JPH09267578A - 感熱孔版印刷用フィルムおよび感熱孔版印刷用原紙 - Google Patents

感熱孔版印刷用フィルムおよび感熱孔版印刷用原紙

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JPH09267578A
JPH09267578A JP10456496A JP10456496A JPH09267578A JP H09267578 A JPH09267578 A JP H09267578A JP 10456496 A JP10456496 A JP 10456496A JP 10456496 A JP10456496 A JP 10456496A JP H09267578 A JPH09267578 A JP H09267578A
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JP
Japan
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film
heat
dicarboxylic acid
acid component
stencil printing
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JP10456496A
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English (en)
Inventor
Hiroshi Niinumadate
浩 新沼舘
Kenji Kida
健次 喜田
Hideyuki Yamauchi
英幸 山内
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Toray Industries Inc
Original Assignee
Toray Industries Inc
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 低エネルギー領域での穿孔感度と高エネルギ
ー領域での独立穿孔性に優れ、かつ耐刷性に優れた感熱
孔版印刷用フィルムおよび感熱孔版印刷用原紙を提供す
る。 【解決手段】 芳香族ジカルボン酸成分とグリコール成
分を主たる構成成分とする共重合ポリエステルからなる
フィルムであって、該芳香族ジカルボン酸成分の5〜7
0モル%が2,6−ナフタレンジカルボン酸成分である
ことを特徴とする感熱孔版印刷用フィルム、およびそれ
を用いた感熱孔版印刷用原紙。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、サーマルヘッド、
あるいはハロゲンランプ、キセノンランプ、フラッシュ
ランプ、レーザー光線等によって穿孔製版される感熱孔
版印刷用フィルムに関し、ハンドリング性、原紙のカー
ル性に優れ特に穿孔特性(穿孔感度、独立穿孔性)、印
刷特性(印刷性、耐刷性)に優れた感熱孔版印刷用フィ
ルムおよび感熱孔版印刷用原紙に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より感熱孔版印刷用原紙としては、
塩化ビニリデンフィルム、ポリエステル、ポリプロピレ
ンフィルム等の熱可塑性樹脂フィルムに天然繊維、化学
繊維または合成繊維あるいはこれらを混抄した薄葉紙、
不織布、紗等によって構成された多孔性支持体を接着剤
で貼り合わせた構造のものが知られている(例えば、特
開昭51−2513号公報、特開昭57−182495
号公報)。これらの感熱孔版印刷原紙用フィルムは、サ
ーマルヘッド、あるいはハロゲンランプ、キセノンラン
プ、フラッシュランプ、レーザー光線等によって穿孔さ
れ、上記した多孔性支持体を通してインキが通過する印
刷用の版となる。
【0003】しかしながら、昨今では、印刷物に対して
高い解像度(階調性)が要求されており、特にカラーで
階調性を出すためには、ヘッドに与えるエネルギー、す
なわちヘッドの温度分布を変えることによってフィルム
の穿孔径が変化できることが必要となってきている。そ
のためには、上記した熱可塑性樹脂フィルムに対して、
与えるエネルギー範囲を幅広く変化させる必要があり、
低エネルギーでは小さく穿孔し、高エネルギーでは大き
く穿孔し、かつ孔が連結せずに独立状態を保持すること
(独立穿孔性)が重要である。
【0004】また一方で、サーマルヘッド等を使用した
印刷方式では、高い解像度を得るために個々のヘッドを
小さくし、単位面積当たりのヘッドの数を増やす試みが
なされている。そのため個々のヘッドに供給するエネル
ギーを低減させる必要があり、上記した熱可塑性樹脂フ
ィルムが低エネルギーで十分に穿孔されることが必要と
なる。
【0005】また、フィルム製造時、原紙作成時および
印刷作業時の生産性、取扱い性が必要である。具体的に
はフィルムの延伸性が良好であり破断したりせず、巻き
取り性、スリット性も優れ、それぞれの工程での作業に
耐える充分な強度が必要である。
【0006】従来、かかる用途に用いるフィルムとし
て、二軸延伸ポリエステルフィルムの熱的特性を規制す
ることによって印刷特性と耐刷性を改善したフィルム
(特開昭62−282984号公報)や熱収縮特性を規
定したフィルム(特開昭62−282983号公報、特
開昭63−160895号公報、特開平1−97691
号公報、特開平1−168494号公報、特開平2−3
07788号公報、特開平3−30996号公報、特開
平3−99890号公報、特開平3−288695号公
報、特開平3−182395号公報、特開平4−125
190号公報、特開平4−185489号公報、特開平
4−224952号公報、特開平5−77572号公
報、特開平6−305015号公報、特開平7−525
72号公報、特開平7−68964号公報)等が提案さ
れている。また、ポリエチレンナフタレートを主体とし
た共重合ポリエステルとし、フィルムの結晶融解熱量を
規定することによって、フィルムの強度、耐溶剤性を改
善したフィルム(特公平7−61748号公報)等が提
案されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
従来技術では特に低エネルギー領域において穿孔感度が
十分ではなく、また高エネルギー領域では独立穿孔性に
劣るなどの問題で文字印刷およびベタ印刷の印刷鮮明性
が低下するなどの欠点がある。すなわち、温度の違いに
敏感に反応して穿孔することが必要とされているにもか
かわらず、従来のフィルムは、温度に対する反応が鈍い
という問題があった。また、高感度化や低エネルギー化
のためにフィルムの厚みを薄くした場合、接着工程にお
いてフィルムの破れやシワなどのトラブルが発生し易
く、収率が低い等の問題があった。
【0008】本発明の課題は、かかる従来技術の問題点
を解決し、特に低エネルギー領域での穿孔感度、および
高エネルギー領域での独立穿孔性に優れ、かつ強度が高
く、耐刷性に優れた感熱孔版印刷用フィルムおよび感熱
孔版印刷用原紙を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明の感熱孔版印刷用フィルムは、芳香族ジカル
ボン酸成分とグリコール成分を主たる構成成分とする共
重合ポリエステルからなるフィルムであって、該芳香族
ジカルボン酸成分の5〜70モル%が2,6−ナフタレ
ンジカルボン酸成分であることを特徴とするものからな
る。
【0010】また、本発明に係る感熱孔版印刷用原紙
は、上記フィルムと多孔性支持体とから構成されること
を特徴とするものからなる。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明における共重合ポリエステ
ルとは、芳香族ジカルボン酸成分とグリコール成分を主
たる構成成分とし、該芳香族ジカルボン酸成分の5〜7
0モル%が2,6−ナフタレンジカルボン酸成分であ
る。2,6−ナフタレンジカルボン酸成分の量は、全酸
成分に対しより好ましくは10〜50モル%、さらに好
ましくは15〜35モル%である。2,6−ナフタレン
ジカルボン酸成分の量を5〜70モル%とすることによ
り、低エネルギー領域での穿孔感度、および高エネルギ
ー領域での独立穿孔性に優れ、かつ強度が高く、耐刷性
に優れたフィルムを得ることができる。2,6−ナフタ
レンジカルボン酸成分の量が5モル%未満であると穿孔
感度、独立穿孔性が不十分となり、特に低エネルギー領
域で製版された場合の穿孔感度が不良となり、また、
2,6−ナフタレンジカルボン酸成分の量が70モル%
を越えると穿孔感度が低下し耐刷性が不十分となる。
【0012】本発明における共重合ポリエステルを構成
する2,6−ナフタレンジカルボン酸以外の芳香族ジカ
ルボン酸成分としては、例えば、テレフタル酸、イソフ
タル酸、フタル酸、1,4−ナフタレンジカルボン酸、
1,5−ナフタレンジカルボン酸、4,4′−ジフェニ
ルジカルボン酸、4,4′−ジフェニルエーテルジカル
ボン酸、4,4′−ジフェニルスルホンジカルボン酸、
5−ナトリウムスルホイソフタル酸等を用いることがで
きる。中でも好ましくはテレフタル酸、イソフタル酸を
用いることができる。本発明の効果を阻害しない範囲で
あれば脂肪族ジカルボン酸、脂環族ジカルボン酸等を用
いることができる。
【0013】脂肪族ジカルボン酸成分としては例えば、
コハク酸、アジピン酸、スベリン酸、セバシン酸、ドデ
カンジオン酸、ダイマー酸、エイコサンジオン酸等を用
いることができる。また脂環族ジカルボン酸としては
1,4−シクロヘキサンジカルボン酸等を用いることが
できる。これらの酸成分は1種のみ用いてもよく、2種
以上併用してもよく、さらには、ヒドロキシ安息香酸等
のオキシ酸等を一部共重合してもよい。また、グリコー
ル成分として例えば、エチレングリコール、1,2−プ
ロパンジオール、1,3−プロパンジオール、ネオペン
チルグリコール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブ
タンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘ
キサンジオール、1,2−シクロヘキサンジメタノー
ル、1,3−シクロヘキサンジメタノール、1,4−シ
クロヘキサンジメタノール、ジエチレングリコール、ト
リエチレングリコール、ポリアルキレングリコール、
2,2′ビス(4′−β−ヒドロキシエトキシフェニ
ル)プロパン等を用いることができる。中でもエチレン
グリコール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサ
ンジオールが好ましく用いられる。これらのグリコール
成分は1種のみ用いてもよく、2種以上併用してもよ
い。
【0014】また、本発明の効果を阻害しない限りにお
いて、フイルムの成形性、取り扱い性の向上等を目的と
してポリエステルにトリメリト酸、トリメシン酸、ペン
タエリストール、トリメチロールプロパン、グリセリン
等の多官能化合物やp−オキシ安息香酸等のオキシカル
ボン酸等を共重合してもよい。
【0015】本発明における共重合ポリエステルは、酸
成分とグリコール成分等を用いて次のような方法で製造
することができる。例えば、酸成分をグリコール成分と
直接エステル化反応させた後、この反応の生成物を減圧
下で加熱して余剰のグリコール成分を除去しつつ重縮合
させることによって製造する方法や、酸成分としてジア
ルキルエステルを用い、これとグリコール成分とでエス
テル交換反応させた後、上記と同様に重縮合させること
によって製造する方法等がある。この際、必要に応じ
て、反応触媒としてアルカリ金属化合物、アルカリ土類
金属化合物、マンガン化合物、コバルト化合物、亜鉛化
合物、アンチモン化合物、ゲルマニウム化合物、チタン
化合物等を用いることもできる。
【0016】本発明における共重合ポリエステルには、
必要に応じて、難燃剤、熱安定剤、酸化防止剤、紫外線
吸収剤、帯電防止剤、顔料、可塑剤、末端封鎖剤、脂肪
酸エステル、ワックス等の有機滑剤あるいはポリシロキ
サン等の消泡剤等を配合することができる。さらには用
途に応じて易滑性を付与することもできる。易滑性付与
方法としては特に制限はないが、例えば、クレー、マイ
カ、酸化チタン、炭酸カルシウム、リン酸カルシウム、
カオリン、タルク、アルミナ、ジルコニア、スピネル、
湿式あるいは乾式シリカなどの無機粒子、アクリル酸系
ポリマ類、ポリスチレン等を構成成分とする有機粒子等
を配合する方法、ポリエステル重合反応時に添加する触
媒等が失活して形成される、いわゆる内部粒子による方
法、界面活性剤を塗布する方法等がある。
【0017】本発明のフィルムは、未延伸フィルムを二
軸延伸することによって好ましく得られ、インフレーシ
ョン同時二軸延伸法、ステンター同時二軸延伸法、ステ
ンター逐次二軸延伸法のいずれの処方により製膜しても
良いが、製膜安定性、厚み均一性の点でステンター逐次
二軸延伸法が好ましい。
【0018】本発明のフィルムは、上記芳香族ジカルボ
ン酸成分の5〜70モル%が2,6−ナフタレンジカル
ボン酸成分である共重合ポリエステルを用いて、次のよ
うな方法で製造することができる。
【0019】例えば二軸延伸フィルムの場合、ポリエス
テルを十分に乾燥させた後、押出し機に供給して250
〜350℃で溶融しTダイ押出法によってキャスティン
グドラム上に押し出すことによって未延伸フィルムを得
る。次いでこの未延伸フィルムを同時あるいは逐次に二
軸延伸することによって、二軸延伸フィルムを製造する
ことができる。このとき、口金のスリット幅、ポリマの
吐出量、キャスティングドラムの回転数を調整すること
によって、所望の厚さの未延伸フィルムを作ることがで
きる。また逐次二軸延伸の場合、その延伸順序はフィル
ムを長手方向、幅方向の順、あるいはこの逆としてもよ
い。更に逐次二軸延伸においては、長手方向あるいは幅
方向の延伸を2回以上行うことも可能である。フィルム
の長手方向および幅方向の延伸倍率は目的とするフィル
ムの配向度、強度、弾性率等に応じて任意に設定するこ
とができる。好ましくは2.5〜8倍である。長手方
向、幅方向の延伸倍率はどちらを大きくしてもよく、同
一としても良い。また、延伸温度は通常ポリエステルの
ガラス転移温度以上、結晶化温度以下の範囲の任意の温
度とすることができるが、70〜150℃が好ましい。
更にフィルムを二軸延伸した後に、強度、経時安定性の
向上を目的に熱処理を行ってもよい。この熱処理は、オ
ーブン中、加熱されたロール上等、任意の方法で行うこ
とができる。熱処理温度は延伸温度以上、軟化点以下の
任意の温度とすることができるが、好ましくは200℃
以下である。また熱処理時間は任意とすることができる
が、通常1〜60秒間行うのが好ましい。熱処理はフィ
ルムをその長手方向および/または幅方向に弛緩させつ
つ行っても良い。また、フィルムの延伸前または延伸
後、あるいはその途中の工程において、サーマルヘッド
等との融着防止のため、フィルムの片面に離型剤等を塗
布してもよい。
【0020】本発明のフィルムに用いられるポリエステ
ルの固有粘度は、製膜安定性、フィルムの強度の点か
ら、好ましくは0.5以上、より好ましくは0.6以上
である。
【0021】本発明のフィルムの厚みは、穿孔性から
0.1〜5μmが好ましい。またフィルム製造における
製膜安定性、取扱性からより好ましくは0.3〜3μm
であり、さらに好ましくは0.4〜2.5μmである。
【0022】本発明のフィルムの融点(Tm)は、25
0℃以下が好ましく、より好ましくは220℃以下であ
り、さらに好ましくは200℃以下である。フィルムの
融点を250℃以下とすることにより低エネルギー領域
での穿孔感度が良好となる。また、本発明のフィルムの
ガラス転移温度(Tg)は、75℃以上が好ましく、よ
り好ましくは80℃以上であり、さらに好ましくは85
℃以上である。フィルムのガラス転移点を75℃以上と
することにより独立穿孔性が良好となる。
【0023】本発明の感熱孔版印刷用原紙は、上記のよ
うなフィルムと多孔性支持体とから構成される。多孔性
支持体としては、天然繊維、化学繊維または合成繊維あ
るいはこれらを混抄した薄葉紙、不織布、紗等によって
構成されたもの等があり特に限定される物ではないが天
然繊維または合成繊維が好ましい。
【0024】本発明の感熱孔版印刷用原紙は、未延伸の
フィルムと未延伸の合成繊維からなる支持体とを熱圧着
した後で共延伸することによっても得ることができる。
熱圧着した状態で未延伸フィルムと未延伸合成繊維とが
一体となって延伸されることにより補強体の役目をな
し、製造時にフィルムが破れたりすることがなく、極め
て安定性に優れるため好ましい。この場合に用いられる
未延伸の合成繊維からなる支持体は、熱圧着時の接着
性、共延伸性からポリエステルを主体とする未延伸の不
織布が好ましい。
【0025】本発明におけるポリエステルを主体とする
未延伸の不織布は、従来公知のメルトブロー法やスパン
ボンド法などの直接溶融紡糸法によって製造することが
できる。
【0026】[特性の測定方法] (1)ガラス転移点および融点 セイコー電子工業(株)製示差走査熱量計RDC220
型を用い、フィルム試料5mgを採取し、室温より昇温
速度20℃/分で昇温して、最大吸収ピークを融点とし
た。
【0027】(2)穿孔特性 作成した原紙を理想科学工業(株)製RISOGRAP
H“GR275”に供給して、サーマルヘッド式製版方
式(400dpi)により製版した。この際、サーマル
ヘッドに投入するエネルギーを1ドット当たり50μ
J、30μJの2通りとした。この状態で穿孔し、走査
型顕微鏡で100倍の倍率でフィルムの穿孔部分150
個を観察し、穿孔特性を以下の項目で評価した。 A.穿孔感度 ◎:未穿孔箇所が全く見られない。 ○:未穿孔箇所が1個以上5個未満の範囲のもの。 △:未穿孔箇所が5個以上10個未満の範囲のもの。 ×:未穿孔箇所が10個以上のもの。 B.独立穿孔性 ◎:穿孔部の連結が全く見られず、個々のドットが独立
している。 ○:穿孔部が連結している箇所が1個以上3個未満のも
の。 △:穿孔部が連結している箇所が3個以上5個未満のも
の。 ×:穿孔部が連結している箇所が5個以上のもの。
【0028】(3)印刷性評価 作成した原紙を理想科学工業(株)製RISOGRAP
H“GR275”に供給して、サーマルヘッド式製版方
式により、を原稿として製版した。製版原稿を用いて印
刷した100枚目の印刷物の黒ベタ部をマクベス光学式
濃度計により測定し、次のように評価した。 ◎:濃度が1.0以上のもの。 ○:濃度が0.9以上1.0未満のもの。 △:濃度が0.8以上0.9未満のもの。 ×:濃度が0.8未満のもの。
【0029】(4)耐刷性の評価 印刷機でフィルムが破損するまでに刷れる枚数で表し
た。 ◎:印刷枚数が1000枚以上のもの。 ○:印刷枚数が800〜1000枚のもの。 △:印刷枚数が500〜799枚のもの。 ×:印刷枚数が500枚未満のもの。
【0030】
【実施例】以下、本発明を実施例により、さらに詳細に
説明する。 実施例1 テレフタル酸ジメチル65重量部、2,6−ナフタレン
ジカルボン酸ジメチル35重量部、エチレングリコール
60重量部をエステル交換反応させ、重縮合反応行い、
エチレンテレフタレートとエチレン−2,6−ナフタレ
ートとの共重合ポリエステル(2,6−ナフタレンジカ
ルボン酸30モル%共重合)を得た。次いで該ポリエス
テルを結晶化させ、140℃で3時間減圧下で乾燥した
後、スクリュー径45mmの押出機を用いて、Tダイ口
金温度270℃で押し出し、直径300mmの冷却ドラ
ム上にキャストして未延伸フィルムを作製した。ついで
100℃の加熱ロール間で長手方向に3.5倍延伸した
後、テンター式延伸機に送り込み、105℃で幅方向に
4倍延伸し、さらにテンター内で115℃で熱処理し
て、厚さ1.5μmの感熱孔版印刷用フィルムを作製し
た。フィルム特性を表1に示す。
【0031】次に、得られたフィルムに酢酸ビニルを接
着剤としてマニラ麻を原料とする天然繊維100%の繊
維目付量14g/m2 の和紙と貼り合わせ、フィルム面
にシリコーン系離型剤を塗布して感熱孔版印刷用原紙を
作製し、前記した方法に基づき原紙の特性および製版、
印刷特性について評価を実施した。結果は、表1に示し
たとおり優れたものであった。
【0032】実施例2 フィルムの原料をエチレンテレフタレートとエチレン−
2,6−ナフタレートとエチレンイソフタレートとの共
重合ポリエステル(2,6−ナフタレンジカルボン酸5
モル%、イソフタル酸10モル%共重合)とし、延伸温
度を変更する以外は、実施例1と同様にして感熱孔版印
刷用フィルムを作製し、和紙と貼り合わせ離型剤を塗布
して原紙を得た。評価した結果は、表1に示したとおり
優れたものであった。
【0033】実施例3 2,6−ナフタレンジカルボン酸共重合量を20モル%
とし、延伸温度を変更する以外は、実施例1と同様にし
て感熱孔版印刷用フィルムを作製し、和紙と貼り合わせ
離型剤を塗布して原紙を得た。評価した結果は、表1に
示したとおり優れたものであった。
【0034】実施例4 2,6−ナフタレンジカルボン酸共重合量を50モル%
とし、延伸温度を変更する以外は、実施例1と同様にし
て感熱孔版印刷用フィルムを作製し、和紙と貼り合わせ
離型剤を塗布して原紙を得た。評価した結果は、表1に
示したとおり優れたものであった。
【0035】実施例5 2,6−ナフタレンジカルボン酸共重合量を70モル%
とし、延伸温度を変更する以外は、実施例1と同様にし
て感熱孔版印刷用フィルムを作製し、和紙と貼り合わせ
離型剤を塗布して原紙を得た。評価した結果は、表1に
示したとおり優れたものであった。
【0036】実施例6 孔径0.35mm、孔数100個の矩形紡糸口金を用い
て、口金温度290℃、吐出量35g/分でポリエチレ
ンテレフタレートをメルトブロー法にて紡出し、コンベ
ア上に繊維を捕集し、さらに70℃に加熱された金属ロ
ール間でカレンダ処理して繊維目付量150g/m2
未延伸不織布を作製した。
【0037】別に、エチレンテレフタレートとエチレン
−2,6−ナフタレートとの共重合ポリエステル(2,
6−ナフタレンジカルボン酸30モル%共重合)を結晶
化させ、140℃で3時間減圧下で乾燥した後、スクリ
ュー径45mmの押出機を用いて、Tダイ口金温度27
0℃で押し出し、直径300mmの冷却ドラム上にキャ
ストして未延伸フィルムを作製した。
【0038】得られた未延伸フィルムに未延伸不織布を
重ね、加熱ロールに供給してロール温度90℃で熱圧着
した。こうして得られた積層体を、100℃の加熱ロー
ル間で長さ方向に3.5倍延伸した後、テンター式延伸
機に送り込み105℃で幅方向に4倍延伸し、さらにテ
ンター内で120℃で熱処理して、厚さ70μmの感熱
孔版印刷用原紙を作製した。原紙のフィルム面にはテン
ター入口部において、ワックス系離型剤をグラビアコー
ターを用いて乾燥後の重さで0.1g/m2 塗布した。
得られた原紙の繊維目付量は10g/m2 、平均繊維径
6μmであった。またフィルム単独の厚みは1.4μm
であった。評価を実施した結果は、表1に示したとおり
優れたものであった。
【0039】比較例1 フィルムの原料をポリエチレンテレフタレートとし、延
伸温度を変更する以外は、実施例1と同様にして感熱孔
版印刷用フィルムを作製し、和紙と貼り合わせ離型剤を
塗布して原紙を得た。評価した結果を、表1に示す。
【0040】比較例2 フィルムの原料をエチレンテレフタレートとエチレン−
2,6−ナフタレートとの共重合ポリエステル(2,6
−ナフタレンジカルボン酸3モル%共重合)に変更する
以外は、実施例1と同様にして感熱孔版印刷用フィルム
を作製し、和紙と貼り合わせ離型剤を塗布して原紙を得
た。評価した結果を、表1に示す。
【0041】比較例3 フィルムの原料をエチレンテレフタレートとエチレン−
2,6−ナフタレートとの共重合ポリエステル(2,6
−ナフタレンジカルボン酸80モル%共重合)に変更
し、長さ方向の延伸温度120℃、幅方向の延伸温度1
30℃とし、熱処理温度を150℃とする以外は、実施
例1と同様にして感熱孔版印刷用フィルムを作製し、和
紙と貼り合わせ離型剤を塗布して原紙を得た。評価した
結果を、表1に示す。
【0042】
【表1】
【0043】
【発明の効果】本発明によれば、芳香族ジカルボン酸成
分とグリコール成分を主たる構成成分とする共重合ポリ
エステルからなるフィルムであって、該芳香族ジカルボ
ン酸成分の5〜70モル%を2,6−ナフタレンジカル
ボン酸成分である構成とすることにより、低エネルギー
領域での穿孔感度と高エネルギー領域での独立穿孔性に
優れ、かつ耐刷性に優れた感熱孔版印刷用フィルムおよ
び感熱孔版印刷用原紙を得ることができる。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 芳香族ジカルボン酸成分とグリコール成
    分を主たる構成成分とする共重合ポリエステルからなる
    フィルムであって、該芳香族ジカルボン酸成分の5〜7
    0モル%が2,6−ナフタレンジカルボン酸成分である
    ことを特徴とする感熱孔版印刷用フィルム。
  2. 【請求項2】 融点が250℃以下であることを特徴と
    する、請求項1記載の感熱孔版印刷用フィルム。
  3. 【請求項3】 ガラス転移温度が75℃以上であること
    を特徴とする、請求項1または2に記載の感熱孔版印刷
    用フィルム。
  4. 【請求項4】 芳香族ジカルボン酸成分とグリコール成
    分を主たる構成成分とする共重合ポリエステルからなる
    フィルムであって、該芳香族ジカルボン酸成分の5〜7
    0モル%が2,6−ナフタレンジカルボン酸成分である
    フィルムと、多孔性支持体とから構成されることを特徴
    とする感熱孔版印刷用原紙。
  5. 【請求項5】 多孔性支持体がポリエステル系合成繊維
    を主体とする不織布であることを特徴とする、請求項4
    に記載の感熱孔版印刷用原紙。
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