JP3419090B2 - 感熱孔版印刷原紙 - Google Patents

感熱孔版印刷原紙

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、感熱孔版印刷原紙に関
する。さらに詳しくは、本発明は、穿孔感度および印刷
時の解像度に優れ、大量印刷した場合の耐久性が良好
な、キセノン等のフラッシュ閃光による製版、サーマル
ヘッド等による直接伝熱製版、レーザー照射等の非接触
製版に適した感熱孔版印刷原紙に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、感熱孔版印刷原紙用フィルムとし
て、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル−塩化ビニリデン共重
合体、ポリプロピレン、ポリエステル等のフィルムが使
用されてきた。特に、製版・印刷一体型の印刷機に用い
られる製版原紙には、殆どが厚みが2μm程度のポリエ
ステルフィルムが使用されている。当初はコンデンサ用
にも使用されるフィルムが代用されており、該フィルム
には走行時の滑り性付与やロール状に巻き上げるときの
巻き上げ性改良等のフィルムの製造プロセス上の問題か
らシリカ等の無機粒子が添加されていた。ところが、該
無機粒子には、粒子の製造上の問題により、フィルム厚
みよりも径の大きな粒子が存在していた。粗大粒子の存
在は、製版時正確な穿孔を阻害し印刷すると白く抜けて
しまうことがあり好ましくない。この対策として、特開
昭63−286396号公報には平均径がフィルム厚み
の0.5〜2.5倍である無機粒子を添加することが記
載されているが、平均径を限定しても白ぬけの減少は不
十分であった。
【0003】また、特開平4−235095、特開昭6
3−286395および特開平5−246169には、
このような白ヌケを減少することを目的に、単分散樹脂
粒子、モース硬度が2.5〜8の無機粒子や球状粒子を
用いることが提案されている。これらの方法によって白
ヌケの問題はやや改良されるものの、印刷を多数枚行な
う場合にフィルム部分が破れてしまうなど耐久性の点で
不十分であった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、従来
の感熱孔版印刷原紙の上記問題点を解消し、白ヌケの発
生がなく印刷の耐久性に優れた感熱孔版印刷原紙用フィ
ルムの提供を目的とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記の目的を
達成するために、熱可塑性樹脂からなる二軸延伸フィル
ムと多孔性支持体とが接着してなり、該二軸延伸フィル
ムが、平均粒径が0.001〜3μmでγ−アルミ
ナ、δ−アルミナ、θ−アルミナ、単斜晶ジルコニア
中から選ばれた少なくとも1種類の粒子を含有すること
を特徴とする感熱孔版印刷原紙とするものである。
【0006】以下、本発明を詳細に説明する。
【0007】熱可塑性樹脂としては、ポリエステル系樹
脂、ポリアミド系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、ポリス
チレン系樹脂、アクリル酸誘導体系樹脂、エチレン−ビ
ニルアルコール系重合体、ポリカーボネート系樹脂、ポ
リ塩化ビニル系樹脂、ポリ塩化ビニリデン系樹脂等が挙
げられる。このうち、ポリエステル系樹脂が特に好まし
い。本発明でいうポリエステルとは、芳香族ジカルボン
酸を主たる酸成分とし、アルキレングルコールを主たる
グリコール成分とするポリエステルをいう。芳香族ジカ
ルボン酸としては、テレフタル酸、イソフタル酸、2,
6−ナフタレンジカルボン酸等が挙げられる。また、ア
ルキレングリコールとしては、エチレングリコール、ト
リメチレングリコール、テトラメチレングリコール、ネ
オペンチルグリコール、1,4−シクロヘキサンジメタ
ノール、ビスフェノール核を有するジオール類が挙げら
れる。1種類の芳香族ジカルボン酸と、1種類のアルキ
レングリコールとを出発原料とするポリエステルでもよ
いが、それぞれ2種類以上の成分を含む共重合体であっ
てもよい。上記の外に、ジエチレングリコール、ポリア
ルキレングリコール、あるいはアジピン酸、セバシン酸
等の脂肪族ジカルボン酸、p−ヒドロキシ安息香酸等が
挙げられる。特に好ましいポリエステルとしては、エチ
レンテレフタレートとエチレンイソフタレートの共重合
体などのポリエチレンテレフタレート系共重合体、ポリ
ブチレンテレフタレート系共重合体、ポリヘキサメチレ
ンテレフタレートおよびポリヘキサメチレンテレフタレ
ート系共重合体、さらにこれらのポリマを主体とするブ
レンド物が挙げられる。
【0008】また、本発明のフィルムは、二軸に延伸さ
れていることが必要である。未延伸もしくは一軸延伸フ
ィルムでは、機械的強度が不十分であり、印刷の耐久性
が劣るため好ましくない。
【0009】本発明のフィルムはγ−アルミナ、δ−
アルミナ、θ−アルミナ、単斜晶ジルコニア中から選
ばれた少なくとも1種類の粒子を含有する必要がある
フィルム用で通常用いられるシリカ、炭酸カルシウムな
どの上記以外の粒子だけを含有する場合には、印刷の耐
久性が劣るため好ましくない。ただし、本発明の目的を
損なわない範囲であれば、通常用いられる、シリカ、炭
酸カルシウムなどの粒子が共存することは差し支えな
い。
【0010】また、本発明のフィルムに含有されγ−
アルミナ、δ−アルミナ、θ−アルミナ、単斜晶ジルコ
ニア粒子は、平均粒径が0.001〜3.0μmであ
り、好ましくは0.005〜2.0μm、さらに好まし
くは0.01〜1.5μmである。粒子の平均粒径が
0.001μm未満であると走行性が悪く、また3.0
μmを超えると白ヌケ、シミの発生が起こり易く好まし
くない。
【0011】さらにγ−アルミナ、δ−アルミナ、θ
−アルミナ、単斜晶ジルコニア粒子のフィルム中の含
有量は、熱可塑性樹脂に対して0.01〜2重量%が好
ましく、さらに好ましくは0.05〜1.5重量%、よ
り好ましくは0.1〜1重量%である。
【0012】本発明の熱可塑性樹脂からなる二軸延伸フ
ィルムは必要に応じて、難燃剤、熱安定剤、酸化防止
剤、紫外線吸収剤、帯電防止剤、顔料、染料、脂肪酸エ
ステル、ワックス等の有機滑剤あるいはシリコーン等を
含有することは差し支えない。
【0013】本発明のフィルムの厚みは0.2〜15μ
mの範囲が好ましく、さらに好ましくは0.5〜5μm
である。フィルムの厚みが薄くなれば熱伝達距離が短縮
され、穿孔時に必要な熱エネルギーも減少するため穿孔
性が向上し、印刷時の解像度や印字品位性が向上する
が、フィルム製造において、生産性、作業性が低下す
る。
【0014】本発明のフィルムと接着される多孔性支持
体としては、印刷インキの透過が可能で、フィルムが穿
孔する加熱条件下でも変形を起こさない天然繊維、再生
繊維、合成繊維、無機繊維を原料とした単体又はこれら
を混合した薄葉紙、不織布、織布等が挙げられる。好ま
しい多孔性支持体としては、ポリオレフィン系、ポリア
ミド系およびポリエステル系などの合成繊維からなるも
のが好ましく、特に好ましくはポリエステル系のメッシ
ュ状シートまたは不織布である。不織布としては、短繊
維を抄造してなるもの、連続紡糸法によって不織布形態
をとるように紡糸して製造されるものいずれであっても
よいが、連続の不織布が特に好ましい。ポリエステルと
しては、芳香族ジカルボン酸または脂肪族ジカルボン酸
とジオールを主たる構成成分とするポリエステルであ
り、フィルムを構成するポリエステルと同種もしくは近
似のものが特に好ましい。
【0015】不織布を構成する繊維は繊度が0.01〜
5デニールが好ましく、さらに好ましくは0.05〜3
デニール、より好ましくは0.1〜2デニールである。
目付は、1〜50g/m2 が好ましく、さらに好ましく
は2〜30g/m2 、より好ましくは3〜20g/m2
である。織布タイプのメッシュ状シートの場合は、好ま
しくは、15〜500メッシュ、さらに好ましく30〜
300メッシュ、より好ましくは50〜250メッシュ
である。
【0016】次に本発明のフィルムの代表的製造方法に
ついて説明するがこれに限定されるものではない。
【0017】本発明における熱可塑性樹脂は従来公知の
方法で製造することができる。例えば、ポリエステルの
場合には、酸成分をジオール成分と直接エステル化反応
させた後、この反応の生成物を減圧下で加熱して余剰の
ジオール成分を除去しつつ重縮合させることによって製
造する方法や、酸成分としてジアルキルエステルを用
い、これとジオール成分とでエステル交換反応させた
後、上記と同様に重縮合させることによって製造する方
法等がある。この際、必要に応じて、反応触媒として従
来公知のアルカリ金属、アルカリ土類金属、マンガン、
コバルト、亜鉛、アンチモン、ゲルマニウム、チタン化
合物等を用いることができ、さらには、着色防止剤とし
てリン化合物を用いることができる。
【0018】本発明における薄葉紙、不織布、織物など
の多孔性支持体は従来公知の方法で製造することができ
る。例えば、ポリエステルの繊維が連続した不織布の場
合、メルトブロー法やスパンボンド法などの直接溶融紡
糸法によって製造することができる。
【0019】メルトブロー紡糸法では、溶融したポリエ
ステルポリマーを口金から吐出するに際して、口金周辺
部から熱風を吹き付け、該熱風によって吐出したポリマ
を細繊度化せしめ、ついで、しかるべき位置に配置した
ネットコンベア上に吹き付けて捕集し、ウェブを形成し
て製造される。該ウェブはネットコンベアに設けた吸引
装置によって熱風と一緒に吸引されるので、繊維が完全
に固化する前に捕集される。つまり、ウェブの繊維同士
は互いに融着した状態で捕集される。口金とネットコン
ベア間の捕集距離を適宜設定することによって、繊維の
融着度合を調整することができる。また、吐出量、熱風
温度、熱風流量、コンベア移動速度等を適宜調整するこ
とにより、ウェブの繊維目付量や単糸繊度を任意に設定
することができる。
【0020】同様に、スパンボンド法では、口金から吐
出したポリマをエアエジェクタによって牽引し、得られ
たフィラメントを衝突板に衝突させて繊維を開繊し、コ
ンベア上に捕集してウェブを形成して製造される。この
際、種々の条件を設定することにより、繊維目付量、分
子配向、結晶化度を任意に設定することが可能である。
【0021】本発明の熱可塑性樹脂からなる二軸延伸フ
ィルムは、従来公知の方法によって製造することができ
る。例えば、Tダイ押出しによってキャストドラム上に
熱可塑性樹脂の未延伸シートを得る。次いで二軸に延伸
する。二軸に延伸する方法としては逐次二軸延伸法また
は同時二軸延伸法があるが特に好ましいのは、逐次二軸
延伸法である。逐次二軸延伸法の場合、長手方向、幅方
向の順に延伸するのが一般的であるが、この順を逆にし
て延伸してもよい。また、延伸倍率は特に限定されるも
のではなく、用いる熱可塑性樹脂の種類や原紙に要求さ
れる感度等によって適宜決定される。通常は縦、横それ
ぞれ2.0〜5.0倍程度が適当である。延伸温度は長
手方向がポリマのガラス転移温度以上冷結晶化温度未
満、好ましくは(ガラス転移温度+5℃)以上、(冷結
晶化温度−10℃)未満、また幅方向は、(ガラス転移
点+10℃)以上、(冷結晶化温度+10℃)未満で延
伸することが好ましい。
【0022】また、この延伸フィルムを熱処理する。こ
の場合の熱処理条件としては、定長下もしくは0〜20
%のリラックスして0.5〜60秒熱処理するのが好ま
しい。
【0023】本発明の原紙は二軸延伸フィルムと多孔性
支持体を接着して作られるが、フィルムの穿孔特性を妨
げない条件で接着剤により接着あるいは熱接着して作ら
れる。特に好ましくは、未延伸もしくは一軸延伸した不
織布またはメッシュ状シートを、フィルムを逐次二軸延
伸する際、第1段の延伸前もしくは第2段の延伸前に供
給し、加熱しつつ両者を直接固着し、その後フィルムと
ともに一体化して延伸するものである。もちろん、熱接
着の方法は、一旦二軸延伸フィルムを製膜した後に該フ
ィルムと不織布またはメッシュ状シートとを熱接着する
方法であっても、フィルムの製膜工程中の任意の段階に
おいて熱接着する方法であっても、いずれの方法であっ
てもよい。
【0024】さらに、熱可塑性樹脂からなる二軸延伸フ
ィルムと多孔性支持体とを接着剤を用いて接着する場
合、接着剤としては従来公知の接着剤、例えば、酢酸ビ
ニル系接着剤、エポキシ系接着剤、アクリル系接着剤、
ホットメルト樹脂等から選ばれる。また、その接着の仕
方は従来公知の自由な方法でもよく、またホットメルト
樹脂をコーティング、または同樹脂を含む繊維を抄紙し
たものでもよく、これらは一方のみまたは両者(フィル
ムと支持体)を組み合わせたものでも良い。
【0025】また、本発明の原紙のフィルム側表面には
不織布と積層前または積層後に、必要によりスティック
防止用の離型剤が塗布される場合がある。離型剤は公知
のシリコン系またはフッ素系のものが用いられ、塗布量
は離型剤の種類及び原紙の感熱穿孔感度に応じて適宜決
められる。
【0026】
【物性の評価法】評価は次のようにして行なった。
【0027】(1)融点(℃) セイコー電子工業(株)製示差走査熱量計RDC220
型を用い、試料5mgを採取し、室温より昇温速度20
℃/分で昇温した時の吸熱曲線のピークの温度より求め
た。
【0028】(2)繊度(デニール) サンプルの任意な10箇所を電子顕微鏡で倍率2000
倍で10枚の写真撮影を行ない、1枚の写真につき任意
の15本の繊維の直径を測定し、これを10枚の写真に
ついて行ない、合計150本の繊維径を測定した。密度
1.38g/cm3 として繊度を求め、その平均値で表
わした。
【0029】(3)繊維目付量(g/m2 ) 試験片20cm×20cmを取り、その重量を測定して
2 当たりの重量に換算した。
【0030】(4)粒子の液体スラリー中での平均粒径 スラリーを同じ液体で希釈して、光学式粒度分布測定機
(堀場製作所製、CAPA500)を用いて測定した。
【0031】また、0.1μmより小さなものについて
は、スラリーから液体を蒸発させ、走査型電子顕微鏡
(SEM)で観察し、粒子の画像(粒子によってできる
光の濃淡)をイメージアナライザーで処理する。観察箇
所を変えて粒子数5000個以上で次の数値処理を行な
い、それによって求めた平均径dを平均粒径とした。
【0032】(5)フィルム中の粒子の平均粒径 フィルム表面から熱可塑性樹脂をプラズマ低温灰化処理
法で除去し、表面近傍の粒子を露出させる。このとき、
粒子はダメージを受けない条件を選択する。これを、走
査型電子顕微鏡(SEM)で観察し、粒子の画像(粒子
によってできる光の濃淡)をイメージアナライザーで処
理する。観察箇所を変えて粒子数5000個以上で次の
数値処理を行ない、それによって求めた平均径dを平均
粒径とした。
【0033】(6)文字印刷の評価 直径20mmの円形黒ベタを原稿とし、原紙を“RIS
OGRAPH”RA205(理想科学工業(株)製)に
装着して製版、印刷し、光学濃度計“Macbeth”
TR927にて、黒ベタ部分の光学濃度を測定した。こ
の数値の大きいものほど印刷性が良好である。
【0034】(7)印刷の耐久性 前述した印刷機で、原紙のフィルムが破損するまでに刷
れる枚数(以下、耐刷枚数という)で表わした。
【0035】
【実施例】
実施例1 ジカルボン酸成分としてテレフタル酸ジメチル(以下D
MTと略称する)8.6kg、イソフタル酸ジメチル
(以下DMIと略称する)1.4kg、グリコール成分
としてエチレングリコール7.0kg、触媒として酢酸
マグネシウム4水和物6.0g、三酸化アンチモン3.
0g、および平均粒径0.04μmの単斜晶ジルコニア
を50gを含むエチレングリコールスラリを加えてエス
テル交換反応を行なった。反応終了後リン酸トリメチル
2.0gを加え、重合反応を行なってポリエステルを得
た。得られたポリマの融点は225℃であった(ポリマ
A)。
【0036】このポリマを回転型真空乾燥機を用いて1
50℃5時間乾燥した後、押出機に供給し、270℃で
Tダイより溶融押出し、表面温度を25℃に設定した冷
却ロール上に静電印加密着法を利用して急冷固化させ、
このフィルムを縦方向に90℃で3.2倍、横方向に9
5℃で4.5倍延伸し、さらに160℃で20秒間熱処
理を施し、厚み2.0μmのフィルムをロール上に巻き
取った。
【0037】得られたフィルムと、マニラ麻を原料とし
た目付量11g/m2 の薄葉紙とを酢酸ビニル樹脂を用
いて貼り合わせ、感熱孔版原紙を得た。接着剤塗布量は
1g/m2 になるように調節した。次にフィルム面にジ
メチルシリコーンオイルを0.05g/m2 を塗布し
た。
【0038】得られた原紙の特性を表4に表わしたが、
印刷の耐久性において優れていることがわかる。
【0039】比較例1 平均粒径0.04μmの単斜晶ジルコニアを用いなかっ
たこと以外は全て実施例1と同様に行ない原紙を得た。
【0040】得られた原紙は、滑り性が悪く印刷機内で
しわが入ったり、破れがおこり、耐久性が不十分であっ
た。
【0041】実施例2 0.35mm、孔数100個の矩形紡糸口金を用いて、
口金温度280℃、吐出量30g/分で、ポリエチレン
テレフタレート原料([η]=0.58、融点256
℃)をメルトブロー法にて紡出し、コンベア上に繊維を
捕集して巻取り、繊維目付量160g/m2 の未延伸不
織布を作成した。該不織布の平均繊度は、0.5デニー
ルであった。
【0042】実施例1のポリマAを回転型真空乾燥機を
用いて150℃5時間乾燥した後、押出機に供給し、2
70℃でTダイより溶融押出し、表面温度を25℃に設
定した冷却ロール上に静電印加密着法を利用して急冷固
化させ未延伸シートを得た。得られた未延伸シート上
に、前記の未延伸不織布を重ね、加熱ロールに供給して
ロール温度80℃で熱圧着した。こうして得られた積層
シートを90℃の加熱ロールで、長さ方向に3.2倍延
伸した後、テンター式延伸機に送り込み、95℃で幅方
向に4.5倍延伸し、さらにテンター内で160℃で1
0秒間熱処理を施し、全厚み50μm、フィルム厚み
2.0μmの原紙をロール上に巻き取った。不織布の平
均繊度は0.15デニール、目付は11g/m2 であっ
た。次にフィルム面にジメチルシリコーンオイルを0.
05g/m2 を塗布した。
【0043】得られた原紙の特性は、表4に示したよう
に印刷濃度が高く、耐久性にも優れていた。
【0044】実施例3〜実施例、比較例2および比較
例3 平均粒径0.04μmの単斜晶ジルコニアのかわりに表
1、表2、表3に示した粒子を用いたこと以外は実施例
2と同様にして原紙を作成した。
【0045】表4から明らかなように本発明の原紙は、
印刷性および耐久性が優れていることがわかる。
【0046】実施例 孔径0.25mm、孔数1000個の矩形紡糸口金を用
いて、ポリエチレンテレフタレート([η]=0.6
5、融点256℃)をスパンボンド法で紡出し、紡糸口
金の直下に置かれたエアエジェクタにてエア流量を調節
して、紡糸速度2000m/分でコンベア上に分散捕集
して繊維目付量160g/m2 の未延伸不織布を作成し
た。
【0047】メルトブロー法未延伸不織布のかわりにス
パンボンド法不織布を用いること以外は実施例1と同様
にして原紙を作成した。該原紙は印刷の耐久性に優れて
いた。
【0048】実施例 ジカルボン酸成分として、DMT7.5kgおよびイソ
フタル酸ジメチル2.5kg、グリコール成分としてエ
チレングリコール6.9kg、酢酸カルシウム1水塩9
g、三酸化アンチモン3gおよび平均粒径0.04μm
の単斜晶ジルコニアを50gを含むエチレングリコール
スラリを加えてエステル交換反応を行なった。反応終了
後リン酸トリメチル4.3gを加え、重合反応を行ない
融点205℃のポリエステルを得た。次に得られたポリ
マを120℃で8時間加熱して予備結晶化させた。
【0049】ポリマAのかわりに上記の予備結晶化させ
たポリマを用いたこと以外は実施例2と同様にして、原
紙を作成した。
【0050】得られたフィルムの特性を表4に表わした
が、印刷性およびその耐久性とも良好であった。。
【0051】
【表1】
【表2】
【表3】
【表4】
【0052】
【発明の効果】本発明の感熱孔版印刷原紙は、白ヌケの
発生がなく印刷の耐久性に優れ、特に大量印刷用に好適
に使用される。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平5−246169(JP,A) 特開 昭63−286396(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B41N 1/24 102

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱可塑性樹脂からなる二軸延伸フィルム
    と多孔性支持体とが接着してなり、該二軸延伸フィルム
    が、平均粒径が0.001〜3μmでγ−アルミナ、
    δ−アルミナ、θ−アルミナ、単斜晶ジルコニア中か
    ら選ばれた少なくとも1種類の粒子を含有することを特
    徴とする感熱孔版印刷原紙。
  2. 【請求項2】 熱可塑性樹脂がポリエステル系樹脂であ
    ることを特徴とする請求項1に記載の感熱孔版印刷原
    紙。
  3. 【請求項3】 多孔性支持体が合成繊維からなる不織布
    であることを特徴とする請求項1に記載の感熱孔版印刷
    原紙。
  4. 【請求項4】 合成繊維がポリエステル系繊維であるこ
    とを特徴とする請求項3に記載の感熱孔版印刷原紙
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