JPH11111074A - 耐火電線 - Google Patents

耐火電線

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JPH11111074A
JPH11111074A JP9271389A JP27138997A JPH11111074A JP H11111074 A JPH11111074 A JP H11111074A JP 9271389 A JP9271389 A JP 9271389A JP 27138997 A JP27138997 A JP 27138997A JP H11111074 A JPH11111074 A JP H11111074A
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JP
Japan
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additive
inorganic filler
electric wire
fire
interposition
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Pending
Application number
JP9271389A
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English (en)
Inventor
Tomoshi Manabe
知史 真鍋
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Yazaki Corp
Original Assignee
Yazaki Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 より耐火性能に優れ、安定した電力の供給が
可能な耐火電線を提供する。 【解決手段】 導体(1)上に耐火層(2)、電気絶縁
体(3)を順次被覆形成してなる絶縁心線の複数本を介
在(4)とともにシース(6)内部に配してなる耐火電
線(10)において、前記介在(4)が、無機充填剤及
び添加剤を含有するポリプロピレン系樹脂からなること
を特徴とする耐火電線(10)。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、各種建築物やプラ
ント設備等の配線に使用される耐火電線に関する。
【0002】
【従来の技術】耐火電線は、火災時においても消化設備
や避難誘導機器等を一定時間正常に作動させるために、
その間安定した電力を供給するための電線であり、例え
ば図1に示されるように、導体1上に耐火層2、電気絶
縁体3を順次被覆形成してなる絶縁心線の複数本を集合
してその周囲に介在4を配し、もしくは介在4と撚り合
わせてシース6の内部に配して概略構成されている。ま
た、介在4の周囲にはシース6を施す時の押え巻きテー
プ5が巻回されている。また、耐火層2はマイカテープ
等の耐火・耐熱性能を備えるテープをタテ添えまたは巻
回して形成され、電気絶縁体3はポリオレフィン系樹脂
を押出成形して形成される。介在4はシース6を形成す
る際に各絶縁心線の配置の乱れや型崩れを防止する目
的、あるいは耐火電線10を所望の外径とする目的で使
用される部材であり、紙やジュート等の天然繊維、ポリ
プロピレンヤーン等からなる。押え巻きテープ5は不織
布やプラスチックフィルム等からなり、シース6はポリ
塩化ビニル樹脂やポリオレフィン系樹脂等を押出成形し
て形成される。上記の如く構成される耐火電線10は、
火炎に曝された際に、何れも可燃性の材料からなるシー
ス6、押え巻きテープ5、介在4及び電気絶縁体3が燃
焼して消失し、最終的に耐火層2により導電体1を保護
して電力の供給を所定時間維持する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】通常、プラスチックは
加熱により収縮力が働き、特に延伸加工を施した樹脂フ
ィルムでは元の長さに対して80〜90%収縮する。ポ
リプロピレンヤーンでも同様の収縮が起こり、それによ
り絶縁心線が引っ張り力を受け、特に細径で、2〜7芯
の多芯耐火電線では、耐火層2に剥離や割れが発生して
電気絶縁性能が著しく低下することがあった。また、紙
やジュート等の天然繊維からなる介在4を用いた場合、
ポリプロピレンヤーンのような熱による収縮の問題は無
いものの、これらが燃焼過程で不完全燃焼を起こして炭
化物となって耐火層2の外周に付着し、絶縁心線の電気
絶縁性能を低下させることがあった。
【0004】本発明はこのような状況に鑑みてなされた
ものであり、より耐火性能に優れ、安定した電力の供給
が可能な耐火電線を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記の問題
点を解決するために鋭意研究を行った結果、特定の無機
充填剤、添加剤を含有したポリプロピレン系樹脂で介在
を形成することにより耐火性能が著しく向上することを
見い出し、本発明を完成するに至った。即ち、上記の目
的は、本発明の、導体上に耐火層、電気絶縁体を順次被
覆形成してなる絶縁心線の複数本を介在とともにシース
内部に配してなる耐火電線において、前記介在が、無機
充填剤及び添加剤を含有するポリプロピレン系樹脂から
なることを特徴とする耐火電線により達成される。上記
において、前記無機充填剤がケイ酸カルシウム、ケイ酸
マグネシウム、ケイ酸アルミニウム、マイカ、アルミナ
の各粉末から選ばれる1種または2種以上からなるこ
と、前記添加剤が赤燐であること、また前記介在がポリ
プロピレン系樹脂40〜70重量%、無機充填剤25〜
55重量%、添加剤1〜5重量%(但し、合計で100
重量%を越えない)からなることがより好ましい。
【0006】
【発明の実施の形態】以下、本発明の耐火電線に関して
より詳細に説明する。本発明の耐火電線は、その構成自
体は従来の耐火電線と同様であり、例えば図1に示され
るように、導体1上に耐火層2、電気絶縁体3を順次被
覆形成してなる絶縁心線の複数本を介在4とともに撚り
合わせ、その上に押え巻きテープ5を巻回し、更にその
周囲にシース6を施して概略構成される。あるいは、絶
縁心線を集合してその周囲に介在4を配し、押え巻きテ
ープ5及びシース6を施してもよい。このような構成に
おいて、本発明の耐火電線10は介在4を無機充填剤及
び添加剤を含有するポリプロピレン系樹脂で形成するこ
とを特徴とする。従って、その他の部材については、従
来の耐火電線と同様の材料、形成方法を採ることができ
る。
【0007】介在4の基材となるポリプロピレン系樹脂
は特に制限されるものではなく、ポリプロピレン、プロ
ピレンと他のモノマーとの共重合体、あるいはポリプロ
ピレンと相溶性を有する他の樹脂を混合したものを適宜
使用することもできる。無機充填剤は、ケイ酸カルシウ
ム、ケイ酸マグネシウム、ケイ酸アルミニウム、マイ
カ、アルミナの各粉末から選ばれ、それらを単独もしく
は2種以上を混合してポリプロピレン系樹脂に添加され
る。特に、ケイ酸マグネシウムの粉末が好ましい。ま
た、ポリプロピレン系樹脂の成形特性や機械的強度等を
向上させる目的、更に収縮性を低減させる目的等で、各
種の添加剤が添加される。添加剤としてはホウ酸亜鉛、
カーボンブラック、赤燐等を挙げることができるが、赤
燐が特に好ましい。
【0008】本発明において、介在4は上記のポリプロ
ピレン系樹脂40〜70重量%、無機充填剤25〜55
重量%、添加剤1〜5重量%(但し、合計で100重量
%を越えない)の配合比であることが好ましい。無機充
填剤の含有量が55重量%を越えるとフィルム状に加工
するのが困難となり、一方含有量が25重量%未満では
収縮力の低減への効果が少なくなる。また、添加剤につ
いては、1重量%未満では添加剤の効果が現れず、5重
量%を越える場合には加工性が悪くなる。介在4の作製
方法は特に制限されるものではなく、従来のポリプロピ
レンヤーンの作製方法に準じて作製することができる。
例えば、ポリプロピレン系樹脂に所定量の無機充填剤及
び添加剤を添加して均一に混練し、フィルム状に加工し
た後、このフィルムを糸状に加工することにより得られ
る。ヤーン径は特に制限されるものではなく、従来のポ
リプロピレンヤーンと同様で構わない。
【0009】従来のポリプロピレンヤーンは熱による収
縮が大きく、耐火層2に剥離や割れ等を発生していた
が、本発明の上記介在によれば、無機充填剤及び添加剤
を含有することにより、それぞれの含有量にもよるが、
従来のポリプロピレンヤーンに比較して収縮力を最大6
0〜70%低減させることができ、耐火層2に剥離や割
れ等が発生するのを抑制することができる。それに伴
い、耐火層2を薄くしても電気絶縁特性、更には絶縁破
壊電圧値の大幅な向上を図ることができ、材料コストを
削減することもできる。
【0010】
【実施例】以下、本発明の耐火電線に関して実施例及び
比較例を挙げて更に説明する。 (実施例1〜3、比較例1〜3)表1に示す如く、ポリ
プロピレン樹脂に無機充填剤としてケイ酸マグネシウム
を、また添加剤として赤燐を配合して混練し、フィルム
状に加工した後に10000デニールのヤーンを作製し
た。そして、各ヤーンを2c×2mm2 の絶縁心線に8
本×2カ所に挿入し、押え巻きテープを施した後、シー
スを押出成形して耐火電線を作製した(以上、実施例1
〜3)。また、比較のために、介在として紙(比較例
1)、ジュート(比較例2)及びポリプロピレン(10
0%)ヤーン(比較例3)を用いて、同様の耐火電線を
作製した。
【0011】そして、各耐火電線を消防庁告示第3号に
準じて耐火試験に供した。試験結果を表1に併記する。
【0012】
【表1】
【0013】表1から、本発明に係る実施例の耐火電線
は、従来の耐火電線に比べて加熱30分後の絶縁抵抗値
が向上しており、また無機充填剤であるケイ酸マグネシ
ウムの配合量が多くなるほどその効果が大きいことが判
る。更に、実施例の耐火電線は絶縁破壊電圧値も総じて
高くなっている。
【0014】また、絶縁心線の本数を変えた時の上記各
介在の収縮力を測定した。結果を図2及び図3に示す
が、各実施例のヤーンは、ポリプロピレン(100%)
ヤーン(比較例3)に比べて、絶縁心線の本数の増加に
係わず略一定の収縮力の低下を示し、しかも無機充填剤
であるケイ酸マグネシウムの配合量が多くなるほど低下
の度合が大きいことが判る。特に、実施例3のヤーンは
比較例3のポリプロピレン(100%)ヤーンに比べて
収縮力が略1/3以下に低減している。以上のことか
ら、本発明の無機充填剤及び添加剤を含有するポリプロ
ピレン系樹脂を介在とすることは、特に細径で多芯の耐
火電線に有効であると言える。
【0015】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の耐火電線
は介在の熱収縮が小さく、耐火層の剥離や割れ等の発生
が無く、電気絶縁特性に優れたものであり、火災時によ
り安定した電力供給が可能となる。また、耐火層を薄く
しても優れた電気絶縁性能が得られるため、材料コスト
を削減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明並びに従来の耐火電線の構成を示す断面
図である。
【図2】本発明の耐火電線において絶縁心線の本数を変
えて収縮力を測定した結果を示すグラフである。
【図3】従来の耐火電線において絶縁心線の本数を変え
て収縮力を測定した結果を示すグラフである。
【符号の説明】
1 導体 2 耐火層 3 電気絶縁体 4 介在 5 押え巻きテープ 6 シース 10 耐火電線

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 導体上に耐火層、電気絶縁体を順次被覆
    形成してなる絶縁心線の複数本を介在とともにシース内
    部に配してなる耐火電線において、 前記介在が、無機充填剤及び添加剤を含有するポリプロ
    ピレン系樹脂からなることを特徴とする耐火電線。
  2. 【請求項2】 前記無機充填剤がケイ酸カルシウム、ケ
    イ酸マグネシウム、ケイ酸アルミニウム、マイカ、アル
    ミナの各粉末から選ばれる1種または2種以上からなる
    ことを特徴とする請求項1記載の耐火電線。
  3. 【請求項3】 前記添加剤が赤燐であることを特徴とす
    る請求項1または2に記載の耐火電線。
  4. 【請求項4】 前記介在がポリプロピレン系樹脂40〜
    70重量%、無機充填剤25〜55重量%、添加剤1〜
    5重量%(但し、合計で100重量%を越えない)から
    なることを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載
    の耐火電線。
JP9271389A 1997-10-03 1997-10-03 耐火電線 Pending JPH11111074A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6653563B2 (en) 2001-03-30 2003-11-25 Intel Corporation Alternate bump metallurgy bars for power and ground routing
CN104425070A (zh) * 2013-09-02 2015-03-18 无锡市逸翔线缆有限公司 一种无卤低烟阻燃电缆
CN110767357A (zh) * 2019-10-11 2020-02-07 湖北红旗电缆有限责任公司 一种消防线路用金属套柔性矿物质绝缘隔氧层防火电缆
CN111883291A (zh) * 2020-07-27 2020-11-03 浙江瓯海铁路投资集团有限公司 一种市政园林电力电缆

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