。即
ち,試料2と静電チャック12との間にはガス等の熱伝
導媒体が導入され,試料2と静電チャック12との間の
熱伝導が促進され,冷却されている載置台8の温度に対
して一定の温度に保つことができる。又,載置台8には
高周波電源13が接続され,高周波電圧は載置台8から
静電チャック12の誘電体を介して試料2に印加され
る。
【0008】この試料2に印加された高周波電圧は,試
料2がプラズマに曝されることにより,プラズマ中のイ
オンと電子の移動度の差のために全体に負側にシフト
し,試料2の表面に直流電圧成分を発生させる。プラズ
マ中のイオンはほとんど正イオンであるため,発生した
直流電圧による電界によって加速され,試料2に入射す
る。この直流電圧は印加される高周波電圧とプラズマの
電子密度に応じて変化する。従って,プラズマ発生条件
を故意に変化させ,プラズマの電子密度が変化しても直
流電圧を一定にしてイオンの入射エネルギーを一定に保
つような制御を行う場合や,プラズマが経時変化した場
合にも一定の電圧に保つには,高周波電源13からの高
周波電圧を調整する必要がある。しかし,高周波電圧を
調整する指標は試料2に生じる直流電圧であるが,試料
2が静電チャック12により電極ブロック14から直流
的に絶縁されているため,試料2に生じた直流電圧を測
定できない。そこで,本実施例構成においては,載置台
8に測定電極7を設けて直流電圧の測定を可能にしてい
る。このようにプラズマに曝される位置に測定電極7を
設けると,入射するイオンによりスパッタされ,プラズ
マ処理に有害な不純物を発生させ,スパッタによる磨耗
が生じる問題のあることは前述した通りであるが,この
ような危惧を解消させた測定電極7の構成と,その作用
について以下に説明する。
【0009】図2に示すように,測定電極7はアルミニ
ウム又はSUS等の金属材料を円柱状に形成して,これ
を載置台8の載置面に垂直の方向に貫通させ,載置台8
との間を絶縁する誘電体からなるインシュレータ10を
介在させて載置台8に取り付けられている。該測定電極
7の一端部は載置台8の表面を静電チャック12を囲む
ようにして覆う石英カバー15に穿かれた孔から真空容
器3内に露出させ,他端部には直流電圧測定器14が接
続される。上記構成において,載置台8に与えられた高
周波電圧は,静電チャック12を介して試料2に印加さ
れると共に,インシュレータ10の誘電体を介して測定
電極7にも印加される。測定電極7の一端部は真空容器
3内に露出しているので,真空容器3内に発生するプラ
ズマに曝され,試料2に直流電圧成分が生じるのと同様
に測定電極7にも直流電圧成分が発生する。測定電極7
にはインシュレータ10の誘電体が介在することによる
静電容量を介して高周波電圧が印加されるので,その等
価回路は図3(a)に示すようになり,プラズマシース
にかかる電圧V0 は,下式(1)に示すようになる。こ
れを載置台8の表面の一部を露出させてプラズマに曝す
ことにより,直流電圧を測定する電極としたような場合
と比較すると,その等価回路は,図3(b)に示すよう
になり,プラズマシースにかかる電圧V0 は,下式
(2)に示すようになる。 V0 =Z0 /R+Z0 +Z1 …(1) V0 =Z0 /Z0 +R…(2)
【0010】ここで,Z0 =1/jωC0 ,Z1 =1/
jωC1 ,R:プラズマのインピーダンス,C0 :プラ
ズマシースの静電容量,C1 :測定電極7と載置台8と
の間の静電容量である。尚,C1 は測定電極7の真空容
器3内に露出してプラズマに曝される一端部の表面積で
規格化した値である。上式(1)(2)からわかるよう
に,載置台8と測定電極7との間にインシュレータ10
を介在させ,この静電容量C1 を介して測定電極7に高
周波電圧が印加された場合の方が,載置台8の一部をそ
のまま電極とした場合よりプラズマシースにかかる電圧
0 は小さくなる。従って,測定電極7へのイオンの入
射エネルギーも小さくなるため,測定電極7がイオンに
よりスパッタされる度合いも小さく,スパッタによる不
純物の発生はプラズマ処理に影響を与えることのない状
態に収めることができる。
【0011】又,インシュレータ10を介在させたこと
による静電容量C1 は,載置台8と試料2との間に静電
チャック12の誘電体を介在させたことによる静電容量
2よりも充分に小さくなる。この状態を示す等価回路
は図4の通りである。試料2の表面に生成されるプラズ
マシースの静電容量をCp として,高周波電圧V(ω)
が印加されたとき,C0 に発生する電圧V0 (ω)とC
1 に発生する電圧V1(ω)との比,及び,Cp に発生
する電圧Vp (ω)とC2 に発生する電圧V2(ω)と
の比は,次のようになる。 V0 :V1 =Z0 :Z1p :V2 =Zp :Z2 ここでZp =1/jωCp ,Z2 =1/jωC2 であ
る。このとき,C0 <Cp ,C1 <C2 なので,V0
p となり,測定電極7に発生する電圧V0 は,試料2
に発生する電圧Vp より小さくなるので,測定電極7が
イオンによりスパッタされる度合いは,より確実に低減
される。
【0012】上記構成になる測定電極7により測定した
直流電圧は,試料2に発生する直流電圧Vdcより小さく
なるため,必要とする試料2の直流電圧Vdcを直接測定
していることにはならないが,直流電圧Vdcの変化率は
測定することができる。従って,プラズマ処理中に測定
電極7に接続された直流電圧測定器14により測定電極
7に発生する直流電圧をモニターすることにより,プラ
ズマの経時変化やプラズマを意図的に変化させたときの
試料2の直流電圧Vdcの変化率を知ることができるの
で,その変化分を補正するように高周波電圧を変化させ
れば,常に一定のイオンエネルギーでプラズマ処理を実
施することができる。この制御方法を図1に示したプラ
ズマ処理装置1に適用した具体例を次に示す。
【0013】図5(a)に1つの試料2に対するプラズ
マ処理中に,マイクロ波のパワーを2段階に変化させた
場合の各部の変化を示している。第1段階(ステップ
1)ではマイクロ波パワーは300W,第2段階(ステ
ップ2)では150Wに変化させると,プラズマの電子
密度は1×1011cm-3から1×1010cm-3に変化す
る。このとき,同図に示すように高周波電圧Vppを20
0Vで一定にしていると,測定電極7により測定した直
流電圧は,25Vから45Vに上昇する。この直流電圧
をステップ間で一定に保ちたい場合には,図5(b)に
示すように,測定電極7で測定した直流電圧が一定にな
るように高周波電圧Vppを調整すればよい。この例にお
いては,高周波電圧を200Vから110Vに変化させ
ると,測定電極7で測定される直流電圧は25Vで一定
の値を保つことができ,試料2の直流電圧Vdcも一定の
電圧に保たれていることになる。上記制御は,プラズマ
を意図的に変化させた場合であるが,プラズマが経時変
化したときにもイオンの入射エネルギーを一定に保つ場
合も,測定電極7でモニターすることにより,同様の制
御を実施することができる。
【0014】
【実施例】上記構成は,平行平板型のプラズマ処理装置
におけるプラズマの経時変化への対応にも適用すること
ができる。図6において,平行平板型プラズマ処理装置
16は,真空容器17内に上部電極20と下部電極21
とを平行に対向配置し,上部電極20と下部電極21と
の間に印加される高周波電圧により真空容器17内に導
入された処理ガスをプラズマ化させ,下部電極21上に
配設された試料2をプラズマ処理できるように構成され
ている。本構成における上記下部電極の構成は,先の実
施例における載置台8と同様に構成されており,共通の
要素には同一の符号を付して,その説明は省略する。本
構成における高周波電源19は,プラズマ発生用の電源
なので,プラズマの電子密度を変化させるようにプラズ
マ発生条件を変化させるということは,高周波電圧を変
化させることになるので,試料2に発生する直流電圧V
dcも必然的に変化してしまう。しかし,経時変化の補正
は測定電極7による測定値から上記実施例と同様に実施
することができる。
【0015】
【発明の効果】以上の説明の通り本発明によれば,真空
容器内に配設される載置台上には,試料を吸着固定する
静電チャックと,試料に印加された高周波電圧がプラズ
マとの関わりによって発生する直流電圧を測定する測定
電極とが設けられる。上記測定電極は,載置台との間が
誘電体により絶縁された柱状に形成され,載置台を貫通
させて該載置台に埋め込まれているので,載置台表面か
ら露出する一端部はプラズマに曝されることになる。載
置台には高周波電圧が印加され,該高周波電圧は静電チ
ャックを介して試料に印加させると共に,誘電体を介し
て測定電極に印加される。プラズマに曝され,高周波電
圧が印加された試料と測定電極には,それぞれ直流電圧
が発生する。この直流電圧はプラズマの変化に応じて変
化するが,静電チャックにより載置台から直流的に浮い
た状態にある試料上の直流電圧の変化は測定できない
が,載置台を貫通した測定電極から直流電圧を測定する
ことができる。直流電圧の変化はイオンの入射エネルギ
ーを変化させることになるので,プラズマの発生条件を
意図的に変化させる場合や経時変化によりプラズマの電
子密度が変化したような場合にも,直流電圧を一定にし
てイオンエネルギーを一定に保つような制御を行うこと
が可能となる。測定電極のプラズマに曝される一端部
は,スパッタにより不純物の発生や磨耗が危惧される
が,露出面積が試料表面積より小さく,載置台との間の
静電容量が試料と載置台との間の静電容量より小さいこ
とから,測定電極に印加される電圧は試料上の電圧より
充分に低くなるので,スパッタは大幅に低減され,プラ
ズマ処理に影響を与えることはない。上記測定電極によ
り測定される直流電圧値は,試料上に発生する直流電圧
値より小さくなり,検知したい試料上の直流電圧値とは
ならないが,変化率は同一なので,プラズマが変化した
ときの直流電圧値の変化率を予め知っておけば,測定電
極による測定値を基に,印加する高周波電圧を調整する
ことにより,イオンの入射エネルギーを一定にしてプラ
ズマを変化させる制御や,プラズマの経時変化にも対応
させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施例に係るプラズマ処理装置の構
成を示す模式図。
【図2】 実施例に係る載置台部分を拡大図示する側面
図(a)と平面図(b)。
【図3】 実施例に係る測定電極の作用を説明する等価
回路図。
【図4】 同上
【図5】 実施例構成を用いた制御方法の具体例を示す
制御パターン図。
【図6】 実施例構成を平行平板型プラズマ処理装置に
適用した模式図。
【図7】 従来構成に係るプラズマ処理装置の模式図。
【図8】 従来構成の載置台の模式図。
【図9】 試料に印加された高周波電圧により直流電圧
が発生する状態を説明する波形図。
【符号の説明】
1…プラズマ処理装置 2…試料 3…真空容器 7…測定電極 8…載置台 10…インシュレータ(誘電体) 12…静電チャック 13,19…高周波電源 14…直流電圧測定器 16…平行平板型プラズマ処理装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H01L 21/205 H01L 21/205 21/3065 21/31 C 21/31 21/68 R 21/68 9216−2G H05H 1/00 A H05H 1/00 H01L 21/302 C

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 真空容器内に導入された処理ガスを所要
    のプラズマ発生手段によりプラズマ化し,上記真空容器
    内に配設された載置台上に静電チャックにより試料を固
    定すると共に,上記載置台に印加された高周波電圧を上
    記静電チャックを介して上記試料に印加し,上記プラズ
    マにより上記試料をプラズマ処理するプラズマ処理装置
    において,上記載置台に,下記A,B,Cの条件を満足
    する測定電極が取り付けられてなることを特徴とするプ
    ラズマ処理装置。 (A)該測定電極は上記載置台の載置面に垂直に貫通す
    る柱状に形成され,載置台表面から露出する一端部の表
    面積が上記試料の表面積より充分に小さいこと。 (B)該測定電極は筒状の誘電体を介して上記載置台に
    埋め込まれていること。 (C)該測定電極と上記載置台との間の静電容量が,上
    記試料と上記載置台との間の静電容量より充分に小さい
    こと。
  2. 【請求項2】 真空容器内に導入された処理ガスを所要
    のプラズマ発生手段によりプラズマ化し,上記真空容器
    内に配設された載置台上に静電チャックにより試料を固
    定すると共に,上記載置台に印加された高周波電圧を上
    記静電チャックを介して上記試料に印加し,上記プラズ
    マにより上記試料をプラズマ処理するプラズマ処理方法
    において,上記載置台に設けられた下記A,B,Cの条
    件を満足する測定電極により上記試料の電圧に対応する
    電圧値を測定し,測定された電圧値に対応させて上記載
    置台に印加する高周波電圧を制御することを特徴とする
    プラズマ処理方法。 (A)該測定電極は上記載置台の載置面に垂直に貫通す
    る柱状に形成され,載置台表面から露出する一端部の表
    面積が上記試料の表面積より充分に小さいこと。 (B)該測定電極は筒状の誘電体を介して上記載置台に
    埋め込まれていること。 (C)該測定電極と上記載置台との間の静電容量が,上
    記試料と上記載置台との間の静電容量より充分に小さい
    こと。
JP17590095A 1995-07-12 1995-07-12 プラズマ処理装置及び該装置を用いたプラズマ処理方法 Pending JPH0927395A (ja)

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