JPH09267439A - 化粧板の製造方法 - Google Patents

化粧板の製造方法

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JPH09267439A
JPH09267439A JP10398996A JP10398996A JPH09267439A JP H09267439 A JPH09267439 A JP H09267439A JP 10398996 A JP10398996 A JP 10398996A JP 10398996 A JP10398996 A JP 10398996A JP H09267439 A JPH09267439 A JP H09267439A
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density wood
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JP10398996A
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Masao Niki
正夫 仁木
Yasuhiro Harada
康裕 原田
Takayo Honda
貴代 本田
Yasushi Oyama
靖 大山
Kei Ito
圭 伊藤
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Daiken Trade and Industry Co Ltd
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Daiken Trade and Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明の目的は中密度木質繊維板
に対してより化粧性及び耐水性を向上させること、表
面エンボス加工程度の成形に止まらず、更に深絞り製品
の成形なども行えるように加工の範囲を拡大しようとす
る事にある。 【解決手段】 その全体或いはその表面部分が中密
度木質繊維板にて形成されている基板(2)に、水性感熱
ゲル化エマルジョン型塗料を塗布し、予備ゲル化後に加
熱・加圧して成形することを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は優れた建築材料を地球環
境に優しい方法で工業的に安価に供給する技術に関し、
更に詳述すれば、中密度木質繊維板の表面化粧を省エネ
ルギー的にしかも効率よく施すと同時に中密度木質繊維
板の耐水性能を向上させる事が出来る化粧板の製造方法
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】中密度木質繊維板を用いた化粧板の製造
方法としては、在来から塗装による製造が最も簡単であ
りよく行われているが、この際に水性塗料を用いること
は、化粧板表面に“膨れ"“毛羽立ち"などを生ずる原因
となるので、何らかの後加工を行わないと商品価値のあ
るものが得られない。しかも、水性塗料を使用した場
合、水性塗料の塗布後に加熱・加圧して所定の成形する
場合、水性塗料の水分乾燥のために多大なエネルギーと
時間が必要であった。そのために水性塗料の代わりに油
性塗料が用いられるのが一般的になったが溶剤の揮散は
大気汚染に連なる危倶を含んでいた。
【0003】また、中密度木質繊維基板の欠点である耐
水性の向上のために浸透性の付加縮合型樹脂液を中密度
木質繊維基板に浸透させてから乾燥し、加圧・加熱して
加工する方法も提案されているが、樹脂含量の部分的不
均一が生じやすく“そり"の原因となり、しかもこれだ
けでは耐水性を向上させることは出来ても化粧までを満
足させることができず化粧処理を更に行わねばならない
という問題があった。
【0004】そこで中密度木質繊維基板に多量の液状樹
脂を含浸して硬化後に化粧面を接着したり、中密度木質
繊維基板に含浸した樹脂の硬化時に化粧紙や化粧板を中
密度木質繊維板の表面に接着することも提案されている
が、これらの方法は中密度木質繊維基板の欠点である耐
水性の向上には役立つが、多量の樹脂含浸と化粧紙や化
粧板によって全体の比重が大となり且つ作業も複雑とな
って高価になるという問題点がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】かかる現状技術の改良
を行い、中密度木質繊維板に対してより化粧性及び耐水
性を向上させることが本発明の解決課題であり、加えて
本発明では表面エンボス加工程度の成形に止まらず、更
に深絞り製品の成形なども行えるように加工の範囲を拡
大しようとするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】『請求項1』の化粧板
(A)の製造方法(第1発明方法)は『その全体或いはそ
の表面部分が中密度木質繊維板にて形成されている基板
(2)に、水性感熱ゲル化エマルジョン型塗料を塗布し、
予備ゲル化後に加熱・加圧して成形する』ことを特徴と
する。
【0007】中密度木質繊維基板(2)或いは基板(2)の表
面に積層された中密度木質繊維板層(2a)に水性感熱ゲル
化エマルジョン型塗料を塗布すると、その水分によって
中密度木質繊維基板(2)或いは中密度木質繊維板層(2a)
が軟化して加工度が大きくなる。また、塗料により表面
処理がなされる事になり、防水と化粧作業が同時に完了
する。ここで、塗料として水性感熱ゲル化エマルジョン
を使用しているので、水分を含んだ状態でもゲル化し、
予備乾燥を行う事なく加熱・加圧して成形する事がで
き、製造工程を簡略化する事ができる。
【0008】『請求項2』の化粧板(A)の製造方法(第
2発明方法)は『中密度木質繊維板(2)にイソシアネー
ト組成物を塗布・浸透させ、該イソシアネート組成物が
硬化しないうちに引き続いて水性感熱ゲル化エマルジョ
ン型塗料を塗布し、該塗料が予備ゲル化してから更に加
熱・加圧して成形する』事を特徴とするものである。
【0009】中密度木質繊維基板(2)或いは中密度木質
繊維板層(2a)に水性感熱ゲル化エマルジョン型塗料を塗
布すると、前述のように、その水分によって中密度木質
繊維基板(2)或いは中密度木質繊維板層(2a)が軟化して
加工し易くなる。更に、水性感熱ゲル化エマルジョン型
塗料は水分を水分を含んだ状態でもゲル化するので、予
備乾燥を行う必要がなく、しかも前記塗料の水分と中密
度木質繊維基板(2)或いは中密度木質繊維板層(2a)に含
浸したイソシアネート組成物とが反応して発泡硬化する
ため、予備乾燥抜きで加熱・加圧して成形する事がで
き、加工時間が短縮出来る他、硬化完了後は発泡体で木
質繊維の空隙部が充填され且つ若干の膨潤も条件によっ
ては行われるので、比較的少量のイソシアネート組成物
の使用で防水性能を発揮させる事が出来るようになる。
そして、塗料により表面処理がなされる事になり防水と
化粧作業が同時に完了する。
【0010】『請求項3』は請求項2に記載のイソシア
ネート組成物を更に詳しくしたもので『イソシアネート
組成物が、ポリメリック(クルード)MDI(以下、P
―MDIと言う。)と、分子量200以上、1000以
下のポリプロピレングリコール又はポリプロピレングリ
コールジグリシジルエーテルの少なくともいずれか一方
を必須成分とする』ことを特徴とする。
【0011】これによれば、分子量200以上、100
0以下のポリプロピレングリコール或いはポリプロピレ
ングリコールジグリシジルエーテルは、P―MDIとの
相溶性が良好で粘度低下効果があるので、これらを必須
成分とするイソシアネート組成物は中密度木質繊維板へ
の浸透性がよく、反応して硬化すると中密度木質繊維板
ヘの優れた投錨効果を示し、しかも従来例のように溶剤
の蒸発や水分乾燥が必要でなく、そのまま加圧・加熱圧
締すれば、数分間して硬化が完了する。
【0012】
【実施例】以下、本発明方法を詳述する。本発明の基板
(2)の実施例は、図1に示すように、基板(2)全体が中密
度木質繊維板にて構成されている例であるが、図2に示
すように基板(2)が、基板本体(3)と中密度木質繊維板(2
a)にて構成されるものでもよく、基板本体(3)の表面に
中密度木質繊維板(2a)が接着剤にて貼着される。この場
合の基板本体(3)としては、例えば合板、パーティクル
ボード等の木質板の他、珪カル板、木質セメント板、比
重が0.5以上の鉱物質繊維板等の無機質板等、各種の
ものを使用する事が出来る。
【0013】本発明方法の第1は水性エマルジョン型塗
料用樹脂として水性感熱ゲル化エマルジョンを使用する
ものである。水性塗料のため溶剤の揮散もないので作業
環境もよく、感熱ゲル化エマルジョン型であるから水分
を含んだ状態であっても低温、短時間で均一にゲル化す
るので、予備乾燥工程が簡略化でき、省エネルギー的で
あり生産性が向上する。
【0014】しかも水性感熱ゲル化エマルジョン型塗料
は、中密度木質繊維基板(2)或いは中密度木質繊維板層
(2a)に塗布した場合、前述のように水分を含んだ状態で
もゲル化するので、水性塗料であるにも拘わらず、木質
繊維の“膨れ”や“毛羽立ち”などが生じにくい。そし
て、水性塗料であるから水分を含んでおり、その塗布に
より塗料の水分を木質繊維が吸収して柔軟になるため、
加圧して場合、低圧かつ短時間で非常にシャープな成形
物が得られる。また、水分含有により中密度木質繊維基
板(2)が柔らかくなるので加工度が大きくなり、深絞り
のような加工も可能となる。
【0015】本発明方法の実施に使用しうる水性感熱ゲ
ル化エマルジョン型塗料には、イオン性がアニオン型の
エマルジョン、例えばカルボキシル基を持つようなエチ
レン−酢ビ−アクリル、(メタ)アクリル、スチレン−
(メタ)アクリル、エチレン−(メタ)アクリル系など
のエマルジョンが好ましい。これは、感熱ゲル化剤との
反応性を良くするためである。
【0016】感熱ゲル化剤としては、金属アンモニウム
錫塩があり、例えば、亜鉛アンモニア硫酸塩、亜鉛アン
モニア酢酸塩、亜鉛アンモニア炭酸塩などで、これらは
エマルジョンのカルボキシル基と反応しやすい。また、
亜鉛アンモニアオレイン酸塩などの高級脂肪酸塩などを
用いることにより、塗料に抗菌性を付与することも可能
である。
【0017】これらの感熱ゲル化剤は、上記エマルジョ
ンを40〜70℃でゲル化するものが望ましい。40℃
以下でゲル化するものでは、室温でエマルジョンの粘度
が上昇して作業性が悪く、70℃以上では中密度木質繊
維基板(2)の反りや寸法変化の原因となる。また両者の
反応はイオン架橋型の反応であるため、加熱により予備
ゲル化したエマルジョンは流動化して型に倣い、低圧か
つ短時間の加熱下でシャープな成形加工ができる。図
中、(1)は化粧層である。
【0018】第2発明方法は、前記第1発明方法におい
て中密度木質繊維基板(2)或いは中密度木質繊維板層(2
a)に、水と反応して発泡硬化することのできる前記イソ
シアネート組成物を浸透させ、イソシアネート組成物が
硬化しないうちに引き続き水性エマルジョン型塗料をイ
ソシアネート組成物が塗布された面《中密度木質繊維基
板(2)の片面或いは中密度木質繊維板層(2a)の表面》に
塗布し、しかる後、予備乾燥なしで加圧・加熱して硬化
させるものである。
【0019】この第2発明では最初7〜8%の含水率で
あった中密度木質繊維基板(2)或いは中密度木質繊維板
層(2a)の含水率が、水性エマルジョン型塗料を塗布する
事により、該塗料の水分を吸収して容易に20%程度以
上となり、これにより木質繊維は軟化して加工し易くな
る。しかもイソシアネート組成物も含浸されているため
に成形性に富み、木質繊維の表面のエンボス加工は勿論
のこと、曲げ加工や深絞りなど加工度の大きい加工も容
易となる。
【0020】また、水性エマルジョン型塗料の水分は、
イソシアネート組成物と反応して発泡硬化してその一部
が消費されるために、予備乾燥を行うとしても残りの水
分の蒸発だけで足り短時間で済む。勿論、該塗料は感熱
ゲル化エマルジョンであるので、木質繊維が水分を多量
に含んでいる状態で予備ゲル化するので、予備乾燥を行
う事なく成形が可能であり、必要であれば、成形後に十
分な乾燥を行ってもよい。
【0021】硬化完了後はイソシアネート組成物の発泡
体で木質繊維の空隙部は充填される。さらに、若干の膨
潤も条件によっては行われるので、耐水性を向上させる
ためには比較的少量のイソシアネート組成物の使用で足
り、成形品はあまり高比重化することもなく、木質繊維
の吸水による寸法変化も極めて小さくすることが可能と
なる。また、イソシアネート組成物は接着剤としての役
目も果たすので、水性エマルジョン型塗料による化粧層
(1)と中密度木質繊維基板(2)或いは中密度木質繊維板層
(2a)との密着性は著しく向上する。
【0022】第3発明は第2発明におけるイソシアネー
ト組成物が、ポリメチレンポリフェニルポリイソシアネ
ート《P―MDI、別名ポリメリックMDI或いはクル
ードMDI 以下、P―MDIという。》と、分子量2
00〜1000のポリプロピレングリコールとを必須成
分とするもので、イソシアネート組成物は水との親和性
が良好で且つ中密度木質繊維基板(2)或いは中密度木質
繊維板層(2a)を構成する木質繊維との親和性にも優れ、
若干の膨潤性もあり、木質繊維に浸透させたときの反応
性の調節も容易で、硬化後は木質繊維の吸水による寸法
変化防止に役立ち、耐煮沸性のある製品の供給を可能と
するものである。
【0023】分子量200〜1000のポリプロピレン
グリコール又はポリプロピレングリコールジグリシジル
エーテルは、P―MDIとの相溶性が良好でP―MDI
の粘度低下効果があり且つ室温での反応はマイルドであ
り取り扱いが容易である。しかしながら、分子量100
0以上ではP―MDIとの相溶性が悪く、粘度低下の効
果はなく、またジプロピレングリコール(M.W.=分
子量135)では相溶性がなく、可使時間も短い。従っ
てP―MDIの粘度を下げ、且つMDF(2)に浸透を良
くするためには本発明方法ではこの特定範囲のグリコー
ル又はポリプロピレングリコールジグリシジルエーテル
のいずれか一方が少なくとも必要である。
【0024】ポリプロピレングリコール又はポリプロピ
レングリコールジグリシジルエーテル又はその混合物
と、P―MDIの配合割合はイソシアネート基に対し水
酸基が当量以下で(1/2)当量以上が適当である。ま
た必要に応じて3級アミンなどの反応触媒を使用しても
よい。
【0025】(発明実施の態様)本発明を実施する態様
には種々あるが、もっとも一般的な方法は含水率既知の
中密度木質繊維基板(通常7〜8%が多い)に、イソシ
アネート組成物を固形分として中密度木質繊維基板の5
〜30重量%となるように塗布又は浸漬などの方法で浸
透させる。好ましい浸透量は固形分として10〜20重
量%が適当で、この程度の浸透量であると中密度木質繊
維基板の表面はほとんど粘着性のない状態で、しかも概
ね中密度木質繊維基板の全体に含浸させることができ
る。引き続いてその片面に固形分既知の水性感熱ゲル化
エマルジョン型塗料を必要量塗布すると、該塗料の水分
は中密度木質繊維基板に吸収されると共に表面からも乾
燥するが、中密度木質繊維基板の含水率は20%〜50
%となり、一部室温でもイソシアネート配合組成物との
反応も開始する。エマルジョン塗料の表面は短時間で粘
着しなくなるのでこの段階で型に入れるか、連続的に熱
ロールに挿入して、加熱・加圧して成形と同時にイソシ
アネート組成物を硬化する。熱圧条件は、圧力が5〜4
0kgf/cm2、温度は70〜150℃の範囲が適して
いる。加圧・加熱の保持時間は30分〜1分程度である
が、この加熱・加圧の条件は成形品の形状、厚さ、大き
さによって工業的にもっとも有利な条件が選択される。
以下実施例により更に具体的に本発明を説明するが、こ
れらが本発明の全てを代表するものではない。
【0026】[実施例1]厚さ3mm、含水率8%の中
密度木質繊維板に、分子量300のポリプロピレングリ
コールとP―MDI(NC0 31.4%)を当モルに
配合した混合物を両面から塗布した。イソシアネート組
成物は容易に中密度木質繊維基板に吸収されてしまい表
面の粘着性はなくなる。イソシアネート組成物の含浸量
は中密度木質繊維基板重量の約18.5%であった。引
き続いて黄トノコ100重量部、酸化チタン20重量
部、水50重量部をよく混合し、次に固形分が50重量
%のアクリル系の感熱ゲル化エマルジョン100重量部
を添加し、感熱ゲル化剤として亜鉛アンモニア炭酸塩
0.5重量部を加えて形成した水性感熱ゲル化エマルジ
ョン型塗料を約200μmの厚さに塗布した。塗料は6
0℃、1分で指触乾燥した。120℃、l0kgf/c
2、3分の条件でナラ材の木目模様をエンボス加工し
た。エンボスの模様は非常にシャープに表現されてい
た。ついでエンボス面を木材用の水性スティン(ウオル
ナット色)でワイピング処理を行って着色し、耐摩耗性
材として400メッシュのアルミナ粉10重量部を含む
UV(紫外線)硬化アクリルウレタン樹脂塗料を15μ
mの厚さに塗布して化粧板を得た。化粧板の外観は塗装
木材と全く区別が付け難く、耐摩耗性は在来の床材と同
等で、耐水性も2時間煮沸では塗膜に“膨れ”等の欠点
は現れなかった。また、セロテープによる密着性試験は
化粧層と中密度木質繊維板間に層間剥離は見られなかっ
た。
【0027】
【発明の効果】第1発明方法は、中密度木質繊維板に塗
布する塗料として、水性感熱ゲル化エマルジョン型塗料
を使用するので、水分を含んだ状態でもゲル化し、予備
乾燥を行う事なく加熱・加圧して成形する事ができ、製
造工程を簡略化する事ができるという利点がある。ま
た、塗料は水性塗料であるので、塗布により木質繊維を
軟化させて加工度を高める事ができ、自由な加工を行え
る。
【0028】第2発明方法は、中密度木質繊維基板或い
は中密度木質繊維板層にイソシアネート組成物を塗布・
浸透させ、該イソシアネート組成物が硬化しないうちに
引き続いて水性感熱ゲル化エマルジョン型塗料を塗布
し、該塗料が予備ゲル化してから更に加熱・加圧して成
形するのであるが、前述同様、水性塗料からの給水によ
る木質繊維の軟化と加工性向上、塗料が含水状態でもゲ
ル化可能な事により、予備乾燥を省略出来て加工時間を
短縮化出来る点の他、イソシアネート組成物の硬化発泡
体の木質繊維の空隙部充填による防水性能、変形防止性
の向上などの効果が得られる。その他、塗料により表面
処理がなされるので、同時に防水と化粧作業が完了する
という利点もある。
【0029】そして、P―MDIと、分子量200以
上、1000以下のポリプロピレングリコール又はポリ
プロピレングリコールジグリシジルエーテルの少なくと
もいずれか一方をイソシアネート組成物の必須成分とす
ることにより、中密度木質繊維板への浸透性の向上を図
る事が出来、硬化時には優れた投錨効果を発揮させる事
が出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の化粧板の実施例の断面図
【図2】本発明の化粧板のその他の実施例の断面図
【符号の説明】
(A)…化粧板 (1)…化粧層 (2)…中密度木質繊維基板 (2a)…中密度木質繊維板層 (3)…基板本体
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成8年11月7日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0009
【補正方法】変更
【補正内容】
【0009】中密度木質繊維基板(2)或いは中密度木
質繊維板層(2a)に水性感熱ゲル化エマルジョン型塗
料を塗布すると、前述のように、その水分によって中密
度木質繊維基板(2)或いは中密度木質繊維板層(2
a)が軟化して加工し易くなる。更に、水性感熱ゲル化
エマルジョン型塗料は水分を含んだ状態でもゲル化する
ので、予備乾燥を行う必要がなく、しかも前記塗料の水
分と中密度木質繊維基板(2)或いは中密度木質繊維板
層(2a)に含浸したイソシアネート組成物とが反応し
て発泡硬化するため、予備乾燥抜きで加熱・加圧して成
形する事ができ、加工時間が短縮できる他、硬化完了後
は発泡体で木質繊維の空隙部が充填され且つ若干の膨潤
も条件によっては行われるので、比較的少量のイソシア
ネート組成物の使用で防水性能を発揮させる事が出来る
ようになる。そして、塗料により表面処理がなされる事
になり防水と化粧作業が同時に完了する。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0016
【補正方法】変更
【補正内容】
【0016】感熱ゲル化剤としては、金属アンモニウム
錯塩があり、例えば、亜鉛アンモニア硫酸塩、亜鉛アン
モニア酢酸塩、亜鉛アンモニア炭酸塩などで、これらは
エマルジョンのカルボキシル基と反応しやすい。また、
亜鉛アンモニアオレイン酸塩などの高級脂肪酸塩などを
用いることにより、塗料に抗菌性を付与することも可能
である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大山 靖 大阪市北区中之島2丁目3番18号 大建工 業株式会社内 (72)発明者 伊藤 圭 大阪市北区中之島2丁目3番18号 大建工 業株式会社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 その全体或いはその表面部分が中
    密度木質繊維板にて形成されている基板に水性感熱ゲル
    化エマルジョン型塗料を塗布し、予備ゲル化後に加熱・
    加圧して成形することを特徴とする化粧板の製造方法。
  2. 【請求項2】 その全体或いはその表面部分が中
    密度木質繊維板にて形成されている基板にイソシアネー
    ト組成物を塗布・浸透させ、イソシアネート組成物が硬
    化しないうちに引き続いて水性感熱ゲル化エマルジョン
    型塗料をイソシアネート組成物の塗布面に塗布し、該塗
    料が予備ゲル化してから更に加熟・加圧して成形するこ
    とを特徴とする化粧板の製造方法。
  3. 【請求項3】 イソシアネート組成物がポリメチ
    レンポリフェニルポリイソシアネートと、分子量200
    以上、1000以下のポリプロピレングリコール又はポ
    リプロピレングリコールジグリシジルエーテルの少なく
    ともいずれか一方を必須成分とすることを特徴とする請
    求項2に記載の化粧板の製造方法。
JP10398996A 1996-03-29 1996-03-29 化粧板の製造方法 Pending JPH09267439A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006264072A (ja) * 2005-03-23 2006-10-05 Daiken Trade & Ind Co Ltd 強化木質繊維板及びその製造方法
JP2007313878A (ja) * 2006-04-26 2007-12-06 Matsushita Electric Works Ltd 建築板及び建築板の製造方法

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