JPH09273554A - 焼結軸受及びその製造方法 - Google Patents

焼結軸受及びその製造方法

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JPH09273554A
JPH09273554A JP10463096A JP10463096A JPH09273554A JP H09273554 A JPH09273554 A JP H09273554A JP 10463096 A JP10463096 A JP 10463096A JP 10463096 A JP10463096 A JP 10463096A JP H09273554 A JPH09273554 A JP H09273554A
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JP
Japan
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sintered
groove
cylindrical body
washer
end surface
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JP10463096A
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Isao Tsuchida
功 土田
Masuo Arai
益夫 荒井
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SHIYOORAITO KK
Mitsubishi Materials Corp
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SHIYOORAITO KK
Mitsubishi Materials Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 軸受の端面にかかる荷重に対応することがで
きるように、端面にスチールボールまたはセラミックボ
ールを有する焼結軸受及び高精度でかつ効率よく大量生
産を行うことができる製造方法を提供する。 【解決手段】 焼結含油処理した焼結円筒体(8)の端
面の凹溝(17)にワッシャー(16)を密着させスチ
ールボール(19)を挿入し、凹溝(17)を変形カシ
メたもので、スチールボール(19)は凹溝(17)で
ころがり、焼結円筒体(8)の内周面(22)は焼結円
筒体の矯正によって滑らかに形成されている端面にスチ
ールボールまたはセラミックボールを有する焼結軸受で
ある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、端面にスチールボ
ールまたはセラミックボールを有する焼結軸受及びその
製造方法に関し、特に、オイルレス軸受などの焼結軸受
の密度矯正、研削を行った端面にスチールボールまたは
セラミックボールを挿入した結軸受及びその製造方法に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来よりスライド加重を支持する軸受は
知られていおり、焼結含油軸受のスライド加重を支持す
るために焼結含油軸受側の面にバネ性を持ったものを設
けたものが提案されている(例えば、実開平4−569
11)。また、焼結軸受の製造において、一般に、粉末
を型に入れて圧縮する際、圧粉体の密度を高くするには
圧縮力を大きくすることが要求されるが、ある限度以上
に密度をあげるにはプレスの能力ならびに型の強さなど
から困難である。そこで、焼結品をコイニングやサイジ
ングすることが従来から行なわれているが、その端面を
研削したい場合には二次工程として旋盤研削をしている
のが普通である。しかし、これでは加工が非常に面倒で
オイルレス軸受などの大量生産には不向きである。そこ
で、従来、焼結品を型に入れ、焼結品を押圧するパンチ
と、このパンチの芯部に設けられた回転するパンチとで
焼結品の密度矯正、端面の研削を行う技術が提案されて
いる(実公昭55−40173)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記従来技術のスライ
ド加重を支持する焼結含油軸受においては、その軸方向
にかかる荷重に対して充分とはいえず回転ムラが生じる
という問題があった。また厳しい条件で使用できる回転
バラつきの少ない軸受を提供することができなかった。
またもう一の従来技術(実公昭55−40173)で
は、焼結品の密度矯正とその端面研削が行われるもので
作業能率の向上が図れるものではあるが、焼結軸受の端
面を研削し、含油処理したただけの焼結軸受では焼結軸
受の端面にかかる荷重、すなわち軸方向の荷重がかかる
ようなジャーナルの場合には対応することができないと
いう問題があった。例えば、軸方向に荷重がかかるジャ
ーナルが高速回転する場合、あるいは軸方向の荷重が大
きい場合には、円滑な回転がなされず、発熱するという
問題があった。そこで、本発明は軸受の端面にかかる荷
重に対応することができるように、端面にスチールボー
ルまたはセラミックボールを有する焼結軸受、及びかか
る焼結軸受を高精度でかつ効率よく大量生産を行うこと
ができる製造方法を提供するものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決するためのもので、焼結、矯正、含油処理した焼結円
筒体の端面凹溝にワッシャーを密着させ、複数のスチー
ルボールまたはセラミックボールを挿入した焼結円筒体
であって、前記焼結円筒体の内周面が回転軸周ジャーナ
ルに、かつ焼結円筒体端面の複数のスチールボールまた
はセラミックボールが回転軸方向ジャーナルに作用する
ものであることを特徴とする端面凹溝に複数のスチール
ボールまたはセラミックボールを有する焼結軸受であ
る。
【0005】また、本発明は、円筒体で端面に環状の凹
溝を有する円筒圧粉体を形成し、焼結、矯正、含油処理
を行い、前記焼結円筒体の端面凹溝にワッシャーを密着
させ、スチールボールまたはセラミックボールをを挿入
し、抜け止め加工を行う工程を含むことを特徴とする焼
結軸受の製造方法である。また、本発明は、矯正工程
が、焼結した円筒体を型に入れ前記焼結円筒体の凹溝を
有する端面には凹溝の外側面を押圧する筒状パンチと前
記筒状パンチの中空部に昇降かつ回転可能で先端に前記
凹溝に対応する環状凸型のパンチにより、また前記焼結
円筒体の内周面にコアロットを挿通することにより、前
記焼結円筒体を上下両面より押圧、研削を同時に行うこ
とを特徴とする焼結軸受の製造方法である。
【0006】
【作用】本発明においては、焼結円筒体の端面凹溝にワ
ッシャーを密着させ複数のスチールボールまたはセラミ
ックボールを挿入したもので、焼結軸受の端面にかかる
荷重に対して円滑で回転ムラを少なくすることができ
る。また、矯正工程のサイジング、コイニングにおい
て、焼結円筒体の上下両面より押圧し研削を行うことに
より、焼結軸受の密度を上げ物理的性質を改善すること
ができ、高精度の焼結軸受を効率よく生産することがで
きるものである。
【0007】
【発明の実施の態様】本発明において、焼結軸受の材料
としては、例えばCu−Sn系、Fe−Cu系、Fe
系、ステンレス系のものである。その焼結は、例えば材
料がCu−Sn系の場合は700〜900℃、Fe−C
u系の場合は900〜1100℃、Fe系の場合は10
00〜1200℃、ステンレス系の場合は1000〜1
200℃の温度で、焼結雰囲気は非酸化性が好ましく、
例えば、窒素、水素の雰囲気中で行う。
【0008】また、本発明において、焼結円筒体の端面
凹溝に挿入し密着させるワッシャーとしては、例えば金
属製ワッシャーが好ましい。ワッシャーは凹溝と同様の
環状のものであり、その断面形状は凹溝の形状に合わせ
もの、または凹溝の底面にのみ形状に合わせものであ
る。そしてワッシャーは凹溝に密着されているものであ
る。ワッシャーは焼結円筒体の端面凹溝に挿入、密着さ
れて、ワッシャーが凹溝内で浮き上がらないようにして
いるものである。ワッシャーを凹溝に挿入し密着させる
方法には、密着させる方法には、静圧挿入、即ちワッシ
ャーを凹溝の底面に特に強い圧力を加えずに密着させる
方法、または強圧挿入、即ちワッシャーを凹溝の底面に
圧力を加え密着させる方法がある。ワッシャーが凹溝に
密着すれば静圧挿入法でもよいが、ワッシャーの浮き上
がり防止のためには、プレスによる強圧挿入法が望まし
い。
【0009】また、本発明において、円筒体端面のワッ
シャーを密着させ、複数のスチールボールまたはセラミ
ックボールを挿入する環状の凹溝の断面形状は、スチー
ルボールまたはセラミックボールが入り、ころ軸受とし
ての作用をするものであればよく、例えば、U溝、V
溝、あるいは、底面が五角形の溝のいずれでもよい。
【0010】
【実施例1】本発明の第1実施例について図1(a)
(b)で説明する。図1(a)は、本発明の実施例の焼
結軸受の断面図を示すもので、焼結し、矯正し、含油処
理した焼結円筒体(8)の端面の凹溝(17)にワッシ
ャー(16)を密着させ、所望数のスチールボール(1
9)を挿入し、凹溝(17)を変形部(21)のように
カシメている。スチールボール(19)は凹溝(17)
でころとしての作用をするものであり、また焼結円筒体
(8)の内周面(22)は焼結円筒体の矯正によって滑
らかに形成されている。
【0011】図1(b)は本発明の焼結軸受と回転する
部分の軸ジャーナルが示されたものである。焼結軸受端
面のスチールボール(19)には、回転部分(23)の
軸ジャーナル(25)が接しており、焼結円筒体端面の
複数のスチールボール(19)が回転軸方向(図では垂
直方向)の軸ジャーナル(25)にかかる荷重に軸受と
しての作用をするものである。また、内周面(22)
は、回転部分(23)の軸ジャーナル(24)が接して
軸受としての作用をするものである。このような端面凹
溝に複数のスチールボールを有する焼結軸受により回転
部分(23)の軸ジャーナル(24)(25)が高速回
転する場合、あるいは軸方向の荷重が大きい場合でも円
滑に回転される。
【0012】本発明の第1実施例について具体的データ
を示す。図1に示す焼結軸受について、テスト条件が、
スラスト荷重600g、回転速度360rpm、テスト
時間1000h、10台の軸受のテストデータの平均を
示す。本発明実施例の凹溝にワッシャーとスチールボー
ルを挿入した焼結軸受の場合、モータの電流密度が35
mAで、その電流密度のバラ付は±2mAであった。ま
たワッシャーの磨耗は6μであった。なお、比較例とし
ての、凹溝にスチールボールを挿入した焼結軸受(凹溝
にワッシャーを挿入しないもの)の場合には、モータの
電流密度が42mAで、その電流密度のバラ付は±4m
Aで、焼結軸受の磨耗は10μであった。
【0013】上記データが示すように、本発明の凹溝に
ワッシャーとスチールボールを挿入した焼結軸受では、
モータの電流密度が低電流であり、その電流密度のバラ
付が低いので、回転ムラが少ない軸受であり、よりシビ
アな条件、及び広範囲用途に適用できる軸受であること
が明らかである。
【0014】
【実施例2】本発明の第2の実施例について図2〜図7
に示し説明する。図2(a)〜(c)は圧粉体の圧縮形
成を説明する図、図3は焼結円筒体を押圧研削をする工
程を説明する図、図4は押圧研削をする工程後の取り出
しを説明する図、図5(a)(b)及び図6(c)〜
(e)は端面凹溝にワッシャー、スチールボールを入
れ、抜け止め加工を行う工程を説明する図、及び図7
(a)(b)は端面にスチールボールを有する焼結軸受
を示す図である。図2(a)に示すように、円筒体の端
面に環状の凹溝を有する円筒圧粉体(1)の圧縮形成
は、ダイス(2)、第1アッパーパンチ(3)、押型
(5)を有する円筒状の第2アッパーパンチ(4)、及
びコアロット(7)が挿通されている円筒状のロアーパ
ンチ(6)で行われる。
【0015】まず、ダイス(2)の中央に下方よりロア
ーパンチ(6)のコアロット(7)を突出させ、ダイス
(2)のキャビテイに粉末を充填する。次いで、ダイス
(2)に充填された粉末を上方及び下方から圧縮する。
上方からの圧縮は、円筒状で押型(5)を有する第1ア
ッパーパンチ(4)と、第2アッパーパンチ(3)で行
われ、下方からの圧縮は中心にコアロット(7)が挿通
されている円筒状のロアーパンチ(6)によって行われ
る。円筒圧粉体(1)の圧縮形成が終了した後は、上方
の第1アッパーパンチ(4)、第2アッパーパンチ
(3)を後退させ、ロアーパンチ(6)をより上方に押
し上げ成形品(1)をダイス(2)の上方に押し上げて
取り出す。
【0016】円筒圧粉体の圧縮形成において、第1アッ
パーパンチ(4)の押型(5)は、図2(b)に示すよ
うに環状に凸部(51)を設けたものを用い、図2
(c)に示すように円筒圧粉体(1)の端面に環状の凹
溝を形成する。なお、円筒体端面に環状の凹溝を形成す
る押型は、これに限るものではなく、端面に環状の凹溝
にの形状に対応する複数の円筒パンチをスライド可能に
設けたものでもよい。また、アッパーパンチを1個と
し、円筒体端面の凹溝を有する断面形状に対応する押型
で円筒圧粉体(1)の端面に環状の凹溝を形成してもよ
い。次いで、圧縮形成した円筒圧粉体を適宜の温度、雰
囲気で焼結する。
【0017】焼結した円筒体の押圧、研削を同時に行う
矯正工程について図3、図4に示す。この工程は、矯正
用ダイス(9)、矯正用第1アッパーパンチ(10)、
回転可能な矯正用第2アッパーパンチ(11)の矯正具
(12)、矯正用コアロット(14)を挿通したいるロ
アーパンチ(13)で行われる。図3に示すように、矯
正用ダイス(9)とその中央の矯正用コアロット(1
4)の間に焼結円筒体(8)をセットする。
【0018】焼結円筒体(8)の凹溝を有する端面は、
凹溝の外周面を押圧する筒状パンチである矯正用第1ア
ッパーパンチ(10)と、この第1アッパーパンチ(1
0)の円筒中空部に昇降可能に設けられ、かつ回転可能
な矯正用第2アッパーパンチ(11)で矯正が行われ
る。矯正用第2アッパーパンチ(11)は、焼結円筒体
(8)の凹溝を対応する環状凸型のカッターを設けたも
のである。なお、矯正用第2アッパーパンチ(11)の
矯正具(12)の先端は、端面の凹溝に対応する形状の
環状凸型が設けられたものである。環状凸型には複数の
溝を設けられたものでもよい。
【0019】焼結円筒体(8)の下面はロアーパンチ
(13)で押圧されており、円筒体の内周面は、矯正用
ロアーパンチ(13)の中空部に昇降可能に設けられて
いる矯正用コアロット(14)で矯正が行われる。矯正
用コアロット(14)は焼結円筒体(8)の内周面に挿
通し、上下動により矯正が行われる。焼結体(8)の上
面の環状の凹部(17)が仕上げられ、また焼結体
(8)の中心の穴は矯正用コアロット(14)によって
サイジングされる。このサイジングをより効率的に行う
ため、また高い寸法精度とするためには、矯正用コアロ
ット(14)を回転させることが望ましい。
【0020】このように焼結円筒体の矯正工程は、焼結
体(8)をダイス(9)に入れ圧力を加え、所要の寸法
を得るためにサイジング、表面の形状を明確にするため
にコイニング、密度をあげるなど物理的性質を改善する
ための再圧縮を行うもので、特に本発明における含油軸
受では主としてサイジングでコイニングや再圧縮も兼ね
て行われるものである。矯正工程が終了した後は、図5
に示すように矯正用第1アッパーパンチ(10)、矯正
用第2アッパーパンチ(11)を上方に後退させ、矯正
用ロアーパンチ(13)を押し上げ、ダイス(9)より
矯正した焼結体(8)を取り出す。次いで、焼結体に含
油処理する。含油処理は例えば、焼結体を容器に入れて
減圧し、潤滑油をこの容器に注入し、減圧しながら置く
と油は焼結体のポアの中に空気といれ替って入る。ある
いは、減圧せずに油中に浸け込んで置いてもよい。
【0021】図5(a)(b)及び図6(c)(d)
(e)の工程図で、含油処理した焼結体の上面の環状の
凹溝に、ワッシャー、スチールボールの挿入について説
明する。まず、図5(a)に示すように、焼結体(8)
の上面の環状の凹溝(17)に対応する環状のワッシャ
ー(16)を用い、図5(b)に示すように、環状の凹
溝(17)に環状のワッシャー(16)を挿入し密着さ
せる。ワッシャー(16)は、その断面形状が凹溝(1
7)の底面の形状と同じ形のもので、凹溝(17)に挿
入し、その底面に密着させる。
【0022】ワッシャーを挿入し密着させる方法には、
静圧挿入即ちワッシャー(16)を凹溝(17)の底面
に、特に強い圧力を加えずに密着させる方法、または強
圧挿入、即ちワッシャー(16)を凹溝(17)の底面
に圧力を加え密着させる方法がある。ワッシャーが凹溝
に密着すれば静圧挿入法でもよいが、ワッシャーの浮き
上がり防止のためには、プレスによる強圧挿入法が望ま
しい。強圧挿入法は、図10に示すような押圧部(2
9)を有する押圧工具(28)をプレスで加圧し、凹溝
(17)に挿入されているワッシャー(16)に圧力を
加え凹溝(17)の底面に密着させるものである。この
強圧挿入法、ワッシャー(16)が凹溝(17)の底面
からの浮き上がりを防止のためには好ましいものであ
る。
【0023】次いで、図6(c)に示すように、焼結体
(8)のワッシャー(16)を密着させた凹溝(17)
に所望数のスチールボール(19)を挿入する。次い
で、図6(d)に示すように押上工具(20)により、
凹溝(17)の一部を変形させカシメを行う。押上工具
(20)は、その断面のみが図示されているが筒状の工
具でその押上面でカシメるもので環状の凹部(17)に
入れられたスチールボール(19)のカシメを行うもの
である。
【0024】そして、押上工具(20)でカシメを行
い、図6(e)に示すように、焼結体(8)のワッシャ
ー(16)を密着させた凹溝(17)にスチールボール
(19)が挿入され、凹溝(17)の変形部(21)に
よりスチールボール(19)は抜けだすことはないよう
に挿入されているものである。図7(a)の斜視図に示
すように、本発明の工程によって製造された焼結軸受は
焼結体(8)の上面にスチールボール(19)が挿入さ
れているものであり、その断面は図7(b)に示すよう
に、焼結体(8)のワッシャー(16)を密着させた凹
溝(17)に、その変形部(21)によりスチールボー
ル(19)が挿入されているものである。
【0025】
【実施例3】本発明の第3の実施例について図8〜図1
0に示す。図8(a)〜(c)及び図9(d)〜(f)
は、端面凹溝にワッシャー、スチールボールを入れ、抜
け止め加工を行う工程を説明する図であり、図10はワ
ッシャーの押圧工具を示す図である。上記実施例2と同
様に圧粉体の圧縮形成、焼結、矯正、含油処理した焼結
体について、その端面の環状の凹溝にワッシャー、スチ
ールボールの挿入について説明する。
【0026】この実施例3においては図8(a)に示す
ように、断面が平板状の環状のワッシャー(27)を用
いるものである。図8(b)に示すように、環状の凹溝
(17)に平板状ワッシャー(27)を挿入し、次いで
図8(c)に示すように、押圧工具(28)をプレスで
加圧し、平板状ワッシャーを加工してワッシャー(1
6)の形状にして、凹溝(17)の底面に密着させるも
のである。押圧工具(28)は図10に示すものを用い
る。
【0027】次いで、図9(d)に示すように、焼結体
(8)のワッシャー(16)を密着させた凹溝(17)
に所望数のスチールボール(19)を挿入する。次い
で、図9(e)に示すように押上工具(20)により、
凹溝(17)の一部を変形させカシメを行う。そして、
図9(f)に示すように、焼結体(8)のワッシャー
(16)を密着させた凹溝(17)にスチールボール
(19)が挿入されているものである。
【0028】
【実施例4】本発明の第4の実施例について図11に示
す。実施例4は端面の凹溝の底面がV字形のもので、図
11(a)に示すように、焼結体(8)の底面がV字形
の凹溝(17)に断面U字形のワッシャー(16)を用
いるものである。これはワッシャー(16)が凹溝(1
7)の底面と一部で密着しているものである。この場合
は、押圧工具で加圧し、ワッシャー(16)を凹溝(1
7)の底面に密着させるものである。
【0029】焼結体(8)のV字形の凹溝にワッシャー
(16)を密着させ、所望数のスチールボール(19)
を挿入し、カシメを行い変形部(21)を形成して、図
11(b)に示すように焼結体(8)のワッシャー(1
6)を密着させた凹溝(17)にスチールボール(1
9)が挿入されているものである。
【0030】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
焼結円筒体の端面凹溝にワッシャーを密着させ複数のス
チールボールまたはセラミックボールを挿入したことに
より、焼結軸受の端面にかかる荷重に対して円滑で回転
ムラを少なくすることができるという効果を有し、また
矯正工程のサイジング、コイニングにおいて、焼結円筒
体の上下両面より押圧し研削を行うことにより、焼結軸
受の密度を上げ物理的性質を改善することができ、高精
度の焼結軸受を効率よく生産することができるという効
果を奏するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例の断面図
【図2】本発明の第2の実施例の圧粉体の圧縮形成を説
明する図
【図3】本発明の第2の実施例の研削工程を説明する図
【図4】本発明の第2の実施例の研削工程を説明する図
【図5】本発明の第2の実施例の加工工程を説明する図
【図6】本発明の第2の実施例の加工工程を説明する図
【図7】本発明の第2の実施例の焼結軸受を示す図
【図8】本発明の第3の実施例の加工工程を説明する図
【図9】本発明の第3の実施例の加工工程を説明する図
【図10】本発明の実施例の押圧工具を示す図
【図11】本発明の第4の実施例の加工工程を説明する
【符号の説明】
1.圧粉体 2.ダイス 3.第1アッパーパンチ 4.第2アッパーパンチ 6.ロアーパンチ 7.コアロット 8.焼結円筒体 16.ワッシャー 17.凹溝 19.スチールボール

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 焼結、矯正、含油処理した焼結円筒体の
    端面凹溝にワッシャーを密着させ、複数のスチールボー
    ルまたはセラミックボールを挿入した焼結円筒体であっ
    て、前記焼結円筒体の内周面が回転軸周ジャーナルにか
    つ焼結円筒体端面の複数のスチールボールまたはセラミ
    ックボールが回転軸方向ジャーナルに作用するものであ
    ることを特徴とする端面凹溝に複数のスチールボールま
    たはセラミックボールを有する焼結軸受。
  2. 【請求項2】 円筒体で端面に環状の凹溝を有する円筒
    圧粉体を形成し、焼結、矯正、含油処理を行い、前記焼
    結円筒体の端面凹溝にワッシャーを密着させ、スチール
    ボールまたはセラミックボールをを挿入し、抜け止め加
    工を行う工程を含むことを特徴とする請求項1に記載の
    焼結軸受の製造方法。
  3. 【請求項3】 矯正工程が、焼結した円筒体を型に入れ
    前記焼結円筒体の凹溝を有する端面には凹溝の外側面を
    押圧する筒状パンチと前記筒状パンチの中空部に昇降か
    つ回転可能で先端に前記凹溝に対応する環状凸型のパン
    チにより、また前記焼結円筒体の内周面にコアロットを
    挿通することにより、前記焼結円筒体を上下両面より押
    圧、研削を同時に行うことを特徴とする請求項2に記載
    の焼結軸受の製造方法。
JP10463096A 1996-04-02 1996-04-02 焼結軸受及びその製造方法 Pending JPH09273554A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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