JPH0927218A - 耐火電線とその製法 - Google Patents

耐火電線とその製法

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JPH0927218A
JPH0927218A JP7173735A JP17373595A JPH0927218A JP H0927218 A JPH0927218 A JP H0927218A JP 7173735 A JP7173735 A JP 7173735A JP 17373595 A JP17373595 A JP 17373595A JP H0927218 A JPH0927218 A JP H0927218A
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JP
Japan
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clay
fire
conductor
inorganic fiber
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JP7173735A
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English (en)
Inventor
Hirotaka Sawada
広隆 沢田
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Fujikura Ltd
Original Assignee
Fujikura Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 耐火性や生産性に優れるとともに低コストの
耐火電線とその製法を提供する。 【解決手段】 導体の外側に耐火層とシースとを形成し
てなる耐火電線であって、該耐火層が無機繊維補強材と
粘土とから構成されていることを特徴とする。また、前
記無機繊維補強材がガラスクロスであることが好まし
い。無機繊維補強材を導体の外側に被覆し、この無機繊
維補強材の周囲に粘土層を形成した耐火層を形成し、次
いで該耐火層の外側にシースを形成せしめることを特徴
とする耐火電線の製法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は配電用電線等として
用いられる、火災時に有用な耐火電線に関する。
【0002】
【従来の技術】電線の絶縁体等としての被覆層であるシ
ースは、ポリエチレン等の有機物であるため、火災の際
は燃焼し、炭化し、脱落して、電線から絶縁体が消失す
る問題がある。従って、耐火層を有さない電線の場合
は、火災の際、電力供給が停止する問題がある。その対
策として、図4に示すように、銅線等の導体6の外側
に、ガラスーマイカテープからなる耐火層7’と該耐火
層7’の外側にポリエチレン等よりなるシース8とを形
成した耐火電線が従来より使用されている。なお、図5
に示すように、ガラスーマイカテープ10としては、シ
リコーン系接着剤層12を介して、ガラスクロス層13
とマイカ層11とを張り合わせたものが一般的に使用さ
れている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、ガラス
ーマイカテープ10を導体6の外側に、1層に巻き付け
ただけでは一般に耐火性が不足するため、2層以上に巻
き付ける必要があった。また、この構造の耐火電線を製
造する場合、2層以上の多層に巻き付けることが必要な
上に、ガラスーマイカテープ10を導体6の外側に巻き
付けるのに時間を要するため、ガラスーマイカテープ1
0を耐火層7’とした耐火電線は生産性が悪いという問
題があった。また、前記耐火電線の製造時に、ガラスー
マイカテープ10からマイカ11が一部欠落したり、ガ
ラスーマイカテープ10が切れるという問題もあった。
さらに、図5に示すような構造のガラスーマイカテープ
10は高価であるという問題があった。
【0004】本発明は前記事情に鑑みてなされたもの
で、耐火性や生産性に、より優れるとともに低コストの
耐火電線とその製法を提供することを課題とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の耐火電線は、導
体の外側に耐火層とシースとを形成してなる耐火電線で
あって、該耐火層が無機繊維補強材と粘土とから構成さ
れていることを特徴とする。また、前記無機繊維補強材
がガラスクロスであることが好ましい。さらに、本発明
の耐火電線の製法は、導体の外側に耐火層とシースとを
形成してなる耐火電線の製法であって、無機繊維補強材
を導体の外側に被覆し、この無機繊維補強材の周囲に粘
土層を形成した耐火層を形成し、次いで該耐火層の外側
にシースを形成せしめることを特徴とする。
【0006】
【発明の実施の形態】図1(a)と図1(b)は、本発
明の耐火電線の第1の実施形態の断面図とその側面図
で、図2はその製法を説明するための図である。図1の
耐火電線5は、導体6の外側に耐火層7と、該耐火層7
の外側にシース8とを形成してなる耐火電線であって、
該耐火層7が無機繊維補強材7aと該無機繊維補強材7
aにより補強された粘土層7bとから構成されているも
のである。 耐火層7の厚みは任意であるが、0.2〜
2mmが好ましい。0.2mm未満であると、耐火性の
改良効果が乏しく、2mmを越えると耐火層の機械的強
度が低下しやすい。
【0007】ここで、耐火層7の構成材料である粘土と
しては、微細な含水ケイ酸塩鉱物を用いることができ
る。粘土は適当量の水などを混合して混練すると可塑化
するため、押出成形等の成形を施すことができる。粘土
の具体例は、アルミノケイ酸塩鉱物であるカオリナイ
ト、ハロイサイト、ディッカイト、ナクライトなどであ
る。カオリナイト、ハロイサイト等の粘土は押出成形加
工性に優れているので用いるに好ましい。これらの粘土
は単独又は2種以上混合して用いることができ、市販の
ものを使用できる。使用するに好ましい粘土の平均粒径
は、0.2〜5μmである。
【0008】耐火層7の構成材料である無機繊維補強材
7aは、電線の燃焼時に焼結した粘土層が電線から脱落
するのを防止するためのものであり、それ自身不燃性の
ものである。無機繊維補強材7aとしては、例えば無機
酸化物ガラスの糸状及びテープ状等の補強材、例えばガ
ラス糸、ガラステープ、石英テープ、アルミナテープ等
が好ましい。なかでもテープ類がクロスであることが好
ましく、特にガラスクロスが好ましい。ガラスクロス
は、細いガラス繊維を束ねたヤーン等を織製したもので
あるから、図3に示すように網目と網目との間に隙間を
有し且つヤーン自体も空隙を有している。従って、耐火
電線の製造時に、水等を混合されて可塑化した粘土は、
これらの網目間の隙間や空隙に良く含浸するので、ガラ
スクロスは粘土に対して補強効果が大きく、乾燥された
粘土はガラスクロスによって良く固定される。その結
果、電線の燃焼時に粘土が導体表面から脱落しにくい。
【0009】シース8は耐火電線に電気絶縁性を付与
し、且つ耐火層7を物理的に保護するための被覆層であ
る。シース8を構成する材料として、ポリエチレン、E
PMやEPDMなどのエチレンプロピレンゴム、エチレ
ンメチルアクリレート共重合体、エチレンエチルアクリ
レート共重合体、エチレンメチルメタクリレート共重合
体、エチレンー酢酸ビニル共重合体などのポリオレフィ
ンやエポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂等が挙げられ、こ
れらの樹脂は単独で又は2種以上を併用できる。シース
8の厚みは任意であるが、0.5〜5mmが好ましい。
【0010】本発明の耐火電線は導体6と耐火層7とシ
ース8とから構成され、耐火性の配電用電線として使用
できるが、耐火ケーブルとして使用する場合など使用用
途に応じて、押え巻きテープ、介在ジュート、シールド
等をさらに設けることができる。
【0011】本発明の耐火電線は、無機繊維補強材7a
を導体6の外側に被覆し、この無機繊維補強材7aの周
囲に粘土層7bを形成した耐火層7を形成し、次いで該
耐火層7の外側にシース8を形成せしめることにより製
造できる。
【0012】以下、図1に示す構成の、本発明の耐火電
線の製法を図2に従ってさらに説明する。導体繰出ボビ
ン20から、導体6を繰り出し、一方補強材繰出ボビン
21からガラスクロステープ等の無機繊維補強材7aを
繰り出して、前記導体6の上に重ね合わせることによ
り、無機繊維補強材7aを導体6の上に、巻取り方向に
縦添えする。次いで、フォーマー22にて、導体6の上
に載っている無機繊維補強材7aを、導体6の周りに押
え込んで、図6に示すように、導体6の周りに無機繊維
補強材7aを被覆した被覆線を作成する。さらに、粘土
と水との混合物である可塑性の粘土を粘土押出機23か
ら押出して、前記被覆線の外周に被覆し、無機繊維補強
材7aの網目間の隙間やヤーンの空隙に可塑性の粘土を
押し込み、次いで加熱筒24で前記粘土を加熱乾燥し
て、無機繊維補強材7aの周囲に粘土層7bを形成した
耐火層7を形成する。さらに、シース押出機25からポ
リエチレン等を押出して、該耐火層7の外周に被覆し
て、シース8を形成し、引取機26で引き取り、巻取ボ
ビン27に、耐火電線5を巻き取る。
【0013】ガラスクロステープ等の無機繊維補強材7
aを、図7に示すように、導体6の周りに巻回すること
もできるが、前述のように、無機繊維補強材7aを導体
6に縦添えすると、巻回手段を必要としないので、耐火
電線5の生産性が向上する。加熱乾燥により粘土の水分
は容易に除去でき、また水分除去によって粘土は固化す
るので、耐火層7とシース8を有する本発明の耐火電線
は、図2に示すように連続した1工程で製造できる。
【0014】本発明の耐火電線は耐火試験である、JC
MA 試 1010 号(低圧耐火ケーブル認定試験基
準)の耐火試験などに合格する耐火性に優れた耐火電線
であって、配電用電線等として用いることができる。
【0015】
【発明の効果】以上説明したように本発明の耐火電線の
耐火層は、無機材料である粘土と無機繊維補強材とから
構成されているので、耐火性に優れた耐火電線である。
しかも、耐火層の粘土が無機繊維補強剤で補強されてい
るので、電線の燃焼時に焼結した粘土層が電線から脱落
することがない。また、無機繊維補強剤として、網目を
有するガラスクロスを用いれば網目間の隙間などに粘土
が含浸するので、ガラスクロスによる粘土に対する補強
効果が一層大きいため、電線の燃焼時に粘土層が電線か
ら脱落することがない。さらに、ガラスクロスは導体に
縦添えすることができるので、巻回手段を必要としない
ので、耐火電線の生産性に優れる。
【0016】可塑化のために用いた粘土中の水分は、加
熱乾燥により容易に除去でき、水分除去によって粘土は
固化する。固化した粘土を有する耐火層の外側にシース
形成材料を押出被覆することができるので、本発明の耐
火電線は連続した1工程で製造できる利点がある。さら
にまた、ガラスーマイカテープのような高価な材料を用
いて耐火層を構成せしめないので、本発明の耐火電線は
安価に製造できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態の耐火電線を示す図あ
り、(a)は断面図、(b)は側面図である。
【図2】 本発明の耐火電線の製法を説明するための図
である。
【図3】 ガラスクロスの拡大平面図である。
【図4】 従来例の耐火電線の断面図である。
【図5】 従来例の耐火電線の製造に用いられるガラス
マイカテープの拡大断面図である。
【図6】 無機繊維補強材を縦添えすることにより、無
機繊維補強材を導体の周りに被覆したことを示す図であ
る。
【図7】 無機繊維補強材を巻回することにより、無機
繊維補強材を導体の周りに被覆したことを示す図であ
る。
【符号の説明】
5 耐火電線、 6 導体、
7 耐火層、7’ 従来の耐火層、 7a 無機繊
維補強材、 7b 粘土層、8 シース、
10 ガラスマイカテープ、11 マイカ層、12
接着剤層、 13 ガラスクロス層、20 導体
繰出ボビン、 21 補強材繰出ボビン、 22 フォ
ーマー、23 粘土押出機、 24 加熱筒、
25 シース押出機、26 引取機、
27 巻取ボビン

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 導体の外側に耐火層とシースとを形成し
    てなる耐火電線であって、該耐火層が無機繊維補強材と
    粘土とから構成されていることを特徴とする耐火電線。
  2. 【請求項2】 前記無機繊維補強材がガラスクロスであ
    ることを特徴とする請求項1記載の耐火電線。
  3. 【請求項3】 導体の外側に耐火層とシースとを形成し
    てなる耐火電線の製法であって、無機繊維補強材を導体
    の外側に被覆し、この無機繊維補強材の周囲に粘土層を
    形成した耐火層を形成し、次いで該耐火層の外側にシー
    スを形成せしめることを特徴とする耐火電線の製法。
JP7173735A 1995-07-10 1995-07-10 耐火電線とその製法 Pending JPH0927218A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100952160B1 (ko) * 2008-01-30 2010-04-09 김백규 실리콘 난연 내화 케이블의 제조방법
JP2010123460A (ja) * 2008-11-20 2010-06-03 Sumitomo Electric Ind Ltd 絶縁電線、その製造方法及び多層電線
JP2010123461A (ja) * 2008-11-20 2010-06-03 Sumitomo Electric Ind Ltd 絶縁電線、その製造方法及び多層電線
CN104810096A (zh) * 2015-03-25 2015-07-29 安徽幸福电器电缆有限公司 一种耐腐蚀防裂工业电缆

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