JPH09268321A - 磁気特性に優れる一方向性けい素鋼板の製造方法 - Google Patents

磁気特性に優れる一方向性けい素鋼板の製造方法

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JPH09268321A
JPH09268321A JP8081321A JP8132196A JPH09268321A JP H09268321 A JPH09268321 A JP H09268321A JP 8081321 A JP8081321 A JP 8081321A JP 8132196 A JP8132196 A JP 8132196A JP H09268321 A JPH09268321 A JP H09268321A
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芳宏 尾崎
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明男 藤田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 製品板における二次再結晶不良の発生を格段
に低減して、高磁束密度でかつ低鉄損の優れた磁気特性
を得る。 【解決手段】 インヒビター成分としてAl,Nを含有す
る含けい素鋼スラブを熱間圧延するに際し、仕上げ圧延
終了温度を 900〜1100℃の範囲とし、かつ該仕上げ圧延
終了後、2〜6秒間については、次式 T(t) ≦ FDT−{(FDT−700)/6}×t ここで t:仕上げ圧延終了からの経過時間(s) T(t) :t秒後における鋼板温度(℃) FDT:仕上げ圧延終了温度(℃) を満足する条件下に制御冷却し、しかるのち仕上げ圧延
終了後6秒から巻取りまでを25℃/s以下の速度で冷却
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、磁気特性に優れ
る一方向性けい素鋼板の製造方法に関し、とくに熱間圧
延終了後、巻取りまでの冷却処理に工夫を加えることに
よって、磁気特性の一層の向上を図ろうとするものであ
る。
【0002】
【従来の技術】一方向性けい素鋼板は、主として変圧器
その他の電気機器の鉄心材料として使用され、その特性
として、磁束密度が高く鉄損が低いことが要求される。
かような一方向性けい素鋼板は、通常、厚み:100 〜30
0 mm程度の含けい素鋼スラブを、1250℃以上の温度に加
熱したのち、熱間圧延し、ついで1回または中間焼鈍を
挟む2回以上の冷間圧延を施して最終板厚に仕上げたの
ち、脱炭・一次再結晶焼鈍を施し、その後焼鈍分離剤を
塗布してから、二次再結晶および純化を目的とした最終
仕上げ焼鈍を施すことによって製造される。
【0003】すなわち、まずスラブを高温に加熱してイ
ンヒビター成分を完全に固溶させたのち、熱間圧延、冷
間圧延ついで脱炭・一次再結晶焼鈍を施すことによって
一次再結晶組織を制御し、しかるのち最終仕上げ焼鈍を
施すことによって一次再結晶組織を{110}<001
>方位に二次再結晶させることにより、所望の磁気特性
を得るものである。
【0004】上記の二次再結晶を効果的に促進させるた
めには、まず一次再結晶粒の正常粒成長を抑制するため
のインヒビターと呼ばれる析出相を、鋼中に均一かつ微
細に分散させると共に、一次再結晶組織を板厚方向にわ
たり均一で適正な大きさに分布させることが重要であ
る。また、インヒビターとしては、MnS,MnSe,AlNお
よびVN等の硫化物、セレン化物および窒化物等が好適
とされ、鋼中への溶解度が極めて小さい物質が用いられ
ている。いずれにしても、良好な二次再結晶組織を得る
ためには、熱間圧延におけるインヒビターの析出から、
それ以降の二次再結晶に至るまでのインヒビターの制御
が肝要で、より優れた磁気特性を確保するためには、か
かるインヒビターの重要性はますます大きくなってきた
といえる。
【0005】ところで、従来、インヒビター制御の観点
から、熱間圧延工程における仕上げ圧延から巻取りに至
るまでの温度履歴に着目した技術としては、例えば特開
昭59−50118 号公報、特開昭64-73023号公報、特開平2
−263924号公報、特開平4−323 号公報、特開平2−27
4811号公報および特開平5−295442号公報等が挙げられ
る。しかしながら、上記の技術は、熱間圧延終了後、巻
取り温度および巻取りに至るまで平均冷却速度を規定す
るか、せいぜい熱間圧延終了直後の保持温度を併せて規
定する程度にすぎなかったため、いずれの技術によって
も十分満足いくほどのインヒビターの分散状態ひいては
磁気特性は得られなかった。
【0006】この点、発明者らは先に、上記の問題を解
決するものとして、熱間圧延終了後の冷却処理、具体的
には2〜6秒間における鋼板温度を経過時間との関連で
所定の範囲に制御することからなる一方向性けい素鋼板
の製造方法を開発し、特願平6−236667号明細書におい
て開示した。すなわち、 仕上げ圧延終了後、巻取りま
での冷却を、次式 2≦t≦6において、T(t) ≦ FDT−{(FDT−700)/
6}×t ここで t:仕上げ圧延終了からの経過時間(s) T(t) :t秒後における鋼板温度(℃) FDT:仕上げ圧延終了温度(℃) を関係を満足するように処理することによって、インヒ
ビターの分散を適切に制御し、もって優れた磁気特性の
一方向性けい素鋼板の製造に成功したのである。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】この発明は、上述した
新規な製造技術の改良に係り、上記の冷却処理後、さら
に巻取りに至るまでの冷却速度を規制することによっ
て、磁気特性の一層の改善を実現したものである。
【0008】すなわち、この発明は、C:0.01〜0.10wt
%、Si:2.5 〜4.5 wt%、Mn:0.02〜0.12wt%、Al:0.
005 〜0.10wt%およびN:0.004 〜0.015 wt%を含有す
る組成になるけい素鋼スラブを、1280℃以上の温度に加
熱したのち、熱間圧延し、ついで1回または中間焼鈍を
挟む2回以上の冷間圧延を施して最終板厚に仕上げたの
ち、脱炭・一次再結晶焼鈍を施し、その後焼鈍分離剤を
塗布してから、最終仕上げ焼鈍を施す一連の工程によっ
て一方向性けい素鋼板を製造するに際し、上記熱間圧延
工程おいて、仕上げ圧延終了温度を 900〜1100℃の範囲
とし、かつ該仕上げ圧延終了後、2〜6秒間について
は、次式 T(t) ≦ FDT−{(FDT−700)/6}×t ここで t:仕上げ圧延終了からの経過時間(s) T(t) :t秒後における鋼板温度(℃) FDT:仕上げ圧延終了温度(℃) を満足する条件下に制御冷却し、しかるのち仕上げ圧延
終了後6秒から巻取りまでを25℃/s以下の速度で冷却
することを特徴とする磁気特性に優れる一方向性けい素
鋼板の製造方法である。
【0009】この発明では、鋼中にインヒビター成分と
して、さらにSeおよびSのうちから選んだ少なくとも一
種:0.005 〜0.06wt%を含有させることは有利である。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、この発明の解明経緯につい
て説明する。さて、発明者らは、上述の目的を達成すべ
く、熱間圧延工程における各種要因について詳細な再検
討を行った結果、以下に述べるように、熱間圧延におけ
る仕上げ圧延終了後の冷却履歴を制御することによっ
て、良好なインヒビター分布が得られ、ひいては製品の
二次再結晶不良率が低減して、高磁束密度でかつ低鉄損
の製品が得られることの知見を得たのである。 (実験1)まず最初に、インヒビター分散に及ぼす仕上
げ圧延終了後の鋼板温度履歴の影響を明らかにするため
の実験を行った。C:0.07wt%、Si:3.05wt%、Mn:0.
06wt%、Al:0.020 wt%およびN:0.0090wt%を含む鋼
を、真空溶解により溶製し、鋳込み後、1200℃に再加熱
し、厚み:40mmに圧延した。これより厚み40mm×幅300m
m ×長さ400mm の試料を採取し、1300℃に加熱してイン
ヒビター成分を溶体化した後、熱間圧延により板厚:2.
3mmの熱延板とした。この時、熱間圧延終了温度を 700
〜1200℃の範囲で種々に変化させ、それぞれその温度に
1〜7秒間保持した。ついで、500 ℃まで急冷し、同温
度に1時間保持してから、室温まで空冷した。その後、
熱延板焼鈍を施したのち、一次冷間圧延、中間焼鈍、二
次冷間圧延により0.23mm厚に仕上げた。ついで、湿水素
雰囲気中にて 850℃、2分間の脱炭・一次再結晶焼鈍
後、MgO を主成分とする焼鈍分離剤を塗布してから、乾
水素雰囲気中で1200℃、10時間の最終仕上げ焼鈍を施し
た。
【0011】かくして得られた製品の磁気特性について
調査した結果を図1に示す。同図では、横軸を仕上げ圧
延終了後の保持時間、縦軸を仕上げ圧延終了温度とし、
各条件に対応する製品の磁性を○, ×のシンボルで表し
た。○はB8 :1.88T以上、×はB8 :1.88T未満の磁
性が得られたことを示す。同図から明らかなように、微
細なインヒビター分散を実現し、良好な磁性を得るため
には、仕上げ圧延終了直後の鋼板温度履歴において、熱
間圧延終了温度を900 ℃以上とする必要があることが判
明した。また、保持時間が2秒を超えると磁気特性はか
えって劣化することも判明した。
【0012】そこで次に、仕上げ圧延終了後、2秒以後
の鋼板温度履歴を明らかにするための実験を行った。 (実験2)C:0.08wt%、Si:3.20wt%、Mn:0.05wt
%、Al:0.025 wt%およびN:0.0085wt%を含む鋼を、
真空溶解により溶製し、鋳込み後、1200℃に再加熱し、
厚み:40mmに圧延した。これより厚み40mm×幅300mm ×
長さ400mm の試料を採取し、1300℃に加熱してインヒビ
ター成分を溶体化した後、熱間圧延により板厚:2.3mm
の熱延板とした。この時、熱間圧延終了温度(FDT)
を 900℃、1000℃および1100℃とし、かつ2秒後に、各
熱間圧延終了温度未満で 800℃以上の各温度(T1)に達
するように冷却したのち、500 ℃まで急冷し、同温度に
1時間保持してから、室温まで空冷した。この温度履歴
を図2に示す。
【0013】その後、熱延板焼鈍を施したのち、一次冷
間圧延、中間焼鈍、二次冷間圧延により0.23mm厚に仕上
げた。ついで、湿水素雰囲気中にて 850℃、2分間の脱
炭・一次再結晶焼鈍後、MgO を主成分とする焼鈍分離剤
を塗布してから、乾水素雰囲気中で1200℃、10時間の最
終仕上げ焼鈍を施した。かくして得られた製品の磁気特
性について調査した結果を図3に示す。同図から明らか
なように、熱間圧延終了温度に応じて、良好な磁気特性
が得られる最高温度(T1C) は変動し、T1Cは図中に点
線で示すように、次式で表されることが判明した。 T1C=2/3×FDT+ 700/3
【0014】(実験3)C:0.04wt%、Si:3.00wt%、
Mn:0.06wt%、Al:0.03wt%およびN:0.0090wt%を含
む鋼を、真空溶解により溶製し、鋳込み後、1200℃に再
加熱し、厚み:40mmに圧延した。これより厚み40mm×幅
300mm ×長さ400mm の試料を採取し、1300℃に加熱して
インヒビター成分を溶体化した後、熱間圧延により板
厚:2.3 mmの熱延板とした。この時、熱間圧延終了温度
(FDT)を 900℃、1000℃および1100℃とし、かつ2
秒後に、各熱間圧延終了温度に応じたT1Cまで連続冷却
し、さらにt秒間でT2 ℃まで連続冷却した。その後、
500 ℃まで急冷し、同温度に1時間保持してから、室温
まで空冷した。この温度履歴を図4に示す。
【0015】その後、熱延板焼鈍を施したのち、一次冷
間圧延、中間焼鈍、二次冷間圧延により0.23mm厚に仕上
げた。ついで、湿水素雰囲気中にて 850℃、2分間の脱
炭・一次再結晶焼鈍後、MgO を主成分とする焼鈍分離剤
を塗布してから、乾水素雰囲気中で1200℃、10時間の最
終仕上げ焼鈍を施した。かくして得られた製品の磁気特
性について調査した結果を図5〜7に示す。同図から明
らかなように、FDTに係わらず、t≦4秒(熱間圧延
終了後6秒)でかつT2 ≦ 700℃とすれば、良好な磁気
特性が得られることが判明した。上記の実験2,3よ
り、良好な磁気特性を得るためには、熱間圧延終了後2
秒でT1C以下とし、かつ熱間圧延終了後6秒で 700℃以
下とする必要があることが判る。
【0016】そこで次に、熱間圧延終了後2秒から6秒
の間における冷却履歴が及ぼす影響について調査した。 (実験4)C:0.05wt%、Si:2.95wt%、Mn:0.061 wt
%、Al:0.023 wt%およびN:0.0085wt%を含む鋼を、
真空溶解により溶製し、鋳込み後、1200℃に再加熱し、
厚み:40mmに圧延した。これより厚み40mm×幅300mm ×
長さ400mm の試料を採取し、1300℃に加熱してインヒビ
ター成分を溶体化したのち、熱間圧延により板厚:2.3
mmの熱延板とした。この時、熱間圧延終了温度(FD
T)を1000℃とし、熱間圧延終了から6秒までを図8〜
10に示すA〜Iの温度履歴曲線に沿って冷却した。な
お、同図中には、熱間圧延終了点、熱間圧延終了から2
秒後におけるT1C℃点および熱間圧延終了から6秒後の
700℃の点を結ぶ直線を太線で示したが、この曲線は次
式で表される。 T(t) = FDT−{(FDT−700)/6}×t ここで t:仕上げ圧延終了からの経過時間(s) T(t) :t秒後における鋼板温度(℃)
【0017】ついで、500 ℃まで急冷し、同温度に1時
間保持してから、室温まで空冷した。その後、熱延板焼
鈍を施したのち、一次冷間圧延、中間焼鈍、二次冷間圧
延により0.23mm厚に仕上げた。ついで、湿水素雰囲気中
にて 850℃、2分間の脱炭・一次再結晶焼鈍後、MgO を
主成分とする焼鈍分離剤を塗布してから、乾水素雰囲気
中で1200℃、10時間の最終仕上げ焼鈍を施した。かくし
て得られた製品の磁気特性および二次再結晶不良発生面
積率について調査した結果を、表1にまとめて示す。な
お、二次再結晶不良発生面積率とは、仕上げ焼鈍後の製
品板において直径:2mm以下の結晶粒の占める面積率で
ある。
【0018】
【表1】
【0019】同表から明らかなように、良好な二次再結
晶組織ひいては磁気特性を得るためには、熱間圧延終了
後、2秒から6秒までの間について T(t) ≦ FDT−{(FDT−700)/6}×t 満足する条件下で冷却させる必要があることが究明され
た。
【0020】熱間仕上げ圧延終了後の温度履歴が二次再
結晶後の磁気特性に影響を及ぼす理由は、必ずしも明確
ではないが、以下のとおりと考えられる。すなわち、実
験1の結果より、特性劣化の原因となる抑制力の弱いイ
ンヒビターが形成される析出ノーズが、図11に斜線で示
すように存在することが推定される。また、実験2の結
果からは、熱延終了から2秒後までにT1 =2/3FD
T+700 /3(℃)以下に冷却することで特性が良好と
なることが、さらに実験3の結果からは、熱延終了から
6秒後までに 700℃以下に冷却することで特性が良好と
なることが判った。つまり、図11中斜線で示した析出ノ
ーズの下部境界(太線部)が2秒でT1 ℃、6秒で 700
℃の点を通るライン、即ち T(t) = FDT−{(FDT−700)/6}×t で近似されると考えられる。従って、実験4のパターン
中、A,D,E,G,Hは2〜6秒間の冷却履歴が部分
的にT≧ FDT−{(FDT−700)/6}×tとなり、抑制力
の弱いインヒビターの析出ノーズにかかるため、特性が
劣化したものと考えられる。
【0021】次に、インヒビターとしてAlN以外にMnSe
およびMnSを併せて含有する場合について検討した。 (実験5)表2に示す組成になる鋼を、真空溶解により
溶製し、鋳込み後、1200℃に再加熱し、厚み:40mmに圧
延した。これより厚み40mm×幅300mm ×長さ400mm の試
料を採取し、1300℃に加熱してインヒビター成分を溶体
化した後、熱間圧延により板厚:2.3 mmの熱延板とし
た。この時、熱間圧延終了温度を1100℃〜900 ℃とし、
熱間圧延終了から6秒までの冷却条件を図8から図10に
示した冷却パターンの一部と同じになるようにした。つ
いで、500 ℃まで急冷し、同温度に1時間保持してか
ら、室温まで空冷した。その後、熱延板焼鈍を施したの
ち、一次冷間圧延、中間焼鈍、二次冷間圧延により0.23
mm厚に仕上げた。ついで、湿水素雰囲気中にて 850℃、
2分間の脱炭・一次再結晶焼鈍後、MgO を主成分とする
焼鈍分離剤を塗布してから、乾水素雰囲気中で1200℃、
10時間の最終仕上げ焼鈍を施した。かくして得られた製
品の磁気特性について調査した結果を、表3に示す。な
お、表3には、実験4の同一冷却パターンで得られた結
果との差(ΔB8 、ΔW17/50 )についても併記した。
【0022】
【表2】
【0023】
【表3】
【0024】表3によれば、Seおよび/またはSを添加
することにより、実験4と同じ冷却パターンを採用した
場合に磁気特性が向上していることが判る。この理由
は、AlNの他に、MnSeやMnSがインヒビターとして機能
するからである。
【0025】最後に、熱間圧延終了後、巻取りまでの後
半の冷却速度の影響を調査した。 (実験6)表4に示す組成になる鋼を、真空溶解により
溶製し、鋳込み後、1200℃に再加熱し、厚み:40mmに圧
延した。なお鋼7は実験4と同一成分である。これよ
り、厚み40mm×幅300mm ×長さ400mm の試料を採取し、
1300℃に加熱してインヒビター成分を溶体化した後、熱
間圧延により板厚:2.3 mmの熱延板とした。この時、熱
間圧延終了温度を1100℃〜900 ℃とし、熱間圧延終了か
ら6秒までの冷却条件を図8から図10に示す冷却パター
ンの一部と同じになるようにした。その後、500 ℃まで
を10〜35℃/sの冷却速度で冷却し、同温度に1時間保
持してから、室温まで空冷した。その後、熱延板焼鈍を
施したのち、一次冷間圧延、中間焼鈍、二次冷間圧延に
より0.23mm厚に仕上げた。ついで、湿水素雰囲気中にて
850℃、2分間の脱炭・一次再結晶焼鈍後、MgO を主成
分とする焼鈍分離剤を塗布してから、乾水素雰囲気中で
1200℃、10時間の最終仕上げ焼鈍を施した。かくして得
られた製品の磁気特性について調査した結果を、図12〜
15に整理して示す。
【0026】
【表4】
【0027】図12〜14の結果によれば、Seおよび/また
はSを含有する組成のものは、熱間圧延終了6秒後から
500℃までを25℃/s以下の速度で冷却することによ
り、磁束密度が向上していることが判る。この点、図15
の結果によれば、AlN単独添加では6秒後以降の冷却速
度の効果は特に認められなかった。
【0028】このように、熱間圧延終了後、巻取りまで
の後半の冷却速度を規制することにより、AlNおよびS
e,Sを複合含有する組成において特に磁気特性が向上
する理由は、次のとおりと考えられる。MnSeやMnSは熱
間仕上げ圧延前段で析出する。AlNは仕上げ圧延終了後
に、既に析出しているMnSeまたはMnS上に優先して析出
し、複合析出物となる。この場合冷却速度が遅いと複合
析出物が安定となって、より強力なインヒビターとな
る。この点、AlN単独の場合にはこのような効果は認め
られない。
【0029】
【作用】次に、この発明において、素材の成分組成を前
記の範囲に限定した理由について説明する。 C:0.01〜0.10wt% Cは、熱間圧延、冷間圧延中の組成の均一微細化のみな
らず、ゴス方位の発達に有用な元素であり、少なくとも
0.01wt%は含有させる必要がある。しかしながら、0.10
wt%を超えて含有すると脱炭が困難となり、かえってゴ
ス方位に乱れが生じるので上限は0.10wt%とする。な
お、好ましい範囲は0.03〜0.08wt%である。
【0030】Si: 2.5〜4.5 wt% Siは、鋼板の比抵抗を高め、鉄損の低減に寄与する。Si
含有量が、2.5 wt%未満では鉄損低減効果が十分ではな
くまた純化と2次再結晶のため行われる高温での仕上げ
焼鈍において、α−γ変態による結晶方位のランダム化
が生じ十分な磁気特性が得られない。一方、4.5 wt%を
超えると冷間圧延性が損なわれ、製造が困難となる。従
って、Si含有量は 2.5〜4.5 wt%とする。なお、好まし
くは 3.0〜3.5 wt%の範囲とするのがよい。
【0031】Mn:0.02〜0.12wt% Mnは、熱間脆性による熱間圧延時の割れ防止するのに有
効な元素であり、その効果は0.02wt%未満では得られな
い。一方、0.12wt%を超えて添加すると磁気特性を劣化
させる。従って、Mn含有量は0.02〜0.12wt%とする。な
お、好ましくは0.05〜0.10wt%の範囲とするのがよい。
【0032】Al:0.005 〜0.10wt% Alは、AlNを形成してインヒビターとして作用する元素
である。Al含有量が、0.005 wt%未満では抑制力の確保
が十分ではなく、一方、0.10wt%を超えるとその効果が
損なわれるので、 0.005〜0.10wt%とする。なお、好ま
しい範囲は0.01〜0.05wt%である。
【0033】N:0.004 〜0.015 wt% Nは、AlNを形成してインヒビターとして作用する元素
である。N含有量が、0.004 wt%未満では抑制力の確保
が十分ではなく、一方、0.15wt%を超えるとその効果が
損なわれるので、 0.004〜0.15wt%とする。なお好まし
い範囲は0.006〜0.010 wt%である。
【0034】この発明では、インヒビターとして、上記
したAlNの他、MnSeやMnSを複合添加することは有利で
あり、その好適含有量は次のとおりである。 Se:0.005 〜0.06wt% Seは、MnSeを形成してインヒビターとして作用する有力
な元素である。Se含有量が、0.005 wt%未満では抑制力
の確保が十分ではなく、一方0.06wt%を超えるとその効
果が損なわれる。従って、単独添加、複合添加いずれの
場合とも0.005〜0.06wt%とする。なお、好ましい範囲
は 0.010〜0.030 wt%である。
【0035】S:0.005 〜0.06wt% Sは、MnSを形成してインヒビターとして作用する有力
な元素である。S含有量が、0.005 wt%未満では抑制力
の確保が十分ではなく、一方、0.06wt%を超えるとその
効果が損なわれるので、単独添加、複合添加いずれの場
合とも 0.005〜0.06wt%とする。なお、好ましい範囲は
0.015 〜0.035 wt%である。
【0036】なお、この発明においては、インヒビター
成分として上記したAl、S, Seの他に、Cu, Sn, Sb, M
o, TeおよびBi等も有利に作用するのでそれぞれ前記成
分に併せて含有させることもできる。これらの成分の好
適添加範囲はそれぞれ、Cu, Sn:0.01〜0.15wt%、Sb,
Mo, Te, Bi:0.005 〜0.1 wt%である。また、これらの
各インヒビター成分についても、単独使用および複合使
用いずれもが可能である。
【0037】次に、製造条件について説明する。上記の
好適成分組成範囲に調整した溶鋼は、好ましくは連続鋳
造により、スラブとしたのち、1280℃以上の温度に加熱
してから、熱間圧延に供する。ここに、スラブ加熱温度
を1280℃以上としたのは、インヒビターとして使用され
るAlNやMnSe, MnSを十分に解離固溶させるためであ
る。好ましい温度範囲は1350〜1450℃である。
【0038】熱間圧延工程において、仕上げ圧延の終了
温度を 900〜1100℃としたのは、終了温度が 900℃に満
たないと仕上げ圧延スタンド内で望ましくないインヒビ
ターの析出が起こり、一方1100℃を超えると通板と冷却
の両立が極めて困難となるからである。特に好ましい仕
上げ圧延の終了温度は 950〜1000℃である。
【0039】この発明では、上記の温度範囲にて仕上げ
圧延を終了したのち、2〜6秒間については、次式 T(t) ≦ FDT−{(FDT−700)/6}×t を満足する条件下で制御冷却を行うことが肝要であり、
かくしてはじめて不良発生がほとんどない良好な二次再
結晶が進行し、ひいては優れた磁束密度および鉄損が得
られるのである。
【0040】ついで、仕上げ圧延終了後6秒から巻取り
までについては、25℃/s以下の速度で冷却する。ここ
に、巻取りまでの冷却速度を25℃/s以下としたのは、
25℃/sを超える速度では、好適なAlNおよびMnSe,Mn
Sの複合析出物が得られず、ひいては優れた磁気特性が
得られないからである。また、巻取り温度 500〜600 ℃
程度とするのが好ましい。
【0041】なお、この発明では、製造条件について
は、上述したスラブ加熱温度および熱間仕上げ圧延後の
冷却条件以外は特に制限はなく、熱間圧延、熱延板焼
鈍、酸洗、中間焼鈍、冷間圧延、脱炭焼鈍、焼鈍分離剤
塗布および仕上げ焼鈍などの各工程における製造条件は
それぞれ公知の方法にしたがって行えばよい。
【0042】
【実施例】表5に示す組成になる溶鋼から、連続鋳造に
より、厚み:210 mm、幅:1000mmサイズのスラブを作製
した。このスラブを、通常のガス加熱炉にて1200℃に加
熱したのち、誘導式電気炉にて1430℃まで加熱し、イン
ヒビター成分を完全に溶体化したのち、熱間粗圧延つい
で熱間仕上げ圧延を行い、2.3mm 厚の熱延板とした。こ
の時、冷却を制御し板温を調整した。その際の板温を放
射温度計によりオンライン計測した結果を、同じく表5
に示す。その後、各熱延板について、熱延板焼鈍を施し
たのち、一次冷間圧延、中間焼鈍、二次冷間圧延により
0.23mm厚に仕上げた。ついで、湿水素雰囲気中にて 850
℃、2分間の脱炭・一次再結晶焼鈍後、MgO を主成分と
する焼鈍分離剤を塗布してから、乾水素雰囲気中で1200
℃、10時間の最終仕上げ焼鈍を施した。かくして得られ
た製品の磁気特性および二次再結晶不良発生面積率につ
いて調査した結果を、表5に併記する。
【0043】
【表5】
【0044】同表から明らかなように、この発明に従い
得られた適合例は、二次再結晶不良の発生がほとんどな
く、優れた磁束密度および鉄損特性を得ることができ
た。これにより、この発明に従い仕上げ熱延後に制御冷
却を行うことにより、二次再結晶不良率が低減し、高磁
束密度でかつ低鉄損の一方向性電磁鋼板を製造できるこ
とが確認された。
【0045】
【発明の効果】かくして、この発明によれば、インヒビ
ターとしてAlNさらにはMnSやMnSeを複合含有する場合
において、製品の二次再結晶不良率を格段に低減でき、
ひいては高磁束密度でかつ低鉄損の優れた磁気特性を有
する一方向性電磁鋼板を安定して得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】仕上げ圧延終了温度と仕上げ圧延後の保持時間
が磁気特性に与える影響を示した図である。
【図2】実験2における、仕上げ圧延後の温度履歴を示
す模式図である。
【図3】仕上げ圧延終了温度と仕上げ圧延終了2秒後の
温度が磁気特性に与える影響を示した図である。
【図4】実験3における、仕上げ圧延後の温度履歴を示
す模式図である。
【図5】仕上げ圧延終了温度:900 ℃、T1 :833 ℃の
場合における、仕上げ圧延終了2秒後からの時間(t)
と温度(T2 )が磁気特性に与える影響を示した図であ
る。
【図6】仕上げ圧延終了温度:1000℃、T1 :900 ℃の
場合における、仕上げ圧延終了2秒後からの時間(t)
と温度(T2 )が磁気特性に与える影響を示した図であ
る。
【図7】仕上げ圧延終了温度:1100℃、T1 :966 ℃の
場合における、仕上げ圧延終了2秒後からの時間(t)
と温度(T2 )が磁気特性に与える影響を示した図であ
る。
【図8】仕上げ熱延終了後の冷却条件を示す温度履歴曲
線図である。
【図9】仕上げ熱延終了後の冷却条件を示す温度履歴曲
線図である。
【図10】仕上げ熱延終了後の冷却条件を示す温度履歴
曲線図である。
【図11】抑制力の弱いインヒビターの析出ノーズを示
す模式図である。
【図12】実験6における、仕上げ圧延終了後6秒以降
の冷却速度と磁気特性との関係を示すグラフである。
【図13】実験6における、仕上げ圧延終了後6秒以降
の冷却速度と磁気特性との関係を示すグラフである。
【図14】実験6における、仕上げ圧延終了後6秒以降
の冷却速度と磁気特性との関係を示すグラフである。
【図15】実験6における、仕上げ圧延終了後6秒以降
の冷却速度と磁気特性との関係を示すグラフである。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】C:0.01〜0.10wt%、 Si:2.5 〜4.5 wt%、 Mn:0.02〜0.12wt%、 Al:0.005 〜0.10wt%および N:0.004 〜0.015 wt% を含有する組成になるけい素鋼スラブを、1280℃以上の
    温度に加熱したのち、熱間圧延し、ついで1回または中
    間焼鈍を挟む2回以上の冷間圧延を施して最終板厚に仕
    上げたのち、脱炭・一次再結晶焼鈍を施し、その後焼鈍
    分離剤を塗布してから、最終仕上げ焼鈍を施す一連の工
    程によって一方向性けい素鋼板を製造するに際し、 上記熱間圧延工程おいて、仕上げ圧延終了温度を 900〜
    1100℃の範囲とし、かつ該仕上げ圧延終了後、2〜6秒
    間については、次式 T(t) ≦ FDT−{(FDT−700)/6}×t ここで t:仕上げ圧延終了からの経過時間(s) T(t) :t秒後における鋼板温度(℃) FDT:仕上げ圧延終了温度(℃) を満足する条件下に制御冷却し、しかるのち仕上げ圧延
    終了後6秒から巻取りまでを25℃/s以下の速度で冷却
    することを特徴とする磁気特性に優れる一方向性けい素
    鋼板の製造方法。
  2. 【請求項2】 請求項1において、鋼スラブが、さらに
    SeおよびSのうちから選んだ少なくとも一種:0.005 〜
    0.06wt%を含有する組成になる磁気特性に優れる一方向
    性けい素鋼板の製造方法。
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