JPH09271627A - 圧縮空気乾燥装置における排気音の低減方法および圧縮空気乾燥装置 - Google Patents

圧縮空気乾燥装置における排気音の低減方法および圧縮空気乾燥装置

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JPH09271627A
JPH09271627A JP8110267A JP11026796A JPH09271627A JP H09271627 A JPH09271627 A JP H09271627A JP 8110267 A JP8110267 A JP 8110267A JP 11026796 A JP11026796 A JP 11026796A JP H09271627 A JPH09271627 A JP H09271627A
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compressed air
drying cylinder
drying
valve
regeneration
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JP8110267A
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Hidetoshi Nagano
英俊 長野
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Nabco Ltd
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Nabco Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】圧縮空気乾燥装置において、乾燥剤を再生する
際に生じる排気音を有効に低減させる技術を提供する。 【解決手段】空気圧縮装置に連絡する入口8と、メイン
エアタンクに連絡する出口9との間に、入口8に連通
し、内部に再生可能な乾燥剤19を収容した乾燥筒5
と、この乾燥筒5内部を通過して乾燥処理された圧縮空
気の一部を貯える再生用タンク14とを配置する。乾燥
筒5と再生用タンク14との連絡通路には、乾燥筒5か
ら再生用タンク14に向かう方向を順方向とする逆止弁
33と、この逆止弁33をバイパスする通路となる第1
の絞り46aとを設ける。また、乾燥筒5の入口側に
は、大気に臨む排気口27に連絡される再生用通路を形
成し、この通路に、外部からの指令に基づいて開弁する
ドレン弁20と、排気音を低減するための第2の絞り2
5とを設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、車両のエアブレ
ーキシステム等に対し、圧縮空気を供給する圧縮空気源
システムに用いられる圧縮空気乾燥装置に関し、特に
は、圧縮空気乾燥装置内の乾燥剤を再生する際に発生す
る排気音を抑制する技術に関する。
【0002】
【発明の背景】この種の圧縮空気源システムに用いられ
る圧縮空気乾燥装置は、水分を除去するための乾燥剤を
備える。この乾燥剤は、湿った圧縮空気の総通過量が増
えても安定した水分除去作用が得られるように、再生可
能なものが利用される。乾燥剤の再生には、前もって乾
燥剤により水分除去した圧縮空気の一部を再び乾燥剤中
を通過させて、乾燥剤が含む水分を、逆に空気に含ませ
て水分を除去する方法が一般的である。この方法は、乾
燥剤を内部に収容する乾燥筒と大気を連絡する再生用通
路を設け、例えば空気圧縮装置のアンロード時に、その
通路の途中に設けたドレン弁を開弁することにより行わ
れる。この際、乾燥筒内の圧縮空気は、大気との圧力差
に応じて一気にドレン弁から大気中に放出されるので、
大きな排気音が生じる。この排気音は騒音となり、特
に、人通りの多い市街地や静かな住宅地等では問題であ
る。
【0003】この対策として、サイレンサー(消音器)
を設けた圧縮空気乾燥装置が提案されている。しかし、
こうしたサイレンサーは、空気を拡散させる方式であ
り、そのサイレンサー自体が比較的大型である。従っ
て、これを付属させることにより、圧縮空気乾燥装置全
体としても大型になってしまうという別の問題が生じ
る。
【0004】そこで、この発明は、圧縮空気乾燥装置に
おいて、乾燥剤を再生する際に排気音自体を有効に低減
させる技術を提供することを目的とする。さらに、乾燥
剤の再生効率を向上させる技術を提供することを目的と
する。
【0005】
【課題を解決するための手段】この発明は、従来のよう
に、拡散方式により排気音を吸収させるのではなく、排
気音自体の発生音量を低減化させようという、全く新規
な着想に基づくものである。本発明者は、この着想に基
づき鋭意研究を進め、ドレン弁から圧縮空気を少しずつ
放出させることにより、上記目的が達成されることを見
出した。
【0006】即ち、この発明は、圧縮空気乾燥装置の再
生用通路の途中に絞りを設けたことを特徴とする。この
絞りを設けることにより、再生用通路の流路抵抗が大き
くなるため、乾燥筒内の圧縮空気の放出速度が遅くな
り、排気音の発生を有効に低減させることができる。従
って、この発明は、圧縮空気の乾燥装置の再生用通路の
途中に絞りを設けることにより、ドレン弁の開弁に伴う
排気音を低減させる方法に関する。またこの発明は、こ
の方法を実施するための圧縮空気乾燥装置にも関する。
【0007】排気音を有効に低減させるために、基本的
には、上記絞りの流路抵抗をドレン弁の開弁時における
流路抵抗より大きくなるように設定する。排気音を低減
させるために必要とする流路抵抗は、通常のドレン弁の
開弁時におけるそれに比べてかなり大きいからである。
勿論、新たに設ける絞りによる流路抵抗と、ドレン弁の
開弁時におけるそれとをプラスした形態で排気音を低減
させるように設定することもできる。絞りの大きさは、
排気音の音量をどの程度に抑えるのかにより決定され、
一般に圧縮空気乾燥装置の容量、特には乾燥筒の容量に
依存する。従来の圧縮空気乾燥装置では、80〜90d
b(A)程度の排気音が発生していた。これに対し、こ
の発明では、排気音が好ましくは70db(A)未満、
より好ましくは65db(A)未満になるように設定す
る。
【0008】絞りは、乾燥筒と排気口とを連絡する再生
用通路の適当な個所に設けることができる。具体的にい
うと、(1)乾燥筒とドレン弁のシール部分との間、
(2)ドレン弁のシール部分と排気口との間、(3)ド
レン弁の開弁時における弁体と弁座との間のいずれかに
設けることができる。一般に、ドレン弁の閉弁時におけ
る密封保障の点から、(1)又は(2)に設けることが
望ましく、装置の部品点数の点を加味すると(1)に設
けることがより好ましい。絞りをドレン弁のハウジング
に設けることができるからである。
【0009】なお、再生用通路は、スラッジ等を含むド
レンを排出するための機能も備える。従って、再生用通
路に絞りを設けると、ドレンにより絞りが詰まってしま
うというおそれがある。そこで、このための対策として
絞りを複数個設けることが好ましい。その中の1が詰ま
ってしまっても他の絞りが通じていれば、乾燥剤の再生
機能を維持できるからである。また、絞りが詰まってし
まった場合には、これを感知して絞りをバイパスする通
路が開くような機構を付加しておくこともできる。
【0010】ところで、圧縮空気乾燥装置は、先に述べ
た乾燥筒およびドレン弁に加え、乾燥剤の再生用の圧縮
空気を貯める再生用タンクを備える構造のものが一般的
である。このような圧縮空気乾燥装置では、圧縮空気の
乾燥時は、入口から装置内に送られた圧縮空気は、乾燥
筒を通過して乾燥された後、その一部が再生用タンクに
貯められる。
【0011】一方、乾燥剤の再生時には、ドレン弁を開
弁すると気圧差により乾燥筒内の圧縮空気が放出され、
それに伴い再生用タンク内の乾燥した圧縮空気が乾燥筒
内に移動し水分を除去する。この際、乾燥筒内に収容さ
れた乾燥剤の再生効率を高めるためには、ドレン弁の開
弁直後は、乾燥筒内と再生用タンク内との圧力差を大き
く保っておき、その後、再生用タンク内の乾燥圧縮空気
を緩やかに減圧して、一層乾燥した状態にし、乾燥筒内
に逆流させることが必要となる。そこで、圧縮空気乾燥
装置には、一般に、乾燥筒と再生用タンクを連絡する通
路に乾燥筒から再生用タンクへ向かう方向を順方向とす
る逆止弁を設け、この逆止弁をバイパスする通路には絞
りを設けている。そして、この絞りが、ドレン弁開弁後
に、再生用タンクと乾燥筒との間に圧力差を生じさせる
とともに、空気の減圧乾燥作用を得る働きをするのであ
る。
【0012】従って、この発明の圧縮空気乾燥装置は、
上記の乾燥筒と再生用タンクを連絡する通路であって、
逆止弁をバイパスする通路に設けた絞り(以下、「第1
の絞り」という)と、この発明の中心を成す、乾燥筒と
排気口とを連絡する再生用通路に設けた絞り(以下、
「第2の絞り」という)との二つの絞りを備える。そし
て、上述のように乾燥剤の再生効率を高めるにあたって
は、その一手段として、第2の絞りの流路抵抗を、第1
の絞りの流路抵抗よりも小さくする。あるいはまた、別
の手段として、乾燥筒の内圧が所定圧に低下するまで、
上記バイパスを通じての空気移動を禁止する遮断弁機構
を設けてもよい。このような遮断弁機構としては、例え
ばピストン機構であり、ピストンが乾燥筒内の圧力の変
動に応じて移動することにより弁体が弁座から着座又は
離座する機構のものなどが挙げられる。具体的には、ピ
ストンは、その一面で乾燥筒内の圧力を受け、他面で所
定の圧力を受けるようし、乾燥筒内の圧力が所定圧以下
になったときにピストンが移動して、弁体が弁座から離
座するようなものである。
【0013】
【実施例】以下、実施例を示しながら、この発明を更に
詳説する。図1は、この発明の圧縮空気乾燥装置の一実
施態様についての全体構成を示す断面図である。図1に
示すように、圧縮空気乾燥装置1の外郭は肉厚の基板2
とカバー3とで構成されており、乾燥筒5を取り付ける
ための円形の支持プレート4を基板2とカバー3の間に
挿入して、取付ボルト6aによって両者を取り付ける。
なお、取り付けに際しては、基板2と支持プレート4お
よび支持プレート4とカバー3との間に密封部材7aを
介在させて、装置1内部の気密性を確保している。
【0014】基板2は、その中央に上方が開口する凹部
10を形成してあり、支持プレート4は、この凹部10
の開口を気密に閉鎖する機能を併せ持つ。基板2の側面
には、空気圧縮装置(図示しない)の吐出口に配管を通
じて連絡される入口8があり、底面にはエアタンク(図
示しない)に配管を通じて連絡される出口9がある。そ
して、入口8は、壁2aにより仕切られた屈曲通路を通
じて凹部10内へと連通し、凹部10が支持プレート4
に設けた複数の通気孔13を通じて乾燥筒5の内部に連
通する。また、出口9は、支持プレート4に設けた穴1
2を通じて、乾燥筒5外周のカバー3内部と連通する。
【0015】また、凹部10の中央には、上端を閉鎖し
た筒状の突状部2hを設けて、基板2の底面に開口する
空所11を形成してあり、この空所11内にドレン弁2
0を組み込んである。ドレン弁20は、筒型のハウジン
グ21と、その中に摺動可能に嵌まり合うコントロール
ピストン22と、コントロールピストン22に一体化さ
れたゴム製の弁体23とを有する。なお、基板2の空所
11と凹部10とは、基板2に設けられた貫通孔24お
よびハウジング21に設けた絞り穴25により通じてい
る。この絞り穴25が、この発明でいう第2の絞りであ
る。この実施例では、空所11の周りに貫通孔24およ
び第2の絞り25を複数、ここではハウジング21の周
囲に90度の間隔をおいて4個(図面では2個のみ表
示)設けている。ドレン弁20のシール部分は、ハウジ
ング21の他端側に設けたテーパ状の弁座21aに対す
る弁体23の着座部分となる。
【0016】コントロールピストン22は、上端の受圧
部22aにコントロールポート(図示しない)を通して
プレッシャガバナ(図示しない)からの圧力信号を受け
るようになされている。コントロールピストン22は、
圧力信号を受けていない時には、スプリング26から上
方への付勢力を受けて押し上げられており、弁体23は
弁座21aに着座しドレン弁20を閉じている。一方、
コントロールピストン22が圧力信号を受けるとスプリ
ング26の付勢力に打ち勝ってコントロールピストン2
2が下方に移動し、弁体23は弁座21aから離座す
る。ドレン弁20の下方にはニップル27を取付け、こ
の下端が大気に連通する排気口となっている。
【0017】次に、カバー3の内部に着目すると、支持
プレート4の上面ほぼ中央部に、乾燥筒5が配置されて
いる。カバー3の内部は、この乾燥筒5により乾燥筒内
部とその外部に区画され、乾燥筒5の外部に再生用タン
ク14を形成する。乾燥筒5の外郭は、筒体15と蓋体
16により構成されており、蓋体16を密封部材7cを
介して筒体15上部へ取付けボルト6cにより取り付
け、その両者間の気密性を保っている。乾燥筒5は、そ
の筒体15を、支持プレート4に対して密封部材7bを
介して取付けボルト6bにより取付ける。乾燥筒5の筒
体15の底部には、支持プレート4の通気孔13と連通
する穴があり、先に述べたように、基板2の凹部10の
圧縮空気が乾燥筒5の内部に導入されるようになってい
る。
【0018】乾燥筒5の内部には、最下部に圧縮空気中
に含まれる油分を除去するためのオイル除去装置17が
配置される。このオイル除去装置17には、様々の形態
のものを適用することができ、例えば実公平6−777
6号公報に記載のものが挙げられる。そしてこのオイル
除去装置17の上部には、多孔性の仕切り板18を置
き、その上に粒状の再生可能な乾燥剤19を多数充填す
る。そして、逆皿型形状で円板部が多孔性の中蓋30
を、充填した乾燥剤19の上にメッシュ状の布片21を
介在させて載せてある。この中蓋30と蓋体16の間に
はスプリング32が配され、中蓋30を介して乾燥剤1
9を下方に向けて押し付けている。
【0019】図2は乾燥筒5の上面図である。図1およ
び図2に示すように、乾燥筒5の蓋体16には、逆止弁
33および遮断弁機構40が一体化して取り付けられて
いる。そして、これらを通じて、乾燥筒5内部と再生用
タンク14とが連絡可能となっている。
【0020】乾燥筒5の蓋体16に目を戻すと、逆止弁
33は、乾燥筒5内から再生用タンク14へ向かう方向
を順方向とし、乾燥筒5内部から再生用タンク14へ向
かう空気移動のみを許容する。この逆止弁33として
は、例えば実公昭63−23948号公報に記載される
ように、傘型のゴム製弁体を有し、その弁体の中心軸部
を蓋体16に取り付けるとともに、円板部分を蓋体16
の貫通孔を設けた上面に対して弾性変形により接離可能
とした構造のものが用いられる。遮断弁機構40は、乾
燥筒5内の気圧の変動に応じて開閉し、ここでは、乾燥
筒5内が大気圧以下になると開弁するようになってい
る。
【0021】図3は、図1の遮断弁機構40の周辺部の
拡大図である。遮断弁機構40は、乾燥筒5の蓋体16
と一体のハウジング416と、このハウジング416に
ねじ結合したプラグ部材417を備える。ハウジング4
16の内部には、軸線方向に沿うシリンダ孔41があ
り、また、プラグ部材417には、内外を連通する連通
孔417tおよび配管接続のための接続口417cがあ
る。図3に示すように、ハウジング416に形成したシ
リンダ孔41の内部には、そのシリンダ孔41に摺動自
在に嵌め合うピストン42と、ピストン42の移動に伴
い弁座43から着座又は離座する弁体44とがある。シ
リンダ孔41内には段部を設けており、図3の右側から
大口径41a、小口径41b、中口径41cとなってい
る。弁体44は、円盤形状の弁本体44bと、その側面
外周から放射状に突出した複数のガイド片44aとを一
体形成したものである。ガイド片44aはシリンダ孔4
1に対して摺動可能である。こうした弁体44は、シリ
ンダ孔41内が中口径41cから小口径41bになる段
部の部分を弁座43とする。通常、弁体44は、ガイド
片44aを介して小さな付勢力をもつスプリング48に
より押され、弁座43に当たっている。
【0022】プラグ部材417の接続口417cには、
大気導入パイプ34が気密的に接続されている。この大
気導入パイプ34は、再生用タンク14内から基板2に
亘って配管されており、大気中に開口している。その開
口部にはフィルタ35を取付け、大気からシリンダ孔4
1内にダスト等の異物が浸入するのを防いでいる。ピス
トン42の大径部42bの外周には、シリンダ孔41の
大口径41a内を摺動するシールリング47が装着して
あり、ピストン42は、その大径部42bの後方側(プ
ラグ部材417側)に、大気導入パイプ34を通じて大
気圧を受ける。また、ピストン42は、大径部42bと
プラグ部材417との間に配置したスプリング45によ
り、前方側(弁体44側)に向かう付勢力も受ける。一
方、蓋体16には、シリンダ孔41の小口径41b内と
乾燥筒5内とを連絡する圧力孔46が形成してあり、ピ
ストン42は、小口径41b内に進入する小径部42a
を含めて大径部42bの前方側に、乾燥筒5内の圧力を
受ける。圧力孔46は、シリンダ孔41の小口径41
b、中口径41cの部分とともに、前述の逆止弁33を
バイパスして再生用タンク14を乾燥筒5内に連通させ
る通路を形成する。そして、圧力孔46の小口径41b
内に臨む部分に、流路面積を小さくした絞り46aが設
けてあり、これが本発明でいう第1の絞りとなる。ピス
トン42は、大径部42bの前後に受ける圧力差に応じ
て移動する。すなわち、乾燥筒5内に入口8から圧縮空
気が導入されているときには、大径部42bの前方側で
受ける圧力が、乾燥筒5内の圧力と同じで後方側で受け
る大気圧よりも高くなるため、ピストン42は、スプリ
ング45の付勢力に打ち勝って、図示のように、小径部
42a先端が弁体44から遠ざかり、大径部42bがプ
ラグ部材417に当接する位置まで後退する。そして、
弁体44は、ピストン42から作用力を受けず、スプリ
ング48の付勢力によって弁座43に着座している。し
かし、ドレン弁20が開弁することにより、乾燥筒5内
の圧力が低下し大気圧と等しくなるときには、ピストン
42は、大径部42b前後の圧力差が小さくなり前後と
もに大気圧を受けるため、スプリング45の付勢力によ
り前進移動して、小径部42a先端が弁体44に当接
し、さらに弁体44をスプリング48の付勢力に打ち勝
って押圧し、弁座43から離座させる。そして、遮断弁
機構40は開弁状態となる。
【0023】それでは、この圧縮空気乾燥装置1におけ
る圧縮空気の流れを説明する。圧縮空気の乾燥時には、
入口8から供給された圧縮空気は、基板2の凹部10に
供給される。このとき、ドレン弁20は閉じており、圧
縮空気は基板2の凹部10から乾燥筒5内へ移動する。
そして、乾燥筒5を通過することにより圧縮空気の水分
は除去される。こうして、乾燥された圧縮空気は、逆止
弁33から再生用タンク14を経て出口9へと送られ、
一部が再生用タンク14に貯えられる。このとき、乾燥
筒5の内圧は圧縮空気により大気圧より高くなっている
ので、遮断弁機構40は閉弁している。
【0024】これに対して、乾燥剤の再生時の圧縮空気
の流れは次の通りである。図4(b)は、この時の乾燥
筒5の内圧の変化と再生用タンク14の内圧の変化(実
線B)を表すグラフである。一方、図4(a)は、従来
の圧縮空気乾燥装置における乾燥筒(実線A)と再生用
タンク(実線B)の内圧の変化を表すグラフである。乾
燥剤19を再生する時には、まずドレン弁20を開弁す
る。気圧差により乾燥筒5内の圧縮空気は、基板2の凹
部10を経て排気口27より放出される。この時乾燥筒
5の内圧は、図4(b)の実線Aに示すように、第2の
絞り25の作用により徐々に低下していく。一方、従来
の装置では、乾燥筒内の圧力は、実線Aが示すように、
ドレン弁を開弁してからきわめて短時間で大気圧まで低
下していた。即ち、ドレン弁を開弁してから乾燥筒の内
圧が大気圧に低下するまでに要する時間(T2−T1)
は、この実施例ではTbであり、従来Taより延長されて
いる。従って、乾燥筒5内の圧縮空気は少しずつ排気さ
れており、このため、従来の一時に排気する場合より排
気音がかなり小さくなる。故に、この発明ではサイレン
サーを必要としない。或いは、サイレンサーを取り付け
る場合であっても小容量のもので済み、装置全体の小型
化を達成することができる。
【0025】さらにまた、この圧縮空気乾燥装置1で
は、乾燥筒5の内圧がほぼ大気圧になるまでは、遮断弁
機構40が閉弁しており、乾燥筒5の内圧が徐々に低下
していく過程では、図4(b)の実線Bに示すように、
再生用タンク14の内圧は一定に保たれ、未だ再生用タ
ンク14から乾燥筒5へ乾燥圧縮空気は逆流しない。し
かしその後、乾燥筒5の内圧がほぼ大気圧まで低下し
て、遮断弁機構40がピストン42の前進移動により開
弁(弁体44が弁座43から離座)すると、再生用タン
ク14の乾燥圧縮空気が、第1の絞り46aを通って乾
燥筒5内に逆流していく。この時、再生用タンク14の
内圧は、図4(b)の実線Bに示すように、乾燥筒5内
との気圧差を大きく保たれた状態から、第1の絞り46
aの作用により緩やかに減圧されていくため、再生用タ
ンク14から乾燥筒5に逆流する空気は、一層乾燥され
た状態となる。従って、排気音低減のための第2の絞り
25が設けてあっても、乾燥筒5内からドレン弁20を
通じて排気される空気に、乾燥剤19から多くの水分を
取り込ませて排出できることとなり、乾燥剤19の再生
効率を高めることができる。
【0026】<実施例の変形例>この発明により、さら
に有効に排気音を低下させるには、絞り作用を大きくす
ればよい。しかし、この場合、この絞りが目詰まりを起
こしやすくなるという問題が生じるおそれがある。そこ
で、この変形例は、第2の絞りによる絞り作用を強める
一方で、万一、この第2の絞りが詰まってしまった場合
に、乾燥剤の再生時にこれを感知し、第2の絞りをバイ
パスする通路が開通するようにしたものである。このよ
うにすることで、第2の絞りがスラッジやカーボン等で
詰まってしまった場合にも、この発明の圧縮空気乾燥装
置の乾燥剤の再生機能を補償することができる。
【0027】図5は、この変形例の第2の絞りおよびそ
のパイパス路を含めた周辺部の機構を説明するため断面
図である。なお、上記実施例に対応する部分には200
を加えた符号を付してある。この例では、第2の絞り2
29cをドレン弁220よりも外側に設けてある。これ
は、カーボン、スラッジ等を含むドレンが滞留する凹部
210の底部中央からドレン弁220に至る通路面積を
大きくして、ドレンを乾燥剤の再生時に排出し易くする
ことに寄与する。また、第2の絞り229cの点検、保
守作業を、ドレン弁220を外さずに装置外部から行い
易くすることに寄与する。
【0028】このドレン弁220の下方には、プラグ部
材228を取付け、ドレン弁220の抜け防止を図って
いる。さらにその下方に排気口となるニップル227を
組み付ける。プラグ部材228の外壁は、その上方端部
が内向きフランジ228bを形成する。プラグ部材22
8の内孔228aには、弁体229がある。弁体229
は、円板形状の本体部分229aと、その外周に位置す
る複数の突起部分229bとからなる。この突起部分2
29bは、弁体229がプラグ部材228の内孔228
a内を摺動する際のガイドとなる。本体部分229aの
中央部には、小孔229cがあり、これが第2の絞りと
して機能する。
【0029】弁体229に対する弁座は、プラグ部材2
28の内向きフランジ部228bであり、通常、弁体2
29は、その下面に、下側(排気口227側)から上側
(ドレン弁220側)へ向かうスプリング250の付勢
力を受けて、弁座228bに着座している。従って、小
孔229cに何ら目詰まりがない場合、ドレン弁220
の開弁による乾燥剤の再生時に、弁体229が弁座22
8bに着座したまま、乾燥筒205内の空気が、弁体2
29の小孔229cを通り排気口227から徐々に放出
されるので、先に挙げた実施例と同様に排気音が低減さ
れる。なお、第2の絞りである小孔229cは、ニップ
ル227の内方に位置するため、大気中のゴミ等が小孔
229cを詰まらせることもない。ここでは、小孔22
9cを一つにすることにより絞り作用を強めているが、
上記実施例のように、小孔229cを複数にすることも
できる。
【0030】一方、この弁体229の小孔229cが、
万一、目詰まりした際には、ドレン弁の開弁時にこれを
感知して弁体22を開弁する。具体的には、ドレン弁2
20の開弁に伴い流れてくる圧縮空気は、弁体229の
小孔229cを通ることができないため、弁体229の
上面側の内圧が高まり、スプリング250の付勢力に抗
して弁体229を押し開く。そして、圧縮空気は、この
弁体229の外周と弁座228bの間を通って大気に放
出される。故に、小孔229cが詰まってしまった場合
にも空気の排気通路は確保され、乾燥剤の再生機能を損
なうことがない。なお、この空気圧縮乾燥装置201の
その他の部分は、先に挙げた実施例と同様である。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の圧縮空気乾燥装置の一実施態様を表
す断面図である。
【図2】図1における乾燥筒の上面図である。
【図3】図1における遮断弁機構の部分拡大図である。
【図4】圧縮空気乾燥装置における乾燥筒内(実線A)
と再生用タンク内(実線B)におけるドレン弁開弁後に
おける経時的な内圧の変化を表すグラフであり、(a)
は従来の圧縮空気乾燥装置であり、(b)は、この発明
の圧縮空気乾燥装置を表す。
【図5】この発明の圧縮空気乾燥装置の別の実施態様を
表すものであり、ドレン弁から排気口の周辺部を表す部
分断面図である。
【符号の説明】
1 圧縮空気乾燥装置 2 基板 3 カバー 4 支持プレート 5 乾燥筒 14 再生用タンク 20 ドレン弁 25 第2の絞り 33 逆止弁 34 大気導入パイプ 40 遮断弁機構 46a 第1の絞り
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成8年7月22日
【手続補正1】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図5
【補正方法】追加
【補正内容】
【図5】

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 空気圧縮装置が吐出する圧縮空気を入口
    を通じて乾燥筒内に導入し、圧縮空気に含まれる水分
    を、前記乾燥筒内に収容した再生可能な乾燥剤により除
    去する乾燥工程と、乾燥された圧縮空気を前記乾燥筒内
    に逆流させて、その逆流する空気に前記乾燥剤から水分
    を奪取させる乾燥剤の再生工程とを行わせ、その再生工
    程では、外部からの指令に基づいてドレン弁を開いて、
    前記乾燥筒の入口側に形成した再生用通路を大気に連通
    させ、前記乾燥筒から圧縮空気を大気に排出する圧縮空
    気乾燥装置において、前記再生工程での排気を、前記再
    生用通路に設けた絞りを通じて行わせることにより、ド
    レン弁の開弁に伴う排気音を低減する方法。
  2. 【請求項2】 空気圧縮装置に連絡する入口と、メイン
    エアタンクに連絡する出口とを含み、前記入口と前記出
    口との間には、入口に連通する内部に再生可能な乾燥剤
    を収容した乾燥筒と、この乾燥筒内部を通過して前記乾
    燥剤により乾燥処理された圧縮空気の一部を貯える再生
    用タンクとを配置し、前記乾燥筒と前記再生用タンクと
    を連絡する通路には、乾燥筒から再生用タンクに向かう
    方向を順方向とする逆止弁と、この逆止弁をバイパスす
    る通路となる第1の絞りとを設け、また、前記乾燥筒の
    入口側には、大気に臨む排気口に連絡される再生用通路
    を形成して、その再生用通路に、外部からの指令に基づ
    いて開弁するドレン弁を設けた圧縮空気乾燥装置におい
    て、前記再生用通路に、第2の絞りを設けたことを特徴
    とする圧縮空気乾燥装置。
  3. 【請求項3】 前記第2の絞りの流路抵抗は、前記ドレ
    ン弁の開弁時における流路抵抗より大きい、請求項2記
    載の圧縮空気乾燥装置。
  4. 【請求項4】 前記第2の絞りを、前記ドレン弁のシー
    ル部分より乾燥筒側に設け、しかも、前記ドレン弁のハ
    ウジングに形成する請求項2又は3に記載の圧縮空気乾
    燥装置。
  5. 【請求項5】 前記第2の絞りの流路抵抗は、前記第1
    の絞りの流路抵抗より小さい、請求項2から4のいずれ
    か一に記載の圧縮空気乾燥装置。
  6. 【請求項6】 前記ドレン弁を開弁した際に、前記乾燥
    筒内の圧力が所定圧に低下するまで前記第1の絞りを通
    じた前記再生用タンクから前記乾燥筒に向かう空気移動
    を禁止する遮断弁機構を設けた、請求項2から4のいず
    れか一に記載の圧縮空気乾燥装置。
  7. 【請求項7】 前記遮断弁機構は前記乾燥筒内の圧力の
    変動に応じて移動するピストンと、このピストンの移動
    に伴い弁座に対して着座又は離座する弁体とを含み、前
    記ピストンは乾燥筒内の圧力と大気圧とを対向して受圧
    する、請求項6記載の圧縮空気乾燥装置。
JP8110267A 1996-04-05 1996-04-05 圧縮空気乾燥装置における排気音の低減方法および圧縮空気乾燥装置 Pending JPH09271627A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2004098969A1 (en) * 2003-03-24 2004-11-18 Gyeong-Jong Hong Air dryer system of air break system for vehicles
JP2012016669A (ja) * 2010-07-09 2012-01-26 Aisin Seiki Co Ltd 車両のエアサスペンション用ドライヤ
CN103599680A (zh) * 2013-12-02 2014-02-26 瑞立集团瑞安汽车零部件有限公司 定时回流空气干燥器
JP2020099879A (ja) * 2018-12-25 2020-07-02 日立オートモティブシステムズ株式会社 ドライヤ装置

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