JPH09267261A - ショットブラスト装置 - Google Patents

ショットブラスト装置

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Publication number
JPH09267261A
JPH09267261A JP8013996A JP8013996A JPH09267261A JP H09267261 A JPH09267261 A JP H09267261A JP 8013996 A JP8013996 A JP 8013996A JP 8013996 A JP8013996 A JP 8013996A JP H09267261 A JPH09267261 A JP H09267261A
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JP
Japan
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shot
blast drum
shot blasting
blast
drum
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Application number
JP8013996A
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English (en)
Inventor
Tetsuya Sato
徹哉 佐藤
Kazunori Kyo
和徳 京
Yukio Okubo
幸雄 大久保
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Hitachi Industrial Equipment Systems Co Ltd
Original Assignee
Hitachi East Service Engineering Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 小型にしてワークの加工効率及び仕上げ程度
が従来品に比べて格段に高いショットブラスト装置を提
供する。 【解決手段】 架台100とショット噴射装置200と
ワーク保持装置300とからショットブラスト装置を構
成する。ショット噴射装置は、回転軸201とブラスト
ドラム202と回転軸駆動モータ203とからなる。ブ
ラストドラムは筒状の有底円錐形に形成され、その底部
202aにはショット導入口207が、筒状部202b
には深いV溝状のショット噴射口208が形成される。
このブラストドラムは、ショット導入口を下向きにして
回転軸に垂直に取り付けられる。ブラストドラムにはシ
ョット110を自動的にショット導入口に導入するため
の掻き上げ板209が設けられており、ブラストドラム
内に掻き上げられたショットはブラストドラムの内面に
沿って上方に移動し、ショット噴射口よりブラストドラ
ムの全周方向に噴射される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ワーク(被加工
物)の表面にショット(粒状の研削剤)を高速度で噴射
し、ワーク表面の研摩、ばり取り、スケール取り等を行
うショットブラスト装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、ショットブラスト装置として
は、ノズルタイプ又は翼車タイプのものが用いられてい
る。ノズルタイプのショットブラスト装置は、ノズルの
先端より高圧空気で搬送されたショットを噴射させるも
のであり、翼車タイプのショットブラスト装置は、2枚
の平行円板の間に多数の羽根を放射状に取り付けてなる
翼車の回転中心にショットを供給し、このショットを翼
車の遠心力で加速して径方向に噴射させるものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】これら従来のショット
ブラスト装置は、いずれもショットの噴射方向が一方向
に限定されているので、ショットの噴射方向に配置され
たワークしか加工することができず、ワークの加工効率
が悪いという問題がある。また、ショットの噴射角度が
狭いので、加工可能なワークが小型のものに限られると
共に、ブラインドが生じやすく、未加工部又は不完全加
工部を生じやすいという問題もある。もちろんノズルや
翼車を複数個備えたり、あるいはノズルや翼車の設定角
度を可変に構成すればこれらの不都合をある程度改善す
ることはできるが、その反面、装置の大型化や高コスト
化といった別の不都合が発生する。
【0004】本発明は、かかる従来技術の不備を改善す
るためになされたものであって、その課題とするところ
は、ショットをショット加速装置の全周方向に噴射させ
ることができ、小型にしてワークの加工効率及び仕上げ
程度が従来品に比べて格段に高いショットブラスト装置
を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
め、本発明は、ショット噴射装置とワーク保持装置とを
備えたショットブラスト装置において、前記ショット噴
射装置として、底部にショット導入口が形成され、筒状
部にショット噴射口が形成された筒状のブラストドラム
を有し、当該ブラストドラムをその軸線回りに回転駆動
するものを備えると共に、前記ワーク保持装置として、
前記ブラストドラムの周囲に複数個のワークを配置でき
るものを備えるという構成にした。
【0006】かように、ショット噴射装置を回転する筒
状のブラストドラムを含んで構成し、底部に設けられた
ショット導入口よりショットを連続的に供給して筒状部
に形成されたショット噴射口よりショットを連続的に噴
射させるようにすると、ブラストドラムの回転に伴って
ショットがブラストドラムの全周方向に噴射されるの
で、ブラストドラムの周囲に複数個のワークを配置する
ことによって複数個のワークを同時に加工することが可
能になり、ワークの加工効率が高められる。
【0007】しかも、ショット噴射口の形状を工夫する
ことによって、ショットの噴射範囲を広くすることがで
きるので、小型ワークのみならず大型のワークも加工で
きると共に、ブラインドが生じにくいので、未加工部又
は不完全加工部の発生を防止でき、良好な仕上が得られ
る。例えば、ブラストドラムの筒状部にその軸線方向又
はこれに対して鋭角に傾斜する溝状のショット噴射口を
形成することによってショットの噴射範囲を当該ショッ
ト噴射口の長さに対応する大きさにすることができ、大
型のワークに対応させることができる。なお、ショット
噴射口の側面部は、ブラストドラムの筒状部を構成する
面と同心の円弧状に形成することもできるし、ブラスト
ドラムの筒状部を構成する面に対して適宜の角度で傾斜
させることもできる。当該側面部の傾斜角度を調整する
ことによって、ショット噴射口の各部分から噴射される
ショットの密度を均一化することができる。
【0008】さらに、前記手段によると、ショット噴射
装置としてはブラストドラムを1つ備えるだけであるの
で、構成が簡単であり、小型かつ安価に製造できる。
【0009】前記ブラストドラムには、ショット導入口
とショット噴射口との間に、ショット導入口より導入さ
れたショットをショット噴射口に導くための傾斜面又は
円弧面を設けることが好ましい。また、ブラストドラム
の一部に傾斜面又は円弧面を設ける構成に変えて、ブラ
ストドラムの筒状部全体を円錐形又は樽形に形成するこ
ともできる。このようにすると、ショット導入口より供
給されたショットが、ブラストドラムの回転に伴う遠心
力によってブラストドラムの内周面に移動し、さらに傾
斜面又は円弧面に沿ってショット噴射口側に自動的に移
動するので、一定量のショットをショット噴射口より連
続的に噴射させることができる。
【0010】前記ブラストドラムは、ショット導入口を
下方に向けショット噴射口を上方に向けて垂直な回転軸
に取り付けることもできるし、これとは反対に、前記シ
ョット導入口を上方に向け前記ショット噴射口を下方に
向けて垂直な回転軸に取り付けることもできる。
【0011】前記ショット導入口内へのショットの導入
は、ブラストドラムの周囲にショット回収フレームを設
けると共に、ブラストドラムの底部に前記ショット回収
フレームにて回収されたショットをショット導入口内に
自動的に導入するための掻き上げ板を設けることによっ
て行うことができる。また、他の手段としては、ブラス
トドラムの周囲にショット回収フレームを設けると共
に、ブラストドラムの回転軸にショット回収フレームに
て回収されたショットをショット導入口内に自動的に導
入するための掻き上げ板又は螺旋板を設けることによっ
ても行うことができる。さらに、ブラストドラムがショ
ット導入口を上方に向けショット噴射口を下方に向けて
垂直な回転軸に取り付けられたショットブラスト装置に
おいては、ショット回収フレームの底部とショット導入
口とを配管にて接続し、ショット回収フレームにて回収
されたショットをブロワにてショット導入口に導入する
という構成にすることもできる。
【0012】なお、ブラストドラムがショット導入口を
上方に向けショット噴射口を下方に向けて垂直な回転軸
に取り付けられたショットブラスト装置においては、シ
ョット導入口より導入されたショットをブラストドラム
の内面側に円滑に移送するため、ブラストドラムの内面
下方にショット案内部材を設けることが好ましい。
【0013】ワーク保持装置に関しては、ワークの加工
効率を高め、かつ周面全体を均等に加工するため、当該
ワーク保持装置に取り付けられたワークが前記ブラスト
ドラムの周囲を公転すると共に、各ワークの取付部が自
転するように構成することが好ましい。
【0014】また、当該ショットブラスト装置は、ショ
ット噴射装置及びワーク保持装置を搭載した架台の下面
に車輪及びアンカーを設けることによって、可搬型のシ
ョットブラスト装置とすることができる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係るショットブラ
スト装置の実施形態例を図と共に説明する。図1は、実
施形態例に係るショットブラスト装置の断面図であっ
て、100は架台、200はショット噴射装置、300
はワーク保持装置を示している。
【0016】架台100は、底板101と天板102と
側壁103とドア104とをもって密封箱状に形成され
ており、底板101の下面には当該ショットブラスト装
置を所要の作業現場に移動させるための車輪105と、
作業現場において当該ショットブラスト装置を据え付け
るためのアンカー106とが取り付けられている。架台
100の内部には、側壁103から底板101に至る部
分にすり鉢状のショット回収フレーム107が設けら
れ、その下方にはドア104から出し入れ可能に構成さ
れたごみ回収盤108が収納されている。ショット回収
フレーム107は、多数の小透孔が一定ピッチで開設さ
れたメッシュ板をもって構成されており、研摩加工によ
って発生したごみ109とショット110とを分離し
て、ショット110のみを再度ショット噴射装置200
に導くようになっている。また、天板102の上面に
は、操作盤111が取り付けられる。
【0017】ショット噴射装置200は、回転軸201
と、当該回転軸201に取り付けられたブラストドラム
202と、前記回転軸201の駆動モータ203とから
主に構成されている。回転軸201は、ショット回収フ
レーム107の中心部に垂直に立設されており、その両
端部が架台100の底板101と天板102とに設けら
れた軸受204によって回転自在に支持されている。駆
動モータ203は、天板102の上面に配置されてお
り、その主軸が継手205を介して回転軸201に連結
されている。また、駆動モータ203の保持体203a
と天板102との間には防振ゴム206が介設され、振
動の低減が図られている。
【0018】ブラストドラム202は、図1及び図2に
示すように筒状の有底円錐形に形成されており、底部2
02aの中心部には、前記回転軸201よりも大径のシ
ョット導入口207が開設されている。また、当該ブラ
ストドラム202の筒状部202bには、その長手方向
(軸線X−Xの方向)に延びる深いV溝状のショット噴
射口208が円周方向に等分に形成されている。さら
に、前記底部202aと筒状部202bとの間には、シ
ョット導入口207からブラストドラム202内に導入
されたショット110を当該ブラストドラム202の回
転に伴う遠心力によってショット噴射口208側に自動
的に搬送するための傾斜部202cが形成されている。
なお、当該傾斜部は、斜面をもって構成することもでき
るし、円弧面をもって構成することもできる。
【0019】前記底部202aには、図3に示すよう
に、断面が略L字形に形成されたへらもしくはプロペラ
状の掻き上げ板209が取り付けられ、当該掻き上げ板
209の先端がショット導入口207の下方に配置され
ている。なお、図3においては掻き上げ板209が1つ
しか図示されていないが、必要に応じて複数個の掻き上
げ板をショット導入口207の周囲に取り付けることも
勿論可能である。
【0020】このブラストドラム202は、図1に示す
ように、ショット導入口204に前記回転軸201を貫
通し、筒状部202bの内面と前記回転軸201とを連
結金具210で連結することによって、回転軸201の
周囲に取り付けられる。
【0021】ワーク保持装置300は、前記回転軸20
1の周囲にこれと同心に配置されたリング状の公転板3
01と、当該公転板301の支持装置302と、前記公
転板301の駆動装置303と、前記公転板301に取
り付けられたワーク保持部材304とからなる。
【0022】公転板支持装置302は、図1及び図4に
示すように、前記回転軸201の外周部に被装された中
空の固定軸305と、当該固定軸305の外周面より放
射状に張り出されたローラ取付金具306と、当該ロー
ラ取付金具306の先端部に等間隔に取り付けられた3
個の保持ローラ307とから構成されている。これら3
個の保持ローラ307は、内側に傾斜してローラ取付金
具306に取り付けられており、公転板301の内周面
を係合することによって公転板301を安定に保持・回
転できるようになっている。
【0023】公転板駆動装置303は、図1及び図5に
示すように、公転板301の内周面に係合する原動ロー
ラ308と、前記架台100の天板102上に配置され
たワーク公転モータ309と、当該モータ309の駆動
力を前記原動ローラ308に伝達する歯車機構等の動力
伝達機構310とから構成されている。
【0024】ワーク保持部材304は、図1及び図6に
示すように、前記公転板301の下面に回転可能に垂設
されたワーク吊下げピン311と、当該ピン311の外
周面より放射状に張り出された複数本(図6の例では4
本)のワーク自転ピン312と、前記ワーク吊下げピン
311の下端部に連結されたワーク取付ばね313と、
当該ばね313の周囲に被装された保護筒314とから
構成される。このワーク保持部材304は、前記公転板
301の下面に複数個垂設される。また、前記ワーク自
転ピン312は、その先端部が前記公転板301の外周
端よりも外方に突出するように長さが調整されており、
公転板301の公転に伴ってそのうちの1本が天板10
2の下面に垂設された固定ピン400に間欠的に衝合さ
れるようになっている。さらに、前記ワーク取付ばね3
13の下端部にはフック313aが形成されており、ワ
ークWが着脱可能に取り付けられるようになっている。
なお、ワーク保持部材304は、ワークが前記ショット
噴射口208より噴射されるショット110の飛翔経路
上に配置されるように、その取付位置及び長さが調整さ
れる。
【0025】以下、前記実施形態例に係るショットブラ
スト装置の使用方法及び動作について説明する。
【0026】まず、車輪105を用いてショットブラス
ト装置を所要の作業現場に搬入した後、アンカー106
を操作して当該ショットブラスト装置を安定に据え付け
る。次いで、ドア104を開き、各ワーク取付ばね31
3の下端部に形成されたフック313aにワークを取り
付ける。しかる後にドア104を閉め、架台100を密
封状態にする。この装置起動前の状態においては、所要
量のショット110がすり鉢状のショット回収フレーム
107の底部に溜められている。
【0027】この状態から操作盤111を操作し、回転
軸駆動モータ203及びワーク公転モータ309を起動
する。回転軸駆動モータ203が起動されると、その駆
動力が継手205及び回転軸201を介してブラストド
ラム202に伝達され、ブラストドラム202が軸線X
−Xの回りに回転駆動される。
【0028】ブラストドラム202が回転すると、底部
202aに取り付けられた掻き上げ板209がこれと一
体に回転し、ショット回収フレーム107の底部に溜め
られたショット110がショット導入口207を通して
ブラストドラム202内に掻き上げられる。掻き上げら
れたショット110は、ブラストドラム202の回転に
伴う遠心力によって傾斜部202cに至り、当該傾斜部
202cに沿って上方に移動し、筒状部202bに達す
る。さらに、筒状部202bに達したショット110
は、筒状部202bの斜面に沿ってショット噴射口20
8に至り、ショット噴射口208の周面より外部に噴射
される。
【0029】前記したように、ショット噴射口208は
深いV字溝状に形成されているので、図1に矢印Sで示
すように、ショット110はショット噴射口208の長
さ又は深さと同等あるいはこれよりも広い幅でブラスト
ドラム202の半径方向に噴射される。また、ショット
110は回転するブラストドラム202のショット噴射
口208より噴射されるので、平面方向から見たとき、
図7に示すように、ブラストドラム202の全周方向に
均等に噴射される。したがって、ブラストドラム202
の周囲の配置された複数個のワークを同時に加工するこ
とができる。
【0030】一方、ワーク公転モータ309が回転する
と、その駆動力が動力伝達機構310を介して原動ロー
ラ308に伝達され、3個の保持ローラ307に支承さ
れた公転板301がブラストドラム202の周囲に公転
される。また、公転板301の公転に伴って、当該公転
板301に取り付けられたワーク保持部材304のワー
ク自転ピン312が天板102の下面に垂設された固定
ピン400に間欠的に衝合され、ワーク吊下げピン31
1が自転させられる。したがって、ワーク自転ピン31
2が固定ピン400に衝合される毎にショット110の
飛翔方向に対向するワークの面が変更されるので、最初
の取付位置に関係なくワーク全周にショットブラスト加
工を施すことができる。なお、ワークはワーク取付ばね
313に吊り下げられるので、ワークにショット110
が衝突する際の衝撃力が緩和され、公転板301が保持
ローラ307から脱落する等の不都合が防止される。ま
た、ワーク取付ばね313の周囲には保護筒314が被
装されているので、ショットブラスト加工によりワーク
取付ばね313が破損することもない。
【0031】ワークに衝突したショット110と加工に
よって発生したごみ109は、重力によってショット回
収フレーム107上に落下する。ごみ109は、当該シ
ョット回収フレーム107に開孔された小透孔を透過し
てごみ回収盤108上に落下し、ごみ109が取り除か
れたショット110は、自重によってショット回収フレ
ーム107の底部に集まり、再使用される。
【0032】以下、本発明に係るショットブラスト装置
の他の実施形態例を例示する。
【0033】図3の例では、ブラストドラム202に
掻き上げ板209を取り付けたが、図8に示すようにこ
れと同様の掻き上げ板209aを回転軸201に取り付
けることもできる。
【0034】図3及び図8の例では、断面が略L字形
に形成されたへらもしくはプロペラ状の掻き上げ板20
9,209aを用いたが、図9に示すようにショット掻
き上げ用の螺旋板209bを回転軸201に取り付ける
こともできる。
【0035】図1及び図2の例では、有底円錐形に形
成されたブラストドラム202を用いたが、ブラストド
ラムの外観形状についてはこれに限定されるものではな
く、図10に示すように開放端が内向きにすぼめられ、
略樽形形状に形成されたブラストドラムを用いることも
できる。
【0036】図1、図2及び図10の例では、ブラス
トドラム202の筒状部202bにV溝状のショット噴
射口208を形成したが、ショット噴射口208の形状
及び形成位置についてはこれに限定されるものではな
く、必要に応じて適宜の位置に適宜の形状で形成するこ
とができる。図11の例では、ブラストドラム202が
有底の円錐形に形成され、その開放端がショット噴射口
208aになっている。本例の場合には、V溝状のショ
ット噴射口208を形成した場合に比べてショット噴射
口208aから噴出されるショット110の飛翔範囲が
狭くなるので、図11に示すようにショット噴射口20
8aと対向にショット反射板401を設け、ショット1
10を広い範囲に散らすようにすることが望ましい。
【0037】同じく図1、図2及び図10の例では、
ショット噴射口208の側面部が筒状部202bを構成
する面と同心の円弧状に形成されているが、図12に示
すように、ショット噴射口208の側面部208aを筒
状部202bを構成する面に対して傾斜させることもで
きる。その傾斜角度を調整することによって、ショット
噴射口208の各部分から噴射されるショットの密度を
均一化することができる。
【0038】図1、図3、図8、図9、図10及び図
11の例では、いずれもショット導入口207を下方に
向け、かつショット噴射口208を上方に向けてブラス
トドラム202を回転軸201に取り付けたが、図13
に示すように、ショット導入口207を上方に向け、か
つショット噴射口208を下方に向けてブラストドラム
202を回転軸201に取り付けることもできる。この
場合には、ショット110の供給手段として、図13に
示すように、ショット回収フレーム107の底部とショ
ット導入口207とを図示しない適当なスリップリング
を介して配管402にて接続し、ショット回収フレーム
107内のショット110をブロワ403にてショット
導入口207に搬送するという手段を採ることができ
る。また、本例の場合には、ショット導入口207より
導入されたショット110を効率的にブラストドラム2
02の内面に導くため、当該ブラストドラム202の下
方になんらかのショット移送手段、例えば図13に示す
ように、ブラストドラム202よりも小型で有底円錐形
のショット移送体404を設けることが好ましい。
【0039】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によると、
ショット噴射装置を回転する筒状のブラストドラムを含
んで構成し、底部に設けられたショット導入口よりショ
ットを連続的に供給して筒状部に形成されたショット噴
射口よりショットを連続的に噴射させるようにしたの
で、ブラストドラムの回転に伴ってショットをブラスト
ドラムの全周方向に噴射させることができる。よって、
ブラストドラムの周囲に複数個のワークを配置すること
により、複数個のワークを同時に加工することが可能に
なり、ワークの加工効率が高められる。また、ショット
噴射口の形状を工夫することによって適宜ショットの噴
射範囲を広くすることができるので、小型ワークのみな
らず大型ワークも加工できると共に、ブラインドが生じ
にくく、未加工部又は不完全加工部の発生を防止できる
ので、良好な仕上が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るショットブラスト装置の断面図で
ある。
【図2】ブラストドラムの第1例を示す斜視図である。
【図3】掻き上げ板の第1例を示す要部断面図である。
【図4】公転板支持装置の構成を示す要部斜視図であ
る。
【図5】公転板支持装置及び公転板駆動装置の構成を示
す要部斜視図である。
【図6】ワーク保持部材の構成を示す要部斜視図であ
る。
【図7】ブラストドラムからのショット吹き出し状態を
示す平面図である。
【図8】掻き上げ板の第2例を示す要部断面図である。
【図9】掻き上げ板の第3例を示す要部断面図である。
【図10】ブラストドラムの第2例を示す斜視図であ
る。
【図11】ブラストドラムの第3例を示す断面図であ
る。
【図12】ブラストドラムの第4例を示す平面図であ
る。
【図13】ブラストドラムの第4例を示す断面図であ
る。
【符号の説明】
100 架台 101 底板 102 天板 103 側壁 104 ドア 105 車輪 106 アンカー 107 ショット回収フレーム 108 ごみ回収盤 109 ごみ 110 ショット 200 ショット噴射装置 201 回転軸 202 ブラストドラム 300 ワーク保持装置 301 公転板 302 公転板支持装置 303 公転板駆動装置 304 ワーク保持部材 305 固定軸 309 ワーク公転モータ 400 固定ピン 401 ショット反射板 402 配管 403 ブロワ 404 ショット移送体

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ショット噴射装置とワーク保持装置とを
    備えたショットブラスト装置において、前記ショット噴
    射装置として、底部にショット導入口が形成され、筒状
    部にショット噴射口が形成された筒状のブラストドラム
    を有し、当該ブラストドラムをその軸線回りに回転駆動
    するものを備えると共に、前記ワーク保持装置として、
    前記ブラストドラムの周囲に複数個のワークを配置でき
    るものを備えたことを特徴とするショットブラスト装
    置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のショットブラスト装置
    において、前記ブラストドラムの筒状部に、当該筒状部
    の軸線方向又はこれに対して鋭角に傾斜する方向に延び
    る溝状のショット噴射口を形成したことを特徴とするシ
    ョットブラスト装置。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載のショットブラスト装置
    において、前記ショット噴射口の側面部を、前記ブラス
    トドラムの筒状部を構成する面に対して傾斜させたこと
    を特徴とするショットブラスト装置。
  4. 【請求項4】 請求項1に記載のショットブラスト装置
    において、前記ブラストドラムを有底の円錐形に形成
    し、当該ブラストドラムの開放端よりショットを噴射さ
    せるようにしたことを特徴とするショットブラスト装
    置。
  5. 【請求項5】 請求項4に記載のショットブラスト装置
    において、前記ブラストドラムの開放端に対向させて、
    ショットの飛翔方向を規制するための反射板を設けたこ
    とを特徴とするショットブラスト装置。
  6. 【請求項6】 請求項1に記載のショットブラスト装置
    において、前記ショット導入口とショット噴射口との間
    に、前記ショット導入口より導入されたショットを前記
    ショット噴射口に導くための傾斜面又は円弧面を設けた
    ことを特徴とするショットブラスト装置。
  7. 【請求項7】 請求項1に記載のショットブラスト装置
    において、前記ショット導入口を下方に、前記ショット
    噴射口を上方にして、前記ブラストドラムを垂直な回転
    軸に取り付けたことを特徴とするショットブラスト装
    置。
  8. 【請求項8】 請求項1に記載のショットブラスト装置
    において、前記ショット導入口を上方に、前記ショット
    噴射口を下方にして、前記ブラストドラムを垂直な回転
    軸に取り付けたことを特徴とするショットブラスト装
    置。
  9. 【請求項9】 請求項7に記載のショットブラスト装置
    において、前記ブラストドラムの周囲にショット回収フ
    レームを設けると共に、前記ブラストドラムの底部又は
    前記回転軸に、前記ショット回収フレームにて回収され
    たショットを前記ショット導入口内に自動的に導入する
    ためのショット掻き上げ部材を設けたことを特徴とする
    ショットブラスト装置。
  10. 【請求項10】 請求項8に記載のショットブラスト装
    置において、前記ブラストドラムの下方にショット回収
    フレームを設け、当該ショット回収フレームの底部と前
    記ショット導入口とを配管によって接続し、前記ショッ
    ト回収フレームにて回収されたショットをブロワにて前
    記ショット導入口に移送することを特徴とするショット
    ブラスト装置。
  11. 【請求項11】 請求項8に記載のショットブラスト装
    置において、前記ブラストドラムの内面下方に、ショッ
    ト導入口より導入されたショットを前記ブラストドラム
    の内面に導くショット案内部材を設けたことを特徴とす
    るショットブラスト装置。
  12. 【請求項12】 請求項1に記載のショットブラスト装
    置において、前記ワーク保持装置として、ワークを前記
    ブラストドラムの周囲に公転させると共に、当該ワーク
    を取付部の回りに自転させるものを備えたことを特徴と
    するショットブラスト装置。
  13. 【請求項13】 請求項1に記載のショットブラスト装
    置において、前記ショット噴射装置及びワーク保持装置
    を搭載した架台の下面に車輪及びアンカーが設けられ、
    可搬型に構成されたことを特徴とするショットブラスト
    装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009023022A (ja) * 2007-07-18 2009-02-05 Ricoh Co Ltd 表面処理装置
KR101272201B1 (ko) * 2012-10-25 2013-06-07 유성근 블라스트 장치의 투사재 공급장치
CN107921840A (zh) * 2015-08-27 2018-04-17 株式会社电装 外壳单元

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